月夜裏 野々香 小説の部屋

    

錬成系 維新戦記 『1kg級魔法使いで』

 

  

  

 第99話 1949年 『じっちゃんの名に賭けて』

 

 ユダヤ暦5709年  皇紀2609年  明治48年

 第122代明治天皇(70)

 18代将軍 池田 徳真(45) ⇒ 19代将軍 千家 夷隅(26)

 

  

 

 うっかり買っちまった×夜×の戦記で、この世界に来て99年、

 未来の敗戦日本を回避しようと、右往左往。七転八倒したけど、

 この歴史の、この世界の、この日本は、戦争回避に成功したかな。

 史実だと、アメリカ一極支配の戦後で、ソビエトが対抗馬として急成長していたけど、

 この世界の日本を筆頭に、アメリカが対抗馬で、

 イスラム世界、スペイン・ポルトガル語圏世界、英語圏世界、ロシア語世界、

 ドイツ語世界と、多極化しつつある

 未来人のおれが想定しない方向に歴史改変が流れたとしてもだ。

 人生に意味や目標を持たせてることは、

 逆に人生に意味や目標を持たせないことより、悪くないかもしれない。

 それは、それとして、

 おれが、若返りを繰り返して、死なないとしたらエンドレスだよね。

 いつまで、続くんだろう。

 

  

 

 01月

 東南アジアのサイゴンから鉄道で、イスラエル藩までいけるとか、日本人客が増えそうで、

 事実、日本人乗客は少なくない、

 イスラエル藩(34000ku)に入ると、日本人8割、非日本人2割の比率になっている。

 

 “大名建て” “旗本建て” の高層建築が並んでいるけど、

 日本風の城郭・神社があるのも特徴で、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教の観光客が多い。

 あと、南ユダ系諸派が居るので、日本なのに日本という気がしない。

 こういう場所に来ると、武士らしく、和装で、腰に日本刀を下げるようになるのだけど、

 外国人も和装で、腰に日本刀を下げてたりで、

 妙な感覚に囚われるというか、いったい、どこの異世界なんだろう。

 そんな気がしてくる。

 ちなみにイスラエル藩は、輸出用戦車、自走砲、装甲車を生産しているので、羽振りがいいようだ。

 収益のほとんどは、国境線付近の壕と堡塁の造成費用に使われ、

 戦車が登坂できないよな国境線が形成されていた。

 国防の安全性に比例して、日本資本と日本人の移民が増加する。

 錬成した10000紙幣をイスラエル藩の銅行の貸金庫に入れる。

 年々 10000文紙幣の比率が減ってきてるし、

 早く、全部、印刷物にしたい気もするけど、

 おれの政治力の根源でもあるし、ぶっちゃけ、悩ましい問題だよな。

 

 

 

 最新の土建技術で本気で城郭を作ったら

 そんな城が海外地には、必ず一つ以上あって、城下町みたいなものを作っている。

 イスラエル藩だと、エルサレムの北25kmの海抜1000mの山にあって、

 天守閣は十層十階で、周囲6つの副天守閣の城郭も含めると、日本最大規模かもしれない。

 周辺は、桜や森林が植樹され、人口湖水が城郭を囲っている。

 壁は材木を使ってるように見えるけど、そう見せかけているだけなのかもしれない。

 まぁ その方が長持ちさせられるけどね。

 なんにしても、観光地だし、時々 映画撮影に使われている。

 

 そこで、約束していた時司の縁故の初老の人たちと会う。

 知った人だけど、おれが若返ったなんて、思わないだろうな。

 「・・・本当によく似ている」

 「似てるな」

 「ああ、そっくりだ。面影がある」

 「そうですか」

 「時司殿には、お世話になった」

 「愛人の息子でも、恩人の息子だ。なにか、あったら、協力させて欲しい」

 「い、いやぁ そういわれても」

 「そういえば、霧島殿は、阿頼耶識で、活躍していると聞くが、本当かね?」

 「はい、阿頼耶識を 千文眼 で、文字検索出来るようにしました」

 「そうか。あれか。使わせてもらってるよ」

 「あれ以前は、電話番号とページ番号で、探していたからな。楽になった」

 「霧島殿は、結婚をどうするのかね?」

 「仕事を口実に、日本のお見合い会場から逃げ出してきたところです」

 「あははは・・・ 24なら、まだ若い。しかし、そろそろ、決めるのも悪くなかろう」

 「そうか。そうか。綾波殿、時司殿に繋がる血統なら、間違いあるまい」

 「血統を信じても、碌なことありませんよ」

 「はっ 時司殿とおんなじことを言うとはな。こりゃ 本物に違いない」

 「さぁ 創巧社を案内しよう」

 「いいんですか?」

 「いいとも、いいとも、創巧社の株も少しは相続してるのだろう」

 「ええ、少しは」

 「それなら、何とかなるよ」

 いま、ヘリウム3を使った核融合を研究させている。

 ていうか、核分裂の次は、核融合だし、

 おれがいろんな機関にヘリウム3を10kgずつ錬成して、渡してるんで、

 基礎研究だけは進んでる感じ、完成したら、人型ロボットを作るつもり。

 

 動物の脳を使った4脚歩行機械を見たよ。

 血液と酸素を脳に流し込んで脳を生かし、

 外界の情報を電子的に脳に情報を流し込んで、

 脳が考えた行動を神経系から機械に伝達して、機械を動かす的な。

 将来的には、老化した人や、植物人間の脳が入るかもしれないけど、

 いつになるやら、

 

 

 千章眼 イスラエル藩支局

 新人は、孤児院から見つけてくることもあるけど、普通に電子計算処理系の師弟人脈を使うことも多い。

 というより、孤児院のから電子技術の師弟人脈に送り込み、

 ホームページ “阿頼耶識”

 検索エンジン “千章眼”

 掲示板 “床屋・井戸端談義板”

 を研究開発させたといってもいい。

 まだ、1頁800文字だけど、いずれは、未来のネットワーク網以上にするんだ。

 

 

 日本幕藩連合形成後 幕藩連合政府 = 国軍 > 藩 の認識が一般化していた。

 しかし、イスラエル藩は、外国の中で孤立しているせいか

 国軍 = 藩 の結びつきが強く、

 配備されている戦車は、50t級97式戦車で、チタン製34t級97式戦車も製造している。

 価格比50倍でも、国土が小さく人口が少ないと、そんなこと、いってられないのかもしれない。

 もう一つ、注目されているのが、戦闘機の仕様で、

 電子戦が強く、航続力の長い大型戦闘機が求められている。

 いま開発中なのが推力5000kg級ターボファンエンジンなんだけどね。

 日本と、イスラエル藩・ナミビアでデーターをやり取りしながら24時間体制で開発している。

 あと、射程4000kmの地対地ミサイルと、

 富嶽搭載の射程2500kmの巡航ミサイルを開発している。

 

 

 

 電映を見ていると、

 18代将軍 池田 徳真(45) ⇒ 19代将軍 千家 夷隅(26)

 将軍家が変わったらしい。

 長州藩、尾張藩、樺太藩の三つ巴になると思ってたら結着が付かず。

 なんと、千家。

 “国譲りから、国返し?”

