月夜裏 野々香 小説の部屋

   

After Midway

 

 

第68話 1958年 『小さいの? 大きいの?』

 欧州経済共同市場(ECC) 出雲加盟

 

 南沙群礁

 太平島(0.43ku)を埋め立て、

 建設した滑走路(1300m×60m)は、昭南(シンガポール)へ向かう中継飛行場で賑わっていた。

 無論、ベトナム経由という手もある。

 しかし、それだとパスポートが必要になった。

 パスポートの審査がわずらわしい旅行者は、パスポートを持っていても、

 この空路を使って国内旅行にしてしまう。

 4発ジェット機が運用され、航続力が伸びるまで繁栄しそうな要素があり、

 東南アジア地域であることから海底資源の可能性もあった。

 あとは、南シナ海の昭南からの船旅で、

 国内旅行扱いのまま、インド洋の朱雀、大西洋の秋津州、地中海の出雲州へ行くことも出来た。

 入出国審査がわずらわしくても、

 空路で出雲まで行った方が早いのだが人気のあるルートだった。

  

  

  

フォレスタル型空母
排水量 全長×全幅×吃水 馬力 速度 艦載機
59060 325×76.80×11.3 260000 33 70〜90

 空母レンジャー (CV-61)が30隻の艦隊を率いて、南シナ海を遊弋していた。

 日本空母の大鳳が軽空母に見える巨大空母だった。

 空母建造だけで2兆円、艦載機が1兆円、

 護衛艦隊が2兆円で合わせると5兆円だろうか。

 年間維持費で4兆円ほどの穀潰しの実に羨ましい艦隊といえる。

 日本海軍で揃えれば、人件費を削って、もう、少し安く上がるかもしれない。

 この艦隊が南シナ海を遊弋するだけで、制海権はアメリカ海軍のものだった。

 艦載機の運用で苦しんでいる日本海軍と比べれば、雲泥の差といえる。

 

   

  

 南沙群礁 南沙海洋都市 (ピンのあたり)

 

