月夜裏 野々香 小説の部屋

    

錬成系 維新戦記 『1kg級魔法使いで』

 

  

  

 第81話 1931年 『白・赤・黒・青の四騎士の世紀』

 

 ユダヤ暦5691年  皇紀2591年  明治30年

 第122代明治天皇(52)

   第17代将軍 島津忠重(45) → 18代将軍 池田 徳真(いけだ のりざね:27)

 

 今年は、新将軍が誕生しそうな気がする。

 石票の6割を持つ藩主21人と、石票の4割を持つ100万人長議員たちが次期将軍を決めてしまうので、

 いちいち、議会を解散することはない、

 まぁ その前に政治中枢の京都に帰還したいと思ってるのだけど、

 将軍改選を前後して、いろいろあるのに、海外地に追いやられた感じだ。

 と言っても、日本在住の日本人より、海外地の日本人の人口の方が多いし、

 海外地で資源探しする方が石票集めで効率がいい、

 でもまぁ 政治の中心は、京都だし、

 影響力最大は、21藩藩主だ。

 そして、より、藩然としているのが1000万人長なのだが、

 民主主義は、それが多数決であったとしても先鋭化と、独裁化を嫌う傾向が強く、

 存在感を危うくしかねない21藩主の抵抗も強く、1000万人長は公認されていない、

 しかし、いないはずの1000万人長を無視できないのは、

 1000万人長を中心にした藩主政治の方が民意が反映されやすく、

 行政単位の大きさで無理がなく、

 内地と海外地の区別をなくせて、人口増加に対応しやすく、柔軟性で勝っているからといえる。

 そして、最大が世襲で続く21藩主は、人物本位の強い10人長制で選ばれない人柄が多く、

 こいつが藩主とか、ふざけんな、が3分の1ほどいることだろうか、

 早い話し、石票院21藩主。民主院100万人長より、上院1000万人長。下院100万人長が、いいんでない、

 という構造改革案は、常に突き上げられ、

 世襲を守りたい21藩主と激しく衝突している。

 とあと、民主で決められると、石票政治は、どうなるの、となる。

 いまのところ、藩主でさえ、家老を議会に送って、代理をやらせていることが少なくないわけで、

 石票政治は、変わらないかもしれない。

 そして、100万人長も、石票がなければ何もできず、委任状を得て、議決に参加しているけど、

 10人長選挙だけで議員を占められるなら、石票でなく、多数決でいいだろうということにもなりかねない、

 

 

 

 あと、10人長制も問題があった。

 当初、海外地から始まり、10万人長が最大で、街を中心に行われていた。

 しかし、21藩でも10人長制が採用され、

 交通網と通信網が都市中心の点から沿線中心の線。さらに道路網の面へと広がり、

 100万人長を幕藩連合議会に送れるようになると、

 藩、海外地、街や村を隔てた選挙が増え、不都合も大きくなってしまう。

 また、人口増加で、支持基盤の区画が分断されやすく、

 領域の北緯線を起点に100万人長区画を形成する案が出された。

 これだと、領域南部同士の僻地選挙になるので、混乱が減少する。

 この時期、藩主が石票の6割を握っていて、

 このまま藩主を弱体化させるより、領域北緯線を起点に100万人長区画を作る方が、

 産業基盤を中心に1000万人長が固定化されるより有利と、判断されたらしい、

 たぶん、次の新将軍誕生の前にやっちまいそうな兆候があるかな。

 

 

  1月

  冥王星において地球の日面通過が発生する。次回は2018年7月12日に発生する。

  霞ヶ関離宮の払下げ決る。

  マックス・ホルクハイマーが、フランクフルト社会研究所所長に任命さる。

 

