月夜裏 野々香 小説の部屋

    

錬成系 維新戦記 『1kg級魔法使いで』

 

  

  

 第94話 1944年 『マクロ経済は循環。ミクロ経済は営利。』

 

 ユダヤ暦5704年  皇紀2604年  明治43年

 第122代明治天皇(65)   18代将軍 池田 徳真(40)

  

 

 

 史実だと、日本は、戦争末期、

 権力の世襲天下りと、権威主義が強くなると、

 老害化でデフレが強くなり、新陳代謝が阻害され、成長が低迷し、経済が縮小し、

 国民の離反で反政府が強くなるため

 政府は、権力基盤の利権を守るため、増々格差を広げる政策に傾注し

 戦争、内戦、革命の選択肢に狭められてしまう。

 結果、日清戦争、日露戦争、第一次、

 日中戦争、太平洋戦争と、高い賭け金で戦争を強いられ、

 日本帝国は、支配層の保身と権力基盤のため滅ぼされてしまう。

 この世界の日本は、金融で14歳以上の男子にバラマキすることで、

 貸し借り資本主義と、乗数効果で必然的に生じる財政破綻を防ぎ、

 財政バランスシートを常習的に黒字にできた。

 そして、下剋上的な新陳代謝により、民間活力が得られ、

 戦争することもなく、経済成長している。

 

 

 

 

 

  1月

 今日は、どこかの埠頭で、同心の臨時雇い、

 ていうか、その同心、バイオ関係の師弟人脈だと、おれの弟弟子にあたる、

 あと、むかし、未来風ダンスを仕込んで縁日で躍らせたことのある娘の孫息子なんだけど、

 それは、どうでもいいか。

 現役警官が休日に学校で学んでるのが、この世界の特徴かな。

 同心は、武家衆系警察が使う俗称で、その手伝いなので、おれ、十手持ちになる。

 警察は、ダンダラ羽織を着込んでるけど、

 武家衆22藩出身。10人長系。公家衆。師弟人脈が混在している。

 手伝ってるのは、樺太藩系の同心で、戸塚署長系師弟人脈の100人長なので、

 彼が、藩に忠誠を持っているのか、師弟人脈に帰属しているのか、

 100人長の立場を重視しているのか、

 むしろ、仕事でない、生物師弟人脈が、本気かもしれない、

 とにかく、個人が幾つもの多列カテゴリー構造とヒエラルキー層を跨いでるので、わかりにくい、

 

 未来の日本がキャリアと非キャリアの二層ヒエラルキーと違う感覚になる。

 彼が、どのルートで出世するかで変わるのかもしれない、

 それはそれとして、未来も、この世界も変わらないのが、

 権力基盤と利権の拡大を望む非合法な需要があることかな。

 例えば、藩が麻薬取引を見逃して私腹を肥やすとかね。

 ただし、10人長系と、師弟人脈の強い一派が、それを捕らえたり、その逆の現象が起きたり、

 カテゴリーの違う派が互いに牽制し合ってる節もある。

 あと、バラマキが定着して以降、汚れ仕事をする人間が減少して供給が不足している。

 裏社会が、乞食と奴隷の補給が困難で、

 警察も、仕事らしい仕事が減少して温い感じは、綾波の頃と変わらないようだ。

 それでも、体制を守るため、人口当たり一定数の子飼いを配置してるし、

 外国人犯罪や麻薬の流入を防いでいたりする。

 「富良野さん。ありました」

 「本当か?」

 「はい」

 「おーーー」

 船を荒探しすると、魔法で、密輸品を見つけてしまう。

 絶対に見つけられないと思っていた船員は、悔しそうにしているけど、

 おれにしたら、モブキャラに徹しつつ、警察で裏事情を集めなきゃだし、麻薬の流入も困る感じ、

 

 

 

 

 学校 カラクリ研究室

 人間が手足を動かすと、連動して、機械が動く、

 そういう研究をしている藩主系師弟人脈がある。

 綾波と時司の時代からやらせていたので、100を超える師弟人脈が似たような研究をしている。

 なんで、ロボットの研究をしているのかというと、やっぱし、人は、奴隷が欲しいのかもしれない。

 早く、電子制御コンピューターと、ロボットが完成しないかな。

 おれ、ヘリウム3を錬成できるから、自律型ロボットも夢じゃないぜ

 

 

 

 

 

  2月

  俳優座結成

 

 

 警察官の十手持ちになって、何度か、成果を上げると、

 与力の覚えもめでたくなるし、

 幾つかの派閥からも声がかけられる。

 この人たちは光と影があって、出世したいのなら、生殺与奪権が欲しいみたいな態度がある。

 ちなみに、おれは、公文書偽造とか、私文書偽造を除くと、犯罪に絡まないようにしてるので、

 致命的な経歴がないんだな。これが (笑

 まぁ おれが、どの方向性に行くか、事前に裏社会事情を知りたかったので近付いただけだし、

 在日の浸透具合も見当ついたし、

 手柄を表彰されて有名になる前に警察から離れようかな。

 利権とか、犯罪組織に恨まれて復讐されると危ないし、警察から抜けられなくなるし、

 こういうのは、正義感だけでやっちゃいかんのよ。

 警察道場

 合気道は、護身用とか、受け身でいるときはいいんだけど、

 積極的に相手を捕まえようとするので、不利な体勢を強いられる。

 なので、どうしても攻撃的な武術に近付くかな。

 ちなみに、軍で習う武術は、さらに攻撃的で、殺人術とか、無力化させる技になる。

 おれは、気質がヲタクで、情操教育が平和ボケだったので苦手かもしれない。

 

