月夜裏 野々香 小説の部屋

    

錬成系 維新戦記 『1kg級魔法使いで』

 

  

 第19話 1869年 『架空戦記が出版されてた (笑』

 

 幕藩連合は、軍、警察、行政、教育、電話電音、銀行、

 健康保険、発電、鉄道、道路、特許等々共有し、

 関所など廃止されている、

 しかし、自立してる分野も少なくない、

 藩営新聞を読むと、藩の意思がなんとなく読めてくる、

  徳川幕府    加賀前田藩  薩摩島津藩

  仙台伊達藩  尾張徳川藩  紀伊徳川藩

  肥後細川藩  福岡黒田藩  安芸浅野藩

  長門毛利藩  佐賀鍋島藩  水戸徳川藩

 12大藩発行の新聞は、必須で読むけど、

 言論戦が展開して面白い気もする。

 共通してるのは、省庁創設推進と、小中藩統廃合で否定的なこと、

 小中藩発行新聞は、小中藩統廃合推進で、省庁創設は、時期早々らしくて、

 電音、新聞、書籍は、その手の本の応酬かな。

 おれは、100万石上限でもなんでもいいから、さっさと、統廃合してくれた方が仕事がしやすい、

 まぁ おかげで輪転機が売れたけどね。

 しかし、廃藩置県してぇ〜!

 史実と違って見込み立たねぇわ

 

 

 

 1月

 鉄道網、道路網、電話電音が広がるほど、情報量が増大し、郵便も増えていく、

 顕微鏡と極細筆で絵師に描かせた切手作りがマイブーム。

 ていうか、魔法で1kg以内で作れる切手の量が多くて、笑いが止まらない、

 絵柄は日本の風景で。品質は世界最高峰。

 高額郵便に使うけど、どこも真似できないので、外国にも売れてる、

 

 

 そうそう、幕藩連合武道会が開かれると、各地から腕に覚えのあるものが参加する。

 野球、サッカー、バレー、卓球、テニス、バスケット、スキー、スケート、競泳もあるけど、

 人気は、剣道、柔術、薙刀、弓術、相撲、将棋、囲碁だった。

 この時は、出向先の代表にもなれるし。出自の藩に戻ることもできた。

 まぁ ちょっとした国内オリンピックってやつ、

 

 

 

 2月

  アメリカ合衆国で憲法修正第15条が提案される(批准・成立は1870年)。

 

 新聞に仇討ちがあったことが書かれている、

 まぁ だいたい、数ヶ月に1度の割合、

 判官贔屓なのか、世論が仇討ちに同情的なのが面白い、

 民主化して法がきちんと施行されているのなら、仇討ち禁止でもいいのだが、

 残念ながら日の本は、民主国家ではないし、

 法が施行されると思いにくいし、

 仇討ち禁止にすると、権力者が圧倒的に有利になるので、

 仇討ち禁止法は、後回しにされている。

 ぶっちゃけ、公害対策法案を通さないと、おれ、仇討ち候補者だぜ (笑

 

 

 幕府、藩主、旗本、豪農、大商人が5階建ての農業用建築を建て始めている。

 理由は、外地開発と、工業と、商業が雇用を奪い、水飲み百姓を確保できなくさせてること、

 農業機械が併設されて、少ない人数で田植えと収穫ができること、

 害虫や天候に左右されないこと、

 お城より巨大な建造物で、気分がいいことがあげられる、

 もちろん、工場、商業施設、長屋を建設する者も少なくなかったが、

 知らないことが多くて、この時代の建設事業は、リスクが大きいかな。

 あと、鉄道と自動車で流通が強くなり、人口が増えていることは一般に知れており、

 生産慣れと、自衛手段でも、農業用建築が有利と考えられていた。

 

 

 

 

 

 3月

  第18代アメリカ合衆国大統領ユリシーズ・グラントが就任。

  ドミトリ・メンデレーエフが元素の周期律表を発表。

 

