月夜裏 野々香 小説の部屋

    

錬成系 維新戦記 『1kg級魔法使いで』

 

  

 第58話 1908年 『戦争目的は、アジアの解放・・・ないわ!』

 

 ユダヤ暦5668年  皇紀2568年  明治7年

 第122代明治天皇(29)   第16代将軍伊達宗基(42)

 

 

 人は、いつまでも暴言、妄言、狂言に平伏しない、

 腕力も話術も、一代が限界となる。

 数の暴力も負担が大きく、物理的な限界がある、

 権力基盤を世襲させる試行錯誤が繰り返され、

 幾つもの祭事が生まれて、消えていった。

 作り話しだった物語に神秘性を与え、信憑性を高めることで重みを加え、

 民を恐れさせ、操り、糾合させ、

 神話と、伝統で歴史を教え、

 建造物と、組織と、呪術と祭事を繰り返すことで権威を強めて習慣化し、

 宗教化させることで、大衆を支配下に入れていく、

 最初の物語は、実話に脚色したものであっても、神話となり、

 その後、神話を利用した伝説と、神話に対抗する伝説が生まれた。

 次に書かれる物語は、神話と伝説を繋ぎ合わせたファンタジーになっていった。

 そういった神話から続く歴史を背負い、全世界にネットワークを持つ者たちがいる。

 自ら歴史を創作し、都合よく創作したストーリーを歴史に組み込む者たちがいる。

 そんな相手に特定の利権と、保身と、

 視界に入るモノだけでしか世界を認識できない者たちが太刀打ちできるはずがないのだけど、

 いまのところ、日本は、粘ってる。

 どのくらい、日本人が粘れるか、わからないけど、

 誰かが作ったルールを押し付けられ、従わないと殺されるとか、

 ちょっと、勘弁して欲しい気がするね。

 しかし、それを文明、文化というのなら、

 資本主義や民主主義も、誰かが作ったルールと物語の類と言えるかもしれない (笑

 

 そんなわけで、

 北イスラエル王国滅亡と、アッシリアの捕囚。

 その後、神の命令で、

 神武天皇と、八咫烏と呼ばれる預言者が率いる10士族10万人が、ユーラシア大陸を東進し、

 日本列島へ至る天孫降臨物語を作らせてる。

 やっぱり、聖書と古事記を繋ぐ物語って、歴史になるし、

 対抗上、必要な気がする。

 ちなみに八咫烏が3本脚なのは、モーゼの杖で、預言者の証しかな。

 

 

 

 

 

 ユダヤは、莫大な資金力と広大なネットワーク情報を握り、

 歴史を操り、マジシャンズ・チョイスを演出しつつ対立を煽り、戦争を利用し、利権と権力を奪っていく、

 それがユダヤ金融システムであり、金融支配という牙城で、

 日本は、対抗策として、ばら撒きを国民の権利にし、

 庶民から金を奪えさせないようにしているけど、

 それだって、お金と女で権力者を籠絡し、

 税や利権で、ばら撒き以上に吸い上げればいいわけで、

 貧困が増大すれば、体制に従う利権守護の右翼と、体制に逆らう反権力左翼に分け

 利権屋を使って分断し、対立させ、殺し合わせる。

 彼らは、浸透支配戦略の技術に特化しているのか、

 人類を間引く権利があると思っているのだけど、

 国家という枠組みでさえ、人類という家畜を囲う器としか思っておらず、

 強大になるほど凶悪さが増している気がする。

 

 

 そうそう、今年は、ツングースカ大爆発。

 資料が欲しいな。

 ロシア帝国と交渉しないといけないけど、

 飛行船を使ってでもいいけど、日露共同調査できないかな。

 嫌なら、こっそり潜入させたりとかね。

 

 あと、世界中で戦艦が建造されてるよ。

 もう、そういうの、いい加減にしてく欲しいかな。

 

 

 

 

 1月

  グランド・キャニオンが国定公園に指定

 

 伝説といえば、ユダヤの司祭が作るゴーレムと、陰陽師の作る式神は、発想と、構造が似ている。

 権力層が、さも神秘的な術を演出させて、庶民を平伏させる方便なのだけど、

 信憑性はともかく、常識化、一般化させてしまうことが目的で、

 そういう意味で、ユダヤのゴーレムも、陰陽の式神も成功している。

 てなわけで 北イスラエル王国 ⇒ 日本:皇族 の論拠を補強しないといけないので、

 古代遺跡でゴーレムの記述がないか探させている。

 土偶とか、埴輪にゴーレムって書いたら駄目かな。

 放射線なんとかってやつで、バレそうだし、

 漫画でやるかな。印象操作で、

 ぶっちゃけ、漫画は、上手くやれば、学術証拠より大衆効果があるだろうし、

 誰か雇って、子弟グループを作れば、自動的に信者が増え、

 勢いが付けば 北イスラエル王国 ⇒ 日本・朝廷 の歴史観が強まり、

 投資分を回収できるかもしれない、

 この手の歴史創作は、ユダヤが得意とするところだけど、

 まぁ 金がある程度あって続けることができれば、何とかなるし、

 おれって、利権があるし、魔法があるので、お金持ちなんだよね。

 たぶん、歴史を捏造できるくらいわ・・・・

 

