月夜裏 野々香 小説の部屋

      

After Midway

 

 

第89話 1979年 『小さな国の偉大な実験』

 01/

 多国間外交戦略を選択するか。同盟戦略を重視するか。

 世界最強の国でも外交戦略で矛盾するご都合主義を押し通すのは困難といえた。

 国際情勢の選択肢は、内輪の権力争いと国家同士の力関係で狭められる。

 中国は近代化に十分な養分をソ連から得てしまったと考えるべきか。

 チベット戦争後、日米独と中国の国交回復は、中ソ関係に陰りを見せ始める。

 中ソ蜜月が世界にとって危険か。

 中ソ関係を引き剥がす代わり、中国の近代化を進めるのが危険か、

 どちらも危険を孕んでいるが、日米独と中国の国交回復が進んでいく、

 中国は、近代化を求めて国内資源を放出し、

 安価な資源は日本の国力を底上げさせていく、

 基礎工業力と社会基盤を整えから近代化しなければならない中国より、

 安価に資源をラインに載せられる先進国のスタートダッシュが早い、

 将来的に中国の追随を許さず振り切るか。

 足を引っ張られるかだった・・・・・・・・

 なには、ともわれ、日本の工業力を支える生産力は、国内消費だけでは足らず、

 世界の市場を駆け巡る、

 そして、国内は買い替え時代に移行しており、

 市場の奪い合いは、苛烈さを増し、

 利潤を下げると会社の余剰資本が減少し、

 競争に負ければ、社員の首を切るか、

 賃金をカットして、生活水準を下げさせるしかなかった。

 いずれは、世界市場も買い替え時代に移行しまう、

 世界最大級の工業地帯だとしても、消費が冷え込むと、

 残された中国市場を席巻しなければ・・・

   

 秋葉原

 古き良きアメリカ軍の置き土産から、初期電化製品からのバッタ物。

 そして、新型電化製品や部品まで置いてあった。

 中国、ソ連、東南アジア諸国、南アフリカ公国連合、インド、パキスタン。

 追随する国は、大使館からでも、バイヤーからでも、買える物で必要な物は買い漁っていく。

 売る側は、売らないと生活できず。

 買う側は、どういう目的であれ、予算内で買って行く。

 日本がアメリカ、欧米諸国に対し、そうであったように。

 後進国も、日本、アメリカ、欧米諸国に対し、似たようなことをする。

 その筋の人たちが交差点で擦れ違う、

 「・・・・あれ、ソ連の連中だぞ」

 「ミサイルの部品でも買っていくのかな」

 「この前は、高周波なんとかって、測定装置を買って行ったそうだ」

 「・・・こっちの買い物も知られているのかな・・・」

 「さあ・・・こっちは安物だから、気にされてないだろう」

 「しかし、これだけ裾野の広い工業製品が置いてある国はないよ」

 「飛鳥ガス油田で燃料が安定しているから安い製品も作れる」

 「中国から安い資源が入ってくれば、生産も弾みがつくよ」

 「才能があれば、ここで、部品を組み立て、新しい製品を作ることもできそうだな」

 「いいよな、言語が一つで宗教争いもない。人口も密集してるから消費者もいる」

 「拝金主義が進むと、人間関係が希薄になりやすいが産業で有利だな」

 「競争が激しそうだな・・・・」

 「戦前の日本は、塩化ビニールや蛍光灯のガラス管を作れなかったそうだ。信じられんな」

 「だが、これだけ安く良質の部品が買える国はないよ」

 「おかげで、後進国は、軒並み産業を起こせる」

 「だけど。これからは、中国が成長していくだろうな」

 「なあに基礎工業レベルは、東南アジアやインドが勝っているよ」

 「だといいけど、日本が中国から資源を輸入すると、秋葉原の製品は、いまより、安く溢れ始める」

 「だから、その時、こっちも安くなった工作機械を揃えて中国を引き離す」

 「ラインに載せるのは、こっちが早いはず」

 一人が商品の中からベアリングを取って回す。

 「どうかな・・・これだけ安くて良い、工業部品が手に入るとなると・・・・」

 「そりゃ ベアリングを作る機械より、ここで、ベアリングを買って行く方が良いと思うだろうな・・・・」

 「日本は、それも狙っているようだ。同時に設備投資が続いている」

 「企業の新陳代謝が激しくなれば、新型工作機械を使うだろう」

 「中古でも工業機械は買えるよ」

 「祖国が力をつければ新型の工業製品も買える。日本も、そうやって近代化したんだ」

 「・・・・・」

  

  

 カンボジア

 親米ロン・ノル政権 VS ノドロム・シアヌーク王(インドネシア) VS 共産軍クメール・ルージュ(ポルポト)

 三つ巴のカンボジア内政にヘン・サムリン(ベトナム)が参入し、混迷を深めていく、

   

  

 中国共産党中央

 資本主義国家と貿易拡大のため、地主富農分子のレッテル外しを決定し、

 文化大革命が終息していく、

   

 イラン

 シーア派とパーレビ王朝の聖俗権力闘争で世俗派が後退。

 国王が王妃らとエジプトに亡命。

   

  

