月夜裏 野々香 小説の部屋

    

After Midway

    

第26話 1944/07 『パナマ運河爆撃と大西洋作戦』

 第2機動部隊

 空母シャルンホルスト、グナイゼナウ  160機

 戦艦ティルピッツ、

 装甲艦リュッツォウ、アドミラル・シェーア、

 重巡プリンツ・オイゲン、アドミラル・ヒッパー、

 軽巡ライプチヒ、ニューインベルグ、

 筑摩、高雄、愛宕、摩耶、鳥海、大淀、

 駆逐艦、秋月、照月、涼月、初月、新月、若月、霜月、冬月、

 護衛艦12隻、仮装巡洋艦10隻、タンカー12隻、

 

 第2機動部隊は、ディエゴガルシア島からケープタウン。

 そして、南大西洋を北上、

 さらに北上を続け、赤道を突破。

 北西に進路をとってカリブ海に突入した。

 アメリカ本土の陸海空軍は、日本第二機動部隊の大西洋進入を知ると、

 直ちに大西洋全域に警報を発した。

 しかし、カリブ海域とアメリカ本土に実戦に耐えられる部隊は存在しない。

 そして、夜明け前から飛び立ったゼロ戦6型40機、流星80機がパナマ運河を強襲。

 パナマ航空部隊は、ライトニング40機を出撃させたものの、

 高度を上げる前に被られて撃墜されていく。

 流星は魚雷を投下し、

 パナマ運河のガトゥン閘門、ペドロ・ミゲル閘門、ミラフロレス閘門を破壊していく、

 ガトゥン湖の湖水が破壊された閘門から濁流となって溢れ、

 水路から溢れ落ちた。

 水路を移動中だった商船5隻、駆逐艦5隻が巻き込まれ、

 波と一緒にサーフィンボードが盛り上がって水路を滑り落ち、

 閘門や岸壁に激突して爆発する、

 水圧に押し流された艦船同士が次々と衝突し、大破、炎上、爆発。

 そして、沈没した。

 弾薬輸送船は沈没しながら海水を吹き飛ばして誘爆し、

 運河全域に大音響を響かせる、

 爆炎と蒸気が周囲の岸壁を破壊し、森林を薙ぎ倒し、

 土砂混じりの洪水が岸の木材や施設を巻き込みながら、

 太平洋側と大西洋側に向かって溢れ流れ出していく。

 太平洋側

 ウィスコンシンは、関門が破壊された勢いで流れ出した湖水に押し出され、

 波に晒されながらも間一髪、太平洋側に出ていて助かっていた。

 ウィスコンシン 艦橋

 「どうしたんだ?」

 「日本機の襲撃のようです」

 「太平洋側は索敵していたはずだ」

 「反対側なのでは?」

 「じゃ 大西洋側から・・・」

 

 カリブ海周辺のアメリカ航空部隊は、訓練部隊に近く、

 練度が向上すると戦地へと移動させられるため、概ね練度が低かった。

 それでも日本機動部隊の策敵に成功すると、

 航空部隊が出撃していく、

 しかし、離着陸ができても航法、戦術、空中戦、爆撃といった経験が低く、

 基礎的な連携も劣っており、

 さらに基地間で統一した作戦行動も執れず、逐次投入となっていた。

 アメリカ航空部隊の爆撃も雷撃も日本軍パイロットに見透かされ、

 日本第2機動部隊を空襲しても次々と撃退されていく、

 そう、敵機動部隊攻撃は、航空機の性能だけでなく、

 パイロットに高度な技能と経験を要求する戦闘集団でもあった。

  

  

 メキシコ湾

 実戦配備前の慣熟訓練中のアメリカ艦隊

 空母サラトガU、

 戦艦ミズーリ、

 小型戦艦アラスカ、

 軽巡アストリアU、ピッツバーグ、パサデナ、

 駆逐艦12隻、

 護衛艦12隻、工作艦1隻、タンカー12隻、補給艦2隻は、緊急退避しなければならなかった。

 