 ちなみに戦争に負けると、偽りの物語を押し付けられ、歴史にされてしまう。

 いまの歴史が幾つもの歴史を葬った最後の物語だったとしても、

 数世代前の忘却の彼方なら受け入れるしかないかもしれないけど、

 偽りの物語を押し付けられるのは、苦痛でしかない、

 しかし、どんな強大な国であれ、世界最古の神話、

 北イスラエル王国を継承した日本歴史を捻じ曲げるのは、困難かもしれない、

 それは、それとして、綾波、時司に続く、伝説も、必要かなって思っている。

 ていうか、歴史を繋ぎ合わせて解釈し、それを伝説や定説にするのって、歴ヲタの夢だよね

 

 

 

 2月

 長崎でポルトガルの代理人に会った。

 ポルトガル王制が危ないと気付いた日本政府が外交的に支援していたにもかかわらず、

 ポルトガル国王カルルシュ1世(カルロス1世)と皇太子ルイス・フィリペが暗殺されたからで、

 まぁ ポルトガル王族支援の発端の、おれの意見も知りたいのだろう。

 史実だと、次期王のマヌエル2世も1910年に亡命し、ブラガンサ朝が消える。

 既に中間層は、王政どころか立憲君主制も望んでいない、

 権力基盤を失った王族は、殺されるか、亡命するしかない、

 ユダヤ資本は、王族に金を貸しながら、準禁治産者にしてしまうのだけど、

 国力の小さな王国は、金融による資本回収とか、ひとたまりもないわけで、

 一旦、金融支配されると、王を殺すも生かすも容易になる。

 マヌエル2世が王制を維持するには、金がいるわけで、

 アジアの果ての日本なら少しくらいの利権譲渡があっても後腐れがない、

 かといって、金が欲しいだけで、植民地を売るとか、殺される口実に繋がる。

 早い話し、銅本位制に移行すれば、問題解決なのだけど、

 金融マフィアは、まだ、不換紙幣に移行したいくないわけで、

 保有してる金の数十倍も紙幣を発行しているのだから、

 何の準備もなく銅本位制やられたら、ギロチン行き、

 あと、金を保有してる金融中間層が、権力基盤を失うので、反対する。

 そこで、スペインがポルトガルに銅本位制を取り入れろと圧力を掛け、

 マヌエル2世がそれを拒む国際自演劇を繰り返せば、

 ポルトガル王制を延命できる構図を思いついた。

 ポルトガルは、イギリスの対スペイン橋頭堡なのだけど、

 イギリスも、スペインに後ろ盾している日本と対決を避けるだろうし

 政治外交の押し問答だけなら、開戦に至らないと踏んでいる、

 銅本位制は、国家の成長でも貧困層にも有利な制度で、

 マヌエル2世にしたら自分本位に支持基盤を作れそうな制度なのだけど、

 すぐ、賛成すると金融マフィアに殺される。

 そこで、王は、金融マフィアの味方の振りをしながら、

 国民が銅本位制が有利と気付くまで粘るってわけ、

 国民が銅本位制有利と思った騒ぐ出すし、

 そうなったら王様と、国民で、金融マフィアを挟み撃ちにできる。

 国民が右左で単純馬鹿だと、逆に政治が困るのだけど、

 傀儡国家の権力者は、二律背反の選択を強いられやすく、反対者が増えるほど、嬉しい事がある。

 特に金融傀儡国家の傀儡はね。

 政治的な思惑や利権戦争で、右左の理想のない印象操作やレッテル貼りは、よくあるけど、

 本物の政治家になると、面従腹背や二律背反は、よくあることなのだけど、

 女子供には、こういったバランス感覚とか。わかりにくいかもしれない、

 まぁ スペイン王もポルトガル王に恩を売れば、何かと都合がいいのか、引き受けてくれそうだった。

 

 

 

 