 空母レンジャー 艦橋

 「・・・あれが南沙か・・」

 「同じ埋め立てでも、ミッドウェー島と違って、随分、商用性が強いようです」

 「商用施設か。日本は、戦後、軍事色が小さくなって張り合いがない」

 「ですが、戦争では酷い目に遭いましたよ」

 「・・・お互い様だがな」

 「先に攻撃してきたのは日本です」

 「だから、力いっぱい殴り倒しただろう。こっちも力尽きたがね」

 「民間人の上に大量の爆弾を落としたのだから。向こう側も思うところがあるだろう」

 「日本の核装備。危険では?」

 「朝鮮戦争中につくられたからな」

 「それにミッドウェー島の埋め立ても進んでいなかった」

 「しかも、その時は、拒否権付きの理事国でしてやられたな」

 「なぜ、日本の核実験をネバダでしたんです?」

 「日本の核がどんなものか、知りたかったからだろう」

 「・・・・・・・・」

 「・・・・・・・・」

 「日本の核は危険です」

 「どこの国の核でも危険だよ」

 「・・・日本は、空母を建造しないのでしょうか」

 「さあな。軍事費が増大すれば財政破綻を招きやすくなる」

 「日本は、独立条約で最低限の資源は得ている」

 「しかし、国防費の高騰を考えれば、空母建造を躊躇するだろう」

 「建造できないと?」

 「建造できる能力があっても建造するとは限らない」

 「イギリスも機動部隊建造は破綻気味だ」

 彩風が南沙空港に進入してくる。

 「・・・あれが、彩風か。立派なエンジンだそうだ」

 「日本のエンジンがですか?」

 「ああ、平版は、チタンを採用しているらしい」

 「軽量な上に構造計算も見事だそうだ」

 「ターボプロップでは追いつかれたそうだな」

 「チタンの変形は、まだできないということですね」

 「チタンは、酸素と反応しないように真空状態で加工する必要がある」

 「アメリカもチタンの変形は成功率が低いそうです」

 「どんな大きな設備を作っても真空をつくる事が困難だからだ」

 「失敗があれば、それだけ価格に跳ね返ってくる」

 「チタンを使うということは、そういうことだよ」

 「日本も技術的な、向上があると?」

 「秋田のドイツ租界地。あそこの効果は大きい」

 「それに日本の市民権」

 「あれのおかげでアメリカ太平洋艦隊の活動は異物扱いだ」

 「日本海軍の軍艦が外交訪問をするのとまったく反応が違う」

 「特に混血優遇政策が上手くいっているところは、アメリカを敵国扱いする」

 「日本に上手くしてやられているということですか?」

 「東南アジア諸国では、白人は悪人。日本は正義の味方だよ」

 「アメリカは、金の力で、味方を作っているに過ぎない」

 「確かに居心地が悪いですね」

 「ふっ かえって、日本に入港している時の方が落ち着ける」

 「それは、ありますね。余所余所しいくせにどこか好意的ですからね」

 「ドイツ系の方が、まだ、敵意を剥き出しです」

 「あれは、恥じらいというそうだ」

 「なんか、かわいいですね」

 「まったくだ。小学生かと思ったら、大学生だったこともある」

 「ところで、特撮の撮影・・・するんですよね」

 「確か、日本のゴジラという映画だ。ハリウッドも技術支援するらしい」

 「第7艦隊と日本軍が共同戦線を張っているところを世界中に見せ付けて、アピールするんだと」

 「ついに子供映画にまで協力ですか」

 「有色人種世界で反日国家は、中国と韓国ぐらいだ」

 「アメリカと日本が友好国であると思わせた方が貿易上の収益に繋がると財界からの要望でな」

 「子供映画が一番、イメージを植えつけやすいですからね」

 「しかし、映画の撮影とはいえ、日本の雷燕を着艦させるのはな・・・」

 「翼面積を28uに増やした実験機だそうです」

 「空母に着艦できるかどうか興味あるな」

 「日本の艦載機運用で、いいように利用されているのでは?」

 「日本に空母を建造してもらえれば、アメリカも対抗上。空母を建造しやすくなる」

 「空母無用論は、根強いですからね」

 「実のところ、どっちでも良い、といえるな」

 「日本が財政破綻するまで空母建造競争なら悪くない。望むところだ」

 「ですがチタン部品を増やされるとエンジンの推力が向上します」

 「そうなると脅威になるのでは?」

 「その分、価格が高騰する。配備数を削って、性能向上を選択するか。楽しみだな」

 「・・・あの、双発旅客機の彩風が脅威になると?」

 「日本軍は、月影と愛称をつけて、改造している。名前から推測すると文字通り、裏方だよ」

 「そして、裏方は、戦力として反映する」

 「4発機や機動部隊を作れないのなら、レベルとしては低いのでは?」

 「日本は、量的な拡大より、質的な向上を選択している」

 「目に見える脅威より、目に見えない脅威の方が怖いよ」

 「北ベトナム・・・本国は、どうするつもりで」

 「・・・忌々しいことに北ベトナムは、ソ連と日本が組んでる。たぶん、世界で唯一の場所だな」

 「そして、アメリカと中国が共産国の北ベトナムを狙っている。ですか?」

 「ふっ なにを考えているんだか」

 「反共では」

 「ホーおじさんが膨張主義でないのなら、そっとして置く手もある」

 「それでは、納得しないのでは?」

 「自由資本主義にとって共産主義は、脅威だ」

 「むしろ脅威でなければならない」

 「そして、共産主義国家が安定成長しているのは、困る」

 「確かに」

 

 

 スバル360が、日本、秋津、出雲、昭南で発売。

 

 

 日本 某秘密基地

 ミサイルが打ち上げられる。

 「・・・どうかね」

 「V2よりマシですよ」

 「大陸間弾道弾にならないか」

 「載せようと思えば、載せられますが、射程は2000kmに落ちますね」

 「・・・機動部隊なら無力化できそうだな」

 「もっと予算があれば・・・」

 「・・・ないな」

 「射程は、短いですが原子爆弾は怖いですね」

 「広島、長崎を知る者なら。震えるよ」

 「国内配備に抵抗があるとか」

 「広島、長崎、オアフの生き残りで非核団体が作られて世界的に広がっている」

 「勢いがあるから、あまり刺激しない方がいい」

 「軍艦に載せるか。どこかの無人島に配備だろうな」

 「潜水艦は?」

 「核の小型化は、核実験が出来ないとな」

 「アメリカが実験場を貸してくれるのならいいが、持っているのがわかったら冷たいものだよ」

 「海洋実験は、反発が大きすぎるし」

 「だろうね・・・」

 

 

 チキンラーメン、日本、秋津、出雲、昭南で発売

 

 

 蒼空を雷燕2機が大きく弧を描いて、無線誘導の雷風5型を追撃していた。

 無線誘導の雷風5型が右に左に機動。

 捻り込みをいれながら急降下していく、

 「・・・あいつ、絶対、勘違いしているぜ」

 「ったく! 空対空ミサイルの実験だろう。大人しく撃たさせろ」

 雷燕は、さらに粘る雷風5型を執拗に追い掛け回していく。

 そして、ロックオン。

 2機の雷燕から4発の空対空ミサイルが放たれると。

 逃げようと旋回する雷風5型をミサイルが追い詰め、1発が命中。

 雷風5型は爆発して四散し、撃墜を確認する。

 「よ〜し♪」

 「ちっ!」

 「・・・しかし、程度の低いリモコン機の雷風5型で、命中率が25パーセントか。駄目だな」

 「戦場では、もっと命中率が低い」

 「・・・ああ・・・」

 

 