 中東産油国が革命とクーデターで石油輸出が不安定になり、

 カルテックス社が中東事情を理由に対日原油供給の削減を通告する(第2次石油危機の始まり)。

 「・・・日本って、飛鳥ガス油田があるから、効果ないのでは?」

 「風力発電も多いですし。中国から石炭も・・・・」

 「秋津州や出雲州には効果あるだろう」

 「それに少しだけ、石油が値上がりする」

  

  

 

 聖俗闘争の進むイラン

 ホメイニ師がイスラム革命評議会臨時政府の樹立を発表(イラン革命)。

 元来、宗教は、世俗権力と相互に補完・依存しやすいことから稀な現象と思われた。

 しかし、起こらないというわけではない。カノッサの屈辱がそうであり。

  ※ ローマ教皇グレゴリウス7世 VS 神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世の聖職叙任権を巡る権力闘争。

     1077/01/25から3日間、教皇による破門の解除を願って

      北イタリアのカノッサ城に赴いて許しを願ったことをいう。

 宗教は教義上、善の存在でも、

 組織間の生奪与奪の権限で争いが起こると激しい闘争が行われる。

  

  

 

 

 世界最長の山岳トンネル。上越新幹線大清水トンネル(22.228キロ)が貫通。

  

  

 02/

 中国は、ベトナム連邦を帝国主義の侵略による傀儡国家であると言いがかりをつけて侵攻。

 中国軍は、越境すると恐る恐るジャングルの中を突き進んでいた・

 見晴らしの良い山岳を切り抜き、

 小枝に隠れた小さな穴から中国軍を見下ろす者たちがいた。

 「・・・どうやら、ソ連の情報は、確かだったようですね」 ベトナム将校

 「ベトナムがヘン・サムリン派を助けるからだ。もう、わけわからん」 ソ連軍顧問将校

 「ヘン・サムリン派が勝手に親ベトナムになっているだけですよ」

 「ベトナムの資本・共産連合体制が世界赤化のワクチンにされては、かなわんよ」

 「ソビエトの力で、何とか、ならなかったんですか?」

 「赤軍同士の戦争は、共産主義の不信につながりますよ」

 「赤軍ね・・・・」  ┐(-_- )┌

 「北は、赤軍です」

 「まるで、コウモリだ」

 「あはは・・・」

 「ベトナム戦術のお手並みを拝見させてもらうとするよ」

 「中国軍にジャングル戦術を教育してやりますよ」

 「ソ連製兵器で日本式ゲリラ作戦か・・・まったく、北ベトナムそのものだな」

 越境してきた中国軍は、統制で劣り、士気も低く、

 慣れないジャングルの中で包囲され苦戦する。

 ジャングルの中は、地下道が網の目のように広げられており、

 兵站力の弱い中国軍の背後を突かれて瓦解していた。

 双方の将兵は、生きるか死ぬかの戦い。

 どちらの勢力も戦果が、そのまま、兵器の売り上げに直結するため、

 観戦者は食い入るように見つめる。

 そして、注目されたのは、RPG7対戦車ロケットが中国軍を戦車に貫通するかの確認、

 そして、北ベトナムの利権を守るため、

 ソ連軍事顧問軍が積極的にベトナム軍に加担し、

 アメリカ軍兵装の南ベトナム軍も参戦し、中国軍を押し返していく、

 「なんか兵数は多いのに、いま一つだったね。中国軍」

 「ほら、例の文化大革命騒ぎで、軍階級を減らしたんじゃなかったかな」

 「ピラミッド構造が低くなって、指揮系統に重みが無くなったのかな」

   

  

 北イエメン(アメリカ)とイエメン(ソ連)が国境で軍事衝突。

  

 キプロス 国際人権会議

 ホストのギリシャ系大統領、トルコ系副大統領。

 散々仲たがいして足を引っ張り合い、反目し、

 今は、気持ちを共感している。

 目の前で展開されている状況は、映し鏡。

 こういう立場でなければ気付くこともない愚行。

 睨み合う代表団。

 「・・・くっそぉ〜 このアチュートめ・・」  ヾ(`□´)ノ〃

 「アチュート(不可触賎民)じゃない! ダリット(壊された民)だ!」  ヽ(`Д´)ノ

 インドの混乱は、国際問題にまで発展している

 中国西域部も同様に混乱しているものの、場所柄話題になりにくい。

 もちろん、ウィグル族、クルド族など多様な人権問題が、ここで、話し合われた。

 アメリカも、ソビエトも、日和見。

 下手に手を出して、国内の少数派の問題が噴出すると困る。

 利権を得るため当事者同士で煽っていたり、

 裏で後ろめたいことをやっていても、表向き、困った表情をしてみせる。

 「いや〜 困りましたな・・・」  ( ^ ・ ^ ) y~~

 「まったくですな・・・」  ( ^ ・ ^ ) yー~~

 国際社交辞令の見本とも言うべき態度だろう。

 五族協和、王道楽土、八紘一宇など奇麗事を言い出し、自縛したりしない。

  

  

 03/

 ボイジャー1号が木星に最接近。

  

 中国自動車道と九州縦貫自動車道が下関市で連結。

  

 イランとパキスタンが中央条約機構(CENTO)を脱退。

  

 省エネルギー・省資源対策会議が石油消費節減対策を決定する。

  

