第117話 1967年 『賢者の石と。カラクリと。宇宙基地と。』
ユダヤ暦5727年 皇紀2627年 大正14年
第123代 大正天皇(38) 第19代将軍 千家 夷隅(44)
世界は、偽ユダヤ型金融支配と、本ユダヤ型地主支配の二つの選択肢を突きつけられている。
特に封建制の強い国は、地主として、多くの農民を抱え込んでいることから、
慣れた地主支配を続けるか。
工業化に都合のいい金融支配に切り替えるかで、荒れている。
日本の農業用高層建築は、封建社会を続けたい地主にとって都合がよく、
スペイン・ポルトガル。オーストリア=ハンガリー帝国。ルーマニア。
ドイツ帝国。極東ロシア。ノルウェー。スウェーデン。デンマークなど欧米貴族にも日本型経済が浸透していた。
国際的に、日本経済が強くなっているのだけど、日本にも右翼と左翼がいる。
と言っても、未来の日本みたいに、アメリカから歴史観と設定を押し付けられていない。
なので、外資がスポンサーになって、主戦派が形成されたとしても、
幾らお金を払っても、日本人が自由な発想で、歴史観を修正し
右翼組織と左翼組織を空中分解させてしまう。
まぁ 開国前から日本の歴史観と、文化と、工業の優勢が確立していたので
薩長の倒幕も生まれる前に押し潰れたし、
日本人が気球を上げてペルーの艦隊を見下ろしたように、白人世界を見下ろしてる感じが続いている。
そんな歴史を持つ日本人が、幾ら金を貰ったからって、
アメリカの押し付けようとする歴史観と設定を受け付けるはずがない。
それでもまぁ 権力の変わり目は、ゴタゴタしても仕方ないだろう。
そう、京都は、将軍詮議で荒れてる。
新将軍詮議と絡んで、在日右翼も画策してるっぽい。
おれは、馬鹿じゃなきゃ だれが将軍でもいいのだけど、
在日は、有力者と結託して個人崇拝を強め、利権を集約先鋭化させることで搾取し、利権や資本を懐に入れる。
もちろん、個人崇拝される側は、権力基盤が強まるし、褒められて嬉しいだろう。
しかし、権力と特定産業が先鋭化するほど、世襲と天下りが強くなり、
貧富と地域の格差が大きくなるほど、社会資本が吸い上げられて消費が減少して中小産業が殺され、
庶民は、失業に追い詰められ、犯罪が誘発し、自殺が増えていく。
未来だと北朝鮮とか、おれがこっちに来る前の日本みたいだったな。
まったく、まったく、将軍と有力者と在日の金儲けで、大多数の国民が貧困層に追い込まれるのは面白くない。
そして、マッチポンプで左翼陣営も在日が扇動し、在日が右翼と左翼の人脈ネットワークを構成して結託してる。
悩ましいことなのだけど、
権力層と、特定産業に味方する利権保守系在日組織と、
苦しめられてる大多数の庶民に味方する人権擁護系在日組織が形成されてしまうわけだ。
さて、おれは、右と、左と、どっちの、味方をすべきなんだろうな (笑
おれとしては、在日を排除して、馬鹿な右翼と、馬鹿な左翼を始末し、
政官財を正常な国権派と民権派に戻さないと、
日本は、貧富と地域の格差で、戦争か革命の選択肢を押し付けられるわけだ。
だいたい、存在するだけで生産力に繋がって国の礎になる日本人と、
存在するだけで収奪強奪で生産力を下げる清国人を戦争させるとか、あり得ないし、
日本人は、未来であれ、この時代であれ、アフリカの奥地で殺されるとか、嫌だろうしな。
01月
ニューカレドニアは、火山島でないので、地熱スターリング発電は小さい。
しかし、ニッケルの産地なので、利益率がよく、地震の心配もないので、巨大高層建築が建っている。
たぶん、豪州随一の工業生産力を誇る島で、独立できそうなくらい。
いまは、加工貿易が総生産で一番大きいらしい。
この世界の日本は、欧米型教育を取り入れていない。
学校に入学し、学校に縛られているのでなく、師弟人脈で繋がっている。
寺子屋のように師匠が校長と先生を兼ねていて教室を借り、教室を選ぶのは生徒だ。
生徒が増えるほど、師が貰うお金が増える。
大人と子供が並んで教育を受けられるし、
生徒が増えると、直弟子を増やしながら、教室を大きくしている。
年齢ごとに覚えるべき知識量が増え、適正年齢試験に合格すると、写真付の免許皆伝証を貰い。
それが、未来でいうところの自動車免許になっていた。
人造人間は、脳以外が人型カラクリで、
脳が外界から受け取る刺激感覚と、脳が体に向ける命令系統が人間に近いことを意味する。
そして、人体を改造する強化人間で、人工知能が試験的に運用されている。
人間の脳が眠っていたり遊んでいたりしても、人工知能が体を管理し、働かせることもできた。
ちなみに30か国語で翻訳しながら話せたりもするので便利かもしれない。
一種の二重人格なのだけど、タンデム状態にあるといえる。
ちなみに脳内に直接、阿頼耶識を見て、操作させることもできるわけで、
中央集権的な電子世界に意識が入り込むVRMMOでなく、
脳内に全天球ブラウザゲームを展開する感じだ。
50回線あるので、それなりに早いだろうし、電子制御された幻覚に近いかも、
やって見たい気もするけど、強化人間は、手術が大変で、人造人間の方が成功率高いし、安上がり、
あと、人工知能は、国家資産のままだし、
人工知能が記録した者は、機密管理中央電算室にも記録されてしまうので、やめとこう。
ていうか、高級官僚の登竜門で手術を受けてる感じ、
ちなみに、贈収賄や犯罪に近付くと、
人工知能が判断して、黄色、オレンジ、赤の印を付けるので、真面目な人間じゃないと務まらないかもしれない。
そうそう、量産型賢者の石(32Mhz ROM32MB RAM640MB)は、人工知能より性能が低いけど、
幕藩連合に記録されたりの束縛が少ないかな。
「人型カラクリを林業に使いたいって?」
「天狗みたいに跳び上がるし、木から木へ跳ねるらしい」
「まぁ 戦訓に繋がるかな」
「いやいや、林業は、危ないから」
「まぁ そうだけど」
02月
アメリカ、イギリス、フランスは、資本奴隷主義
ソビエトは、共産奴隷主義
日本は、民主資本主義
