第20話・秘密 かごめの大学。 「・・・であるから、幼少期の記憶はその後の成長に多大な影響を及ぼし・・・」 『児童心理学科』の授業をかごめは受けていた。
ブルブルブルッ。 かごめのかばんが震えた。 携帯が鳴っている。 かごめはあわてて携帯を取り出し、鞄の中で誰からかかってきたのか確かめる。 (・・・?実家からだわ!一体何が・・・。!!) 「そ、草太がッ!?」
かごめ、他の生徒達の注目。 「あ、す、すみません・・・」 申し訳なさそうに再び座るかごめ。 (それにしても草太がいなくなったなんて・・・。心配だわ・・・) かごめの心配は的中し、案の定、アパートに帰ってみると・・・。 「そ・・・草太・・・!!」 学ラン姿の草太がかごめの部屋の前に座っていた・・・。 「・・・ねえちゃん・・・。遅かったな・・・」 「遅かったねってあんたもしかしてずっとここでまってたの・・・?」 草太はこくんと頷く。 「一体何があったの・・・?」 「・・・」 「・・・まあいいわ。とにかく さ、入って。お腹すいてるでしょ?」 かごめは草太に好物のハンバーグを作った。 ひき肉多めで、ポテトサラダをよこに添えて・・・。 「さ、召し上がれ!」 「久しぶりだな・・・。ねぇちゃんのハンバーグ・・・・・・いただきます」 草太は一口ほおばる・・・。 「どう?おいしい?」 「・・・相変わらずねぇちゃん、料理うまいな・・・。母さんと同じ味だ・・・」 「よかった・・・」 よほどお腹が減っていたのか草太、あっという間にたいらげる・・・。 かごめのハンバーグの匂いにつられ、ドアの向こうにはなぜかお皿とフォークをもった弥勒が待機していた。 「何やってんだ。てめぇは」 ぬっと背後に犬夜叉登場。 「おお!犬夜叉。お前もかごめ様のハンバーグをお裾分けされにきたのか!私が先だぞ!」 「誰がお裾分けだコラ!!」 弥勒、仕事から帰ってすぐ来たらしくワイシャツのままだ。 「それより犬夜叉、かごめ様に来客中の様だな。どうやら弟さんらしい・・・」 「みてぇだな」
「安心しただろ。弟さんとわかって。え?え?」 弥勒、肘で犬夜叉をつつく。 「けっ・・・。別に俺にはかんけーねーよ!」 「またまた・・・。素直になれ。素直に。そうだ。犬夜叉、お前も挨拶しておけ」 「なんでだ」 「だってほら。将来お前の義理の弟になるかもしれないではないか」 「なっ・・・!!」 「ほれほれ、挨拶しておけって」 「し、しねぇよッ!!」
「ねぇちゃん!!単刀直入に聞く。ねぇちゃんと俺・・・。母さんの本当の子供じゃないってのは!?ホントなのか!?」 草太の激しい声が聞こえてきた。 「・・・」 「・・・」 犬夜叉、弥勒、互いにパッと離れる。 「・・・。犬夜叉。我々は退散した方がいいみたいですな・・・」 |
「ああ・・・」
「ならば、私とたまには一杯やりませんか?これでも酒豪なのですよ」
「・・・けっ。わーったよ」
男同士で飲むなんて。普通だったら犬夜叉は絶対に断っていたはず。
しかし、自分の部屋にいては嫌でもカゴメ達の会話が耳に入ってくる。
かごめと草太のプライベートな会話をここで立ち聞きするのも野暮だと思った・・・。
そして・・・。
一方、かごめ達は・・・。
草太の衝撃の一言に、かごめの箸が止まった・・・。
「や・・・。やだな。何突然わけのわからないこと言ってるの。そんな訳ないでしょう・・・」
しかし草太はかごめの瞳がどこか泳いでいるのを見逃さない。
