月夜裏 野々香 小説の部屋

    

仮想戦記 『DNA731』

 

 第08話 1943年 『下剋上の大和大陸』

 日本は、大陸沿岸と重慶に至る揚子江を支配し、

 その勢力は、点から線の主要都市から面の農村部に及ぼうとしていた。

 日本と主従関係を結んだ匪賊がその地区の長となるためであり、

 匪賊らは、新しい封建社会で地位を得るため同族を裏切る者が続出する、

 そう大陸は、封建社会であり、民主主義たる民意はなかった。

 和漢軍閥圏の裏切りと略奪は、唾棄するほどであり、

 権力構造は、血で血を洗うように作られていく、

 これは、中国歴代王朝の興亡が繰り返されるたびに行われる恒例行事であり、

 大陸の常識だった。

 黄河・長江文明 → 夏 → 殷 → 周 (西周) → (東周) (春秋) → (戦国) →

 秦 → 漢 (前漢) → (新) → (後漢) → 三国 (魏、呉、蜀) →

 晋 (西晋) → (東晋、十六国) →

 南北朝 (宋、北魏) → (斉、北魏) → (梁、西魏、東魏) → (陳、北周、北斉) →

 隋 → 唐 → 五代十国 →

 宋 (北宋、遼、西夏) → (南宋、金、西夏) →

 元 → 明、北元 → 後金、南明 → 清 → 満州、中華民国 →

 中国大陸統一は、戦力差で図ることのできない天秤で成し遂げられる。

 巨大戦車も最新鋭戦闘機も、中国をしならなければ意味をなさず。

 それだけでは、統一を成し遂げられない。

 逆に開き直れるのなら、

 大陸統一は、恐怖の支配者である証明と、封建的な利権構造の構築に過ぎず。

 一旦、帰趨が決したなら巨大な慣性が働き、

 転がるように大陸の統一が成し遂げられていく、

 大陸で行われている唾棄すべき惨劇と悲劇は、封建体制の交代に伴う恒例行事に過ぎず、

 腐敗した王朝(腐敗)は、カオス(混沌)の後に倒され、新王朝(秩序)が作られる。

 そして、混沌が悲劇的であるほど新体制は、旧体制の復讐に脅え、新王朝への帰順が強まり、

 後の封建体制は盤石となった。

 日本軍は、重慶を降し、中国統一が目前に迫った後、

 1943/01/01

 新王朝 “大和” の中国大陸統一の宣言がなされた。

 北京 紫禁城

 “・・・日本国民と中国国民の総意と熱意により”

 “天皇陛下は、大和の天子を兼ねたことを宣言します”

 右側にいる日本人の冷めた拍手と、

 左側にいる漢民族の熱烈な拍手が対照的だったものの、

 中国は、大和王朝によって統一されたのだった。

 むろん、御膝元で行われている恐怖政治と犠牲者は、目を瞑り、耳を塞ぎ、口を噤み、

 悪逆非道な行為は、日本に伝えられることなく歓声の中に消えていた。

 

 