 オスマン帝国に日本ユダヤ研究団を派遣する。

 日本文化とユダヤ文化の相互関連を調べて、ユダヤ宗族の地位を勝ち取るんだ (笑

 そうそう、そのうち、オスマン帝国にまともなドックを作って軍艦を売ってやらないとな。

 

 

 アメリカ型民主主義を標榜する者たちが多い、

 しかし、それは、アメリカが見せたいものだけを見てきた馬鹿どもで、

 不正腐敗、貧富の格差、人種差別、貧民街を見てこなかったのだろう。

 もちろん、いまの日本がいいとは言わないけど、

 見栄えのいいものばかりを見てきた単細胞の言うことを真に受けるなど、馬鹿か、間者といえなくもない。

 アメリカ自由資本主義の利己主義と拝金主義を取り入れると、

 金融と財政のゼロサム理論が強くなり、貧富の格差が大きくなる。

 私利私欲で夫婦、親子、兄弟姉妹がバラバラにされて、家族が啀み合わされ、

 不正腐敗が進んで社会が破壊され、利権の細分化による各個撃破と国家の衰退を招く、

 

 

 

 日本武道館を建設したよ。

 16000人が入るから、史実の未来の武道館より、ちょっと、立派かもしれない、

 似たような建物をあと、5ヶ所くらい建設する予定だよ。

 大藩って、結構、中央に張り合うよね。

 

 

 

 4月

  アメリカ自然史博物館、設立。

  ジョージ・ウェスティングハウスが空気ブレーキのアメリカにおける特許を取得。

 

 下関海峡

 いま、海底トンネルを建造する準備を進めている。

 シールドマシンは、凝固剤を注入して数メートルの外郭を作って、

 ジオポリマーと鉄筋で2メートルほどの内郭を作るつもり、

 でも肝心の地盤を刳り貫くタングステンカーバイドは、中国で採掘して輸入しないといけないし、

 加工が超難しい。

 いや、魔法を使えば小さな工具は、一瞬なんだけどね。

 小さな工作機械を作れても巨大な産業機械に成長させるまで、結構かかる。

 

 

 日本の漫画や小説を外国語に翻訳して、日本の管理港へと送って紹介すると、

 スポンサーがついて、売れることがある。

 外国だと、日本人が書いた漫画が小説が物珍しい時代だし、

 逆に質のいい紙を使っていることが驚かれ、売れてるらしい、

 日本の識字率は高いからさ、いいものはたくさん作れそうだし、

 外国語の分かる人間をある程度、揃えたいし、

 生糸産業より儲かるかもね。

 

 

 

 5月

  アメリカ合衆国で大陸横断鉄道が開通。

 

 給与と、賃金の銀行振込が増える。

 巨額の賃金を扱う負担と、銀行口座の割損を差し引いた結果、

 銀行振込が有利になったらしい、

 まぁ 数字だけを銀行に連絡して会社の口座から社員の口座に振り込む方が楽だからね。

 あと、宝くじも、

 投資で建物を建設しても買ってもらえない可能性が高かった。

 代わりに宝くじの景品を建物にすることを思いついた。

 おかげで建設技術を維持できてホクホク。

 一時は、銅行預金に利息を付けて預金額を増やそうと思ったけど、難を逃れた。

 

 

 

 

 

 6月

  ジョン・ハイアットがセルロイドのアメリカにおける特許を取得。

 

 史実だと箱館戦争が終結したけど、

 この世界の日本は、江戸時代っぽく、平和だね。

 問題は、中央集権が段階的なこと、

 幕藩連合制で、藩政が、まだ強いこと、

 おれとしたら、ある程度の自治は、認めるけどさ、

 基幹産業規格と、骨子になる教育と、金融、税制、財政と、情報は、共有したいわけよ。

 そうそう、小中藩の統廃合が少しずつ進んでる。

 幕藩連合の認可待ちなんだけど、結構ごねてる感じ、

 ていうか、100万石級の大藩がポンポン出現したら、議会工作とか、たいへんだし、

 それまで、高圧的に接することができた相手に、手揉みとか悪夢だものね。

 その点、おれは、腰が低い方だったから、ぎゃくに有利かな。てへっ♪

 