「嘘だ・・・。ねぇちゃん、俺の顔ちゃんと見ろよ。嘘つかないでくれよ」
「そ、そんなこと・・・」
「ねぇちゃん!!俺は真剣なんだぞッ!!!」
草太はドン!とテーブルを激しく叩いた・・・。
「・・・。俺・・・。昔から変だと思ってたんだ・・・。姉ちゃんだけ・・・。赤ん坊の時の写真がない・・・。それに・・・。俺もねぇちゃんも父さんや母さんに似てないし・・・。それに・・・。電話があったんだ」
「電話?」
「俺と姉ちゃんの今の両親はホントの両親じゃないって・・・」
昨日の夜、かごめの実家にかごめの友人と名乗る女から電話があった。
かごめの友人と名乗っているのになぜか草太を電話口に呼び出した・・・。
そして一言、こう告げる・・・。
『貴方とお姉さんのご両親は別にいます・・・。嘘だと思うならお姉さんに聞いてご覧なさい・・・』
優しげだがとても冷たい女の声・・・。
女はそれだけ言うとプツリと電話を切ってしまった・・・。
ただ、驚いた草太。
いたずら電話かと最初は思ったが、子供の頃のアルバムを見ているうちにかごめの赤ん坊の頃の写真が一つもない事に気づく。母になぜ亡いのかと直接尋ねても、話をはぐらかされてしまった草太。
胸の内の疑問をかごめに直接聞こうと家を飛び出してきたのだった・・・。
「・・・何なのその電話。あたし、そんな心あたりないわ・・・」
「電話の事なんてどうでもいいんだよ。ねえちゃん。本当の事言ってくれ。俺、もう子供じゃない。頼むよ・・・」
たまらない顔でかごめに懇願する草太。
かごめはしばし沈黙の後、机の引き出しからある写真を一枚とりだしてきた・・・。
「・・・。何だ。この写真・・・。ねぇちゃんが映ってるだけじゃないか・・・。成人式の時か?」
「それはあたしじゃないわ・・・。あたし達姉弟を産んでくれた人よ・・・」
「!!」
写真には、かごめそっくりな赤ん坊を抱いた着物姿の若い女性。そして小さな女の子が映っていた・・・。
「写真の裏を見て。草太」
言われるまま、写真の裏を見ると、
『かごめ・7歳・草太2ヶ月・日暮神社にて』
「・・・。あたしもね・・・。産まれたとき、日暮神社によく散歩に行ったの。今のお母さんが・・・若い巫女さんで・・・」
草太は衝撃の大きさからただ写真を黙って見つめている。
「・・・ねぇちゃん・・・。じゃあ・・・俺達のオヤジ は・・・」
「・・・」
かごめは立ち上がり、カーテンを開け、窓の外を見つめる・・・。
「・・・。あたし達のお父さんはね・・・。草太が産まれた頃に・・・外に女の人を作って出ていっちゃったの・・・。それからお母さんがそのショックで体を壊してそのまま・・・。その後・・・近所の人のすすめでね・・・。今のお母さんとお父さんに引き取られたの・・・。ごめんね・・・。黙っていて・・・」
「・・・」
黙ってうつむく草太・・・。
いつかは・・・。
言わなければいけない時が来ると思っていたが・・・。
こんなに急に こんなに突然に来るなんて・・・。
かごめはただ、動揺していた。
それでも草太に真実を伝えなければと必死にそう自分に言い聞かせる。
「今のお母さん・・・」
「”今のお母さん”だなんて言うな!!俺の母さんはたった一人だけだ・・・!!」
「ご、ごめん・・・。そうよね・・・。草太には実家のお母さんだけよね・・・。でも・・・。でも・・・。あたし達を産んでくれたお母さん・・・。本名は波田野佳奈子っていうの・・・。その人があたし達を産んでくれたってことだけは・・・。覚えていて欲しい・・・。草太・・・」