日本はバラマキ中心の衣食住娯楽の資本循環により繁栄しているのだけど、
同時に財政投資で、人工知能、国防、宇宙開発、人型カラクリなどの産業も拡大している。
瑞樹から第2番目の2800t級秋月型宇宙ロケットが打ち上げられ、
衛星軌道で、先行していた宇宙船と並列に連結し、(全長26m×直径8m)2基となった。
電映でその様子を見ていた者たちは、拍手喝采で、宇宙進出の足掛かりに喜んだ。
世界中が宇宙に目を向けていた頃、
コンゴ戦争は、悲惨な殺し合いが行われている。
というより、宇宙ロケット競争を隠れ蓑にコンゴ戦争をやってた節があるかな。
上空では、アメリカ製F4ファントムと、紫燕が空中戦を描き、
低空では、アメリカ製UH1イロコイと、日本製簡易戦闘ヘリが撃ち合い。
地上では、M551シェリダン空挺戦車、M48戦車と、10式戦車、20式戦車が砲撃戦を繰り広げていた。
キリスト教連合軍は、殺すことを目的に戦争しているのに対し、
ザンジバル軍は、コンゴを占領する目的で戦争しているので、戦い方が違うみたいだ。
家族とわかれ、
飛行機でニューカレドニアから、フィリピンのダバオに行く、
権力層に近い一族は、一網打尽を恐れ、家族一緒に移動しないからね。
途中のフィリピンと、瑞樹の間にあるアチェ王国ハルマヘラ島の北を通過する。
東南アジア戦争では、オランダ軍があっさりと、退いた島だけど、
あまり梃子摺らせて日本領になると困ると思ったのだろう。
アチェ王国の軍事力は、毎年大きくなって、国内のゲリラと泥沼で戦ってる。
あと、アチェ王国もコンゴ戦争に義勇軍を派兵しているので、
アチェ王国社会は、殺伐とした空気が作られてるらしい。
とりあえずダバオに降りるのだけど、
近代的な高層建築が並んで、大都会になってる。
米西戦争でスペインを支援して会得した島は、併合して68年ほどしか経っていない。
日本から近くて、リスクが低くて、高層建築を建て易いのと、
地震が少なくないので、あまり高くできなくても、
太陽光熱発電と、地熱スターリング発電と水力発電が大きく、経費を黒字にしやすかった。
縦幅100m横幅100mで10000uほどのフロアに一家族が住んでいた。
居住区画は涼しい中央にあって、外周は、40mほどのマンゴの木が並んでる。
米を作るフロアが多いけど、マンゴばかり作ってる高層建築もあるようだ。
樹木が40mほどの高さになるので、階層を少なくできて、建物全体で、浮かせられる質量も大きいらしい。
機械が木を上って、マンゴを採っていく、
「人型カラクリは、ちゃんとやってるんだ」
「まぁ 子供が馬鹿でも、老後は任せても大丈夫かもしれないがね」
「逆に人型カラクリが教えたりしてな」
「それくらいの能力はありそうだ」
03月
ダバオ宇宙観測中継基地
瑞樹から第3番目の2800t級秋月型宇宙ロケットが打ち上げられ、
衛星軌道で、先行していた宇宙船と並列3連結して (全長26m×直径8m)3基 となり、
重量960tとなった。
別に太陽光電池板が羽を広げている。
とんでもない金を使って、960tで、質量のほとんどが生命維持装置だ。
まぁ それが、宇宙空間ってやつなんだろうけど、
次は、人間と、人造人間と、人型カラクリで、有人ロケットを打ち上げるつもり、
ダバオ島からルソン島の北端まで、地下鉄道で連結されてる。
フィリピン(29万9404ku)に1億4622万人で過密した世界になってる。
1000万人長区画は3つあって、4つ目の線引きが行われつつある
人型カラクリが増えれば、人口の抑制が効くかもしれない。
まぁ 宇宙開発が間に合えば、宇宙移民もありうるし
そうそう、孤児院に行かなくちゃ
もう、あれだ。仕込む相手を探して、
ただ探すだけじゃ駄目で、出産で死んでくれそうな薄幸娘がいいな。
フィリピンに来ると、
台湾、清国、経国、チワン合衆国、アチェ王国、ベトナム帝国、タイ王国の存在が大きくなる。
全部合わせたより、フィリピン経済より大きいし、気にしない。
というより、アチェ王国、ベトナム帝国、タイ王国は、日本の高層建築が多くて、
居住権を持つ日本人が物凄く多くて、1000万人を超えてる。
パチンコ特権があったら大きいかもしれないけど、そこまでやれないし、
日本商品を売ったり、日本教育したり、
作物を作って売ったり、旅館やったりという感じ、
04月
個人の思考や言動を人工知能に模写させて、本人そっくりの人型カラクリに仕事をさせる。
偽物と気付かなければよく、偽物と気付かれそうになったら、本人と交替、
その間、本人に成り代わって、本人の仕事をさせるわけなんだけど、
いつの間にか、亡き者にされ、摩り替えられたりとか、恐ろしい未来を感じる。
それでも続けるのは、メリットがあるからで、国外に送り込んで活躍させられる。
あと、将来、人間の意識を人型カラクリに入れられるかもしれない。
それで、宇宙開発するんだ (笑
全周スクリーンで作業すると、人型カラクリが同じように動く、
人型カラクリの動きが人間と見分けがつかなくなってきてるのは、
人間の動作を模写しているからで、データーが多くなるほど人間に近付く、
処理工程上は、構造化されたIF文処理と、計算式と、数字なんだけどね。
幕藩連合で人間に率いられた人型カラクリ部隊が編成されている。
若干、粗があるにしても、戦略思考、戦術判断、対処能力、戦闘能力など、人型カラクリが上で、
人間が足を引っ張ってる。
まぁ 幕藩連合議会だと、個人の利害と思想が強く現れる人間の将校より、
人型カラクリ命令処理工程を決めるの方が安心できたし、
非日本人を排斥しやすい処理工程でも、
日本人の政敵が相手だと、あまり役に立たないのだけどね。
05月
今日は仕事、
何の仕事かというと、
千章眼と、床屋・井戸端談義板の収益を何に使うかなんだけど、
外国全てで、割り振らないといけないので、かなり、面倒、
電話・電音・電映網が広がるほど、電話代と広告代と建設費と補修代が増加する。
日本から始まった光ファイバー網は、全世界ネットワークを構築していたものの
