第98話 1948年 『国外天下り利権は、いつか来た道』
ユダヤ暦5708年 皇紀2608年 明治47年
第122代明治天皇(69) 18代将軍 池田 徳真(44)
南ユダ諸派2支族系旧約聖書と、
北イスラエル10支族系旧約聖書が両立している世界になっていた。
南ユダ諸派2支族系旧約聖書が、一神教の排外的な聖書だったのに比べ、
北イスラエル10支族系旧約聖書は、統一されておらず、寛容で、融和性の強い旧約聖書に書き換えられていた。
そう、まるで、日本民族の品格と気質そのもので、明文化より体恤を優先し、多様性と整和性を尊ぶような。
もちろん、国外のユダヤ人、キリスト教、イスラム教は、権力基盤を失いかねないので、大騒ぎなのだけど、
統一されていないせいか、
日本と戦争するまでに至らない内容で収まっている。
戦争がないせいか。白人女性の人身売買が減少している。
でも無くならないのは、希少になるほど、購入単価があがるからで、
生まれた娘を売って、生活を楽にする白人がいるのか、資本主義的な理由なのかもしれない。
あと、カディス。イスラエル藩。バルカンと、コーカサスの日本学校の留学生が増加している。
日本で教育を受けると、妻としての出来がいいと、評判だからかもしれない。
01
年末年始の行事が終わると、仕事始め
京都に来ても、おれの 千章眼 の支配力は、変わらない。
最初は、日本の首都に来たぞって、高揚していた社員も移民を考えていない企業に入社したのだし、
若くても、身近に家族と、縁者がいないのだからホームシックにかかる。
瑞樹にも支店があるので、交替で瑞樹に異動させ、
その穴を孤児院あがりの社員で埋めている。
仕事が軌道に乗ると、試行錯誤や創意工夫が減って、量を増やす繰り返しになるのも企業というやつで、
千章眼 は、それになりつつあった。
たぶん、画像処理や映像処理が可能になるまで、大きな変化がなさそう。
国外に行く準備をしている。
日本の電話・電音・電映網を取り入れてる国は、多く、
阿頼耶識(1頁800文字) と 文字検索 と 床屋・井戸端談義板 をどうするかって、こと、
たぶん、石油とか、資源と交換に情報産業を移設しそうだし、
現地も、言語統一の推進に繋がると思ってるのか。その気になってるわけで、
日本も、次の将軍も絡んだ天下り利権でもあるし、
幕藩連合議会も、その気になって動いているらしく、
おれ、ちょ〜 儲かるかもしれない。
ていうか、次の将軍は、誰になるんだろう。
ていうか、ここにきて、長州藩、樺太藩、尾張藩が、拮抗している。
02
飛行機で、フィリピンに行く、
南方域は、日照権をあまり考えず、200m〜250m級高層建築を密集させられるのが特徴だった。
久しぶりのフィリピンは、高層都市が広がっている。
日本4億人の需要を支えているのもあるけど、人口増加分の建設需要も必要だった。
さらに国外の発注需要は莫大で、土建屋を国家財政から独立させてしまうほどの利権と収入を与えている。
ちなみに、土建屋は、幕営・藩営・独立系・海外地系など、40社ほどあって、多くが社員数20000人を超えている。
果物の占める割合が大きな駅弁を食べている。
安政江戸時代から地力で文明開化したせいか、食事に占める肉類は、10パーセントほど。
代わりに大豆ステーキーが一般的なのも、この世界の特徴なのかもしれない。
フィリピンは、地産地消で料理を作ると、和風がエスニック風になる。
まぁ 美味しいけどね。
不意に車内が赤く染まったので、外を見ると、千本鳥居の中を通過していた。
島と島を結ぶ海底トンネルが建設されたせいか、
旅客が増えると、計算したのかもしれない、
おかげで、ダバオ島とパラワン島を除く、主要な島々を鉄道で回ることができた。
森だと思っていた大地は
“12000石級大名建て” 2000石級旗本建て” の高層建築が数百棟も建ち並び、