 アメリカ合衆国 ペンタゴン

 アメリカの上層部の人たち

 「日本が中国を統一してしまったよ」

 「それは確実なのか? 今からでも引っくり返せるのではないのか?」

 「既に封建体制の枠組みは決まっている」

 「中国人の権力層は、己が所領さえ安堵してもらえるのなら日本人に従うよ」

 「なんということだ。もっと何とかできるはずではなかったのか?」

 「既に経済制裁はしている。他にどうしろと?」

 「石油がなくなれば、日本は、近代産業を維持できなくなるはずだ」

 「もっと詳しく、大陸の状況を調べてくれないか」

 「反和漢勢力は、淘汰されている」

 「そして、和漢勢力圏の地位の半分は、日本人が占めている」

 「特に朝鮮人は、準日本人として、大陸で地位を得ている」

 「征服王朝の遼、金、元、清は、いずれも漢民族に取り込まれている」

 「和も同じだろう」

 「日本は、これまでの征服王朝より、人口比で最大だ。有利だな」

 「日本語と日本文化の大陸輸入は増えているし」

 「日華思想は、強まりつつあるようだ」

 「日本人は、姑息で小心で潔癖症と聞いていたがな」

 「コソ泥だが大泥棒にはなれない、それが、こんな大それたことをするとは・・・」

 「大陸はひどい状況と聞いたが?」

 「反和漢勢力は、一掃されつつあるよ。裏切り者の漢民族の手によってな」

 「乞食のような匪賊が地位を得られるのなら喜んで和漢軍閥に従うだろうな」

 「邪魔者を消してか」

 「邪魔者を消して、財産と娘を奪ってだな」

 「酷いな」

 「旧大陸では、珍しくはなかろう」

 「日本にアメリカ参戦をさせられれば、状況を引っくり返せるのに」

 「中国大陸は、燃料がなくても石炭と鉄鉱石、希少金属が余るほどある」

 「日本は産業を統廃合させれば生き残りを図れるし」

 「水稲農林1号は寒冷地での農作を可能にしてる」

 「余剰人口の職業をシフトさせるだけで生きていくことはできる」

 「それと日本人は大陸で新しい地位を得ている。満足してるかはわからんがね」

 「中国と日本の人口比が10対1なら日本から貧困層は消えるな」

 「近代国家でなくても?」

 「貧困層が産業を支えているのだよ」

 「人が幸せになるのに近代国家である必要はないよ」

 「利便性が低くても、かしずく奴隷がいればいい」

 「とにかく、日本を打倒すべきだろう・・・いや、大和だったかな」

 「だが既に大陸は和で統一され、事はなっている。大和と和解すべきでは?」

 「しかし、よりによって “和” とはね」

 「漢字の意味でいうなら “和” は、漢民族から最もかけ離れた漢字らしい」

 「和王朝は、長く持たないのではないか?」

 「日本文化と漢民族の文化は、ギャップがあり過ぎると思うが」

 「わからんな。混血が進むか未定だよ」

 「むろん、混血が進めば、中華が勝つがね」

 

 

 東部戦線

 冬季開けとともにソビエト軍の爆撃と砲撃が、ドイツ軍陣地に降り注ぎ、

 ドイツ軍の反攻が始まる。

 ソビエト軍の戦力は増し、ドイツ軍の縦深陣地も厚みを増していた。

 T34戦車の総攻撃をタイガー戦車と4号戦車と88mm砲が防ぎ、

 押し寄せるロシア人の突撃をドイツ軍の機銃掃射で挫いていく、

 ソビエトがモスクワ救出に拘るならドイツ軍は、周辺部で押し潰そうとし、

 ドイツ軍がモスクワ制圧に拘るならソビエト軍は、周辺部を逆包囲する構えを見せた。

 アメリカとイギリスのレンドリースがソビエト軍の攻勢を支え、

 イギリス製17t級バレンタイン戦車、26t級アメリカ製M3リー中戦車がドイツ軍陣地に押し寄せる。

 ドイツ軍陣地

 「アメリカとイギリス製の戦車か」

 「どう考えてもアメリカは参戦している規模だな」

 「ほとんどは、太平洋からシベリア鉄道で来るか、インド洋からイラン経由で輸送されている」

 「日本が対ソビエト参戦しない限り、無理だな」

 「参戦してもインド洋のイラン経由でくるよ」

 「少なくとも極東ソビエト軍にも増援が必要なはずだ」

 「聞いた話しだと、大陸行政で軍の人材が取られて、日本軍は弱体化してるらしい」

 「馬鹿が、欲張って大陸支配なんかするからだ」

 「ドイツも、そうかもしれんな・・・」

 バレンタイン戦車とM3リー戦車の砲弾が放物線を描いて、ドイツ軍の指揮所を爆砕し、

 数十人のドイツ軍将校が倒れた。

 モスクワを中心とした攻防戦は、戦線を流動的に変化させながらも独ソ最大の戦場となった。

 

 

 東京

 走っている車は木炭車と電気自動車ばかりだった。

 一度剥がされた鉄道の敷設が行われ、

 その横で、大陸行きの人々が見送られていく、

 彼らの多くは、市長、議員、役人とその家族だった。

 彼らが乗る船は、重油・石炭混合燃焼機関の機帆船であり、

 日本海運の主力になりつつあった。

 客車の大陸市長たち

 「相手が中国文化だと、日本文化の優位性はあまり感じられないね」

 「しょうがないよ。中国文化を改良して取り入れてきたからね」

 「日本語は?」

 「大陸に日本語学校を作っているよ。日本語の併記も増やしている」

 「中国人の同化は無理だと思うが?」

 「だが、やるべきだろう」

 「漢語が世界最大の言語だって知ってるのか?」

 「「「「・・・・」」」」

 「問題は、中国支配で、日本の人材が削られること」

 「日本の貧困層が減ると産業基盤が脆弱になることかな」

 「あと、中国が封建体制のままというのも・・・」

 「中国大陸で起きていることを見れば、民主化はないよ」

 「その方が権力を世襲できていいけど」

 「日本だって権力の足がかりはカバン持ちからだろう」

 「それでも、中国ほど血生臭くないし、不正腐敗も酷くないよ」

 「しかし、大陸の不正腐敗を下手にただそうとすると殺されるぞ」

 「いや、日本側の殺し屋が凄腕と言うのを聞いたことがある」

 「噂だと、中国の裏社会を牛耳ったそうだ」

 「「「「・・・・」」」」

 「しばらくは、日本と和漢の一国二体制なんだろうな・・・」

 「日本人が特権階級に付くのはいいとしてもだ」

 「あれだな。驕れるもの久しからず、にならなきゃいいけど」

 「「「「・・・・」」」」

 

