月夜裏 野々香 小説の部屋

    

錬成系 維新戦記 『1kg級魔法使いで』

 

  

 第38話 1888年 『アブラハムの権能は・・・・』

 

 ユダヤ暦5648年 皇紀2548年 安政34年

 

 時々 皇族の北イスラエル王朝の継承は、どんな意味があるのか、聞かれる。

 歴ヲタじゃなくても、ちったぁ 聖書を読めと言いたいのだけど (笑

 ライトノベルで、よくあるパターンが、主人公の本当の出生は・・・・ とか

 契約を結ぶのであれば、お前に力を与えよう・・・ とか

 ていうのがあるけど、

  “あなたは、あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、わたしが示す地へ行きなさい”

  “そうすれば、わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう”

  “あなたの名は祝福となる”

  “あなたを祝福する者をわたしは祝福し、あなたを呪う者をわたしは呪う”

  “地上のすべての民族は、あなたによって祝福される”

 いや、ギ×スとかじゃなく、聖書の話しだからね (笑

 史実で、ラノベかましてくれるとか、神の筆力も捨てたものじゃない、

 いや、展開が面白ければ、正義なのだろうけど、

 アブラハムの血脈に潜む権能は、ちょっと、笑っちまう。

 

 普通、皆、欲しがるんじゃない、みたいな権能が、神からアブラハムの子孫に与えられている。

 ていうか、おれの1kg級魔法と違って、制限ないじゃん、

 いくら神のラノベでも独善はいかんだろう、チート設定過ぎるし。みたいな。

 アブラハムやイエス・キリストを継承する反キリスト、偽預言者、偽ユダヤ人が現れ

 祝福を奪おうとするのも無理がないわけで、

 仮に紙幣が祝福なら、

 紙幣を与えられた者が栄え、紙幣を与えられない者が滅びるわけ、

 ユダヤ金融システムが、それを具現化させている。

 しかし、この連中が本当に本物のユダヤかというと、神の民から祝福を奪った偽ユダヤで、

 本物の神の民は、自覚症状がないまま、連綿として地上に存在している。

 というわけで、わたしが、親日諸国民を祝福すると言えば、その者は、神に祝福され、

 反日諸国民を呪うと言えば、神は、その者たちを呪うわけ

 でも、日本人は、神からアブラハムの子孫に与えられてる権能を知らない、

 なので、自分を殺そうとしてる人間を祝福し、

 自分の味方であるはずの人間を呪ってたりするのだから呆れる。

 

 そういうふうに言うと、

 ようやく、わかるみたいで、そうなんだろうか、なのだから、日本人って能天気なのかもしれない、

 日本人が与えられた島国って、砂漠と違って、平和ボケしやすいというか、

 反日っているの? って感じ (笑

 そういう環境なのかもしれないね。

 まぁ 敵と味方が判別つきにくい時代だから、しょうがないんだけどさ、

 ていうか、反日は滅びろっていうか、死ね。って呪うわけ、

 あと、祝福を独り占めしようとしてる利権系保守とか、利権系革新とか、騒いでる利権屋も同罪ね。

 

 

 1月

  日本標準時実施

  アメリカでナショナルジオグラフィック協会設立

 