国外における日本利権は、電話50回線の使用料の半分と、
全国電映1回線、全国電音1回線、広告代の半分になる。
阿頼耶識の基地局は、全て日本にあって、電話代の一部が閲覧上位頁に再配分される。
まぁ そのおかげで、日本の電話・電音・電映網が全世界に広がって、
おれの収入に繋がるんだけどね。
でも最近は、落ち目、
というのも阿頼耶識を見てると、ほとんどの書籍が阿頼耶識に載せられている。
日本の書籍だけでなく、世界中の古書・新書が阿頼耶識に載った後、
上位作品のキャラもの、関連商品かなが売れるくらいかな。
フィリピンは、暑い
マジで暑い、
なので、地下街へと移動することが多くて、日陰に入ると、涼しくなるかな。
それでも、これだけの人口が密度になるのは、扶桑と違って、年中建設できるから、
日本と近くて、リスクが小さいと思われたからかもしれない。
ちなみに、おれが石票を持ってる高層建築が何棟も建っている。
まぁ 石票は、おれのものだし、配当も入ってくるわけで、実体の高層建築の権利はあまりない。
閨閥が集まる高層建築に行くと、
石票権と、金貨・銀貨・プラチナ貨で取引が使われやすく、利権が動いていた。
最近は、人型カラクリが取引を仕切って、インチキがほぼできなくなっている。
というより、人件費が小さくなってる気がするね。
「人型カラクリの乳母がどうしても上手くいかないらしい」
「らしいですね」
「子供に嫌われると、乳母が務まらない」
「まぁ 確かに」
「別に、人型カラクリの乳母が欲しいというより、いざという時の担保だよ」
「とりあえず、護身でも、安心ですからね」
「そうそう、大事だよ。護身は」
「話しは変わるが、霧島君。日本人は月に行けると思うかね?」
「人型カラクリは行けるでしょう」
「それじゃ うまみが小さいな」
「人型カラクリに月で生産させて、日本に落とせばいいでしょう」
「なるほど、その手はあるが、なにを作ったらいいか・・・」
「無重力で作れる加工品がいいのでは?」
「まぁ 確かに・・・・」
パラワン島(11785ku)
山岳の多い島なせいか、ヘリを多用している。
22式汎用ヘリ (管制、対空哨戒、対地哨戒、対潜哨戒、輸送、攻撃、医療)
自重5600kg/離陸重量14000kg
全長17m×(プロペラ直径17m)翼長6m×全高5m
二重反転ターボシャフトエンジン2500馬力2基 540km/h 3000km
25mm機関砲
乗員2 + ハードポイント500kg×8基(4000kg) 8人
22式攻撃ヘリ 風魔
自重6000kg/14000kg
全長13m×(プロペラ直径14m)×全高5m
二重反転ターボシャフトエンジン2500馬力2基 580km/h 1500km
25mm機関砲
乗員2人 + ハードポイント500kg8基(4000kg)
民間高層建築に軍用ヘリが駐機していたりするんで、
未来の日本と違うんだなって気がする。
人工知能を搭載してる機体が増え、目的地を入力するだけで現地まで行けるし、
交戦も自動的にやってくれる。
パイロットは、カギに過ぎず、乗ってるだけでよかった。
人工知能は、地震が少なく、地盤の強い地下施設で生産することが多い。
1000人が1年がかりで、人工知能1個なわけで、
国民総生産が、減少していないのは、
人工知能が量産型賢者の石(LSI)の生産をテコ入れしているからなのだけど、
このまま、人工知能生産人口が増加してしまうと、確実に日本経済に影響を与えるし、
産業人口が増えると、機密漏洩に繋がる。
大使館要員用の人型カラクリと国外居住者用の人型カラクリを開発生産している。
あと、犬型、猫型、鳥型、蛇型・・・・
カラクリで問題になるのは、熱の排気で、
パラジウム吸蔵水素の超小型ロータリーエンジンなので、酸素は使わないけど、
放熱が必要だし、
人工知能と、賢者の石の冷却では、呼吸して空冷したり、水を飲んで水冷したりもする。
体全体を使って冷却水を循環させるため、少なからず電力も必要とする。
彼らの目と耳を通した現地の情報が機密回線の暗号付きの阿頼耶識で公開される。
工場に立ち寄ると、
150cm47kg級人型カラクリが柔術の型を披露していた。
人型カラクリは、目立たせたくないのか、比較的背丈を低くしている。
その方が威圧感が少ない利点もある。
「人工筋肉を更新したって?」
「耐久性、筋力、反応速度を維持したまま、縮筋と伸筋の相対速度を近似値で、5パーセントの速度増しです」
「人間が縮筋で引っ張るだけだから、それだけでも、有利か」
「無重力の宇宙環境で精製できれば、もっと、速くなるはずですよ」
「そのうち、拳銃弾を止められるかもしれないな」
「精度速度がいいので、いまでも出来ますよ。炭扇で叩き落とす方がスマートですけどね」
「問題は、パラジウムの値段が高くなってることだけどな」
「潜水艦が取りすぎです」
「潜水艦は、使う量も大きいからな」
06月
瑞樹から有人宇宙ロケットが打ち上げられ、
人間(岩崎 貴弘)、人造人間(吉村 良助)、人型カラクリ(木島 健二)が乗る宇宙船が、宇宙基地に連結した。
1280t級秋月型宇宙 全長26m×直径8m×4基 基地は、むかしの駆逐艦ほどの大きさしかなく、
居住区間に至っては、旅客機ほどもなく、細長い空間が伸びているだけだった。
世界中が日本の宇宙軍事イニシアチブに注目したけど、
3人のパイロットがカメラを回して中を見せていくと、少しばかり安心したらしい。
阿頼耶識でコンゴ戦争の映像が流れている。
ザンジバル軍が優勢に戦っているけど、攻めきれないのは、兵站が弱いからと言える。
なんとなく、第三次十字軍戦争という雰囲気ではあるけど、欧米側は、十字軍戦争を表に出していない。
というより、十字軍を表に出して戦えないほど、キリスト教が弱体化している。
コンゴ戦争の戦訓は、映像を見るとなんとなく見えてくるから不思議だ。
オランダ軍側と、ザンジバル軍側とも、戦闘中の不慮の破壊を除くなら、監視カメラを故意に破壊してない。