日本人の投資熱がうかがえる。
むろん、石票で政治力を持ちたい人たちのおかげなんだけど、
日本の食糧自給率は、150パーセントを越え、穀物・酒類・加工食品の輸出国になっている。
逆に言うと、6億石(9000万t)になる。
農業用水は、牛肉1kg=穀物10kg=農業用水20tの計算になるので、
6億石(9000万t)は、1800億tと半端ないのだけど、
肉類消費が未来の日本より少ないのが、救いかもしれない、
03
平屋がいいか、高層建築がいいか。
海外地は、地租税と所得税の免税率が大きいけど、いずれ、正規の税率になるわけで、
高層建築に住むと、フロアごと購入しても、地租税は、40分の1から60分の1になる。
最初、平屋に住んでいた住人も、利便性と安全性で勝る高層建築に人気が集まり、
正規の税率になる3世は、高層建築に移動してしまう。
平屋は、旅行者目当てのコテージとして使われることが多くなるけど、
こちらも、利便性と、見晴らしの良さと、家賃の安さで、高層ホテルが、人気があるようだ。
トンネルを抜けると南国だった。
フィリピンの暑さには、正直、辟易しているのだけど、島が変わっても、風景は、あまり変わらない。
外で働いている人間は、建設従事者が半分を占めてる気がする。
室内従事者は、高層建築に比例して増えているけど、短期間に稼げるのは、土建だし、
若い内は、土建で体を作りつつ、金を稼ぎながら人脈を繋ぎ、歳をとるにつれ、室内従事に移行するのが一般的かな。
例外は、電子産業で、どうしても、若い人間じゃないと、わからない。
台車で新聞が回って来たので、買うと、
アメリカのメキシコで、弾薬庫(TNT2000t分)が爆発。
アメリカは、事故なのか、テロなのか、気になるところ、
欧米は、戦争しないと、自動的に利息と配当と経費と人件費が紙幣の総量を上回る。
むろん、スケープゴートを探し、
金融詐欺や大規模テロで、受取人の元金と、配当と経費と人件費を御破算にする手も無くはないが、
紙幣供給量を増やすわけじゃないので、時間稼ぎに過ぎない、
それでも、小さなことからコツコツと、欧米で金融詐欺も増えているようだ。
日本は、どこの世界に行っても、武術を披露しないと、武士と認められない。
武士と認められないと、それなりの扱いしかされず、窮屈な思いをする。
綾波、時司は、鏡新明智流をやってたし、霧島になって北辰一刀流をやり始めた。
ちなみに武士の出自で帯刀を許されていても、道場で21歳の適正年齢試験に合格し、やっとこ、一人前。
教えることができる免許皆伝の21歳資格がないと、馬鹿にされるし、
まして、剣技が下手くそだと、軽蔑される。
武士の出自でなくて帯刀を許されていなくても、剣技が優れていると、武士扱い。
おれが、日本刀の2倍、3倍も重い木刀を振り下ろして鍛錬するのも袈裟斬りで、刃筋の軌道と、制動を綺麗に見せるためかな。
ちなみに、袈裟斬りは、首の太さを基準にしているから バサッ! っと斬るたびに、思うところがあるよね。
ああ、詰まらぬものを斬ってしまった・・・
そうそう、おれ、三世代目にして、ようやく、武人の域に達しまして、
組手は、共有ルールの柔道、合気道、空手の3つから選択する。
扱心流、大東流合気柔術、合気道の流れを組む、空気投げをやってみせると、拍手喝采、
でもまぁ 上には上がいるわけで、23歳にしては、すごい武術家だと思われても、
実年齢の割に大したことないかもしれない。
04
思考、生活、食事内容、友人関係、体験で、表情が変わる。
綾波、時司、霧島と、三代生きてきて思ったのは、それで、
三者の写真を見ると似てるけど、微妙に違う。
千章眼 に割り振られた磁気記憶装置を見て回る。
あと、電子図書館なんだけど、
フィリピンならフィリピンで、作者の地元主義を取ることになるらしい。
フィリピン発作者は、少ないので不利なんだけど、
