月夜裏 野々香 小説の部屋

    

錬成系 維新戦記 『1kg級魔法使いで』

 

  

 

 第05話 1855年 『安政の大雄飛と。ロリ婚』

 文明開化なら、おれがやってやんよ。

 欧米列強から科学技術工業を学ぶ必要がなければ、

 日本が必要とするのは、鉄、石炭、希少資源、石油のみ

 

 でも、薩長同盟による王政復古の倒幕じゃないし、

 徳川による幕藩体制の強化なので、天皇親政に至らない、

 封建主義ガッチガッチの幕藩連合への移行で、

 中央集権、廃藩置県、明治維新、秩禄処分、廃刀令は、困難と悟りました。

 なんていうの、そういう空気なんですよ。

 空気ってわかります、

 会議室で、器の小さなお歴々が並んでるとき、

 会議室で、保身と組織利権第一のお歴々が並んでるとき、

 新進気鋭の新参がぼんやりとしなければならない、あの空気、

 2、3世代先になれば、空気が変わるかもしれないけどさ、

 なので、ファウ×デーション計画を立てました。

 海外地に日本人風の自由主義と民主主義の実験場をつくることにしました。

 あとは、金の流れを中央銀行をトップにした利権国家の上意下達でなく、

 国民国家の民意集約型にしないとな。

 それには、不換紙幣への移行なんだけど、

 国民が通貨基準を金より銀。銀より銅。銅より不換紙幣にした方が有利だって、

 わかればいいんだけど・・・・

 

 

 1月

 通信ケーブルは、電話線、ラジオ線、テレビ線があって、

 電話線は、送受信可能な1線

 テレビは、まだ作ってないので、

 ラジオ(テレビ)線は、60(20)回線

 テレビ回線1が増えると、ラジオ回線3が減ることになる。

 1回線1時間の入札制にして、電話線を使ってラジオ放送する。

 家に通信ケーブルを引き込み、入札さえ落とせば誰でもラジオ配信できることから、

 幕府と諸藩は、入札して、大衆操作などの利益誘導に使うけど。

 ラジオを使った放送なら、おれの方が慣れてるし上手いよ。

 ていうか。広告代理店を作ろうかな。

 名前は “でん×う”

  

 

 

 安政東海地震  安政南海地震発生  豊予海峡地震

 三つの地震で家々が倒れてる、

 いま、研究してるのがツーバイフォーだね、

 まぁ おれも素人だけどさ、

 だいたいの構造は知ってる、

 工場で、同じ規格で作って、現地に運んで組み立てる、

 合板なので、水分が飛んで、ヒビとか反りとか、

 あまり考えずに済むので、いざというとき、大量に作れる、

 でもまぁ 安っぽい気もするけどね。

 住宅建設は、組織と、技能と、技術と、ノウハウさえ上がれば、それほど難しくない、

 

 

 

 2月

 日露和親条約  (長崎港 = サンクトペテルブルク港)

 日露国境線は、日本は樺太島と千島列島までと、定められた。

 

  

 幕府軍の小銃(6.5mm×50)と、30口径75mm砲が長州藩に届けられた。

 この時代、日本の大砲が16000mほど飛ぶのに対し、

 イギリスのアームストロング砲は4000mに届かず、圧倒的にだった。

 諸藩に大砲を配備するのは、外国の大砲を買わせないようにするためで、

 保険の意味でも幕藩連合への移行は、必要だった。

 長州旅団

   大佐と一等兵、二等兵の3人と、連隊4個  10239人

        (大佐1人。中佐4人。少佐16人。大尉64人。中尉256人。少尉1024人)

            管理中隊。歩兵中隊。機関銃中隊。砲兵中隊。偵察中隊。

            通信中隊。補給中隊。衛生中隊。施設大隊。工作大隊。輸送中隊。

 将校比率は、幕府5分の1。長州藩5分の2。他藩5分の2で、指揮を執り演習している。

 中枢は、幕府と諸藩の将校が握って、もはや、対外戦争はできない、はず、たぶん、

 「綾波参謀。機関銃はまだですか?」

 「いま、開発中だ」

 「そうですか・・・」

 「早急に欲しければ、鉄砲鍛冶を東京によこして欲しい」

 「たぶん、一部は、評価されて、日本中で採用されるだろう」

 「本当に・・・」

 「まぁ 長州で開発してそれが、他の物より優れていたら、日本全国で長州製機関銃を使うだろう」

 「では、長州で開発しても?」

 「弾は、これで頼むよ」

 6.5mm×50を見せた。

 「分かりました。大砲も?」

 「ああ、そうなるね」

 「「「・・・・」」」

 