 そんなロゴが映されていたけど、

 たぶん、イスラエル藩と、イスラエル親衛隊の増強で皇族・公家衆の権威が増し、

 国権掌握で不安になった幕藩連合が、千家を将軍職に押すことで、バランスを図ったらしい。

 もっとも、出雲も北イスラエル10支族の一つなので、対外的に大きな違いはなさそう。

 

 

 あと、1000万人長と、1000万人長区画が正式に承認された。

 総人口4億3565万人。

 20歳以上の男子で、6年任期2年ごと10人長選挙で、

 19歳以下の男子と、女子供は、10人長選挙権がないので外れる。

 1000万人長は、先任11人、主任11人、副任12人の合わせた34人。

 100万人長は、先任110人、主任117人、副任125人のを合わせた352人。

 本人か。その代理人が、幕藩連合議会にいることになった。

 もっとも、議会を制すのは、人数でなく、あくまでも石票で、

 1000万人長の権限は、将軍と似て、戦争でも起きない限り大きな権限はない。

 特に藩主とかぶってる日本だと、影が薄いかな。

 それでも、1000万人長区画のGDPは、

 ドイツ、イギリス、フランスなどの中規模列強並みの生産力があるので、

 統治しやすい最大規模なのかもしれない。

 

 

 

 ユダヤ神社は、外国人の巡礼者が集まってる。

 彼らにとって、南ユダ2族諸派のユダヤ教が常識だったのだけど、

 北イスラエル10支族系神社がイスラエルに建立したことで、常識が覆されていく感じだ。

    イスラエル王国  ⇒  北イスラエル10支族     ⇒  日本神道  ⇒  日本ユダヤ神道

               ⇒  南ユダ2支族 ユダヤ教

                      ⇒  キリスト教  ⇒  カトリック  ⇒  プロテスタント

                             ⇒  イスラム教

 系統的に、非キリスト教、非マホメットなのだけど、

 十字軍世界大戦後、キリスト教が力を失ってるので、

 イスラエルを継承した日本と、イスラエル王を継承した天皇に関心が集まってる気がする。

 そうそう、キリスト教が力を失っても、イスラム教は、再興しつつあるようだ。

 というのも、イスラム圏の北イスラエル10支族の日本との連携で、

 十字軍世界大戦で独立を守ったからで、

 しかも、イスラム教は、ユダヤの本筋と、ケンカしていないという事になった。

 

 

 全ユダヤ会議は、イスラエル王を継承した天皇の代理人が中心で、

 北イスラエル10支族と、南ユダ2支族諸派が議会を構成している。

 議会は、金貨による分担金で議決が決まるけど、

 焦点は、北イスラエル王国と南ユダ王国の歴史認識の違いが中心で、

 北と南の、どっちが主流になるかということと、

 ハザール系白人を第13支族とするか、ユダヤ教信者とするかで、揉めている。

 これは、平行線のまま決着がつかないんじゃないかと思ってるし、

 向こうもそのつもりのようだ。

 

 

 

 

 

 

 02月

 オスマン帝国領コーカサス北部自治区156000ku

 名目上、オスマン帝国領、

 まだ、雪が残っている。

 ブルガリアのバルナと、グルジアのバトゥミと似て、日本利権が大きく、

 年を追うごとに日本の利権が南側に下がっている。

 どのみち、オスマン帝国の防波堤だけど、

 水力発電と、コーカサス山脈の地熱発電と、山脈颪の風力発電でエネルギー自給率が高く、

 工場さえ建設すれば、工員を雇って、部品を製造できた。

 白人列強は、黄色人種に植民地化された白人世界に、腹を立てているのだけど、

 現地は現地の事情があるようだ。

 コーカサス域は、人種のるつぼで、

  コーカサス諸語系 チェチェン人

   イングーシ人  アヴァール  レズギン人  チェルケス人

   アディゲ人  カバルド人  アブハズ人  グルジア人

  インド・ヨーロッパ語族系 アルメニア人(アルメニア語派)

   ウクライナ人(スラヴ語派)  オセット人(イラン語派)  ロシア人(スラヴ語派)

  テュルク諸語系 アゼルバイジャン人

   クミク人  ノガイ人  カラチャイ人  バルカル人

 がモザイクのように入り組んでいる。

 歴史的、文化的に、反オスマンが強いけど、それ以上に反ロシア、反ソビエトが強い。

 そして、十字軍世界大戦で多くの青年男子を失って、戦後の立ち直りが遅れている。

 バラマキ型金融は、好まれていた。 

 現地有力者は、高層建築や社会基盤の利権を欲し、

 現地民の多くも雇用と所得が得られ、日本資本を歓迎したことから、

 大きな反日・反オスマン暴動は、起きていない。

 というより、ロシア人統治より益しと思われているようだ。

 日本型社会基盤と、電話・電音・電映網は、広がっているし、

 10人長選挙と、日本型の教育も行われている。

 日本文化も、少しずつ受け入れられ、定着している。

 あと、なにがいいって、自然、

 南側が山脈なんで、陽が当たりにくく、肌寒いけど、日本人好み、

 比較的安全性の高い山岳地を中心に地下鉄網が伸び、

 基幹産業が形成され、高層建築が建てられている。

 北のソビエトとは、国境を挟んで、警戒態勢を敷いているけど、

 オスマン軍は、38t級95式戦車、自走砲、装甲車配備で、

 コーカサス部族軍は、少しずつ部隊を大きくさせて、自衛させている。

 少なくともソビエトに組み込まれるよりましな生活水準なので、

 ソビエト軍が攻めてきたら自発的に戦うような気がする。

 ソビエト軍は、日本が核武装していることを知ってるし、

 日本の利権を脅かすのを避ける気がする。

 山岳域に孤立した日本軍基地は、地下鉄網で結ばれ、

 ジェット戦闘機と、ヘリコプターと、装甲列車と、戦車が配備されている。

 

 

 コーカサス域の電音・電映網は、現地語が話されているけど、

 全域で流れているのが日本語で、質がいいものが多くて、視聴率があるようだ。

 おかげで、日本語を話すコーカサス人は、少なくない、

 コーカサス域がソビエトより生活水準が高い限り、現状維持な気がする。

 

 

 

 

 

 03月

 コーカサスから黒海を横断すると、バルカン半島に渡れる。

 バルナから、日本人自治区に入っていくと、コーカサス自治区より不利な状況が見て取れる。

 オスマン帝国領バルカン北部自治区100000ku

 国境の向こうが、オーストリア=ハンガリー帝国と、ルーマニアなので、それほど、強くないのだけど、

 外圧が弱いのに、自治区はブルガリア人ばかり、

 トルコ人も、日本人も、それなりに嫌われている気がする。

 逆に、オーストリア=ハンガリー帝国の方が、日本人の印象がいいくらいなので、

 日本人が利権を保ててるのは、

 十字軍世界大戦でのブルガリア人の人的被害が大きかっただけなのかもしれない。

 ていうか、日本に売られてきた美少女の大人版をよく見かける。

 ていうか、日本人と、ブルガリアとか、コーカサスの血統的な繋がりは、大きくなってる気がする。

 日本自治区で暴動とか、反乱に至らないのは、有力者が日本の利権の分け前を望んでること、

 日本資本の投資で雇用と所得が増えてるので、経済的要因。

 