 フィリピンは、計画的な上下水道、通信網、送電網、地下鉄網、道路網が作られ、

 利便性が良くなっている。

 土木建設から働き始めたフィリピン人の生活水準は、少しずつ良くなり、

 子供を学校に行かせたり、日本人に混ざって図書館で勉強したりしている。

 まぁ そうしないと、キリスト教伝道所の影響力が強いままなので、

 穏便にやるなら、仕方がない感じのようだ。

 あと、外国に農業用高層建築を建設したとき、

 日本語のわかるフィリピンを農業従事者として、送ることもあるようだ。

 樺太藩の集合農業用高層建築公団は、

 作物を限定するなら一家族で経営できるほど、自動化が進んでいる。

 休閑フロアに案内されると、緑肥のレンゲの花やクローバーが咲いて、鶏が遊んでいた。

 価格統制の法律で休閑が決められているので、化学肥料の必要性が少なく、

 量より、安全性や品質に走るしかないようだ。

 「世話になるね」

 「亡くなった父が、綾波宗主に世話になったので、機会が合ったら、身内に恩返ししてくれと、言われてます」

 「宗家じゃないけどね」

 「血筋なら構いません」

 「樺太藩のフィリピン投資は減ってると聞きましたが、こうして見学させてもらうと、大したものだ」

 「綾波宗家は、宗谷海峡トンネル建設に意識が行ってるようですよ」

 「なるほど、いよいですか」

 「たぶん、津軽海峡トンネルより早く始まりますよ」

 「宗谷海峡は、浅いのでトンネルを掘りやすいのかもしれませんね」

 「あと、樺太藩は、関東藩と並んで、お金持ちですから」

 「しかし、陸奥藩は、石票最大だろう」

 「内地はそうでも、海外地の石票を含めたら、それほど大きな石票差にはなりませんよ」

 「むしろ、工業力と資源で勝る樺太藩と、関東藩が大きいでしょう」

 「そういえば、陸奥藩と出羽藩も工業化に力を入れ始めてる」

 「堅実なのは、農業ですがね」

 「工業で成功すると、金を稼ぎやすいですからね」

 「確かに」

 「綾波宗主が、工業で大成し過ぎましたから、いまの樺太藩があるのでしょう」

 「そうでなければ、樺太は、辺境のままか。ロシア領だったかもしれませんよ」

 「かもしれないな」

 

 

 フィリピンは、日本人しか住んでいない島が幾つかある。

 無人島を大規模開発したもので、

 公にしたくない隠し子を押し込んでたりしているようだ。

 ちなみに、おれも心当たりがあるので、幾つかの地所を押さえてるかな (笑

 なので、ハーフやクォーターが多い、

 フィリピンは1000万人長が3人いて、その中の1人と接触した。

 幕藩連合議会だと、100万人長の1人としか認識されていないけど、

 フィリピンだと、藩主扱いで、

 その権勢の及ぶところは、フィリピン全土の3分の1に及ぶ。

 そして、いずれは、フィリピン人口も4000万人台となり、権勢は、4分の1に減少する。

 人口増加は、権勢の縮小という反比例を見せ、

 1000万人長の権威というか、権力も小さくなり、いずれ、1億人長が必要になるかもしれない、

 人は、どこまで矮小化に耐えられるだろう。

 

 

 

 電音

 “中東戦線は、膠着しているようですが”

 “オスマン帝国は、いまの戦線を維持し続けるつもりなのでしょうか”

 “十字軍を編成するとき、イスラム・オスマン帝国の恐怖を煽りましたからね”

 “戦線を維持するだけの方が、欧米列強の権力層が困るという考え方もあるようです”

 “そういえば、自国民に戦う理由を検証されると困るのが、欧米列強でしたね”

 “まさか、戦争で、金本位制以上に紙幣を印刷しないと、産業を動かす回転資金が足りなかったとか、言えませんしね”

 “日本みたいに、国民にばら撒けと言う、声は、どうしても大きくなるでしょうし”

 “そうなったら、金融支配は、崩壊”

 “既にキリスト教に対する信仰も崩壊してますからね”

 “十字軍世界戦争で引き分けたら、白人至上主義も瓦解ですか”

 “もう、権力基盤を守るべきものが、なにも残らないのでは?”

 “共産主義化があるでしょう”

 “確かに、共産主義は、新しい統治機構かもしれませんが、富の偏在を認めないのは牢獄ですよね”

 “ロシア帝国が一番、革命の勢いが強いようですよ”

 “二番目は、ドイツ帝国”

 “皇帝は、政治に責任を取らないといけませんから・・・”

 “そういえば、年末から正月にかけて、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ連合軍30000人が清国に上陸したそうです”

 “少ない気がしますね”

 “兵力を動員する力が弱くなってるのかもしれませんね”

 “清国軍は、圧倒的に兵力が大きいですからね”

 “連合軍は、兵器と武器弾薬で勝っても、守勢が続いてるそうですよ”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  2月

  三菱重工設立

  ロシア帝国で暴動が増大

  日本・ブラジル・アルゼンチン・ウルグアイ海軍 合同演習

  三菱石油設立

 

 日本領フィリピンの本屋と図書館は、内地に負けないほど大きい、

 日本の日比協調と、アメリカの日比離反のプロパガンダ戦の焦点になっている。

 その創作物が、面白くなくても、日比協調作品は、親方日の丸の支援が大きく、

 日比離反作品は、どこからか資金が出ているのか、ゲリラ的に出版され、

 自演な賞賛と、ヤクザな誹謗中傷が展開されている。

 どちらの側であれ、プロパガンダ仕様の作品が面白いかと言われると、

 賛否いろいろ言ってる人たちがいるだけ、

 通常の需要と供給では、赤字になるはずの広告資金が投入され、

 直接の売買がなくても、経費などで支援や補填がされているので、地下経済でもあるようだ。

 ちなみに、綾波時代に、この種の創作情報戦略機関を作らせていたので、

 それなりに活動している気がしている。

 しかし、フィリピンで反日を頑張っているのが、フィリピン人の左翼、右翼、イスラムゲリラでなく、潜入した朝鮮人らしい。

 平常運転だなって、思った。

 