 日本は、米英仏の属国朝鮮と絶縁状態

 日本と清国は、資源を中心に交易を増やしている。

 正直言って、幾ら紙幣を刷っても、原料になる石炭、鉄鉱石、希少金属、石油がないと、

 日本の公共投資と設備投資が続かない、

 不都合なことに、清国と欧米列強は、遠交近攻の関係で、戦略的親和性が高い、

 そして、清国と欧米列強の権力層は、極めて、戦略思考の強い民族性を持っている。

 それに比べ、日本の権力層は、利権主義の単視点で、党派争いばかりが目立つ、

 日清交易協定は、資源を買いやすくするための協定で、協定文を見る限り、我慢できる範囲だし、

 まぁ いまの産業規模だと、最低限輸入しないといけない資源があって、

 底上げはしょうがないんだよね。

 

 

 大型風洞実験室を作った模型を作って、扇風機を回して、少し煙った空気を流す、

 煙は、機体を避けて流れていくけど、

 その際の空気の流れを確認しながら機体設計の形を修正していく、

 機体設計に関しては、それぞれの藩に最低、一つの師弟グループがあって、

 さらに増えている

 おれ、知ってる限りの技術を弟子に教えて、改良させてる。

 おれが教えていないはずの技術も少しずつ生まれているし、

 なかなか、いい弟子たちだ。

 あと、チタン精製と加工も必要なので研究させている。

 

 

 

 おれ、幕府の航空参謀になれたよ。 

 ていうか、就任で羽織袴って、時代錯誤だから、いい加減やめて欲しいよね。

 若年寄が兼任する国防参謀の下なのだけど

 事実上、おれが仕切ってる感じかな。

 21の藩に飛行場が1個ずつなのだけど、2つ、3つ、4つ、必要な地域もあるし、

 離島は、なおさらって感じ、

 とりあえず、訓練、索敵、銃撃、軽爆撃を目的とした改カモメ機の量産

 旅客と貨物を目的とする大型機と、水上機の研究開発かな。

 戦闘機とか、爆撃機は、二の次で、工場と飛行場を建設しないと話しにならない、

 

 

 

 

 3月

  北海道釧路地方で暴風雪(家屋倒壊により釧路町で19人、昆布森村で18人圧死)

  ニューヨークで女性労働者がパンと婦人参政権を要求するデモ(国際女性デーの由来)

  インテルナツィオナーレ・ミラノ創立

  黒板勝美「国史の研究」

 

 日本でも、寒村と呼ばれるような場所に、道路が延び、

 建築材が夜昼関係なく送り込まれ、複合型高層建築が建ち並ぶ、

 まぁ それだけ、人口が増えているわけなんだけど、

 今年、総人口1億4651万人になる予定で、

 日本1億人。瑞樹4550万人。ナミビア26万人。扶桑248946人

 フィリピン50万人

 海外地は、高給で、土地取得制限があるけど、

 海外地ごと、無税期間と、入植手当支給期間があるせいか、内地より生活が楽になっていて、

 瑞樹は、経済基盤も独立しそうな勢いになっている。

 いよいよ。第二の日本って感じ、

 ていうか、資源不足で、外国から、直接、輸入したい圧力の中心になってる。

 投資の割に扶桑人口は伸びてないけど、そういう地域かな。

 基幹産業と大規模開発が軌道に乗れば、何とかなるかもしれないけどね。

 フィリピンとナミビアは、公共投資と設備投資に比例して、伸びるかもしれない

 ていうか、伸びやすい感じ、

 

 

 飛行船で、東シナ海を航行してる清国艦隊を撮らせた。

 戦艦10隻が航行してる光景は、ちょっと、不安を煽ってくれる。

 10隻ともイギリス、フランスから購入した戦艦で、電映で放送している。

 よく見ると、まっすぐな単従陣じゃなく、隙間もマチマチなわけで、

 購入した戦艦群の補修ドックは清国内で足りず、台湾の造船所で修理するしかなく、

 清国の軍拡化は、欧米諸国のテコ入れで行われている、

 しかし、軍拡するほど、清国の金・銀・宝石・資源が欧米資本に流れていくわけで

 清国資源が高騰するほど、日本が苦境に陥る、というか、

 清国に輸出する製品が高くなるのだけど、購入量が変わっていないので、

 清国の貧富の格差の方が心配になる。

 ていうか、欧米利権が浸透してるし、暴動が増加しているわけで、

 まぁ 軍事視点だけで見ちゃいけないってことかな、

 ひょっとしたら、共産化寸前なのかもしれない、

 

 

 

 

 4月

  第4回夏季オリンピックがロンドンで開幕(〜10月31日)

 

