月夜裏 野々香 小説の部屋

    

錬成系 維新戦記 『1kg級魔法使いで』

 

  

 第49話 1899年 『米西戦争延長戦』

 

 ユダヤ暦5659年  皇紀2559年  安政45年

 第121代孝明天皇(68)   第15代将軍前田利嗣(40)

 

 人は、なぜ、物語を読むのだろう。

 自分以外の人間になりたい、

 そして、自分以外の登場人物に自己投影したい、

 そういう、欲望があるのかもしれない、

 その主人公は、正義の側にいる王道が物語の大半であって、

 悪の側にいる邪道は、少数派だ。

 現実が悪の利権の奴隷にされているので、

 せめて、物語の世界だけでも善の側にいたいのかもしれない、

 だとしたら、逆説的に、どれだけの人間が悪に捕らわれ、

 どれだけの人間が善の立場を維持できてるのか、想像しやすいかもしれない、

 そんな考察は、少々 口幅ったいのだけど、

 おれ、×夜×に騙され、過去世界で改変物語を綴っている。

 いや、正確に言うと、信じがたい嘘を面白半分に信じてやったら、本当だっただけで、

 騙されていなかったのだけどね。

 まぁ 騙されたかったのかもしれないわけで、

 少なくとも、騙されたことは、どうでもいいや的に投げやりになっているくらいには、楽しんでる気がする。

 とはいえ、この時代の人間に黒板か何かで、

 未来の日本は、こうなってこうなって、こうなったから、アメリカに占領され、

 主権を奪われ、搾取され、人口を減らされ、

 中国人や朝鮮人や在日に嫌がらせされている惨めな国民に成り果てましたよ。

 って、未来の歴史を教えても、石を投げ掛けられないし、罵倒されたり、

 この時代の利権屋に殺され兼ねないわけ、

 それは、未来の日本で、

 このまま、ユダヤ型金融に従ってたら、日本文明も、日本民族も、滅ぼされるよ。

 って言うのと、さして変わらない、

 なぜなら、ユダヤ型金融で莫大な利権を維持している勢力が存在しているし、

 彼らが印刷した紙幣を貰って享楽な人生を生きていられるのだから、

 そいつらに殺されかねないからだし、

 まぁ おれが何かを言っても信用されないからだろうけどね、

 しかし、やれやれ、

 この時代の日本人もあれだな。

 おれの目からすると、ほとんどの人間が、登場人物というより、

 金をもらって、動く、モブキャラクターというか、

 体制に組み込まれたNPC。ノンプレイヤーキャラクターと変わらない、

 イエスが死人は死人に任せておけ、といった言葉を彷彿とさせる。

 景気が良い間は、良識が働くし、誇りを持って仕事ができる人間が多いかもしれないけど、

 世襲天下りの国賊が利権を集約させて、一人勝ちすると、

 大衆は利権と資本を失い購買力を喪失し不況になるわけで、

 負け組は、企業倫理を失うだろうし、

 貧富の格差が広がれば、矜持と誇りを失って、売国奴になる人間が急増するだろうし、

 それでも、未来の日本人よりはるかに社会的影響を行使しようともがいてる、

 それに、眼が生きてる気がするね。

 とはいえ、体制の我田引水は強いし、

 大衆は無知で紙幣に支配され切り崩されて孤立しているし、

 なんで、日本が危機に晒されてるのに、眠ってるんだろうな。

 なんで、日本人が危機に晒されてるのに、死んでるんだろうな。

 みたいな。

 この世界は、未来の日本より、はるかに有利な気がするのだけど、

 それでも、権力と利権が欲しいのか、

 利権屋が、世相を流そうとしているし、世相に流されそうな民衆が存在している、

 

 

 

 そうそう、フィリピンが日本の植民地になってしまったけど、

 どうなるかは、未定で、

 幕藩連合議会は、とりあえず、軍隊を駐屯させて、日本人とフィリピン人の共同行政を敷くつもりらしい、

 やれやれ、

 何も考えてなかった的な

 しかし、フィリピンか。悪くない気がする。

 

 

 

 1月

  クイーンズ島とスタテン島がニューヨーク市に合併。

  ニューヨークタイムズ紙の社説で自動車という単語が使用される。

  ドイツの自動車メーカー・オペルが操業開始。

  オーストラリアの6つの植民地代表がメルボルンで会合。

 