 

 

 

 新聞によると、

 武士家系の母子家庭の母親が祭の日、ヤクザ抗争に巻き込まれて怪我を負い。

 息子(16歳)が、ヤクザの組に殴り込む殺傷事件があった。

 ヤクザ3人が死亡し、4人が大けがをし、息子も、大けがをして病院入院したらしい。

 武士階級が弱くなると、ヤクザが成り上がり、

 ヤクザが弱くなると、朝鮮・支那マフィアが蔓延る。

 早い話し、武士、ヤクザ、マフィア・・・ どのカテゴリが、暴力をふるえる立場である方がいいのか。

 という、どうしようもない事なのかもしれない。

 いま、幕藩社会は、武士階級が帯刀しなくなって久しく、弱くなっている。

 それでも、怒らせると日本刀を持った武士が、ヤクザの組が殴り込む気概が残っているようだ。

 その母子家庭は、旗本の家系だったことから、

 幕府が埃を被った明治23年度改定版の武家諸法度で介入すると、調停が進み、

 詫びとか賠償の手続きが進み、ヤクザ抗争も終息したらしい。

 

 

 

 04月

 オスマン帝国領ギリシャに来たら、米英仏独軍が駐留するペロポネソス半島を臨む。

 なんていうか、コーカサス、バルカン半島と並ぶ、紛争線だからね。

 ギリシャ人にしたら、国を分断されているわけで、面白くないのかもしれないけど、

 オスマン領側がいいか。米英仏独軍領側がいいか。という判断材料になるので、

 公共投資とか、設備投資が行われている感じだ。

 いまのところ、オスマンと連合で、開戦という兆候はないけど、

 互いにジェット戦闘機を飛ばし、牽制し合ってるのだから、

 戦争になったら、十字軍世界大戦より、激しい戦争になると、予測が付く、

 まぁ 日本とアメリカは、核兵器を保有してるし、戦争なんて、したくないだろうけどね。

 

 

 

 

 イタリアで、遺跡観光する。

 日本人は、何人かいるのだけど、逆に言うと、同じ数だけ、イタリア人が日本に行ってる。

 日本の道場らしきものがあって、日本の武術を教えているので、見に行った。

 片言の日本を話すイタリア人もいるらしい。

 聞くと、イスラエル親衛隊だし、日本語の電映漫画で、覚えたらしい。

 そうそう、日本人は、武術の心得があると思われているらしく、

 挑戦されたので、転がしてやった。

 ていうか、日本人の武術人口は、数が増えてるけど、人口比は減少してるので、勘違い野郎が増えても困るかな。

 

 

 船で、日本領カディスに着くと、一休みして、スペインに行くけど、

 スペインの反ブルボンというか、反王政が強いのか、殺伐とした雰囲気が広がってる。

 ていうか、拳銃持ってるやつ多過ぎ (笑

 まぁ 既得権が強すぎるんだよね。

 国王がハイメ・デ・ブルボン王(41)に変わって、格差是正を言ってるし、

 日本資本がスペインの既得権のために建設した高層建築は、100棟を超えるらしい。

 欧州に流れ込む日本商品のルートで、儲けてる資本家も多いようだ。

 あと、スペイン領サハラ(266000ku)の高層建築も増え、

 雇用と所得倍増で、何とか。体制が維持されてるけど、テロ、犯罪、暗殺が増加している。

 

 

 

 

 

 06月 

 スペインは、いつ、どこでテロが起きるのかわからない。

 そして、なにが切っ掛けで、内戦に至るのかもわからない。

 そんな張り詰めた空気だ。

 スペイン軍に日本の震電と、38t級95式戦車と、

 水上1850t/水中2450t級渦潮型潜水艦が配備されている。

 ライセンス生産は、基礎工業力が違い過ぎて、国産化が3分の1から5分の1ほどらしい、

 ライセンス生産を認めてスペインとポルトガルを軍事的に独立させてるから、日本領カディスがある。

 日本領カディスは、航空基地と、潜水艦基地があって、

 イギリス領ジブラルタルの価値を半減させている。

 ていうか、イギリスは日本と戦争したら、ジブラルタル海峡は通過できなくなるはず、

 そうそう、スペインは、アメリカ人、イギリス人、ドイツ人の旅行者も増えてるらしい。

 理由は、アメリカ・イギリスと、ドイツが対立しているからで、

 両陣営は、スペインに工作員を送り込んで、情報戦の真っ最中らしい。

 

 

 

 その後、ベルギーに向かう。

 なぜ、ベルギーかというと、小さな国の割に、スペイン並みに取引が多いからで、

 ベルギー領コンゴの資源の9割は、ナミビアに送られ、

 その対価で、ベルギーの港湾、上下水道、発電所・送電線、地下鉄網、道路網が拡充され

 サクス=コブール・エ・ゴータ家の高層建築が建ち並んでいる。

 なんていうか、白人至上主義の強い国で、

 建設事業で働いた日本人従業員は、ブツブツ、言いながら帰ってくるらしい。

 ベルギー本国と、ベルギー領コンゴと、ナミビアを見ると、

 世界と日本の関係が、わかると言われている。

 コンゴの先住民がどんな目に遭ったのか、

 日本の図書館に行くと克明な記録写真や映像が残ってるのだけど、

 それでも、ナミビア開発の為ならしょうがない、みたいな感じらしい、

 ちなみに、欧米列強では、日本の文禄・慶長の役が極悪非道であると語り草になってるらしい、

 授業で、ハリウッド映画を流してるそうだ。

 やれやれ・・・

 ベルギーのホテルで食事をしてると、ドイツ人と接触した。

 この世界の日本とドイツとは、工業上のライバルで、別段欲しいものがない。

 逆に、ドイツ側は、日本の電子技術に興味があるらしい。

 そのくせ、日本の電話・電音・電映網はいらないらしい。

 「霧島さん。もし、ソビエトが極東ロシアを攻めたら、日本は、どうします?」

 「たぶん、極東ロシアを支援するだろうね」

 「もし、ドイツがソビエトと戦争したら?」

 「まぁ ドイツ寄りで中立になりそうかな」

 「もし、ドイツがアメリカと戦争したら?」

 「まぁ ドイツよりで中立になるかもしれないな」

 「それは、次の戦争でアメリカが勝つと?」

 「アメリカの暴力と利権が支配する人類史上最悪の地球暗黒時代になりそうだからね」

 「あはははは、確かに・・・」

 

 

 

 