 パナマ運河の爆撃後、

 第2機動部隊は、アメリカ本土の戦力が実戦部隊でないことを知っているかのように北上していた。

 空母シャルンホルスト 艦橋

 「・・・提督、本当に行かれるので?」

 「何のためにケープタウンにいるのか、考えればわかることだよ」

 「アメリカの戦力は、太平洋と欧州にありだ」

 「アメリカ本土は、戦力不足だと」

 「教育部隊ばかりと考えても良いだろう」

 「・・・・・」

 「それに・・・どうせ戦死するのであれば、勅命に順じて死にたいものだ」

 日本 第2機動部隊は、決死の覚悟なのか、

 アメリカ合衆国の内腹であるメキシコ湾へと北上していく。

  

 

 慣熟訓練中のアメリカ機動部隊は、個艦操艦もままならず、

 空母艦載機に至っては、離着艦訓練も、そこそこ。

 空母サラトガUとミズーリを中心に即席の艦隊で輪形陣を編成し、

 日本機動部隊の攻勢を迎え撃とうとしていた。

 この選択が正しかったか?

 編成を取らずバラバラに脱出すべきだったか。

 日米軍関係者に関係なく、賛否が分かれ、後に論議になった。

 即席アメリカ機動部隊は、最悪の状態で日本機動部隊と出会っていた。

 サラトガU 艦橋

 「日本機動部隊は、本当に北上しているのか!」

 「こっちに向かってきているのか!」

 「はい・・・・」

 「なんということだ・・・・」

 「どうします。ベテランは教官だけでパイロットの3パーセント以下ですよ」

 「仕上がりは?」

 「離着艦ができる程度です」

 「それも爆装、雷装で発艦したことがあるパイロットは、3分の1以下」

 「ミズーリは?」

 「似たようなものですよ。出来立てホヤホヤの慣熟訓練中です」

 「慌てて、揚弾に失敗すれば砲塔ごと爆発」

 「消火できず自沈という事もなりかねませんね」

 「・・・・」

 

 