 電音によると、

 スペイン海軍は、青葉型35隻と、征夷型24隻の59隻が北大西洋で通商破壊を繰り返し、

 業を煮やしたアメリカ海軍が戦艦部隊をスペイン本土に派遣したらしい、

   スペイン海軍

     10000t級戦艦がペラヨ。サン・フェリーペの2隻。

 

   アメリカ海軍

     11000t級戦艦アイオワ

     10000t級戦艦インディアナ、マサチューセッツ、オレゴン、

     6000t級戦艦テキサス

     8150t級装甲巡洋艦ニューヨーク

     9215t級装甲巡洋艦ブルックリン

 スペインの装甲巡洋艦隊は全滅していて、

 この戦力差で、まともに戦うとスペイン海軍が負けるのだけど、

 まともに戦わなければ、スペイン海軍でも負けない気がする。

 

 

 予定通り、米西戦争で、日本は、スペインの味方をする。

 当然、インディアン支援の武器弾薬援助も増える。

 それとは別に貿易上の戦争も始まっている。

 単純に言うと、日本がスペインに物を安く売って、高く買い。

 アメリカに物を高く売って、安く買うわけだけど、

 それだけで、スペインの継戦能力が高まるってわけ、

 当然、ハザール系資本が逆をするわけで、交易戦争が展開される。

 実弾を使う戦争と違って、産業の採算性に関わるので、ボディブローのように効いてくる。

 そして、続けられると、衰弱死してしまう。

 経済戦争って怖いね (笑

 

 

 扶桑に引き籠ったおれの情報源は、株主への報告書と、電音、新聞、雑誌、書籍だけになる。

 真冬ともなると、電音だけが主要な情報源となり、孤立してしまう。

 おれのいなくなった日本は、綾波から受けた恩義、義理、人情を忘れはじめているらしい、

 歴史観、同胞意識より、利己主義と拝金主義に囚われた者たちなのだけど、

 利権団体と、朝鮮系日本人が在日を引き込んで相互不信を煽ってコミュニティを破壊して政敵を殺したり、

 暴力と圧力と法律で言論を封殺したり、

 食品に毒を入れさせて、ライバル企業を儲けさせ、株操作して儲けたり、

 放火で強制的に貧富の格差を作って、マッチポンプで恩を売って奴隷にし、

 利益をあげようと画策している。

 おかげで、日本社会は、少し、荒れ気味かな。

 まぁ 瑞穂社が建設した建物は、簡単に燃えないから、被害に遭うことは少ないけど、

 それでも、あと100年から150年もすれば、強靭な建築物で日本を守れる。

 しかし、早急に利益を上げたがってる連中が外国人と手を組み、

 同胞を犠牲にして私腹を肥やそうとしている。

 ユダヤ資本は、電音、新聞、雑誌、書籍を広告としてか思っておらず、

 広告費を出すことで、日本人の視点を落とし、視野を狭め、短絡的にさせ、

 日本の世論を動かそうと目論んでいる気がする。

 聞いた限りだと、外資仕様の印刷物が増えてる節があるし、

 外資仕様以外の言論と、印刷物を積極的に攻撃する言論ヤクザも台頭している。

 言論ヤクザというのは、まぁ 有名著名人で、

 彼らも広告費で祭り上げられた高級娼婦に過ぎないのだけど、

 彼らに外資の都合のいいことを言わせ、世論を誘導させている。

 まぁ おれもやってることだから、その手の論調の変わり目に敏感なんだわ、

 

 

 

 2月

  オーストラリアの州知事会議は、首都をメルボルンとシドニーの間におくことに合意

 

 電音で、地租税から所得税という話しが少しずつ強まってるらしい。

 所得税に比重を移すると、農業用建物や居住用集合建物を建設するうまみがなくなり、

 食糧増産力が低下してしまう。

 早い話し、非生産面積を減らし、敷地面積当たりの穀物生産を増やさない限り、

 人口増加に耐えられないわけで、

 地租税をやめるわけにはいかない、

 なんとかしないといけないのだけど、政治から遠ざかってるので、ヤキモキするよりない。

 おれの弟子群が政官財で強い勢力を張ってる間は、地租税を続けるはずだけど、

 もうちょっと親身に弟子を育てるべきだったか、ちょっと、後悔だぜ、

 狭い敷地面積で大きな所得をあげてる勢力が増えてることから、やっかみが強くなってる。

 どうなることやら・・・・

   

 