 幕藩連合国防軍本部

 長ったらしい名称だけど、名は体を表すってやつ、

 中央集権に成り損なったのだから仕方がない、

 今日は、来いって言われたので、来たのだけど、

 開発とか経済で、忙しいのに、そういうのやめてくれる? みたいな

 あ、でも、国防参謀が正式な役職だし、しょうがない、みたいな。

 第15代将軍前田利嗣(29)は、こういう図上演習が好きらしく、よく現れるけど。

 情報収集と、図上演習は、毎日にように繰り返されている。

 今やってるのは、対米加戦

 ぶっちゃけた話し、多島海域に潜水艦基地を作るだけで、

 アメリカ太平洋艦隊は、対潜水艦戦闘に掛かりっきりになって、大型艦を建造する余裕がなくなる。

 まぁ アラスカと西海岸の距離と、ローテーションを考えると自然とそうなるわけで、

 怖いのは、カナダからの山脈越えの越境かな。

 あと、航空機による空襲。

 艦隊攻撃は、まぁ 死地に入っていくようなもので、どちらもしたくないと思うね。

 ていうか、素人のおれだって、やりたくないわ。

 でも、肝心なのは、軍事費じゃなくて、軍事力を支える国力の方、

 無理をするほど原資を失って、余剰力を失う

 分母を大きくしないと、分子の軍事力を大きくできないわけで、

 国家産業基盤を拡充しないと、旧軍みたいに軍事力がジリ貧になって負ける。

 ていうか、インフラ無しで戦えとか、鬼畜だし、

 史実だと大半の日本軍将兵が、敵に殺される前に、命令で飢餓と病気に殺されてる。

 開戦する前に旧軍中枢の膿を潰すべきだし、

 自衛隊も戦争するなら先に隊内の裏切り者を処分すべきだと思うね。

 それも上層部中枢に味方殺しがいる

 そうじゃないと、自衛隊どころか、日本国民が大量に殺されるわ、

 

 報告書によると、今年の扶桑人口は、44200人になるらしい、

 ボチボチでんがな的に増えている。

 ていうか、電気、都市型セントラルヒーティング、電話・電音、上下水道が当たり前で、

 居住空間を大きく作らないと、入植が増えないので、金のかかること、金のかかること、

 カナダと国境を接してるし、アメリカ合衆国がとても近い、

 城塞都市で、地下鉄とか、公共施設とか作らないと、不安すぎるみたいな感覚がある。

 

 

 今日は、師弟略図を見ながら学校巡り、

 師弟略図は、誰がどこでどんな勉強をしているかの学閥系統図で、

 これがないと雇用もままならない、

 幕藩連合政府、藩、学校、その種の研究をしてるグループが本を発行している。

 まぁ ナタデココを食べたくなったので事業を起こすことにしたのだけど、

 事業を起こすたびに、適当な人材を勧誘、青田買いするわけで、探している。

 未来人のおれは、成功するって、わかりきってるのでやるわけだけど、

 武士階級は、対面とか保身が強いというか、失敗を致命的に恐るというか、

 新しい事業をやりたがらない、

 事業が軌道に乗ると、おれに経営を手伝わせろとか、用心棒に雇えとか、

 ヤクザ的に近づいてくる。

 もう、死ねばいいのに、みたいな気もするけど、

 そういう社会なので、ある程度大きくなると、天下り枠を作ることになる。

 でも、おれが事業を興すと聞くと、配当は少なめだけど、成功率が高いのか、

 必ず出資させろという大名もいるかな。

 ちなみにナタデココの発祥はフィリピン。原料は、ココナッツ。

 スペイン語ができて交渉力ある人間と、料理のできる人間が必要かな。

 あと、費用対効果のわかる経営と、会計と、生産、配送、営業・・・・

 

 

 

 2月

 生ゴムは、銅線を覆う戦略物資で、

 石油樹脂で代用できるようになってもコンビナート工場を増築しないと生産量を伸ばせない、

 銅線の生産量が増えるほど、ゴムの需要も増え、

 生ゴムの重要度は、変わらない、

 アチェ王国、タイ王国、インドシナ、ブラジルは、重要な貿易相手なのだけど、

 生ゴムの取引量は増え、ゴム木の瑞樹移植と、

 オランダ領インドネシアとの取引を増やさないといけない、

 ところが、オランダやブラジルが生ゴムの輸出を渋りだして、

 まぁ あれだ。

 日本の経済成長が気に入らないので、嫌がらせしたい的な

 あと、列強でも生ゴムの需要が増えてるからかな。

 どうしたものか・・・

 

 

