理想の展示場を作ろう
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ホテルを併設する
幕張・横浜にしても、ビッグサイトにしても、展示場の周辺には、いくつかのホテルが建っています。

ホテル側は当然、展示場関係者の宿泊を当て込んでいるわけですが、展示会は波がありますから、それとは無関係の宿泊客も必要で、これに対するホテルの考え方によって、ホテルの仕様が大きく変わってきます。
わかりやすくいうと、ビジネスホテルとするのかリゾートホテルとするか、です。

展示会関係者でホテルに宿泊するのは、地方からの出展社です。展示会に出るためという理由で、社から出張旅費をもらい、終わったら1〜2日くらい都内観光、ってところなんでしょうか。
展示場が都心から離れている場合は、ブースにアテンドする説明者なんかも宿泊させなければなりません。出展社にとっては大きな経費負担となります。

大規模展示会になると、出展社は数百になりますから、それなりのニーズはあります。
しかし、ホテルの宿泊費が高い場合、こうした人たちは、多少遠くても安い宿を探します。どんなに近くても、ゴージャスなホテルには泊まりません。

今、お台場には、日航、グランパシフィック、ワシントンの3ホテルが建っていますが、ビッグサイトに一番近いワシントンはビジネス型で、後はリゾート型です。それなりに理にかなっています。

ところで、展示場の運営を大きく変えるのは、会場にホテルが併設されていて、会場と一体として機能するかどうかです。
私は「併設」をお薦めします。

展示場をコンベンションセンターとして使用する場合は、展示会の開会式パーティなどを行うレセプションホールなどを設置することになります。
しかし、数千人のパーティを実施するには、それなりの厨房設備と人の手配ができなければなりません。会場側がこれを持てば、負担が大きくなります。

ホテルが併設されていれば、レセプションホールそのものの運営をホテル側に委託することができます。
また、併せて設置された会議施設の運営についても、委託の可能性が出てきます。

展示場側とホテル側の役割分担は、設計前に決めておかなければなりません。
展示場そのものの設計が、これによって大きく左右されることになります。




併設に問題がないわけではありません。

第一に、委託先が独占となります。だから、費用が割高にならないように工夫が必要。
何よりも、利用者がそう思わないようなリーズナブルな価格設定にする必要があります。

第二に、展示場の運営自体に対し、ホテルがあれこれいってくることです。
向こうも経営がかかっているので、自らの利益につながる展示会の誘致を強く要請することになります。

すべてを満足させる答えは、なかなか見つからないものですね。

なお、ビッグサイトでは、レセプションの発注先を独占させていません。場内に13のレストランがありますが、そのいずれにも、大きな後ろ盾となるレストラングループがあり、必要に応じて、そこから人が派遣されてきます。

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