67,「イワツバメ」

 今年もツバメが子育てを始めました。「変わったツバメが来ているのですが。腰のところが白く見えます。」知り合いの人が知らせてくださいました。早速,知らせて下さった方を訪問しました。ツバメは,川に架かった橋の裏側に巣作りをしていました。イワツバメです。
 この辺りには,三種類のツバメがいます。いわゆるツバメは人家にお椀状の巣を作ります。腰の部分が赤いツバメはコシアカツパメです。コンクリートの壁などにとっくり状の巣を作ります。これらに対して,イワツバメは橋下や岸壁に巣作りをします。
 イワツバメは,ツバメに似ていますが腰に白色部分があること,尾がはっきりした燕尾でないこと,額とのどに赤い部分がないことで区別できます。夏鳥として飛来しますが,分布は局地的で珍しいツバメです。
ツバメは昔から益鳥として大切に保護されてきました。玄関真上に巣作りしても糞を少々落としても世話をされました。蛇に捕られたりすると家族みんなが悲しみました。そのような姿を見ながら子どもたちは育ったのです。大人の後ろ姿を見て子どもは育つと言います。私達もツバメをかわいがる姿を見せたいものです。 
                                    中西 正一 先生


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