逆に言うと、戦訓欲しさで、監視カメラの破壊に待ったをかけてる節がある。
そうそう、戦訓は、ある。
戦訓はあるけど、強国同志がローマに集まって、ナパーム弾の使用を制限したりとか、
戦争を早期解決させる武器使用に制限を掛け合ってるので、なかなか、終わらない。
まぁ 迷惑な話しだけどね。
人工知能のせいか、戦闘機と戦車の新規開発が後回しになってる。
人工知能で機体設計するまで待てってことかな。
ソファに座ったまま、電子制御で作られた高層建築の中を歩き回ることができた。
ガラス張りの600m級巨大高層建築は、縦幅横幅1kmほどで、一つの街のように感じる。
外周の観葉植物が雨に濡れて、瑞々しく。内側に行くと、乾燥して涼しくなっていく。
動く歩道が建物内の移動を助けていて、人通りが多い。
仮に数万人が住んでいても、移動に使う燃料と電気代は、少なく、
太陽光を偏光させながら引き込んでるので省エネになっている。
共有フロアが多く、中心に神社や寺社があって、周囲に出店が作られている。
なんでこんなものを建設するのかというと、実利でもある。
たまに、外国人と擦れ違うけど、そこまで、電子制御してるのかと、
ちなみに、オスマン帝国、イラン、サウジアラビア、
ブラジル、オーストラリア、インド、ソビエト、メキシコ、アチェ王国、タイ王国などなど、
資源大国は、同等の建造物が建設されている。
もちろん、対価は、資源で、日本国の工業力の源泉になってるのだけど
相対的に資源国の国力も大きくなってるのが悩ましいところ。
海軍工廠で、32000/70000t級原子力兵站貨物船が建造されている。
全長300m×全幅34m×吃水10m
小型ナトリウム冷却高速炉100000kw(75000馬力) 28kt 50年
通常は、民間輸送で運用され、
戦時下は、軍用で利用される。
07月
フィリピンから飛行機でインド帝国(490万3312ku)に立ち寄る。
その後、オスマン帝国(210万ku)のイスタンブールに飛んで、
イスタンブールからドイツ帝国(62万0857ku)ベルリンへ。
その後、アイスランド(10万3000ku)に飛ぶ。
アイスランドは、地震が多く資源がなくて、うまみなしなのだけど、
幕藩連合は、アイスランドが自主独立してる方が好ましく、
将来、扶桑からアイスランドまでの4600kmで北極航路があり得るかもしれないと、
長期貸し付けを決めたらしい。
うまみが小さいので、経済的に余裕のない国は支援しないけど、
アメリカ、ドイツ、イギリスが支援しているらしい。
アイスランドが日本の支援を呼び込むのは、欧米列強の覇権主義を緩和させる目的があるのかもしれない。
あと、先に北欧に行くのは、寒くなる前に、やることがあるからで、知恵というやつかな。
ていうか、おれ、軍機に関わってるせいか、同行する幕藩連合の役人の監視が強い気がするね。
ていうか、ハニトラの前科が (笑
飛行機
伊達家の分家が隣りに座っている。
「霧島殿は、どうされるのです?」
「アイスランドですか?」
「いやいや、欧州は、半分見学でしょう。本命は、金額の大きな中東、インド」
「そうですね。中東で投資するとしたら、新型の淡水化システムかな」
「いいですな。砂漠は、水ですから」
「海水に含まれているパラジウムを採集できればって、思ってますよ」
「海水の0.00058パーセント。淡水の0.0005パーセント。が狙いですね」
「パラジウム採集が目的なら、幕藩連合も見逃してくれそうだからね」
「ご一緒してもいいですか?」
「ええ、構いませんよ」
「それは心強い。なにぶん、気弱なもので」
「あははは」
日系グローバリストは、欧米人より背信と背徳を感じやすく、どこか後ろめたいようだ。
まぁ 赤信号一緒に渡れば怖くない的なところもあるかな。
アイスランドは、和親条約で、年間旅行客枠が50人ほどしかなかったけど、
3年前ほどから条約が改正され、投資が増えて100人枠に増えた。
アイスランドは、漁業権と塩くらいしかうまみがないけど、
日本に来たことがあるアイスランド人の圧力なのか。アメリカ、イギリス、ドイツの政治圧力が強いのか。
政治的中立を保ちたいのか日本の味方が多い。
レイキャヴィークに降りると、日本資本によって150m級高層建築の建設が行われている。
深い土台の上に建設されているけど、
水力発電と風力発電と地熱スターリング発電で、電力を賄えて、加工工場を操業していた。
なんていうか、欧米向けの加工工場という位置づけになるかもしれない。
国外コネクション仲間と、ホテルのラウンジに入ると、アイスランド人が遠巻きに見ている。
たぶん、日本が宇宙ロケットを打ち上げたので、警戒しているのかもしれないし、
高層建築をポンポン建てられる日本の国力に驚いてるのかもしれないし、
アメリカ、イギリス、ドイツの圧力から逃れる希望として見てるのかもしれない。
ちなみに、和親条約で、敷地は、アイスランド人のもので
建物は、半分は、アイスランドのもので、半分は、日本の所有、
アイスランドの買い戻しは、石油・石炭・鉄鉱資源か、希少資源ということになっている。
アイスランドが建物を全て所有するには、魚か塩を売って、資源を買って日本に払うしかないわけで
どんな形であれ、資源確保のための労苦を外国に押し付けた形にしている。
現地の日本代理人は、退役した外交官だった。
「居住権は、どの程度、増えそうなんですか?」
「幕藩連合の投資分と、君らコネクションの課金を合わせると・・・」
「全100棟の全床下面積2000万uで、日本の利権は、半分の1000万u」
「居住権は、100u。1人ですから10万人くらいになりますよ」
「アイスランド占領?」
「まさか。アイスランド人も衣食住と雇用増加で人口が増えるでしょうし」
「和親条約上、居住権があっても、建物は、ほとんど農業用ですし」
「その通り居住するわけじゃないですから、観光用に回されるかと」
「しかし、うまみがないのに幕藩連合も大変な投資をしてくれる」