かごめは草太の手をぎゅっと握りしめた・・・。
「・・・。ねぇちゃん・・・」
「・・・急には無理かもしれないけど・・・。でもあたし達・・・幸せよね・・・?お母さんとお父さんに出会えて・・・。幸せよね・・・?」
かごめは草太のスポーツ刈りの頭を何度も何度も撫でた・・・。
泣き虫だった草太・・・。
いつも自分の後をついて回ってきた・・・
「草太・・・。あんた・・・大きくなったね・・・。背も伸びたし・・・。たくさんご飯食べてるんだって?お母さんの料理おいしいもんね・・・。あたしも草太も幸せだよね・・・。だから・・・何があっても大丈夫だよね・・・」
何度も何度も草太の頭を撫でる・・・。
「ねぇちゃん・・・」
かごめは草太の混乱した心をおさめるように何度も何度も草太の手や頭を撫でた・・・。
(草太・・・。ごめんね・・・。ごめんね・・・)
「じゃあ草太。あたし、ちょっと大学まで行って来るから。お腹が減ったらお鍋のカレーあたためて食べてね」
朝、草太が起きるとテーブルの上にそう書いたメモが置いてあった。
鍋のふたをあけ、中身をのぞき込む草太・・・。
「・・・。ねぇちゃん。俺の好物ばっかりつくりやがって・・・」
草太を気遣い、草太の好きなものを作るかごめ。
その気遣いは痛いほど草太にも伝わるが・・・。
やはりなかなか気持ちは晴れなかった・・・。
朝食を済ませ、着替えた草太。
学校の方は風邪で休みと実家の母が電話してくれた。
ガチャ・・・。
アパートの外に出た草太。真っ青な空を見上げた。
「いい天気なのに・・・」
「くぁああああ・・・」
大あくびしながら寝癖がひどい犬夜叉もおりてきた。
じっと目を合わせる犬夜叉と草太。
「・・・。もしかしてあんたが、嫉妬深くて短気で、カップラーメンばっか喰ってる犬夜叉か?」
「なっ・・・」
思い切り事実を言われ朝からカチンときた。
「なんだとコラ!いくらかごめの弟だからって容赦しねぇぞ」
「・・・」
反抗してくると思ったらどこかしゅんとする草太。
「な、なんでい。朝っぱらから暗い顔しやがって・・・」
『ねぇちゃんと俺、母さんのホントの子供じゃないってほんとか!?』
昨夜のかごめの部屋から聞こえてきた草太の一言を思い出す犬夜叉。
何があったのかは知らないが、かなり深刻な話だったのだろうと犬夜叉は察知した。
「・・・草太・・・って言ったな・・・。お前、今日どうすんだ」
「別に・・・」
「・・・。なら、俺とつき合え。いい昼寝場所おしてえやる」
「・・・」
かごめが何か、心に抱えていることは犬夜叉も感じている。
自分でもかごめのために何をしたらいいかわからないが、弟の相手ぐらいはできるだろうと犬夜叉は思った。
そして犬夜叉と草太は犬夜叉の格好の『昼寝場所』の河原の土手の草原に来ていた・・・。
「どーだ。気持ち、いいだろ。お前も横になれよ」
犬夜叉は手を頭の後ろで交差させてごろんと寝転がった。
「けっ・・・。世の中は不景気だって悶々としてやがるってのに、むかつくくらいにはれてやがるぜ・・・」
「・・・」
草太はうつむいたままだ・・・。
「・・・。おい!!てめぇも男だろ!!いつまでも暗い顔してんじゃねぇよッ!!かごめがまた心配するじゃねぇか!!」
「ねぇちゃんが心配・・・」
「ああ、そうだ!かごめに心配かけんな。何があったかしらねぇがたった二人きりの姉弟じゃねぇか」
かごめに心配かけるな・・・。ある意味、犬夜叉自身にもいえる事だと思うが。