 

 

 

 海外地は、区画整理で移民者の面積は、決まってるので、高層建築は、得になる。

 諸藩は、海外地に高層建築を建設すると、

 適当な家臣を選んで、移民させて管理させ、家賃の一部を藩財政の足しにしている。

 初代移民の建築物は、50年間、地租税がかからないので、家賃が入ってくる。

 水道光熱費は、地熱スターリング発電など工夫すれば、電気代まで収入になるし、

 湧水や治水が有利な場所なら水道代まで取ることができた。

 規模が大きくなるほど、利益に繋がることから家賃でなく、回収の早い売り部屋にすることもある。

 信託投資会社は、幾つもの藩と一般投資家から投資が集って、巨大な高層建築が出来上がる。

 おれが住んでる200m級高層建築は、そういった信託投資で建設された高層建築で、

 ジオポリマー技術が駆使されているのか、巨石文明を現代工法に近いセンスで建設されている。

 低層階は、商店街と食堂で、上の階に上がっていくと、

 事務所、飲み屋、役所、郵便があって、

 その上に住居階層があって、おれは、その中の一つに住んでる。

 一人で住むのには、かなり広くて、室内菜園もあるし、

 家具などの潜在的需要は、かなり大きく、結婚してもいいかな、みたいな。

 菜園の世話をした後、

 気晴らしなので、共有娯楽ロビーに行くと、

 「やあ、霧島君。久しぶり」

 「久しぶりです。小柳さん」

 「将棋をしよう」

 「いいですね」

 知り合いと出会う。

 同じフロアに住むハーフで、

 父親が、どこかの旗本で、母親が欧州没落貴族の流れらしく、子供は、残念なことに金髪の男。

 2歳上で、同じ学校に行ってるけど、武闘派のくせに将棋好きで、師弟人脈は違うかな。

 

 

 

 

 

 

  3月

  日本・オスマン帝国・エジプト海軍合同演習

  岩手県宮古で豪雪

 

 

 配当が溜まったので、信託会社に行く、

 自己資本で勝負するとしたら、20歳からだし、余剰資金は投資しとくべきだろうな。

 いろんな債権があるけど、国を挙げて財政投資していて、

 リスクが物凄く小さく、失敗がないのに配当が大きい地域、

 “とりあえず、扶桑” というのが業界の台詞らしい、

 ハイリスクハイリターンで、投機的なのは、非太平洋域で、リスクも大きいけど、配当も大きい、

 あと、瑞樹より条件が微妙だけど、配当のいいフィリピンも人気かな。

 一番不利なのが財政投資が少ない内地で、配当益と、民間投資と、

 輸出黒字益と、民間企業収益で回してる感じだ。

 しかし、海外地の工業生産が大きくなるにつれ、内地の競争力が減退してるという。

 まぁ 紙幣が循環している間は、大丈夫と思うけど、

 人口密度で逆算すると、いまの財政投資を続けるべきだろうか。

 ちなみに扶桑人口が1000万人を超えるまで、いまの財政を継続するらしいけど、

 扶桑投資なら、日本で生産したものが扶桑に行くので、

 財政投資しても、だいたい回収できるらしい・・・・

 なんか、ハーフとか、クォーターも意外にいて、投資してる。

 如何にも、権力層と富裕層の愛人の子って感じだ。

 ちなみにハーフと、クォーターは、基本的に日本人と結婚することが多い。

 その方が、職業的な規制が小さくなるし、

 アブラハム直系というハッタリが効いてるのもあるらしい。

 しかし、そろそろ、人身売買は、ヤバい気がするな。

 でも、日本教育で逆輸出というルートも増えていて、どうなんだろうね。って気がする。

 

 

 

 図書館には、翻訳物がある。

 相互条約の和親条約では、毎年、相互に翻訳していいフィルム・録音・本をテーブルに乗せ合い、

 互いに相当するフィルム・録音・本を発行することができた。

 それを決めるのは、

 日本は、教科書・図書・出版・情報関係者で、あくまでも売れるフィルム・録音・本を探すだけで、

 欧米は、政治・経済・軍事・情報関係者で、情報統制が多い。

 その際、初版本分の対価が相殺され、作者に支払われる。

 重版は著作料の支払いだけとなり、出版数の規制はない。

 著作権の支払いを見るだけで、

 日本で好まれるフィルム・録音・本と、海外で好まれるフィルム・録音・本がわかる。

 欧米が日本の本で好むのは、聖書、漫画の類、

 日本だと、歴史、政治、経済、軍事、工学、医学などが多かった。

 元来、歴史・政治・経済・軍事の話しをするのは、男で、それができない国は、女々しい国といえる。

 まして、フィクションでさえ、忌避されるとなると、

 もはや、順番に屠殺を待つ人間しか残されていない社会で亡国寸前なのかもしれない。

 テーブルの上に載せられている本で、

 欧米が国民に、日本の歴史、政治、経済を読ませたくないのは、よくわかってしまうし、

 日本側は、あまり躊躇していないところが、なんとなくわかってしまう。

 ただ、観光客が互いの国の本を読んで影響された本が出版されることもあるが、

 発覚すると、次の和親会議で、追及され、出版停止になることもあった。

 どちらにしろ、日本のフィルム・録音・本の出版数は、世界の半分を超えてるし、

 印刷本が優れているせいか、日本で印字された外国本が輸出されることもあった。

 そして、その対価は、資源だった。

 

 

 

 