 

 御前会議、

 その日、大和行政指導大綱が採択される。

 

 

 呉

 坂を登れない木炭車と、

 すぐにバッテリーが上がる電気自動車が道を走っていた。

 大陸交易が急増するにつれ、

 最先端の船用重油燃焼機関船が燃料不足で動けず、

 機帆船が急増し、縦横無尽に行き交う。

 ジャンク船にディーゼル機関を付けたジャンク機帆船が日本の港に現れ、

 物資を港に山積みさせていく、

 日本の円札が中国市場で使われ、中国の元は次第に消えていく、

 その為替利益は、莫大な富を日本にもたらし経済を潤わせた。

 しかし、同時に漢民族の新富裕層も大量の円札を持つようになり、

 日本経済に対し影響を与える、

 歓楽街に中国人が居付くようになり、

 日本のヤクザと抗争を始める。

 そして、資金力のある中国系マフィアは日本で勢力を張り始めていた。

 「日本への浸透は難しいある」

 「賄賂が余り通用しないある」

 「道理が強いだけの最低最悪の国ある」

 「それと日本の殺し屋が強過ぎるある」

 「1対1では負けるはずがないのに負けるある。異常ある」

 

 

 フィリピン沖

 アメリカ海軍の軽巡マーブルヘッドが日本商船を臨検する、

 嫌がらせであり、日本海軍の攻撃を待っているようでもあった。

 民主主義のアメリカは、国民の支持を得られない限り、戦争遂行が困難だった。

 単純な話し、産業界の後押しで、4年任期の大統領が1年目に参戦しても、

 4年後の大統領選で和平論者の大統領に敗れる公算が高かった。

 それが欲望を追求する自由資本主義と民主主義の足枷といえるものだった。

 無論、いまの日本海軍に4年間戦えるだけの燃料はなかったものの、

 復讐でもない限り、アメリカ軍の士気も期待できなかった。

 軽巡マーブルヘッド 艦橋

 「日本は、大人しく、臨検されるままか」

 「日本海軍は動きたくても燃料がないのでしょう」

 「難癖付けて拿捕するか」

 「海賊行為は、ジャネット・ランキン議員に糾弾されますよ」

 「前回、ルーズベルト大統領がしどろもどろになってたそうじゃないですか」

 「アメリカが手をこまねいている間に日本は、大陸を支配してしまったんだぞ」

 「大統領命令には従いますがね」

 「中国はアメリカの20倍の歴史と、同程度の国土を持つ大国です」

 「武器弾薬と義勇空軍を送ってますから、大陸が支配されたのは中国人の自業自得ですよ」

 「中国人のために血を流す気にはなれませんね」

 「・・・・」

 

 

 

 大和大陸

 貴陽(きよう)は、重慶に至る南の入り口だった。

 重慶が陥落したのち、和漢軍閥に降り、

 非道な殺戮の後、和漢共同統治により、秩序が回復されつつあった。

 重慶より南にもかかわらず、標高1000m〜1500mと高く、

 酷暑と厳寒がなく、適度な湿度で砂ぼこりもなかった。

 年の平均気温は15.3℃。

 夏の7月下旬の平均気温は24℃しかなく、冬の1月上旬の平均気温も4.6℃だった。

 貴陽は気候が穏やかなことで有名で、

 “天に天国があり、地に蘇州・杭州があり、気候が心地よいのは貴陽”

 といわれていた。

 またミャオ族、トン族、プイ族、イ族など16の少数民族が多数居住していた。

 中華料理店

 日本人たちが火鍋を囲む、

 「日本人は第17番目の少数民族だな」

 「貴陽は、気候が良いから、これから、もっと増えていくよ」

 「しかし、漢民族官僚の賄賂を貰わないと仕事をしないのは、どうかと思うね」

 「だけど、日本の半分も働けば、働き者って、良い国だよな」

 「そういうの蔓延させるのは駄目だろう」

 「だけど賄賂を貰わずに仕事をすると賄賂を取ってる漢民族の同僚に殺されそうになって困るよな」

 「「「「あははは・・・」」」」

 「まぁ 公平にって無理だし、日本じゃ 談合と入札なんだけどな」

 「中国じゃ 賄賂で勝ち取るんじゃないの」

 「一度 “そちも悪よの〜” ってやりたかったんだけど中国人は露骨過ぎるよ」

 「中国人にしたら日本人は優柔不断で、よく分からない人種に映るんだよ」

 「しかし、もう少し日本人が増えないとね」

 「言葉を覚えた将兵は、外務省へ移籍して、そのまま、現地の長だ」

 「そのうち、上手く、治まっていくだろう」

 「しかし、国の地位の半分を日本人に明け渡しても自分の地位が欲しいものかね」

 「左団扇だろう。踏み躙られるばかりの貧困層にしたら夢のような話だよ」

 「まぁ なんでもいいや、中国人が、まじめに仕事さえしてくれれば」

 「まじめに働く中国人が世界で一番怖いよ」

 「でも、支配するからには、まじめに働かせないと駄目なんじゃないの?」

 「「「「・・・・・」」」」

 