 

 

 そうそう、洋風楽器を仕入れたので作らせてる。

 まぁ 出来は、ともかく、

 文明開化しないとね (笑

 ぶっちゃけ、欧米化の波は、長崎発じゃなく、おれ、瑞穂系企業が興してる。

 だから、蘭学者は、おれのところに来ないと先に進まない、

 維新系下級武士勢力でも、農工商を中心にしたおれを警戒してる。

 ていうか、ただの人口比で、

 例えば、飛行船のパイロットは、農村での口減らしされかけた子供だし、

 まず恩人のおれの言うことを聞いてくれるし、

 安い賃金でも文句言わずに働いてくれる、

 だいたい、旗本の子供なんか、

 身元不詳の、おれを見下してるところがあるし、使いにくいんだよ。

 

 

 

 

 3月

 幕藩連合政府は、隠岐島と鬱陵島の間にある島を竹島と命名した。

 飛騨地震

 

 おれ、良家の娘と結婚したし

 妻の千代は、14歳。

 思わず、ロリコン犯罪とか思ったら、この時代だと常識婚、公然婚 (笑

 何はともあれ、これで、おれも、藤原系の閨閥入りだよ。

 てなわけで、実質、国防参謀となったわけよ。

 二条城に、ミクロネシアと、ニューギニア島の地図と城塞建設計画の報告書が届けられた。

 小銃と機関銃と大砲が正規軍と、不正規軍の格差を広げてしまい、

 民兵の存在感を薄れさせたのは確かだ。

 帝国主義だから対外侵略ができるようになったのでなく、

 正規軍が強過ぎて担当軍管区を広げても、反乱が起こしにくくなり、

 余剰戦力を国外に向けさせただけかな。

 

 

 カラクリ技師は、おれの思いつきや創作を具現化する力があって必要だよ。

 超貴重だから、いくら金を注ぎ込んでも完成させないとね。

 一旦、形にしてしまえば、製造工程を考え、工場を作って、

 労働者と工作機械を使って、複製していく、

 複製が効率良くなって、大量生産になると、マスプロの発達かな。

 そうそう、おれの仕事に幕府、諸藩の子弟が加わりだした。

 ちなみに賃金は、農民の子供に合わせてるし、

 労ばかりが多く、剣術とかけ離れて武士の子供に慣れない仕事だ。

 地位は、家柄も血筋も関係なく、士農工商と混在で面白みがないはず、

 それでも積極的に起業に加わるのは、幕命、藩命を受けてるからに相違ない、

 瑞穂系企業で仕事を学び、

 藩内で起業するつもりなのは明らかだけど、遠慮なく教えるわ、

 総力戦だしね。

 「綾波公。なぜ、農民出など使う」

 「賃金が安くて済むから」

 「我々だって農民出と同じ、安い賃金でやっておるだろう」

 「君らは失敗しても藩に戻って俸禄を貰えばいい」

 「農民出は、君らと違って後ろ盾がない分、必死だ」

 「それに、最初から君らを雇っていたら高く付いたよ」

 「そして、資金繰りがつかなくなって、事業は、いまの10分の1にも足りない」

 「「「・・・・」」」 憮然

 「君らは、藩に帰還したら同じものを作ろうとするだろう」

 「そうなれば、競争になってしまう」

 「それはいいとしてもだ」

 「競争力を維持するため、賃金を君ら侍の常識に合わせるわけにいかない」

 「「「・・・・」」」 憮然

 

 

 