 清国で、軍属と山賊が争ってるのか、

 鉄鉱石、石炭、希少資源の輸入が遅れているらしい、

 義和団の発生とも関わっているのかもしれないけど、

 大陸は、無法地帯があまりにも酷くて、ユダヤ資本も手を焼いているという。

 逆に言うと、グローバルな法治国家より、無法地帯が対ユダヤ戦略で免疫があるみたいだ。

 清朝は、八旗軍が列強軍に勝てないことを知っているのか。

 捨て石の代わりに、武術組織を中核に、山賊上がりのアウトローを集め

 義和団を組織する兆候を見せている。

 いざという時は、切り捨て、捨て石にすればいいから、いい方法かもしれないけど、

 おれ、義和団の結果を知っている。

 幕藩連合は、鉄鉱石と石炭と希少資源さえ得られるなら、どことでも取引するつもりだけど、

 この世界の義和団がどうなるか、わからない、

 

 

  

 3月

  アメリカ軍がスペイン領カナリア諸島に上陸。

  ワシントン州のレーニア山国立公園が設立される。

  現存している日本最古の星空の乾板写真。とも座の方角を撮影したもの。

  バイエル社がアスピリンを商標登録する。

  

 米西カナリア諸島攻防戦が始まったらしい、

 スペイン海軍は、カナリア諸島に関わらず、通商破壊を継続できれば勝つだろうし、

 下手にカナリア諸島で戦うと負けるだろう。

 それより、イギリスが沈黙してるのは、アメリカより、スペイン脅威が強いからかもしれない、

 それとも漁夫の利を狙ってるのだろうか。

 まぁ 日本も漁夫の利を狙ってる節がある。

 もっとも、そういった政治力より、将軍の交代劇が先になりそうだ。

 というより、いまは、征夷大将軍職より、摂関職が政治力を発揮しやすい気がするし、

 将軍職になると自動的に摂関職の地位も得ている。

 気になるのは、植民地フィリピンの扱いで、

 フィリピン人の人口が多いことだろうか。

 今は政治力がほとんどないので、何もできないけど、

 扶桑開発が阻害されなきゃいいけどって感じだ。

 

 

 イギリスが清国に装甲巡洋艦6隻を売却するらしい、

  9700t級装甲巡洋艦 広東 山東 建勝 福勝 飛雲 泰安

    全長134.72m×全幅20.45m×吃水7.42m

     18000馬力   21.5kt

       45口径200mm連装砲2基4門    45口径152mm単装速射砲14基14門

       40口径80mm速射砲12基12門   47mm速射砲砲8門

       457mm水上魚雷発射管単装1基  457mm水中魚雷発射管単装4基

 仕返しだよね。

 仕返しだよね。

 植民地化妨害の仕返しだよね (笑

 

 

 

 4月

 電音によると、スペイン海軍は、2隻で戦隊を組ませて通商破壊を繰り返しているらしい、

 通商破壊を繰り返すだけで、アメリカ艦隊は、カナリア諸島への輸送が困難になるはず。

 

 毎日、銃剣術の訓練をしてると、開眼するどころか、解脱しそうになる (笑

 暇潰しに、魔法を使って、マッドサイエンティストでもやるか。

 いや、銃剣術の鍛錬に飽きたんじゃなくてね。

 そろそろ、飛行機の時代だし、ライト兄弟より先に空を飛ばしたいわけよ。

 まぁ おれ、時司史郎の政界デビューに繋がるしね。

 ちなみに、おれ、名義の利権がどのくらいあるかというと、

 基幹産業と瑞穂利権を中心に薄く広くで、

 毎月、農業用高層建築を建てられそうな資金が口座に振り込まれてくる。

 なんていうか、大名並みの資金力なのかもしれない、

 そして、瑞穂銅行と、幾つかの大名と連盟で、農業用高層建築を建設している。

 俗に言うと、投資信託というやつで、自動的に資産が膨れ上がっていく、

 それとは別に、扶桑を歩き回ると、金と銀を集めることができる。

 金と銀がいいのは、お金持ちが売らない土地でも、なんとか、売ってくれるからかな、

 でも、一番の利権は、瑞穂紙幣を錬成できることかね。

 幾つかのルートを使って、大阪の銅行本社へと郵送している。

 

 