 この頃、瑞樹、扶桑、ナミビアの生産が増え、海外地で現地交易したがる、

 幕藩連合も金になることがわかってるので、各国と親和条約改正交渉になっている。

 まぁ 国際取引港を増やすわけなんだけど、

 食糧輸入は、まだ、制約したいかな。

 ていうか、価格調整のために食糧輸出したいのだけど、

 食糧を高騰させるのは、好ましくない、

 というか、日本の作物は、建設費と、経費と、減価償却があるので、国際価格で高い、

 日本人が比較的高い農作物を買えるのは、農業建設補助金と、ばら撒き制度のおかげで、

 それがないと、競争力の低い農業産物になる。

 逆に日本に潜入した朝鮮人は口座がなく、工作員を飼うのは、非常に高くつくわけで、

 なんとか、半島や大陸に手を出さずに済んでいる。

 

 

 関東藩

 石票は陸奥藩。政治は京府藩。工業は樺太藩。

 そして、ガス燃料発電は関東藩。

 関東藩は、南関東ガス油田のおかげで、最有力藩の一つだ。

 おれが目を見張ったのが南関東ガス関連技術の発達かな。

 空気を密閉、備蓄するなんて、ハードルが高いのだけど、

 おれがいない間に基礎技術を上げ、

 ガス自動車を走らせていたりしている。

 しかし、あれやこれやら難癖をつけて、駄目にさせようとする勢力が後を絶たない、

 ていうか、マイノリティの朝鮮系日本人は、マジョリティの日本人の足を引っ張る。

 人権左翼で国家を弱体化させてマジョリティを自滅させ。

 愛国右翼でマジョリティを戦争で殺すほど、朝鮮系日本人が得をする。

 まぁ 当たり前といえば当たり前だからね。

 内患が外患を引き込み、日本人を弱体化するためのあらゆることをするし、

 暗殺や殺人事件まで発展する。

 やっかみがアイデンティティなんだけど、本当に良くやるよ。

 特に利権屋と結託すると、天下りと世襲が強くなるし大きくなるし、

 国権を先鋭化させることで、国体のバランスを狂わせ、

 外剛戦略を誤らせ、日本を傾けさせる。

 

 未来の日本も裏切り者の朝鮮系日本人と、ユダヤ、在日が入り込み、

 毎年、何百万人もリストラされ、何十万人も犯罪に追いやられ、十数万人も自殺に追い込まれている。

 利己主義と拝金主義が強まるほど、我田引水が大きくなって、日本全体が尻すぼみする。

 そして、金欲しさで、日本を衰退させようとしている列強のエージェントと組む者たちが増えていく、

 まぁ 政治家、官僚、資本家は、そんな連中が多い。

 

 

 

 5月

  ジャワで民族主義的政治結社プディ・ウトモが結成

 

 ユダヤにゼロサム型金融で、生殺与奪権を握られると、誰でも利権ごとカモにされる、

 欧米人は、それに懲りてるせいか、ユダヤ人を嫌う傾向が強いのだけど、

 日本人に伝わりきれてないので、

 大船に乗っていたらと思ったら、沈められる詐欺、

 巨大建築物で働いていたら、爆破される詐欺、

 大企業で潰れないと思っていたら、潰される詐欺、

 世界最大の大国と思っていたら、革命される詐欺、

 互いに滅ぼし合うほどの対立をしていたら、軍需詐欺、

 経済効率化のため国境を取っ払って、グローバル化したら・・・・・

 のフィクションを子飼いの作家に作らせている。

 そういえば、来年、タイタニックが起工するらしい、

 日本でも50000t級客船を建造している、

 この世界は、日英二大海運国の艦船が世界の海を縦横に航行している。

 タイタニックを沈めるかどうか、ちょっと、わからない気がするけど、

 金融支配の為ならやるかもって気もする。

 金融支配と言えば、日本の瑞穂紙幣は、海外で流通している。

 まぁ なんていうか、瑞穂紙幣は、銅交換券みたいなもので、年々 交換率が増えてる、

 ていうか、瑞穂紙幣を持っていたら、交換できる銅の量が自動的に増えるのだから、交換したがるわけ、

 特にブルガリアのバルナ銀行と、グルジアのバトゥミ銀行は、銅が運び込まれやすい、

 あと、パレスチナの北イスラエル区画のカナン銀行も銅が運び込まれ、

 外国人の手に瑞穂銅行券が渡っていく、

 貯蓄や物を買うのにつかわれくらいならいいのだけど、

 対日工作に使われると厄介かな。

 あ、でも、一番、瑞穂銅行券が流出してしまうのは、白人の女の子を買う時らしいけど、

 

 