 ちなみに、創作情報戦略がどのくらいの効果を生み出せるかというと、

 未来だと、精神科医が精神障害と云い、自殺したくなる薬を世界で年間4000億ドルほど売ってる。

 日本だと年間4000億円を超えてたっけ、

 毎年、F15戦闘機40機を追加配備できる計算になるけど (笑

 精神科医と、製薬会社と、保険業者で、ボロ儲けしているのに似ている。

 凄いマッチポンプで、自殺者急増だ。

 抗うつ剤で凶暴になって殺人事件になると、精神障害だからと必死に守って、まだ、薬を売るかな。

 金に目が眩んだ人とか、

 日本人を自殺させたくて。殺人犯にしたくてしょうがない人も、喜んでやってる。

 どっちが精神病なんだか。

 

 

 

 

 規模は大きくないけど、ガス油田と石炭を見つけた。

 まぁ ちょっとした利権になるし、とりあえず、フィリピンの生産力は大きくなるだろう。

 新しい利権を増やすと、古い利権を脅かしてしまう。

 価格競争は、激しくなり、価格競争で負けると、売り上げが落ちる。

 売り上げが落ちると、事業を維持できず縮小が始まる。

 世襲天下りを切れば再建しやすいものの

 新規採用を切るとジリ貧に至るので、世襲天下りは、新興鉱山に対し政治力で圧力をかけ始める。

 碌なもんじゃないが、普通に行われていることだ。

 しかし、ここで折れると、経済が縮小するし、フィリピン経済の自立が弱くなるし、

 なにより、海外地移民が停滞するから、押し切るかな。

 

 

 

  扶桑215万石

  樺太藩261万石    千島藩118万石

  北海藩422万石

  出羽藩615万石   陸奥藩1054万石

  加賀藩445万石   信越藩525万石

  京府藩393万石   尾張藩387万石   富士藩343万石   関東藩770万石

  南紀藩349万石

  関芸藩332万石   上瀬藩454万石   播磨藩451万石

  伊予藩483万石

  肥前藩214万石   筑紫藩332万石   豊原藩242万石

  肥後藩277万石

  薩摩藩405万石

  瑞樹2635万石

  ナミビア562万石

  フィリピン6700万石

 

 フィリピンは、米とバナナの生産が大きく、日本を穀物輸出国にしていた。

 極東シベリアのロシア人の人口を支えているのは、日本だし、

 戦争で全ての産業が軍需に傾き、不足がちになった世界の食糧生産を補完しているのも日本だった。

 ちなみにフィリピンは、農業用高層建築を建設しなくても、

 三圃式農業、ノーフォーク農法を取り入れたとしても、食糧増産を倍にできる。

 それだけ、原野が多く、開発されていない、

 治水や地盤にもよるけど、日照力が大きいし、

 農業用高層建築を建設しながら、開発していったら、

 20倍くらいの増産も可能になりそうだ。

 

 

 電音・電映の視聴時間が増えると、想像力を奪われ、

 思考をコントロールされたステレオ型人間が増大してしまう、

 この時期の電音・電映は、自虐的ともいえなくないものの、

 そういった警戒感を踏まえながら放送していたし、

 視聴者側も、電音・電映にコントロールされる不信感を持っていた。

 第一電音世代である。

 そのため、事実関係のみを放送することが多く、主観が入らなかった。

 漫画でさえ、権謀術数などの事情が中心で、勧善懲悪が中心になることはなかった。

 しかし、生まれたときから電音のある第二世代が増え

 いまは、電映第一世代を迎え、

 生まれたときから電映のある第二世代に移行しつつある。

 今後は、生まれたときから電音・電映で、育った親が子供を育てるようになると、

 電音・電映に警戒感が無くなっていくのだけど、

 未来から来たおれは、ちょっと、ヤバいと思っている。

 電話と、電音・電映を繋げることで、双方向型メディアにして、

 コメントを入れる機能を付けさせている (笑

 でも、個人用サイトやブログの時代は、まだ、先の話しかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  3月

  アメリカで「星条旗 (The Star-Spangled Banner)」が国歌に採用

  金杉惇郎・長岡輝子らテアトル・コメディ結成第一回公演

  全国産業博覧会開催(浜松市)

  アメリカ ネバダ州がギャンブルを合法化する。

 

 フィリピンから日本に戻ってきた。

 久しぶりの京都かな。

 将軍交替の前に、約束事というか、確認事とかあるし、

 まぁ いろいろね。

 ちなみに不戦派は、おれだけじゃない、

 失うもののない貧困層なんて滅多にいないし、将来設計を考えられる所得者が多いので、かなりいる。

 ていうか、なんで、戦場に行かないといけないの、馬鹿なの

 そんな空気だ。

 もちろん、軍産複合体を中心に格差を広げて、貧困層を増やし、

 軍需株を買って、一丁、戦争しようぜ

 そんな主戦派もたくさんいるので、不戦派と主戦派の総力戦かな。

 

 次期将軍候補の何人かと、話し合い、

 戦争しないのなら、まぁ 多少は妥協できるかな。

 ちなみに、おれの持ち石票は、総量に対して、10000分の1もない、

 でも、おれの委任状の石票は、100分の1ほど、

 おれ、頑張った。

 しかし、むかしより、分母が大きいので、

 おれ、発言力が、小さくなっちまったな。

 ていうか、中小国が相手なら、2、3藩だけで戦争に勝てそうな雰囲気があるんだよね。

 あと、農業と比べて不利な配分だけど、

 第一次産業の林業、漁業、鉱業の石票が割り当てられた。

 そうしないと、林業と漁業が不自然に減ってしまうので、仕方ないのかもしれない。

 

