第58話 1948年 『新3国同盟?』
インド ニューデリー
路上で人間の子供が飢えて死んでいる。
そのそばで、牛が、のうのうとしている国。
インドは、ヒンズー教&カースト階級の国家だった。
インド ニューデリー
仏教発祥の地は、一時、仏教が隆盛を極めたものの、
11世紀頃、仏滅。
僅かな残照は、信仰姿勢は、ブッタ(一神)教に近い感覚であり、
小乗仏教の解脱出し抜き上等の煌びやかさ、仰々しさが強調され、
大乗仏教系の日本特有のワビサビと、一蓮托生の持たれ合いはなかった。
日本のビジネスマンたちがレストランに入る。
日本人の気質だと、いろいろとギャップを感じやすい国であり、
三度三度の食事が、そうなのだから “はぁ〜” である。
もちろん、右の手を使って食べる。
慣れると、感触が良いらしい、
とはいえ、その域に達している日本人は、少数派。
そして、トイレ・・・・
これは具体的に書かないことにする、
しかし、不浄な左手とは良く言ったもので・・・・・
インド最大の問題は、言語であり、
最大多数のヒンディー語が人口の30パーセントで英語が通じればよく、
日本語英語は、役に立たないのが悔しかったりする。
さらに現地語が100種類以上あって、どうにも、こうにも・・・
ビジネスチャンスがゴロゴロでも華僑資本が入りきれていないのも頷ける。
それでも日本とインドは、国同士で決められた内容に沿って事を進めていく、
インドの地下資源は、膨大。
消費地も有望。
インド独立でイギリスが日本に怒るのも、
インドを踏み台にして帝国が成り立っていたからだと。よくわかる。
イギリス資本は、まだ残っているものの、
国際バランスの関係と、今後の発展で日本を利用したがっており、
日本人をビジネスパートナーにしたいらしかった。
とはいえ、総論賛成でも各論で問題が起こるもので、世の中上手く行かない、
中国人といい。インド人といい・・・
中華、印華は違いがあっても、癖の強さで世界最強といえた。
しかし、これだけ宗教、人種、民族、言語で多様だと
国際力学や地政学が衝突し、弱点や突っ込みどころが生じやすくなり、
日本になびく勢力が必ず現れる。
日本資本は、日本人と合いそうな、地域、人種もあるだろうと探し、
信頼でき協定を結ぶことができるなら、
そこが日本・インド経済の中核になっていくのだった。
日本人ビジネスマンの暇潰し、
ガンジーは、ヒンズー教とイスラム教の和解のために断食をしている。
なんとも強圧的な男で言うことを聞かないと断食。
それで、ヒンズー教とイスラム教を連合できるなら、それは、神の人なのだろう。
やはり、民衆も気になるらしい。
ニューデリーのビルラー邸は、多くの人々が集まっている。
そして、運が良く、酷くやせたガンジーがから出てきた。
なんとなく握手してもらいたくなる。
バァ〜ン! バァ〜ン! バァ〜ン!
その時、銃声が3つ。
ガンジーが暗殺される。
日米被爆研究連絡会が創設され、
広島、長崎、ハワイに拠点が置かれる。
非人間性の最たるもので、同時に公平だったりするのが医療科学の類。
白人がたとえ “黄色いサル” と言っても同じ人科のホモサピエンス。
日本人が “白ブタ” と言い返しても同じ人科のホモサピエンス。
黄色人が微妙に熱や光に強いだけで、
被爆から得られる臨床は、黄色人種も、白色人種も、ほとんど違わない。
日米両国とも医療団体が編成され、
白血病、胃ガン、肺ガン、乳ガン。
甲状腺疾患、慢性肝炎・肝硬変、原爆白内障。
ケロイド。ガラスの破片などなど。
身体に残る被爆治療中の患者を客観的に調べたりする。
広島、長崎でもアメリカ医療団体が持ってくる医療品ためか、
日米の医療団体で臨床検査を比較したりもする。
日本の被爆者が白人を気に入ろうと気にいるまいと、
多少、感情的になっても道理が通ったりする。
その方が患者も早く手当てができ、治る可能性も高くなった。
日米の医療科学者は、何の感情も交えずにただ臨床検査の比較を黙々と続け、
流れ作業で臨床を取り終えると、
日米の被爆者たちは取り残される。
医療科学を成長させるため、仕方がないこともあったりする。
アメリカ
人種差別撤廃に向けた公民権法案がトルーマンよって提出され、
議会で不承任される。
世界の自由民主主義を代表するアメリカ大統領の儀礼行為であり。