 ベルギーから飛行機で、スペインに戻って、さらに、エジプトカイロに移動する。

 エジプトもオスマン帝国と同様、高層建築が建ち並んでいる。

 リビアは、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア連合軍が駐留していて、

 いつ戦争になってもおかしくないけど、

 エジプト軍は、中途に高層建築を建てることで防護壁にしている。

 対価は、いろいろあるけど、エジプトが一番、気楽かもしれない。

 イスラエル藩から、エジプトのカイロ、スーダン、エチオピア帝国、オーマン国、ザンジバル国、

 ベルギー領コンゴ、ポルトガル領アンゴラ、ナミビアまで1600mm広軌鉄道が伸びている。

 それで、高層建築を安くあげられる最大の理由かな。

 エジプトを外して、オスマン帝国の紅海沿いに南に下って、

 ジブチ海峡にトンネルを掘って、エチオピア帝国に行く方法もあるけど、

 自国領ならともかく、他国領のために海底トンネルを掘る金はない。

 ないものはしょうがないので、エジプト領を通過していくのだけど、

 その前にリビア国境に近いメルサマトルーに行く、

 途中、高層建築があって、エジプト軍が拠点にしている。

 地表は、標的にしかならないのだけど、

 地下施設も相当なもので、エジプト軍も自信を深めていると聞いている。

 メルサマトルーは、緊迫しているせいか、

 エジプト軍の防衛線が張られ、

 同盟国のオスマン帝国の代表だけでなく、

 イスラム圏諸国の将校たちも駐在しているし、日本軍武官もいるようだ。

 危機感があるおかげで、日本資本の利権も大きくなってるので、複雑な気分だけど、

 次の戦争で、エジプトの興亡が決まるのなら、仕方ないのかもしれない。

 

 

 

 

 

 そして、カイロに戻ると、アフリカ大陸を南下する鉄道に乗る。

 鉄道と一緒に日本の電話・電音・電映網も伸びている。

 早い話し、日本がエジプトで産業を興し、雇用を確保するほど、日本の鉄道利権が強くなっていくようだ。

 ナイル川を遡上する方が楽しい気がするけど、

 まぁ 車窓の窓という感じで、荒野を走ってるし。いいか。

 

 エジプトは、北は狭いけど、南に行くほど、スーダンを巻き込んで大国らしくなっていく、

 そして、エジプトを大国化させてるのが日本の高層建築で、

 欧州諸国は、潜在的に大国の中東諸国に、戦々恐々としている感じだ。

 

 

 

 

 07月

 エチオピア帝国に入ると、黒人が多い、

 あと、日本人だけでなく、白人が目立つ。

 たぶん、オスマン帝国やエジプトより多いかもしれない、

 というのもエチオピア帝国の参戦を防げれば、オーマンとザンジバルの増援部隊を遅らせられるからだ。

 ていうか、エチオピアは、黄色でも白でも、なんでもいいから国を近代化させて欲しいらしい。

 そんなわけで、日本だけでなく、欧米資本も受け入れている。

 まぁ 欧米資本より、日本資本の投資がが多いけどな。

 エチオピア帝国は、日本が採用している政策の多くを採用している。

 失敗もあるのだけど、

 日本人の利権も増やしてるので、自動的に投資も大きくなってるようだ。

 

 ちなみに、オーマン国、ザンジバル国、マダガスカルも黒人国家で、

 エチオピア帝国、オーマン国、ザンジバル、マダガスカルでブラック・フォー・イスラムといわれてる。

 ちなみに、エチオピアは、コプト教で、

 オーマン、ザンジバル、マダガスカルは、イスラム教国家だ。

 

 白人から、イスラム圏を近代化させる恐ろしさを警告される事が多い。

 そうかもしれない。

 しかし、近代化したキリスト教国家群も怖いので、近代化したイスラム教国家群で相殺させたい。

 未来人のおれは、そんな風に思うね。

 ちなみに、黒人世界でも、コプト世界でも、イスラム世界でも、

 日本人は、それなりに上手くやってる気がする。たぶん、

 旧藩主筋の高層建築に入っていくと、

 制服を着た黒人ボーイが丁寧な日本語で迎えてくれる。

 大雑把な計算だと、

 現地有力者に高層検地を10棟建設すると、建設費のほか、

 1棟を所有できるのだけど、

 それでも、発注が相次いで、建設が間に合わない状況らしい。

 武器を使わなくても、経済支援で利権が得られるのなら悪くない。

 問題は、戦争と違って、利権が大きくなっても、強制力が小さく、

 現地の政治経済軍事規模も大きくなるので、

 自衛力のない経済利権など、俎上の魚であることに変わりない。

 まぁ 日本人の評判がいい間の利益なのかもしれない。

 

 旧藩主の代理人は、家臣団から選ばれ、

 役員は、有力投資家と、天下りと、叩き上げの社員が占め

 エチオピア皇族の一人が現地の代理人になってるけど、オブザーバーのようだ。

 社員は日本人4と、少数部族あるいは外国人3と、現地採用3の割合らしい。

 発電収益と、農作物収益と、通信収益があり、

 日本商品の収入があって、現地紙幣で受け取り、

 必要に応じて、資源を買ってナミビア・イスラエル藩・フィリピン・瑞樹・日本に輸出している。

 エチオピア軍は、意外に士気が高いようだ。

 

 

 

 

 さらに南下すると、オーマン国が広がっている。

 むかしは、ザンジバルを含めてオマーン海上帝国で、

 1856年まで、東アフリカ海岸一帯を支配していたらしい。

 ザンジバル島への遷都と、相続争いで、

 オーマンとザンジバルに分かれて、弱体化している。

 まぁ 弱体化していても、内陸に向かって勢力を伸ばし、

 日本と取引するほど近代化していくわけで、日本資本も浸透している。

 たまに白人を見かけるのは、直接、国境を接していないからで、温度差の違いだろう。

 

 

 ダウンスペックの装甲列車に、ダウンスペックの38式戦車が載せられ、移動している。

 同じ客車の白人は、黒人が機甲師団を編成しているのを見てショックを受けてる風だ。

 まぁ 日本が売ったんだけど。これが現実なんだよね。

 日本は、エチオピア帝国、オーマン、ザンジバル、マダガスカルのライセンス生産を認めていない。

 というのも、国家意識と、情報戦と、工業力で不安があったからで、譲渡地の問題ではないらしい。

 日本の電話・電音・電映網は、まだ、回線数が少ないけど、少しずつ広がっていて、

 もう少し広がれば、広告収入も増えるかもしれない。

 

 

 

 

 さらに南に下ると、ザンジバルで、

 旧オーマン海上帝国の首都があるけど、ザンジバル島には行かない。

 国力の重心が内陸に向かって、移動しているので、ウケレウェ(ビクトリア)湖畔に遷都する計画があるらしい。

 あと、街で、和服を着て、腰に日本刀を差した黒人が歩いてたり、

 日本文化を取り入れてるのを見ると、驚くかな。

 ていうか、白人が少なく、日本人でさえ、その気がないのに、

 次は、ザンジバル人が白人と戦争する気になってるのがヤバい。

 たぶん、ベルギー領コンゴと国境を接しているせいかもしれない。

 