 4月

 瑞穂銅行の輪転機で瑞穂紙幣券を印刷している。

 和紙の出来は良くても、水や油でインクがにじむ、

 とにかく、輪転機で錬成してる紙幣と同じものを製造できない限り、

 おれは、紙幣を錬成し続けなければならない、

 この時代というより、1846年に輪転機が完成していて、1時間2万枚部を印刷するらしい。

 もちろん、オランダに発注して買うつもり、

 輪転機の原型さえわかれば、改良して完成度を高めていけばいいだろう。

 もっとも、おれが錬成しているような完成度の高い印字なんてできないだろうし、

 黒、黄色、赤、青、金色、銀色の6色彩印字刷りは、さらに先のことになりそう、

 目標は、おれが錬成してる瑞穂紙幣ね。

 

 

 5月

 イギリス・フランス艦隊がカムチャッカ半島を襲撃

 

 

 銅行屋のおれが、壊れた住宅地で、

 タダで上下水道と電線網と通信網を作って何の得があるのか、

 家は、借金を返せば、それで終わる、

 しかし、上下水道代、電気代、通信代は、そこに住んで生きてる限り、

 使っている限り徴収できるわけで、

 早い話し、税金といってもいいくらいの金の成る木。

 なので、幕府も諸藩も気前よく、再建費用の一部を支払った。

 もちろん、建設する家は、耐震性の強い家だし、

 その家に住む限り、代金を徴収し続けることができた。

 そう、幕藩連合は、コメを搾取する封建体質から、

 民衆に社会基盤とサービスを提供し、

 提供した社会基盤とサービスの利用税を得る方針に変貌させている。

 まぁ おれがそっちに方針変換させてるんだけどね。

 

 そうそう、区役所で10年ごとに指紋を取るようにしたの、おれね。

 半券は身分証明書になるし、

 異動するときは、半券を持って、移動先の区役所で手続きするの、

 西日本からやりはじめたよ。

 朝鮮人が潜入してきたらすぐわかるし、

 

 

 そうそう、国産船で国内需要をまかなえるようになったのは、大きな成果で、

 幕末以降、諸外国に流れるはずだった50万枚ほどの小判が瑞穂銅行に蓄えられてるよ。

 

 

 

 

 6月

 第3次でペリー艦隊がやってきたよ。

 今度は、紳士的な感じだった。

 もちろん、相互主義に基づいた交易で、

 長崎港 = フィラデルフィア港だった。

 どこが、相互主義じゃ 東海岸とか、遠いじゃん!

 でもまぁ 東海岸に拠点を置けるのは悪くないし、

 行けるだけの船もあるよ。

 ちなみにオランダとも 長崎港 = アムステルダム港 で

 相互主義で港の区画を確保してるし、

 まぁ いいでしょう、的な。

 

 

 おれ、魔法で長生きしそうだから、

 おれと似た子供を何人も丁稚で雇ったりして、

 隠し子に装いながら連れ回したよ。

 変な噂がたつけど、そっちの性癖はありません (笑

 でも、長生きできるなら小業が必要なんだよね。

 本当、煩わしいわ、

 でも次の世代の分の組織作りとかしとかないとな。

 まったく、困ったもんだ。

 

 