 

 イギリスは、対ソビエト支援で強硬策に出る必要性に迫られていた。

 イギリス艦隊は、地中海で反攻作戦を展開し、シチリア上陸作戦を強行する。

 空母を発艦したスピットファイアがイギリス艦隊上空に押し寄せるイタリア空軍を迎撃し、

 マルタ島の基地航空隊がイギリス上陸作戦艦隊上空に遠征して防空し、

 シチリアの橋頭堡への支援攻撃を繰り返した。

 イギリス軍の強襲上陸がイタリア軍の反撃から橋頭堡を守り、

 後続のインド軍が数に任せてイタリア軍を押し返していく、

 この反攻作戦のためイギリスは、インドと妥協させられ、

 約束を守ればイギリス植民地経済体制は破綻する。

 むろん、約束を守るつもりはないものの、

 イギリス軍の空爆と艦砲射撃は不足がちで、

 イタリア軍も粘り強く戦っていた。

 

 33000t級ネルソン型戦艦ネルソン、ロドニー

 28000t級リヴェンジ型戦艦リヴェンジ、レゾリューション、ラミリーズ、ロイヤル・サブリン、

 36000t級キング・ジョージ5世型戦艦キング・ジョージ5世、プリンス・オブ・ウェールズ、

 イギリス戦艦部隊が一斉に回頭し、迫る白い航跡を避ける。

 イギリス駆逐艦が爆雷の投射を行い、水柱が幾つも立ち昇っていく、

 プリンセスオブウェールズ 艦橋

 「レゾリューション被雷、2本」

 「イタリアの潜水艦を接近させるな!」

 「粘りますね」

 「イタリアもやるな」

 「シチリア上陸作戦は、どうかと思うね」

 「サルジニア島が近くないか?」

 「北アフリカは押さえている」

 「ジブラルタル側は、スペイン参戦の可能性が捨てきれないし」

 「ヴィシーフランスを刺激したくない」

 「カイロ側ならインド兵を上陸させやすいだろう」

 「ギリシャのドイツ空軍は、脅威だぞ」

 「ドイツは、東部戦線でそれどころじゃないだろう」

 「それに北大西洋が、クイーン・エリザベス級戦艦とレパルス型だと不安だよ」

 「デューク・オブ・ヨーク、アンソン、ハウもいるよ」

 「出来立て間もないし、ティルピッツも強力だからな」

 「ドイツ海軍も不安に感じてるはずだろう」

 「東南アジアの戦力を空っぽにしてやる作戦がこれか?」

 「香港華僑を経由してインドネシア油田の一部と工業用ダイヤを日本に供給したらしいよ」

 「それで日本軍が大人しくしてくれるのかね」

 「イギリスが、大和の中国支配を承認するならイギリスと不可侵条約を結んでもいいそうだ」

 「日本と不可侵条約を結ぶのか?」

 「さぁ アメリカの出方次第だろうな」

 「アメリカは、日本は重油がなく攻撃力を喪失してると言ってるが?」

 「それが事実としても、現状は手が出せんよ」

 「ドイツと日本は挑発に乗らないようだが、アメリカが参戦しないと・・・」

 「イタリア艦隊だ!」

 43000t級戦艦ヴィットリオ・ヴェネト、リットリオ、ローマ

 25000t級戦艦カイオ・ドゥイリオ、アンドレア・ドーリア

 23000t級戦艦ジュリオ・チェザーレ、レオナルド・ダ・ヴィンチ

 シチリア沖海戦

 イギリスのシチリア上陸作戦に対し、

 イタリアは、ついに戦艦部隊を出撃させる。

 43000t級ヴィットリオ・ヴェネト型戦艦は、攻守ともに世界最強クラスの戦艦と考えられていた。

 難があるとすれば航続距離が短いだけであり、

 その分の重量が攻守に振り分けられての最強認定ともいえた。

 「夜間攻撃で来ると思ったがな」

 「残っている弾薬で戦えるかどうか」

 「弾薬は余計に積んできている。なんとかなるだろう」

 「だと言いがな・・・」

 「距離26000mで撃つぞ」

 イタリア艦隊は、縦列で斜めに突進し、

 イギリス艦隊は、ネルソン、ロドニー、

 リヴェンジ、レゾリューション、ラミリーズ、ロイヤル・サブリンの縦列で砲撃戦を繰り広げ、

 キング・ジョージ5世、プリンス・オブ・ウェールズは、遊撃艦隊として機会をうかがった。

 