 今日は、電音60回線の更新競売、

 だいたい、毎年20回線の更新競売が行われ、3年で60回線が一巡する。

 資本力の大きな幕府、藩、企業が1回線ずつ取るけど、

 24時間も番組を埋められないので、藩内で時間帯の権利を売ったりする。

 最近は、海外地の放送支局に振り分けることが多くて、24時間電音放送が行われている。

 新聞を読むと、電音放送の予定が書かれているけど、

 60回線中で時間帯上位人気5番組が聴率の5割を占めてる、

 総合だと万遍なく、上位10回線が拮抗してる気がする。

 そうそう、全国局、広域局、藩内局で、分けようかという話しも持ち上がっている。

 藩も全国向け放送と、藩内向け放送に分けたほうが得。みたいに感じてるのだろう。

 内々で進んでる電映と絡んで、

 配分をどうするかで、幕藩連合議会で議論してるけど、荒れてる。

 おれは、面倒なので、日和見な感じだ。

 たぶん、試験的に広域局1回線と、藩内局1回線が作られるはず、

 いま、そういう設定を組み込むための研究開発もしている。

 「綾波様。予定通り08回線を取りました。前回の1.8倍です」

 「そうか、とりあえず、ホッとするね」

 「資産が瑞穂放送局から瑞穂系電話・電音網に移動するだけなんですけどね」

 「まぁ 形だけでも更新競売は、参加しないとだからね」

 「問題は、時間帯の競売の方ですかね。時間帯を買ってくれるかどうか」

 「無理をしてるところは、続かないが、いい放送をしてるところは、便宜を図るべきだろうな」

 「しかし、60回線もあると流石に薄利多売ですね」

 「いずれ、電映放送が始まる」

 「そうなったら電音20回線。電映20回線になるだろう」

 「そうなると、競売がさらに激しくなるのでは?」

 「んん、新領地を巻き込むだろうし」

 「そうなると、全国局、広域局、地方局に分かれるだろうし」

 「2藩で1回線とか。3藩で1回線になるかもしれないな」

 「藩が怒るんじゃないですか。ごねると暗殺部隊を送り込んできますよ」

 「ふっ まぁ そういう時は、無線ラジオや無線テレビも検討するかね」

 「無線ですか」

 「周波数の枠と、技術もあるが、4回線から7回線くらい取れるだろう」

 「幕藩政府は、あまり局を作りすぎると、国家統制が難しいと、考えてるようですけど」

 「文化は、多様性がある方が楽しいよ」

 「それに寡占が進むと、広告高騰が進んで、強いもの勝ちになってしまう」

 「まして、ラジオだけで、次の将軍が決められてしまうとか、面白くないだろうし」

 「それじゃ 庶民に皺寄せ行くのもいただけない」

 

 

 

 

 3月

  ドイツ帝国皇帝ヴィルヘルム1世死去

  アメリカ東海岸で大寒波(死者400名)

  イギリスでフットボールリーグ創設

 

 

 フィルムプログラムが軌道に乗って、銅行業務の一部を自動化できたおかげか。

 銅行口座に法人名口座と、法人電話番号と、私書箱を併設したよ。

 まぁ 誰でも法人名を作って、それで、金の入出金ができるようにしたけど、

 起業と法人が増えたし、入金出金が増えた。

 やったね。手数料万歳みたいな。

 銅行は、銀行と違って、手数料と、換金差額と、賃貸差額が収入なんで助かったよ。

 

 工場

 精密微細加工は、近代科学を押し上げる。

 電話・電音・電映関連産業がそれで、毎年のように小型になっているし、

 文字印字カラクリも大きさは、初期の3分の1になっている。

 そんなに金をかけることなかろうと言われることもあるけど、

 機械の小型化は、軍用で転嫁できるし、やめるわけにいかない、

 技術を更新させるほど、国民生活は、豊かになるけど、

 なんとなく、天下り武士が枠を寄越せと圧力をかけてくる。

 おれは、未来の日本企業を知っている。

 大企業ほど天下りを増やして、財政で生かされるし、

 中小企業を使い捨ての下請け化させてしまい、

 社員は、関連企業内消費で紙幣を滞留させるので、紙幣が外に出ていかなくなる。

 そして、ついには、社員が、客を軽視しはじめる。

 武士階級は、軽視どころか、蔑視するから嫌い、

 おれは、日本をそういう社会にしたくないわけで、

 幕債・藩債を増やすくらいなら、バラマキを増やしている。

 おかげで、企業は、天下りを邪魔に思うだけで、

 新規商品開発、商品やスペックの向上、

 客の心理や市場や合理化に集中できるようになっている。

 未来の日本の高度成長期は、気前よく紙幣をばら撒いて、そんな一時期もあったけど、

 アメリカ、韓国、中国に要人暗殺されるし、足を引っ張られたからね。

 

 