 

 一度、空路でマダガスカル島に立ち寄る。

 この国がヤバいのは、

 日本企業が、地租税と、所得税から逃れられる島国で、

 マダガスカル政府と議会は、日本資本の代理人、社員議員で

 国民から集めた地租税と、所得税も、自分たちが自由に使える箱庭島国というか、

 シム・アイランド・シティなのだけど、

 フランス資本、ドイツ資本も入り込んでるけど、日本資本が一番大きいかな。

 日本の大手企業を中心に設備投資が行われ、

 欧米諸国では、日本の東インド会社国とか、日本のアメリカ合衆国とか、

 人民家畜牧場とか、いろんな言われ方をしている。

 まぁ 未来の日本っぽい。

 いまのところ、先住民は、平和に生活しているし、生産も伸びている。

 しかし、教育は、欧米集約洗脳型だし、金融も欧米型中央銀行制なので、

 中央集権的に国民を洗脳し、金融で経済を生かすも殺すも自由自在ってわけ、

 

 日本の電話・電音・電映網が広がっているし、

 阿頼耶識もあるので 千章眼 と 床屋・井戸端会議 も作られてるけど、

 マダガスカル国民の洗脳家畜化が進められている。

 こいつらは、偽ユダヤ人というか、アメリカ型の資本家の思考で

 一時、日本の海外地で、蔓延っていたけど、

 日本は、民族国民国家観が強過ぎて馴染まないと思ったのか、マダガスカルに集まってきたらしい。

 こいつら、先住民に日本語教育を施し、

 亜日本人として、労働者・農民・兵士・娼婦として使役するとか、

 アメリカ軍と戦争させようとか。

 会話を聞いてると、未来の日本を見てるみたいで、ムカムカしてくるんで、

 資源帯の土地を買い漁って、開発投資し、千章眼 と 床屋・井戸端会議 の協定を結んだあと、脱出する。

 

 

 

 空路でザンジバルに戻った後、

 鉄道で、ベルギー領コンゴに入ると、片腕のないコンゴ人を見かける。

 1908年まで、ベルギー王の私有地コンゴ自由国で、

 原住民は、象牙やゴムの採集を強制され、規定の量に到達できない住民の手足を切ったらしい。

 年齢から逆算すると、ベルギー王の私有地から、ベルギー領コンゴになったのちも、

 住民の手足の切り落としは、しばらく続いていていたようだ。

 プランテーションの農民・労働者を見てると、マダガスカルの住民が楽園に見えるほどで、

 まぁ 国境を接するザンジバル人が怒るのも無理ないかもしれない。

 そのコンゴで日本資本は、高層建築を建てている。

 それだけ、利権が大きいわけで、ナミビアの開発にも繋がっている。

 ちなみに、ベルギーと、ベルギー領コンゴと、ナミビアを見ると、世界の構造がわかると言われてる。

 

 

 ベルギー軍将兵は、表面上、日本人を別格扱いしているけど、黒人に対する扱いは、獣そのものだし、

 内心は、日本人も殺したいと思ってる、そんな顔している気がする。

 ひょっとしたら、次は、アフリカ大陸で、白人VS黒人の人種戦争かもしれない。

 そんな気がしてくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 08月

 ベルギー領コンゴからポルトガル領アンゴラに入ると、少なくとも手足を切られた黒人は、見かけない。

 それでも、黒人は、奴隷扱い。

 アフリカ大陸の西と東で、天国と地獄ぐらい違うので、茫然としてしまうのだけど、

 日本は、どちらの陣営にも、高層建築を建てて利権を得て、稼いでる。

 まぁ そうしないと、いまのナミビアの発展はないのだけど、

 アンゴラは、黒人が不穏な動きを見せ、独立戦争が近いような気がする。

 ベルギーとポルトガルが日本の電話・電音・電映網を広げるのは、洗脳機械としての価値があるからで、

 黒人を洗脳して被支配下に置いておきたいらしい。

 成功するかは、わからないけどね。

 

 

 

 イスラエル藩から、陸路で、ナミビア(825418ku)に入って、日の丸を見ると安心する。

 陸路の物流と、イスラエル藩とナミビアの人的移動は、毎年のように増えているらしい。

 しかし、陸路は、紛争や政争一つで寸断されるほど、か細いもので、

 平時はともかく、船での輸送が主流かな。

 ナミビアは、300の計画都市があって、毎日のように “大名建て” 高層建築が建設されている。

 まぁ 毎日、大名が出現していることになるけど、

 石票は、1棟に50人から100人以上が持ち合いしているのが一般的らしい。

 ちなみに投資信託会社は、

 どこぞこの、どこと、という形で、農業用高層建築を建設するので、投資を募集するのだけど、

 藩主・1000万人長・著名人が大規模投資すると、金が集まりやすいらしい。

 事大主義というか。親方日の丸思考というか。寄らば大樹というか。

 ちなみに1人で高層建築を10棟くらい持ってる人間の名義で投資すると、

 農業用高層建築の建つのも早い感じかな。

 おれも、そんな感じの一人になってるぽい (笑

 10人長組合とか、100人長組合とか、1000人長組合とかでも

 なんとか師弟人脈でも、

 数さえ、揃えれば、余裕で1棟建つんだけどね。

 

 

 

 ナミビアに来たのも

 文字検索 千章眼 と 床屋・井戸端談義 の支局創設確認するためだけど、

 バラス張りで農作物や観葉植物が外周を覆う高層建築が並んでる。

 幅の広い道路は、自動車が行き来している。

 内陸にいるとわかるのが、淡水量に比例して、街が大きくなるということで、

 ベルギー領コンゴやポルトガル領アンゴラから水を買い飲料用水、農業用水、工業用水にしている。

 

 ていうか、淡水量で、人口と工業力が決まるので、

 海岸から水路が内陸に伸びるほど人口と、工業力を大きくできた。

 ちなみに日本は、年間1600万立方メートルの淡水を飲料、農業、工業で使っていて、

 日本でさえ、不足に備えて、沿岸域に淡水化プラントと浄水化プラントが建設されてる。

 ナミビアは、その半分に満たない700万立方メートルを使っている。

 淡水タンカー1隻で30〜40万立方メートル運ぶとしたら17〜23回分になる。

 どちらにしろ、ナミビア最大の生命線は、水になりそうだ。

 主要なエネルギーは、太陽光熱発電だけで足りてるらしい。

 恐るべし、日照力。

 太陽電池の開発と製造が進んでるのもナミビアで、自動車の屋根に付いてたりする。

 空から見ると、碁盤の目のように高層建築が建っているし、

 中に入ると、ガラス張りで、熱を遮断し、光だけを室内に引き込んでいる。

 “大名建て” になると、内側で冷えた空気が外側に向かい。

 逆に熱された空気が天井側から内側に流れ、ちょっとした、気流を作ってるようだ。

 