  4月

 一番の情報源は、役員をしている瑞穂銅行からかもしれない。

 LSI電子制御装置は、全て大型艦か、地下深くに置かれ、

 地上は、入力する端末が置かれたどこかのLSI電子制御装置で計算され、

 結果だけを出力していた。

 未来だと、かなり昔のやり方だけど、軍機を守るので、仕方がないのかもしれない。

 それでも記憶装置だけはデカくなっているし、

 制御処理言語の桁だけは、膨大で、人工知能に近付いてる気がする。

 師弟人脈上位は、LSIで、下位に行くと、IC、

 トランジスターは、守秘義務にサインしないと扱えない。

 一般は、まだ、真空管なので、格差が激しい。

 おれたちの師弟人脈は、真空管なんだけど、

 コンピュータ制御方式の基本構造は、真空管もLSIも変わらない。

 0と1の機械語は、簡単な日本語処理の組み合わせで変換され、

 プログラムを作れるようになっている。

 機械語と対応している電子制御処理語は、5種類ほどあって、

 情報処理やカラクリを動かすため数十万人の産業体に育っているらしい。

 例えば、赤外線追尾で相対距離と相対速度を計算し、

 速度を調整しながら、推定最短方向に方向舵を動かして命中させるとか。

 適正年齢試験の問題集をランダムに作って、解答を準備したりだ。

 

 

 

 そろそろ起業を考える。

 株式会社、合名会社、有限会社、合資会社、合同会社、個人企業などいろいろな形態がある。

 この世界の日本の起業は、当初、幕府系、藩主系、商人系、神社仏閣系、新興企業系が占めていた。

 しかし、バラマキが増加し、銅行の貯蓄が増えると、

 銅行投資が社会資本の中心に、研究費と学生数を資本にした師弟人脈系企業系が伸び、

 その後、庶民の所得が増加すると、独立系の起業が増えている。

 それとは別の形式の起業があって、

 ある企業が下請けになる関連部門を必要としているのに、単独では採算が合わず、維持できない。

 しかし、幾つかの同業者が集まると、採算が合うわけで、持ち株で関連下請け業を創業する。

 この持ち株派生企業は、同業者連合の定量収入が見込めるし、

 別段、成功を求めて創業したわけでもないので、天下り先になりやすかった。

 とりあえず、増資を受けられやすい株式会社にしようと思ってる。

 といっても、ビックバーン以前なので、株式の実売方式で、株の売り買い自体が少なく、

 上場したとしても、一度、購入したら持ちっぱなしがほとんどで、株価に経営が左右されることが少ない。

 なんにしても、未来情報を使って、成功するのが手っ取り早いけど、

 あんまり、無茶なことできないかな。

 

 あと、学校の友だちを社員にするメリットと、デメリットを検討している。

 確かに同級は易い気がしないでもないが、

 多くの企業がそうであるように、身内思考は、甘えと停滞に繋がるし、

 余所者は、信用が置けない代わりに、信用を得ようと努力するし、実力と能力に頼るので、

 非同級集団が3倍以上の企業が上手くいってる。

 企業の力を維持しようと思うなら、この比率は、守るべきだろう。

 逆に同郷で地縁血縁を集めやすい藩内企業は、地縁集団が多くなり、

 同好組織になりやすく、業績が伸び悩む傾向があるようだ。

 それが嫌というわけじゃないけど、

 政治経済への影響力がある方がいいような気もする。

 

 

 

 

  5月

 瑞穂銅行の報告書が届いた。

 国を強くするなら資源とエネルギーなど、自給自足を模索することで、

 自給自足性を低下させて、軍隊を強くして国が強くなると勘違いすると、

 逆に資源とエネルギーの封鎖で、好きな時に戦争に追い込まれるだけで、歴史から何も学んでいない。

 未来人のおれは、可能な限り軍事力を減らして、自給自足率を高めていたけど、

 日本の国民総生産が、全世界の生産の半分を超えてしまうと、そうも言ってられない。

 ていうか、軍民比率を少し変えるだけで、世界征服できそうな気になってくる。

 日本が奴隷制とか、殺戮とか平気でやれる民族なら、別にかまわないけど、そうじゃなさそうだし、

 この方向は、日本国民の大半が苦しく不幸になりそうだし、好ましくない。

 気になるのは、清国、経国、チワンの近代化で、

 アメリカは、P40と、B18爆撃機、B25爆撃機を輸出しているし、

 イギリスは、ハリケーンと、アブロ マンチェスターを輸出してるし、

 ドイツも、ユンカースJu87シュトゥーカ。ユンカースJu88。ハインケルHe111を3か国に売却している。

 旧式機とはいえ、その気になれば、日本の勢力圏に接近できるわけで、油断できない。

 一方、社会基盤は、チアン、経国、清国の順らしく、

 写真や映像を見る限り、チワンでさえ、文明開化に達していおらず、欧米資本に搾取されている。

 あ、搾取されていると言っても、同胞より搾取率が緩いので、支那人は、欧米資本で働きたがるらしい。

 しかし、少しは、学べと言いたいのだけど、

 国民全体が、利己主義と拝金主義に走ると、同じ手に引っ掛かる。

 ていうか、未来の日本人も馬鹿みたいに同じ手に引っ掛かってたし、

 国民性なのかね (笑

 

 

 

 19歳になると、

 普通は、師弟人脈で学んだ知識と人脈で、

 教育、開発、生産、加工、流通、情報、販売など、

 師弟人脈や友人の伝手を頼りに就職し、仕事量を増やしながら、

 学校の取得分野を2、3教科に減少させ、付き合いも減らしてしまう。

 歳をとるほど取捨選択も大きくなるわけで、

 20代後半になると、1、2分野を残して、仕事に集中することが増える。

 仕事も、交替制勤務が一般的で、

 仕事を覚えると、8時間で仕事を終わらせ、

 残りの8時間は、10人長系の集会に参加したり、学校に行くことも少なくなく、

 残りは、食って風呂入って寝るだけという生活パターンが一般的になる。

 ていうか、学校の社長でさえ仕事が軌道に乗るとそうなのだから

 部長、課長もどこかの師弟人脈や10人長人脈に繋がっていることが多い。

 