 富士山が見える郊外に地下鉄を伸ばして、巨大遊園地を建設したよ。

 基本コンセプトは、アメリカネズミのあれを模倣しましたけど、

 キャラクターは、日本漫画のキャラを使ったかな。

 鉄が潤沢にあると、こういう娯楽施設をたくさん作れるんだよね。

 まぁ たぶん、21藩も真似して建設するかもしれない。

 外国人は、動く歩道、巨大観覧車、ジェットコースターを見て度肝を抜かしてました。

 あと、フィルムプログラムを使った自動アンマ機もウケた (笑

 ひとつで成功すると、投資が集まりやすくなるし、

 消費、生産、雇用と繋がって、紙幣を循環させやすくなる。

 政治は、どんな形であれ、紙幣の循環を強制すれば正義だよ。

 消費、生産、雇用もなく、

 株利権で紙幣を水増しして私腹を肥やして経済成長とか、万死に値するね。

 

 

 

 4月

  オランダでコンセルトヘボウ開場(戦前から残るコンサートホール)

  市制・町村制公布(1889年4月施行)

  「日本人」創刊(三宅雪嶺)

  

 幕藩連合議会の派閥は、どうなっているかというと、

 前田閥、徳川閥、島津閥、伊達閥、長州閥、

 京都皇族閥、伊予閥が次の将軍職を巡って争ってる。

 鉄道網が発達するようになると、藩は、競って、客車を専用車にするし、

 日帰りしやすくなって、政治構造も変わってきている。

 ちなみに綾波閥は、新興武家というか、

 有力な新閨閥を形成してるけど、基礎になる樺太の石票が小さ過ぎ、

 将軍は、難しいかもしれない、

 まぁ それでも、マスメディアで印象操作を繰り返して、

 あっちこっちに利権を作って、治療で恩を売って、

 行政にも師弟閥があって圧力をかけて、1000万石くらい動かせる。

 ちなみに天皇も・・ というか、宮家、摂家、堂上家、地下家の皇族連合というか、

 外交手段を増やせて、動かせる石票を増やしているみたいかな。

 権謀術数が複雑に動いてる。

 国政選挙はないからその辺の苦労はないけど、

 国民不在、領民不在は未来の日本より大きいかな。

 この辺は、未来の日本と似てるけど、

 次も、まともな将軍になればいいな的な。

 そうそう、大名とは、顔を合わせてるけど、

 未来の議員と違って、国賊だけど、売国奴じゃないし、まともな気がするね。

 

 

 関東藩で全高365m級電波塔計画を進めてる

 平野がでかいし、電波塔も必要になるからね。

 テスラの無線送信塔なら、もっと良しだけど、そこまで行ってないみたいだ。

 鉄鋼の接合は、ボルト・ナット締めがあるけど、

 ガス溶接、アーク溶接、テルミット溶接の技術も、そこそこ進んでる、

 あと、複材で、軽量なアルミとか、チタンとか、

 強化ガラスとか、プラスチックも研究が進んでるし、

 なんとなく行けそうな気がする。

 成功したら大阪平野とかでも建設するかな。

 黒字になるとわかってると、手抜きしないで気合を入れて建設できるものね。

 

 

 なんか、最近、沖縄付近で、

 清国海軍の鎮遠と定遠が射撃訓練とかしていて、煩いらしい、

 そういや、史実の日清戦争が近づいてるんだっけ、

 ったく、舐めた真似してると、話し合うぞ、こら!

 みたいな。

 少数民族に武器弾薬を渡してるんで、怒ってるみたいな感じなんだけど、

 日本軍は、大陸に上陸してないじゃん、

 怒るなら、満洲を足場にして大陸に浸透してるロシアか。

 朝鮮半島と、台湾を足場にして大陸に浸透してるイギリス、フランス、アメリカに怒れよ。

 ていうか、識字率の高い日本人と、文盲の清国人の交換なんて、馬鹿らしくて、

 1対100でも、やってらんない、

 少数民族への武器密輸をもっと増やすか。

 史実だと、米英当たりに唆されて日清戦争したら

 最初から予定調和な露仏独三国干渉の漁夫の利で山東半島取られて、怒ったりとかね。

 ちったぁ 白人諸国が示し合わせてやってるって、気づけ、馬鹿がどもが、みたいな。

 まぁ 今回だと、楽勝の上に、三国干渉どころか、

 アメリカ、イギリスとも戦えそうだけどさ、

 欧米露と、清国だけでやれよ (笑

 