 家の周辺の木枝を集めて燃料にして、

 銅製の蒸留器に薬草と一緒に余った穀物を入れ、蒸留する、

 お酒を作るわけなんだけど、

 なんとなく、楽しい、

 あ、そうそう、おれ、詰まらない物を持っている。

 主に子供と孫からの贈り物とか、一緒に撮った写真なんだけどね。

 こんなの持っているのがバレたら、超〜 まずいけど、捨てられない、

 たまに染み染みと見てしまうのは、あれだよ。

 隠遁生活で、淋しいんだよね。

 

 

 

 

 5月

  ロシア皇帝ニコライ2世の提唱によりオランダのハーグで第1回平和会議が開催された。

 

 今年の扶桑人口117000人。

 扶桑に4年も住むと、あれだ。

 生活しやすくなるというか、

 夏季と冬季の体内時計が現地に合ってしまう感じかな。

 生活の仕方が合理的に変わる感じ、

 とりあえず夏季なので、夏季らしく、昼間は、無理してでも太陽を浴びる季節で、

 夜は、家の中で仕事をするよ。

 そうそう、注文していた朝鮮と清国の写真集が届いたよ。

 とりあえず、写真集は夜に見るとして、

 昼間は、外で釣りをしたりかな、

 別に写真をみて、どうこうするというわけじゃないけどさ、

 こういうのを見たら、付き合いたいと思わないだろう的な (笑

 ていうか、そういうのを選んで写真集を作らせてるから、印象操作、みたいな。

 

 

 たまには、こっそりと、街に行く、

 だって、淋しいし (笑

 綾波時代から、それなりの土地収用を考えていたけど、人口増加の激しい日本だから、

 強い太陽光を偏光できる赤道は、食料問題とか。人口問題とかで、有利かなって思う。

 食料も、人口も、増やすと決めたら確実な成長産業だし、

 巨大高層建築は、初期投資が大きくても、

 幕藩連合財政で投資を繰り返せば、堅実な利権になるからね。

 巨大なガラス張りの15階建てドームは、瑞穂社で製造したモジュールを積み重ねて建設したもので、

 戦艦数隻分の費用がかけられている。

 ガラスは、凹凸。凸凸。凹凹を貼り合わせ、光を屈折させたり、収束させたり、散乱させたりで、

 日陰が少ないように作られている。

 10000人が生活できるよう農耕区、商業区、工業区、行政区、共有区を建設したものだから、

 一つの街みたいになってる。

 エネルギーは、風力と地熱スターリング発電だけど、

 不足分は、瀝青炭、準瀝青炭、褐炭を使った火力発電も利用している。

 これに成功したら、あとは、掛け算、

 同等以上の建築物を建設していけば、人口と食料問題は解決してしまう。

 ていうか、これに成功しないと、人口と食料を口実にして、戦争したがる勢力が増えて困るわけ、

 扶桑や瑞樹で、この手の建設が多いのは、土地が広いからというのもあるし、

 次男・三男坊ばかりなので、コミュニティを形成しないといけないというのが、大きいね。

 なんとなく、扶桑や瑞樹の未来を見たような気がして、

 まぁ 架空思索モード (笑

 

 

 

 米西戦争を電音放送してる局も増えてるかな。

 日本の世論は、スペインに同情してる感じだ

 まぁ アパッチ族とスー族の難民がいて、白人の非道を喧伝してくれてるからね。

 証拠写真もあるから、アメリカが好きな奴は少ないかな。

 日本製の青葉型と征夷型は、頑張って通商破壊してるらしく、

 アメリカの装甲巡洋艦と追いかけっこしてるしてるらしい、

 

 

 

 6月

  阪神電気鉄道の前身、摂津電気鉄道株式会社が設立される。

  東京の歌舞伎座で、国産第一号の活動写真『芸者の手踊り』が上映される。

  A・E・J・コリンズがクリケットの史上最高得点記録(628点)を樹立(試合開始6月22日)

 

 今年も鮭の時期がやってきますた。

 いぇえええい〜♪

 まぁ もうちょっと、産業基盤が大きくなれば、ほかの楽しみもあるかもしれないけど、

 川とか行くと、10頭くらい熊がいて、鮭をとってる、

 泳ぎも得意みたいね。

 熊とか、狼とかと共存してる気分になるけど。

 道を塞がれたら、

 武装してても、近づくと危険だし、

 どいてくれるまで、またなきゃいけない、

 あと、野生のブルーベリーとか、コケモモとか、苺を採ったりね。

 

 

 

 