それでも、いまある書籍が全て、電子化されるとなると、相当な量になるし、
電話代の一部が、直接、作者に振り分けられるとなると、煩わしさが、減少するかもしれない。
将来的には、電話代の半分が、上位10万頁に再配分される可能性が出てきているし、
そうなったら、電子空間は、さらに膨大になるかもしれない。
あと、文字検索で、類似文章の検索をするので、発覚も速くなるかもしれないね。
しかし、この時代、広告戦が中心で、サブカルチャがあまり意識されてないようだけど、
1頁800文字だと、そんなものなんだろうな。
05
パナイ島 ロハス造船所に行くと、輸出用艦艇と、国内向けの艦艇が建造されている。
台湾と、イギリス領と、オランダ領に航空基地があって、戦争になったら爆撃されるのだけど、
現代戦は、総力戦で、戦力以上に産業基盤の大きさと強さが重視される。
たぶん、植民地は、一ヵ月もせず、継戦力を喪失してしまうのに対し、
フィリピンは、基幹産業が残っていて、幾らでも継戦できそうな気がする。
食道に立ち寄ると、軍艦の買い付けなのか、アチェ王国海軍将校を見かける。
彼らは、インドネシア統合戦争を控えて、心配しているようだ。
実のところ、イギリスとオランダは、植民地を搾取するばかりなので、
結果的に、アチェ王国(スマトラ島)が発展し近代化し、
植民地は、原野しか残っていない。
植民地を支援し、独立戦争を持続させている限り、
英蘭の植民地維持は、利益より負担が大きくなり、手放すよりなくなる。
その時、どういった国境線で手放すかは、イギリスとオランダ次第なのだけど、
産業格差を利用して、植民地を取り込むことはできるわけだけど、
反アチェ教育 反日教育 反タイ教育 をしてるんだろうな。どうせ、
06
ミンダナオ島(97530ku)は、イスラム教が強いかな。
将来的には、レイテ島か、サマル島まで、海底トンネルを掘って、繋げられると思うけど、
長居すると、半裸生活が馴染んでしまいそうになる。
ていうか、旅行なんで、短パン生活だぜ、
パラワン島(11785ku)
独立できそうなほど、基幹産業が形成されている。
以前は、平和そうな島だったのに、震電が飛んでいる。
ボルネオ島に米英仏軍の駐留軍が整備されて事情が変わったようだ。
アメリカ(A)、イギリス(B)、清国(C)、オランダ(D)の反日包囲網は、相変わらずだけど、
史実より戦線を後退させているのが、救いで、
イスラム圏、スペイン・ポルトガル語圏、インド、タイ王国、ベトナム帝国、カンボジア王国、
極東ロシア、ドイツ、イタリア、オーストリア=ハンガリー帝国とは、貿易を拡大させている。
小さな島なのに、生産過剰で豊かなのは、そういった事情があるからなのかもしれない。
07
ロンドンオリンピック
日本の電話・電音・電映網が試合会場まで延ばされ、全世界に報道されていた。
オリンピックを利用した局地的な使用拡大だけど、
欧米の権力層や富裕層は、日本の電話・電音・電映網を利用したいが、国民には利用させたくないらしい。
映像で見る限り、オリンピックは、盛況だったらしいけど、
アチェとの戦争が近いと考えてるものが多く、イスラム圏は、警戒してるみたいだ。
アチェ王国(473600ku)
音声や映像では、わからないことがあって、
その気になってインドネシア解放を準備している国に行ってみるのも悪くない、
幾つかの基本的な単語というか、文書を暗記して、街を歩く、
といっても、アチェ語、ガヨ・アラス語、アヌック・ジャメー語、タミアン語のほか、
レジャン語、マレー語、ミナンカバウ語、バタク語、マンダイリン語があって、
とてもじゃないけど、覚えきれない。
アチェ語で統一する気らしいけど、いつになるやら、
アチェの民族衣装と、それ以外の衣装に差があるので、何らかの差別がされている気がする。
広告は、アチェ語だけでなく、日本語も使われている。