「どのみち、財政を使った建設会社への再配分なのだし、大した額ではない。それくらいの感覚なのでしょう」
「将来は、回収できる利益になるのですかね」
「アイスランド人が、回収するために働くのなら資源という形で、回収されるかもしれませんが」
「地層が珍しいから、外国人や日本人旅行者がお金を落としていくかもしれないな」
「まぁ 中東に住んでる人間にしたら、寒い地域で避暑したいと思いますね」
「まぁ そっちの方がうまみがあるかも」
アイスランドで電映を見るけど、
碌な国産の電音・電映がなくて、日本が作った番組を翻訳して流すことが多いようだ。
ていうか、広告費欲しさに外国向けに番組を作ってる国も少しずつ増えてるらしい。
国外コネクションの仲間と、アイスランドを後にすると、客船で霧の海を超えてノルウェーに向かう。
ノルウェーもアイスランドと同じで、資源が期待できない、
事情が似てるので、日本の投資を呼び込んでいるわけで、オスローに到着すると、歓迎される。
ていうか、現地で稼いだ金だけど、日本に輸出する資源がないので、現地利権になるわけ、
それなら、幕藩連合の政治力が届かない外国で、コネクション仲間が金を出し合って、高層建築でもってなる。
幕藩連合の投資がアイスランドより少ないのは、地熱が期待できないのと、資源が少ないことかな。
まぁ 水力発電と風力発電でもやれないことないけど初期投資が大きくて二の足を踏んでる。
それでも、投資してくれたのは、ノルウェーも北極圏航路で扶桑と直行便を飛ばせることと、
国外コネクションの力がそれだけ増しているということかもしれない。
建設は、ノルウェー北部が多いのだけど、
ノルウェーの人たちは、北極圏航路より、イスラエル藩やナミビアを警戒しているらしい。
08月
スウェーデンは、幕藩連合にとって、おなじみの国、
というより安政の頃から鉄鉱石と交換で公共投資、設備投資と、高層建築を建設してたので、
国外コネクションが新参。
ていうか、史実より人口が多いし、国力的にフランスより強いかもしれない。
あと、日本製兵器のお得意様だけど、国産化も進んでる。
ていうか、サーブ35ドラケン飛ばして、Strv.103戦車を開発製造してるし、
サーブ37ビゲンも開発してるので、これから生産らしい。
まぁ スウェーデンは、幕藩連合の投資に寄生する感じなりそう。
フィンランドは、ロシア革命の後、独立したけど、ドイツとソビエトが隷属させようとしたけど、
イギリス、スウェーデン、フランスの干渉を利用しながら、上手く立ち回って、独立している。
政治的バランス感覚の優れた国で、
未来の日本もそれぐらいの政治的センスが欲しいもんだ。
ちなみに資源は、鉄、銅、亜鉛、ニッケルが採掘されるので、
日本資本が公共投資、設備投資しているし、高層建築も建設してるけど、
ソビエトがフィンランドより安く売るので低調かな。
デンマーク
この小さな国で、日本資本が高層建築を建設してるのは、
グリーンランドの亜鉛、銅、鉄、氷晶石、石炭、モリブデン、金、プラチナ、ウランが欲しいから、
資源で払うことが多くで、日本人の浸透は少ないかな。
ていうか、資源が多い国は、人質とか友好とか、そういうのがないと、普通、全棟買いだし、
「とりあえず、一棟建設できそう」
「少ないな」
「元々市場が小さいから、儲けも小さいからね」
「そうそう」
ドイツ ベルリン
ドイツは、国営マスメディアを発達させてるせいか、日本配信の電音・電映は、あまり人気がないようだ。
ヴィルヘルム・フォン・プロイセン皇帝とか、ドイツ貴族を中心に
国産で農業用高層建築を建設して、ジャガイモを作ってるらしい。
というより国土で計算すると、高層化しないと、国力増強を見込めないので焦ってる感じ、
しかし、国民全体は街の風景を壊すのが嫌いで、地下を広げてる気がする。
建設技術は、日本より劣ってる気がするのと、
地熱スターリング発電とかやってない感じ、
というか、ドイツは、地熱が期待できそうにない土地柄なんだけどね。
あと、農業用高層建築なんだから、ほかの作物だって作れるはずなんだけど、ジャガイモ栽培が慣れてるらしい。
電話・電音・電映を除くと、実力で日本資本の浸透を防いでる気がする。
あと、アメリカ系ドイツ人との絆が強くて、北アメリカへの移民を増やしてる。
そうそう、軍需は、凄いよ。
流石に工業力は強くて、ミサイル化が進んでる。
あと、戦闘機と、50t級戦車が強そう。
属州ポーランドは、なんていうか、対ソビエト防波堤としてしか、成長が許されてない感じ、
でもまぁ 日本資本がなんとなく増えてる気がする。
ていうか、30か国語の中の一つなので、電子産業処理プログラムが拡充して、
ドイツ人が使ってる阿頼耶識上のプログラムがポーランド製だったりが珍しくない。
フランスに入ると、日本資本の農業用高層建築が目立つ
たぶん、スペインが農業用高層建築で格安農作物を輸出してるので、対抗上、農業用高層建築を建ててる。
おかげで、北アフリカとカナダ・オタワの資源が日本に輸出できておいしい。
そうそう、高層建築を建てると日本利権も増えるのだけど、
南米と繋がり弱いせいか、
日本の利権比率が2割くらいあって、ドイツと違って、日本人居住権利者が増えてる気がする。
日本の教室で日本語を勉強するフランス人もいるらしく、日本人相手の商売人も増えてるらしい。
フランスの工業力は、なんていうか、微妙。
09月
電音によると、宇宙基地は5番目の宇宙船が連結した。
1600t級秋月型宇宙 全長26m×直径8m×5基 基地は、太陽電池を広げ、空間内で、幾つも実験を繰り広げている。
人間(岩崎 貴弘)は、養成ギブスみたいなものを着込んで、体力を維持しようとしてるけど、ちょっと辛いかもね。
人造人間と、人型カラクリの方は、そんな心配は、いらないので、通常業務。
ちなみに、先端部は地球降下艇になってるので、合計5隻の地球降下艇を外壁に接舷させている。
国際社会は、日本、ドイツ、アメリカ、ソビエトの宇宙開発競争に目が行ってるけど、