 中国軍がベトナム連邦から撤兵。

 国境線まで押し返したベトナム連邦軍は、僅かに越境し進軍を停止する。

 「・・・進軍は?」

 「停止だ。核を落とされたくないだろう」

 「落としますかね」

 「わからんが、ほかの国からも止まってくれと。警告がきている」

 「やれやれ、賠償ぐらいもらえるんでしょうね」

 「捕虜はいるがね。中国側は、殺されてもかまわないと思うな」

 「それ、国家の威信が揺るがないのですか?」

 「既にガタガタという情報も入っているよ」

  

  

 渡辺絵美が世界フィギュアスケート選手権で3位に入賞。

 日本人で初のメダル獲得となる。

  

 アメリカ

 ペンシルバニア州スリーマイル島の原子力発電所で、大量の放射能漏れ事故が発生。

  

 イランで国民投票が行われる。

  

 

  

 04/

 イランで、イスラム共和国の発足が宣言される。

  

 中国は、越境戦争が切っ掛けで、中ソ友好同盟相互援助条約を破棄。

  

 

 アフガニスタンでクーデターが発生した。

 ダウド政権が倒れ、

 タラキ首相兼革命評議会議長を首班とする新政権が成立する。

 封建制の打破、土地改革の実施、民主主義の確立。

 外交は非同盟中立、近隣諸国との友好関係の維持を明らかにする。

 遠い国のこと、ぼんやり聞いていると、そう・・・

 と見過ごしてしまう。

 王制が潰れると利権構造も崩れ当事者は、大変なことであり、

 外交戦略に馴染み、中東に詳しければ大国の謀略が働いていると推測してしまう。

 そして、案の定、イスラム伝統勢力を中心とする反政府運動が起こる。

 小国は、大国の悪巧みの本質がわからなければ、如何に健全な政体を望んでも困難といえた。

 しかし、大国であっても不和のないところ干渉できない、

 私利私欲を捨て派閥融和という人間らしからぬ資質で、大国の思惑を跳ね除ける手段も存在するが、

 ハードルは高く、困難な出来事といえた。

 

 

 アメリカのカーター大統領が、国内石油価格統制の解除を発表する。

  

 ベトナム連邦が中国の越境戦争に対する報復とし、

 カンボジア西部全域で、ロン・ノル正規軍を支援。

   

 

 ウガンダ民族解放戦線とタンザニア軍がウガンダの首都カンパラを制圧する。

 アミン大統領は国外に脱出する。

  

  

 日韓国交交渉

 公式な日韓国交交渉がソウルで行われ、顔合わせだけで終わる。

  

  

 05/

 イギリス総選挙で保守党が勝利、

 先進国で初の女性宰相マーガレット・サッチャーが就任。。

   

 日本電気がパソコンPC8001 JIS規格を発表。

  

 電電公社、家庭用ファックスの試作機を公開。

   

 ギリシアがEC加盟条約に調印。

  

   

 06/

 総合エネルギー対策推進閣僚会議

 石油消費節減・原子力発電強化・石炭火力開発促進などの対策を決定する。

  

 ウィーンで、米ソ首脳会議が開かれ、

 第2次戦略兵器制限条約(SALT II)が調印される。

  

 

 第5回主要先進国首脳会議(東京サミット)

 中東情勢による産油国の混迷と石油安定供給について話し合われる。

  

  

 カーター米大統領が韓国を訪問する。

  

  

  

 07/

 ソニー 「ウォークマン」を販売。

 

 人工衛星スカイラブがインド洋上に落下する。

  

 ギリシア(ギリシャ正教)とバチカン(ローマカトリック)が歴史的な外交関係を樹立。

  

 イラクで、革命評議会副議長のフセインが大統領に就任。

  

 東京ラウンド(多角的貿易交渉)のジュネーブ議定書が調印。

  

 松下電子工業が真空管の生産を停止。国内での真空管生産が終結する。

  

  

  

 08/

 赤道ギニアで、無血クーデターが発生。ンゲバ大統領の独裁政治が終わる。

   

 イタリア。コシガ首相が連立内閣を組閣する。

   

 アフガニスタンのカブールで、首都防衛部隊の一部が反乱を起こす。

   

 イランが、アメリカからの武器購入契約を破棄する。

   

  