来て、わかるのだけど、
植民地インドネシアを解放するとか言ってるアチェ人は、
スマトラ全域の支配と、他部族を統制をしつつ、政治制度を確立していくうちに、
基幹産業と、公務員を占めるようになり、貴族みたいな生活を送って堕落している。
ちなみに、ニューギニア人と、フィリピン人が建設事業で入植してきて、
アチェ人に次ぐ地位を得てるらしい、
ていうか、植民地支配する白人の立ち位置になってる。
困ったものだ。
アチェ王国は、南に遷都する準備を進めても、アチェ人の拠点は北端にあって、
開発と投資を急ぐため、日本資本が建設した高層建築が建っていた。、
幾つかのフロアは、日系旅館で、日本人が宿泊しやすく、
おれも、一部屋借りている。
ちなみにアチェ王国の文字検索は、とりあえず、日本語とアチェ語だけ、
ほかの言語は、やらないかもね。
来たついでに、鉄道やカモメ機に乗って、スマトラ島の資源探しをするつもり。
日本政府が干渉できない国外資源利権があると、次の若返りで有利だしね。
ていうか、国際金融マフィアの気分だぜ、
アチェ軍と擦れ違う、
行進の上手い軍隊は強いと言うが、
アチェ軍は、スマトラ島からオランダ軍を追い出せて自信を持ってそうだし、
日本から購入した38t級95式戦車と、装甲車と、自走砲を配備してるので強い気がする。
戦力があるのなら、列強に植民地にされる心配はないかもしれないけど、
侵攻作戦なんてやろうものなら、幾ら金があっても足りない、
新聞を見ていたら、綾波家次男の慶司(89)が往生したらしい、
08
アチェ王国政府は、多民族支配で、
電力生産、食糧生産、通信網、上下水道、鉄道・道路など基幹産業の独占を目論んだ。
もっとも、そんな工業力も、資本も、人材も、技術も、ノウハウもないのだから、
日本に依存するよりなく、
逆に日本資本は、国外に治外法権的な利権を作りつつあるようだ。
ちなみに、基幹産業を握った状態で、逆進性の強い消費税なんてやったら、
もう、濡れ手に粟で、自動的に弱い順番に殺して、利権を拡大できる。
笑いが止まらない、みたいな。
もっとも、アチェも日本と同様、累進課税の強い地租税と所得税なので、うまみは小さいかな。
ベトナム帝国サイゴンに行って、
そこから、1600mm広軌の鉄道で、イスラエル藩まで行ってみるつもり、
ていうか、それができるらしい。
でもベトナム帝国、カンボジア、タイ王国は、アチェ王国より日本利権が小さくて、面白みが小さいらしい。
とりあえず借り物で独立戦争やった国と、植民地にされなかった国の違いかもしれない。
そんなこんなで、ただ通過していくだけ、みたいな気がする。
それでも 文字検索 と 床屋・井戸端談義板 の調印は、やらないとね。
問題は、センターになる中央コンピューターをどうするか、
なんだけど、いざとなったら、船でもいいかもしれない。
09
どこに行っても、日本人は、植民地化を防いでくれたと、感謝されている。
それに比べ、清国、経国は、反日を貫いてるみたいだ。
困ったものだ。
ていうか、未来の日本の政官財は、どんだけ、マゾ思考なんだって、笑うけどな。
バンコクは、欧米人も多い。
たぶん、自力で独立を保った国として、日本人が一目置いてるせいかもしれない。
あと、国産の自転車らしきものが走ってる。
日本か欧米列強の自転車を買った方が安くて、性能が良いだろうに、
そう思うのだけど、タイ王国が買い支えてる気がする。
インド王国ビルマ藩に入ると、インド国旗より、ビルマ藩旗が多いことに気付く、
インド紙幣は、日本が印刷していて、金融は14歳以上の男子にバラマキしている。
ヒンディー教は、カースト破壊だと、怒ったけど、
カーストのないイスラムと、ビルマの仏教が怒って独立だと脅迫し、押し切ったらしい。
おかげで、日本と同じ、金融システムになっている。
まぁ 生活必需品や税制でバランスを取ってるらしいけどね。