 

 

 夏祭りをやってる。

 いや、南半球なんで、冬祭りかもしれない。

 どっちでもいいけど、太鼓叩いて、盆踊りやってるし、屋台が並んで、花火が打ち上げられている。

 海抜1500mを超えると、涼しく、日本より過ごしやすい、

 着流しで、カキ氷を食べながら、孤児院の子供たちの素行を見ている。

 そろそろ、使えそうな社員を探さないといけないのだけど、どうしたものか。

 素行で選んで、15歳までに、必要な科目の21歳適正試験を合格を目標にさせたものか。

 15歳までに、必要な科目の21歳適正試験を合格を目標にさせて、素行で選ぶか。

 どっちも長短があって、いつも悩まされる。

 とにもかくにも、金が要る。

 それでも、いまのうちから、支援すれば、恩を感じてくれるし、

 親がいないので、甘えが少なく、自立が早いのが特徴だし、家族とか、ほかの干渉がなくて、忠誠心が得られやすい。

 まぁ おれに、綾波、時司の親の七光りはあるとしても、

 従属的な闇閨閥のおれが経済で自立しようと思ったら、

 どうしても、孤児院から忠誠心のある子供を引き抜かないと、駄目かな。

 

 

 

 核実験場で、

 アメリカ軍将校、ドイツ軍将校が、日本の核爆弾を選んで、埋める場所を指定する。

 日本軍将兵は、それを砂漠の地下に埋めて、爆発させる。

 核地震が起こり、地盤が吹き飛んで土砂を巻き上げ、きのこ雲を作った。

 それぞれの国で、同じ実験を行って、相互核認証を行った後、核兵器制限協定が調印される。

 まぁ 化学兵器、細菌兵器、核兵器と並んで、不使用が決められるのだけど、

 TNT100t級爆弾規模は、制限対象外とされるらしい。

 ていうか、ドイツの核兵器の小型化がTNT100t級爆弾なので、そういうことになった。

 こうなると、単弾頭で大型化するより、

 多弾頭化で、小型化する方が得なわけで、そちらの研究が進む、

 ちなみに、日本の核兵器が圧倒的に小型化に成功しているらしい。

 しかし、都市破壊核兵器の開発を本当にしないか不安が残るし、

 核実験は、他の二国の武官を必ず観戦させる事にされた。

 

 

 

 

 震電が飛んでる。

 砂塵の多い地域でジェット機を飛ばすと、

 比較的、耐久性のいい日本製エンジンでさえ、痛みが激しく、耐久性が低下が早いらしい。

 時司の指図と、電子計算機の製図で、試行錯誤の少ない日本でさえ、

 ターボファンエンジンの細かな構造の違いや調整で、たくさんの試作機が作られ、

 いまのエンジンに至る。

 そうそう、垂直離着陸機(VTOL)の試作機も研究されている。

 機首に吸気口を持つやや古臭い機体だけど、

 推力5000kgターボファンエンジンがコクピットのすぐ後ろにあって、

 排気口を機体中央に誘導しやすいらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 09月

 ナミビアの海岸域は、水路が内陸に入り込んで淡水化プラントと、浄水施設が並んでる。

 ナミビアの銅行によると、貸金庫に10000文紙幣を入れる。

 いくら錬成した紙幣の質がいいからって、いつまで続くんだろうな。

 

 そうそう、ナミビア沖で、原子力潜水艦を見かけた。

    水上7500t/海中9200t級信濃型原子力潜水艦 信濃 摂津 和泉 近江

     全長108m×全幅12m×吃水10m

      小型ナトリウム冷却高速炉 電気推進

        50000kw(37500馬力)  30kt  30年間

        533mm魚雷発射管8基  52本

 1940年に1番艦 “信濃” を建造し、

 様子を見ながら1943年に2番艦 “摂津”

 そして、改修改良しつつ1946年に3番艦 “和泉” を建造し、

 1949年、ようやく4番艦 “近江” を建造する。

 ナミビア沖の原子力潜水艦は、1番艦か、2番艦か、3番艦か、わからないけど、

 いまのところ、事故らしい事故はないらしい、

 でもまぁ あまり近づきたくない的な感じだ。

 ちなみに、後続艦になるほど、装甲が強靭になってるらしく、潜水深度が向上している。

 しかし、未だに単艦建造ということは、調整に手間取ってるのかもしれない。

 馬鹿やって、綾波が作った仕様を改悪しなきゃいいけどな。

 

 

 

 6発旅客機で、日本領バラ・デル・シュイ 100ku まで6900kmを飛ぶ、

 ウルグアイとブラジルに面した海岸域のバラ・デル・シュイ(100ku)と、

 ボリビア、パラグアイ、アルゼンチンに囲まれたピルコマヨ(4500ku)と、

 ペルー、コロンビア、ブラジルに囲まれたレティシア(4500ku)と、

 メキシコ・グアテマラ国境スチアテ港(200ku)は

 南アメリカ大陸鉄道と、空路で結ばれている、

 南アメリカ大陸鉄道は、日本の鉄道資本が運航している。

 もちろん、兵器・武器弾薬のライセンス生産を認めていて、

 南米諸国の基幹産業投資に協力しているからだけど、

 一番大きいのは、大地主が牧童を減らして管理しやすい日本の高層建築を望んだことかな。

 一家で成功すると、追加発注で、高層建築が次々と建てられる。

 なにが凄いって、

 日本が “12000石級大名建て” “2000石級旗本建て” なのだけど、

 それを10棟建てて、10万石大名とか。100棟建てて、100万石大名とか。

 そんな発想ができるほど、私有地がデカい。

 まぁ その分、日本の利権も大きくなるけどね、

 そして、それに、比例して、反日運動も広がりつつあるようだ。

 イスラエル親衛隊の支援もあることだし、

 いまのところ、大したことはないようだけど、

 本ユダヤ工作機関と、偽ユダヤ工作機関の抗争は、激しいかな。

 

 

 この世界の日本は、オスマン語、アラブ語、ヘブライ語、

 スペイン・ポルトガル語、ロシア語、ヒンディー語、北京語が重視され、

 飛行機に乗ってる間中、スペイン語とポルトガル語の単語と文章を覚える。

 実のところ、科学技術で、欧米に勝っているなら、必要なのは資源だけで、

 英語、ドイツ語、フランス語の重要度が低いってこと、

 ていうか、ラテン系だし、覚えた単語の数だけ、やれるかもしれないし、

 バラ・デル・シュイの空港に着陸すると、

 ウルグアイを観光する。

 日本人観光客は多いらしく、

 ウルグアイ側でも日本語を話せるウルグアイ人がいるし、

 日本資本の利権も少なくなかった。

 そうそう、所得が増えてるのか、スペインから流れてきたスペイン人も多い。

 日本のウルグアイ、アルゼンチン、チリ、ペルー、

 コロンビア、ベネゼエラ、メキシコ、グアテマラの産業投資と雇用拡大が、

 スペイン人の南アメリカ移民を増やし、スペイン内戦を防いでるわけなんだけど、

 南アメリカ大陸諸国ときたら、そんな構造とか、苦労なんて、わからないらしく、

 黄色人種を差別してくれる。

 いや、直接的な差別というより、わかる人はわかる、雰囲気的な差別ね (笑

 ブラジル、ベネゼエラ、コロンビア、ペルーは、それほど人種差別が酷くないけど、差別はあるし。

 南に行くほど、人種差別が露骨になるかな。

 こんな連中に、戦車やジエット戦闘機や潜水艦のライセンス生産を教えたくないのだけど、

 まぁ 軍部は、機密を守るだけの規律はあるようだし、

 内陸利権のレティシア(4500ku)と、ピルコマヨ(4500ku)を守るための知恵でもあるね。

 

