第25話 1944/06 『ノルマンディ上陸作戦』
戦艦ミズーリ 建造
大巡アラスカ 建造
米英ソ連合軍の総攻撃が始まると、各戦線のドイツ軍は、一気に消耗していく、
連合国は、ノルマンディー上陸作戦の成功で第2戦線を形成し、
キングタイガー ポルシェ型
ドイツは、Uボートの活動拠点を南アフリカとノルウェーに移動させる、
しかし、欧州で優勢な米英軍もインド・太平洋戦線は停滞していた。
アメリカ海軍は、エセックス型空母とインディペンデンス型空母で機動部隊を編成。
日本側は、ティルピッツの改装と、
シャルンホルスト、グナイゼナウの空母改造に成功する。
情報通のアメリカ海軍は、決定的な戦力差になっていないと判断。
旧式戦艦が大西洋から回航されてくるまで対日侵攻を控えた。
赤レンガの住人
「ドイツは、酷いようだ」
「アメリカと講和を結びたいが・・・」
「ダーウィンの非公式会議は、まだ折り合いがつかないらしい」
「日本を無条件降伏に追いやろうとしているのか?」
「らしいね。まるでインディアン相手らしい」
「日本人を人間扱いしていないのだろう」
「やっぱり。アメリカ本土を爆撃しない限り、戦意を失わないのだろうか」
「そうだろうな。伊400号しかないか」
「伊400は、悪くない」
「しかし、戦力差は、開きつつあるし、このままだと不味い戦局だ」
「頼りはドイツの技術か」
「技術より、数で勝ちたいね。ゼロ戦10機でムスタング1機を・・・・」
「しかし、ドイツは、ノルマンディーに上陸されてフランスの港は制約され」
「ドイツ本土の港は、制空権の焦点になってる」
「米英護送船団は対潜能力が高く、ドイツに派遣した伊号の損失も少なくない」
「Uボートは、南アフリカの港に移動するしかないか」
「それを望んでいるドイツ高官は多いようだ。家族を日本に逃がすことが出来るからな」
「中立国に逃がすと裏切り者でも、日本に移籍なら同盟国への戦争協力になるからね」
「Uボートも日本に移籍してもらいたいね」
「ドイツ人がたくさんいるのなら、日本に来るのも悪くないだろう」
「既に100000人が日本に移民してきている」
「ドイツが降伏すれば、南アフリカを維持する必要もない」
「しかし、ノルマンディー上陸とは意外だな」
「どこに上陸すると思っていた?」
「カレーは、あまりにも分かりやすいぞ」
「俺ならベネチアだな」
「アドリア海を北上してか。損害が多いだろう」
「ギリシャ上陸の方が輸送が楽じゃないか」
「ベネチアならアペニノ防衛線が崩壊する」
「そのまま、東の山岳地帯を抜ければ、ザグレブを落としてハンガリーの平原を北上」
「ユーゴのパルチザンと協力できないような気がするな」
「しかし、成功すればバルカン半島のドイツ軍は崩壊」
「ソ連軍の東欧支配を牽制しながらドイツの内腹を食い破ることが出来る」
「ソ連が怒るんじゃないか」
「怒らせても共産主義が東欧を覆うよりマシだろう」
「アメリカとの講和で、ソ連カードを利用するというのはないのか」
「あまり当てにならないだろう」
「日本が共産化する、と脅せば」
「ははは・・・」
「それは、飛び上がって妥協するかもしれないな」
「もし、アメリカが日本との戦争に嫌気がさしているなら、止める口実になると思わないか?」
「ダーウィンで反応を見てみるか」
「アメリカが日本との戦争に嫌気がさしているのなら、何か反応があるだろう」
「そうだな」
「あとは、シャルンホルストとグナイゼナウの空母改造だけが希望かな」
「2隻で160機だ。全長を240mに延ばしただけあったかな」
「仮にだろう。仮に。球状艦首は、いいとして、本格的な装甲にしないとな」
「戦艦じゃないから適当な時期を見て張り替えればいいよ」
北ニューギニア ジャヤプラ
