月夜裏 野々香 小説の部屋

    

After Midway

 

 

第56話 1947年 『冷 戦』

 日本は、関東が占領された爪跡、爆撃された後の焦土が残っていた。

 日本政府は、統制経済。傾斜経済の荒業で戦後再建を執っていく。

 アメリカ軍の置き土産。

 海外資産の売却。

 中国内戦での利益。

 アメリカの半島投資。

 弱者が淘汰され働き盛りの比率が増え、

 ドサクサに紛れ因習を打破し、戦後の再建を容易にし、

 戦争の傷跡は、数々の要因で薄れ消えていく、

 しかし、それは、傾斜経済とあるように一握りから始まる。

 失われた生命は帰らず。

 本土爆撃の戦災と、戦地での戦傷者も多い、

 退役軍人の混乱・不正・腐敗・暴力・無法も多く、

 政府は国民の窮状を知っても救援するだけの余裕がなかった。

 戦傷者の物貰いは巷に溢れ、次第に消えていく、

 ポテンシャルの高い者は、能力を生かすことができた。

 しかし、実力・能力も低い。運も悪く。

 家もなければ、財産もない。家族を抱えている。

 生きていくため嘘をつく者も奪い取る者も多く、日本の治安を悪化させていく、

 政府が困窮に対する布告を出し、国民に自重を求める。

 “戦後、段階的に民主化が進み、個人の自由と権利が強くなっていく”

 “国民は、互いに慎ましくあって、礼儀正しくあるべきで”

 “支配欲と拝金主義で欲望のまま国民が憎み合う事を諌めるべきであり”

 “それがなせなくなるとき、競争によって互いを排斥し、貧富は広がり”

 “同族同士で排斥し、憎み合い、滅ぼし合うだろう”

 “欲望に駆られ、暴力によって暴走すれば、帝国主義が起こり”

 “分け合う事を忘れたとき、軍政がもう一度、復活するのである”

 