選択の余地がない政治的バランスの事柄だった。
本心では、黒人の人権を認めたいと思っていない。
それでも大戦で命がけで戦った黒人との妥協は必要だった。
中国
満州で力を蓄えていた中国共産軍が農民を解放すると、
土地改革を進めて支持を得て、一気に南下。
中国農民は、中国国民党の不正腐敗と国民軍に虐げられてきたためか、
ドミノ倒しの様に赤くひっくり返っていく。
この手法は、不満分子を規制勢力の破壊で取り込み、
貧民層を資産の再分配で取り込む騙しの手口であり、
共産主義と体系付けられ、理論染みても歴史上、何度も繰り返されてきた事であり、
いわゆる反政府軍の常套手段だった。
政府が権力と権威を失い、
官僚機構の支配力を喪失したとき、
不正腐敗が増え、貧富の格差が広がり、
国民の格差、差別の不満で調整力を失ったとき、
秩序が乱れ犯罪が増加し、必然的に叛旗の旗が翻る。
中国国民軍は、共産主義勢力の拡大を食い止められず。
国民軍の戦線は崩壊し、一気に後退して行く。
朝鮮半島
アメリカ軍政は状況を把握しきれず。
日本行政機構は、手足をもぎ取られて形骸化し、
韓国傀儡政権は、実体のない影のようなものだった。
朝鮮総督府
アメリカ、日本、朝鮮の旗が掲げられていた。
いろんな思惑で、日本の旗が真ん中で、左右にアメリカと韓国の旗が並んでいる。
韓国の首席代表、傀儡の李承晩は、実権が無く。
実体は、アメリカ軍の軍政とアメリカ資本による経済統制。
貧民層の暴動が毎日のように起こっていた。
理由は、事大主義で自由と平等が肌に合わないためであり、
強圧的な支配力で押さえられていないため、不安で暴れているだけだった。
こういった社会現象は、古今東西の歴史でも珍しく、
上下の隔てなく、協力して社会を築いて行くという、発想になれず。
どの虎の威を借りて権力を振りかざすか上下関係で揉めているのである。
強いヤツについて次席に付けば儲けもの・・・なのだった。
アメリカ軍は、直接、現地民の暴動を押さえ込もうとせず。
韓国軍が朝鮮人の労働ストを武力鎮圧していく。
本当の支配者は、自ら被支配層を殺すことなく植民地化していくのが常道であり、
常識、基本だった。
総督府は、喧騒に包まれていた。
「激しいね」 白人
「気質ですね」 日本人
「準備ができるまで、現状を維持したいだけなのだが分からないのだろうか?」
「アメリカが準備中に出世したがっているのですよ」
「他力本願で権威側に付けば、楽ができますからね」
「なるほど・・・」
「キリスト教徒が増えているのもそれですよ」
「共産主義も増えている」
「満州朝鮮人を流入させるからです。共産主義者ですよ」
「連中は、朝鮮人を差別するなだと」
「知りませんよ」
「武器は持っていないよ」
「ソ連事大と中国事大は存在しますよ」
「んん・・・どっちに付こうとしているのかわからんな」
「強い側、権威側ですよ。事大主義」
「そんな、裏切り者を飼えるものか」
韓国軍の銃撃が始まる
「しかし・・・」
「んん・・・・・」
韓国軍は権威主義によって捻じ曲げられ、
鬱積した感情の捌け口なのか・・・
自国民に対する扱いが酷く・・・
日本人とアメリカ人は引いてしまう・・・
総督府の分室
「・・・強制土地収用は、これでいいのだろうな」
地図を見て確認する。
「ああ、頭痛いな、ここまで、やらなかったからな」
「じゃ アメリカ軍に言って、韓国軍を出してもらうか」
「やれやれ、日本人を矢面の悪者にして、韓国を近代化させるとはね・・・」
「まいるな〜 前にいる農民と後ろの韓国軍の両方から、凄い目で見られるよ・・・」
「ロックフェラー、ヴァンダービルド、モルガン、アスターの財閥も私設軍を揃えている」
「朝鮮半島を経済支配するつもりなんだろうな」
「だが朝鮮人は、技術力で不足している」
「アメリカ資本の半島投資は、結局、技術力がある日本企業を育ててしまうのさ」
「どうもアメリカ人は人種差別が強すぎて、韓国の教育を等閑にしているようだが・・・」
「植民地政策は、先住民の教育をしない」
「教育するのは、宗主国と結託する少数のキリスト教系特権階級だけ」
「それでピラミッド構造を作るのが常識だよ 」
「日本は、皇民化で朝鮮人を同じように扱ったからな・・・」