 

 おれは、おれで、得意な分野1つを残しながら、ロボットとバイオも外せない、

 マッドサイエンティスト気分を味わえる白衣も手放せない、

 まったく困ったものだ。

 でも、カモメ機での仕事は、綾波人脈と時司人脈のおかげで安定しているし、

 収入は、そこそこあるね。

 そうそう、時司人脈が接触してきて、10人長選挙を応援してやると言われた。

 普通、10人の過半数から選ばれる10人長もそれなりに大変で、

 100人長でも、10人長で信用と実績を積みながらだけど、

 強い閨閥に推薦されると、

 よほどのヘマをしなければ、100人長から1000人長になれる。

 上手くやれば、10000人長くらいになれるので、

 10人長制の給与と仕事だけで、生活をしながら学校も集中できるかもしれない。

 ていうか、時司のときは、いきなり働き始めたし、そんなの意識がいかなかったけど、

 15歳から人生を始めると、学校が占める門閥の大きさがとてつもなく大きいようだ。

 

 

 

 

 

 

 

  6月

  北海道で大噴火が起こり、新しく造山され、昭和新山と命名される。

 

 

 瑞樹入植が1854年に始まって、1944年なので、90年ほど経つ、

 当初は、21藩による大規模な公共投資と設備投資の連続で、城塞都市が建設されたけど、

 広域資本の投資が増え、

 いまは、庶民が保有する資本が圧倒的に多くて、合理的な高層建築が建っている。

 そして、この高層建築群が閨閥の居城で、

 おれが見つけた資源帯が利権なんだけどね。

 それにしてもバラマキのおかげで、瑞穂(綾波)系と、創巧(時司)系とか、

 独立系の企業が雨後タケノコのように新興企業が生まれているし、

 工業系民間企業は、非閨閥系が多いけど、

 規模が大きくなると、株を買われて役員に入り込んでるっぽい。

 世襲天下りで老害化する前に、ライバルになる新興企業が形成され、

 天下りを引き込むと生産が落ちるのに負担が増え潰れるので数を制限するしかなくなる。

 雰囲気的に、瑞樹だけで、未来の日本並みの優良企業数が有機的に連なってる気がする。

 

 

 

  扶桑784万石

  樺太藩615万石    千島藩318万石

  北海藩704万石

  出羽藩785万石   陸奥藩1403万石

  加賀藩564万石   信越藩663万石

  京府藩513万石   尾張藩505万石   富士藩470万石   関東藩907万石

  南紀藩485万石

  関芸藩477万石   上瀬藩583万石   播磨藩579万石

  伊予藩621万石

  肥前藩332万石   筑紫藩455万石   豊原藩364万石

  肥後藩423万石

  薩摩藩554万石

  瑞樹8035万石

  イスラエル藩1267万石

  ナミビア2062万石

  フィリピン9500万石

  南米譲渡地800万石

  バルカン北部自治区500万石

  コーカサス北部自治区900万石

 

 日本の国外利権は、通信ケーブルと比例しつつ着実に増えてる気がする。

 たぶん、欧米列強を除く世界中で、高層建築を建設している。

 後進国にしたら農業用高層建築を建設するだけで、

 敷地面積の50倍から150倍の収穫が見込めるなら初期投資が大きくても、権力基盤として欲しいのかもしれない。

 スペインが、内戦寸前で踏みとどまってるのも、

 食糧の価格を引き下げと、国際競争力による外貨会得と

 スペイン国内だけでなく、スペイン語圏全体の公共投資と、

 設備投資の繰り返しによる雇用創出に成功し、

 不穏分子と呼ばれるスペイン人の多くが南米諸国へ移民したからに過ぎない。

 おかげで 農業立国フランスで、泣きが入ってるらしい。

 輸入分は、関税を上げればいいとしても、輸出競争力で負けると嫌だろうし、

 このまま経済的に追い詰めるつもり (笑

 

 

 

 

 

  7月

 電映で、中東の映像が流れている。

 砂漠に高層建築や太陽光熱発で建設されると、資源や石油が日本へ輸出されていく、

 いわゆるゼネコンが政府の税から逃れ、海外利権や外貨稼ぎをするための手法だけど、

 地震の少ない地域や砂漠など、300m級高層建築が次々と建設され、王族が住んでいる。

 資源のない国は、高層建築の利権の多くが日本資本に引き渡されるため、

 日系ホテルや農業や家賃収入や水道光熱費や通信費や交通費が入るため

 国家然とした大企業に成りあがることができた。

 特にオーマン、ザンジバル、マダガスカルの権益は大きかった。

 あと、ベルギー領コンゴ、ポルトガル領アンゴラ、モザンビークでも建設しているらしい、

 たぶん、ベルギーやポルトガルの既得権の避難場所。

 たまに、学校で、海外に住むだけの簡単仕事って出るけど、

 ほとんどが、高層建築の対価で貰ったフロアの維持管理かな。

 そして、オランダが反日で。ベルギーが親日という妙な現象も起きている。

 

 

 