 赤レンガの住人たち

 仕事内容のほとんどは、予算の振り分け。

 現場の言うことに耳を貸せても予算は貸せない。

 どうするかといえば大綱に沿う形で振り分けるしかない。

 予算内で仕様と数量が合えば、文句がないが、そうも行かない。

 足が出れば、来期に先送り。

 しかし、それが多すぎると、戦争不可な状態で放置される。

 普通に考え付くのが大綱縮小という単語なのだが簡単にいかない。

 高度経済成長に入って、右上がりの日本経済なのだが物価も上がる。

 特に兵器の単価は、上がり方が違う。

 質を落とすか、量を減らす。または、比率を変えるしかなかった。

 頭を抱えるしかない。

 アメリカが膨大な開発予算を投入して蓄積される兵器システムは総合力で大きく、

 ライセンス生産を渋られては打つ手なしといえる。

 日本で同じように開発予算を投入しようとすると、それだけで国家財政が傾いてしまう。

 「・・・日本も、もっといいジェットエンジンを開発したいよ」

 「次は、確か推力5600だったかな」

 「ショボイな」

 「小型質量比で言うと、悪くないそうだ」

 「小型軽量のジェットエンジンにこだわることもないだろう」

 「大型ジェットエンジンで、いいんじゃないか」

 「大型は機体価格が大きくなるから、イヤなんだと」

 「相変わらず。ミミッチイな」

 「同じ機体。無理でも同じ部品を、なるべく、使いたいのが本音だよ」

 「基礎工業力という観点からでも、日本が数をそろえる為に4発機を作れなかったのが良くわかる」

 「大型機となれば、ライセンス料も増えるだろうな」

 ・・・・・・・電話が鳴る・・・・・・・

 「・・・・・そうか・・・・・縮小か・・・・」

 ラジオから “昭和枯れすすき” の曲が流れてくる。

 

 

 カシミール

 カシミールは、北ベトナムと違って緊張状態にあった。

 インド・ヒンズー教 VS パキスタン・イスラム教の戦いではなく。

 イスラム・ヒンズー過激派 VS 中ソ共産ゲリラの戦線なき戦い。

 中央アジアから南アジア全域にかけてゲリラ・テロ戦争が繰り広げられていた。

 カシミールに比較的近い、カザフスタンだと

 イスラム教 47%

 ロシア正教 (東方正教会) 44%

 プロテスタント 2%

 その他 7%

 と、イスラム勢力は侮りがたく。

 ソ連軍を梃子摺らせる。

 さらにチベット、ウィグルへも侵入してしまうと、

 中国軍は、お家芸のゲリラ戦に悩まされる。

 ソ連と中国は対外戦争と国内の宗教戦争を巻き込んでの内戦を同時に起こしたいわけもなく、

 イスラム穏健派を取り込みながらの、対テロ戦争になってしまう。

  

 そして、インド、パキスタンの国内でも中ソ共産ゲリラのテロが行われる。

 復讐と報復の連鎖が規模を拡大させて収拾が付けられない。

  

  

 カシミールの断崖絶壁の高地が台地状に整地され

 標高3500mに全長4km×全幅3kmの大型飛行場が建設されていた。

 ちょっとした空母の感覚といえるものの、

 標高8000m級の山々がそびえているため、特に高いわけでもない。

 インド人は多く、人海戦術が利いて絶壁に山路が作られ、

 そして、輸送ヘリが高地へと物資を送り込んでいく。

 世界最強の戦車師団も、この絶壁は上れず。突入は不可能だった。

 空中要塞ともいえる、

 ここで羽振りを利かせているのが混血優遇政策で抜擢された混血軍人。

 カシミールでは、パンジャブ人、シンド人とインド・アリーア人系の印パ混血で仕方なくというべきか。

 本来、弱者、冷遇、排斥されるべき存在の彼らが印パ連合軍の象徴だった。

 ヒンズー教、イスラム教という宗教的な枠組みは、捨てさせられ、

 日本の監察軍にも出動を要請できる権限があった。

 カシミールでは、宗教的中立を義務付けられ、混血児が公職につく。

 そして、日本の市民権を持つ有力者、将校も少なくない。

 カシミールの混血優遇政策は、戦争を回避するため便宜上したことだった。

 しかし、対中ソ相手のテロ戦争、ゲリラ戦争のおかげで既得権が構築されてしまう、

 その、おかげなのか、欲に目が眩んで混血児が増えていく、

 印パ混血将校と日本人外交官

 「・・・滑走路が完成すれば、進捗も早くなるだろうか」 印パ混血将校

 「彩風の乗り入れは、整備施設が、もう少しというところです」 日本人外交官

 「カシミールとインド・パキスタンの主要空港を彩風で結べば紛争の争点が印パ友好の象徴にもなる」

 「ええ、一安心ですよ」

 「日本人のおかげかな?」

 「いえいえ、インド・パキスタン両国民の良識、英知の勝利ですよ」

 「ふっ 問題は、航空戦力なんだが・・・」

 「どこの国の戦闘機でも仲介できますよ」

 「・・・やっぱり、雷燕だろうな」

 「それは、ありがたいですな」

 「性能は、ともかく、価格だよ。費用対効果。そして、メンテナンス」

 「しかし、もう少しエンジンの推力を強化してもらいたいものだ」

 それなりに整地された滑走路を雷風4型が離陸していく。

 ジェットプロップ機戦闘機で世界最高峰の性能。

 エンテ・カナード機。後方にプロペラがあるためジェット機の練習機代わりに使われる。

 インド・パキスタン空軍は、パイロットの絶対数が足りず。

 雷風4型を使ったパイロットの養成が進められていた。

 その性能から、戦局によっては投入できるため、

 燃費の良い雷風4型を練習機代わりにする国は少なくない。

 また、レジャー・スポーツ・競技機としても人気があるのか、

 生産量で雷風5型を抜いていく、

 好きな人間は、ジェットプロップ戦闘機だと、ウェストランド・ワイバーンか、雷風4型か。

 と人気を二分するが、ジェット機転換訓練の有用性で雷風4型に軍配が上がる。

 