 ちなみに、ボリビアとパラグアイとアルゼンチン、ブラジルのライセンス生産率は、10分の1から5分の1ほど、

 ダウンスペックなのにライセンス生産率10分の1から5分の1ほど、

 工業力が低すぎ、なにやってるんだか。

 

 アンデス山脈の地熱発電と、水力発電と、風力発電は、大きくて、

 南米大陸の資源帯も半分近く押さえているので、

 南アメリカの譲渡地利権は、イスラエル藩・ナミビアの収入より大きく、

 

 南米全体に電話・電音・電映網が広がっていて、阿頼耶識も増えている。

 文字検索の 千章眼 と 床屋・井戸端談義板 も少しずつ増えているらしい。

 その電子制御機構は、全て日本領に集まっているわけで、

 鉄道と、空路と、通信網は、日本が支配していることになるかな。

 もちろん、欧米資本が浸透しているし、対日妨害工作が行われてるけど、

 日本のような高層建築建設技術がなく、経済支援ができないせいか、

 日本の利権だけが大きくなっている感じだ。

 

 南アメリカ大陸で、日本の電映を観れるのは、悪くない。

 というより、スペイン語とポルトガルの電映は、日本番組の吹き替えが多く、

 なんとなく、スペイン語やポルトガル語に慣れてしまうから不思議だ。

 あと、出版物も、レティシア(4500ku)と、ピルコマヨ(4500ku)で、印刷したものが質が良く、

 書店で売られているほどで、日本語を翻訳した出版物も多い。

 

 

 そうそう、ラテン系美少女と、やれてるか、やれてないかというと、

 魔法で手品を見せてあげたり、武道を教えてあげるよとか、で、やれたりする。

 芸は身を助けるというか、もう、手取り足取り教えてあげました。

 ていうか、電音・電映のおかげか、

 進出してる日本資本のおかげか、日本文化入ってるみたい。

 そうそう、ここでも朝鮮人が日本人に成り済まして、反日工作を繰り返してる感じ、

 もう、日本人を不幸にするためなら、何でもやる的な反日工作振りが凄い。

 ていうか、朝鮮人のバックがアメリカ資本なんだけどね。

 

 

 

 

 

 

 10月

 ハワイ王国 日独米核兵器制限協定調印

 

 

 南アメリカ大陸の資源帯のありかを知ってるので、

 現地の地主に高層建築を建ててやるから土地を売ってくれ的なことをやっていくと、

 資金繰りの足りない中規模地主は、意外に売ってくれる。

 あとは、資源を輸送するルートを作るのだけど、とりあえず、

 南アメリカ大陸鉄道に繋げると、資源が、

 レティシア(4500ku)と、ピルコマヨ(4500ku)を鉄道で行き来して加工され、

 バラ・デル・シュイ港(100ku)と、スチアテ港(200ku)まで鉄道で運ばれ、船積みされる。

 

 

 ピルコマヨ(4500ku)は、東西をピルコマヨ川が流れ、

 造成された堡塁と、壕に張り巡らされ、

 300m〜400m級のガラス張りの高層建築が建設されている。

 人口1000万人ほどで、

 高階層は、農耕・水産区画が多いようだ。

 中階層は、居住区画、

 低階層は、工場か、サービス業、行政機関が多く、

 城郭神社仏閣があって、日本らしさを際立たせている。

 工場に入ると、電子制御機械がカラクリを動かして、インゴットを加工し、部品を製造している。

 エネルギーは、地下にシェールガスがあって、

 3000mほどボーリングしてガスを抽出する気でいる。

 それとは別に、地下に小型ナトリウム冷却高速炉が配置しているのと、

 街の周囲のボリビア領、パラグアイ領、アルゼンチン領に太陽光熱発電が広がり、

 その外側に下請け工場が広がっている。

 

 

 南アメリカ大陸鉄道は、人気があって、現地民もたくさん乗っている。

 日本人が運行管理をしていて、

 時間通りに運行しているのを当たり前だと、思うようになってるくらいで、

 なぜ、バスの運行時間が合わないのか不思議がるほどだった。

 でもまぁ 後進国らしいルーズさと、不正腐敗が渦巻いていて、

 どうしようもなく、油断できない、

 南アメリカ鉄道とは別に、都市地下鉄網も日本人が運行するようになっていて、

 日本人の雇用が間に合わないほどかな。

 

 

 

 

 

 

 

 日本領ピルコマヨ(4500ku)から鉄道に乗って、北上していくと、

 15時間ほどで、アマゾン上流の日本領レティシア(4500ku)に到達する。

 街の構造は、ピルコマヨと似ているけど、水量が全く違って、水が豊か。

 あと、河川経済が発達している。

 人口1200万人ほどで、ペルー、コロンビア、ブラジルから資源を集め、加工し、

 周辺国に輸出していた。

 コロンビア、メキシコ、ベネゼエラ、キューバ、ブラジルの反米兵器工場でもある。

 南アメリカ大陸全域の需要があるのか、

 移民してきた日本人は、女子供でも、早々に安定した衣食住を手に入れて、結婚しやすかった。

 おれは、周辺域をカモメ機で飛んで資源を見つけ、購入を進めさせることにするかな。

 まぁ 安全保障上の理由で、

 

 

 

 国外の利権の何がいいって、現地国有力者とのウィンウィンの関係が築けたら、

 幕藩連合に知られない資産を得て、美味しい思いができるってこと、

 祖国からしたら脱税だし、背信行為なんだけど、

 おれの場合、出生を調べられると、特高に取り調べされるから、

 おれ、ハートが硝子なんで、特高に捕まりたくないし、

 イスラエル親衛隊に捕まるのもヤバい、

 そんなわけで、独自にウィンウィンの関係を築いて、利権を作って私兵部隊を揃えないとまずい感じ、

 

 