コンゴ戦争から目を逸らしてる風でもある。
イタリアに行くと、少しずつ日本資本の高層建築が増えてる気がする。
少しずつというのは、穴を掘ると遺跡にぶつかるからで、穴掘りは、イタリア業者にやらせてる感じ、
ちなみにイタリアには資源がなくて、高層建築を建設するとしても
資源と交換の先行投資になるのだけど、
国外コネクションでイタリアのリラが溜まってきてるので、共同して高層建築を建設する感じ、
まぁ やれやれな気がするけど、早く人型カラクリを国外に投入したいものだ。
オーストリア=ハンガリー帝国
オーストリア貴族は、荘園高層建築的な感覚で、スペイン・ポルトガルと似てるというか、
日本人とかなり近い感覚のようで、
このまま、農業用高層建築が増えると、ひょっとしたら石票制に移行するかもしれない。
何よりハプスブルク家が格差を望むあまり、農業用高層建築を建設している。
鉄道でウィーン郊外に行くと、日本資本が建設した農業用高層建築が何棟も建っている。
商品輸出と、電話・電音・電映と、広告と、
公共投資と、設備投資で儲けた金で作った日系利権で、おれも、配当の一部を投資している。
日本ユダヤ神道の神社が建立していた。
宗教的な神通力で民族を庇護する方法は、古今東西で使い古されている。
十字軍世界大戦以降、キリスト教が不信されてからというもの
本ユダヤ日本が国際的に注目され、
オーストリア=ハンガリー帝国のイスラエル親衛隊も、少なくなく、ハプスブルク家の一部にも浸透しているらしかった。
そして、貴族の一部が高層建築を建設すると、
ほかの貴族も、格差を維持するため、高層建築を建設した。
その建物は、搾取を増やした帝国貴族と、国外コネクションが結託して建設した農業用高層建築だった。
電力は、ややマイナスだったけど、
水源はあるし、
穀物生産と、日本商品の売り上げを含めると余裕の黒字かな。
しかし、オーストリア=ハンガリー帝国とオスマン帝国が戦争になったら利権がどうなるか不安。
ていうか。日本は、戦国時代が終わってからというもの、
人死にを出した地所って、人が居たがらないというか、地価が下がっちゃうんだよね。
白人系は、殺戮しても居座ることができるので、ちょっと、感覚が違うけど、
ルーマニアは、日本製兵器武器弾薬を配備しているし、
日本資本による公共投資、設備投資、高層建築が多くて、
対価は、石油資源で、高層建築の対価率も3割を超えて、日本人も多いようだ。
ていうか、オーストリア=ハンガリー帝国、ドイツ帝国、ソビエト、オスマン帝国に囲まれてたら、
たぶん、人質感覚で、日本資本と日本人を引き込みたいと思ってもおかしくないのだろう。
投資するのは、どうかな。
普通に資源を買って日本に輸出した方がいいかな。
しかし、オスマン帝国は、攻勢能力が低いし、ルーマニアが中立政策を取るなら、投資もありかもしれない。
ルーマニアとオスマン帝国(210万ku)の国境を抜けて、
オスマン帝国ブルガリア日本自治区に入るけど、
まぁ 準幕藩連合政府の公務なので、フリーパス
ブルガリア人は、10人長選挙で騒いでるけど、人口比でできることと言えば、自治権を守れる程度かな。
日本人にしたら孤立感が大きく、地下軍事基地の比率を増やさないと、投資が増えないし、
オーストリアと、ルーマニアとの関係が改善されないと、日本人の居住者が増えない。
それでも、高層建築が急増しているわけで、衣食住と雇用が増大して、政治が安定している。
そして、オスマン側のブルガリア人は、貧困層が多いし、
自治権のブルガリア人は、現状維持を望むなら日本人主導でもいいと思うかもしれない。
オスマン帝国と、オーストリアとルーマニアの国境は、物と人の移動が多く、戦争とかなさそうな気がする。
イスタンブール
十字軍世界大戦で、3500万から2400万人まで減少した総人口は、回復の兆しを見せ、
いまは、3500万人に回復している。
オスマン帝国最悪の危機を救ったのは、日本・イスラエル藩だったかもしれないけど、
勢力均衡やイスラエル藩の会得以外にも、打算があるわけで、格安の石油は、日本経済の牽引役だった。
オスマン帝国の本土トルコは、近代化してる風かな
十字軍世界大戦のせいか、面積に対して、人口がやや少ない気がする。
教育の仕方は、日本と欧米の併用で良いとこ取りしてる気がする。
次の戦争に備えて、軍需を拡張してるけど、伸び悩んでるのは、軍需偏重が過ぎてるせいかもしれない。
まぁ オーストリア=ハンガリー帝国、ルーマニア、ソビエト、ペロポネソス半島、
イラン、サウジアラビア、エジプト、オーマン、イスラエル藩と国境を接して
不倶戴天のアラブ人を抱え込んでいたら、軍需偏重したくなるわな。
おかげで、オスマン帝国の資源は日本に流れ、日本利権も多い感じだ。
10月
イスラエル藩に帰国する。
帰国というのも変だけど、パスポート上は帰国扱いになってる。
ガラス張りの高層建築が多くて、緑も多い。
オスマン帝国を軍事的に支えているのは、イスラエル藩の工業力と、
バチカン北部と、コーカサス北部の日本人自治区が防波堤になってるからかもしれない。
パレスチナ人と、白人系ユダヤ人と、キリスト教徒と、イスラム教徒が混在しているけど、
まぁ いまのところ衣食住と雇用が大きいので、平和だ。
ちなみに10人長選挙は、彼らを込みでやってる。
100万人長を超えることは、滅多にないけど、
それでもまぁ 幕藩連合に代理人を送りたくて仕方がないようだ。
イスラエル藩の軍事基地
人工知能を搭載した人型カラクリが常軌を逸した動きを見せていた。
人工筋肉で守られた人型カラクリは、小銃弾に耐えられるよう設計されているわけで、
殴ったり蹴ったりしても効果がないわけで、
その上で、技巧も達人の域を超えて、
人工筋肉の上限に近い動きになると、
動物の域の数十倍を超える体術と、速度と、機動力を発揮する。
将兵100人がかりでも、達人リミットの人型カラクリ1体も組み伏せることができない。