アメリカ軍
軍用列車
空軍中尉と陸軍少尉
「おい、もっと、燃料だ。足りないぞ」 中尉がリストを見てぼやいた。
「次の便です。油送船が潜水艦に撃沈されたそうです」 少尉
「ちっ! なに、やっているんだ。海軍は?」 中尉
「もっと海岸線を丁寧に対潜哨戒すれば、ジャヤプラまで直接乗り入れられるそうです」
「哨戒するための燃料が欲しいんだ」
「だったら我慢してくれませんか。もうしばらく」
「くそぅ 暑い上に、頭にくることばかりだ」
「お互い様ですよ。こっちは、罐焚きを手伝わされましたよ」
「これで爆撃されたら、最悪だな」
「日本軍は、基地の爆撃をしないんでしょう」
「ああ、おかげで弛み切っているよ。敵が攻撃しないと信じる方がばかげている」
「確かに、対空火器は、穴がありますからね」
第1機動部隊、(大鳳、瑞鶴、翔鶴)、220機
利根、妙高、那智、足柄、羽黒
駆逐艦、夕雲、巻雲、長風、秋雲、風雲、巻波、高波、大波、清波、玉波、
第2機動部隊、(シャルンホルスト、グナイゼナウ)160機
ティルピッツ、筑摩、高雄、愛宕、摩耶、鳥海、大淀
駆逐艦、秋月、照月、涼月、初月、新月、若月、霜月、冬月
第3機動部隊、(飛鷹、準鷹、龍鳳)145機
最上、鈴谷
駆逐艦、早波、浜波、沖波、岸波、朝霜、早霜、秋霜、清霜、藤波、涼波
第4機動部隊、(千歳、千代田、日進、瑞鳳)、120機
能代、矢矧
駆逐艦、陽炎、不知火、黒潮、親潮、早潮、雪風、天津風、時津風
高速戦艦部隊
長門、伊勢、日向
駆逐艦、浦風、磯風、浜風、谷風、野分、萩風、舞風
駆逐艦、朝潮、大潮、満潮、荒潮、朝雲
駆逐艦、曙、漣、潮
プリンツ・オイゲン
特務艦隊
装甲艦リュッツォウ、アドミラル・シェーア。
重巡プリンツ・オイゲン、アドミラル・ヒッパー。
軽巡ライプチヒ、ニューインベルグ。
ドイツ艦隊は、修理改装をしつつ、日本海軍へと組み込まれていく。
ドイツにすれば、大西洋のイギリス主要艦隊がインド・太平洋に行くのなら成功といえた。
ドイツ艦艇の低く幅広の鐘楼であり、
日本の艦艇の高く狭い鐘楼のと対照的だった。
日本の艦艇が攻撃的であるのに対し、ドイツ艦艇が防御重視と分かる。
「・・・55口径203mmか。凄いな」
「日本は50口径だからな」
「命数は?」
「ドイツ側の方が良いに決まっているだろう。5口径の差なんて、あって無きが如くだな」
「あはは・・・総負けだな」
「砲身の命数なら日本は、イギリスとアメリカにも負けているよ」
「冶金技術の差は、どうしようもないな」
「演習するのもケチりながらだから、戦争がはじまると練度で一気に差ができる」
「日本もタングステンの弾芯とか、使えば良いんだ」
「タングステンなんか、日本の工作機械で加工できるものか」
「相変わらずか」
「ドイツにタングステンを輸出し、代わりにドイツから得た工作機械で、ようやく加工している」
「んん・・・」
「それでもタングステン加工なんて、工作機械の磨耗が早すぎて兵器製造に回せない」
「まして、武器弾薬なんか、使えるものか」
「タングステンは、工作機械の複製に使われる」
「相変わらず、ショボイな」
巡洋艦部隊
五十鈴、名取、由良、阿武隈、那珂、川内、神通、夕張
駆逐艦、吹雪、白雪、初雪、むら雲、薄雲、白雲、磯波、浦波、綾波、敷波
駆逐艦、白露、時雨、村雨、夕立
対潜部隊
(大鷹、冲鷹、神鷹、海鷹)、香取、鹿島、香椎
神風、朝風、春風、松風、旗風、朝凪、夕凪
睦月、弥生、卯月、皐月、水無月、文月、長月、三日月、望月、夕月
未完成艦
(雲龍、天城、葛城)
(酒匂)
(春月、宵月、花月、夏月)
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