 

 扶桑向け船団が出港していく、

 実のところ、冬の間に西ハワイ諸島に物資を山積みさせてるので、

 効率良く、扶桑を開発できる気もするけど、

 一番、恩恵を受けてるのは、西ハワイ諸島かもしれない、

 今年の船団開発で、越冬組は、5000人くらいに増える見込みだけど、

 穀物栽培建築が進めば、内地から食料を運ばずに済むから開発が早くなりそう。

 あと、扶桑の資源採掘を増やして、基幹産業を作らないと、自主防衛が・・・・

 

 

 

 

 

 7月

  メージュ・ムーリエがマーガリンのフランスにおける特許を取得。

 

 

 京都

 おれ、寝殿造り風の家に住んでる。

 電話電音機から延長コードを伸ばして、スピーカにつなげると、電音が聞こえる、

 新聞を見ながら、瑞樹と扶桑と西布哇に合わせて、状況を聴き、

 そのあと、幕府と大藩の動きというか意思を調べるために合わせる、

 一通り、聞くと、音楽を流す回線にして、庭を眺めた。

 池があって鯉を飼ってるけど、掃除が大変なことが、後で分かって後悔、

 こういうのは、生まれた時からそういうところに住んでいないとさ、

 面倒で、頭を悩ませてしまうわけだ。

 ていうか、業者に掃除してもらうことになるんだけど。

 植木屋を呼んだりとかもする、

 未来人の感覚だと、余計な人付き合いは、うぜぇ〜 引き籠らせろ、ってなるから注意な。

 愚痴を言うと、田安家がこれくらいのところに住んでなきゃダメだ的に押し切られた感じだ。

 無駄に広い家の家事も大変で女中が二人いる、

 やれやれ、

 おれとしちゃ 旧家の方が総板張りで生産力もあったし、過ごしやすいわけ、

 なんとなく新聞についたチラシを見ていると、面白いものに気づいた。

 自転車が増えると、配達物が増えていんだろうな。

 試しにピザを頼んでみた。

 ピザは、30分くらいで到着して、飢えた子供たちがあっという間に平らげていく、

 未来のピザより洗練されてないけど、そこそこ、美味しかった。

 たぶん、化学調味料がないせいか。

 まぁ いいや。

 そうそう、子供たちは、食事を済ませると、外に遊びに行った。

 妻は、過分なく、お茶と菓子を出したりで世話を焼くけど、

 家事力とか、親戚筋と上手くやっていけども、

 こっちは仕事のことを考えてるし、参謀的な相談相手にならないと会話にならない、

 そして、参謀的な見識があるのか、何度か試したけど、武家娘らしい反応でイマイチ。

 ていうか、未来のおれって、女の子とほとんど話してこなかったからな。

 歴ヲタ & ジャンクヲタと会話したがる女子なんていなかったし・・・

 「あのぉ この方なんですけど」

 妻がそっと写真と履歴書を出してきた。

 田安家の天下りだよ。

 「後ろ盾がある人間は、仕事に真剣になりにくいし」

 「もうさ、自己資金で自分で商売すればいいと思うんだよね」

 「失敗しても、それを学べるわけだし」

 「なんの経験もない人間に地位を与えるのって、弊害しかなんないんだよね」

 「会ってくださるだけで、結構なんですけど・・・」

 「田安家は、身内で固めて、人脈を広げたいっていうのはわかるけどさ・・・」

 「なんとか。お願いします」 深々

 「・・・・・・」 ため息

 

 

 

 

 8月

  日本国で殉職殉死したものを祀る靖国神社が建立。

  大学校の設立。

  エディンバラ公アルフレッド王子が来日(外国皇族の初来日)。

 