 カシミール

 数人の白人が双眼鏡で印パ航空基地建設を覗き込んでいる。

 「・・・日本人は、この手の謀略戦が苦手のはず」

 「日本の対中ソ外交戦略が成功してしまうとは信じられんよ」

 「ソ連と中国への憎しみを煽っただけでヒンズー教徒とイスラム教徒が共闘して反共主義の最前線だ」

 「我々の出る幕はないね」

 「というより、キリスト教が出しゃばると・・・」

 「我が国の情報戦略研究所で世界の七不思議のひとつに入れられたよ」

 「いや、反白主義と有色人種国家意識が反共産主義と結びついたに過ぎないね」

 「彼らは、イスラエルに容易にも銃口を向けるだろう」

 「現に反イスラエル勢力にも日本の工作機械で製造されたAK47が流れ込んできている」

 「それだけではない」

 「日本人は、市民権と混血優遇政策。反白勢力の雄として認識されている・・・」

 「そして、コンテナ輸送が始まってからというもの、南アジアでの日本の影響力は、拡大している」

 「ふっ しかし、考えたものだ」

 「日本製の工作機械でも製造されているのは、ソ連製のAK47」

 「これだとソ連と中国は日本を攻撃できないだろう」

 「しかも日本製工作機械の方が精度が良いからソ連軍が不利だ」

 「あ・・・M1943迫撃砲の120mmと82mmもあるのか」

 「あんなものソ連領に持っていかれたら。怒るだろうな」

 「日本は、ハバロフスクで捕獲したのだろう」

 「M1944高射砲85mm。M1944野砲85mm。M1938榴弾砲122mm・・・」

 「M1943加農榴弾砲152mmも払い下げている」

 「ソ連が侵攻すれば、自分たちの武器とたたかうことになるな」

 「朝鮮戦争のときの洪将軍と同じだ」

 「しかし、随分、我々と考え方が違うな」

 「自国製の武器弾薬を売り込むのではなく。工作機械を売り込んで儲ける」

 「しかも製造している武器弾薬がソ連の兵器ではね」

 「日本が黒幕という意識は、小さくなってインドとパキスタンの拒絶反応も少ない」

 「日本ばかり、儲けやがって」

 「我々が、中東で失敗しているのは武器弾薬が違うからではないよ」

 「国家的エゴ。思想的エゴ、宗教的なエゴ、人種的なエゴのせいだろうな」

 「日本は、それが小さい」

 「工作機械の輸出ならインドとパキスタンも国力の底上げで喜ぶさ」

 「それで、武器弾薬が製造されていたとしてもだ」

 「特許料はソビエトに払っているのかな」

 「まさか、ソ連の横流しだと言い張ってAK・トカレフの製造工場の主任をシベリア送りにさせるだろう」

 「インドとパキスタンの工廠を見せてやりたいね」

 「しかし、大きな航空基地になりそうだな」

 「アイドルワイルド(後のJFK)空港よりは、小さいがね」

 「人件費が安いからできるんだろうな・・・あっ・・・落ちた・・・」

 絶壁から人が落下して行くが、しばらくすると、仕事が再開する。

 「・・・ソ連軍の動きは?」

 「欧州側から精鋭部隊が移動している」

 「中国軍も主力をウィグル、チベット側に移動させている」

 「戦争になるのか?」

 「さあ。戦争になれば、それこそ日本の思う壺だろうな」

 「南アジアを反共一色で固めて、日本は、その盟主」

 「日本の外務省は、我々の中東政策を批判している。どうする?」

 「日本の外交戦略が正しいとは限らないだろう」

 「そうそう。元々 事情が違う。我々は白人でキリスト教徒だ」

 「有色人種、イスラム教徒とヒンズー教徒に反発を食らっている」

 「日本の真似をしても上手く行かんよ」

 「しかし、南アジアの反共勢力のおかげで欧州戦域は楽が出来るよ」

 「だが楽をしてしまうと西側諸国は、危機感が薄いからバラバラになりやすい」

 「どこかの国は、日本に敵意丸出しだ」

 「そうそう」

 『『『おまえらが原因を作ったんだろうが〜!!』』』  フランス、イタリア、オランダ。

 

 