「しかし、アメリカは、朝鮮を植民地化するつもりなのか」
「いや、南米型だろう。あれより、酷そうだがな。それこそ生かさず殺さず」
「日本経済も餌食になりそうだな」
「当面は凌いださ」
「太平洋戦争は、そういう戦いでもあったよ」
「日本も民主化が段階的に行われるから時間稼ぎは成功している」
「アメリカ資本の半島侵入の前に日本経済が力をつければいいがね」
「日本は、経済の原料である石油、石炭、鉄鉱石がな・・・・」
「当面は、置き土産でやれるさ」
「それに独立条約で資源の10分の1は日本の保有が決まっている」
「足りない分は買うしかないがインド、南アフリカからも輸入できる」
「まぁ〜 産業を何とか、やりくりさせるだけは足りるかもね」
要衝には、M4戦車が配置され、
アメリカ空軍のムスタング、B17爆撃機が上空を飛ぶ、
アメリカ軍は、半島を軍事支配していた。
しかし、満州のソ連軍と中国軍、共産主義の勢いの前では中途半端に思えた。
南アフリカ公国
戦時中、日本戦艦部隊は、ケープタウンに突入、
奪った武器弾薬を黒人独立勢力に引き渡した。
結果、白人支配体制は崩壊する。
黒字に赤の旗が国会議事堂にはためく黒人の国。
日本の華族と一緒になった黒人青年は、一躍、黒人公爵として認められていた。
日本大使館
ケープタウン港に日本製の兵器・武器弾薬が積み降ろされる。
そして、日本に向けて、ダイヤ、金、プラチナ、バナジウム、クロムなどが輸出されていく
「ダイヤモンドや地下資源の採掘に日本資本が入り込めたのは、好都合だがね・・・」
「黒人と合弁だがダイヤモンドは、出雲で日本人が売買することになりそうだ」
「ニューヨーク、アムステルダムの代わりを出雲で、か・・・」
「デビアス社も、南アフリカから叩き出されてはな・・・」
「だが、どう考えても研磨も、販路も、デビアス社頼り」
「すぐ出雲というわけにはいかないだろう」
「そうでもないさ、20年もすれば、研磨職人は出雲に集まり」
「そこがダイヤ市場のメッカになるよ」
「どうだか、重要なのは、装飾ダイヤでなく。経済を支えている工業用ダイヤだよ」
「南アフリカのアメリカ資本の動きは?」
「いまのところ、大人しい」
「公民権を出して、黒人の人権を保障する動きを見せている」
「しかし、アメリカの黒人は、南アフリカ公国に移民する動きがあるな」
「ダイヤモンド産業は、それくらいの魅力があるよ」
「インドも日本資本を経由させてダイヤを輸出させる動きもある」
「パキスタン独立運動が腹に据えかねのだろう。白人も嫌われたものだ」
「だが南アフリカ公国の黒人独立開放政策は問題じゃないかね」
「アフリカ大陸に武器弾薬を密輸しているぞ」
「おかげで、日本の兵器・武器弾薬が売れ」
「ダイヤモンドや希少金属が日本に流れ込んでくる。悪くは無いさ」
「南アフリカは、白人との戦争を恐れていないのか?」
「厭戦気運で、その気がないのを知っているのさ」
「アメリカ国内に黒人もいるから、やりにくいだろうな」
「南アフリカは、植民地の黒人の独立運動を助け、アフリカ黒人連邦成立を目指すだろうよ」
「くだらない、絵空事の使命感だな」
「南アフリカとエジプト。どっちがアフリカ大陸の主導権を握るだろう」
面白がる。
「でも日本が儲かるならどっちでもいいよ」
「しかし、共産主義が蔓延すると困るが」
「人種、民族、宗教、文化に関係なく、貧富は出てくるよ」
「貧富の差が大きいか、小さいかだな」
「ふっ 人間は正しい者じゃなく、力がある者に従う」
「共産主義は貧富の差が小さい代わりに権力の差が大きいと思うね」
第2次世界大戦後、
欧州統合の是非について、各国とも少しばかり検討する段階になっていた。
ハーグ欧州会議が行われ、
新参の出雲代表も参席していた。
イギリスの基本戦略は、欧州大陸の分割による勢力均衡であり、
アメリカも欧州統合に非協力的だった。
出雲は、国益のためアメリカとイギリスの戦略に付き合わされる。
アメリカ、イギリスにすれば、出雲(日本)は、欧州統合の異物で便利な存在だった。
日本を憎んでいるはずのアメリカとイギリスが損得勘定で出雲に肩入れしていた。
ハーグのラウンジで数人の男たちがいて、その中に日本人がいる。
「イギリス人の言うことは気にするな」
「欧州統合が成功すれば、彼らは慌ててついてくる」