 今日は、艦命神社に日本刀 “陸奥” を奉納

 国宝級の日本刀は、人気があるようだ。

 日本は、北イスラエル王国の歴史を継承したのだけど、

 日本人の脳内は “万軍の主” が異質な “八百万の神” に返還されている。

 文化歴史でいうと、聖書・古代ユダヤを接ぎ木した日本文明な感じで、

 一神教が馴染めていない、

 元々 北イスラエル王国10士族は、宗教的に穏健派が多く、

 他宗教に融和性があって、南ユダ王国と分かれたようなものだけど、

 日本人が、一神教に馴染めないのは、独裁を嫌う傾向が強いってことかもしれない。

 危惧すべきは、一神教の持つ攻撃性と、排害思想かな。

 ぶっちゃけ、一神教は、政治的な思惑で、積極的に戦争を起こせる宗教なので、程々な方がいい気がする。

 ちなみに一神教でない、仏教と神道は、治安に有効でも、聖戦に向かない宗教で、

 仏教で挙国一致で戦争とか、ハードルが高すぎる。

 あと、神道も “八百万の神” に変換された時点で、

 なんで、おれが、戦争せにゃならんのって感じになる。

 史実で、欧米かぶれした薩長が馬鹿やったみたいだけど、

 この世界は、それもなさそうかな。

 しかし、毎週日曜日に礼拝に行って、教師から、神の偽善を教わり、

 ある日、神の敵が現れたから、銃を持って戦うんだ。

 で、戦争ができるとか。一神教の凄さだよね。

 最近のキリスト教は、近代化の格差社会と、30年戦争で、威信が低下しているから、

 そこまで単純じゃないけどね。

 

 

 

 6月

  シベリアでツングースカ大爆発(30日)

 

 日本の権力構造は、外交、国防、基幹産業を統制する幕藩連合と、

 藩営企業、民間企業を統制する藩議会の二重構造になっている。

 金融は、ばら撒き方式をとっているので、中央銀行にペコペコする必要もなく、

 省庁を味方にする天下りも、必要最小限で済む、

 そして、需要さえ掴み、供給できるのなら、だれでも金持ちになれる機会があって、

 需要を外すと、大企業さえ、利益率を悪化させ、傾き始める。

 税金は、地租税対策で、建物を高くすることで床下面積を増やし、

 1人当たりの生産性と収益性が増している。

 投資が高層建築に集まりやすいのは、石票利権と、堅実な家賃収入を当てにしているかららしい、

 

 

 

 播磨藩は、行政職員の8割が他藩の出向家臣で構成されている。

 これは、まだましな方で、樺太藩は、9割9分が他藩出身者によって、構成されている。

 藩と藩の戦国時代を防ぐためとはいえ、

 行政は、元々保守的なのだけど、

 地元に地盤がないせいか、マニュアル主義に囚われ、新しい産業に消極的になっている。

 もちろん、航空機もそうで、上からの支持がないと変化が難しいわけ、

 上と言っても、幕藩連合議会にまで上がって、規格統制されるモノもあれば、

 藩議会で決めてしまえるモノまである。

 航空機が軍事機密になって、幕藩連合国防省が仕切ることになったけど、

 お役所は、杓子定規が面倒過ぎて、ブチ切れそうになるわ。

 まぁ 飛行場を建設しようってわけだから、仕方がないかもしれないけどさ、

 

 

 朝起きると、秘書に新聞を読ませて、印を付けさせる。

 連邦制は、一つの藩がほかの20藩を遠慮なく扱き下ろせるし、事実を書いてくれやすい、

 逆に藩内の事は、他藩の新聞の方が客観的だし、役に立つ、

 てなわけで、秘書に新聞の比較考察の仕方を教えて、印を付けさせる、

 21の藩営新聞で、他藩のニュースだけを集めて統計すると、限りなく真実に近づく、

 これは、未来の日本にない特典かもしれない、

 もっとも、全国展開の基幹産業は、どことなく、遠慮があるらしい、

 「瑞穂社もついに独自開発の飛行機を飛ばしたか・・・」

 「カモメ機に似てますね」

 「んん・・・連絡機だな」

 「資金力と工業力は、瑞穂社が上ですし、本気で来られたら、苦戦するのでは?」

 「まぁ そうだけど、反瑞穂系企業や中立系企業は、創巧社の飛行機を買うと思うな」

 「だといいのですが・・・」

 「いまのところ、創巧社のカモメ機の性能がいいよ」

 「あと5、6年は、持つし、その間に市場を押さえて、次期開発機を軌道に乗せればいい」

 

 

 

 飛脚大会。

 飛脚走りは、鉄道や郵便制度。自転車や自動車の発達で失われたはずだけど、

 この世界だと、しっかり、相伝されている。

 記録によると1日100kmも走ったというけど、1区間は七里で27.49km。

 普通の走り方を知ってるおれは、ちょっと、違和感だぜ、

 いや、理屈は、わからんこともないけどね。

 ていうか、スポーツ大会で、企業の勢いの指標になるとか、誰が決めたのやら、

 まぁ 勝てば宣伝になるけどね。

 

