「歯が痛い」と言って来た患者さんに最初にすることは何だと思いますか？「虫歯を削る」と多くの人が答えると思いますが、違います。私が最初にすることは
「過去に治療した詰め物、被せ物をはずすこと」です。
 

　当院に初めて来院された患者さんの痛みの原因のほとんどは過去に治療した歯のトラブルです。前に治療した歯科医師の診断能力、治療技術の問題もありますが、歯は一度削ると元には戻らないだけでなく、 新たな問題を引き起こす可能性が高まります。自分たちが削って詰めたものが数年後にトラブルを起こし、別の歯科医院で外されているとは多くの歯科医師は思っていないでしょう。でもそれが歯科医療の現実です。

　目に見えて悪くなった歯を削って詰めたり、抜いて入れ歯やインプラントにするのは、失われた形や機能を一時的に回復するリハビリテーションであって虫歯や歯周病といった 病気を治療しているわけではありません。本当の歯科医療とは虫歯、歯周病が目に見える前の段階にアプローチをして「病気そのもの」を治療することです。

　不幸にして悪くなったところは、最新の技術と材料、信頼のおける技工士と組んでしっかり処置します。それ以上に力をいれているのが歯科衛生士とのチーム医療により虫歯、歯周病を初期の段階でストップさせる 「本来の歯科医療」です。
「ちゃんとしたい人をちゃんとみる」というのが当院のモットーです。
「長く自分の歯で健康でいたい」「今までは治療を繰り返していたけど、これからはなるべく削る治療を避けたい」「自分の子供には歯で苦労させたくない」と思っている方と長くお付き合いしていきたいと考えています。