月夜裏 野々香 小説の部屋

 

After Midway

 

 

第97話 1987年 『国際貢献に流されて』

 01/

 北京の天安門前広場で学生らが 「デモの自由」 を求めて立ちあがる。

 警官隊が集団から外れた数人を連行していく、

 彼らの運命は連行された時点で決まる。

  

 チリで首都の外出禁止令が13年ぶりに解除される。

  

 政府がアメリカ産オレンジの輸入自由化。

 

 

 中国軍とベトナム軍が国境で交戦、

 ベトナム軍の中に見慣れない傭兵部隊が存在する。

 「・・・中国軍め」

 「中国憎しですか?」

 「無論だ・・・」

 インド・ベトナム派遣軍、

 現インド政権に忠誠を尽くした証として身分が保証される旧カースト者たち、

 ルル首相の上位カーストに対する妥協が軍役だった。

 現インド政権に対するカースト派の憎しみを対中派遣軍として利用する、

 カースト派の中国に対する敵愾心はダリットに対する敵愾心と変わらない。

 それなら、憎しみを中国側に向けさせ、

 戦績と功績でインドでの地位を確保する。

 この手法にカースト派も乗ってしまう。

 厄介者の旧カースト軍が対中戦で命を落とせば安堵、

 ベトナムで功績を挙げインドに帰還してもインドは対外的な誉れ、

 そのまま、印橋としてベトナムで勢力を増しても良し、

 インドにとってベトナムは対中戦略上有力な拠点になっていた。

 ベトナムもインドとの友好関係とインド傭兵軍は、中国の南進を挫くため利用価値があった。

 ここに印パからビルマ、タイ王国、ラオス、ベトナムと連なる対中共同戦線が構築されてしまう。

 現実問題として、印パ連合も、東南アジア諸国も、中国よりも先に近代化しつつあった。

 インド海軍と東南アジア諸国連合海軍は、現時点で中国海軍を圧倒できる戦力を持っていた。

 しかし、連携の執れない寄せ集めの艦隊に過ぎない。

 中国の漢民族10億は、ほぼ同じ言語で資源を売り払い、

 人海戦術で中国人民を磨り潰しつつ国力を増強していた。

 潜在的な国力は圧倒的に強く大きかった。

 インドも懸命に国力を増強させていたものの、

 カーストを破壊しても言語、人種、宗教の問題が残る。

 印パ連合は、日本から直接支援されていたものの、

 どう計算しても中国に追い抜かれる。

 とはいえ、日中貿易も一概に反発できなかった。

 種明かしをするなら日中貿易で日本の経済力と工業力が増せば、

 東南アジア諸国や印パ連合へのリターンも増える。

 日本も対中政策上、どうしても東南アジア諸国、印パ連合を強化させたく、

 中国は、利益を上げるために中国人民を搾取するため、

 反体制派を自動的に増長させてしまう。

 日中貿易は経済・外交上の中短期的な利益のためであり、

 日印貿易は、政治・軍事上の長期的な国益のためといえた。

  

 