 中国大陸の歴代統治は、政体が変わっても手法が似ている。

 権力者、官僚、有力者は、権威・利権・拝金主義者で、大衆でさえ、和より利を追求する。

 中央の抑圧的な締め付けは地方に届きにくく、中央が弱体化していると思われたら反旗を翻す

 国内は統一性を欠きやすく、

 王朝であれ、共産主義であれ、たとえ、資本主義化しても変わらない、

 中国共産党は、中国人民を磨り潰しても近代化しようとする。

 もちろん、人権は考慮されない、

 軍隊は国を守るための矛ではなく、権力基盤を守る矛であり、

 警察も民を守るための盾ではなく、権力基盤を守る盾でしかない、

 権力を固持する為、近代化しようとしているだけであり、

 緊急避難のため国外に資産隠しをするためであり、

 それ以上ではない、

 そして、一度、流れ込んだトカレフとAK47が匪賊の農民層、貧民層、少数部族、山賊に渡る。

 匪賊に正義はなく、武器は略奪と強盗に使われ、

 人の目の届かない路地裏は、無法地帯へと化し社会恐慌を起こした。

 中国政府は、国家転覆に銃口が向けられないかぎり、

 匪賊・山賊から民を守る善の政府を演出し、権力と暴力が裏で結託する。

 もっとも、海南国と華僑を含めた国内外の中華人民の反発と謀略を恐れ、

 人民を磨り潰す度合いを減らし、

 国内の人口・食糧問題で苦慮することになった。

 さらにチベット戦争とベトナム越境戦争で中国の基礎工業力の低さ、

 軍事力の脆弱性と、侵略の分の悪さと痛感する、

 中国は、侵略性を否定し、西側との貿易拡大と近代化を選択しなければならず。

 国内外でインフラ整備と相応のサービスが要求され、

 国力が付くまで人権を考慮しつつ、

 人減らしで、ひとりっ子政策と、

 反旗を翻すかもしれない貧民層対策も進めなければならくなっていた。

 全国人民代表大会

 「今後、中国共産党政府は、敬愛する中国人民の生活基盤の向上を図るある・・・」

 「「「「・・・・」」」」 しら〜

 中国側は、ひとりっ子政策のメリット・デメリットを予測しており確信犯といえる。

 そして、西側諸国は、中国の孤立が核戦争を招く恐れありと判断し、

 中国主導層の底が広がれば失うものを恐れ、核戦争の脅威が遠ざかる。

 と貿易拡大を認めてしまう。

  

  

 アフガニスタン。

 イスラム系反政府ゲリラがイスラム民族革命会議の樹立を宣言。

  

  

 カシミール

 インド・パキスタンは、西側諸国から一定の家賃がもらえ、

 西側諸国の基地が建設され治安が良くなり、

 基地に属した産業は大きくなり、羽振りが良くなっていた。

 もっとも協定があり、カシミールの鉱物資源を買っても収支はカシミールに還元され、

 インド、パキスタンの本国に直接還元されない、ケンカしないためである、

 おかげで、山岳地帯、僻地であるはずのカシミールの経済力は強くなり、

 インド人とパキスタン人は、職を求めてカシミールへと移り住む者が増えていた。

 カースト制の緩いカシミールは、ダリットにも好まれ、

 ここで、インド・カースト打倒の温床が作られていく。

  

  

 偽札は、インドにとって大きな打撃になった。

 どこの国であれ、貨幣経済を潰せば、国家経済が破綻する。

 もちろん、紙幣は、国家経済だけでなく、国家の興亡と直結している。

 紙幣は、最高の技術で作られ、最高の刑罰で守られている。

 さらに様々な、制度で防衛されていた。

 教育もされていないダリットが簡単に紙幣を模倣できるものではない。

 しかし、極東の某国が安く作ってくれるという。

 戦時中の日本も追い詰められ、偽札を作っていた。

 あまり悪く言っても仕方ないことだろうか。

 ダリットは、一定の水準の技術者を味方にし、

 印刷設備があるなら偽物とわかっても使われてしまったりする。

 インドの上層階層も、一枚岩ではなく、

 濡れ衣の相手は、司祭、藩王、貴族、軍上層部、K大佐で困らない、

 カースト制度を崩壊させてしまうほど、疑心暗鬼にさせてしまえばいい、

 適当な理由を付けてライバルを蹴落とし、仲間内で山分けする。

 そして、国家体制そのものが弱体化していく。

 カースト側の正義は、国家体制の維持であり、

 ダリット側の正義は、カースト制の打倒しかなかった。

  

 偽札作りで死刑は万国共通。

 そして、ダリットも、人間で苦しさも恩も喉元過ぎれば忘れる。

 しかし、刻み込まれたカーストへの憎しみは、色褪せこそすれ簡単に消えない、

 ダリットは、元々、人間としての尊厳もなく、命の価値も小さい。

 豊かな生活を数年でも送れたら死刑も怖気づかない、

 弱者だからといって哀れみをかけられず、

 虐げられ、奪われた者たちの反逆に遠慮はない、

 そう、貧しい者たちは誰しも一攫千金を夢見、

 人生を賭けた賭博で散財する、

 例え、死んでも、巨大なインドカーストをこの手で崩壊させてやると・・・・・

 「・・・バラモン××様から、△△藩王暗殺の代金の一部です・・・K大佐様・・・」

 「・・と・・○○師団長へも、よろしくお伝えください・・・・むふっ♪」 (v^∀゚)φ

 封筒に手紙と偽札を入れ、死んだダリットのポケットに入れる、

 死体は反乱軍の諜報員にされても、罪を被せられても困らない。

 そのお金が使われても構わず、

 疑惑が掛かるだけでも足止めと、相互不信を突いて権力構造を切り崩せた。

 そして・・・・・

 ×ね×ね機械化旅団 本部。

 「・・・良いか、ルルとヤマトのアジトを見つけてくるんだ!」

 「失敗すれば、人質を殺す!!」 K大佐

 ダリットの両親を人質に取ったり、子供を人質にとったり。

 極悪非道。

 特に子供たちは疑われにくいのか、使いやすい。

 少年探索団が作られて、各地に散りばめられて行く。

  

  

 崖の上

 ルルとヤマトが、大豪邸を双眼鏡で覗き込んでいた。

 バラモン系の家は大きい。

 「でかい家だな・・・・」 ルル

 「次は、どんな悪巧みにするんだ・・・・・」 ヤマト

 「そうだな・・・やっぱり、軍資金だよな・・・・・・・」

 「撹乱用の偽札だからね」

 「やっぱり、本物じゃないと、最近は、通用しなくなってきているし」

 「質が悪いからね。見ればわかる・・・」

 「・・・・・」 !?