 コロンビアは、イスラエル親衛隊の反米機関も、政治中枢に入りつつあるようだし、

 行ってみると、産業基盤が、そこそこあった。

 戦闘機、戦車、潜水艦も揃い踏みかな。

 あと、コロンビア軍は、メキシコ、ベネゼエラ、キューバと並ぶ反米拠点で、

 レティシア(4500ku)と、ピルコマヨ(4500ku)の工業力を裏付けにしている。

 オスマン帝国のように連合軍と戦えるかというと、不安だけど、ドイツも南アメリカ大陸に足場を築こうとしているし、

 たぶん、アメリカ軍を牽制できてるはず。

 でも、普通、原子爆弾を保有してる国は、怖いよな。

 おかげで、反米諸国は、核兵器を保有する日本かドイツと友好関係を結ぶかな。

 

 

 

 11月

 電映によると、

 イギリスと、ソビエトが核兵器の開発に成功しつつあるらしい。

 日米独は、連盟で、核兵器はTNT100t級以下に抑え、地下実験に限定するように警告したけど、

 ブツブツ言ってる感じらしい。

 あと、長距離弾道弾の開発も進んでる。

 嫌だねぇ 核の冬だよ。

 マジで勘弁して欲しい、

 

 

 コロンビアも凄まじい勢いで、高層建築が建設されている。

 というのもアメリカの核兵器が怖いのもあるけど、基幹産業を大きくしないと、国を強くできない。

 公共投資と設備投資で、一番所得が大きいのが反米拠点で、

 スペイン人の移民が一番多いのも雇用が多い、コロンビア、メキシコ、ベネゼエラかな。

 あと、日本資本と日本人を引き込んで、核攻撃避けにしたい思惑があるらしい。

 ていうか、国外の日本人を守る守らないは、現地国が決めることだし、

 大使館ができることといったら、避難を助けるくらいだし、国外の少人数の日本人ために核戦争とか、ちょっと、難しい。

 まぁ それでも核を持たない国は、気休めでも引き込むのかもしれない。

 でも、大国の戦略だと、国外の同胞とか、気にしないで吹き飛ばすんだけどね (笑

 怖いのが、CIA麻薬組織なんだけど、コロンビアからメキシコにかけて広がってる。

 

 

 

 

 

 12月

 ベネゼエラが、日本製の95式戦車、震電、渦潮型潜水艦で国防できるのは、

 トルトゥガ島(156ku)を日本に売ったから、

 それが、ダウンスペックでも改良を重ねてるし、

 アメリカ製のM47戦車、F86セイバーと対等に戦えて、アメリカ艦隊に損害を与えることができそう。

 ちなみにアメリカの脅威に晒されてる国ほど、日本とドイツに頼るし、

 利権も大きくなっていくかな。

 ばんざーい ばんざーい ばんざーい

 

 

 ベネゼエラ沖 日本領トルトゥガ島(156ku)

 全島が軍事基地で、

 地対地ミサイルと、地対艦ミサイルと、地対空ミサイルと、富嶽と飛行船の基地が置かれている。

 飛行船は、サルガッソー海域を滞空させている。

 輸送船から補給を受けるし、人員の交代も行われてるので、基地に戻ることは少ない。

 ちなみにドイツと、アメリカもサルガッソー海上空に飛行船を浮かべてるので、

 日独米将兵同士は、顔見知りらしい。

 富嶽は、カリブ海上空を巡回飛行し、

 いざとなったら、敵国に向かって突撃し、巡航ミサイルを発射することになっている。

 軍事は、規模と戦力がわかれば、敵性国家との勢力均衡を判断し、

 問題がなさそうなら、我がことに専念すればいいかなって気になる。

 核兵器は怖いけどさ。こればっかりは、しょうがない。

 

  

 ベネゼエラに戻って、南アメリカ大陸鉄道でコロンビア、コスタリカ、

 ニカラグア、ホンジュラス、グアテマラ、日本領スチアテ港(200ku)、メキシコと北上する。

 まぁ それだけ、日本の電話・電音・電映網が広がってるわけだけど、

 メキシコは、反米機運が強くて、日本とドイツの資本投下が大きいようだ。

 でも、ゼネコンが強いのは、日本かな。

 メキシコ軍も震電と、38t級95式戦車と、渦巻型潜水艦を配備してる。

 ダウンスペックだけど、メキシコ軍の士気は、高いように思えた。

 あと、ドイツ軍兵器も、一部、採用しているらしい。

 

 

 メキシコ料理食べまくり、タコスとか、タコスとか、タコスとか

 覚えたスペイン語の文章と単語で、ヒスパニック美人たちと話せたし (笑

 そうそう、和装のメキシコ人もたまに見かける。

 しかし、メキシコ、コロンビアで強いのが麻薬密売かな。

 元締めは、CIAなんだけどね。

 高層建築で、地主の自衛力が高まってるので、巻き返せるかもしれない。

 

 

 

 

 

 資料によると、高層建築の数は、北アメリカ大陸より南アメリカ大陸が多いかもしれない。

 工業力は、北アメリカ大陸が上だけど、

 偽ユダヤ資本が金融支配と格差を維持しようとするほど、既得権が強くなるし、

 新陳代謝が悪化して、組織が老害化してしまう。

 つまり、アメリカ合衆国が南アメリカ諸国に勝つ気なら、

 金融支配を諦めて、紙幣をばら撒き、生産収益支配に移行させて格差を減らし、

 新陳代謝を大きくし、工業力を強くしないと駄目ってことかな。

 

 

 

 

 日本領スチアテ港(200ku)

 船に乗って、日本に帰国する。

 国外利権も増やせたみたいだし、帰国したら、お見合いして結婚かな。

 

 

 

  

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  綾波 晃司(84)

 

 おれ、 綾波 源司(あやなみ げんじ)  ⇒⇒⇒  時司史朗(ときつかさ しろう)

 ロゼ・ティーナ(65)   露瀬 統司(47)  露瀬 千夏(45)  露瀬 陽介(42)

 智子(63歳)  時司 頼経(44)  直衛(42)  美智(40)  雪妃(38)

 

 時司史朗(ときつかさ しろう)  ⇒⇒⇒  霧島 高雄 (きりしま たかお : 24歳)

  

 

 史実    8178万人

 戦記    4億3565万人

   日本  1億6307万人

   瑞樹     1億2353万人

   扶桑      759万6845人

   フィリピン  7723万人

   ナミビア・インド洋諸島・イスラエル・スペイン・ポルトガル語圏  7322万人

      スペイン・ポルトガル国境 カディス 200ku

      ベネゼエラ トルトゥガ島 156ku

      コロンビア・ペルー・ブラジル国境 レティシア4500ku

      ボリビア・パラグアイ・アルゼンチン国境 ピルコマヨ4500ku

      ウルグアイ バラ・デル・シュイ 100ku

      メキシコ・グアテマラ国境スチアテ港 200ku

      チリ ファン・フェルナンデス諸島 182ku

  オスマン帝国領バルカン北部自治区100000ku

  オスマン帝国領コーカサス北部自治区156000ku

 

 

 

 

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第98話 1948年 『国外天下り利権は、いつか来た道』
第99話 1949年 『じっちゃんの名に賭けて』
第100話 1950年 『トラウマのグローバルコネクション』