 

 

 電映

 軍広報の担当官が、世界地図を使って、国際情勢を説明していた。

 “見たところ、戦力的には、十字軍連合国が優勢のようですが”

 “攻撃は、絶えず、国民の国威高揚が必要なこと、将兵の戦意を保持すること”

 “これら戦意高揚は、戦力として、表面に現れない経費が別途、掛かります”

 “攻勢の国は、守勢の国家より多くの予算を必要としますので”

 “国民の負担と不満が大きく、厭戦気運が強いのに対し”

 “守勢の国は、将兵が家族と財産を守るためだけに戦ってるので、費用が、少なくて済みます”

 “緒戦から攻勢をかけていた欧米露列強は、膨大な予算を必要としていたのに対し”

 “オスマン帝国は、戦費を押さえられたはずです”

 “情報戦略部は、詳細を確認してますが、機密なので、詳しくは言えませんが”

 “ロシア帝国は、皇帝の権力と権威が失墜し、共産革命寸前のようです”

 “オーストリア=ハンガリー帝国は、空中分解寸前”

 “イギリスと、ドイツ帝国は、天文学的な赤字国債で財政破綻しつつありそうです”

 “また、アメリカは、負傷した帰還兵が増えて反戦運動が激化しているそうです”

 “経済。国民。軍事でいうと、どれが先に限界になるのでしょうか”

 “す、少し、機密に近付いてるようですが”

 “列強は、既に金本位制が破綻しているのですが”

 “これ以上、紙幣を印刷すればスーパーインフレになることから”

 “国民に賃金の形でもお金を渡したくない様です”

 “なので、資源を日本に売って、生活必需品を日本商品で買い”

 “日本商品をアメリカ国民に売ることで紙幣を回収し”

 “その紙幣で兵器と武器を作って、徴兵し、前線に送ることもできるわけです”

 “つまり、資源を輸出できるなら、紙幣を使うことなく、外国商品を手に入れ”

 “商品を国民に売ることで、戦争でばら撒いた紙幣を手に入れることができるわけです”

 “つまり、経済というのは、少しばかり、考え方を変えるだけで”

 “上手く紙幣を循環させられ、紙幣価値を延命させることができる”

 “その代り、税金と雇用減で、アメリカ国民は弱体化させられ、言うことをきくしかなくなるわけです”

 “なるほど、金融、財政、税制と交易で、経済状態を調整できるということですね”

 “経済状態は、国民の厭戦気運とも連動していますし”

 “軍事は、占領地など、無法地帯が美味しい思いができる場合があるようですね”

 “そういえば、各国で軍のモラルに差があるとか”

 “軍のモラルを保つために売春を利用するイギリス、ドイツと”

 “勝手にやれという、アメリカ、ロシア、フランスにわかれているようですね”

 “もし、日本が戦争に介入した場合は、どうなるのでしょうか?”

 “たぶん、性病が蔓延すると、士気にかかわるので売春を募ることになるかもしれません”

 “現在、日本陸軍は、50万人弱で、予備役を含めても160万に満たないそうですが”

 “これは、少ないのでしょうか。多いのでしょうか”

 “人口比で少なく。面積比で、やや不足と言えるかもしれません”

 “ただ、有効求人倍率が1.7倍近くあるのと、国際情勢の関係があるわけですし”

 “もう一つ、資源、生産力、機械力、火力、輸送力を含めた総合戦力で余裕がありますし”

 “兵力が少ないという理由で、すぐ対処が必要というわけでもないようです”

 

 

 

 

 

  4月

  直良信夫が明石市で化石人骨を発見(明石原人)

  東京音楽学校に作曲科設置

 

 18代将軍 上瀬藩500万石の池田 徳真(いけだ のりざね:27)

 史実にいるのか不明だし、史実と同一人物なのかも、不明だ。

 たぶん、違うかもしれないし、似ているかもしれない、

 なぜ、彼が将軍に選ばれたかというと、

 平均的な100万人長と同じくらいの持ち石票ても将軍になれる。

 藩の石高がそれほど大きくなくても将軍になれる。

 あと、徳川の血筋に近くても将軍になれる。

 この三つの理由で、100万人長を牽制した将軍なのかもしれない、

 というより、権力基盤の大きさなら将軍より、藩主でいる方がいい、

 そんな空気が強かったのかもしれない、

 

 

 