 「・・・・どうした。ヤマト・・」

 「・・・・・・いいな・・・」 (^ー^)

 豪邸のテラス。

 品の良さそうな女性

 「・・・ヤマト・・・緊張感がないやつだな・・・」 ( ̄△ ̄)

 「あはは・・・・・」

 「よ〜し、誘拐して、モノにしてしまえよ」

 「えぇぇええええ〜 だ、だめだよ。そんなことしたら、嫌われるよ」

 「あ、あのなぁあ〜 俺たちは、とっぉおおっくに、嫌われているんだよ」

 「だ、だけどさぁ〜」

 「おまえなぁ〜 日本の鬼畜系とか、陵辱系のH本を見て勉強しろよ」

 「い、いやだよ」

 「だけど・・・気・・・強そうだぞ・・・」

 「・・・・そこが惹かれるな・・・」 (^ー^)

 「し、しょうがないやつだな・・・」

 「・・・・・・・・・」

    

 ヤマトは、ルルの作戦でストレートな方法を選択した。

 気の強そうな女には、効果があると日本の雑誌の統計らしい、

 夜の大豪邸はテロ・ゲリラに備え、警備されていた。

 その女性は、自分の部屋で静かに本を読んでいる。

 不意に気配を感じた女性がテラスを見つめると、

 白い背広を着て花を持った見慣れぬ男が立っていた。

 「・・・・・・・・・」

 「・・・・・・・・・」

 「・・・・あ・・・あのうぅ・・・これ・・」 ヤマトが花束を女性に差し出す。

 「・・・・・・・・・」 女性は、無表情のまま、花束を受け取る。

 「・・・・・・・・・」 モジモジ

 「それで」 女性

 「・・・・あ・・・あのう・・・・す・・・好きです」 (〃^_^〃)

 インドは、自由恋愛ではなかった。

 階級ありき、バラモン系の娘は、最高レベル。

 とはいえ、男女の仲は、面白いもので切っ掛けしだい、

 運が良ければ、なんとか、なったりもする。

 「・・・ふっ くっくくくく ・・・・・・そういえば、私も、適齢期だったな」

 「あのうぅ・・・お名前は・・・・」

 「わたしは、新しくアチュート対策本部長に就任するラフィー・コーネリアだ。蛇使いのヤマト」

 「!?」

 コーネリアが、隠し持っていた銃をヤマトに向ける。

 「・・・とはいえ、イギリス留学から戻ったばかり」

 「それに天晴な、花のお礼に今回は、見逃がしてやろう」

 「・・・・・」

 「おぬしは、嫌いではないが、敵だ」

 「・・・・・」

  

  

 イラン

 クルド族が反乱、イラク国境付近のパベー市を占領する。

 

  

 第6回人工知能国際会議(IJCAI−79)が東京で開かれる。

  

 インドのシン内閣が総辞職する。

  

  

 09/

 アメリカの惑星探査機パイオニア11号が土星に最接近する。

  

 上野動物園にパンダ(ランラン、カンカン)が来日

   

 モスクワ、国際児童年世界会議が開催。130ヵ国が参加。

  

  

 アフガニスタン

 タラキ革命評議会議長が狙撃されて死亡。アミン首相が議長に就任。

 混乱する理由は

 パシュトゥーン人 40% タジク人 30% ハザラ人 10% ウズベク人 8% トルクメン人

 パシュトー語 35% ダリー語(ペルシア語) 50%以上 テュルク諸語11%

 スンニー派 85% シーア派 14% その他 1%

 これで、混乱するな平和には無理がある。

 「ダウド、タラキ、アミン・・・荒れるねぇ」

 「アフガニスタンも下克上か・・・」

 「権力争いは生存圏と直結してるから、すぐにクーデターにはクーデターだろうね」

 「しかし・・・・」

 「内憂外患だねぇ」

 「内部に隙がなければ介入できないから結局は、アフガニスタンの自業自得なのさ」

 「どっち側が誰を殺したのか、知りたいねぇ」

 「長生きしたければ知り過ぎないことだよ」

 「両方だったりして」

 「武器を売りたいだけかもな」

 「イデオロギーじゃないの?」

 「よその国のイデオロギーが、気になるのか?」

 「いや」

  

   

 中央アフリカでクーデター。ボカサ皇帝が追放される。

  

 中央アフリカでダッコ新大統領が共和制への復帰を宣言する。

  

 中国建国30周年祝賀大会

 葉剣英・全人代常務委員長が「文化大革命は全人民の災難」と発言、

 毛沢東の指導性の誤りを示唆する。

  

  

 10/

 エルサルバドルでクーデター。カルロス・ロメロ大統領が国外に逃亡する。

  

 WHOが天然痘の根絶を宣言する。

  

 KCIA部長の金載圭が、韓国大統領朴正煕を射殺。

  

  