 慣熟訓練中の機動部隊。

 船酔いでヘタって給弾すらまともに出来ない乗員が、まともに戦えるはずもなかった。

 高性能で脅威でも、それを動かす人材のレベルで過半数が素人だった。

 第2機動部隊は、陛下の勅命通りにメキシコ湾に入ると、索敵機を出撃させる、

 扇状に13機が広がって進み、そのうち1機がアメリカ機動部隊発見し、

 日本機動部隊は、攻撃部隊を出撃させた。

 ゼロ戦30機、流星60機がアメリカ機動部隊上空に到達すると、

 ヘルキャット20機が迎撃。

 訓練中のパイロットばかりで、

 実戦経験があるパイロットは負傷して後方に下がった者たちばかりで、5機も満たない、

 結果的に高度を取る前にゼロ戦6型にかぶられ、

 次々に撃墜されていく、

 そして、VT信管の弾幕が艦隊上空を覆う。

 しかし、逃亡する味方のヘルキャット戦闘機が弾幕に巻き込まれ、悲劇が繰り返された。

 さらに給弾も計測もヘタレだったのか、

 命令が出される前に撃ちはじめ、勘違いが1艦から、他の艦にも及んだり、

 近付く前に弾薬をしなければならず、弾幕にムラが生まれた。

 そこから彗星爆撃隊が切り込んでいく、

 流星60機が弾幕の隙間を縫うように輪形陣の中に入ると、

 ノロノロと蛇行し、

 僚艦との衝突を回避するため、急回頭するなど、

 艦隊全体に混乱を生じさせた。

 魚雷と爆弾が次々に投下され、

 空母サラトガUと戦艦ミズーリに命中し、炸裂していく、

 サラトガU 艦橋

 「ちっ! ピッツバーグ! に面舵を切るようにいえ、ぶつかるぞ!」

 「提督、本艦に魚雷2本。ミズーリに4本が命中です」

 「くっそぉ〜 ジャップめ!」

 「提督、ティルピッツがこちらに向かってきます」

 「と、取り舵!! 全速で、北上!!」

 「提督。アラスカとぶつかります!」

 「・・・うがぁ! アラスカをどかせろ!」

 「提督、流星が新たに20機接近中です」

 「戦闘機はどうした!」

 「撃墜されています。3機は、被弾して着艦できそうにありません」

 「着艦なんかせんで良い。空母を守れ」

 「弾薬がないそうです」

 「ヘボが! 撃ち尽くしたな」

 「ティルピッツが砲撃しました!」

 「な、ミズーリは、何をしている」

 ミズーリの主砲は、一発だけ発射し・・・・

 「・・・主砲は・・・・まだ、調整中でした・・・からね・・」

 「・・・な、なんてことだ」

 

 

 

 その後、第2機動部隊の波状攻撃と

 ティルピッツの砲撃がアメリカ艦隊を壊滅。

 日本機がヒューストン上空から反米チラシばら撒き、

 メキシコ湾とカリブ海を後にした。

 対するアメリカ航空部隊は、西海岸や東海岸からカリブ海岸沖に到達したものの、

 装備する爆弾の数が乏しく。慌てて爆弾を転がして誘爆させてしまう。

 辛うじて出撃した部隊は、航法を間違っていたり、

 これも逐次投入で日本機動部隊を空襲しても命中弾を与えられなかった。

  

 ティルピッツ 艦橋

 「・・・・カリブの海ともお別れか」

 「ミズーリの撃沈。おめでとうございます」

 「ティルピッツも、面目躍如か」

 「まともに戦っていたら、危なかったのでは?」

 「たぶんな。ミズーリの冥福を祈ろう」

 

  

 第2機動部隊

 空母シャルンホルスト、グナイゼナウ、 160機

 戦艦ティルピッツ、

 装甲艦リュッツォウ、アドミラル・シェーア、

 重巡プリンツ・オイゲン、アドミラル・ヒッパー、

 軽巡ライプチヒ、ニューインベルグ、

 巡洋艦 筑摩、高雄、愛宕、摩耶、鳥海、大淀、

 駆逐艦 秋月、照月、涼月、初月、新月、若月、霜月、冬月、

 護衛艦12隻、仮装巡洋艦10隻、タンカー12隻

 

 その後、第2機動部隊は、給油を受けながら北大西洋に出撃。

 イタリア戦線向けの護送船団

 重巡バーウィック、ケント、

 軽巡エイジャックス、オリオン、

 護衛空母5隻、護衛艦25隻、輸送船78隻を発見して襲撃し、

 航空部隊が護衛空母5隻、護衛艦25隻を撃沈。

 日本艦隊は、捕捉した輸送船を次々に拿捕し、

 結局、65隻を拿捕してしまう。

 その後、近くを航行しているUボート5隻と合流し、補給したあと分かれた。

 さらに第2機動部隊は給油を済ませると北上。

 イギリス本土向けの護送船団

 重巡サーフォーク、デボンシャー、

 軽巡ドーントレス、ダーバン、

 護衛空母6隻、護衛艦26隻、輸送船83隻を発見すると攻撃部隊を出撃させる。

 さらに護衛空母6隻、護衛艦26隻を撃沈。

 輸送船73隻を拿捕。

 完全武装のアメリカ軍25万が乗り組んでいた商船隊も、

 1隻当たり日本兵数十人に武装解除され、船ごと占拠される。

 日本兵は、アメリカ軍の爆弾を使って自沈処置を施すだけでよく。

 陸軍戦力が海上で、まったく意味を成さない事がはっきりとする。

 そして、第2機動部隊と戦える米英艦隊は大西洋に存在しなかった。

 拿捕した輸送船138隻の積荷の一部、

 つまり燃料を日本機動部隊に給油すると南下。大西洋を後にした。

 