 世界十字軍世界大戦が終わって11年。

 日本ゼネコンは、日本国内に毎年500棟。

 日本国外に毎年、100棟の高層建築を建設している。

 ほかにも水力発電や淡水化プラント等々なども建設している。

 このまま何事もなく歴史が推移すれば、

 オスマン帝国を中心としたイスラム圏と、

 南アメリカ大陸を中心としたスペイン・ポルトガル語圏と、

 ヒンディー語圏を中心としたインド圏の産業生産力が欧米列強の産業生産力を超える可能性が出てきた。

 欧米列強は、スペイン・ポルトガル、イスラム、インドと縮まる格差をもう一度広げるには、日本と取引をするか、

 日本と戦争して、日本を打倒するしかなくなっている。

 日本に勝つ方法は、日清戦争、日露戦争で疲弊させ、

 植民地の台湾を使って、日本とフィリピンを分断し、

 オランダ領インドネシアを使って、日本とインド洋を分断する、

 しかし、日本は戦争を拒否して、健全で、

 植民地で分断されても、日本は現地の独立採算性に移行させて、隙がない。

 また、十字軍戦争で疲弊させられたのは、欧米列強の方だった。

 ジリジリと、スペイン・ポルトガル語圏とイスラム圏に追い上げられ、

 先に裏切ったのは、アメリカのラスベガス建設だった。

 次に裏切ったのが、ベルギーのコンゴ開発。

 そして、学校の掲示板を見ると、

 フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマークが日本と取引を増やしたらしい。

 

 

 

 開国以前、領民が餓死しているにもかかわらず、米を大阪に運んだキチガイ領主がいる。

 開国後、領主は、まともに投資し、競争しても、

 ちょっとした商品で市場を席巻し、

 営々と、将軍家に這いつくばってきた領主より、大金持ちな成り金も増えている。

 また、人口増加に比例して、相対的な発言力が低下している。

 既得権は、権力基盤を強固にするため格差を広げようと、同胞の足を引っ張り、

 有力な領民を弱体化させる野心が生まれるらしい。

 欧米資本の力を借り、朝鮮人を引き込んで政治権力としようとしている。

 国益や民益より、権力基盤と格差を望む者がノブレス・オブリージュを謳いながら、

 国民を戦争に追い立てようと画策する。

 

 

 

 

 

 

  8月

  HOYA設立

 

 学校に行くと “オーストリア=ハンガリー帝国に行きたいか!” そんな募集票がある。

 戦後、日本とオーストリア=ハンガリー帝国は、接近している。

 これは、領地に土着した封建制を基盤にしたハプスブルク家が貴族制を維持したいためで、

 利権と紙幣の金融資本主義が得意とするユダヤ資本と対立している。

 オーストリア=ハンガリーは、元々 日本の電話・電音・電映網を試験的に導入していて、

 日本の回線は、一つしかないことから、影響力が小さいと認識され、

 戦中は、日本を敵性国家としながらも通信網を利用し、

 戦後、帝国の統合のため一気に電話・電音・電映網が全土に広がっていた。

 日本との友好関係が、得策だと思われたのは、日本の政治体制と似ているからで、

 帝国の皇帝、王、侯爵、伯爵は、高層建築が、領地収益を引き揚げられるとわかると、

 日本資本の進出を望み始めた。

 オーストリア=ハンガリー帝国が、反日国から兵器・武器弾薬を購入しているのは、事実としても、

 いまのところ、戦争になる可能性が小さく、

 海外地に高層建築の管理人は、言後の問題さえ乗り越えれば、高給職な気がする。

 しかし、ユダヤ金融マフィアと、反帝国の少数民族の影響を受けてるのか。

 左翼の右翼叩きと、右翼の左翼叩きが始まっている。

 彼らの目的は、国権と民権のバランスを目的とせず、

 ひたすら左翼と右翼を叩くことで、国論を分断し、

 まぁ テロと紛争を繰り返しながら左右極論を戦わせ、

 味方でない者は敵みたいな感じで、戦争、内戦、革命に至らせる手法だった。

 どっちが勝っても、

 金融資本乞食国家か、金融共産奴隷国家になるだけなのだけど、

 そういう勢力が蔓延り始めているらしい、

 たぶん、命の危険に晒されるかもしれない。

 ていうか、偽ユダヤ人が、本ユダヤ人を標的にするとか、やめて欲しいものだ。

 

 

 

 港湾が観光地になったのも、おれが推薦したからかもしれない。

 食堂に入ると、三種類のクジラ肉を揚げたもの食べてみる。

 未来人のおれにしたら、安いクジラ肉にありつけるのは、悪くない、

 ちなみに、アメリカも、オーストラリアも、クジラ漁で難癖つけてこないので、平気、

 港を見ると、たまに、軍艦を見かける。

 一番多いのは、12000t級妙高型巡洋艦かな。

 主力になる12000t級黒姫型原子力巡洋艦は、まだ、少数派のようだ。

 軍事機密なので、国民は知らされていないけど、

 レーダーと、射撃用レーダーと、電子計算機は、自動的に砲塔と砲身を敵艦の予想位置に向けるし、

 45度で撃ちあげられた砲弾は、放物下降線に入ると、

 赤外線追尾と重心移動で百メートル近く、軌道修正しながら着弾できるらしい。

 150mm核砲弾が完成すれば、巡洋艦の砲撃が大戦艦を撃沈し

 至近弾の爆発でも大破させてしまう時代になるらしい。

 砲弾の破壊力と、命中精度が高まると、連装砲である必要性が低下し単装砲化する。

 まぁ 未来情報ってやつね。

 ちなみにアメリカは、都市破壊用の核爆弾を開発しているはず。

 小型核砲弾を開発できるなら、大型核爆弾の製造は難しくないだろうけど、

 怖い時代に突入する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  9月

 新聞を見てると、

 ハワイ王国日米核兵器協議

 日米の間で、核の不使用を取り決める会議が始まったらしい。

 詳しいことは、わからないけど、

 日本側が、核魚雷と、核砲弾に言及すると、

 高飛車だったアメリカの代表団が慌てて、12月の再開を約束して、引き揚げたらしい。

 どうやら、核兵器の小型化に成功しているのは、日本だけのようだ。

 