10
インド帝国(4903312ku)は、西はパキスタンから東は、ビルマ州まで広がっている。
総人口は3億人を超えてるので、日本より少し少ない。
そして、インドを支配していたイギリス人4000人は、もういない。
ていうか、4000人で、当時3億人を支配していたのだから、凄いとしか言えない。
いまのところ、パキスタンと、ビルマの分離運動は、収まっている。
その方が、市場が広くて商品を捌きやすいからなのだけど、日本と似たような幕藩連合を形成している。
早い話し、半分独立した自治体の連邦制だ。
ちなみに、パキスタンと、ビルマで独立する動きはあるけど、自治権は、大きいし、
経済的な市場も捨てがたいので、現状維持のようだ。
100万人以下の言語部族は、不幸な気がするけど、
そういう少数言語部族は、ヒンディー語か、英語か、日本語を覚えようとするらしい。
あと、電音・電映で、日本番組のヒンディー語版が多いのも、
日本文学のヒンディー語翻訳本が多いのも、たぶん、ヒンディー語で統一したいのかもしれない。
インド帝国で分離運動を防いだのは、日本の介入と、社会基盤投資があったからといわれる。
首都ニューデリーは、世界有数の高層建築群が形成されつつあるし、
見上げるような高層建築を見て、日本の電話・電音・電映網が広がっているのを確認すると、
あれだ。
金の成る木。
日本資本の対外浸透と国外利権は、大きいって、思えるね。
ちなみに、インドに居住している日本人は、50万人を超えている。
それだけ、膨大な建設事業に関わってるということなんだけど、
逆に言うと、50万人のインド人が日本を旅行していることになる。
とはいえ、数字上のトリックで、インドに利権を持つ代理人の日本人50万人と、
日本に利権を持たない旅人のインド人50万人では、中身が、まるで違う。
これから、インドの資源探査をするけど、インド利権は、馬鹿でかい気がする。
あと、インドの 文字検索 と 床屋・井戸端談義 だけで、おれ、お金持ちになりそう。
しかし、インド人って、計算力だけは、日本人以上かな。
日本で2桁掛け算を教える師弟人脈は、少ないからね。
ヒマラヤ山脈を水源にする水力発電事業は、馬鹿でかい。
日本にしたら、利権があれば、配当が得られるし、金が入れば、資源を買うことができる。
当然、工作員を雇うこともできる。
幕藩連合は財政の足しになるし、藩も財政の足しにする気だし、投資家も、国外の口座にたんまり金を貯め込み、
必要に応じて、資源を購入できるのなら、おいしいわけ、
これが行き過ぎると、国益を天秤にかけた為替相場で儲ける輩が現れるけど、
そうならないようにして欲しいものだ。
インド藩王が、日本の藩主と、仲が良くなるのは、権威の相互補助みたいなもので、
似たような心理になりやすく、同業者組合的な挨拶かな。
そして、特別な関係であるほど、利権も大きくなる。
ていうか、小さな地域でも赤道に近い南方だし、高層建築だと、60倍も水増しできそうなんですけど、
しかし、イギリスから搾取され続けられてきた国は、条件のいい取引だと、意外にすんなりと調印するようだ。
日本の藩の利権の数倍も強大な基幹産業利権を持つインド藩主が何人もいて、インドコネクションを形成してる。
ていうか、おれの孫がいるよ (笑
ていうか、インド料理で出されたマトン・ビリヤーニーが美味いんですけど、
インドの列車は、バラモンやクシャトリヤのための列車が多い。
もう、びっくり、
金に糸目を付けずに発注するものだから、日本の鉄道関係者は、笑いが止まらないかもしれない。
あと、どこの藩国に行っても、日本の高層建築が建設されている。
バラモンと、クシャトリヤにしたら、
少ない労働者で、莫大な生産力と収益が得られるのなら、権力が安泰だったからで、
対価になる日本の専有地は、イギリスに奪われたモノに比べれば、はるかに小さかった。