 ネルソン、ロドニーとヴィットリオ・ヴェネトが撃ち合い、

 リヴェンジ、レゾリューションとリットリオが撃ち合い、

 ラミリーズ、ロイヤル・サブリンとローマが撃ち合った。

 そして、カイオ・ドゥイリオ、アンドレア・ドーリア、

 ジュリオ・チェザーレ、レオナルド・ダ・ヴィンチは、相手のいない、

 キング・ジョージ5世、プリンス・オブ・ウェールズへと艦首を向けたた。

 結果、イギリス、イタリアとも当初の思惑と外れ、

 イギリス旧式戦艦部隊6隻とイタリア新型戦艦3隻が撃ち合い、

 イギリス新型戦艦2隻が、イタリア旧式戦艦4隻を撃ち合うことになった。

 プリンス・オブ・ウェールズ 艦橋

 「抜かった。なんでこんなことになった?」

 「イギリスが新型戦艦2隻を遊撃艦隊にして、イタリアが旧式戦艦4隻を遊撃艦隊にしたからだろう」

 「くっそぉ〜」

 「左舷4時雷跡2」

 「面舵一杯!」

 「主砲を先頭艦に向けろ」

 イギリスとイタリアの大口径砲弾が行き交い、

 両艦隊の周囲に降り注ぎ、水柱をあげた。

 両方の雷撃機が低空で擦れ違い、水平爆撃機が爆弾を投下して去っていく、

 そして、潜んでいる潜水艦が雷撃する。

 そのたびにイギリス艦隊とイタリア艦隊は、転舵しなければならず、

 砲撃が阻害されていく。

 「艦尾被弾! 305mm砲弾です」

 「撃ち返せ!」

 キング・ジョージ5世とプリンス・オブ・ウェールズの356mm砲弾が

 カイオ・ドゥイリオとジュリオ・チェザーレに命中し、

 旧式戦艦2隻はバイタルパートが粉砕され、大音響とともに爆砕した。

 双方の巡洋艦と水雷戦隊が砲撃と雷撃を繰り返し、

 互いの戦艦部隊に迫っていく、

 シチリア島を舞台にした陸海空の攻防は、イギリスの優勢勝ちと思われた。

 突如、飛来したロケット弾がプリンス・オブ・ウェールズに命中し、

 第一砲塔を吹き飛ばせた。

 「どうした?」

 「艦首の弾薬庫をやられました。第一砲塔は使えません」

 「幸い、弾薬が少なかったことで沈没は免れそうです」

 「艦首弾薬庫に注水。消火を急がせろ。誘爆させるな」

 「しかし、誘導のロケット弾とは・・・」

 「ドイツの秘密兵器と思われます」

 「防空部隊を繰り出させて、外周空域を守れ」

 爆炎が立ち昇る

 「どうした!」

 「キング・ジョージ5世被弾!」

 キングジョージ5世も大破炎上していた。

 さらに周囲に水柱が落ち、

 レオナルド・ダ・ヴィンチの砲弾がプリンセスオブウェールズに降り注ぐ、

 「艦尾主砲は何してる! 撃ち返せ」

 フリッツX2発がイギリス戦艦に命中し、戦況を混乱させる。

 

 ネルソン 艦橋

 「戦況は?」

 「ネルソン中破、ロドニー中破。ヴィットリオ・ヴェネト撃沈」

 「リヴェンジ大破、レゾリューション小破。リットリオ中破で後退」

 「ラミリーズ沈没、ロイヤル・サブリン大破。ローマ大破で後退」

 「キング・ジョージ5世大破。カイオ・ドゥイリオ撃沈、アンドレア・ドーリア撃沈」

 「プリンス・オブ・ウェールズ大破。ジュリオ・チェザーレ撃沈、レオナルド・ダ・ヴィンチ大破で後退」

 「イギリスは巡洋艦4隻が大破、駆逐艦5隻が沈没」

 「イタリアは巡洋艦3隻撃沈、駆逐艦7隻を撃沈しました」

 「潜水艦は2隻の撃沈を確認。他4隻は不明です」

 「橋頭堡は?」

 「現在。50kmほど内陸へ侵攻してます」

 「痛み分けか」

 「イタリアの新型戦艦がそれだけ、強靭だったと思われます」

 「双方とも再出撃は不可能だろう」

 「無事な艦艇だけを残して、撤収しても大丈夫だろうな」

 「はい」

 艦隊で勝るイギリスは、イタリア艦隊を撃退し、戦場に残った。

 

 