 闇市

 復員兵が二人。

 「・・・なんか、この辺は、ゴタゴタで混沌という感じだな」

 「そうか、活気があって良いじゃないか。上海を思い出すね」

 「国が区画整理を始めているからだろう」

 「整理整頓が嫌いな連中は、区画整理が遅れている方に集まるんだよ」

 「ちっ! 戦場を知らない杓子定規の事務屋が・・・」

 「その事務屋のおかげで、俺達、仕事にありつけたのだろう」

 「まぁなぁ」 脱力

 「しかし・・・朝鮮人が、ほとんどいないじゃないか」

 「まぁ 少しマシってことか」

 喧騒が大きくなる。

 「なんだ?」

 「あれだ」

 「ヤクザかよ」

 「げっ! タモツ」

 「しょうがねぇなあ。ヤクザのお使いしやがって」

 「おい・・・・」

 元復員兵が上官に気付くと敬礼。

 「おまえ、田舎に帰ったんじゃないのか?」

 「ば、爆弾が家に落とされて、そ、それで・・・」

 「そんなの直せばいいんだろう」

 「い、いや、叔父が・・・」

 ・・・怒・・・怒怒・・・怒怒怒・・・

 「おまえぇ〜 身内だからって、気が良すぎるんだよ」

 「俺達が行って、叩き出してやるから。来い!」

 「あ・・・」

 「おいおい! なにやってんだよ! タモツ!」

 ヤクザが現れる。

 「お前たち、退いてくれないか」

 「なんだと〜!」

 次の瞬間、ヤクザは引っ張られ、

 そのまま、台座の下に転げ落とされる。

 復員兵は、胸ポケットのナイフを見つけると奪う。

 「戦場じゃ 声を出せば狙い撃ちでな。このまま、死ぬか?」

 復員兵に喉仏を潰されそうになると怯える。

 「わ・・わか・・・った・・・す、好き・・にしろ」

 戦前・戦中の軍部の権威は薄れた。

 平和になって民間に放り出された軍人たちの生きる術は狭かった。

 計算上だけ公平な統制経済であり、

 戦中はともかく戦後は軍部の暴力が押さえられると小悪党が成り上る、

 強者が私腹を肥やすと弱者に皺寄せがいく、

 戦後は、御国のためという意識が薄れ、

 配給は庶民にとって均一でなくなろうとしていた。

 たがが外れ弱肉強食となり、

 奪う者が現れ、生きていけず闇市が形成されていく、

 軍人は、基本的に親方日の丸で偉ぶっていたのだ。

 公務員みたいなもので採算という概念は、あまりない。

 それでも、中国内戦やアメリカの半島投資に引き摺られ、

 民間工場の生産はフル稼働。

 アメリカも半島維持と中国内戦での支援のため、日本に工業製品を発注する。

 そして、アメリカと約束した段階的な自由化、民主化が進み、

 基本的人権など一部制限付きで、個人の自由と権利が認められ、

 全体主義、セクト主義、家族主義が強い日本人に少なからず影響を与えていく。

 この頃、使われだしたのが “私の勝手でしょう” だろうか。

 戦前戦中なら、村八分で、とんでもないことになる。

 しかし、基本的人権がある程度、認められると個人の自由と権利が主張され、

 個人主義が自由経済の燃料であると認知されるほど日本経済が活性化していく、

 それでも世代の差か、文化の差か、戦前戦後の差か、

 ギャップが大きくなると、社会問題になったりもする。

 そこに統制されたインフレで国債と軍票を償還していく。

 目減りされた現金を返された債権者は、困ることになる。

 食うや食わずで国債を引き受けた返済金で、

 うどんも食べられないのでは、話しにならない。

 それでも日本人が我慢したのは、生真面目な気骨が残っていたのか。

 生来の忍耐強さか、仕事が多いからか。

 実は、長いモノに巻かれ易く、事勿れな人種だったからともいえる、

 そして、目減りした人口分の資産が振り分けられたからといえる。

 酒場

 「・・・はぁ〜 女将さん。昔は良かったな〜」

 「子供は親の言うことを聞くものだったのに・・・」

 「平和になったですからね。女子供が強くなりますよ」

 「平和か・・・・良かったな。あの頃・・・」

 「みんな家長の俺を頼って、震えていたのにな・・・・」

 「もう、爆弾は落ちてこないですからね」

 「ふっ そういえば、この辺の不発弾は?」

 「この辺を総ざらいして、10発ほど片付けたそうだから。大丈夫ですよ」

 「これから、女々しい時代になるな・・・だれが基本的人権なんか決めたんだ」

 「自由でいいじゃありませんか」

 「自由はいいけどな。家長をないがしろにしちゃあいけないよ・・・zzz」

 「・・・・zzzz・・・なにが、お客様は神様だ・・zzzz・・・チクショウ・・・・・zzzzz」

 

 

 

 国民軍が延安を制圧。

 中国共産軍は、ソ連支配下の満州へ

 

 