「・・・。二人きりの姉弟って・・・あんた、聞いてたんだろ・・・。俺とねぇちゃんが今の母さんの本当の子供じゃないって話・・・」
「う・・・。あ、アパートは狭いから聞こえてくんだよ・・・」
「別にいいんだけどさ・・・。俺・・・。なんか気持ちの整理つかなくて・・・」
「ふん・・・。そんな話・・・世間じゃよくある話だろ・・・。もう子供じゃねぇんだ。お前も辛いかもしれねぇがかごめは尚更・・・」
「わかってるさ!!そんなこと!!わかってるんだよっ・・・!!!」
草太は感情にまかせて芝生の草をぶちっと引っこ抜く・・・。
「・・・わかってるんだ・・・。ねぇちゃんが一番辛い思いをしてるっていうのは・・・。俺はまだ赤ん坊だったから今の両親達を本当の両親だと思ってる。でもねぇちゃんはもう物心がついてて・・・。心中はきっと複雑だったと思うんだ・・・。ねぇちゃんはそういう辛い気持ち、全然表に出さないから・・・」
「・・・」
草太の言ったことが身に染みてわかる。
自分はすぐ感情的になり、そのまま突っ走ってしまう。
けれどかごめはいつも笑っている。
自分が桔梗の事でかごめにどんな思いをさせているのか、頭にはあるが、本当にかごめがどう思っているのか など計り知れない。
かごめはいつも・・・笑っているから・・・。
「でも・・・。それだけじゃないんだ・・・」
「それだけじゃない?どいういう事だ・・・?」
「・・・。ねぇちゃん・・・。何か他に俺に隠してることある・・・。絶対あるんだ・・・」
「隠してること・・・?どんな事だよ」
「わからない・・・。わからないけどねぇちゃん・・・なんか俺に隠してる・・・。俺に妙に気を使ってるのがすごくわかるんだ・・・」
自分の好物を沢山つくってくれたり、昔の思い出話を昨夜、妙にハイテンションで話し込んだり・・・。
衝撃の事実を知ってしまった自分を励まそうとしているのもわかるのだが、何か態度に違和感を感じる草太・・・。
「・・・もしそうだとしても、かごめならきっといつかお前に話すだろ・・・。時期を見てるんじゃねぇのか?」
「そう・・・かな・・・。やっぱり・・・」
「そうだよ。かごめはそういう奴だからな・・・。お前の心が落ち着くのを待ってるんだよ・・・。だからお前もかごめの気持ち察してやれよ・・・」
「・・・」
草太は犬夜叉をじっと見た。
「何だよ」
「あんた・・・。かごめねぇちゃんに惚れてんのか?」
「んなッ・・・(照)」
犬夜叉、ストレートな問いに思わず起きあがる。
「な、な、な何言うんだ!!急に・・・」
「いやだって・・・。口振りがかごめねぇちゃんの事よく知ってる様だったから・・・。まぁ惚れても仕方ねぇよな。ねぇちゃんいい女だもん。ねぇちゃんみてぇな可愛くて健気でそんで、スタイルの良い女なんてめったにいないぜ。俺、10歳まで一緒に風呂はいってたんだ。俺が弟じゃなかったら絶対に彼女にしてるぜ、そうだ、あんた、キスぐらいしたのか?」
「ばッ・・・!が、ガキがませた事いってんじゃねぇよッ!!」
犬夜叉、中学生草太をちょっとだけ、うらやましいと思った。
「ねぇちゃん泣かせたらゆるさねぇぞ。あんた、見たところ結構優柔不断なところもある感じするからな。知らずに『二股』なんてかけてそうだ」
「ぐっ・・・」
その通りです。草太君。
「う、うるせぇッ!!ガキに言われる筋合いはねぇッ!」
しかし、草太の考察はかなり当たっている。