 イギリス軍がシチリア島を占領

 シチリア島とイタリア本土は、最短幅3000mのメッシーナ海峡で隔てられただけだった。

 飛行場

 航空戦力が北アフリカとマルタ島から飛来し、滑走路に並び始めていた。

 スピットファイアよりF4ワイルドキャット、P38ライトニング、P47サンダーボルトが多く、

 アメリカ義勇空軍パイロットも増えていた。

 「意外と上手く攻略できたな」

 「ドイツ軍がいなかったからな」

 「イタリアはドイツに見捨てられたのかな」

 「東部戦線で忙しくて、シチリア戦に戦力を引き抜けなかったのだろう」

 「だけど、上陸作戦で大型艦艇のほとんどが大破だったから海軍は、泣いてたぞ」

 「だけど、スターリンは、イギリスがドイツの戦力を削がなかったとΓ憶宛技れてるらしい」

 「シチリア島にドイツ軍の救援が来なかったのだからしょうがないだろう」

 「ソビエトに武器弾薬を供給する方が効率がいいかもしれないな」

 「それじゃ 俺たちが勝っても戦利品にありつけないじゃないか」

 「そりゃそうだが・・・」

 「シチリアは戦利品としては微妙だな」

 イギリスは、シチリアに戦力を集め、イタリアを攻撃することで、ドイツ軍を誘い、

 ソビエト支援を展開する。

 

 

 上海の和漢学校

 戦争が終わると内政が取りざたされる、

 日本政府は和漢軍の戦争孤児の保護と教育を推し進めた。

 それは、博愛の精神に乗っ取ったものではなく、

 口出しする保護者不在にあった。

 日本人は孤児に対し徹底して、日本教育を施し、

 和漢族という新人種を中国に作ろうとしていた。

 校庭で遊ぶ中国人の子供たちと日本の子供たちは、それほど大きな差異はない、

 民族主義者がどう身贔屓しても人間としての能力の誤差など、たかが知れている、

 中国人の教職員達は、異常なほど日本人と中国人の差異に注目し、記録にとどめようとする。

 「なにしてるんだ」

 「日本人の子供の超能力を調べてる」

 「そんなものないよ」

 「嘘ある。最前線で確信したある」

 「日本人は絶対に超能力を持ってるある!」

 「「「「・・・・」」」」 ため息、

 公文は全て日本語と漢文の二重になっていた。

 その方式は、清の支配と同様だったものの、

 日本支配では、学校の授業も日本語と漢語の二ヶ国語となり、

 支配構造は、底辺まで及んだ。

 職員室

 日本人の先生たち

 「まったく、中国人はどうして、物事を個人技的に考えるかな」

 「もう少し、組織的な連携を考えればいいのに」

 「何回、負けた理由を説明しても理解しないんだから呆れるよ」

 「元々 漢民族の気質は利己主義追求した個人主義だからな」

 「和を中心とする伝統と反りが合わないと思うよ」

 「ふっ しかし、日本語を中国人に教えるのは、不安だな」

 「国語算数理科社会もだろう」

 「日本人は勝って兜の緒を締めるどころか、お祭り騒ぎでボケまくってるし」

 「負けた中国人の方が奮起してるし」

 「中国人の方が頭良くなったらどうするんだよ」

 「そうそう、5億人が日本人並みの知識量を見に付けるんだぜ」

 「上の連中は、そういう懸念を含めて支配する気になってるのかな」

 「絶対に自分のポストと左団扇な老後しか考えてないよな」

 「だよなぁ 30年ごとか、日本語を話す中国人が大挙として日本に来てみろ、怖いぜ」

 「中国支配の利益は、大きいけど100年先が怖すぎるよ」

 「だよな・・・」

 「陸軍は、中国大陸を占領支配して、俺、愛国者と思ってるんだろうな」

 「とんだ間抜けだよ」

 「それに和漢族がどっちに転ぶかなんて、彼ら次第だしね」

 「でも、将来的に彼らが和漢軍の中心になるよ」

 「そりゃ いまの和漢貴族軍より期待できるし強くなるだろうけど・・・」

 授業ベルが鳴り、

 教員たちは不承不承に教室に行く、

 

 

 帝都

 アメリカの対日資産凍結と石油輸出禁止処置は日本経済に深刻な打撃を与えていた。

 産業の統廃合は、それこそ、身を斬るような凄惨な生存競争となり、

 落伍者の受け皿が大陸の地位となった。

 当然、日本人の反米意識は高まりを見せ、

 アメリカ人に対する特高の睨みと、庶民の冷たい視線はますます強くなり、

 キリスト教教会にも影響が及んでいた。

 某キリスト教会

 書生は閑散とした礼拝の後、懺悔室に入った。

 「中国支配に対して、神の意見を聞きたいのですが」

 「無論、神は民族主権の侵害に反対です」

 「しかし、なんらかの妥協点が得られるのではないでしょうか?」

 「神と妥協? 神は悪に対し妥協しませんよ」

 「おや、聖書では、アブラハムがソドムの罪に対し、神に妥協を迫りましたよ」

 「・・・まぁ 確かに神は人間の所業に対し、一定の妥協を示すことがあるかもしれません」

 「それは、悪との妥協ではありません」

 「もし、神父さまが日本がアメリカと妥協し得る代表と心当たりがあるのでしたら・・・・」

 「紹介していただけませんか?」

 「そうですね・・・あなたが誰の代理なのかわかれば、進展があるかもしれませんね」

 「わかりました。わたしは・・・」

 「」

 「」

 