 11/

 テヘランにあったアメリカ大使館にホメイニ支持の武装集団が押し入り占拠。

 数人を殺害した後、パーレビ前国王の引き渡しを要求。

  

 アメリカが大使館占拠事件でイラン原油を全面禁輸とする。

  

 メッカ事件が発生。シーア派の武装集団がカーバ聖殿を占拠する。

  

 東北新幹線の走行テストで、時速304キロを記録する。

  

  

 ベトナム連邦

 州境を挟んで資本主義と共産主義が共存する。

 行き来は自由、

 南は、一生懸命に働いた利益が自分のものになる私有財産制。

 北は、全体の利益が分配されてしまう公有財産制。

 どちらを選択するのも自由だった。

 世界中が国内体制を自由と共産で争い。

 時に殺し合っているというのに、この国は、あっさりと州境で思想を分割してしまう。

 妥協の選択とはいえ、世紀の実験。

 成功すればベトナム史上・・・いや、人類史上の快挙となった。

 アメリカとソビエトの冷戦も、中国赤化も、朝鮮戦争も、世界中の内戦も・・・

 なぜ殺しあったのか。なぜ殺しあっているのかと馬鹿を見る。

 そして、あろうことか、状況はアメリカとソビエトにとって極めて不利で、

 イデオロギー対立崩壊の危機。

 最初から南北ベトナムの国境は最初から封鎖されたこともなく、行き来自由。

 実質的に上手くいってたのだから南北ベトナムが連邦条約を結んだだけ、といえた。

  

  

 ダナン

 台風一過、清々しい風が流れると湿気も少なく感じる。

 木漏れ日に入ると南国の日差しが心地良い、

 迎賓館から州境がみえていた。

 州境警備隊は、所持品の抜き打ち検査だけしかしていない、

 ベトナムは、カンボジア、中国国内と比べ治安が良く、

 物流を考えると、それ以上の事は出来ないのが実情といえた。

 秋田系ドイツ人と日系ベトナム人

 「日本がベトナムと同じように南北に分断されてたら」

 「資本主義と共産主義を連合させた栄光の人類歴史を残しただろうね」

 「あいにく、栄光は、ベトナム民族のモノになりますよ。きっとね。いや、意地でもね」

 「既に確信犯?」  <( - 、 ・ )>

 「もちろんですよ」  (⌒▽⌒)V

 「本当にできると?・・・・」

 州境を見ると観光客が集まり、面白がって、行ったり来たり・・・

 できそうな予感がする。

 「人は物欲もありますが、名誉欲もあるんですよ」

 「・・・・・」

 「既にベトナムの偉大なる実験をベトナム民族に伝え。教育も進めている」

 「成功すれば、ベトナム人が人類の歴史を変えるとね」

 「どのくらい我慢できると思います?」

 「・・・南北の経済格差は?」

 「設備投資を優先するのは北ですよ。それで人口と格差のバランスをとります」

 「変わりに北は平等があり。南は富の自由がある。行き来も自由です」

 「それに元々、経済格差は少なかったので・・・・」

 「自由圏と共産圏の両方にケンカを売ってか。確かに偉大な実験だね」

 「十分に見込みがありますよ」

 「見込みね・・・」

 「苦虫を噛み潰しているアメリカ大統領とソ連書記長が目に浮かぶよ」

 「我々、ベトナム民族が全世界を教育してあげますよ」

 「ドイツ系には耳が痛いね。ドイツ系の観光客も増えている」

 「これからは、ベトナム連邦の歴史が世界を動かしていきますよ」

 「あはは・・・」

 「日本は、ベトナム連邦に協力していただけるのでしょうね」

 「まぁ 日本とソ連も、北ベトナム州の利権を維持したいからね」

 州境を行き来するベトナム人の表情は明るい。

 ソビエト共産主義が史上初めて誕生したとき、

 ロシア人は、こういった表情だったのだろうか。

 各国は干渉戦争を起こす動きを見せていない、

 ベトナム内に反対組織があれば別だろうか。

 バオダイ帝の墓参りが切っ掛けで、とんでもない方向に動き始めた。

 こういった形での資本・共産の融和があるだろうか。

 大国の思惑がどうあれ、

 付け入る隙がなければ同じ民族であり、ベトナム人が決めることだ。

  

 そして、異論を挟む国も現れる。

 偉大なる中国と中国人民は、大陸と香港、マカオ、海南国で、共産と資本主義の実験は行っており、

 中国国内でも自由資本経済特別区を作っていると。

 そして、中国こそ、この自由・共産を調和させた人類史上初めての国であると。

 越境戦争で負けた腹いせだろう。

 とはいえ、ベトナム連邦を自由主義国家と考えていいのか、

 共産主義国家と考えていいのか・・・・・

  

  

 12/

 イランで国民投票が行われる。

 翌3日、イスラム共和国憲法が採択され、ホメイニが権力を得る。

  

 韓国、崔圭夏が大統領になる。

  

 リニア・モーターカー(国鉄)が、実験センターで時速504kmを達成。

   

 ブリュッセルで行われたNATO閣僚理事会

 アメリカの巡航ミサイルの欧州配備と

 米ソの中距離核戦力制限交渉の相反する決議がなされる。

  

  

 全斗煥(チョン・ドファン)国軍保安司令官ら軍部が鄭昇和・戒厳司令官を逮捕。

 軍の実権を握る(粛軍クーデター)、

  