 

 

 造船所で50万t級タンカーが建造されている。

 燃料が安くなるほど、エネルギーが増え、産業基盤と社会基盤が大きくなり、近代化が促進される。

 カンフル剤みたいな。

 あるいは、ドーピングみたいな効果があって、

 公害対策費で鎮静化させたとしても、自動車が増加してしまう。

 おれは、ジャンクヲタ大好きなガスバーナーで溶接作業している、

 ちなみに日本の溶接技術は、綾波時代から始めてるので、

 いまや、世界屈指、

 上司が試験用にレーザー溶接した金具を確認すると、ラインに入った。

 

 

 マクロ経済は、公共性や労働を対価に紙幣を循環させるだけでよく、

 ミクロ経済は、営利企業で利益と私財を追求する。

 マクロ経済を無視し、私財と営利の我田引水に走ると、資本主義となるし。

 ミクロ経済の私財と営利を認めなず、公共性と労働中心に配分すると共産主義となる。

 マクロ経済とミクロ経済は、基本的な在り方で、対立関係にあるわけだけど、

 経済学者がマクロ経済といいつつ、なにを言ってるのかよくわからない。

 そういう学者は、特定産業の味方で、

 格差を広げる利益誘導工作員で、無視するのが余の為、人の為かな。

 “価値の創出” というフレーズがある。

 くだらない。あまりにも、くだらない。本当に、くだらなさ過ぎる財政投資だけど、

 “穴を掘らせて。埋めるだけ”

 それだけで、企業サービスが労働者に対して始まり、経済が活性化する。

 ここで注意しないといけないのは、労働者の数を増やし賃金を大きくすることで、

 合理化や機能化で、労働者の数を減らし、賃金総額をケチることではない。

 賃金を削るほど企業収益が増えるので、ミクロ経済だと、正しいのだけど、

 賃金を増やし、消費、生産、雇用、所得を増やすのが目的のマクロ経済だと、間違いになる。

 これがわからない、経済学者が多い。

 というより利益誘導、我田引水な御用経済学者が多い、

 どのくらい多いかというと、

 教授の書いたマクロ経済学の本を読むほど、マクロ経済がわからなくなる

 それくらい御用経済学者は多い。

 そして、戦争がなぜ、不況を好転させられるのかという解答にも繋がる。

 戦争が始まると、工場は24時間フル活動。将兵は前線へと送られ、金がばら撒かれる。

 格差が縮まるほど、国民が紙幣を持つわけで、副次産業が創出され、経済が活性化してしまう。

 それなら、戦争せずに紙幣をばら撒けばいいという話しにもなるが、

 貧富と地域の格差を維持するため国民を弱体化しておきたい既得権は、それが困る。

 可能な限り自分の工場への利益を誘導でき、同時に不穏分子の国民を殺し、

 国権を支配しやすい、脆弱な母子家庭を増やせる戦争がしたくてたまらない。

 

 

 

 天皇のイスラエル王継承で、ユダヤ神道が目立つのだけど、

 古代から続く、仏教も隠然とした力を誇っている、

    奈良 南都六宗系 仏教    華厳宗     法相宗    律宗

    平安 密教系 仏教       真言宗(東密)     天台宗(台密) 

    鎌倉 法華系 仏教       日蓮宗

    鎌倉 浄土系 仏教       浄土宗     浄土真宗   融通念仏宗    時宗

    鎌倉 禅宗系 仏教       曹洞宗     臨済宗    黄檗宗

 そして、仏教を陰から支える霊山衆も力を持っていた。

    富霊山衆  立霊山衆  白霊山衆  戸隠霊山衆  阿蘇霊山衆、

    恐霊山衆  比叡霊山衆  高野霊山衆

    熊野霊山衆  大和霊山衆  出羽霊山衆  伊勢霊山衆

 21藩が入植すると、仏寺を建立するし、

 その幾つかは、東大寺に匹敵するような巨大寺社で、

 相対する霊山も整備されているらしく、標識が作られている。

 「ずいぶん、でかい寺を建てたな」

 「霧島は、初めてか」

 「んん・・・ 昔、連れてこられたことがあったような気がするけど、ほとんど、覚えてないな」

 「移民を成功させるなら、城郭と神社・仏閣なんじゃないの」

 「心の故里みたいなものか」

 「ていうか、本当に、霊山に登るの?」

 「結婚を決める節目にするよ」

 「へぇ 適当に決めた霊山なのに」

 「一応、なんか、あるんじゃないの」

 「あるのかな」

 「鰯の頭も信心だし。あると思って、登るんだよ」

 「なるほど・・・ じゃ 頑張って」

 がしっ!