 7月

 長崎の出島だよ。

 いいよね。出島。

 オランダ出島

 ロシア出島

 アメリカ出島

 イギリス出島

 フランス出島

 ドイツ出島を作るつもり、

 ちなみに外国でも同じサイズの出島が建設されているらしい、

 そうそう、出島は記念だし、残すよ。

 長崎に入港したロシア船は、所定の埠頭に着くと、

 船員たちは、税関で 銅銭1.2 or 銅塊1.5 と 銅札1 の率で交換し、

 長崎の町の中に入っていく、

 外国向けの商店が立ち並び、

 オランダ人、アメリカ人がいて、ロシア人も仲間に入っている、

 船員たちは、銅札をどうするかというと、

 区画内で使い切るか、

 土産物を買うか。

 銅札を重たい銅銭に換金するのは、論外で、

 銅札をそのまま持ち帰るか。金や銀に換金して帰っていく、

 実のところ、瑞穂銅行券は、模倣できないので、欧米でも人気があって、利用されていた。

 そうそう、欧米の武器弾薬は人気がなく、彼らを失望させていた。

 まぁ 日本が平和だからというのもあるけどさ、

 日本の幕藩連合制が強固で離間工作が上手くいかないこと、

 そして、日本製武器弾薬が優れていると、端的に現していた。

 「どうやら貿易黒字みたいだな」

 「金1と銀15の換金率でよかったのでしょうか」

 「まぁ 日本人は、性格的に金貨より銀貨が好きだけど」

 「世界の水準がそうだから、それで、いいんじゃないの」

 「しかし、銅札を持ち変える船が多いようで」

 「銅銭を持ち歩くより、便利だからね」

 「欧米の銅行も瑞穂銅行券1と、銅塊2の交換で補償してるらしい」

 「ぼってるじゃないですか」

 「最初だけだよ。だから銅札を銅貨に戻すやつはいない」

 「なるほど」

 「ところで、スペインとポルトガルと国交を結ぶと、危険では?」

 「いや、幕藩連合が成立したし、相互主義に基づいた国交なら問題ないだろう」

 「だといいのですが」

 

 

 

 なんか、朝鮮人が日本に侵入してる節がある。

 長州と対馬の宗氏が媒介になって、足の付かない手下として、入国させてるらしい、

 まぁ 非合法な人間は役に立つのだろうけどね。

 そして、朝鮮人は、今も昔も手口は同じ、

 利権とつながって、食い散らかして、日本を国と国民をズタボロにしてしまう。

 おれが産業利権を創設してるんで、近づいてくるんだよね。

 一応、長州藩らしいけど、微妙に信用できない。

 おれは、長州が朝鮮人を使って、倒幕を計ってるんじゃないか、って、噂を流し続けたよ。

 言葉っていうのは、地位に比例して強くなって拡大するらしい、

 おれくらいの地位の人間が発信してると、長州とか宗氏は弱るらしい、

 沿岸警備を始めたよ。

 

 

 

 8月

 占守島

 昨年と今年、イギリスとフランス艦隊がカムチャッカ半島を襲撃したらしい、

 なんにしても国境線は、未来の日本より有利だし、

 占守島に星型城塞都市を建設している。

 樺太にも星型城塞都市を建設していて、ロシア帝国との領土紛争は、決着がついてる。

 だけど、クリミア戦争が終われば、ロシアは、食指を朝鮮半島に伸ばすはず。

 先に清国が来るかもしれないけど、

 日本は、朝鮮半島を見捨てる。

 フォーエバー朝鮮。

 

 

 朝は、毎日、素振り、

 でも、やりすぎると、贅肉減らしての若返りがしにくい、

 剣の上達のためというより、健康のため、

 ていうか、考え事に集中できるので、やってる、

 まぁ 最初は、足裁きと体作りばかりだったんで、

 竹刀を持っても、日本刀を持っても、その延長線みたいな。

 柔術でも良かった気がさするけど、

 日本刀を握ると、気分が引き締まるんだよね。

 武士が武士、武士とか言って、誇り高ぶってる理由がよくわかるわ、

 でもなんで、こいつら俸禄を貰う権利があるのって、思ったりする、

 おれも1000石貰ってるけどね (笑

 

 

 

 9月

 希少資源がいる。

 おれは、ニッケルとかクロムとか取れそうな場所に行くと、

 それとなく、含有率のいい山を見つけては採掘してる。

 でもすくねぇ

 もっと欲しい・・・・

 ニューカレドニアは、フランス領で、既に取られてたっけ、

 日本船団の遠洋航行訓練は、これからだしな。

 早く、全長150m級船を建造しないとな。

 

 

 

 10月

 幕府軍の小銃(6.5mm×50)と、30口径75mm砲が薩摩藩に届けられた。

 薩摩旅団

   大佐と一等兵、二等兵の3人と、連隊4個  10239人

        (大佐1人。中佐4人。少佐16人。大尉64人。中尉256人。少尉1024人)

            管理中隊。歩兵中隊。機関銃中隊。砲兵中隊。偵察中隊。

            通信中隊。補給中隊。衛生中隊。施設大隊。工作大隊。輸送中隊。

 将兵の大半が幕府と他藩の出身の将兵で構成されている。

 基本的に軍隊に地方色は存在せず、

 二条城で師団編成が命じられると、

 少将(若年寄)が諸藩の旅団なり連隊なりを組み合わせて師団を作ることになる。

 この幕藩連合体制は、おれに原因があって、結構、恨まれてる気がする、

 でも、国民国家と、統一政府で、攘夷可能な戦力だし、

 地域主義だけじゃ勝てないしね。

 