 朝鮮半島

 戦争中、一発の爆弾も砲弾も落とされていない。

 そして、日本軍の撤退とアメリカ軍の駐留。

 日本は、曲りなりにも民政だった。

 しかし、アメリカは朝鮮半島の独立を認可せず、朝鮮半島に軍政を敷いた。

 元々、歴代中国の属国であり、

 その後、日清戦争で僅かな独立期間。

 そして、日本の併合。

 最初から独立国家と言えないのだからとアメリカも豹変し、

 朝鮮半島を完全に統制下に置いてしまう。

 日本資本をそのまま買い取ったアメリカ資本は、朝鮮半島経済を支配しようと画策した。

 そして、中国朝鮮族は、半島に侵食し、

 共産主義勢力を拡大しながら半島内部に浸透させていく。

 韓国社会は混乱し、

 李承晩は、アメリカ軍とアメリカ資本を味方につけ、

 売国に値するほどの条件を飲まなければ権力の座に付けず。

 ようやく、朝鮮半島の首席に納まると、古い両班封建体制が回帰され、

 朝鮮半島の社会は、不正腐敗が蔓延っていく、

 アメリカ合衆国は、朝鮮半島を対ソ・対中・対日の拠点にするには年月が必要であり、

 李承晩は自らの権勢を維持するため、

 反対勢力(反米勢力)を徹底的に弾圧し、

 朝鮮民族の悲劇といえる時代が始まる。

 総督府

 総督府から、日本人たちがソウルを眺めていた。

 「・・・公共工事の決め方、進め方は日本以上だね」

 「根回しなしで軍隊で鎮圧か」

 「区画整理とか、代替地なしかよ。凄まじすぎる〜」

 「速いといえば速いだろう」

 「そりゃ速いよ。しかし、人でなしだよな」

 「ブルドーザーで住宅地を潰しながら幹線道路が延びていくって」

 「アメリカも良くこんなやり方を・・・」

 「人権を考えてないよね」

 「うん、ていうか、日本人を恨まれ役にしているから、楽なんだろう」

 「くっそぉ〜 日章旗を中央に立てやがって、俺たちがやってるみたいじゃないか」

 「汚過ぎだよ」

 「あらかた整地したあと日本人を追い出すんだろうぜ」

 「しかし、日本政府も金に目が眩んだからって、こういうことするかな」

 

 

 巨済島

 日本軍守備隊

 日本の役人が双眼鏡で半島を覗く

 「んん・・・少将・・・良くわからんが、どんな感じかね?」

 「朝鮮人逃亡者の話を総合するとアメリカ資本の生活は、生かさず殺さずのようです」

 「というより、公共事業の借款を全て朝鮮人に押し付けていますからね」

 「十数世代は、アメリカの金の成る木でしょうね」

 「アメリカは、満州で日本から買った100億ドル以上の資産を失っている」

 「朝鮮半島で元を取りたいのだろう」

 「そ、そんなに払ったんですか?」

 「アメリカは、半島、満州、中国大陸の日本資産を丸々250億ドルで買い取ったよ」

 「戦艦アイオワが1億ドルだから、お金持ちは違うな」

 絶句。

 「少なくとも権利書があれば、ソビエトも中国も支払い義務が生じるだろう」

 「それで日本の再建が進むわけですか・・・」

 「そう簡単でもないさ。出雲州や秋津州が人質に取られているし」

 「そこへの投機もあれば、戦後保障も国債・軍票の償還もある」

 「しかし、アメリカの人的損失も少なくないはずだが・・・」

 「基礎の国力が違い過ぎます。よく負けなかったものです」

 「いや、負けただろう。条件付降伏文書にサインしている」

 「はは・・・・はは・・・た、確かに・・・・」

 「んん・・・もうすぐ、半島から日本総督府が無くなる」

 「そうすれば、ここが半島を監視する最前線になるぞ。大丈夫か?」

 「それは、監視用の電波塔でも建ててもらうか」

 「エッフェル塔並みの鉄塔がいいですね」

 「しかし、何で日本総督府を使うのです?」

 「アメリカ総督府なのでは?」

 「日本総督にした方がアメリカは敵意をもたれなくて良いらしい」

 「職員の半数が日本人で半島経営も慣れている」

 「それも、いまのうちですか?」

 「ああ、ここは、アメリカ・朝鮮軍の最前線になるよ」

 「装備の追加をお願いしたいですな」

 「そうしたのだが軍事費は、削減中だよ」

 「しばらくは、分捕り品ともらい物でやっていくしかないな」

 「日本軍が外国製を使って、日本製を外国に売るというのは?」

 「世の中。金だな。しかし、一時的なものだよ」

  

 