 日本第二機動部隊は、アメリカで、もっとも安全と思われていたカリブ海に侵入し、

 パナマ運河爆撃の成功させ、

 メキシコ湾で慣熟訓練中の即席アメリカ機動部隊を壊滅させ、

 ヒューストンに反戦チラシをばら撒いた後、大西洋通商破壊作戦で輸送船138隻を拿捕。

 アメリカ海軍は、威信を完全に失墜させてしまう。

 

 対するアメリカ太平洋艦隊は、機動部隊全軍を率いてパースに入港。

 凱旋する日本第2機動部隊を攻撃するために集結した。

   

 喜望峰に近いインド洋上

 日本の伊29潜水艦は、インド船が航行しているのを確認して浮上する。

 しばらくすると艦橋や甲板に乗員が出てくる。

 安らぎのひと時だった。

 「インド船でしたね。艦長」 副長

 「そうだな。インド洋は、インド船とスペイン船ばかりになってしまった」

 「俺たちの出番は、少なくなったな」 艦長

 「インド船に呉越同舟で積荷を載られては、インドばかりが儲けますね」

 「まったくだ」

 「ですが、こう、紛らわしいと、太平洋側に行きたくなりますよ」

 「そうだな〜」

 「アメリカさんは、北ニューギニアを鉄道を敷設しながら西に向かっている」

 「ビアク島防衛を考えれば、転進もありだろうな」

 「少なくとも連合軍の捕虜を返還している間は、日独連絡が可能でしょうね」 副長

 「今後は、ケープタウンをUボートに任せることになるだろうな」

 「大西洋は、一応、付き合いでいるようなものだからね」 艦長

 「ドイツ潜水艦は、小さいながら静粛性が良いようです」 副長

 「そうだな。一応、ゴムを敷き詰めたが、本格的な潜水艦は龍号型からだからな」

 「新型に乗りたいものだな」 艦長

 「たし・・・・艦長! 右舷から魚雷です!」

 「「「・・・・・・」」」

 3秒後、伊29は、吹き飛んだ。

   

 アメリカ潜水艦ソーフィッシュが浮上する。

 そして、乗員が艦橋と甲板に現れる。

 「伊29を撃沈ですね」 副長

 「先に浮上しなくて良かったな」 艦長

 「ええ」 副長

 「生き残りがいたら拾ってやるか。そのまま、微速前進」

 艦長が伝声管に向かって、命令する

 「“生きて捕囚の辱めを受けず” じゃなかったんですかね」

 「ああ、あれは、天皇が戦争指揮を取ってから変わったそうだ」

 「いついつに降伏しろと命令するそうだ」

 「そんな、ご都合主義な」

 「悪くはないさ」

 「降伏するまで待てば良いから無理して攻撃する必要もないし、犠牲も少なくてすむ」

 「それでは、時間稼ぎに使われるだけです」

 「まったくだ」

 「しかし、無理攻めして、被害を増やすより、適当に攻撃しながら降伏を待つ方が楽だろう」

 「完全に馴れ合いにされてしまいましたね」

 「捕虜返還が大きか・・・総員退避!!」

 「「「「・・・・」」」」

 5秒後、アメリカ潜水艦ソーフィッシュが吹き飛んだ。

 そして、Uボートが浮上する

  

  