「「「「「・・・・・・」」」」」
とはいえ、アメリカとイギリスの影響力は大きかった。
全ての国がアメリカに借用書を書いていた。
そして、共産主義の脅威は、ベルリンの向こう側まで来ている。
共産主義に対する恐怖で各国ともドイツを防波堤にしなければならず、
天文学的な賠償をさせられない。
そして、欧州各国とも、戦後再建のため、
さらに借用書を書かないといけない状態にあった。
瓦礫の廃墟しか残されていない欧州諸国から、
さらに身包みを剥ぎ取られるようなものであり、選択の余地は無かった。
第一次世界大戦は、欧州諸国を神々の諸国から、帝国主義諸国へ、
第二次世界大戦は、欧米諸国を帝国主義諸国から強国にしてしまう、
そして、戦後、欧州諸国は、米ソの狭間で烏合の衆にさせられていた。
西ドイツは、欧州の防波堤として再教育されつつあり、
フランスとイタリアは、封建的な貴族階級、醜悪な資本家に反発したのか、
共産主義思想が蔓延し、混乱していた。
『ドイツに再教育は、必要ない』
『普通に独立させれば、自然に反独裁、反ソの国になるのに・・・・』
日本人がぼんやりと、考えながら新参者らしく大人しくしていた。
「時に日本の次の三国同盟は、インド、南アフリカ公国なのかね」
「「「「「・・・・・・」」」」」
注目を浴びる。
『日本人400万以上を人質に取っておきながら、よく言う』
「・・・ま、まさか、あははは・・」
「しかし、南アフリカやインドに武器輸出してるだろう」
「これらの国から資源を購入しているではないかね」
「い、いや、需要と供給ですよ。そ、そんな、三国同盟なんて・・・・」
「だといいがね・・・」
欧州は、嫌味な人間が多い。
“日本の新三国同盟は?”
“次ぎは、イタリア抜きでやろう” は、同じくらい、よく言われている。
そして、ベルリン封鎖、
欧米諸国は、輸送機で救援物資を送り届ける荒業を見せる。
ドイツは、スターリングラードのドイツ軍を空輸で維持しようとして失敗した。
しかし、欧米諸国の国力はそれを可能にしてしまう。
昭電疑獄で天皇の発言を求められ
“国民の良識で判断すること” と突っぱねられる。
アメリカ軍が極東の拠点として選択したのが江華島、仁川の区域だった。
ただ、たんに港湾の便が良く。
対日、対中、対ソで、ほど良い距離があっただけのことだった。
大規模な基地建設で大型土木建設機械が投入される。
効率よく建設しようと思えば、2交替、3交替になるが白人だと費用がかさむ。
それでは朝鮮人を使おうとすると。
既に、かなり危ないことが航空部隊で実証されていた。
実は、ムスタングに乗った韓国人パイロットは、日本機と同じような感覚で操縦し、
引き起こしのタイミングを誤って墜落する。
“乗る前に機体の説明をしろよ” なのだがアメリカ人の思い込みと勘違いは続く、
そして、韓国人も乗る前にカタログぐらい見ろよ、なのだが
“ケンチャナ。ケンチャナ” の彼らには通用しない、
日本語⇔英語の通訳者と、韓国語⇔英語の通訳者の質と量の関係でもあった。
しょうがなくて、日本人を引っ張り出したりする。
日本人は、一応、カタログを見て、機体の性質を感覚で予測するのか、実績があった。
日本人パイロットは、アメリカ製ムスタングを動かせるのだから、
重機操作くらい出来るだろうと・・・
港湾に重機ごと落ちてしまう。
結局、事故が少なく堅実だからと上手・下手に関係なく。
重機も日本人に任されてしまう。
人間、金に目が眩むと、政策は二の次。
日本政府が半島から手を引こうと思っても、
アメリカ資本の半島投機が続く間、日本人技術労働者の半島派遣は続いた。
アメリカ資本が投下する投資額は、巨額であり、
日本人も、日本で働くよりアメリカ資本下の方が小金を稼ぐことが出来た。
そして、半島であるにも関わらず。
アメリカ人が金と指示を出し、日本人が働き、
日本語のわかる韓国人が手伝う構図が作られてしまう。
もっとも英語がわかる韓国人が上に立つこともある。
しかし、専門的な知識になると日本人が上になってしまい。
結局、日本人が半島のインフラ整備を進めてしまい、
相当のドルが日本に流れ込む。
アメリカは日本を警戒していたものの、
賃金格差で日本にお金が流れていくのをとめられない。
水は低きところへ流れやすかった。