 

 

 5月

  エドゥアール・ラロ歌劇「イスの王様」初演(オペラ=コミック座)

  ブラジルで摂政イザベル皇女が奴隷制廃止法案に署名 (アメリカ大陸の奴隷制終焉)

 

 皇族筋によると、

 イスラエル親衛隊は、元有力な廃嫡家で、

  ユダヤ8家 オスマン帝国6家 オーマン7家 ザンジバル4家

  ハワイ王国6家 アチェ王国7家

  イギリス3家 ドイツ3家 フランス2家 イタリア2家が配下に付き爵位を得ている、

 少ないように見えるけど、日本語が話せる爵位部隊で、意外に力になるのかもしれない、

 おれも海外進出しているので、少しかぶってるし、介入できるけど、

 幕藩連合は、政官分離しきってないわけで、

 徳川家から前田家に将軍が変わったとき、行政官僚の6割が変わってる。

 おれは、一応、樺太藩主だけど、国防参謀は徳川将軍家の家臣で、

 前田将軍家に横滑り人事してるだけだし、

 それが天皇家の命令系統に関わると難しい、

 というか、むかしの主従関係だと、二君に使えるとか、

 まして、三君と関わるとか、殺傷沙汰。命懸けなわけ、

 まぁ 中央集権じゃないっていうのは、相応感覚かな。

 ちなみに皇族の秘密結社の組織作りで、

 おれの治療は神秘性で役に立つので、結社員相手にコスプレして、頻繁に使われてます (笑

 

 でもまぁ 国益とか民益とか、国家基盤の発展で、公平に民間活力を利用しましょうとか、

 戦略をきちんと説明している分は、渋々と味方してくれるわけ、

 これが派閥論理とか利権の我田引水になると、

 石票を集めるための金権政治になって、さらに格差を必要とするし、

 殺したり殺されたりの負のスパイラルになってしまう。

 さらに必要以上に利権を拡大しようとすると、

 不正腐敗の温床になるので、さらに貧富の格差を広げなくなるわけね。

 一応、おれが音頭をとってる限り、貧富の格差を低くさせられるし、

 正気な感じで内政が進みそう。

 まぁ おれが死んでも綾波師弟人脈が政官財で蔓延ってる間は、なんとかなるかな。

 

 

 6色刷りの印刷機械で1000文紙幣が印刷された。

 これで、魔法で錬成する紙幣は、10000文札と、5000文札になる。

 たぶん、5000文札も印刷機で印刷することになるかもしれない、

 おれの権威が揺らぐことになるのだけど、

 おれが錬成した1000文札は、芸術品として高額取引されるようになるらしい、

  

 

 

 6月

  ラプラタ川流域で中地震

  ドイツ皇帝フリードリヒ3世死去。ヴィルヘルム2世即位。

        年に二回皇帝が代わったことから「三皇帝年」と言われる

  フレデリック・ダグラスが黒人として初めてアメリカ大統領候補に指名される

 

 博物館

 巨大な台に中東から日本までの神武天孫降臨ルートが描かれ、

 途中のそれらしい出土した証拠らしいものが書かれていた。

 人類史の主流である旧約=北イスラエル王朝と、

 古事記・日本書紀=日本の間を埋める重要な施設で、

 この論拠が弱いとユダヤと日本の相似性だけの関係だけが証明になってしまう。

 実は、皇族の北イスラエル王朝継承といっても、

 日ユ文化の相似性に頼ってるだけで、

 日本人は、歴史の主軸というか流れに関心が行かなくなっている。

 形ばかりの信仰を捨て、天皇という制度と、国家という器を守り続けた北イスラエル=日本と、

 国家という器を失っても、旧約の神性を守り続けた南ユダ諸派の違いなのか、

 まぁ そうなんですか、って感じだし、

 おれ以外の金持ちも増えてるので、歴ヲタの戦略も失墜しかけてる気がするかな。

 二世代、三世代になると、もう少し違ってくるかもしれないけどね。

 そう言う意味で、南ユダ諸派は、国が潰れても

 人類史の主流でるユダヤ暦5647年の歴史を引き継いでる、

 この重みは、日本人にないし、

 教育が伝統になるまで、もう少し、続ける必要があるのかもしれない、

 まぁ 日本人が人類史の中心血族と自覚すれば、少しは、価値観も変わるでしょ

 

