あとがき

あとがき


 ども。Thorです。

 前回の砂漠の女王様以来、約5年が経過しておりますが、やっとこさで続きの登場です。


 ここまで時間がかかってしまったのはおおむね身辺がドタバタしていたせいですが、もう一つの理由は“砂漠の女王様”以降の話の細かいところがあまり決まっていなかったこともありました。

 とはいっても同様に何も決まってなかった“王女の休日”があんな感じにできてしまったので、あまり心配はしていませんでしたが―――ただそういう場合、新しいキャラが活躍してしまったりするのは仕方ありません。

 あのときはそれまで完全な端役だったメイ、リモン、パミーナといった面々に脚光があたることになりましたが、今回はエルセティアと共にやってきた10人のヴェーヌスベルグ勢、その中でも特にハフラとリサーンが大活躍しています。

 また、前作の段階では完全なモブだったサフィーナとアルマーザが、今後なにやら重要な役回りにつきそうなエピソードも出ています。

 今後はそういったキャラ達も含めておおむねドタバタしていくことになるでしょう。


 ちなみに、今回わりとアレな方法で何とかなったアロザールの呪いですが、それがどういった性質のものかは、簡単な現代医学の知識さえあればおわかりだと思います。

 もちろん登場人物達はそんなことは知らなかったので、最後にフィン君が可哀想なことになっておりますが―――なんというか彼には、真に英雄的な事績を残しながらもなぜか楽しんで頂かれてしまうという、そんな残念な呪いがかかってるのかもしれません。


 さて今後の展開ですが、とりあえずの危機は脱したとはいえ情勢はまだ予断を許さない状態です。

 しかし、これ以降の戦争は主にぶち切れた男たちがやってくれるでしょうから、ベラトリキスの面々は前線からは退くことになりそうです。

 となればあとはやはり“息抜き”とか恋の手助けとかそんな話になるわけで……

 そこで次のエピソードはアロザールの第二の秘密兵器をめぐってはいますが、その実フィンとサフィーナの恋の顛末とかその他もろもろな展開になってくんじゃないかと思います。


 ところでこのシリーズは行き当たりばったりではなく、最初から最後までの見通しを立てた状態で書き始めてるんですが、やはり長丁場。いろいろと方針変更なども出てきてます。

 その最たるものが“未発表エピソードに関して”にあるようなメイちゃんやエルミーラ様の過去話の掘り下げだったりしますが、今回わりと最大の危機は脱しているような状況なので、次回はそっちの方に回ろうかなとも思ってます。


 いずれにしてもこのシリーズはここまで来た以上、最後まで仕上げてしまいたいと思っています。

(ちまたには作者が死ぬまでに完結できそうもない/完結する気がなさそうなシリーズってのが結構ありますが、そういう作品の読者の気持ちってのは私もよく分かってるつもりですので^^)


お暇ならちょいとアンケートなどに答えてもらえると更新が速くなるかもしれません


◆2016/11/03 by Thor