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ビキはとにかく吠えます。仔犬とはいえ、白黒2匹がリードをマックスに引っ張りながら、
一匹はけたたましく吠え、
一匹ははぁはぁ煩ければ、誰でもびっくりして驚きます。
周囲の方々には、大変ご迷惑をおかけし、沢山のご指導とクレームを頂きました。
『飼い主がダメなんだっ!』と。
もう、おっしゃる通りで、なんの反論もできません。
でも、その時は、何がどうダメなのかがさっぱりわからず、文句を言われてもただただ頭を下げ、
恐縮するしかすべがなく、解決方法をひとりで悩み、模索するだけでした。
どうしたものかと考えるより、行動だっ!と訓練所を探し・訪ね、預託で3ヶ月訓練所に彼らは行った訳ですが、
戻って来ても、一向に吠える行為は止みません。
我々が暮らす町はわんこが非常に多く、しかもどのわんこも、どの飼い主さんもマナーがいいのです。
そんな素敵な環境なのに、ビキの雄叫びは毎朝毎晩響き渡り『公害』となりました。
その様子を訓練所の先生方に見て頂き、再度訓練所に1ヶ月間強制返還され、訓練所内だけではなく、犬が多く集まる大会などに頻繁に連れて行ってくださり、犬に慣れる訓練を施して頂きました。
強制返還から戻ってきたビキ。「もう大丈夫ですよ。」と嬉しいお言葉を頂くとともに、
「トレルと一緒には散歩しないように」とだけ助言いただき、1匹ずつの散歩をします。
やはり、ダメです。犬を見ると吠え続けてしまいます。
再度相談を持ちかけた内容は『私に問題があるのでは?』でした。
先生方のこれまでの説明では、「ビキは興奮しやすい性格ではあるが、攻撃性は皆無。
我々(訓練士)が連れている時は、吠える兆候すらなく、大人しく他の犬とすれ違えるし、
一緒の空間に居ることができる。」
ということは、私に足りない何か原因があるのでは?と行き着いたのです。
この問いかけで、ビキと私を我々の暮らす環境のもとで再訓練して頂く事になりました。
大好きだった仕事を辞め、何が何でも普通に歩ける犬にするんだっ!と気合を入れ、
週3回1時間ずつ出張訓練を開始。
人様が聞けば「?」が沢山つくような馬鹿っぷりですが、この訓練中にとても大きな発見をしたのです。 |