 銅行やってるとわかるけど、小判がほぼ消えてコレクター御用達になってる。

 金貨と銀貨は貯蓄用で流通してるけど、たいてい、銅行に預けられてるか。

 個人保証金庫に収められている。

 社会資本が文紙幣と文硬貨に移行して、店で金貨や銀貨が使われることはない、

 俸禄が段階的に削られ、1920年になくなることも決まった。

 長いようだけど、一世代かければ、反乱を抑えられそうだし、

 藩行政と、藩営企業の再雇用があるなら反乱防止になるかもしれない、

 再雇用の際、ダメな連中を古いに落とせればいいけど、

 おれも命が惜しいし、とりあえず、形だけ、

 あと、士農工商間の婚姻も少しずつ増えてるし、

 武士階級の子弟が商業を学び始めてる。

 電音、新聞、書籍で、文明開化とか、富国強兵とか、

 印象操作というか大衆操作してるんで、なんとかなるっしょ

 

 

 いま、大都市で郊外まで伸ばした地下鉄の真上に

 ディ×ニーランド級巨大漫画遊園地を建設してる。

 キャラクターものは、収益の1パーセントを原作者で頭割りにしておいた。

 ジェットコースターとか、観覧車とか、知ってる限りの乗り物を作るつもり、

 幾つかの大藩に融資を募ったけど、基幹産業じゃないので、反応はイマイチ、

 なので小中藩から融資を募って作りました。

 ていうか、子供が増えてるんだから、ちょっと、考えろよ的な。

 

 

 史実の靖国神社は、最初、1867年に招魂社と呼ばれ、

 死者の霊魂を幽閉する中国道教形式の施設だった。

 どうやら、明治政府は、最初から日本人を戦争で殺すつもりだったらしく、

 その魂が恨みを持って現世に遊離することを恐れたのか、神社でさえなかったらしい、

 なぜ、日本の陰陽道式の鎮魂祭でなく、中国式道教の招魂祭かというと、

 日本陰陽道の鎮魂祭は、弱った生者を気付けする祭祀であって、

 死者に対して行ってはならないからだ。

 明治維新をやらかした薩長は、殺意丸出しというか、

 英霊を中国式道教施設に幽閉するとか、むごいことをする。

 1869年に明治天皇が靖国神社と改称して、神社になったけど、怖い話し、

 この世界の靖国神社は、最初から、神道式の神社で、

 御国のために働いた英霊の鎮魂を祭る神社として建立する、

 海軍は、艦命神社があるので、そっちに行くけど、

 陸軍と空軍は、靖国神社に祀られるかな。

 

 

 

 

 9月

  バイエルン王国でノイシュヴァンシュタイン城が起工。

  ナショナル・ウォレス・モニュメントが完成。

  蝦夷地を北海道と改称。

  リヒャルト・ワーグナーの歌劇「ラインの黄金」の初演(ドイツ、ミュンヘン)。

  アメリカ合衆国で金融危機「暗黒の金曜日(1869年)」が発生。

 

 樺太藩

 最近、行ったり来たりが激しいけど、鉄道のおかげで随分と移動が楽、

 和洋折衷の街が建設されている。

 5階建ての農業棟50棟を見て回ると、地熱を使って米や穀物が栽培されている。

 5階建てといっても各層で段重ねで栽培してるので、作付面積が、かなり大きく、

 そして、収穫が安定しているので、三毛作や四毛作も難しくない、

 内地からコメを運ばなくて良くなるし、幕藩連合に弱みを突かれずに済む、

 「少し小粒な気がするな」

 「土がまだできていないのと、偏光させてた光が弱いかもしれないです」

 「味は、中の中くらい?」

 「ええ、時々冷気を入れたほうが味が良くなる気もします」

 「こちらが、それです」

 「ほぉ」

 「いろいろ、試して、いい状態を決めてくれ」

 「はい」

 この男、鈴木源吉といって、かなり若い、

 会津藩士だけど、農業が好きのようで、真面目で役に立った。

 ひょっとしたら、白虎隊とかで死んでいた男かもしれない。

 あと、彰義隊とかで死んでた若者がいる気もする。

 若者を殺したらいかんよな。

 

 

 

 