 

 

 イタリア

 レジアーネRe2005戦闘機、

 マッキMC205Vベルトロ戦闘機、

 フィアットG55チェンタウロ戦闘機の編隊が空を駆け、

 シチリア島イギリス空軍のスピットファイアと交戦する。

 双方とも航続距離は短く、空中戦は、速やかに始まり速やかに終わる。

 イタリア空軍は、個人技に傾倒しやすく、

 イギリス空軍は、チームワークで戦い、

 総合力でイギリス空軍が勝ってしまう。

 何より、イギリスとイタリアの航空機生産力の差は大きく、

 イギリス空軍は、機体数でイタリア空軍を圧倒していた。

 ドイツは東部戦線に総力を注ぎ込んでおり、

 イタリアは、ドイツに見捨てられ、独力でシチリアのイギリス軍と戦わなければならなかった。

 その結果、イタリアは、北アフリカとシチリアを喪失し、

 ユーゴスラビア包囲戦も苦戦していた。

 そして、シチリア喪失でムッソリーニ総統は失脚、

 ピエトロ・バドリオが首相就任し、イタリア社会共和国が成立する。

 しかし、イギリスとイタリアの停戦交渉は、暗礁に乗り上げ、

 ムッソリーニが退陣したのちも英伊戦争は継続する。

 ローマ 日本大使館

 職員たち

 「参ったな。シチリア島をイギリスに取られたら政変だよ」

 「どうしたものかな」

 「まだ、戦争は続いてるだろう」

 「イタリアは、イギリスに対独参戦か。リビアとシチリア島譲渡の二者選択を迫られているらしい」

 「どっちも嫌だろう」

 「アメリカがイギリス側で参戦していたらイタリアも対独参戦に踏み切れるだろうけどね」

 「現状で対独参戦するとイタリア半島は、ドイツ軍に占領されるだろうな」

 「ドイツ軍は、東部戦線で消耗してるはずだろう」

 「だからと言って、ドイツは、むざむざと英伊軍に南欧をくれてやったりはしないよ」

 「しかし、イギリスもUボートで通常破壊されてるのに粘るな」

 「余力があるならサルジニアやコルシカだって占領できるかもしれないな」

 「イギリスにそんな余力があるかな」

 「イギリス本土上陸の可能性がなければ、地上戦を地中海に絞ることはできるよ」

 「日本は、中国大陸を支配できても燃料がないし」

 「工作機械はボロボロで、工業用ダイヤもない」

 「日本の工業力が低迷しているところを白人世界に攻撃されたら終わりだ」

 「ドイツとイタリアには、頑張ってもらわないとな」

 

 