 赤レンガの住人

 「第2機動部隊は、戻ってこられるのだろうな」

 「多分ね」

 「しかし、連合国商船138隻の方が興味ある」

 「軽く見積もって120万t分の船舶だそうだ」

 「リバティー船、ビクトリー船、パスカル型、LSTが多いらしいが」

 「10000tを越える船舶も少なくないらしい」

 「燃料、食料、兵器・武器弾薬も満載している」

 「日本の商船隊の残存船舶が700万tだから、その船舶が入れば820万tになるな」

 「捕虜の陸軍将兵はガソリンに化ける」

 「拿捕した商船隊に陸軍兵力を分配すれば人質になるし、撃沈すれば味方殺し」

 「大統領は確実に落選するな」

 「しかし、アメリカ兵も大人しいそうだ」

 「何もしなければ捕虜返還で豪州バカンスだからだろうな」

 「無事戻れたらか・・・海軍陸戦隊4000も連れて行ったのは海賊が目的か」

 「陛下の勅命だよ。パナマ運河とメキシコ湾攻撃と海賊行為がセットだったらしい」

 「燃料は大丈夫か?」

 「ティルピッツ、シャルンホルスト、グナイゼナウは燃料の問題ない」

 「元々、通商破壊が目的の軍艦だからな」

 「それに、あるだけ全部のタンカーをもって行ったから何とか足りるだろう」

 「拿捕した船舶の3分の1もタンカーだ。無事に帰還できたら儲かるだろう」

 「間違ってUボートに沈められることはないだろうな」

 「北大西洋上で護送船団を攻撃、捕獲したことは、ドイツ海軍に伝えている」

 「それくらいの便宜は、図ってくれるだろう」

 「そういえば、真珠湾攻撃の後、ミッドウェー爆撃をさせようとして」

 「“横綱を倒して大金星を上げた関取に帰りに大根を買ってこいと言うのか” といって断った事があったな」

 「上が変われば変わるものだ」

 「陛下は、今回の作戦で、第二機動部隊が全滅しても良いと仰られたらしい」

 「勅命を無視したら逆賊だそうだ」

 「いっそのことフリータウンを占領する手もあるぞ」

 「艦隊基地を手に入れて欧州戦線に参戦すれば、いま大西洋の艦隊で第2機動部隊に勝てる艦隊は存在しない」

 「海上なら溺れて死ぬしかないが、大陸なら燃料を燃して逃げれば良い」

 「いくらイギリス軍でも、そこまで甘くないだろう」

 「南アフリカのように黒人の武装蜂起は期待できないだろう」

 「アフリカ人は、基本的に土人だよ」

 「鉄も作れず、槍と弓の世界だ」

 「ドイツ海軍がフリータウンの近辺の黒人独立勢力に武器弾薬を供給しているそうだが」

 「芽が出ないそうだ」

 「そういう話しは、あったな」

 「当時は、米英機動部隊も健在だったから無理だった」

 「しかし、一度でも白人が逃げ惑う姿を見れば、黒人も意識も変わるだろう」

 「もう戦艦が残っていないから無理だな」

 「長門、伊勢、日向は」

 「まだ、修理改装中だ」

 「それより、アメリカ機動部隊がパース港に集結している」

 「もう一度、一戦交えることになるぞ」

 「アメリカ海軍も大変だな。アッツ沖にいたと思ったら今度はパース港か」

 「それに一戦交えるか、分からないだろう」

 「ディエゴガルシア島を占領するには、戦艦が必要だが存在しない」

 「アメリカ機動部隊もアッツ島沖まで来ていたのだから、そのまま北海道を空襲すれば、よかっただろうに」

 「アメリカ機動部隊で、ベーリング海を封鎖して、その間にアッツ輸送を成功させるのが目的だろう」

 「それに北海道と千島の航空部隊は、1000機を超えている」

 「ベテランは、少ないが、そんな余裕はないだろう」 

 「しかし、今後の作戦は?」

 「まさか、ドイツに寄港するという事はないだろうな」

 「いや、いくらなんでも、それはないだろう」

 「イギリス本土の米英航空部隊は質量ともに世界最強だ」

 「第2機動部隊でも接近は不可能だな」

 「それにドイツは、艦隊に給油する燃料がないだろう」 

 「だが輸送船団ごとノルウェーに寄港すれば作戦は続行できる」

 「ゼロ戦の変わりにアメリカ製の航空機を運用することになるかもしれないが」

 「ドイツ製空母に日本人の乗員にアメリカ軍機の機動部隊がノルウェーを基地に作戦か」

 「涙が出てくるね・・・無理だな」

 「そんなことになったら、アイスランドとイギリス本土に封鎖されて身動きが取れなくなるよ」

 

 

 

 

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第25話 1944/06 『ノルマンディ上陸作戦』
第26話 1944/07 『パナマ運河爆撃と大西洋作戦』
第27話 1944/08 『第3次ディエゴガルシア島沖海戦』