 ニューギニア合衆国

 北部ニューギニア鉄道。

 ニューギニア島の運命を変えた鉄道だった。

 名目上、独立していたが、アメリカ資本経済の統制下にあった。

 もちろん、オランダ系資本もそっくり、維持され、増大中。

 ここで生産された穀物が日本や豪州へ輸出され、

 それなりに利益を上げる。

 アメリカ海軍基地が整備され、航空基地が整備されていた。

 しかし、社会基盤が弱すぎて対日戦略拠点に達していない。

 少なくとも一度、日本に独立させられたフィリピン、南ベトナム。

 共産革命を起こした韓国より自由(超法規)が利く、

 そして、瑞穂州に圧力を加え。

 東南アジア、豪州を押さえることが出来る重要な地域だった。

  

 ラバウル軍港

 アメリカ海軍水兵が2人。

 「・・・いやあ。やっぱり、休暇は瑞穂だね」

 「同じニューギニア島で条件が同じなのに全然違うな」

 「熱帯地域に近代国家が成立するとはね」

 「しかし、本国に帰りたいよ。ニューギニアは、人間の住むところじゃない」

 「俺も休暇を瑞穂で過ごせる日本の市民権が欲しいな」

 「そうそう。いくら駐留軍でも、俺らが、まともな町を歩けるような場所が無いと辛いよな」

 「韓国は、それなりじゃないか」

 「韓国人がいなければね」

 「あははは・・・」

 「在韓アメリカ軍がかわいそうだよ」

 「日本を除くと遼東半島と海南島が割合マシだな」

 「しかし、北朝鮮に逃亡した韓国人が戻ってくるのは北朝鮮より、韓国が住みやすいということかな」

 「スパイかもしれないが犬を食うような国には行きたくないね」

 「犬しか食べるものがなかったからじゃないか・・・・」

 瑞穂から定期便、C130輸送機が飛行場に降りていく。

 「・・・反共なんとか会議って、やつか」

 「知ってるか。あの輸送機。寿司が載っているそうだ」

 「けっ! 何が日米連絡協議だよ」

 「上の連中が良い思いしたいだけじゃないか」

 「日本人の寿司職人を基地で働かせればいいんだ」

 「いいねぇ、それ。うどんに、ヤキソバ、すき焼き、ちゃんこ」

 「たこ焼きも美味しかったぞ」

 「タコなんか食うのか? 気持ち悪いな」

 「美味いんだぞ」

 「よし、今度、行ったら、確かめよう。瑞穂に訪問で入港しないかな・・・・」

 図上演習の相手である瑞穂州は、なぜか、ニューギニアの米軍兵士のメンタル面、

 リフレッシュ休暇を支えている、

 そして、アメリカ艦船は、なにかと理由をつけて日本の港に入港していた。

 

 

 日本海沿岸

 日本の制空権の外に沿って飛行する2機の大型戦略爆撃機ミヤシシュチェフM4バイスン。

 日本の雷燕4機が出撃して並行する。

 「M4バイスンか」

 「でかいな。Tu16バジャーより大きい」

 「推力9500kgのジェットエンジンが4基か、ソ連も無理するな」

 「月影しかない日本が哀れだね」

 「しかも、まだ、まともに配備もされていない」

 「・・・しかし、ジェットエンジンが機体側に近すぎないか」

 「あれでは五月蠅いだろう、震動も大きいかもしれないな」

 「電子装置に悪影響がでるかも・・・」

 「旅客機じゃないからな。エンジンが故障しやすいということかな」

 「エンジンを被弾しても生還率を高めたい考え方もある。わからなくもないがね」

 西北方向から、4機のF101ヴードゥー戦闘機が接近。

 アメリカ在韓米軍機。

 朝鮮半島側に接近していることがわかる。

 朝鮮人の共産革命を無理やり潰した朝鮮半島。

 日本海は、きな臭く。

 日米ソの鍔迫り合いが行われる海域でもある。

 ソ連機が領空侵犯しない程度、飛行を続け、帰還。

 日本戦闘機とアメリカ戦闘機が互いにバンクをしながら、帰還していく。

 

 