 大陸支配を決した日本・和漢連合軍は、雪達磨式に膨れ上がり、

  日本・和漢軍が延安を占領。毛沢東の共産軍壊滅。

  日本・和漢軍が成都を占領。蒋介石の国民軍壊滅。

 ドミノ倒しの如く、共産軍の本拠地延安と国民軍の根拠地成都を制圧、

 中国大陸の反和漢軍勢力は消滅する。

 そして、中国大陸、満州国、日本を統合した大和連邦が誕生した。

 それは、日本、朝鮮、満洲、華北、華東、華中、華南を統合した巨大な国家勢力であり、

 潜在能力の高さだけなら、世界有数の超大国となった。 

 帝都東京 総理官邸

 「ともかく、帝国議会が息を吹き返す前に大陸行政を押さえてしまおう」

 「大陸を封建社会のままというのは、大丈夫なのかね?」

 「大陸で民意は早過ぎるよ」

 「というより、民意だと日本人と日本の利権が追い出される」

 「元々 徳治政治は、無法政治、封建政治の詭弁だからね」

 「日本人の大陸移民を増やそう」

 「居留してる邦人の安全のため、城砦都市を建設すべきじゃないか」

 「予算が大陸にとられるのは面白くない」

 「だが、資源は日本に持ってくるんだろう」

 「大陸の労働力で大陸の金で開発するんだ」

 「とにかく、将兵に中国語を覚えさせ、大陸行政に日本人を送り込むべきだね」

 「中国語を早く覚えさせるような研究は進んでいないのかね?」

 「あのDNA731は、第6感を研ぎ澄ませますがね」

 「頭が良くなるようなものじゃないのですよ」

 「国民軍は風前の灯として、共産軍の方は?」

 「北方に対し、戦車部隊を振り分けています。防衛はできるでしょう」

 「戦車を消耗させたのではないのかね?」

 「大陸の治安維持だけなら、97式中戦車でも十分ですよ」

 「4号戦車の方が小銃弾に耐えられるのでは?」

 「もちろん、しかし、4号は高いですし、登坂能力なら軽量な97式中戦車ですよ」

 「しかし、ガソリンエンジンは燃料費が嵩んで駄目だろう」

 「木炭で走る戦車を作れんのか?」

 「せ、せめて石炭にしましょうよ」

 「線路を施設させて、装甲列車を増やす方がいいだろう」

 「だいたい、石油がなくては、なにもできんだろう」

 「戦車は、装甲軌道車へ改修した方がいいかもしれませんね」

 「アメリカの経済制裁は、いつまで続くのかね?」

 「野村の話しでは、アメリカで妥協の兆しがみられると」

 「そう見せかけて、参戦する気じゃあるまいな」

 「そうだよ。もう商船5隻がアメリカ海軍に臨検されている」

 「台湾の領空侵犯も3日に一度行われているし、大陸への領空侵犯も多い」

 「ドイツは、対ソ参戦要求をしてますが」

 「大陸支配に人材を取られた陸軍に、そんな力はないよ」

 「外務省と内務省に優秀な士官・下士官を取られたからね」

 「大陸行政ならあと、十倍の人員が欲しい」

 「馬鹿言うな!」

 「やっぱり最低でも高卒でじゃないと・・・」

 「ふざけんな。泥棒」

 「大陸の総人口は中国西域を押さえていない現段階で5億を越えてます」

 「行政官僚を5パーセントで、半分を日本人にすると」

 「軍隊を別にして・・・最低1250万は必要ですな」

 「「「「・・・・・」」」」

 「だから傀儡が良いと言って、統合に反対したのだ」

 「どこに、それだけの人材がいる」

 「何をいまさら。やっちまったものはしょうがないでしょう」

 「そうそう、占領支配政策なんて、アレと同じで一旦入ったら遣り遂げるまで・・・」

 「「「「・・・・」」」」

 「とにかく、早急に軍から人手を引き抜くしかありませんな」

 「陸軍のどこにそれだけの人員がいる。ふざけんな」

  ※陸軍将兵100万

 「そうだよ。それに軍組織の高卒を取られたら、軍隊は烏合の衆になってしまう」

 「しかし、大陸行政を立て直さないと、大陸は反乱を起こすかもしれませんし」

 「ともかく、早急に日本語学校と、中国語の教育をしないと」

 「アメリカの挑発は?」

 「もういいよ。アメリカは無視。好きなだけ臨検と領空侵犯させてやれ」

 「無茶言うな」

 「無茶も何も、日本は戦争するだけの燃料がないよ」

 「「「「・・・・」」」」

 「少なくとも中国に行政官を送り込めは、日本の貧困層は消えそうだな」

 「日本産業に貧困層は必要だよ」

 「中国人に高値で買わせろよ。資源が入ってくれば、経済は回るから」

 「石油は?」

 「後回し」

 「海軍は困る」

 「航空部隊もね」

 「中国の鉄道収入だけで、相当な利権になりそうだがね」

 「とりあえず基幹産業の半分は、手に入れよう」

 「大陸行政で1250万は欲しい」

 「だから無理だって」

 「元や清だって、そんな無茶はできなかっただろう」

 「だからモンゴル人も満州族もアイデンティティを喪失して、中華から追い出されたんだろう」

 「大陸に日本文化を導入させるのか?」

 「むしろ、大陸文化を日本に導入する方が早い」

 「馬鹿か貴様は!」

 「まぁ 日華思想にまでは至らないとしても、城郭神社仏閣を作らないとね」

 「日本国内だって、設備投資が必要なんだぞ」

 「日本国内の人口が減った方が、設備投資しやすい場合もある」

 「設備投資の赤字は、中国財政に押しつけられるし」

 「「「「「・・・・・」」」」」 ため息

 

 

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 月夜裏 野々香です

 日本人の大陸支配は可能でしょうか。

 人口比は圧倒的に不利、地方都市に行政官を捻出すると

 漢民族の工業化で、日本産業が低迷しそうです。

 ぶっちゃけた話し、

 大和全体の行政を行い近代化させようとすると

 日本人の支配層が増えて工員が減り、漢民族の工員が増える。

 支配する側が技術を喪失させ、

 支配される側の技能が向上していくという・・・

 

 

 

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第07話 1942年 『毒を食らわば・・・』

第08話 1943年 『下剋上の大和大陸』

第09話 1944年 『徳治という名の無法』