観光振興(新)
[例示]東京の観光資源開発、東京の魅力発信、インバウンド対応力の向上など
[2017の採択案]
なし
「ここが面白いぞ、ニッポン」という視点で見ると、私たちと海外からの観光客とは、少しばかりチョイスがずれている。
渋谷のスクランブル交差点ができたのは、私が渋谷労政事務所に勤務していた時だったから、昭和50年~54年の間だと思う。
別に、誰もびっくりしたところはなかった。 「あぁ、そうなの」「たしかに、この方が便利だね」「どうして今まで気づかなかったのかねぇ」くらいの普通の受け止め方だった。
それが外国人観光客から、こんなに注目されるなんて、不思議だ。
他にもいろいろある、高尾山だけが人気スポットになった理由がわからない。
逆に、外国で賞賛されていても、日本では注目されないものもある。
明治の頃、陶器を輸出するのに浮世絵を緩衝材に入れたら、そっちの方が注目された。
昭和だったら、坂本九の上を向いて歩こうが、アメリカで「スキヤキソング」として名が上がって、日本人が驚いた。
今だったら、ベビーメタルとか、パフィーとか、由紀さおりとか、海外で評価が上がったことで、日本人がビックリするものもある。
日本で漫画家といえば手塚治虫だろうけど、イタリアやスペインでは永井豪、フランスなら松本零士が有名だろう。
だから、「海外から評価された日本文化逆輸入展」といったイベントを開いたら「見てみたい」・・・と、書くつもりだった。
でも、それでは東京にフォーカスが当たらない。
そこで、次善の事業構想になる。
東京都の例示だと、開発とか発信という言葉が出されている。 しかしだ、すでに初期の観光客の爆発的な増加は過ぎた。繁華街での中国人の爆買いも終わったと見てよい。
2度目、3度目の来日という観光者も多いみたいだ。
そこで、繰り返し“東京”に外国人観光客が来てもらうには何が必要か、というところに重点は移る。
[事業提案]
事業名:東京人も知らなかった Tokyo Discover Project
懸賞金(それなりの額)を付けて、外国人観光客から東京の観光スポットを募集する。
東京で生活している人たちが気づかないような「こんなところもあるよ」という観光ポイントを探し出す。
インスタグラム映えがするところは、高評価だ。
これを小冊子にまとめて、外国人向けのPRパンフにする。
「東京を探索する」をテーマに、裏通りなども紹介。
もちろん定番の訪問スポットも、「Tokyo for biginers」として掲載する。
応募要件は、「2回以上、東京を訪問した経験を持つこと」または「1か月以上東京に在住していること」。
ちょっとありきたりか?
また、あまり変なところに入り込んで、犯罪に巻き込まれたりするとひどいことになる。要注意。
昔、新東京百景というのを募集したら、かなり組織票によってバイアスがかかった(と思われる)。要注意。
本音を言うと、もうインバンドはいいんじゃないか、と思う。
あれこれ先入観なく東京を訪問してくれて、「いいところだな」と素直に外国のお客様に感じてもらえるようにすれば、それでいいじゃないか。
あまり、あれこれアザといことしない。それが日本の良さだと思うのだが、どうだろう。
海外旅行をすると、言葉や文化の壁にぶつかって困ることもある。それを解決していくことが面白い。 そういう意味では、治安はいいが、言葉が通じない日本は、初心者向けとして絶好なシチュエーションなのだろう。
言語別に、観光相談窓口を設けて、これから訪都したいという人たちの相談に乗ってあげるようにするだけで十分なんじゃないかな。