こいつなら、天翔×閃(あまか×るりゅう×ひらめき)ができるかもしれない。
まぁ 戦闘は、力学だからね。
イスラエルでも、人型カラクリを社会に進出させ、試験的に運用している。
あまり人を警戒させない小柄な140cm〜170cmが多いらしい。
ていうか、小型に作るほど、ナノ微細加工が増えるので、小柄な方が製造単価が高い。
「霧島君。アメリカがICで電子計算機を作って、阿頼耶識に連結したらしい」
「本当に?」
「まぁ 光ファイバーは、アメリカ大陸でも広がってるから0と1で、逆算すれば機械語はわかるし」
「自国製の電子技術で、阿頼耶識の基地を持ちたいと思ってもおかしくないからね」
「となると、ドイツ、ソビエト、イギリスも続きますかね」
「しかし、アメリカのIC程度じゃ 30言語対応なんて、難しいだろうに」
「英語のみの電子計算機を作るかもしれない」
「まぁ その方が楽だからね」
イスラエル藩を出て、イランに行くけど、
その前にオスマン帝国を東に向かう
トルコ人と、アラブ人は確執が根強く残っていて、
トルコ人が装甲車に乗って、バクダットにいると、アラブ人が冷ややかな視線を送ったりしている。
まぁ トルコに協力してる日本人が、恨まれてる風でもある。
日本資本が高層建築を建設し、不満分子を緩和させているのだけど
欧米資本は、アラブ人を支援して不安定要素を大きくしているようだ。
イラン
中洋国際鉄道の客車は、日本のゼネコン、電話・電音・電映関係、
自動車、造船、家電・電化関係、機械関係など、国外利権コネクションって言われてる人たちが多い。
稼いだ金をどこに投資するかで離合集散している。
まったく、おれ自身が、忌避していたグローバリストになっちまうとはな (笑
車窓の窓から外を覗くと、イラン軍が演習をしていた。
イランは、北にソビエト。西にオスマン帝国、東にインド帝国、
南にペルシャ湾を挟んでサウジアラビアに囲まれ、軍事的緊張が強く、米英仏が戦争させようと画策しているらしい。
ちったぁ 建設的なことしろよ。
なのだけど、米英仏は、世界征服するのに人口を減らしたいらしい。
実にシンプル・イズ・ベストな戦略なんだけど、常軌を逸してる戦略のせいか、一部しか、信じないそうだ。
困ったものだ。
そうそう、欧米の中東投資が増えてる気がする。
たぶん、日本に対する嫌がらせが強いと思うね。
11月
インド帝国(490万3312ku)は、パキスタン、ハイダラバード藩王国、
バングラデシュ、ビルマなど自治が強く、
インド議会は、外資の投資を人口・面積比で総量規制していた。
つまり人口・面積比で割り当てられた数量以上の資源があっても、その地域は国外輸出できず、
人口・面積比で割り当てられた数量以下の資源だと、外資を呼び込めなかった。
そこで行われるのが、インド国内での物流で、均等化が行われやすかった。
インドは、日本との取引が増大して着実に大国化している。
欧州と違って、インドは、躍動的な気がするね。
取引が増えるほど、発電施設、送電網、道路・鉄道網、電話・電音・電映網、上下水道網が広がり、
港湾、飛行場と高層建築が建設され、居住権を持つ日本人の人口が増えてしまう。
逆に言うと工業力が小さいにもかかわらず、巨大な町が建設され、近代的な生活を送れる。
日本利権のフロアは、インドの法律の中なので、一般のインド資本並みの利権と同じだった。
なので、罪を犯せば犯罪者になるわけで、
インド人と同じように居住権があるだけで、法律には従わなければならず、
治外法権的な保護があるわけじゃない。
ニューデリーは、日本資本で高層建築が100棟ほど建設されている。
ちなみに建設費の1割から2割がフロアで支払われていて、日本人居住者が増え、
床面積100uに居住権1人で、
1棟平均600人が居住してるとして、ニューデリーだけで、6万人の日本人街が形成されている。
インド全体だと10000棟が建設され、600万人の居住権があるので、なんていうか、どこにでも日本人がいる。
インドに来たのは、インドが、石票制度を取り入れたからで、日本人居住者の石票がどう扱われるかだった。
ニューデリーの在印日本人の中で10人長選挙が行われていて
インド在住の日本人代表は、5つの武術で免許皆伝を持っていた。
インドで武術教室を開き、インド人に武術を教えている。
インドの日本代表はあくまでも日本大使館なので、
彼は、日本人居留民の代表でしかない、
「霧島殿。インド人の作った高層建築には、もう、いかれましたか?」
「いえ。しかし、インド人が建築中の高層建築は見ましたよ」
「梁が細くて怖かったでしょう」
「ええ」
「日本だと、あの数百倍の強度を持つ材料を使っても、あの梁より太いですよ」
「日本製の方が耐久年数が長そうですな」
「ええ、日本の固定資産価値は、とても大きい。というより大き過ぎます」
「治安もありますし、早く、人型カラクリを導入したいですな」
「まだ、保育の件が上手くいってないようです」
「そうですか」
「いまのところ、日本人が直接、襲撃されてるようなことはないのですが、巻き込まれが起きてますね」
「インド側の対策は?」
「警察は、注意するとのことです」
「インドの平均的な犯罪率から逆算すれば、インド人は日本人を襲うのを遠慮してる節がありますが」
「インド全体の治安を考えると少し不安です」
「インドの工業力はどうです?」
「軍需を中心に国産化の動きを見せていますが、民需はまだ出遅れていますね」
「インドは、ドイツとソビエトとの貿易を増やしているとか?」
「対清政策の為でしょう。住んでみれば、そういう気分になるのはわかります」
「ところで、インドが石票制を取り入れるというのは?」
「バラモンとクシャトリヤが農業用高層建築を増やしてるので、その意思があるということでしょう」
「行き過ぎた工業化の反動で、農業に振り戻しでしょうか」
「少し違います、少数民族と、イスラム教徒を黙らせたいようです」
「なるほど、その際、日本の石票は認められるんでしょうかね」