 赤レンガの住人

 「おい、マッカーサーから8mmフィルムが送られてきたよ」

 映写機の映像が流れる。

 「「「「「「・・・・・・・・・・・・・」」」」」」

 映像が終わる

 「「「「「「・・・・・・・・・・・・・」」」」」」

 「・・・久しぶりに面白いものを見せてもらったよ」

 「しかし、本気なんだろか」

 「本気だろう。李承晩主席がマッカーサーに涙ながらに訴えていたし」

 「あはは・・・」

 「李承晩主席は、共産主義の脅威とか感じていないのだろうか」

 「ふっ ふっ ふっ マッカーサーが呆れている表情は、初めて見たよ」

 「あははは・・・なんか、良い気味だな」

 「世界中が厭戦気運で戦いたくないのに何を考えているんだか」

 「そういえば、半島は戦争の被害を受けていなかった」

 「しかし、半島のアメリカ軍5個師団は、どうかな。少なくないか?」

 「厭戦気運と言うやつさ。5個師団以上の戦力を貼り付けられないのかも・・・」

 「しかし、共産主義者の朝鮮族が入り込んできてる」

 「何で制限しないんだ」

 「李承晩が戦争するのに兵力が必要だと思っているからじゃないのか」

 「ふ “日本人行政官は、自由な朝鮮人の誇りと自尊心を傷付けている” と騒いで非難しているし」

 「やれやれ、そんなもの併合前は無かったはずなのにな・・・」

 「共産主義の侵入は? どうなっても知らないぞ」

 「それより、次期主力兵器。予算が付かないのか?」

 「駄目だな。今あるのに延命をかけて、先延ばしするしかないよ」

 「国家予算のほとんどが再建や補償関係に取られてしまっている」

 「兵器開発予算も制限されるよ」

 「ドイツのUボートで運んできた技術は、良いけど技術的なハードルが高い」

 「やっぱり、アメリカ製が堅実だよ。さすが資源で余裕があると違うね」

 「だけど、アメリカの真似をして、同じレベルで数の勝負だと確実に負けるよ」

 「しかし、予算が・・・Uボートを売るか」

 「秋田にドイツ自治区があるからUボートが来たようなものだ」

 「自治区が無ければ、降伏するか、負けたドイツ本国に戻っていただろうな」

 「アメリカも日本に潜水艦を持たせたくないから、気前良く買うだろう」

 「売ってもいいんじゃないか」

 「金さえあれば、もっと優れた潜水艦を建造できるし」

 「建造できるとは限らないだろう」

 「そうなんだよな。しかし、保有しているだけで、ムダに予算が流れるからな・・・」

  

 

 欧州マーシャルプランが発表される

  

  

 秋津州

 南アメリカ大陸にへばり付いた二つの半島。

 全長は480kmで細長く、

 日本政府が区画割をすると、

 南米に移民していた日本人が集まり開拓を始める。

 そして、日本本土からも入植者が集まってくる。

 ブラジルは、アメリカの影響圏の内側に入り込み、

 日本人は領土があることから、当然、矢面に立たされる。

 南側のウルグアイは、白人至上主義の国家で相容れない。

 まったくもって、アメリカの思惑通りにことが進んでいる。

 日本人が住むようになって困るのが水の確保だった。

 平地ばかりで山が無い。保水も困難で塩湖ばかり。

 それでも地下水でとりあえず凌ぎ。

 ミリン湖に水門を建設し淡水化を進めて、ブラジルと交渉を始める。

 当面は、ブラジル、ウルグアイ、アルゼンチンから水を購入し、

 近代化に必要な社会設備を建設していく。

 

 秋津市(リオ・グランデ)