 

 

 7月

  銚子無線電信局(後の銚子無線電報サービスセンタ)開局

  ヘイケ・カメルリング・オネスによって初のヘリウムの液化に成功。

  オスマン帝国で青年トルコ人革命

  池田菊苗の「グルタミン酸を主要成分とせる調味料製造法」(味の素)が特許登録

  アメリカ連邦捜査局設立

 

 どうやら、ツングースカ大爆発の日露共同調査が許可されたらしい、

 まぁ 飛行船を持ってる日本の強みってやつ。

 てなわけで、飛行船で持ち帰ったものは、折半にする。

 飛行船で送った機材は、日本の保有で。

 越冬隊は、日露同数にするといった交渉成立を確認すると、扶桑に帰還しようと思ったけど、

 日本全国に港湾・鉄道・飛行場ネットワークを構築しないとあれだし、

 航空参謀の仕事も忙しい、

 今年は、扶桑に帰れそうにないぜ、

 その代り、扶桑向けの建設投資を増やし立ったわ、

 

 

 朝鮮系日本人が、清国や半島で自作自演な揉め事を起こし、

 在日を引き込んで騒いで、愛国右翼を起こし、主戦派を構成しようとしている、

 そして、戦争目的は、アジアの解放・・・ないわ!

 こいつらの目的は、韓国解放で、

 戦争目的を捏造して日本を戦争へと追い込もうとしている。

 そして、日本を犠牲にし、日本人を殺すことで、韓国を独立させようと、必死だ。

 いったい、幾ら貰ったら、国威高揚で日本を犠牲にし、大義名分で日本人を殺す、工作ができるのだろうな。

 仮に日本が戦争するとしたら徹頭徹尾。自存自衛であって、海外の何々の為というのはない、

 摩り替えに応じる気はない、

 

 

 

 8月

  ヴィレンドルフのヴィーナスが発掘さる

 

 漫画の悪役を朝鮮人、白人、清国人、ハザール系ユダヤ人を印象付けることに成功している、

 手口は、仕様に合ったものを資金力で底上げして買ってるので、売り上げが増える、

 また、逆仕様を無視するか、誹謗中傷するので、

 創作家は、儲からず、苦しく、嫌になるわけで、国民も錯覚してしまう。

 まぁ いわゆる空気ってやつね。

 未来の日本のマスメディアが日本人のベクトル形成で、やってることなのだけど、効果あるよ(笑

 もっとも、未来と違って、中央集権じゃないので、思い通りにいかないけどね。

 

 

 

 飛行船がツングースカ大爆発の中心から10t近い残骸を持ち帰ってくる。

 空中や地上から撮影した映像や写真が一般公開され、

 証拠品は、京都に集められた後、調査、研究し、

 その後、21の藩と海外地の大都市に配分されることになった。

 日本軍とロシア軍の共同調査だったことから、日露両国の関係は、少しばかりよくなっている。気がする。

 まぁ 春風くらい吹いてると思うわ、

 

 

 

 9月

  ゼネラルモーターズ(GM)創業(ウィリアム・C・デュラント)

  グスタフ・マーラー交響曲第7番初演(プラハ)

  アルバータ大学創立

  アメリカでT型フォード完成

  メーテルリンク童話劇「青い鳥」初演(モスクワ)

  清で欽定憲法大綱発布(国会開設を公約)

 

 

 アメリカがT型フォードを量産するけど、瑞穂社の自動車の性能が良いようだ。

 問題は、欧米資源メジャーが強くなって、清国情勢に介入しにくくなってることかな。

 ていうか、欧米列強が清国に軍艦や武器を輸出して、日清戦争か、日露戦争を誘発させようとしている。

 オスマン帝国領パレスチナの北イスラエル王国区での全ユダヤ会議では、

 北イスラエル=日本系と、南ユダ=ハザール系の確執が激しさを増している。

 そりゃそうだ。

 国土、主権、国民を持つ北イスラエル王国=日本系と、

 国土、主権、国民を持たない南ユダ諸派=ハザール系の価値観が合うわけがない、

 ないないのハザール系が強いのは、利権、紙幣、組織形成で巧みなことだろうか。

 正直、魔法を使える、おれでさえ、同じ土俵に乗ったら、太刀打ちできんわ、

 ていうか、グローバルとかTPPは、投身自殺だって、

 

 

 

 

 10月

  T型フォード発売開始

  新聞プラウダ刊行(ウィーン亡命中のトロツキーら)