「たぶん、認められそうです。大した石票にはなりませんがね」
「となると、日本人の居住権の回収もありうるということですか」
「逆でしょう。建物の2割を日本に渡してでも、高層建築を増設し、石票で差をつける方を選択しますよ」
そう、現地に行くと、日本資本の投資で高層建築を建てたがるバラモンとクシャトリヤが多いのか、交渉が増えた。
まぁ 好条件が多く、次の議決で日本人のインド保有の石票も認めるという。
そう、石票は、インド帝国議会の議決権に繋がる。
インド鉄道は、日本人が目立つ、
というのもイスラエル藩やナミビアに行ったり、
外国を経由してスペイン・ポルトガル国境 カディス 200kuに行ったり、
日本に帰還するためにベトナムに行ったり、
まぁ 国外にある日本利権に行く者も少なくない。
あと、バラモンの個人用客車が見事過ぎて好きだ。
バラモンと通訳者が、地図を指しながらあれこれ説明してくれる。
儲かるんだろうね。たぶん。
そうそう、綾波、時司、霧島に繋がる血筋に興味あるミスインド級が何人もいる。
ていうか、日本で有名な血筋らしくインドにも知られてる。
あれだ。
国際親善交流は、大事だよね (笑
インド海軍工廠の見学
インド製6200tデリー型巡洋艦が建造されている。
日本以外にもソビエト艦、ドイツ艦を参考にしているらしいけど、独自性を出している節もある、
見学させてくれるのは、日本人に隠しても意味がないと思ってるからで、
逆に日本人の表情から是非を判断する気なのかもしれない。
この時代、日本が電子戦に舵を切り、ミサイル化が進んだけど、
欧米が追い付け追い越せの状態で、後進国でも、日本からICを購入して、少しずつ電子戦の概念が広がってる気がする。
まぁ 試行錯誤なんだろうけど、ICのレベルじゃ どうにもならないほど、格差が広がってるけどね。
とりあえず、溜まっていたインド紙幣で、インド利権を買った。
資源買ってくれよ。みたいなことを日本の代理人に言われたけど、中長期的に考えたらインド投資も悪くないんだよね。
12月
インド帝国ビルマ州は、パキスタン州と同様に、半独立してる気がする。
ぶっちゃけ、日本の公共投資と、設備投資と、高層建築が、インド分離運動を低迷下させている。
というより、石票議決制が分離派のとどめを刺したのかもしれない。
あと、10人長制も取り入れる準備があるらしい。
ちなみにビルマ人って、日本人をやや褐色にした感じで似てるので、日本語で話しかけられると、日本人かもって、思ってしまう。
街を歩くと、日本風の料理を作って売ってるビルマ人が増えてる。
ていうか、資金力のある日本人向けだと思う。
ビルマ州の日本旅館で、仲間たちとビルマの地図を見てると、
電映が6番目の宇宙ロケットが打ち上げを告げた。
カウントダウンが始まり、
宇宙ロケットが打ち上げられていく、
そして、30分後、宇宙船は、宇宙基地と連結し、1920t級秋月型宇宙 全長26m×直径8m×6基 基地となった。
仲間たちもホッとして、祝杯が始まる。
日本は巨大宇宙基地を建造したけど、追随する国は、アメリカか、ソビエトくらいのものだ。
ドイツとイギリスは、国力が心配なのか、二の足を踏んでる。
タイ王国は、ゲリラ戦というか、独立戦争で荒れてるので、
君子危うきに近付かずなので、タイ王国を通過して、カンボジア王国と、ベトナム帝国に行く、
カンボジア王国と、ベトナム帝国は、日本資本だけでなく、欧米資本の投下が激しい。
日本資本が有利なのは、欧米列強が1棟建設する値段で、3棟建設できるからで、
よほど頭が悪くなければ、日本に発注する。
ていうか、欧米列強が建設しているとしたら、それは政府支出によるダンピングとしか思えない。
そんなこんなで、カンボジア王国とベトナム帝国の利権を見て回るけど、
なんていうか、欧州は、農業用か居住用が多いのに、アジアは、工場用の建物を欲しがる傾向があるようだ。
そして、2か国とも積極的に日本と欧米の良いところを取り入れようとしている。
ベトナムは、資源があるので、日本人の居住は少ないけど、カンボジアは、資源がないので、日本人の居住が多い。
飛行機で日本に帰国する。
まぁ 海外利権の振り分けもあるけど、日本で人工知能とか、人型カラクリとか関わっていた方が楽しいし、
宇宙開発とかも、日本じゃないとわからないからね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
おれ、 綾波 源司(あやなみ げんじ) ⇒⇒⇒ 時司史朗(ときつかさ しろう)
露瀬 統司(65) 露瀬 千夏(63) 露瀬 陽介(60)
時司 頼経(62) 直衛(60) 美智(58) 雪妃(56)
時司史朗(ときつかさ しろう) ⇒⇒⇒ 霧島 高雄 (きりしま たかお : 42歳)
霧島高雄(42) 香織(31) 翔太(13) 慶太(13) 雅(9) 伸治(7)
史実 1億0019万人
戦記 428万0358ku 7億1752万人
日本 46万6088ku 1億8920万人
瑞樹 92万5915ku 2億0484万人
扶桑 171万7854ku 3405万人
フィリピン 29万9404ku 1億4622万人
ナミビア・インド洋諸島・イスラエル藩 86万1259ku 1億4520万人
スペイン・ポルトガル国境 カディス 200ku
ベネゼエラ トルトゥガ島 156ku
コロンビア・ペルー・ブラジル国境 レティシア4500ku
ボリビア・パラグアイ・アルゼンチン国境 ピルコマヨ4500ku
ウルグアイ バラ・デル・シュイ 100ku
メキシコ・グアテマラ国境スチアテ港 200ku
チリ ファン・フェルナンデス諸島 182ku
オスマン帝国領バルカン北部自治区100000ku
オスマン帝国領コーカサス北部自治区156000ku
第116話 1966年 『戦略ナノ電脳基盤』 |
第117話 1967年 『賢者の石と。カラクリと。宇宙基地と。』 |
第118話 1968年 『赤い霧』 |