 

 そうそう、なんでおれが幕藩連合の石票で力を持ってるのかというと、

 例えば、大名とか、大名の身内で “歯が痛い” ってなると、

 おれが魔法で治療しながら、ダミーの薬を飲ませたりすると治るので、協調してくれるみたいな

 ×夜×戦記で、たまに医療の話しが出ても、読み飛ばしてたけど、

 医学って、権力なんだって、改めて思いましたわ、

 それで、日本情報組織 “八咫の楯” “八咫の柵” を創設させました。

 強い強制力があるので、幕藩連合議会の直轄になりました。

  1) 内患外患と思われる動向を探り議会に報告すること、

  2) 外国からの金の流れを記録すること、

  3) 外国との人脈の繋がりを記録すること、

  4) 国益、国民への不利益になる思想を報告すること、

 とりあえず、この4つのルールと、

 人事は石票比で、半推薦、半抽選を決めました。

 鎮圧は、政府行政の幕藩連合警察がすることになりました。

 なかなか、思い通りになりませんね。

 あと、政府側も似たような組織を作るみたい、

 あまり強力すぎると、おれが、長生きだって、バレちゃうので困るんだよね。

 

 

  

 11月

 安政江戸地震

 堀田正睦首席老中になる。

 

 日英和親条約 長崎港 = ポーツマス港

 日仏和親条約 長崎港 = ブレスト港

 日西和親条約 長崎港 = カルタヘナ港

 日葡和親条約 長崎港 = リスボン港

 日独和親条約 長崎港 = ハンブルグ港

 日オスマン帝国和親条約 長崎港 = コンスタンチノープル港

 日墨和親条約 長崎港 = マンザニーロ港

 この年、通商条約が続いて行われる。

 どうやら、日本の急成長が気になってるようだ。

 そうそう、日本製1600mm広軌鉄道を見て、外国人たちが驚いていた。

 

 

 

 12月

 ニューギニア島

 南都(ポートモレスビー)

  5000t級征夷型輸送機帆船

   全長150m×全幅14m×吃水4.8m

   2000馬力  15kt  航続力10000海里

   30口径120mm連装砲4基

 戦闘目的より、

 物資輸送、移民輸送を目的とした大型船だった。

 ニューギニアとソロモン諸島の数ヶ所に上陸して、城塞都市を建設し、

 20000kmほどの鉄道を敷いていく予定。

 海流のせいか、純粋な帆船が、ニューギニアに来るのは、面倒らしく、

 大型機帆船以上だけが入港している。

 船橋

 ちょっとばかり、ため息をついた。

 「暑いな・・・」

 「自然は厳しいし、原住民は人食い人種までいるそうですし」

 「白人たちが領有化しなかっただけはありますよ」

 「食べる目的以外の争いは、ないってことだ」

 「そういうことでしょうか」

 「いまは、城塞都市を建設して。人食い人種の淘汰は、後回しでもよかろう」

 「女子供は後回しにしたいですな」

 「女囚は少なくないよ」

 「参謀。さらに南に艦隊を派遣するというのは?」

 おれは、海図を示した。

 「ここ、ここ、ここだよ」

 「これらの島を取るのでありますか」

 「そうだ」

 フィジー、バヌアツ、サモアだった。

 「遠いですな」

 「欧州からこの島を取りに来てる国もある」

 「確かに取られたくはないですな」

 「まぁ 大砲と城塞都市と機帆船を置いとけば、取られまい」

 

 

 

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 おれ   妻 千代 (14)

 

 一軒家 100両 (1000万〜2000万円)

 間口9尺奥行3間長屋家賃 500文

 1日  居職350文  出職410文

 かけ蕎麦 10文   風呂代  8文

 米一升〜二升 100文   味噌醤油 50文

 酒1合 20文〜24文

 1文 30円〜40円    1両   12〜16万円(4000文)

 一分銀 3〜4万円(1000文)    二分金 6〜8万円(2000文)

 1朱   約1万円

 

 

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第04話 1854年 『幕藩連合軍は、連邦軍のことだから (笑』
第05話 1855年 『安政の大雄飛と。ロリ婚』
第06話 1856年 『星型荘園都市と、箝口令』