 会食の席で息子たちの嫁候補と出会ってる。

 日本は、経済戦国時代の下剋上で、浮き沈みの激しい社会で、

 許婚的な相手はいるけど、許婚と結婚する例が減少している。

 たぶん、年齢的に、最後の選択かな。

 だいたい、同じ各位の家同士の集まりなのだけど、

 時々 成り上がりとか、家柄とか。

 鎌倉とか、室町とか、江戸とか、歴史を誇る声が聞こえてくる。

 綾波宗家にしても、時司家にしても、

 武家衆や公家衆と違って、成り上がりなんで、歴史がないのが辛いかな。

 そんな、家同士の政略結婚は、世の常で、ある程度、この範囲で、って、なるけど、

 結局、当人同士の好き嫌いが問題になってしまうかな。

 どちらにしろ、おれ、この手の気取ったパーティ的なものは、どうも好きになれない、

 しかし、富裕層の分母を増やさないと、選択肢が小さくなってしまう気がするね。

 もっとも、分母を増やしてるから、浮き沈みが激しくなる。

 とはいえ、分母を減らして、統制を強くして、専横化させたり、

 税金で企業支配して、世襲天下りで社会を停滞させるより、いいかもしれない、

 嫁が勧めてるらしい候補の何人かと話しをしたけど、

 まぁ 良い娘なんじゃね。

 息子が結婚するんで、おれが結婚するわけじゃないんで、どうでも、いいんだけど、

 息子が政敵の家と結ばれたりすると、ちょっと、ややこしいことになるかな。

 それと、綾波家は、あと、一代は、避けたい気がするね

 

 

 弓道は、歴史があるのか、

 そこそこ人気がある。

 おれは、拳銃が手軽でいいし、微妙に気が進まないけど、社交辞令で、やってる。

 ていうか、武門を名乗るのなら弓くらい射よ。

 そんな理不尽に世相もあるんだよね。

 おかげで、最低でも弓の知識と、練習だけで50時間以上を費やすことになるね。

 欧米諸国でも弓道があって、たまに見せられる。

 もっとも、向こうも社交辞令で、日本との取引を円滑にやるための営業といえるかもしれない、

 接待弓場とかあって、接待ゴルフ的に使われていたりもするね。

 なので、日本にもアーチェリークラブとかクロスボウクラブがあって、営業で利用されてるかな。

 この種の交流は、下手な値段交渉や異性交流より、営業力があって、

 なんとなく、上手くいってしまうことがあるので、驚く、

 ていうか、外国人が本気で、和弓をやっているところを見せられると、

 まぁ 心が動くわな。

 

 

 大きな師弟人脈は50万ほど、学生年齢は、7000万人くらい、

 学校は、10万校ほど建設されている。

 どちらも、増加傾向にあるようだ。

 おれが学生生活を送る頃には、どうなっているかというと、

 まぁ だいたい、計算できるけど、学校は、増築するか、新設することになりそう。

 おれの寿命は、あと9年。

 若返りのおれは、6歳ということになってるので、

 それくらいの年齢の子供と写真を撮ることが多いかな。

 15歳からやり直しって、ちょっと、楽しい気もするけど、

 学校生活は、まぁ なんていうか、年齢差がプラスマイナス3歳くらい離れている。

 それだけ、人間の得意不得意は歪なのかもしれない、

 適正年齢試験は、ある程度の範囲に絞られているけど、

 藩ごとに範囲がずれてるし、師弟人脈ごとに癖があるようだ。

 ちなみに時司の師弟人脈は、綾波時代ほど、範囲は広くないけど、

 航空などの専門分野だと、突出しているし、

 細々とした部分で、大家と呼ばれている。

 ていうか、これだけ生きてるおれだけど、おれより、教師の才能があるやつがいて、

 教えることに特化したカリスマ教師と呼ばれる連中だ。

 パイオニアと教師は、別の区分で、教師役は、天職じゃないのかもしれない。

 

 

   35t級89式戦車

    全長8.19m(車体長6.03m)×全幅2.95m×全高2.49m

     580馬力   45km/h   航続距離300km

      60口径75mm砲  6.5mm機銃3丁

 

 新型戦車が疾走している。

 戦車は、馬力と重量を決めてしまうと、

 あとは、スペックが割り振られていく、

 逆に言うなら馬力を大きくできるなら割り振りできる重量も大きくできるわけで、性能も向上する。

 日本は、冶金、工作精度、ディーゼル機関、装甲、機械の世界最高峰で、列強の追随を許していない、

 少し手を抜いた輸出用でも、戦える。

 しかし、圧倒的な重量差と数量差で負けると、質的な優勢を覆されるわけだし、

 地の利やマンパワーで引っ繰り返ることもある。

 なので、少しばかり上乗せした戦車を開発製造して輸出することになり、

 欧米列強も、15t級〜20t級戦車を戦場に送りだし、30t級戦車を開発している。

 航空機インフレ、戦車インフレを起こした原因は、おれにあるけど、

 こうなると、未来人とはいえ、基礎の知識と経験の引き出しの少ない、おれは不利、

 こういう時、招喚系を羨ましく感じるけど、1kg級魔法で頑張るしかないってことかな。

 

 

 