  ブルガリアがオスマン帝国から独立宣言

  オーストリア=ハンガリー帝国がボスニアとヘルツェゴヴィナを併合

  セルビア王国とモンテネグロ公国が反オーストリア=ハンガリー同盟を結成

  ベルギーがコンゴ自由国を併合

  ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世とイギリス軍大佐エドワード・ワートリーの対談が

      デイリー・テレグラフ紙に掲載、問題化。(デイリー・テレグラフ事件)

 

 

 連邦制が良いところと言ったら、

 国立図書館並みの図書館が藩ごとに建設され、他藩の図書館と競合関係にあることかな。

 必要な情報は、集められるし、立ち寄ることが、意外に多い、

 最新の師弟系図本を見ると、膨大過ぎて、わからなくなってる。

 少なくとも学校の数より多い、教室の数より少なく、

 人気のある先生は、昼と夜に教えたり、5つの学校を毎日渡り歩く、

 弟子の数も半端じゃない、

 特に優秀なモノを贔屓するわけでもなく、

 出来の悪いモノを貶めるわけでもない、

 むしろ、自分のが教えたことで、教え子が成長し、変化することが喜びになっている節がある。

 そして、師は、弟子が40人から50人を超え、

 後身が現れたと思ったら、弟子を教壇に立たせる。

 そういう場面に出くわすのは、悪くない、

 まぁ おれもやったことがあるけどね。

 弟子は、師になるし、師の弟子たちの幾分かを引き取って、別の教室で教える、

 教え子が増えるほど、思想的な部分も伝播していくかな。

 あと、年齢適正試験の合格者で判断する方法もあって

 適性年齢と、試験年月と、試験場と、名前と年齢とがわかる。

 入学と卒業は決まってないし、

 学生がいい師を求めて移動するから、雇用する側が捕まえるのが大変。

 学校、先生、新聞で雇用広告出したりするけど、

 一番いいのは、学校に行って、一緒に席について、学ぶときかね。

 あと、教師と事前にパイプを作るとか。

 師弟人脈と産業利権が結びつくのに年月を要しなかったと思う。

 もっとも師弟人脈は、学ぶ者の側に選択肢があって、平均選択科目は、6〜8科目に及ぶことから、

 師弟人脈と、産業利権の結びつきも複合的な気がする。

 ちなみに、綾波の孫弟子、曾孫弟子、曾々孫弟子が師になって教えているわけで、

 今は、おれより教え方が上手いし、内容もわかりやすいよう洗練されている。

 ていうか、日々精進しないと、弟子を増やせないどころか、ほかの先生に弟子を取られかねない、

 当然、弟子を師にできるはずもない、

 

 未来の日本みたいに、教員資格制度やマニュアルは、ないけど、

 なんていうか、師弟派閥を守るのが大変な感じだ。

 とにかく、著書を読んで、弟子を雇えるか、判断しないといけないし、

 教室にいって、弟子と一緒に学ぶくらいしないと、誰を雇った方がいいのか、わからない、

 もっとも、この人と思って、声をかけても、実は、雇われていて、社会人というのも、少なくないし、

 どこぞの跡継ぎということもある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 11月

  アメリカ大統領選挙でウィリアム・タフトが勝利

  国際ギデオン協会が最初の聖書をホテルに配布

  清で光緒帝が崩御、翌日には最高権力者であった西太后も崩御

  アンドリュー・フィッシャーがオーストラリア首相に就任

  「新フランス評論」創刊

  アジア日米協定締結(日米両国の太平洋での現状維持と、中南米・清の領土保全・機会均等)

  波多野精一「基督教の起源」

 

 

 清国は、最高意思決定機関が亡くなって

 第12代清国皇帝は、愛新覚羅 溥儀(2)で傀儡に過ぎない、

 もはや、死に体の清国は、荒れ模様。

 なので、お互い手を出さない様にしようというのが、日米協定だけど、

 日本側は、食い下がって、現状維持を中南米にまで広げ、

 アメリカもニカラグアから手を引きたかったのか、撤収する。

 「時司殿。今回の日米協定を、どう思うね」

 「たぶん、日清戦争を誘発させるために、旧式戦艦を清国に売るつもりかもしれません」

 「だが、清国にとっては、満州、朝鮮半島、台湾の方が近いだろう」

 「ですが、挑発されているのは、日本ですよね」

 「そうだが・・・」

 「彼らは、マイノリティで、国家や国民がどうなろうと、思っていませんよ」

 「だから、対外交策のために、好きなだけ、紙幣をばら撒けるし」

 「清国人を人身売買で買って、国内開発に利用できる」

 「ですが、日本は、国民国家なので、紙幣を好きなだけばら撒くわけにはいかない」

 「下手に紙幣をばら撒けば、日本に敵国の諜報機関を作らせてしまうようなものだ」

 「対抗策は、あるのかね」

 「国内投資を継続するしかないでしょう」

 「成り金が増えるだろうし、権力基盤が安定しなくても、対外的には強い」

 「ばら撒きを50000文に増やす話しも出てるが」

 「開発に必要なら、やるべきかもしれませんね」

 「瑞穂系列級の大会社が増えるかもしれんな」

 「瑞穂に一人勝ちさせる気はないですよ」

 「だといいがね」

 