 韓国 半島南岸の別荘地。

 裕福な暮らしをしている華僑、インド人、南アフリカ公国の黒人、東南アジア諸国の有力者たち。

 白人上層階層クラブに入れない彼らは、独自のソサエティクラブを作ってしまう。

 アッサム紅茶を飲む会でも、ダージリン紅茶を飲む会でも、クラブ名は何でも良かった。

 集まる口実に過ぎない。

 日本と違って治外法権があるのか、態度もでかい。

 一応、テーブルには、紅茶とお菓子が置いてある。

 そして、有色人種ばかり集まると反白主義になりやすい、

 なぜか、同じ有色人種の韓国人を悪く言ったりもする。

 「しかし、韓国人は、なんなんだろうな」

 「我々を反日勢力で糾合しようとする」 黒人

 「そっちもか、独立条約を破棄して完全独立すべきだと」

 「それも自分が主導権をとろうとするから信じられんよ」 インド人

 「我々の地位が独立条約にあるのが、わからないのだろうか」 北ベトナム人

 「確かに日本の軍事力は、強大ではない」

 「しかし、独立させてもらった恩と利権もある」

 「そして、日本で遊ぶことも出来る」

 「日本の市民権があれば白人世界でもそれなりに扱われる」

 「日本と敵対する理由は無いな」 マレー人

 「海南島と遼東半島の対日感情は悪くないのに・・・」 華僑

 「我々と違って本土決戦のとき、朝鮮民族は足を引っ張りやがったからだろう」 南ベトナム人

 彼らの胸には、日本政府から貰った勲章が輝いていた。

 彼らの戦場での活躍は言及に値しない。

 勲章もリップサービスに過ぎない。

 それでも日本で軍事教練を受け、

 日本側について関東包囲戦で戦った小数の留学生は祖国の英雄で民族の英雄だった。

 日本を守るためにアメリカ軍と戦った同胞がいる。

 それだけで独立国は誇らしく、

 祖国は第二次世界大戦中、日本を守るためアメリカと戦った国民感情が形成されやすくなる。

 彼らの国の教科書に関東決戦でアメリカ軍と勇ましく戦う彼らが載っている。

 この辺が韓国民族と違う。

 関東にいた韓国人は大半がアメリカ軍側について戦い。

 それ以外の韓国人は日本側か、非協力。

 そして、足を引っ張った者も火事場泥棒も少なくない。

 戦後は、日本の条件付降伏で、勝った! 勝った! 独立万歳を叫んでしまう。

 まだ、台湾人と中国人が用心深かった。

 もちろん、洪中将の如く、日本軍側で戦い切った韓国人将兵もいる。

 かといって、評判がいいわけでもない、

 消極的協力という感じの韓国兵士も少なくなく、

 本土決戦のドサクサにまぎれて、あんなことや、こんなこと・・・も。あったりする。

 彼らにも勲章を与えられていた。

 しかし、韓国で見せびらかす状況ではなく、

 むしろ、タンスの中に入れられ、あるいは恥だからと捨てられている。

 というわけで、日本本土決戦で韓国人の働きは功罪が大きく、相殺され、判断に迷う。

 そして、日本本土決戦でアメリカ軍についた韓国人が英雄にされて教科書載ったりと複雑。

 まったくもって、やれやれ、なのだが・・・・

 東南アジア諸国、インド、南アフリカの国力は日本経済に牽引され、右上がりの成長。

 国力で中国より優勢になろうとしている。

 独立した韓国政府は、国家経済再建のため日本と国交正常化を欲し、

 日本政府は渋る。

 そして、日本と韓国の仲介取引しているのが彼ら有色人種上層クラブだった。

 韓国政府も彼らを通さないと日本と交易できない。

 韓国では、どうしても華僑資本、南アフリカ資本、インド資本、東南アジア諸国資本が強くなった。

  

 某所 非公式、日韓会談

 「どうでしょう。我が韓国と日本。共に手を取り合って全アジアを指導していきませんか」

 「はぁ〜」

 「東南アジア、インド、南アフリカ公国の政府財界機関が多い韓国と日本が結べば国際情勢でも日本は有利ニダ」

 「そうですな〜」

 「また、我が国はアメリカ、イギリス、フランスとも通じているニダ。世界的な国ニダ」

 「なるほど・・・」

 「また。我が韓国は世界に冠たる礼を尊ぶ国ニダ」

 「日本は義を重んじる国ニダ」

 「これから共にアジアの世紀を起こすニダ」

 「アジアですか・・・」

 「そうニダ。現在、労働力の安い韓国と直接交易なら有利な価格で日本へ輸出できるニダ」

 「そうそう・・・・もちろん、うまみもあるニダ・・・」

 部屋の一角に金と若い女たちが用意されていた。

 こういう露骨な交渉は、かなり珍しい、

 それなりに美人でもある、どうやら白人との混血。

 日本が支援する代償で一部がリベートで懐に転がり込んでくる発想だった。

 しかし、この時期の日本の政治家、外交官、官僚は、まだ腐ってなかった。

 『ちょっとだけ、味見してみたいが・・・やめておこう・・・』

 「・・・ああ、残念ながら時間が取れませんでな」

 「そろそろ。お暇させていただきます」

 出て行く、日本の使節団。

 無念そうな韓国人代表。

  