 30口径75mm自走砲。30口径120mm自走砲。30口径150mm自走砲が試作されている。

 自走砲は、戦車戦を想定していない戦車で、

 砲兵と同じように戦場の後方からの支援砲撃で運用をするので砲塔が旋回せず、装甲が薄く出来ている。

 馬車やトラックで大砲を引っ張るより、大砲を自走させた方がいいという発想は、戦車が誕生したときからあって、

 兵科は、砲兵隊になる。

 「わかりやすい作りだな」

 「修復しやすいように開発されています」

 「75mm自走砲は、少し装甲が厚いのか」

 「前線に近い自走砲ほど装甲が厚くなります」

 「砲塔は、旋回出来ませんが、仰角45度なので、戦車より射程が長いですよ」

 「航空機が発達すると、前線に近い自走砲は、まとめてやられかねない」

 「大型専用車両で、60口径120mm自走砲か。60口径150mm自走砲を開発した方がいいかもしれないな」

 「山岳戦もありますが。長射程から狙いたいですからね」

 「しかし、射程を延ばすと、数量が減少するのでは?」

 「まぁ そうなるかもしれないがね」

 

 

 アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ロシアの空軍が清国を爆撃しているらしい、

 しかし、オスマン空軍に負けてるはずなのに、清国に航空機を輸送して、清国利権を手放さないとか、

 正直、この戦局で、どうなんだろう。と思ってる。

 確かに欧米列強は、清国に工場を建設したりして、近代化に協力してたみたいだけど

 清国利権は、そんなに美味しいのかね。

 いや、日本にとって、大陸資源は、カンフル剤だけど、

 欧米諸国は、植民地を開発すればいいだけという気がする。

 ちなみに西アフリカでも反洋抵抗というか、ゲリラ戦が続いてるし、

 もう、兵力の割り振り利かないんじゃね。

 

 

 

  5月

  ニューヨークでエンパイア・ステート・ビルディング完成。

  大阪帝国大学設置。

  アレクセイ来日

  日本・メキシコ・コロンビア・ベネゼエラ海軍合同演習

  北関東・東北に霜害。熊谷の最低気温零下4℃

  国際ヘーゲル連盟日本支部「ヘーゲルとヘーゲル主義」。

 

 ヘーゲルにより確立された弁証法論理の三段階で、正反合がある。

 共産主義だと、左翼と、右翼の対立の結果、革命になるという意味らしい、

 しかし、これを引っくり返すと、天秤になり、

 右翼と左翼を利用して、掛け金を載せることで、

 右翼が最も利益が得られる戦争に至らせることもできるし、

 左翼が政府を打倒し、国権を奪取できる革命を起こすことができるし、

 利権軍と民権軍に分断し、富裕層と貧困層を戦わせる内戦に至らせられる。

 誰が、というのなら、紙幣印刷を独占し、

 望む人間に金を貸し出すことで基幹産業や産業利権を支配し、

 第3国を経由することで、国家や政府でさえ手が出せない、治外法権を作って聖域としている。

 そんな勢力。

 そして、欧米露列強だけでなく、清国にも掛け金が、載せられている。

 なんでそうなるかというと、

 間引きすることで、分母の国力を小さくできるものの、

 産業統廃合することで、分子の部分である利権を大きくできた。

 彼らは、国家も国民もなく、己が利権と私利私欲しかない勢力で、

 世界的な間引き計画を遂行しているらしい、

 ちなみに宣伝戦に巻き込まれない判断があって、

 善政は、貧困層が減って人口が増え。悪政は、貧困層が増えて人口が減る。

 というのがある。

 

 

 本屋によると、利権が利益誘導、ミスリードさせるような本のほか、

 スローガン化、キャッチコピー化、マニュアル化された幼稚な本を見かける。

 たぶん、既得権を破壊しかねない想像性と、就役で邪魔になりそうな倫理性を廃することで、

 日本人を低年齢化、単細胞化、戦闘民族化、

 無気力化、無感動化、無関心化させる退廃系の本なのかもしれない、

 検閲がないので、金さえだせば書籍化できるのだけど、 

 対抗本も出してるので、対応できるような気がしている。

 欧米露列強が、日本人を幼稚化することで得られる利益がどの程度かわからないけど、

 対日戦争の戦費と認識するなら安い工作費なのかもしれない、

 

 

 

 高層建築は、巡洋艦1隻分の予算に匹敵するのだけど、今年は10000棟近く建設される。

 掛け捨て国防費と、設備投資は、一緒にできないのだけど、

 それだけ、国民に高層建築の安全性と収益率が確認されたからで、

 一番、建設されやすいのは、赤道に近い瑞樹、ミクロネシア域、

 そして、砂漠のナミビア、日本・イスラエル自治区、

 あと、保温を欲する扶桑、樺太だった。

 

 

 

