kame
tsudax99
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お題拝借~簡単には解決できない東京都の課題

[期待する視点(共通)]
IoT、AI、FinTechなどの最先端技術の活用、ビッグデータの活用、ボランティアや地域コミュニティの活用
若者、女性、元気高齢者、障害者等の活用、ゼロエミッション
[制約条件(共通)]
(1)原則として単年度事業、(2)現金給付・設備整備は不可

起業・創業支援(新)

[例示]
若者・高齢者等の起業・創業支援、起業・創業への機運づくり、ネットワーク作りや具体的な活動への支援など
[2017の採択案]
なし

[考え方の整理メモ(というよりは独り言)]
ここのところ創業者より廃業者の方が数が多い。おまけに企業経営者の年齢はかなり高齢化している。
ということで、起業家育成が行政にとって大きな目標となっている。あっちでもこっちでも創業セミナーをやっている。
たしかに、シャッター商店街などを見ると、創業推進が必要性を感じる。
しかし、創業者が少なくなったのがシャッター街化の最大の理由ではないだろう。

創業者を促成栽培しようとして“ゆるい”補助金などを乱発すると、休眠会社を何社も抱えた経営者気取りの若者を生むことになる。
別にそういう人がいてもいいのだが、税金使って支援するのは、いかがなものだろうか?
高齢者が引退し、組織を離れて名刺を持てない生活に入る。その切実さは、私も身に染みて感じている。
中にはレンタルオフィスを借りて、ヴァーチャルな企業を立ち上げる高齢者もいる。
それもそれでイチャモンつける気は無いが、やはり税金を投入して支援するのには違和感がある。
それに、経営者の高齢化が問題になっているのに、わざわざ高齢者を開業させるのは論理矛盾のような気がする。

要するに、会社と事業が持続するようでなければ、支援する意味がないのだ。
社会性に難があり企業風土に馴染めない若者が独り立ちして、やりたいことをやりたいようにやり、 「製品のクオリティにはこだわりました。納期には間に合いませんでしたが」と胸を張られても、そんなこと社会では通用しない。
だから、企業と企業、人と人、人と組織との関係を、きちんと処理していける人材をいかにして育てるのかが、まず第一となる。
しかし、そんなこと一朝一夕にできるとは、とても思えない。
無理に事業案を考えたが、ちょっと難しいだろう。
提案していて何だが、お薦めできない。

[事業提案]
事業名:起業予定者派遣事業
「紹介予定派遣」があるなら、将来的な独立を前提とする労働者派遣の仕組みがあってもいいはずだ、と仮定した。
対称は若者。まずは家族から離すことが必要(少子化でわがままに育っているので)。
派遣先は遠隔地がいい。できれば九州など。そこで3年間、企業に入って実地で仕事をしていただく。
<原則単年度>に抵触するが、そのくらい会社に貢献してもらわないと失礼だろう。わかりやすく言うと、“丁稚奉公”の現代版だ。
対称業種は、消費者対象の事業(いわゆるBtoCのビジネス)。東京都には“つて”がないから、現地の商工会議所や青年会議所などに協力してもらう必要がある。
商圏の狭い分野に絞る。理美容とか自転車販売とかペット関連などがいい。
居住するためにワンルームマンションなどを、都の費用で借り上げる。往復の交通費も東京都が負担する。
生活費は派遣先の企業から出してもらう。
派遣期間が終了したら、東京に戻って独立開業する。

[補足説明・問題点(ぼやき)]
昔、東京都では「海外人材育成協力事業」という事業をやっていた。私は2年間その事業を担当した。今回の案はそれを下書きにしている。 海外の若い労働者を東京の企業に受け入れてもらい研修する制度で、JITCO(国際研修協力機構)がやっている技能実習制度のパイロット版となった。
本提案は、それと同様のことを、将来の起業家にも行わせようというものである。
いわば「かわいい子には旅をさせろ」といった事業である。
海外人材育成協力事業はすでに終了している。詳しく知りたい人は、こちらを見てほしい→
この事業は、企業に住むところを提供してもらい、東京都は生活費12万円/月を負担した。ここでの提案内容は逆になっている。
当時は規模の大きい会社だと「独身寮」などをまだ持っていた。今では、寮はあまりないし、ましてや小規模企業だと無理だろうということで、住むところの助成にした。
商圏の狭い分野に絞り込んだのは、そういう分野の方が独立しやすいからだ。
理美容とか自転車販売とかペット関連と例を挙げたのは、商店街が寂れてしまっても、このような事業所は不思議と残っているからだ。
美容院は近所が便利、商店街が無くなって駅前に出るには自転車が必須となる、家にこもることが多くなるのでペットを飼う人が増える、といった背景があろうかと思う。


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