 

 

 幕藩連合議会で、年齢別共通試験の導入を検討させてる。

 寺子屋や私塾は、校長と先生を兼ねてるし、

 先生の学識が歪で、師弟教育制度は、師匠が弟子の能力に合わせて教育する。

 師匠は、弟子の年齢でなく、学力に見合った教科書を渡して勉強させるため、

 標準が師匠ごとに違うので、標準を作ろうとすると、それおかしいだろう、という物言いが入る。

 しかし、このままだと、師弟閥が強くなりすぎて、ダメなやつでも権力層に上に行ってしまう。

 なので、年齢別に下限を決める試験をするわけ、

 当然、上年齢年の試験を受けることもできる。

 21藩は、代表文学が教材として提出することになるけど、教材数の枠で揉めるし、

 問題と答えを統計別で作って、フィルムプログラムに記録して、

 問題を宝くじ方式で抽選することになったけど、

 先生によって、年齢と問題のズレが大きくて、荒れるわけ、

 もうヤダ。

 

 

 

 

 7月

  初の公式ロデオがアメリカアリゾナ州プレスコットで開催

  東京朝日新聞創刊(めさまし新聞改題)

  磐梯山が千年ぶりに噴火し山体崩壊(発生した泥流などにより461名が犠牲)

 

 スペイン海軍 9745t級戦艦ペラヨを建造してやった。

 スペイン軍が設計図の概要を描いて、日本の造船所で建造するやり方だ。

  全長120m×全幅20.2m×吃水7.58m

  9000馬力  16.7kt  3000海里/10kt

   カネー 1884年型35口径320mm砲2基  カネー 1883年型35口径280mm砲2基

   35口径162mm砲1基    35口径120mm砲12基

   オチキス 57mm砲5基   37mm砲14基

   魚雷発射管7基

  

 今年は、アリューシャン列島に立ち寄ってみる。

 地熱スターリング発電と風力発電で、居住は出来るけど、

 大規模発電と凍土をなんとかしないと、産業基盤が弱い

 それでも城塞都市を建設させてるせいで、未来のアリューシャンより人が住むだろうし

 産業基盤が軌道に乗れば10万人以上が住めるかな。

 北方投資は、西国諸藩が文句を言うけど、なんとか切り崩して、継続させてる。

 この綱引きに負けると、北方域より、半島とか中国よりになっちゃうんだよね。

 負けないぞ

 

 

 8月

  海軍兵学校が江田島へ移転

  テオフィラス・カネルが回転ドアの米国特許を取得

 

 アリューシャンの夏季は、短い、

 殆どは、暗闇と濃霧と吹雪に閉じ込められてしまう。

 誰がこんなところに住むのだろうか、なのだけど、

 ペテルブルクが北緯59度。アルハンゲリスクが北緯64度。ベルリンが北緯52度。

 北宮(アンカレッジ)が北緯61度。

 アリューシャン列島が北緯51度から53度なので、

 暖流効果とかあるけど、設備投資次第、

 土木建設機械を使って凍土を掘って整地して、

 ボーリングして基台を作って、建物を建てていくのだけど、

 これが、たいへんかな。

 一つの島に30棟から300棟くらい建設するつもり、

 地下スターリング発電と風力発電だけで電力をまかなえるけど、器だけ、

 中身は、これからだけど、安い賃貸料に入植者が増えてる。

 これをやらないと、日本から扶桑に向かう航路が弱体化するわけで、

 国家戦略として、資本投資するしかないわけ、

 ちなみに未来の日本って、省庁の利害関係とか、損得勘定しかないから、

 この種の投資を続けられないけど、幕藩連合は・・・・

 おれの目の黒いうちは、大丈夫と思う。

 といっても、7年後に死ぬんだっけ、

 おれも歳をとったぜ、

 しかし、引き籠るなら最後の島になりそうだな。

 それに海外地は、いいねぇ 面倒な冠婚葬祭に行かなくていいしね。

 まぁ 代理人に行かせるし、余計に出費が増えたりするけどね。

 