  

 モミ、トウヒ属系の常緑針葉樹林とカラマツ属の紅葉が大地を覆い、

 アムール川を境に国境線が引かれている。

 小雪が舞い落ちる冷え冷えとした大地は、もうすぐ白銀に覆われる、

 巨大なキリスト像型のホテルは、頭の高さまで226m(サンシャインシティとほぼ同じ)ほどで、

 上から見ると“』”型。

 世界中から観光客が集まり、ロシア人も常駐で泊り込んでいる。

 如何にもスパイで、紛れもなくスパイで、

 なにもしなくても、そこに住み、

 客をチェックしているだけで西側諸国と第三国を牽制できた。

 無論、ソビエト本国とのパイプ役も兼ね、

 各国の要人、業者が時折、交渉している、

 間宮のキリスト像ホテルで日米賢人会議が行われていた。

 毅然とした態度でクレムリンを指し示すキリスト像は、国際会議に使われやすい、

 新型ソ連戦車T72とソ連軍の国境警備隊の交代式を見下ろせて気分が良いのか、

 白銀と降り積もる氷雪が食を進ませる、

 もっとも、ベトナム連邦成立の影響で戦車が小さく見えたり、

 アフガニスタンの影響で大きく見えたり、

 その時の国際情勢によって気分も変わる・・・

 数人の男たちが会食していた。

 「・・・カーター大統領は、共産主義の拡大を容認しているので?」

 「拡大を容認しているのは、日本では?」

 「印パ連合でとどまって。北ベトナムには融和的でさえあった」

 「ベトナム連邦に対してもだ」

 「・・・チベットの義勇軍に日本人もいましたよ。多くはありませんがね」

 「それに北ベトナムは膨張主義でないので例外ですよ」

 「ベトナム連邦は、内政問題ですし、干渉すべきではないでしょう」

 「内政だ? あれは我々に対する挑戦だと受け取った」

 「まさか、分裂工作は、大国の謀略染みてますが、統合だと・・・」

 「どちらにしろ、特定の国家だけで世界の自由共産の対立が消えたなどと考える方がおかしい」

 「アフガニスタンでも、アフリカ諸国でも共産ゲリラの嵐が吹いてる」

 「それなのに、宗教連合がでしゃばってアメリカ軍の人気は落ちている。困ったことだ」

 「そういえば大統領も人気職で富裕層の思惑にかかわらず。国民の選択で選ばれましたね」

 「軍産複合体の要求は、どの程度で?」

 「危機感を煽った方が軍事費を拡大しやすい。こちらも懸念しているよ」

 「アメリカは、国際競争力が低下しているのに軍産複合体だけが伸びているようで」

 「無理な需給バランスは健全な経済活動といえませんよ」

 「日本が兵器を買ってくれたので一息ついているよ」

 「むかしの日本のようには暴走しないと信じてますがね」

 「あと、2、3隻。どうかね。まだ、余裕があるんだろう」

 「まさか」

 「軍産複合体を縮小しては?」

 「利潤が良くてな」

 「それに下手に手を出すとケネディ大統領と同じ映像が繰り返されることにもなる」

 「需要と供給を無理に作ろうとすると、しわ寄せが来るんですよ。弱者の側にね」

 「ソビエトより軍事費を抑えているよ」

 「まさか、ソ連軍と同業者結託して、軍事費を拡大させてないでしょうね」

 「まさか、あはは・・・」

 「日本も煽りを食うんですから」

 「そんなに兵器を買えるわけじゃありませんし、程々にしてください」

 「アメリカは、日本のように画一的で底上げな教育じゃない、天才と馬鹿の比率が大きい」

 「当然、付加価値の高いもので利益を上げたいと思うものだ」

 「それに反共の砦は、宗教連合ではなく、アメリカであるべきだ」

 「まさか、中国を煽って、ベトナム連邦に手を出すことはないでしょうね」

 「まさか・・・」

 「まあ、危惧しているよ。頭が痛いな。救援要請があればいくらでも動けるがね」

 「しかし、中国軍のだらしなさには呆れるね」

 「中国赤化、朝鮮戦争、チベット戦争のときは、もっと覇気があったのに・・・」

 「ヘタレになりやがって・・・・」 (-_~-)

 『『・・・やっぱ・・・お前らが黒幕か』』  (('゚;Д,゚、.))

 「・・・程々にお願いしますよ」  (~ヘ~;)

 「なぁ アメリカ国債を買わないか。兵器と違って、利息も入ってくるよ」

 「いや、国では・・・・・・」

 『このボケナスが、誰が空手形なんか、買わされるか』

 『一度買うと国が潰れそうだからと、利息以上にどんどん買わせてくるに決まってる』

 「じゃ あの手で行くか」

 「あはは・・・カシミールの警告は、無視するんですか」

 「もう〜 わかっているだろう」

 「あはは・・・・・」

 というわけで皺寄せは、日本より立場が弱い国へと移っていく。

 兵器と武器弾薬の借金は、地下資源、労働資源を根こそぎ出しても支払えない、

 それほど天文学的な予算になる可能性を秘めていた。

 日本と違って余剰資金を持たない後進国がどれほど泣かされるのか、考えたくもない。

 軍産複合体保護のための反共と武器弾薬の輸出、

 もちろん、状況は、ソビエトも似ている。

 ソビエト最大の顧客である中国が軍事的な独立を見せつつ、

 中ソ蜜月から多角的国際関係を選択したことで、

 ソビエト製兵器の売れ行きに陰りが見えていた。

 巨大な軍事力を維持するなら西側に資源を売るより、

 付加価値の高い武器弾薬の輸出で収入を得る方が良かった。

 さらに地域紛争で海外の地下資源を抑え、

 資源を高騰させ、自国の資源を高値で売却し生き残りを図っていく、

 結局、日本は、巡り巡って高騰しつつある資源を買わされる。

 アメリカ国債を国が買うのと、高騰した資源を企業が買うのと、

 どっちが良かったのかは不明といえる。

   