 「・・・・やれやれ、悪貨良貨を駆逐するかな」

 「いつかは、背徳な口車に乗ると?」

 「100回も、200回も誘惑されたら、一度くらいは、と思うものだ」

 「後は、ズルズルだな」

 「ああいう、倫理観のない公衆道徳を下げさせるような国は、交渉するだけ損です」

 「南アフリカ公国、インド、東南アジア諸国が悪影響を受けなければいいが」

 「儒教政治は、賄賂政治、搾取政治ですからね」

 「賄賂を貰える地位に付きたいと思うようです」

 「そういうこと。まだ、商業の方がマシだね」

 「ですが日本も拝金主義が進んでいるようですが」

 「確かにそうだ。あまり拝金主義が酷くなると。やられやすくなるな」

 「しばらく、会談を避けるか」

 「どのくらい?」

 「100年くらい」

 「ははは」

 「会っても良いことは、なさそうだ。特に一対一は不味いな」

 「・・・そうですね」

 「ふっ そうもいかないか。洪将軍のこともある。注意するように呼びかけておこう」

 「洪将軍の政治参加はないのですか?」

 「たしか、69歳か、将軍職を退いて政界入りすれば対日感情も変わるかもしれないが」

 「李承晩は反日ですから早いとこ引退すればいいのに」

 「李承晩大統領は洪将軍を警戒している」

 「たぶん、そのまま、軍籍で飼い殺しだろうな」

 「洪将軍は親日ですからね」

 「政界入りしようとすれば暗殺とか、毒殺とか、可能性もありますね」

 「そうだろうな」

 「しかし、洪将軍は親日というより。普通のバランス感覚を持った人間だよ」

 「そして、普通のバランス感覚を持った人間が韓国に必要なんだろうな」

 「クーデターでも起こせばいいのに」

 「洪将軍の性格からして、難しいかもしれないな・・・・」

 

 

 日本 某研究所

 「アメリカでIC(集積回路)が開発されたそうだ」

 「せっかく、トランジスターで追いついたと思ったら。これか」

 「やってられねぇ〜」

 新規開発中のトランジスターの設計図が投げられる。

 「・・・予算が要るな」

 「だよな・・・」

 「機動部隊を建造できる程度あれば追いつけたりもするんだが」

 「ははは・・・」

 「軍人に聞いてみるか、CV(空母)とIC(集積回路)と。どっちがいいか」

 「とりあえず。現物を手に入れて新規開発しないとな」

 「どうせ、ライセンス生産で渋るに決まっている」

 「日本がアメリカの属国で工業植民地なら高くてもライセンス生産できるのに・・・」

 「それも楽なメモリーチップの生産で荒稼ぎ」

 「しかし、ハードル高いよな。2バイトだろう、はぁ〜」

 「アメリカと違って市場原理による開発は不可能だよ」

 「日本は血税集めて、官民でやっていくしかないな」

 日本とアメリカ。人口の比率だと同じ商品を作っても倍も売れる。

 さらに富裕層の比率が倍も違えば、さらに倍売れる。

 市場が大きければ、企業の生産に安心感と余裕を持たせられる。

 

 

 

 イタリア ローマ

 共産勢力の活動が激しい国。

 怖いのは、マフィアか、共産テロだろうか。

 酒場の一つ、

 東洋人と白人が酒を酌み交わしていた。

 「なぁ〜 日本は工作機械をインドとパキスタンに輸出してAK47を作らせているだろう」

 「あれは困るよ」

 「んん、知り合いのシンド人に聞いた話しだと」

 「“ソ連からミシンを買って、何度、組み立ててもAK47になって困る” と言ってたぞ」

 「ウラルの工場から間違って流れたんじゃないか」

 「造りもそっくりだし、良く調べた方がいい」

 「製造責任者か、流通責任者をシベリア送りにした方が良くないか」

 「・・・あれは、国内向けのミシンで国外には流れないんだ」

 「本当に? イタリアの共産ゲリラがミシン箱に入ったAK47を持っていると聞いたぞ」

 「イタリアにミシン箱を輸入できるものか。ミンク箱だ」

 「そうだったかな」

 「モスクワで市街戦などしたくないんだよ」

 「だけどインド、パキスタン、南アフリカ公国も正規軍は56式突撃銃を正式に採用している」

 「国内で二種類の突撃銃を作るなど。ありえないと思うが」

 「ふっ よく言う」

 「しかし、ソ連製AK47は世界中に流れて共産ゲリラが使っているじゃないか」

 「インド・パキスタンに流れてもおかしくないだろう」

 「この前、キューバ経由でパキスタン共産ゲリラ向けに密輸されたAK47が摘発されたぞ」

 「ふっ GRU(参謀本部情報総局)のバカが日本の自作自演に引っ掛かりやがって・・・」

 「KGB(国家保安委員会)に任せておけばいいものを・・・」

 「そうなのか、GRUのスペツナズは優秀だと聞いているが」

 「ふん、出来て間がないから、これからだ」

 「しかし、共産ゲリラは酷くないか」

 「イタリアとフランスは、いい迷惑をしているだろう」

 「イスラムとヒンズーの過激派より紳士的だよ」

 「ははは・・・」

 「パキスタンのカラチ港の倉庫が共産ゲリラに襲撃されて死者200人を越えたとか?」

 「イスラム教の派閥争いか、ヒンズー過激派テロだろう。我々には関わりないことだ」

 「本当に? 宗教対立を利用するのは得意なのでは?」

 「それほどでもないよ。どこかの国のおかげで南アジアは成功率が低い」

 「本当は紛争などしたくないのですが、あそこは一枚岩にしないと」

 「インド洋に共産主義勢力が入り込んでしまう。不味いと思いませんか」

 「・・・54式戦車では我が国の戦車に勝てないだろうな」

 「投資が無駄にならないように祈るべきだね」

 「T55戦車? 56口径100mm砲。実に羨ましい戦車ですな」

 「ふっ」

 「確か36トンで580馬力でしたな」

 「我が国の54式は、40トンで650馬力、52口径90mm」

 「無理をすれば、もっと大きい大砲を載せられそうですな」

 「ディーゼルエンジンは車体が大きくなるはず」

 「・・・・・・」

 「・・・搭載する予定があるので?」

 「さぁ〜・・・需要があれば・・・・・・・・」

 