赤レンガの住人たち
窓からアメリカ戦艦ニューメキシコとアイダホが記念艦として埋め立てられているのが見える。
大人も、子供も、甲板に登って憩いの場、遊び場にしている。
官僚たちが朝鮮半島のGNP生産と日本のGNP生産の推移を計算し、
グラフを見ていた。
「朝鮮人のGNPというより、99.99パーセントがアメリカの作るGNPだよな」
「しかし、凄い搾取率だな」
「だが、今の勢いが続けば、朝鮮の生産力は、日本のGNPより大きくなりそうだ」
「アメリカ資本は、半島の労働力を利用して、儲けようとしているのさ」
「自動車、化学繊維か・・・・」
「日本産業は負けそうだな」
「どうだろうな。大陸で共産主義勢力が勢いを増している」
「中国市場が得られなくなると、この投機、ムダになるかもしれないな」
「それに半島投機が牽引役になって、結局、日本経済も引き揚げられている」
「それに韓国人の知識階級を育てないと、このGNP表は、怪しくなるぞ」
「んん・・・しかし、最近、半島のストライキ。酷くなってないか?」
「朝鮮人労働者は、わざと工作機械を壊すからな」
「日本企業もライバル企業の労働運動を煽って倒産させることがあるけど。ここまでは・・・」
「日本じゃ信じられない話しだ」
「では、朝鮮人の性質だと失速する可能性もあるかもしれないな」
「アメリカ資本に組み込まれなければ死あるのみじゃ 反発も強いよ」
「自尊心が強いから、家畜扱いならストライキくらい起こしたくなるだろう」
「日本の負けが、もっと酷ければ、日本も、そうなってたかも」
「かもね・・・」
「それで、軍事力の新規は、駄目か」
「・・・駄目だな」
「いまのうちに力を付けておきたいんだがな。せめて開発だけでも」
「戦後再建に回したいから。今ある分でやってくれだと」
「戦争が終わると日陰者だな」
「昔は良かったな。国防が国の根幹だった」
「いまは、国家再建が根幹だよ」
「もっと不正腐敗が増えれば、軍が世直しを・・・」
「いや、戦前戦中、軍部の不正腐敗も暴かれて、それどころじゃなかろう」
「ぅぅ・・そうだった。天皇陛下の置き土産もあったっけ」
「政府に逆らえば、軍も逆賊。か」
「国防大臣も民間からだから駄目だな。こりゃ」
「少なくとも、陸海軍で内閣を解散させることも出来なくなったか。やれやれ」
「いや。それやったの陸軍だけ」
「陸軍の馬鹿が、やり過ぎたんだよ」
「内閣を解散させるわ。議会を機能不全にするわ。陛下を傀儡にするわ」
「まあ、海軍ぐらいの良識があればよかったのさ」
「海軍は、良識があったのじゃなく。軍艦という玩具が、あったからだろう」
「あはは」
「軍部であれ、官僚であれ、権力が集中すると歯止めが利かなくなって、怖いからな・・・」
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月夜裏 野々香です
1947年から月一ページを年一ページにしてしまいました。
昭電疑獄・・・やっぱり起こってしまいますね。
権力者と財界の癒着は、古今東西、差別無し、分別なしに起きることのようです。
ここまで来ると。いわゆる。自然災害でしょうか。
政官財も、あまり、日本のモラルを下げて欲しくないものです。
それで、“国民で判断すること” でもなく、“国の法で判断すること” でもなく。
“良識で” というところが、微妙な違いでしょうか。
国民の方が悩んでしまいますね “良識ってなんだ?” でしょうか。
史実では、アメリカの極東アジアの拠点は、日本でした。
しかし、『ミッドウェー海戦のあと』
アメリカの極東アジアの拠点は、半島になっています。
ここにB29爆撃機とムスタングを配備し、
原子爆弾を置けば、東アジアの政治戦略は、アメリカが主導権を握ります。
当然、アメリカの半島への投機は、大規模なものになり、
日本経済も煽りを受けています。
半島というフィルターがあるので、日本のアメリカナイズも取捨選択しやすそうです。
日本経済は緩やかに成長しつつあるようです。
少なくとも、『ミッドウェー海戦のあと』で、ギブ・ミー・チョコはないです。
よろしくです。
第57話 1947年 『冷 戦』 |
第58話 1948年 『新3国同盟?』 |
第59話 1949年 『大陸赤化』 |