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LOVELY、LOVELY、HAPPY ! - autumn wind -






頭が混乱して、竜くんの顔が見ていられなくて、俯いた。
目頭が熱くなる。
竜くんが頭上から私を凝視しているのを感じた。

「・・・はぁー」
大きな溜息。
「・・・言いたかないけどさぁ、俺、受験であんまり余裕がないわけ」
わかってると思うけど、と続ける。
「んで、こんなときにその態度って、はっきり言って面倒くさいというか、正直にズバッと言ってもらった方が助かるんだけど」
おい、と、竜くんが私の頭に軽いチョップをした。

その拍子に、ぼたっと涙が零れた。

「げ」
「〜〜〜わかっているんです! 今、竜くんに面倒かけちゃいけないって!」
一度出てしまった涙は止まらずにボロボロと溢れてくる。
我慢していたのに。
でも涙はもう出てしまったから、目をゴシゴシと擦りながら続ける。
「だから、気持ちの整理が落ち着くまで、変な態度とっちゃうから、 あんまり近づかないで、ちょっとこっそり眺めるだけにしようとか、でもそれだけじゃ足りなくて、とか、いろいろ、」
「こらこらこら、ストップ、ストップ!」
竜くんが、目を擦る私の両手首を掴んで止める。
「いや、だからな、気持ちの整理って、違うって、整理できないことを、その段階で相談しろって」
竜くんも私を落ち着かせようと慌てた様子で話す。
その姿を見て、ますます涙が流れた。
「だって、だって、」


「そうやって竜くんがやさしいからぁ〜〜〜」

「はぁ?」



竜くんが疑問符を浮かべて私をみる。
やさしくて悪いのかと。


「竜くんが、だって、そんな態度だから、もしかしてって、き、期待、」


勘違いしてしまう。


「竜くんが私のこと、――好きなのかもしれない、って、」





「――はぁああぁあ〜〜?!!!」






つづく




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