 7月

  ボリビア領だったアクレ州が独立を宣言。

  日本電気(通称NEC)が設立される。

  第1回ハーグ平和会議が終了し、ハーグ陸戦条約が締結される。

 

 カナリア諸島で海戦があったらしい、

 詳細は不明。

 気になるな。気になるな。

 でも、カナリアは、アメリカ軍とスペイン軍が攻防戦を展開してるよ。

 

 今日は、飛行機の設計図を完成させたよ。

 おれ、ジャンクヲタだからさ、

 部品を組み合わせていくと、

 こういう形に組みあがってく、みたいな、立体観があるんだよね。

 まぁ この能力が低いと、平面図を見て、立体構造を想像しにくいし、

 立体構造を平面図に落とし込みにくいかな。

 

 

 たまには、海釣り、

 1.5m級のハリバットを釣ったよ。

 生きてて良かった (笑

 デカいけど、カレイ目で、白身だよ。

 美味いし、

 

 

 

 

 

 8月

  森永太一郎によって森永西洋菓子製造所(森永製菓の前身)が創業。

  台風により別子大水害が発生。土石流により513名以上が死亡。

 

 だいぶ若返ったかな。たぶん、30代に見えると思うよ。

 なんていうか、節々がよく回るというか、体が軽いというか、

 機敏に動けるというか、若いっていうだけで、楽しいよね。

 ていうか、だいたい、8760g痩せて、やっとこ、1年365日(8760時間)を若返るとか、無理ゲーだよ。

 そうそう、今年の21藩主雑誌を見ながら、世代交代を確認する。

 樺太藩主の綾波総司(42)は、将軍候補でいうと序列10位くらいかな。

 でも、石票が圧倒的に足りないので、たぶん、将軍になれない。

 いま、農業用建物とか、たくさん建設してるらしいけど、

 別に藩外資本でも建設されているので、樺太藩議会も荒れ気味になってるらしい、

 どんなに駆け引きが上手くて、人望を集めて有望でも、石票の小さな藩主は、将軍になれない、

 そうそう、扶桑でも、10階建てとか、15回建てとかの農業用建物を建設して、

 1階で、作物を売ったり、料理屋をやってることが多いかな。

 

 

 電音によると、カナリア諸島沖海戦で

 アメリカの装甲巡洋艦に追いかけられ、スペイン海軍の青葉型2隻が撃沈されたらしい、

 まだ詳細はわからないけど、スペイン海軍は、戦争継続で自信を強めてるらしい、

 まぁ アメリカ商船23隻を撃沈して、商船13隻を拿捕できて、

 青葉型2隻の損失ならやめたくないかもね。

 

 

  

 9月

 ユダヤ人のアルフレド・ドレフュスが釈放される。

 フランス軍の不正降格に対する抗議から始まった一連のできごとなのだけど、

 どこの国であれ、軍の不正降格は珍しいことではない、

 有力者の子弟であるとか、人脈と金脈で将校や士官になるとか、よくある話しで、

 彼が話題になったのは、ユダヤの資金力と宣伝力が強いこともあるけど、

 不正降格が常習的に行われていたことが大きく、下級兵士と民衆の反発も加わった。

 その際、贈収賄工作も行われたかもしれないけれど、

 ユダヤ復権の演出で利用され、釈放となった。

 

 ユダヤ人は、国家も国土もなく、他国内を流浪してきた民族で、

 彼らのアイデンティティの中心は、ユダヤ教にあるのだけど、

 選民性と聖書だけでは、コミュニティを守り維持できない、

 そのためタルムードを発達させ、洗練させていく過程で、

 神の目的ため、手段を選ばないという形で、巧妙さ、悪辣さが増していく、

 この神の目的というのは、旧約聖書を読まなければわからないのだけど、

 ノアの洪水審判で、人類を8人しか生き残らせなかった神であり、

 一つだった言語を数千に乱し、人類のコミュニティをバラバラにした神であり、

 モーセのカナン再入植の際、異邦人十数万の皆殺しを命じた神であるということ、

 人並みの感覚だと、洒落にならないのだけど、それができるから選民なのだろう

 

 そういえば、未来の日本は、絨毯爆撃で、女子供数百万を殺されたっけ、

 放浪のせいか、彼らは、利権が国家で。紙幣が国民であるといった意識が強く、

 この思想は、普通の国民が持ちにくい思考で、成功を見せた。

 