 「霧島。お前も付き合え」

 

 

 

 

 

 

 

  10月

 極東ロシア皇国は、首都ハバロフスクを中心に発展しているけど、

 西はソビエト。南は清国と国境を接して対立し。東の日本から支援されていた。

 いまは、ロマノフの対外遺産を使い切ったのか、経済が停滞気味かな。

 ていうか、金の切れ目が縁の切れ目みたいな。

 欧米列強が介入しようとしているけど、

 ロシア革命は、米英の陰謀だと知っているらしく、

 ロマノフ皇朝は、日本との関係を保ってるようだ。

 

 

 

 今日は、カモメ機の操縦。

 国防上重要な島だと、屋上にレーダーサイトが置かれ、軍用施設も建設される。

 軍施設があると、需要を当て込んで関連業者が増えるし、

 需要が大きいと、定期便の客と荷物も増えるので、島と島を結ぶ定期航空線は、収入が見込める。

 実のところ、航空戦力が軍事力の中核になっているので、

 小さな島でも、山頂にレーダーサイトがあれば、敵の接近と位置を知ることができ、

 航空機による先制攻撃できた。

 そして、軍事費を減らすなら町が近い方が良く、

 地盤が強ければ大きな高層建築が建設された。

 高層建築の建つ島々は多く、

 島と島を結ぶ連絡機は、自立した職業としてやっていけるかもしれない。

 誘導波に従って降下して、滑走路に侵入すると着陸し、

 積み荷と乗客を降ろし、次の積み荷と乗客を乗せる。

 

 

 

 電映にコーカサスの映像が流れている。

 みたところ、現地は、現地紙幣のバラマキ経済で搾取が減少し、

 発電・送電網、上下水道、鉄道・道路網、地下鉄網、電話・電音・電映網、郵便・宅配網など

 基幹産業の建設と創業で、雇用が増え、利便性が増している。

 日本人と現地は、人種、言語、宗教、文化の違いがあっても交流を増やしている。

 白人世界にとって、コーカサスは、特別な地で、

 白人の文明の源流は、ローマ、エジプト、ギリシャ、ユダヤに求められるとしたら、

 白人(コーカソイド)人種の源流は、コーカサスに至る。

   コーカサス諸語系

      チェチェン人  イングーシ人   アヴァール人   レズギン人

      チェルケス人  アディゲ人   カバルド人   アブハズ人   グルジア人

   インド・ヨーロッパ語族系

      アルメニア人(アルメニア語派)   ウクライナ人(スラヴ語派)

      オセット人(イラン語派)   ロシア人(スラヴ語派)

   テュルク諸語系

     アゼルバイジャン人   クミク人   ノガイ人   カラチャイ人   バルカル人

 その白人人種の源流が、オスマン帝国領となり、日本人の自治区が作られ

 オスマン人と日本人の足場と利権が大きくなっているわけで、

 自治区外の第三者白人勢力が怒ってるらしい、

 しかし、衣食住と雇用所得があるなら現地は悪くないようだ。

 い・ま・の・と・こ・ろ・は・・・・

 しかし、綺麗な地域だよな。

 マスメディアを使って、日本=イスラエル王国と信じ込ませて、

 何とか、共生関係を構築したいものだけど・・・・

 

 

 

 

 

 

 

  11月

 銅行の報告書によると、

 アメリカが戦時国債で発行した紙幣を回収するのに、

 金融詐欺商品の担保になる “金塊” を貸して欲しいみたいなことを言って来てるらしい、

 利率はいいのだけど、たぶん、踏み倒す気なので、反対した。

 ていうか、貸した金を財源に日本侵略するのでやめとけって感じだ。

 

 

 欧米列強の巨大化した産業基盤は、膨大な配当と、経費と、賃金を必要とした。

 乗数効果が大きくなるほど、全紙幣発行量に占める支払利息が大きくなり、運用資金が減少する。

 そして、列強は、戦時国債で発行した紙幣は、膨大過ぎて、金本位制に回帰できずにいた。

 金本位制回帰をあきらめたユダヤ型金融資本主義は、

 原資になる担保と、借金を必要とする貸し借りの信用創造で、紙幣を印刷することに決めている。

 金融は、借金をしなければ紙幣を印刷できず、利息が紙幣発行量に近づいて追い抜こうとする。

 担保の源資は減少し、収入格差は年を追うほど広がって、富と権力は先鋭化し、

 下層階層は、低所得層となり、資本家は、投資に見合う回収が不可能に近づく、

 そう、ユダヤ型金融資本主義は、必ず財政破綻する。

 財政破綻を防ぐため、戦争、革命、内戦の選択肢を突きつけられ、

 戦争しない限り紙幣が印刷されず、庶民に紙幣が供給されない不幸な社会を形成してしまう。

 早い話し、誰かに借金を背負わせて、紙幣だけを貰えばこっちのものという理屈なので、

 欧米では、金融詐欺が増えていた。

 逆に現物の利権が得られ易い日本資本との取引が増えてる気がする。

 

 

 

 

