防災対策
[例示]地域防災力の向上、帰宅困難者対策、不燃化・耐震化・豪雨対策など
[2017の採択案]
災害時の活用など多様な課題を解決するための「自転車整備」
かつて東京の防災対策の目玉は火災被害の封じ込めだった。関東大震災の際には23区全体が焼け野原になるのに3日しか、かからなかった。
だが、先般の東北の大地震の折には、食事時ではなかったとはいえ、3件くらいの火災しか起こらなかったし、延焼もなかった。東京の不燃化の勝利だ。
しかし、不安は残っている。
もしも、この東京で東北以上の死者が出るとすれば、危ないのは地下だ。
これまで、地下街は地震に強いと言われてきた。地盤の揺れと同じように揺れるから、老朽化した建物のように崩れたりしにくい。割れる窓ガラスもない。
しかし、心配なのは水害。
ゲリラ豪雨くらいなら大丈夫だろう。多少の浸水がしても人の生命には影響しない。
だが、堤防が切れ、濁流が一気に地下街に流れ込んだとしたらどうなるだろうか。地震で川底に穴が開き、地下鉄の天井から一気呵成に水が流れ込んだらどうなるのか。
場合によっては、大量の溺死者が出る。
そのとき、停電して照明が消えていたらパニックになる。
[事業提案]
事業名:蓄光材によるジオフロント安全対策
日本製の蓄光材の有効性については、アメリカのペンタゴンでの使用実績もあり、高く評価されている。
また、すでに地下鉄の駅の「非常口」サインにも蓄光材が使われている。実際に停電になることがないので、私たちが知らないだけだ。
この蓄光材をもっと大幅に導入し、停電時の地下街の出口誘導に使う。
また、よく非常階段などには、ステップの端に足を踏み外さないよう「黄色い安全ライン」が引かれていることがある。
しかし、真っ暗になったときには、見えなくなってしまう。
だから、黄色いマーキング塗料で、なおかつ蓄光性能のあるものを開発する。
ビルの非常階段などにも、蓄光テープの導入を義務づける。
蓄光材自体さほど高価なものではないので、人命に比べればはるかに安価な防災対策となる。
実際には、非常灯などがあって不用かもしれない。だから、いっぺん停電させて訓練してみるとよい。
それにしても、地下の水害について、みな無頓着過ぎると思う。
めったに起こらないことではあるが、実際に発生したら東京特有の大災害になる。