 

 アフガニスタンで親ソ派勢力によるクーデターが発生。

 アミン議長が処刑され、カルマル元革命評議会副議長が就任。

 ソ連が軍事介入がはじまる。

 ベトナム連邦では、正義の味方? だったMi24ハインドが

 アフガニスタンで悪魔となって現れる。

 西側諸国は、アフガニスタン親ソ革命政府を認めないと表明。

  

  

 アメリカ軍産複合体の本社ビル

 アフガニスタンの地図が鼻歌混じりに赤く塗られていく。 

 「ひっさし振りだな。日本の真珠湾攻撃が、こんな感じだったっけ・・・」  o(^▽^o) (o^▽^)o

 「それとも、日本軍のベトナム進駐の頃?」  o(^▽^o) (o^▽^)o

 「アホはすぐ引っ掛かるよ・・・」  o(^▽^o) (o^▽^)o

 「また、38年も前のことを・・・・」

 「むふっ♪」

 「ソ連軍が本当に乗ってくるなんて、ソ連に食糧を輸出させた甲斐があったよ」

 「カシミールの司令官が、むくれていましたよ」

 「やだなぁ〜 むくれた振りしないと、無能だと思われるじゃないか」

 「パフォーマンスだよ。パフォーマンス」

 「わかっているとは思いますけど。核戦争はいやですよ」

 「大丈夫だって、ソビエト側とは話しがついているし」

 「核戦争なんて映画だけ。映画も儲かるぞ〜 株、買ってたよな」

 「あまり、露骨なロビー活動は控えた方が・・・」

 「だって、ソビエトと共産主義の脅威がないと予算が下りてこないだろう」

 『寄生虫が・・・』

 「・・・たしかに」

 「しかし・・・F16も、F5タイガーも費用対効果で日本の雷燕2型に押されているし」

 「最近は、月影VTOLも強敵だな。ヘリが押されているよ」

 「後進国の所得も増えてきましたからね。月影VTOLも3、4機は、買えますよ」

 「ヘリの方が強いのに・・・」

 「月影は、値段が高いだけで燃費、航続距離、速度、積載量も上ですからね」

 「くっそぉ〜 ・・・・俺も月影VTOLを使ってる」

 「輸送機じゃなくて、攻撃機に改造すれば戦闘ヘリより強力ですよ」

 「でも落ちたら泣くよな。泣くよな」

 「まぁ そういう値段ですからね」

 「でも人気ありますからね。日本製」

 「しかし、雷燕2型なんて電子管制機が一緒に飛んでいなければカモだからな」

 「それは、一緒に飛んでたら手強いということですかね」

 「・・・そんなことより。ベトナム連邦が邪魔だな」

 「アメリカ国内にもベトナム連邦を支援する団体が生まれていますし」

 「世界的にも注目されて、手を出すのは危険ですよ」

 「せっかく、ベトナムを北と南で分けよう、といったのに中国軍のヘタレが・・・」

 「というより日本とソビエトが動きましたからね」

 「自由主義と共産主義が協力し合ってどうする」

 「それはそうと、スティンガーミサイル。うまくいくでしょうか」

 「それをアフガニスタンで確認するんだよ」

  

 

  

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 月夜裏 野々香です。

 アメリカのジャイアン化でしょうか。

 巨大になりすぎた軍産複合体を守るため、あちらこちらへと皺寄せが行きそうです。

 日本もNOといえる国になれば良いのですが・・・

 アメリカも核ミサイルを持っている日本に強く出られないようで・・・・

 『ミッドウェー海戦のあと』では、戦争で完敗していないので、

 不利な状況でも、体面だけは、保てるようです。

  

  

 テヘランのアメリカ大使館占拠事件。

 史実では、外交官と職員52人を444日間拘束。

 アメリカ軍は、二回の救出作戦に失敗。カーター大統領は、一期で落選。

 1980年、新アメリカ大統領レーガンの時に人質が返還される。

  

  

 インド

 某アニメと違うのは、治安を維持するはずの体制派が虐殺に積極的ということでしょうか。

 極悪 VS 巨悪 ・・・・・あ、同じか。

 エゴとエゴが、ぶつかりあって、何か、生まれるでしょうか。

 因みに、こっちのコーネリアは、若くて、23くらいでしょうか。

  

  

   

    

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1979年 昭和54年 誕生酒 (楽天)

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第88話 1978年 『日本の生きる道』
第89話 1979年 『小さな国の偉大な実験』
第90話 1980年 『偽善とエゴ』