おかげで、日本の旅館を見つけやすい、
まぁ 現地のホテルに泊まってもいいけど、まだ先が長いし、腹を壊したくないかな。
ていうか、外国で病気になることほど、寂しいことはない。
11
パキスタンに入ると、インド国旗より、パキスタン藩の藩旗の方が多い。
ちなみにインド中央のハイデラバード藩も藩旗が多かった。
まぁ 独立したいのかもしれないが、自治権が大きいので様子見なのかもしれない。
しかし、パキスタンも日本資本がやけに多い。
海岸線は、淡水化プラントが連なっていて、内陸に向かって、高層建築が建っている。
どのみち、二束三文の土地だからと、日本のゼネコンにくれてやったのかもしれないけど、
ナミビアより、好条件だし、
たぶん、パキスタンの基幹産業も日本資本次第かもしれない。
車内新聞を見てると、綾波家長女の佐奈(87)が往生したようだ。
綾波家のおれの子供は、晃司(83)だけになっちまったな。
ていうか、83歳とか。老人だよ。
家督は、それぞれ、孫に移してるみたいだし、
余ほどの馬鹿でなきゃ 綾波家は、大丈夫だろうって、気がする。
イランに入国すると、完全に独立国、
日本資本は、浸透してるけど、軍需が中心で、
基幹産業の浸透は、タイ王国と同じくらいで、国産化を急がせている。
まぁ 日本以外の資本も入り込んでるってことかな。
アメリカ、イギリス、ドイツの中古兵器が並んでいる。
ちなみに、オスマン帝国、イラン、インド帝国と、中洋3国は、横並びで国家産業を拡大中かな。
あと、サウジアラビア、オーマン、エチオピア帝国、
ザンジバル、マダガスカルは、日本資本を入れてるので、
太陽光熱発電と、淡水化プラントと、高層建築が建ちまくりらしい。
ていうか、こちらの方が、日本資本の比率が大きい。
ていうか、国内で人気のない天下り利権らしい。
そうそう、米英仏が、日本と、イスラエル藩・ナミビアを分断するため、
中東・中洋世界を戦争させようと画策している。
12
オスマン帝国(210万ku)
1919年に始まった十字軍世界大戦は、14年間続き、1933年に終結した。
オスマン帝国は、総人口3000万のうち、
350万人を失い、戦傷者750万人と、行方不明280万人に達していた。
戦後15年、オスマン帝国は、人口を回復させつつあるようだけど、
平均年齢は、低く、
国力の回復は、まだ遠い、
熱砂の砂漠は、高層建築が建設され、トルコ人が支配域を広げている。
アラブ人は、反オスマン、反トルコなのだけど、
バルカンとコーカサス域の利権を日本資本に切り売りするたびに、
トルコの基幹産業が大きくなり、砂漠に高層建築が建ち、アラブでの経済的な支配権を強くしていた。
おかげで、サウジアラビアとは、不仲らしいけど、
サウジアラビアも、日本に石油を輸出することで、国力を増強しているので、
両国は、日本への利権売りがしばらく続くはず。
ていうか、国家意識より部族意識の方が強いのも事実で、王族支配の確立が先なのかもしれない。
車窓から外を見ていると、軍事教練している地域が多い。
十字軍世界大戦の焦点国だけあって、好むと好まざるとに関わらず、日本資本の浸透が大きいようだ。
それでも、イスラエル藩以外の国土を守り、
別途に日本資本に譲渡した利権も、
オーストリア=ハンガリー帝国、ルーマニアに近いバルカン北部と、
ソビエト国境に近いコーカサス北部に集めることができた。
日本資本は、危ない橋と思いつつも、
巨大利権に目が眩んでバルカン北部と、コーカサス北部に投資している。
ていうか、電化製品、自動車を売ってでも、相当な石油と、利権が入るのだから、追加利権も増えてるらしい。
ちなみに、日本が国内に配備している戦車より、オスマン帝国に輸出した戦車の方が多く、10000両を超えている。
あと、装甲列車も多いようだ。
ちなみに、もう一度、十字軍世界大戦なんて起きたら、