 東京外国為替市場

 電光掲示板に流れる数値で円が急騰していく、1ドル149円98銭を記録。

 それがどういう意味を持っているのか。

 仮に149億円の輸出品を持っている者にすれば、それが1億ドルで売れる。

 これが1ドル140円になると、149億円の品物が1億0642万ドル。

 これが1ドル160円になると、149億円の品物が9312万円ドル。

 もちろん、その品物の価格で売れるか、損益分岐線がどこかは別の話し、

 円高になると、品物の売れ行きも落ちやすく、

 企業努力が国同士の為替で、ふいになってしまうことも珍しくない、

 そして、売るばかりでなく、買う側もある。

 149億円で購入する場合。1ドル149億ドルであれば、1億ドル分購入。

 1ドル140円だと1億0642万ドル分。

 1ドル160円だと9312万円ドル分の購入になる。

 同じ金額で余計に購入できたり、目減りして購入することになったり、

 当然こういった為替差額を利用したビジネスや貯蓄もあったりする。

 「・・・・なんだよ。結局、日本円が上がったじゃないか」

 「そりゃ アメリカ国債の金利が下がればドルを欲しがる人間も減るだろうよ」

 「歪な金融為替ではなく、自然な金融為替といえるね」

 「妥当な為替相場というわけか。日本経済も強くなったものだ」

 「国連の分担金で、楽して、日本の円を押さえ込みたかったらしいがね」

 「まだ上がるかな」

 「さぁ アメリカ産業もプラザショックで吐き出したドル回収で動き始めた。景気も回復傾向だ」

 「経済は呼吸だよ。吸ってばかりもいられない」

 「お金持ちにサービスするより、製造品の輸出で勝負する方が健全だけど、怖いな」

 「日本にとっては、やぶ蛇じゃないのか」

 「アメリカの開発力と、日本の工業力で分業していたのに・・・・」

 「アメリカが一度、低下した工員を育てるまで、どのくらい必要かな」

 「ロボット産業に依存した日本も、スポンジ状態でやばくないのか?」

 「有色人種諸国に依存しているだろう」

 「金融も工業も同じだよ。世の中、利潤を上げようと思えば賃金格差を利用したくなる」

 「人も国も持ちつ持たれつになるよ」

 「がめつく、歪な関係を強要しようとすると必ずしっぺ返しを食らう。プラザショックみたいにね」

 「自業自得?」

 「欲張り過ぎるとね。今回のことでアメリカ人も目が覚めたと思うけどね」

 「まぁ 欲に駆られて見境なくなることは、珍しいことじゃないけど」

 「しかし、国も、人間も、利便性を追い求め過ぎだよ。なんか、人間味に欠ける」

 「そうそう、最近は、新入社員も頭でっかちで理屈ばかり」

 「深いんだか、広いんだか、わからない上に妙に薄っぺらい」

 「こういう仕事をしていると、よくわかるよ。拝金主義が進んだせいだろう」

 「会社を金づると考えてしまう人間は、仕事にも、会社にも、価値や生きがいを見出せずか・・・」

 「俺は、人間なんだと言いながら社員としても、社会人としても、価値を喪失していくからね」

 「そういえば、女も、そうなるな」

 「夫を金づると考えてしまうと、妻としての生きがいを見出せずだな」

 「家政婦ぐらいのことしかできないから家政婦以下に転落」

 「そのくせ、私は家政婦じゃないのよ、だろう。笑えるよ」

 「最近は勉強ばかりで出来合いの物しか買わないからな」

 「能力は単機能で高くても、総合力で欠落しやすいからね」

 「まぁ 仕事も家事もコツコツ作り上げていかないと駄目だからスキル不足になりやすいか」

 「ガキの状態で結婚するから、夫とか、妻とか言いながら生活能力なし」

 「不平不満の労働者以下、家政婦以下だろう」

 「我が儘ばかりで互いに引っ張ることしかできないよ」

 「・・・利便性の追求も、ほどほどか・・・海外組は、どうだろう・・・」

 「不便で危険な場所だと、信用できない人間が多い」

 「騙されたり、盗られたり」

 「仲間同士は助け合うから不正腐敗の温床になりやすく、結束は強まりやすい」

 「どこに行っても問題はありか」

 「利便性が高い社会だと孤立しても生きていける・・・理屈は単純だな」

 「昔は、良かったとは言わないが、隆盛を極める日本経済なのに、なんか、先行き不安だよな・・・」

 「・・・モラルしだいだね。たぶん・・・・あ・・・また、上がっているよ」

 

 

 

 北朝鮮の小型船「ズ・ダン号」が一族11人を乗せて福井新港に漂着する。

 

 

 02/

 アメリカがこの年初の核実験を行う。

 

 第11号科学衛星「ぎんが」が打ち上げられる。

 

 1月20日に福井新港に漂着した北朝鮮の一族11人全員が海上保安機で韓国に向かう。

 

 モスクワで中ソ国境交渉が9年ぶりに再開される。

 

 イラン・コントラ事件でアメリカ大統領調査特別委員会が報告書を提出し、大統領の責任を指摘する。

 

 

 03/

 アイワ、シャープ、松下がDATを発売する。

 

 気象庁の「地球活動総合監視システム」が始動する。

 

 アメリカ政府が、日本が日米半導体協定に違反として、

 日本製電気・電子製品数品目に100%の報復関税を課すと発表。

 

 モスクワで、イギリスのサッチャー首相とゴルバチョフ書記長が会談する。テーマは中距離核戦略。

 