 

 

 

 

 

 

 12月

  愛新覚羅溥儀が清の皇帝に即位

  豪華客船「オリンピック」起工

  オスカー・スレイター事件起こる

  1908年メッシーナ地震起こる

 

 

 ドレッドノート型戦艦のおかげなのだろうか。

 今年、各国で、戦艦7隻、巡洋戦艦3隻、装甲巡洋艦5隻が完成した。

 毎年、この調子で、戦艦が建造されていく予定のようだ。

 戦争する気かよ。

 でも、日本も輸出用艦艇を建造してるので、あまり悪く言えない、

 日本と言えば、前弩級を50口径300mm連装砲4基に改装した

   20000t級富士型戦艦6隻     富士 八島 敷島 朝日 初瀬 三笠

   20000t級浅間型巡洋戦艦6隻  浅間 常磐 八雲 吾妻 出雲 磐手

 と、最初から50口径300mm連装砲4基で計画建造した

   26000t級香取型戦艦6隻      香取 鹿島 薩摩 安芸 河内 摂津

   26000t級筑波型巡洋戦艦4隻   筑波 生駒 鞍馬 伊吹

   6000t級新高型巡洋艦20隻

 を揃え、安穏としている、

 50口径305mm砲は、史実で、あまり評判が良くないみたいだけど、

 この世界の日本は、50口径300mm砲で、弾芯にタングステンを使ってる。

 装薬袋にアルミ粉を増やして指向性の強い爆薬を使うから、史実より、初速と射程が長いかな、

 でも、どちらかというと、潜水艦と航空機に力を入れてる。

  12000t級鳳翔型空母

   全長200m×全幅24m×吃水7m

   80000馬力  30kt  10000海里/16kt

   40機   60口径75mm砲6基

 実験で建造した鳳翔型空母は、調子がいいようだ。

 さすがおれ、

 艦上機は、カモメ機を改造した戦闘機型、爆撃型、索敵・雷撃型を使用している。

 でも、海軍主力は、1500t級海龍型潜水艦60隻で、

 15000t級千歳型潜水母艦6隻が支援している。

 ていうか、海軍艦艇や大型商船のほとんどが、潜水艦を送電しながら曳航する機構を持っている、

 

 

 そうそう、鳳翔の成功を見たので、

 20000t級空母の建造を検討する

 当然、全通式の飛行甲板かな。

 既に設計が完成してるので、予算次第なのだけど、

 海軍は、戦艦派と、潜水艦派にわかれ、空母派は、これからって感じ、

 まぁ 元々 戦争する気なんてないのだけど、

 機動部隊くらいは、保持していたいわけ、

 でも、財政的に、国防費はGDPの5パーセントで押さえておきたいし、

 とりあえず、戦艦20隻、空母4隻、巡洋艦20隻、潜水艦60隻を定数にして、

 将来は、艦艇を30年の定数制にして、

 空母8隻、戦艦8隻、巡洋艦20隻、潜水艦80隻に移行かな。

 艦艇の定数制は、必要だよ。

 艦艇は大きくなるけど、予算とか、建艦計画を立てやすいし、

 

 

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  おれ   妻 千代 (67)   総司(51)  慶司(49)  佐奈(47)  晃司(44)

 

 おれ、 綾波 源司(あやなみ げんじ)  ⇒⇒⇒  時司史朗(ときつかさ しろう) 33 

 ロゼ・ティーナ(24)   露瀬 統司(6)  露瀬 千夏(4) 露瀬 陽介(1)

 智子(21歳)  時司 頼経(3)  直衛(1)

 

雁皮   高額手形・高額紙幣・株券    “鳳凰   ×××××   青龍”

紙幣

楮    “雉  10000文  松”

三椏    “竹  5000文  鶏”

綿・マニラ麻    “鶯  1000文  梅”

綿・マニラ麻    “桜  500文  雲雀”

綿・マニラ麻    “燕  100文  菊”

硬貨

 銅・ニッケル 50文

 銅・錫    10文

 銅・亜鉛   5文

 アルミニウム 1文

 

 

 史実4796万人

 戦記1億4651万人

 

 

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第57話 1907年 『戦争の起こし方』
第58話 1908年 『戦争目的は、アジアの解放・・・ないわ!』
第59話 1909年 『東アジアは、ドッキドキ!』