 この時期、海外報道が増えている。

 未来の日本とか、まったく海外の報道をしないというのに、

 制限開国中の日本の方がよほど海外情報に詳しいとか、どういうこと (笑

 まぁ 南ユダを裏切って、北イスラエル王国親衛隊に組み込まれるユダヤ人が増えてるし、

 南米利権やアフリカ利権を間接的に手に入れて、交易が増えているらしい、

 日本人は、そこまで悪くなれないけど、元南ユダ商人は、えげつないねぇ

 ほら、チューリップ・バブルとか。南海泡沫事件(イングランド)とか。ミシシッピ計画(フランス)とか。

 未来だと、土地バブル詐欺とか。サブプライムローン詐欺とか。リーマンショックとか。

 あんな感じの売れてる詐欺で、利権の大小にかかわらず、売って潰すみたいな感じね、

 あの手の詐欺を小まめにやって稼ぐ、

 マジで金融詐欺というか利権詐欺です。

 でも、おれも航空機生産が軌道に乗るまで、売れてる詐欺をやらないといかんかな。

 

 

 

 

 

 瑞穂系企業の報告書が届いた。

 おれがいなくなって、瑞穂社の派閥争いが増えたのか。

 少しばかり、優先順位が変化している。

 ていうか、おれがいた時でさえ、古参、恩人、

 利害関係、能力、代変わりの権謀術数で、争いがあったからな。

 先代子飼いの家臣も多いから、子供とはいえ、三男の晃司(35)は、大変かも (笑

 現場に入り込まないと、仕事と相関関係がわからないし、解決案なんて浮かんでこない、

 そして、それが仕事の数だけあるのだから、99パーセントが人任せになる。

 そういう面で、企業体は、封建的に、わかりやすい樺太藩主の総司(42)や

 金融だけの慶司(40)より、複雑なんだよね。

 そうそう、21藩の多くが区長を10人長選挙を取り入れ始めてるので、

 アメリカ型デモクラシーは、低調になってきてるらしい、

 直接、議員を投票するより、

 自分の目で比較して、代表を選ぶほうが、マシってこと、

 

 

 

 10月

  第二次ボーア戦争が開戦。

  コロンビアで千日戦争勃発。

 

 ダイヤモンドダストが綺麗だな

 でも、さみぃ〜 さみぃ〜 さみゅ過ぎる〜

 息をすると、腹の中まで凍える寒さは、半端ないよ。

 でもまぁ 一日一度は、外に出る。

 それでも、引き籠もり気分は、消えない、

 なぜかっていうと、人影がないから、

 トナカイとか、ヘラジカは、たまに見かける。

 熊は、そろそろ、冬眠が近いから、滅多に見かけないかな。

 

 

 報告によると、アメリカは、史実より金の保有量が少ない、

 その状態で戦争するとどうなるかというと、

 金の裏付けのない紙幣を大量に印刷しないと戦争を継続できない、

 これは、史実より早いはず、

 ドルと金の交換率は引き下げられるだろうし、

 それを見越しての換金と、外資の引き上げが増える。

 そうなると、ますます、アメリカ財政は、危機に陥るのわけで、

 大量の国債を発行して、戦争を継続するわけど、

 そうなると、対外工作予算まで不足するはず、

 欧米の対日謀略工作資金が減少してくれたら、かなり助かるのだけど、

 アメリカ産の鉄鉱石、石炭、石油、ヘリウム、

 だけでなく、欧米から、たくさんの白人美少女が日本に送られ、

 その対価で、日本の金と銀が減少しているらしい、

 そして、日本だと、白人向けの教育係の乳母産業も増大してるそうだ。

 おいおい、みたいな。

 

 

 

 

 11月

 今日も、銃剣術の鍛錬をしながら、電音を聴いてる。

 早く、若返って人前デビューしてぇ

 引き籠もりに飽きたよ。

 空から美少女が降ってこないかな。

 

 スペイン艦隊4隻が吹雪を利用してアメリカ東海岸を砲撃して、

 追いかけてきたアメリカ巡洋艦を振り切って、逃げ切ったらしい (笑

 噂だと、4隻とも征夷型らしいけど、詳しくはわからない、

 ハットトリックかよ。

 そういや、スペインのサッカーも強かったっけな。

 それと、スペインの北イスラエル王国親衛隊が数百人ほど増えたらしい、

 嬉しいというより摂家は、組織作りで頭を悩ませてるらしい、

 