 市庁

 どこかの分室

 「あ〜ぁ いやだ、いやだ。アメリカのやろう。日本人を悪者にしやがって」

 「自分たちは、ちゃっかりとブラジルの利権を確保しているからな」

 「それなのに日本が悪者だぜぇ〜 やってらんねぇ〜」

 「地図を見れば一目瞭然。実体として領土があるから、こればっかりはね〜」

 「そういえば、出雲もそうだろう」

 「イタリアとフランスは、日本を眼の仇にしている」

 「アメリカとイギリスは、面白がっているだけ」

 「きたねぇ〜」

 「この条件付降伏の追加条項だよ。はめられたとしか思えねぇ〜」

 「誰だ。調印したの?」

 「んん・・・あの時は、国体が守れるのなら、なんでも調印するつもりだったっていうし」

 「良く見てなかったんじゃないか」

 「良く見て調印しろよ!」

 「一応は見たけど、結果が予測できなかったんじゃないか」

 「冗談じゃないよ。地球の裏側に予算を投資するなんて」

 「投資も目減りする上に身動き取れなくなるじゃないか」

 「それにアメリカ資本もちゃっかり、入ってくるし」

 「あいつら。金儲け上手すぎ」

 「イギリスとフランスが植民地を失って一番、儲けているものアメリカ資本だろう」

 「日独伊3国同盟は、英仏帝国の解体と」

 「アメリカの経済再建と共産主義拡大のために血を流しましたとさ」

 「ぅぅぅ・・・臥薪嘗胆。臥薪嘗胆」

 「あはは・・・もう無理、アメリカ帝国の世界支配は、確定だよ」

 「原子爆弾も持っているし、俺らは人質だし」

 「いや、ソ連がいる」

 「いや、ソ連は、アメリカの軍事費を維持させるためだけにいる連中だよ」

 「日本も軍事力制限されていないし」

   

   

 

 出雲州

 フランスとイタリアの艦艇が領海の外で遊弋している。

 そして、アメリカとイギリスの艦艇も遊弋していた。

 フランスとイタリアの憎しみのエネルギーが日本へ向けられ、

 アメリカとイギリスは好都合だった。

 もっとも共産主義勢力の拡大に伴い、

 反ソ陣営を固める問題に直面すると欧州戦線とアジア戦線の釣り合いとなった。

 簡単には割り切れないものの、

 日本が実体以上に強国であると、

 直接戦ったアメリカ軍、イギリス軍、ソ連軍の脳裏に刻み込まれており、

 アジア側で日本を味方につけるトータルバランスは大きく、

 現状維持が望ましいかった。

 

 某貿易会社

 社員が営業から戻ってくる。

 「・・・迷惑な話しだ」

 「どうした?」

 「魔法を見せてくれだと。日本人なら、なんか使えるだろうだと」

 「あはは」

 「やれやれ、手品でも覚えるか」

 「そりゃ 営業の早道になるかもしれないがね」

 「ドイツは、どんな感じだ?」

 「ニュルンベルク裁判が終わってから安定しているかな」

 「インドや南アフリカが、あんなにゴネルとは予想外だったがね」

 「まったく。アメリカ、イギリス、ソ連の恐ろしさを知らないと見える」

 「裁判が原因で戦争にならないと思うけど、それでも資源のある国は、強いよ」

 「まぁ 元々、貧しいし、経済封鎖も怖くないか」

 「しかし、出雲は、オランダ、フランス、イタリアに恨まれて、やりにくいな」

 「だがトルコ、スペイン、ポルトガルの商用ルートは、確保できたよ」

 「地中海の人質で新参者か・・・」

 「アメリカとイギリスが日本の何を恐れているのか、わからないよ」

 「このままだと、日本は、本当に戦争できなくなるぞ」

 「だけど、アメリカとイギリスは、出雲を地中海の代弁者にしようとしている」

 「人質に取って、今度は、傀儡かよ」

 「まぁ〜 国際社会の非情さってやつだな」

 「ぅぅぅ・・・いつか見ていろ・・・っで。日本製品は、売れそうか?」

 「欧州は、戦後で苦しい」

 「しかし、お金持ちはいるだろう。民芸品と工芸品だな」

 「一番良いのは、大西洋で遠洋漁業。あと兵器関連かな」

 「利益率の良い兵器で需要があるのは嬉しいが・・・・・」

 「品質が怪しいから、出雲で生産しないと採算が取れないかも・・・」

 「最大の顧客は、アメリカかもしれないな」

 「そうだろうな。一番、金があるところだ」

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 月夜裏 野々香です

 1947年から月一ページを年一ページにしてしまいました。

 戦争が終わると、月日の流れが早いこと早いこと。

 史実よりマシな戦後の日本。

 しかし、少しマシなだけ。

 まだまだ、治安とか大変そうです。

 戦後再建史も面白そうですが、

 やりすぎると仮想戦記ではなくなってしまうので・・・・・・

 

 

HONなびランキング

Wandering Networkランキング

NEWVEL ランキング

よろしくです。

誤字脱字・感想があれば掲示板へ

 ※第56話 欠番です

第55話 1946/12 『アメリカの半島軍政』
第57話 1947年 『冷 戦』
第58話 1948年 『新3国同盟?』