 久しぶりにカモメ機を操縦した。

 初期の頃の機体より、洗練化して操縦しやすい、なんとなく、いい気分だ。

 ちなみに免許は、おれが与える方だから自動的に免許が発行されちゃう。

 でも、危険なので、いろいろ、難しくなってきてるかな。

 まぁ 利権にもなるしね。

 しかし、未来の日本より太くて高い高層建築がポンポン建ってる。

 それも、過疎域に建っている。

 時々 上昇気流のようなものに煽られてるので、なんとなく、影響があるのかもしれない、

 なんとなく、飛行機で死ねば、死体がなくても大丈夫じゃんという気がする。

 ていうか、飛行機で死ねて本望的な。

 それとも、誰かおれに似せた人間を使うとか。

 ていうか、年取ったように老けさせてるので、おれ本来の顔じゃない、

 まぁ 清国人で似たような顔がいたら、こっちのものだけど、

 そう簡単にはいかないような気がする。

 ていうか、外国に致命的な弱みを曝すのは嫌かな。

 

 

 長崎

 アレクセイ皇子は、許婚と共に、

 世界最大の工業国日本の新将軍就任への挨拶に来たのだけど、

 革命前夜のロシアから亡命に近い来日でもあるし、見聞を広げるために来たともいえる。

 日本は、政治権力が21藩主から、1000万人長に移行しつつある昨今であるけど、

 日本の街並みを見て感化されない各国の権力者は少ない、

 あと、ロマノフ皇朝が一網打尽になる可能性を恐れてのことかもしれない、

 

 

 そうそう、フランクリン・ルーズベルトが次の大統領選挙公約で、

 戦争終結を言い始めてるらしい、

 これはいよいよ。

 十字軍戦争が限界ということか。

 でも、北イスラエル王国親衛隊情報だと、

 ユダヤ資本は、欧米列強への戦費の貸し出しで、地位を得てるので、

 貧富と地域の格差を広げながら、本格的な利権右翼と、共産左翼の分断抗争ができるらしい、

 たぶん、10年ぐらいしたら好景気から不況にして、

 戦争か、革命かの強制ができるのかもしれない、

 

 

 

 

 

 

 

  6月

  御茶ノ水橋完成

  関東で強震。

 

 

 いま、仲間たちと映画鑑賞中、

 投資していた映画会社が、十字軍世界大戦のドキュメンタリー映画を作ったらしい、

 オスマン視点が多いのは、前線近くまで、通信網が伸びているからで、

 連合国視点は、北イスラエル王国親衛隊が映したものかな。

 主人公の平和な日常と家族と恋人を映し、

 そこに、戦争の悲劇が襲って、家族や恋人を失う。

 戦争もので、よくある雛形というか、お決まりの仕様かな。

 あとは、復讐のために銃を持たせ、最前線で、その映像を撮っている、

 役者は、20人くらいいるけど、5人は戦死して、5人が負傷し、

 残りの10人も、いつ死ぬかわからない前線らしい、

 映像スタッフも、最初からの生き残りは、2、3人しか残っていないそうだ。

 たぶん、名作になりそうな予感がする。

  “オスマン帝国アブデュルメジト2世皇帝は、暗黒の世紀を終わらせる”

 「どうです。時司殿」

 「んん・・・いい感じだけど、凄い題名だな」

 「ハッタリだろう」

 「欧米列強の十字軍を押し返してるのなら、広告に嘘はないんじゃないか」

 「日本がやりてぇ」

 「戦争を?」

 「それは、気が進まない」

 「まぁ このくらいケレンがないと、聖戦っぽくないし、徴兵も厳しいからな」

 

 

 

  

  7月

 五十の手習いで、大東流合気柔術に励んでる。

 むかしは、剣術だったけど、無手に比重が移行している。

 というより、利便性を犠牲にして、帯刀して歩く武士が減少している、

 武士が帯刀するとしたら、海外地くらい、

 それも未開地に行くときで、対人より、対獣がメインになる。

 かといって、武士が黙って、上意討ち・無礼打ちに遭っても、不心得者の誹りを免れない、

 御家の面目丸潰れと利便性のジレンマで、暗器、鉄扇、小刀など持っていたりするけど、

 必要最低限の武道を心得ていないと、次がない、

 

 

 

  

 

 

 

  8月

  江蘇省で水害(30万人溺死)

 

 戦闘食を製造している工場に来た。

 と言っても、献立が決まっているので、一定の水準を満たせば、参入できる。

 というより、戦闘食は、民需扱いなので、

 オスマン帝国だけでなく、連合国の側にも輸出している。

 日本の戦闘食は、二重底の石灰と水を熱源にして、戦闘食を温められるので人気があるらしい、

 オスマンは、豚肉が、駄目だが。

 鶏肉や牛肉は、手順に沿って屠殺すれば使用できるので、

 オスマンのコックに作らせてるらしい、

 日本食に慣れさせて、日本ファンを増やすつもりだけど、

 成功したら、利益になるかもしれない。

 

 

 

 

  9月

 史実だと、柳条湖事件(満州事変勃発)なんだけど、

 この世界では、ロシア軍と清国軍が交戦中、

 交戦中といっても、戦線に動きはなく、睨み合いが続いている。

 というのも、革命が起きたせいか、ロシア皇帝ニコライ2世は権力の座から引き摺り降ろされ、

 ロシアの議会は、皇族、貴族、軍、資本家、労働者、農民が混在して共産党、議会派、穏健派を形成している。

 この国情で戦争なんてできるはずもないのだけど、国力過剰な国だ。

 