 10月

  オーストリア=ハンガリー帝国で世界初の絵はがきが発行される。

  イギリスでガートン・カレッジが創設される(イギリス初の全寮制女子カレッジ)。

  国防学校を創設。

  日本にて 西園寺公望が私塾立命館を創設。

  ジョン・ウィリアム・フェントンが妙香寺で薩摩藩兵に軍楽隊の指導を開始。

 

 国防学校は、陸海軍の垣根がなく、図上演習をやらせて、得意な方向に進ませる。

 しかし、陸海軍の両方で才覚を発揮できないと、少将以上になれないことにしている。

 現場戦術で不利になっても、総合戦略で有利になるからね、

 陸海軍閥抗争で、戦争に負かされた国の未来人としては、改変したくなるところ、

 ていうか、国家存亡中に縄張り争いする奴いらない、

 

 

  日本海軍

     4000t級青葉型機帆船30隻 (30口径120mm連装砲4基。機関砲4基)

     5000t級征夷型輸送機帆船220隻 (30口径120mm連装砲4基。機関砲4基)

     600t級スクーナー機帆船40隻  (30口径75mm連装砲3基。機関砲4基)

     450t級スクーナー機帆船40隻  (30口径75mm連装砲3基。機関砲4基)

    幕藩警備艦隊

      600t級スクーナー機帆船140隻  (30口径75mm連装砲3基。機関砲4基)

      450t級スクーナー機帆船140隻  (30口径75mm連装砲3基。機関砲4基)

 

 いいよね。観艦式。

 しょぼい機帆船でもさ、

 カラー写真もなんとか作れたし、思わず写真を撮りまくったね。

 おれ写真機の構造は知ってたけど、

 フィルムは知らんかったので、結構、手間取っちまったぜ、

 ていうか、社員任せだけどな。

 軍艦本を出版するつもり、

 

 

 美術館を建設したよ。

 欧米に負けないような絵画とか、芸術品を並べるつもり、

 あと、漫画とかね。

 漫画が美術なのか、と言われると微妙だけどさ、

 一点モノとかじゃなくても、数量を制限すれば、値もつきやすいし、 

 美術品の内でしょう。

 それで、洋物絵画を故意に下のランクに落としてやるんだ (笑

 あははははは

 ほかの国が普通にやってることを、ちょっとぐらい、やったって、いいじゃん、的な (笑

 

 

 

 “芹沢鴨(40)の電音談話〜♪”

 “淀。電音放送。維新チャンネルです”

 “幕藩連合移行でも、武士階級の世襲が続く日の本ですが、如何お過ごしでしょうか”

 “今日は、外地監査を行う彰義隊の渋沢成一郎(31)さんにおいでいただいています”

 “宜しくお願いいたします”

 “よろしくお願いいたします”

 “本日、ようやく、電話電音回線が100万戸を超えたそうですよ」

 “本当ですか”

 “電音は60回線あるので、60分の1ですが、この番組の聴率はいい方ですし”

 “何人も一緒に聴いてることが多いので、10万人くらい聴いてるかもしれませんね”

 “き、緊張しますね”

 “渋沢さんは、幕府直参ですが、藩の統廃合後、何か変わったことは、ありますか”

 “そうですね”

 “10万石以下の藩は、幕政に参加できなかったのですが”

 “今回の藩統廃合で、すべての藩の声が幕府に届くようになりました”

 “ですが、大きな集合体になってしまったことで、藩内での声が逆に小さくなったようです”

 “そのため、不満を持つ藩士が少なからずいますね”

 “いまの政争というか。対立点は、どうでしょう”

 “地租税の半分が国家予算として、中央政府に集まるので、その再配分でですね”

 “今後、東北以北の石票が増加するので、議会勢力比が変わるかもしれません”

 “国が割れるような、政争になりそうですか”

 “いやいや、そこまではいかないと思います”

 “地租税の半分で、国家安寧は、見込めそうですか?”