 仲間内と一緒に地下街へと降りていく、

 瑞穂本島は、8000kmの地下鉄が伸びていた。 

 なぜ地下鉄なのかというと、日本のシールド工法の技術に優れ、涼しいから、

 涼しいと言えば、東西に伸びた山脈から空調設備用円錐型のトンネルが下っていて、

 ただでさえ、空気の薄い山の空気が下に降りるほど、気圧が低くなって、冷風が降りてくる。

 未来にあるような地下街がアーチ状に伸びて左右に店舗が作られ、繁盛している。

 地下網は、国防上の利点が大きかった。

 本線と支線の駅周辺は、街が形成されていて、おれも、そんな街にいる。

 「霧島。こっちだ」

 「ああ・・・」

 涼しいと言えば海水浴で、海水浴できる場所がたくさん作られているけど、

 高層建築のフロアを丸ごと使った空中水浴も、お金持ちの間で、人気がある。

 おれ、同じ師弟人脈の友人に呼ばれ、摩天楼を眺めながら泳いでる。

 下を見ると、人が蟻のようだ・・・・

 いやぁ 持つべき者は友人だねぇ

 ていうか、お金持ちが家に呼ぶときというのは・・・・

 「なぁ 霧島。おまえ、将来は、なにするの?」

 「機械か。生物の方に進みたいかな」

 「先生になるの?」

 「んん・・・」

 「家庭教師で実績あるから、その気になれば、独立できるんじゃないか」

 「そうだな・・・」

 「なんなら、力になるぜ」

 「大旗本の大岡は、心強いねぇ」

 「ふっ 90年前は、殿様みたいだったらしいけど、いまは瑞樹の辺境に流されてるし」

 「財産を守るだけで、これといった夢がないからな」

 「バラマキのせいで。誰でも力さえあれば、夢の力を掴みやすい」

 「夢が見つからなければ、力があっても、方向性が決まらない」

 意外に、方向性を定められない富裕層が多い、

 少なくとも 力=夢 と思ってしまううちはいいけど、

 変な宗教に騙されたり、偽ユダヤに利用されると、暴君たちによって日本社会が悪化する。

 そして、人材を集めて、何かをするのだけど、

 時司の時は、部下として雇ったのに対し、

 霧島になると、友人同士の組織になるかもしれない。

 同好組織は、良い面もあるけど、悪い面もあるので、厄介な気もする。

 「そうだな・・・ じゃ・・・」

 

 

 

 

 綾波 総司(87)が亡くなったらしい、

 樺太藩の3代目当主は、長男の息子の修造(58)で、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  12月

 阿頼耶識(頁単位200文字→400文字)

 日本・コロンビア・ベネゼエラ海軍合同演習

 日米核兵器協議調印  東南海地震はなかった。なぜだろう (笑

 

 

 

 瑞樹人は、日本語を話し、日本史と日本文化を継承している。

 しかし、本当に日本民族なのかというと、未来の日本と違う光景が見える。

 日本国がイスラエル王国を継承し、天皇がイスラエル王を継承したせいか。

 中央集権でなく、公家衆、武家衆、10人長、師弟人脈が混在してるせいか。

 バラマキがあるせいか。

 自由な雰囲気が広がっている気がする。

 そうそう、阿頼耶識の単位が200文字から400文字に増え、

 文章のやり取りや、プログラムを作って職場に送ったりしている。

 また、閲覧数に比例して収入になるので、

 仮想世界でも下剋上というか、戦国時代が始まってる節があるかな。

 そのうち、誰かがグー×ル検索をやるかもしれない

 ていうか。仕組み知ってるし、情報処理戦略は大事だし、おれがやろうかな。

 しかし、パソコンもない時代にネット社会ができるとはね。

 

 

 

 海外地開発は、港湾都市の建設から始まる。

 幕藩連合が開発、造成、整地、区画整理と、

 道路網・地下鉄網。発電・送電線。電話・電音・電映網。上下水道網など初期投資を行い、

 50年かけて回収する。

 港湾都市と港湾都市を鉄道と道路が結び、

 その後、内陸に向かって、都市が建設されている、

 瑞樹開発を加速させたのは、綾波と時司の時代に、資源帯を開発させたからで、

 そうでなかったら、

 開発規模は、3分の1未満くらいで、産業も5分の1以下で、人口も少なかったかもしれない。

 バラマキと税制免除があるので移民しやすく、未開地を開発しやすかったのもあるけどね。

 

 ヘリコプターが物資を運んで、山頂へ向かっている。

 少し前は、飛行船がやっていた仕事だけど、運用がしやすいのか、クレーンヘリが中心になってる。

 瑞樹は、1億1千万人も住んでる割に、未開地が多い、

 国外開発が増えたせいもあるけど、

 瑞樹自体が都市開発から始まっていて、原野が広がっている。

 そして、民間投資の、お金がたまると、

 開発と造成と区画整理した地に、30万人規模の高層建築団地が建設が始まる。

 

 

 

 日米の間で、核兵器の使用を禁止する協定が調印され、

 あと、地上、空中、海中、宇宙の核実験の制限が課された。

 これで、肺癌は減るだろう。たぶん、

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  綾波 総司(87)  慶司(85)  佐奈(83)  晃司(79)

 

 おれ、 綾波 源司(あやなみ げんじ)  ⇒⇒⇒  時司史朗(ときつかさ しろう)

 ロゼ・ティーナ(60)   露瀬 統司(42)  露瀬 千夏(40)  露瀬 陽介(37)

 智子(58歳)  時司 頼経(39)  直衛(37)  美智(35)  雪妃(33)

 

 時司史朗(ときつかさ しろう)  ⇒⇒⇒  霧島 高雄 (きりしま たかお : 19歳)

  

 

 史実    7380万人

 戦記    3億7949万人

   日本  1億4966万人

   瑞樹     1億1011万人

   扶桑      500万8992人

   フィリピン  6385万人

   ナミビア・インド洋諸島・イスラエル・スペイン・ポルトガル語圏  5984万人

      スペイン・ポルトガル国境 カディス 200ku

      ベネゼエラ トルトゥガ島 156ku

      コロンビア・ペルー・ブラジル国境 レティシア4500ku

      ボリビア・パラグアイ・アルゼンチン国境 ピルコマヨ4500ku

      ウルグアイ バラ デル シュイ 100ku

      メキシコ・グアテマラ国境 200ku

      チリ ファン・フェルナンデス諸島 182ku

  オスマン帝国領バルカン北部自治区100000ku

  オスマン帝国領コーカサス北部自治区156000ku

 

 

 

 

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第93話 1943年 『国貴乞食賊党』
第94話 1944年 『マクロ経済は循環。ミクロ経済は営利。』
第95話 1945年 『焼肉屋で証拠隠滅ニダ』