自動販売機はホール内にも公共空間にも必要です。
壁から出っ張って置くのも見た目のいいものではありませんから、設計段階から自動販売機用の空間を盛り込んでおく必要があります。何台、どこに置くかが、初期の段階で固定されます。レストランとのバランスも考えなくてはならないでしょう。
効率よく利用されなければなりませんから、どこに自動販売機があるか、はっきりわかるよう案内サインを出しておきましょう。
【↓自動販売機コーナー】という、大きなバナーを比較的高い位置に掲示します。
ところで、自動販売機の商品をどうやって管理するかですが、専門のベンダー企業に委託することが普通です。当然、1社より複数社に委託した方がベターです。
もちろん委託先の選定にあたっては、公平な選考が行わなわれるよう気を配らなければなりません。これが難しい。
最初に会社を決められれば、詳細はそこと詰めていくことができますが、プレゼン等で企業選考を行うとなると、素人であるこちら側が、事前にかなり細部まで決める必要があります。
ベンダー会社の選定にあたって、まず考慮しなければならないのが、ゴミの問題です。
ゴミのリサイクルを考えると、自動販売機に入れる商品の種類が、自ずから決まります。
飲料には、ビン・カン・紙パックとあるのですが、後々の処理を考えるのなら、カンだけに絞ることをお薦めします。また、酒類は、自販機で販売しない方がいいでしょう。
商品が缶ジュース類と決まれば、自然とゴミ箱の形態が決まりますが、さて、それを誰が用意するかです。
自販機の管理会社に用意させるか、会場側が用意するか、決めなくてはなりません。
次に、そのゴミの収集を誰が行うかです。
方法としては、@自販機管理会社が行う、A会場側が行う、B会場側が行い、自販機管理会社がその経費を負担する、の3種類が考えられます。
それぞれに長所短所はありますが、私としては、ゴミ箱は会場側で設置し、管理も会場側が行う、取り決めにより、自販機管理会社がその費用を負担する、というのが一番いいようにに思えます。費用については、「売上本数1本につき、○円」といった決めをしておくことになるでしょう。
そして、設計図を元にして、最終的な自販機の台数と場所を決めます。
ここまでやって、初めて業者募集に取りかかれるのです。いやはや、長い道のりです。
募集にあたっては、プレゼン方式とし、基準を作って、その要素を含んだプレゼンテーション資料を求めます。
おそらく、@売上の何パーセントを会場側にマージンとして提供するのか、A商品は何を入れるのか、B商品の値段はいくらにするのか(+変更の際にどのような手続きを踏むのか)、C夏場の商品切れに対し、どのような対策を講じてくれるのか、Dゴミ処理はどうするのか(業者側が処理する場合、リサイクルの実態等も聞き出す必要があります)。
たかが、自動販売機の設置でも、これくらいたいへんです。
ところで、飲料の自動販売機の他にも、食料品の自販機をバックヤードに設置しておくと喜ばれます。
搬入・搬出の際に、トラック運転の人などが利用します。
やはり全然ないわけには行きません。
そして、設置するとなると業者の選定が必要です。
事前に決めるべきことは、ロッカーの使用時間を時間制にするか、無制限にするかです。
無制限の方が管理はしやすいのですが、時間制限を設けないと、かなり前からロッカーを占領する出展社が出てくる可能性があります。
このため、「利用時間は午前7時〜午後11時まで。午後11時を過ぎた場合には超過料金をいただきます」といった制約を設けます。
なお、展示会場に身分の高い人が来る場合などは、数日前からコインロッカーを使用禁止にするよう、関係から求められます。
爆弾等仕掛けられないようにするためです。
安全のための措置ですから、断れません。