 

 

 

 

  10月

  国立公園法施行

  ロシア革命

  宇野弘蔵と山田盛太郎「資本論体系」。

 

 

 ついに共産党が独裁で、ロシア革命が起きたらしい、

 北イスラエル王国親衛隊が、証拠品を抱えて、日本に避難してきたかな。

 あと、アレクセイ皇子が日本に残ってるのに、革命を起こすとか、

 馬鹿なの、

 

 

 

 史実だと、日本でも、クーデター的な暗躍が起きてるけど、

 この世界の日本は、戦争する気がないので、貧困層を増やしていない、

 あと、中央を押さえても、残りの20藩が黙っていないし、

 天皇や将軍は、地下鉄で、藩外に脱出しやすいので、クーデターを起こしにくいかな。

 京都 二条城

 「アレクセイの白衛軍に兵器と武器輸出するのは、気が進まないが」

 「アレクセイは、オスマン帝国と講和すると言ってるし」

 「アレクセイが欧米から武器を買うよりいいでしょう」

 「まぁ そうだが・・・ソビエト経由で、日本の武器が列強に流れるぞ」

 「既に、オスマン戦で、捕獲されている」

 「いまさら輸出用を売ったところで、怖くないだろう」

 「まぁ そうかもしれないがね」

 

 

 

 

 

 

  11月

  松屋浅草店開業

  対ソビエト干渉戦争

  東京科学博物館開館式

  大阪城天守閣再建

 

 

 表面的には、米英仏独が、共産主義国家の誕生を恐れ、白衛軍と組み、ソビエトを攻撃している。

 しかし、ソビエト誕生と、対ソ干渉戦争は、セットなのかもしれない、

 というより、共産主義という悪魔を創作することで、資本主義格差社会を維持したいのかもしれない、

 とにかく戦争でマジョリティが死んでくれると、

 金融マフィアは、利権という国土と、紙幣という兵力で、貧困層を掃討する。

 そして、さらなる利権と、紙幣を稼ぐことができる。

 ちなみに、アレクセイ皇子は、ロマノフ皇朝の相続人で、

 ロシア帝国の資産を日本に流してるので、まだ、世界一の金持ちなのかもしれない。

 そして、干渉戦争は、ソビエトを打倒する気はなくて、

 アレクセイ皇子から最後のルーブルを奪う戦争なのかもしれない、

 ちなみに、日本は、不参戦を続けている。

 ていうか、金持ち国民は、ケンカせずだ。

 

 

 

 

  12月

  岡倉天心銅像除幕式(東京美術学校前庭)

  ロシア帝国アレクセイ皇帝戴冠式

  中島飛行機株式会社設立

  ロシア帝国と、オスマン帝国と講和。(オスマン帝国はコーカサス山脈の北200km域を会得)

  日本・タイ王国・ベトナム帝国・アチェ王国海軍合同演習

  東京浅草オペラ館開場。エノケンが旗揚公演

  ニコライ二世が殺害される。

  ムーランルージュ新宿座開場

 

 

 ロシアは、帝政派白衛軍と、共産派の赤衛軍が内戦を繰り広げている。

 明日は、我が身のドイツ帝国と、オーストリア=ハンガリー軍がソビエトを攻撃し、

 白衛軍は、極東シベリア側に移動しつつ、ソビエト軍を攻撃している。

 ロシア帝国は、コーカサス山脈の北200km域をオスマン帝国に切り売りして講和を結び、

 欧州の白衛軍を対赤衛軍に集中させてるけど、

 極東白衛軍は、対清戦で、防衛線を維持している。

 

 

 電音

 “ついにロシアで革命が起こり、ソビエトが建国。共産陣営が誕生したようですが”

 “日本は、反ソ政策として、アレクセイ皇帝が指導する白衛軍に武器を輸出することになりました”

 “アレクセイ皇帝の白衛軍は、反乱軍を鎮圧できるのでしょうかね”

 “一部では、右でも左でも、善政ならいいという話しも出てるようですが?”

 “いやいや、資本主義は金を搾取して乞食を増やすだけ”

 “共産主義は労働を強制して奴隷を増やすだけですし”

 “利権屋も主義者も国民を不幸にしかしませんから、善政をするなら、右にも左にも行かないでしょう”

 “確かにそうですが、結果的に世界は、共産主義と資本主義に二分化しそうな雰囲気ですね”

 “そういう、資本の搾取と、労働の強制を画策をしてる勢力がいるんでしょうね”

 “いますね”

 “日本は、そうならないようにしないと”

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

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 おれ、 綾波 源司(あやなみ げんじ)  ⇒⇒⇒  時司史朗(ときつかさ しろう) 56

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 智子(45歳)  時司 頼経(26)  直衛(24)  美智(22)  雪妃(20)

 

 

  

 

 史実    6487万人

 戦記    2億6353万人

   日本  1億2445万人

   瑞樹     8095万人

   扶桑      166万5069人

   ナミビア・インド洋諸島・パレスチナ   3073万人

   フィリピン  3474万人

 

 

 

 

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