 “そうですね”

 “中央と地方の力関係で言うと、悪くないと思います”

 “あとは、上手く予算を使えるかですが、議会の我田引水に左右されますからね”

 “なるほど”

 

 

 

 

 

 11月

  雑誌『ネイチャー』の創刊。

  自転車ロードレースがパリ〜ルーアン間で開催される。

  スエズ運河、開通。

  イギリスのダンバートン で936t級帆船「カティーサーク」が進水。

 

 スエズ運が開通だよ。

 やべぇ やべぇ やべぇ

 イギリスとフランスが日本に近づいてくるよ。

 イギリスとフランスのアフリカ・アジア植民地支配が強まるよ。

 怖ぇ〜 白い悪魔が来るよ

 怖ぇ〜 白い悪魔が来るよ

 怖ぇ〜 白い悪魔が来るよ

 対英仏橋頭堡は、ナミビアだけど、

 インド洋側も強化しないとダメじゃん、

 オスマン帝国と、オーマンとザンジバルが独立してるけど、

 スエズ運河開通で植民地化かな。

 武器弾薬を売って、なんとか、防げればいいけど、

 ちなみに1856年まで、オーマン海洋帝国って、

 ペルシャ湾から北部モザンビーク版図にする細長いイスラム系大帝国があったんだけど、

 サイード大王が死ぬと、オーマンとザンジバルに分離独立しちゃって、ピンチだから、

 そういや、アチェ王国も心配だし、

 インドシナもフランスの影響が強まって不安・・・

 

 

 

 久しぶりに本屋に立ち寄ると、架空戦記が出版されてる。

 思わず笑っちまったよ。

 対英、対露、対清、対米、対豪とか、いろいろあるようだ。

 外交戦略冒険談が主流な感じかな。

 思わず、大人買いしてしまったわ (笑

 そうそう、在日が狂喜乱舞する日本分断物はないみたいだけどね (笑

 やっぱり特定勢力に遠慮するようなのは、文化と言えないよな。

 

 

 

 おれの根回し工作のおかげか、切り崩しに成功したおかげか、

 来年辺り100万石規模で、小中藩統合と、10省庁の創設が進みそう、

 ていうか、5階建て農業建築の乱立とか、

 農業改革のおかげで5000万石くらい、いってるらしい

 樺太藩、千島藩、北海藩、琉球藩は、100万石なくても一つの藩になりそう。

 樺太藩は2藩。北海藩は3藩くらいに分けたほうがいいような気がするけど、

 とりあえず、黙っとこ、

 

 

 

 

 12月

  ルパート・ランドがハドソン湾会社から自治領カナダに譲渡。

  第1バチカン公会議、開催(- 1870年)。

 

 公衆電話電音を使った電音生中継が可能になる。

 そうそう、電音回線3回線を使った映像放送の研究を進めてる。

 電音は60回線なので、将来的に電映16回線。電音12回線にしていくつもりかな。

 20回線くらいあると、情報統制とか無理だろうし、マスメディアバブルも防げそう。

 

 

 そうそう、オーマンとザンジバルのを情報収集している。

 幕藩連合は、まとまってないけど、

 国力だけは、あるから、やれる気がする。

 植民地化じゃなくて、同盟的な (笑

 

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  おれ   妻 千代 (28)   総司(12)  慶司(10)  佐奈(8)  晃司(5)

 

 

 

 

雁皮   高額手形・高額紙幣・株券    “鳳凰   ×××××   青龍”

紙幣

楮    “雉  10000文  松”

三椏    “竹  5000文  鶏”

綿・マニラ麻    “鶯  1000文  梅”

綿・マニラ麻    “桜  500文  雲雀”

綿・マニラ麻    “燕  100文  菊”

硬貨

 銅・ニッケル 50文

 銅・錫    10文

 銅・亜鉛   5文

 アルミニウム 1文

 

 

 史実3421万人

 戦記4775万人

 

 

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第18話 1868年 『国歌は、やっぱり “君が代”』
第19話 1869年 『架空戦記が出版されてた (笑』
第20話 1870年 『白い悪魔と、黄色い悪鬼』