T55戦車

 

 

 日本(秋田・租界地) ― 西ドイツ

 大型客船50000トン級 “飛鳥・グナイゼナウ” 就航

 戦後13年。

 西ドイツのテレビ保有率は全世帯の7パーセント。

 西ドイツは、戦後初の景気後退を見せていた。

 しかし、ECCで、さらに急成長を遂げる可能性は高く、

 出雲は、テレビ、冷蔵庫など家電製品の輸出に期待し、設備投資を増大させていく。

 旧連合国に遠慮しながら・・・

 日本(出雲)と西ドイツの関係は、民間主導と反共だからと政治的な協調体制が作られていた。 

  

 日本のドイツ系人口は、2世も含めて120万。

 日本最大の外国人勢力だった。

 それとは、別に南アフリカ公国、インド、パキスタン、東南アジア諸国、その他十数ヵ国。

 日本の市民権を持つ40万人が日本に居住権を持っていた。

 婚姻して、日本に帰化する者も少なくない、

 祖国でも有力者で日本人が嫁いでいく場合も多い。

 そのおかげか、日本人の海外雄飛も進んでいく、

 隣国で近いはずの中国系や朝鮮人は少数派。

 日本に残っていた台湾人は、戦後、日本に帰化していた。

 というわけで日本とドイツの関係は、民間レベルで深く。

 西ドイツ・東ドイツの外交調整を日本でする場合も少なくない、

 

 

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 月夜裏 野々香です。

 大戦直後

 南米移民の日系人の間で、血生臭い争いがあったそうです。

 日本が勝ったのか、負けたのか。

 日系人同士の勝ち組と負け組みのコロニア戦争。

 死者23人、負傷者147人・・・

 そんなことで殺し合いに??

 海外移住者の自殺者比率も日本本土より多く。

 敵国での困窮した生活。情報不足。不安。

 移民なのか、棄民なのか。

 日系人にすれば “そんなこと” では、すまなかった、というところです。

 『ミッドウェー海戦のあと』でも10分の1で縮小された形で起こり。

 秋津州に移り住んだ後も、しばらく引き摺ったようです。

 何しろ秋津州守備隊の日本軍ですら

 日米英ダーウィン講和条約を読んで頭を捻るくらいです。

 負けた方が領土が増えるというのは歴史上初の珍事、

 しかも、自分たちが移民でもなく、棄民でもなく。

 日本国民で人質であるということを理解するまで、しばらく必要だったそうです。

 

 

 状況次第では、そうなってしまう要素が日本人の精神構造にあるのでしょう。

 毎年、30000人が自殺する日本。

 殺人の1200人より自殺の件数が多いのは良心的な民族なのかもです。

 アメリカの自殺が30000人で日本に近いのに、

 殺人が18000人程度、やはり銃があると違います。

 単純に日本人が自殺しやすく、

 アメリカ人は、自殺するくらいなら・・・でしょうか。

 肉食人種は、凶暴というべきか。

 ある意味、前向きです。

 魚食を勧めていいものか、悩んだりします。

 因みに戦前で、もっとも自殺の多かった国が日本。

 しかも軍隊の自殺件数が比率で最高。

 病苦(たぶん結核?)、厭世、精神錯乱が主要な理由で、

 それに軍隊特有の使う、使わないを別にして自殺する小道具に困らない事情と

 男女の絡みの情事系が加わる。

  ※数字は、端数抜きの概算です。

 

 『ミッドウェー海戦のあと』は、戦後軍縮で志願制に移行したので、

 軍人の自殺は減って平均値に。

 まだまだ、めでたし、めでたしと言えなくもなくです。

 

 

 もう一つの問題は、日本の工業化が進んで人口増加と耕作地減少。

 こちらは余力が違いますが史実と『ミッドウェー海戦のあと』戦記は状況が似ています。

 日本民族全体が棄民になってしまう可能性もあるでしょう。

 瑞穂州がどの程度、自給率を維持できるかわかりませんが人口増加に伴い、

 食料自給率は低くなりそうです。

 日本は、外国に食料を売らないと言われたら食料を求め、

 国外に移民するしかなくなる現状ですし、砂上の楼閣という感じでしょうか。

 

 

 インド・パキスタン・南アフリカは、日本製を正式に採用しています、

 裏では、AK47をコピー生産しています。

 ライセンス料を払いたくないのと我が身かわいさで建前上、テロ・ゲリラも知らぬ存ぜぬ。

 ソ連の横流し品と言い張ってます。

 

 

  

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