29,「ハッチョウトンボ(体長18o)」

日本最小のトンボ発見


 休耕田でハッチョウトンボを見つけました。ハッチョウトンボは,日本に分布する最小のトンボとして知られています。成虫は5〜9月にあらわれます。体長が18oの小さなトンボですから,ハエが飛んだようでなかなか見つかりません。よくよく目を凝らして見るとやっと見つかるほどの大きさです。
 雄は成熟すると体が赤くなるので見つけやすいですが,雌は,なかなか見つけるのが大変です。雄は目立つことによって雌を守っているのでしょう。野鳥も雄が美しいのと同じことです。
 ところで,トンボにもオニヤンマ・シオカラトンボ・アカトンボ等いろいろいますね。トンボが育つには,池や沼地や水田等の湿地が必要です。特にハッチョウトンボ等は,環境に敏感で湿地に生える草が生え過ぎたり,大きくなり過ぎたりすると棲息できなくなります。
 この町では,ハッチョウトンボに次いで体長25oのモートンイトトンボというトンボが棲息しています。このトンボも短い草がまばらに生えた湿地に棲息しています。湿地に流れ込む水がきれいで冷たい水でなくてはいけないようです。
 今,この町に何種類のトンボが棲息しているか調査中ですが,きっと沢山の仲間が棲息していると思います。楽しみに調べています。
                                       中西 正一 先生


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