「ともかくねぇちゃんを泣かせないでくれ。ねぇちゃんの涙が一番俺・・・こたえるからさ・・・」
「・・・。そう・・・だな・・・」
草太の言葉が犬夜叉の痛いところ突く・・・。
笑っているかごめが好きな犬夜叉。
でもその笑顔が涙に変わると・・・。
痛い。
痛い。自分の頬を殴られるより痛い。
その涙が自分のせいならば尚、
痛い。
『いつも笑っていて欲しい・・・』
そう思う一方で、それが自分の勝手な気持ちか、犬夜叉は草太の言葉を聞きながら、初めて実感した・・・。
さわやかな秋風が・・・。
犬夜叉と草太の心に寂しく吹いた・・・。
「え?草太・・・。もう帰るの?」
その日の夕方、草太は実家に帰ると言い出した。
「ねぇちゃん、ごめんな。迷惑かけて・・・。正直・・・。まだ少しショックだけど、これ以上ねぇちゃんや母さんに迷惑かけられねぇから」
「草太・・・」
草太の言葉に、かごめは草太の精神的な成長をすごく感じた。
「ねぇちゃん。俺、幸せだよ。母さんや父さん、ねぇちゃん達がいるんだから・・・。そう思っていくよ。ずっと・・・」
「草太・・・」
かごめは思わず草太を抱きしめた。
いつのまにこんなに大人になったのだろう・・・。
身長も伸びて・・・。肩幅も大きく・・・。
かごめはそんな草太の成長を心強く感じた・・・。
「でもねぇちゃん・・・。一つだけ約束してくれ・・・」
「え・・・?」
「俺・・・。どんな秘密でも覚悟はできてる・・・。知る勇気はできてるから・・・。だから・・・」
草太はそっとかごめの胸のあたりを指さした・・・。
「ねぇちゃんのここに抱えてる秘密・・・。いつか話してくれよな・・・」
草太の・・・。
自分をまっすぐに見つめる瞳が・・・。
心の奥底にしまってある心臓を締め付けられる程哀しい『秘密』を激しく震わせる・・・。
「草太・・・」
「あ、それから!ドアの後ろにいる犬夜叉の兄ちゃん!」
こそっとドアの影からかごめと草太の様子をうかがっていた犬夜叉。
「ねぇちゃんの事、頼むぜ!!将来、もしあんたが俺の義理の兄貴になりたいんならねぇちゃんの事、泣かすなよ!!」
「だっ、誰が義理の兄貴だ!!コラ!!草太!!」
犬夜叉、めっきり草太のペースに乗せられている。
「じゃ、ねぇちゃん。また・・・な!!」
草太の学生服が・・・
夕焼けに映えて・・・。
草太に心うちを見透かされていた動揺を必死に押さえてかごめは草太を見送った・・・。
「・・・まったく・・・。お前の弟ってのは口は達者だな・・・ホントに・・・」
「・・・あ、う、うん・・・。犬夜叉、ありがとうね。今日、草太の相手してくれて・・・」
かごめは必死に平静を装うとしているのが明らかに感じられる。
「じゃ・・・。犬夜叉。またね・・・」
そそくさと部屋に入ろうとしたかごめ・・・。
「かごめ・・・。お前・・・」
”ねぇちゃん、絶対他に隠してることあるんだ・・・”
「・・・何・・・?」
「・・・いや・・・。何でもねぇ・・・」
「そう・・・。じゃあ・・・」
パタン・・・。
ドアの閉まった音が・・・。
寂しく響く・・・。
(かごめ・・・)
自分が困っているとき、辛いとき・・・。
いつもかごめはそばにいてくれるのに・・・。
かごめが苦しんでいる今・・・。
何をすべきかわからない自分がもどかしい・・・。
せめて・・・。その胸の内に秘めていることを話してくれたら・・・。
話せないほど・・・。
辛いことなのか・・・。
「かごめ・・・」
ドアの向こうのかごめを犬夜叉はしばらくずっと見つめていた・・・。