  

 

 12月

  ボーア戦争: マフェキングの戦いが始まる。

    翌1900年5月11日までの217日にわたる包囲戦の末、イギリスの優位が確定。

 

 フィリピン開発が本格化している。

 とりあえず、各藩が城塞都市21市を建設して、

 地熱スターリング発電と、太陽光熱発電と、水力発電の3本柱かな。

 あとは、鉄道と道路網と上下水道と電話電音網を広げて・・・・

 うぇぇ〜 どんだけ、金がいるんだよ的な。

 日韓併合で損するわけだぜ、

 

 

 あと、来年1900年は、115640キアサージ型戦艦キアサージとケンタッキーが就役する。

 もっとも、スペインもペラヨ型戦艦4隻が建造して、6隻になるので、戦うことはできるけど、

 アメリカは、1901年にイリノイ型戦艦3隻を建造する。

 このシーソーゲームが繰り返されたら国力と造艦能力のないスペインは、普通に負ける。

 ていうか、スペインが軍艦を買う対価の植民地がなくなったら終わりか、

 スペインは、カリブ海まで通商破壊艦隊を遠征させ、コロンビアと連携するかもね。

 

 

 

 

  第十九の議定

   政治犯が英雄視されることをなくすため、

   我々は、彼を窃盗、殺人の破廉恥罪の者どもと同じ席に坐らせる。

   そうすれば、世間は、彼らを特別扱いせず、軽蔑の眼差しで見るようなるだろう。

 

 

  第二十の議定

    課税の最善の方法は、財産に対しての累進税だ。

    そうすれば財産高に応じてなんの造作もなく、税を徴収できる。

    金持ちは国が彼の財産の安全を守り、正当に富を増やすことを保証してくれるのだから、

    当然財産の一部を国家に納める義務があると考えなければならない。

    ここで「正当に」とわざわざ断ったのは、

    所得の手段が合法を装った収奪は許さないという意味である。

    こうした社会改革は時代の必然的な趨勢であるし、

    社会の平和と秩序を保つためにも、

    真っ先に、しかも上層富裕な階級から手がけなければならない。

    貧困な階級に対する課税は、革命の萌芽となり、国家になんの利益ももたらさない。

    国は少しばかり所得を得るため、民心という大きな獲物を取り逃がしてしまうことになる。

    累進的な財産税は、個人の富の増大を防ぐだろう。

    我々が現在、富を資本家に集中させているのは、

    非ユダヤ人の政府の力があまり強くならないように、国庫の財力に対抗する為なのである。

    あらゆる国債は、政府が誤った行政を行い、権力を正しく行使しなかった、明白な証明である。

    つまり自ら弱体、無能の告白というべきだろう。

    ダモクレスの剣のように

       (註、紀元前四世紀、シュラクサイのディオニシオス一世の臣

           抜き身の剣を馬の尻尾で吊るした宴に列なり、常に身に迫る危険を教えられた)

    国債は、いつも支配者の頭上にぶら下がっているのである。

    彼らは、人民に臨時税を課すればいいのに、我々ユダヤ人の資本家に嘆願してくる。

    そして外債を募るのだが、

    その外債というものは、国家の食いついた蛭のようなもので、これがなかなか払い落とせない。

    この蛭を振り払う力は、すでに非ユダヤ人政府には残っていないし、

    ついにたくさんの蛭に血を吸いとられ、出血して死んでしまうほかなくなるだろう。

  

 

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  おれ   妻 千代 (58)   総司(42)  慶司(40)  佐奈(38)  晃司(35)

 

 おれ、 綾波 源司(あやなみ げんじ)  ⇒⇒⇒  時司史朗(ときつかさ しろう) 24 

 

 

雁皮   高額手形・高額紙幣・株券    “鳳凰   ×××××   青龍”

紙幣

楮    “雉  10000文  松”

三椏    “竹  5000文  鶏”

綿・マニラ麻    “鶯  1000文  梅”

綿・マニラ麻    “桜  500文  雲雀”

綿・マニラ麻    “燕  100文  菊”

硬貨

 銅・ニッケル 50文

 銅・錫    10文

 銅・亜鉛   5文

 アルミニウム 1文

 

 

 史実4340万人

 戦記1億1232万人

 

 

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第48話 1898年 『斜陽スペインの本気』
第49話 1899年 『米西戦争延長戦』
第50話 1900年 『世紀末ニーター復活』