 

 

 9月

  イギリス ビクトリア女王が東アフリカ会社の勅許をウィリアム・マッキノンに与える

  ジョージ・イーストマンがロールフィルム・カメラの特許を取得し、Kodakの商標を登録する。

  切り裂きジャックによる殺人が目撃される

 

 日本に戻ってきたよ。

 最近、メキシコ、ペルー、チリと、取引が増えている。

 銅が取れるからなんだけど、

 対価で軍艦とか武器を売ってる。

 戦争なんてやらないで欲しいのだけど、

 それとは別に 銅 ←→ 紙幣 ←→ 軍艦 の交換が行われてるけど、

 紙幣が増えてる感じかな。

 おかげで、余剰資金が増えて投資をしやすくなってる。

 

 

 

 軍事力が弱体化してるのなら国防に予算を投じ、

 土木産業が弱体化してるのなら土木産業に予算を投じ、

 大企業が弱体化してるのなら大企業に予算を投じ

 国民が弱体化してるのなら国民に予算を投じればいいわけで、

 その時代、その時代、

 まともな政治家なら予算を弱ったカテゴリーやヒエラルキーに対しテコ入れするのだけど、

 利権系の政治家が増えると我田引水を繰り返すし、

 特権が大きくなって不正腐敗が大きくなると、癌化するのか、

 貧富の格差だけが大きくなって、国が傾いたり、

 愛国心や郷土より、金が欲しい的な内患外患が増殖して国を傾かせていく、

 それは、未来の日本だし、この時代の日本にも影のように忍び寄ろうとしているし、

 この時代の清国と朝鮮の姿だ。

 清国と朝鮮だと、国民を強くしようとした瞬間に国家転覆という事態は避けられないが、

 まったく、惨めな未来日本から来たものだ。

 ちなみに李氏朝鮮は、英仏米の傭兵国として、生き残りを図ろうとしてるけど、

 肝心の朝鮮傭兵軍を清国で使ったけど、駄目駄目みたいで、

 清国、日本、ロシア帝国のどれとも勝てそうにないという情報らしい、

 まだ、台湾傭兵軍の方が使えるらしい、

 清人傭兵軍はというと、これがまた微妙で、油断すると殺される、みたいな。

 まったく、清国は、期待を裏切らない国だわ、

 そうそう、イギリスは、えげつないというか、

 インド軍を清国支配で駐留させてるし、

 清国軍をインド支配で駐留させる計画があるらしい、

 おいおい、そんな計画聞いてないよ。なのだけど、

 アメリカ合衆国の失墜と、アフリカ植民地戦争で、兵力不足に陥ったのが原因らしい、

 

 

 

 

 

 

 10月

  東京火災保険(後の安田火災)開業

  小田原馬車鉄道(後の箱根登山鉄道)開業

  アメリカ ナショナルジオグラフィック創刊

  ワシントン記念塔一般開放

  スエズ運河の自由航行に関する条約締結

  ジョン・ラウドがボールペンのアメリカ特許を取得

  ジョン・ボイド・ダンロップが空気入タイヤのイギリス特許を取得(後に取消)

 

  ロシア海軍 7780t級装甲艦アドミラル・ナヒモフ

    全長103m×全幅97.84m×吃水7.7m

    8000馬力  16.3kt   2800海里/10kt

      1885年型35口径203mm連装砲4基     1877年型35口径152mm砲10基

      20口径86mm砲4基     10cm単装砲6基

      オチキス 1879年型23口径37mm砲10基     1880年型19口径64mm砲2基

      381mm水上魚雷発射管3基      機雷40発 

    

 

