理想の展示場を作ろう
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ホールの屋根は高い方がいい
ビッグサイト東展示場の屋根は、内側でも、最大31mの高さがあります。

普通、展示ブースの高さは3m以下。
しかし、例年、開催されるボートショーではヨットが展示されるので、帆を立てて場内に収まらなければなりません。
このために、展示場の屋根の高さは十分確保することにしました。

しかし、これには、予想外の効用があったのです。

通常、展示物の据え付けのため、クレーン車を会場内に乗り入れます。
図をご覧になってわかるように、同じ大きさのものを設置する場合でも、屋根が低いと大型のクレーン車が必要になってきます。
大型のクレーン車は、回転半径が大きいです。つまり、設置準備中の立入禁止範囲も大きくなります。
当然、会場を効率的に設営する上での、足かせとなります。

ところが、屋根が高いと、アーム上方に立てて使えるため、比較的小型のクレーン車でも用が足りるようになります。回転半径の面でも、小回りがききます。
結果的には、会場設営が容易になり、時間の節約にもなるのです。

コンサート会場など、ホールの用途があらかじめ決まっているなら、構造物そのものにクレーンを据え付けることもできますが、多目的ホールだと、その都度クレーン車を持ち込んで設営するしか、方法はありません。

たくさんのクレーン車を一度に使えるほうが便利です。

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