イラン、サウジアラビア、オーマン、ザンジバル、エチオピアの装甲列車が
オスマン帝国の支援で、駆けつけることになるらしい。
バグダードは、エジプトのカイロと並んで、アラブ圏最大の街かもしれない。
街の雰囲気で感じることは、イスラム圏であること、
あと、トルコ人とアラブ人の反目かな。
たぶん、元々あった反目だけど、
日本の兵器と武器弾薬を装備したトルコ軍は、強いし、
日本商品の専売でトルコ人の富裕層が増えてることで、反目を大きくしている。
まぁ 格差が広がっていることに対する反発だね。
その格差と反発を利用して、トルコ人とアラブ人の内戦を企ててる勢力が浸透しているし、
武器と麻薬を浸透させてるみたいだけど、
いまのところ、日本のおかげで、利便性と、娯楽が増えてるし、サウジアラビアに亡命する者も多い。
なので、反乱は、困難って気がする。
そういえば、インドでも、イランでも、主権民と従属民の格差を利用して、対立させている。
イスラム圏とか、キリスト圏とか、共産圏とか、
そんな一括りにまとめあげようとする地政学者は多いけど、
中身は、貧富差別、民族差別、宗派差別、言語差別、地域差別の争いで、ドロドロしてるし、
個人的感情は、さらに強い気もするね。
日本利権が少なく感じるのは、日本利権がバルカン北部と、コーカサス北部に集まってるからだけど、
それでも、日本人を見かけるし、日本料理があって、現地の客も多いようだ。
でも、せっかく来たのだから、イラク料理を食べるかな。
カモメ機で、サウジアラビアを飛ぶと、淡水化プラントと、高層建築が建ち並んでいる。
湯水のように溢れる石油の対価で、街が建設できて、産業を興せるのだから安いものなのかもしれない。
サウジアラビア艦隊が浮かんでるし、
サウジアラビアは、国が強くなってる気がするけど、
あくまでも部族社会で、
サウード家アブドゥルアズィーズ・イブン・サウード王の王権が強まって、裾野が広がってる感じかな。
ていうか、部族の娘たちと、子供を作ることで、王権を広げてるのだから、
日本人の娘が何人も嫁いでたり、王位継承権を持つ日本人とのハーフが居たり・・・・
そういえば、綾波時代、
おれの闇閨閥の娘にアラビア語を学ばせて差し出したような気がする。
おかげで、瑞穂系列が、油田の権益を得たのだけどね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
綾波 慶司(89) 佐奈(87) 晃司(83)
おれ、 綾波 源司(あやなみ げんじ) ⇒⇒⇒ 時司史朗(ときつかさ しろう)
ロゼ・ティーナ(64) 露瀬 統司(46) 露瀬 千夏(44) 露瀬 陽介(41)
智子(62歳) 時司 頼経(43) 直衛(41) 美智(39) 雪妃(37)
時司史朗(ときつかさ しろう) ⇒⇒⇒ 霧島 高雄 (きりしま たかお : 23歳)
史実 8001万人
戦記 4億2379万人
日本 1億6026万人
瑞樹 1億2070万人
扶桑 698万7820人
フィリピン 7442万人
ナミビア・インド洋諸島・イスラエル・スペイン・ポルトガル語圏 7041万人
スペイン・ポルトガル国境 カディス 200ku
ベネゼエラ トルトゥガ島 156ku
コロンビア・ペルー・ブラジル国境 レティシア4500ku
ボリビア・パラグアイ・アルゼンチン国境 ピルコマヨ4500ku
ウルグアイ バラ・デル・シュイ 100ku
メキシコ・グアテマラ国境スチアテ港 200ku
チリ ファン・フェルナンデス諸島 182ku
オスマン帝国領バルカン北部自治区100000ku
オスマン帝国領コーカサス北部自治区156000ku
第97話 1947年 『権威は器。器の中は・・・・』 |
第98話 1948年 『国外天下り利権は、いつか来た道』 |
第99話 1949年 『じっちゃんの名に賭けて』 |