 この頃になると、民間船は、大砲を積まなくなって、積載重視の船体に移行している。

 まぁ 日本、イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、アメリカで話し合ったからなんだけどね。

 いい時代になったものだ。

 なのだけど、欧米の対日戦略も結構な感じで進んでる気がするし、

 海軍は、海軍らしく、

 軍艦は、軍艦らしい形になって、専修化が進んで、海賊がなくなる。

 というか、ヤクザな半軍半民の東インド会社が民営化された感じかな。

 ちなみに日本は、世界第一位の海軍力と言われてるけど、

 記録上、どこかの国の艦隊と、海戦したわけでもない、

 ただ、海上を航行する船の大きさと、数で日本が一番大きいってこと、

 軍艦は、大型巡洋艦タイプがイギリスより多いというだけ、

 だけど、日本に挑戦しようという、欧米列強が存在しない、

 というより、戦う意味がない感じだ。

 

 

 

 11月

  咸宜帝がフランス官憲に引渡される

  アメリカ大統領選挙でベンジャミン・ハリソンが勝利

  パスツール研究所開所(設立1887年)

  チャイコフスキー交響曲第5番初演(サンクトペテルブルク)(露暦11月6日)

  大阪毎日新聞創刊(大阪日報改題)

 

 

 

 明治日本の主要海軍基地といえば、呉と横須賀なのだけど、

 安政日本の主要海軍基地は、神戸と津らしい、

 といっても21藩でブロックごとに製造したものを組み立ててるので、

 主要海軍基地がどこにあろうと、大きな違いはないのかもしれないけど、

 政治の中心、京都に海軍基地を集めておこうと考えられたらしい、

 航空攻撃されたらまとめて危ない気がするけど、

 全部を決められるわけじゃないし、

 あまり出しゃばると、出る杭は打つで殺される。

 まぁ そういうのは、航空機が出現してから変えればいいことかもしれないね。

 もちろん、小さい海軍基地が各地にあるけど、

 中心になって動いてるのは、民間船かな。

 

 

 

 欧米諸国に潜む北イスラエル親衛隊が対日戦略計画を盗んできたよ。

 日本を戦争で倒したら、日本人を記憶(歴史)喪失にして、

 捏造した加害者意識を日本民族に植え付け、

 永続的に隷属させる歴史忘却計画を画策しているらしい。

 白人のシナリオ創作能力は、尊敬に値するわ。

 日本人も、もう少し、創作力があればいいのだけど、

 体育会系の軍部と、利権中心の金融が馬鹿やってるんだよな。

 

   

 

 

 12月

  フィンセント・ファン・ゴッホが左耳たぶを切取る

 

 晃司(24)が結婚した。

 相手は、藩主の娘で、皇族にも近い14歳なんだけど、

 お家のゴタゴタで、養子に・・・って話しもあるらしい、

 だけど、江戸時代は、ロリ上等な政略結婚が当然のように行われるよね。

 男の結婚が遅いのは、ちゃんとした男なのかを見極めるためで、

 娘の結婚が早いのは、相手の家の娘になるためかな。

 この時代、領地の大きさより、利権の大きさが注目される。

 おれの子供たちの藩内に多少あるけど、

 国内だけでなく海外地にも利権があって、収入だけはある。

 一応、子供に利権を相続させる前に、その利権地で働かせてるので、

 事情だけは、おれより知ってる。

 まぁ おれは、地図に印を描いて、資本を投入して、開発させただけなので、

 現地で開発指揮の一部を担当した子供の方が詳しいのは、当然かもしれない、

 てなわけで、藩主の子供なのに日焼けした顔をしてるし、

 危ない目にあったこともあるのか、目が据わってたりする。

 事業畑ばかりで、ちょっと武士らしくないかもしれないけどね。

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  おれ   妻 千代 (47)   総司(31)  慶司(29)  佐奈(27)  晃司(24)

 

 

 

 

雁皮   高額手形・高額紙幣・株券    “鳳凰   ×××××   青龍”

紙幣

楮    “雉  10000文  松”

三椏    “竹  5000文  鶏”

綿・マニラ麻    “鶯  1000文  梅”

綿・マニラ麻    “桜  500文  雲雀”

綿・マニラ麻    “燕  100文  菊”

硬貨

 銅・ニッケル 50文

 銅・錫    10文

 銅・亜鉛   5文

 アルミニウム 1文

 

 

 史実3986万人

 戦記8118万人

 

 

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第37話 1887年 『日本は、封建民主資本制で』
第38話 1888年 『アブラハムの権能は・・・・』
第39話 1889年 『国家と。民族と。宗教と。』