 赤レンガの住人たち

 新聞を見て批判気味、

 「・・・やれやれ、芸術の価値を認めないわけではないよ」

 「問題は芸術の価値を知って買っているのか、名声を買っているのか」

 「芸術と名声の両方だろう」

 「一石二鳥でも限度があるだろう。失敗は成功のもと。成功は失敗のもとだな。慢心し過ぎだよ」

 「日本人が汗水流して働いたお金で買ったと思えばゴッホの“ひまわり”も価値をあげたんじゃないか」

 「安田火災だろう。保険で集めた金だろう。それを58億も出して?」

 「巡航ミサイルが何基買えるかな」

 「143万ドルだから1基2億円だろう」

 「日本で製造すれば、1億7000万で製造できるそうだから・・・34基くらいだな」

 「でも、設備費・諸経費とか入れると10分の1くらいで4基から5基くらい」

 「・・・んん・・・射程が通常爆弾で450kgで・・・460kmくらいだと・・・済州島からソウルを直撃」

 「黄海も、東シナ海の北半分も射程に入る」

 「問題は、2億以上の価値がある戦略施設や軍艦が中国に、あるのか、だろう」

 「雷燕1型巡航ミサイルは、射程が1500km以上ある」

 「しかし、場所をとらない、使い勝手の良さだと、トマホークだよな」

 「雷燕2型、3型も、売れ残ったら巡航ミサイルに改造するか」

 「売れ残ったらね」

 「本当は、巡航ミサイルの飽和攻撃で決着をつけるのが良いけど、目標の戦略価値が低いとやる気なくすな」

 「そりゃそうだ。歩兵師団を潰すために使いたくないよ」

 「次期主力戦闘機は、単発?」

 「一応ね。推力は、目標のエンジンは推力16000kgだけど、期待薄だな・・・・」

 「また、エンジンの開発費をアメリカ頼りじゃないだろうな」

 「いや、CADもあるから、何とかね」

 「実用新案が得意で、特許が苦手というヤツね」

 「いや、今度は、アメリカもこけているからね。予算がね・・・」

 「また、電子装備かよ」

 「電子装備も、ステルスも、スターリングエンジンも」

 「その他、ジェットエンジンの換装等、諸々諸経費の・・・・かけることの綱領」

 「頭いてぇ〜」

 「アメリカが日本に開発予算を半分出すなら、次期単発戦闘機のライセンス・フリーとか、言ってたよ」

 「んん・・・・万能戦闘機とは、仕様が違うからな・・・」

 「質量と推力の単純な比率。あとは、取捨選択の足し算と引き算だからね」

 「エンジンだけなら良いけど」

 「だよな・・・無理そうだけど・・・・」

 「そのくせ、こっちが開発しそうになると、ライセンス認めるし。あいつら殺す」

 「F99も、そんな感じだったっけ」

 「んん・・・半分騙せたけどね」

 「半分か・・・」

 

 

 国鉄114年5ヵ月の歴史に幕がおりる。

 

 

 04/

 国鉄の分割・民営化でJRの11法人と国鉄清算事業団が発足。

 

 国土庁の87年地価公示で、東京都の地価平均上昇率が53.9%となり過去最高となる。

 

 労働省調査で、技能労働者が52万人不足していることが判明する。

  

 

 

 アメリカ政府が日本製パソコン3品目に100%の制限関税を課す。

 某省

 「・・・ひがみ、やっかみ、か」

 「アメリカ国内産業は、回復傾向にあっても準備が必要だからね」

 「TRON規格のパソコンが入られると困るんだろう」

 「やっぱり、待つのかい」

 「そりゃ 日本だって、戦後の段階的な民主化で加減してもらったからね」

 「情けは人の為ならず? 国同士も当てはまるものかな」

 「今のアメリカに公平や公正を要求するのは酷だろうな。それに他の国で買ってくれるよ」

 「まぁ 日本製品は人気があるから関税をかけたくなるのだろうな」

 「日本人と違ってアメリカ人の消費者団体が、いつまで我慢するかだな」

 「アメリカ現地生産なら文句は言わないよ」

 「ていうか、当分は、シールを貼るだけで完成というレベルだけど」

 「それでも、失業者を吸収してくれるからね」

 「やれやれ。利益は上がるんだろうか」

 「いまのところ不況で、アメリカの労働運動は、それほどでもないよ」

 「少なくとも世界的に見たらね」

 

 

 

 スリランカでタミル過激派がバスターミナルを襲撃し、129人が死亡する。

 

 

 05/

 海洋科学技術センター

 波の上下運動を利用したキロワットあたり50円の波力発電を開発。

 波の高さで違うため、鶴岡市由良沖で63円、宮城県牡鹿半島沖なら47円。

  

 通産相がココム規制違反の東芝機械を共産圏への1年間の輸出禁止処分。、

 これをきっかけに、アメリカ国内の日本の対米黒字に対する反発が増長。

 米国議会で親会社の東芝の輸入禁止が可決される(ジャパン・バッシング)。

 

 

 日本電気がアメリカ国内でパソコンの組み立てを開始したと表明する。

 

 フィリピン。アキノ大統領。上院議員選挙の不正が問題視される

 

 韓国 光州市

 学生200人余りが「光州事件真相究明」を叫んで街頭デモを行う。

 

 スリランカで政府軍が過激派武装組織「タミル・イーラム解放の虎」を攻撃する。

  

 東芝機械の幹部が、ココム違反で逮捕される

  

 西ドイツからセスナ機がソビエトのモスクワ赤の広場に着陸、

 西ドイツのセスナ機侵入を防げなかったとして、ソ連防空軍総指令官と国防相が更迭。

 モスクワ 赤の広場

 「・・・ラッキーでしたね」

 「ああ、グラスノスチ(情報公開)やペレストロイカ(改革・再構築)が進むな」

 「まさか、敵に助けてもらうなんて、危なかったですからね」

 「むふっ♪ ドサクサにまぎれて反対派を処分できたし」

 「残りの反対派もアフガニスタンに送ってしまいましょう。西側が片付けてくれますよ」

 「そうだな」

 

 

 06/

 レバノン首相カラミが、搭乗機に仕掛けられた爆弾で死亡する。

 

 ニュージーランド議会で、反核法が成立。

 

 

 ベネチア・サミット

 ふてくされる者もいれば、ため息交じりの者もいる。

 この頃、昭南州の金融ビジネス界を中心に発祥した世界基軸通貨が話題になり始めていた。

 発行するのは国際連合、または、宗教国家連合らしい。

 担保保障は、それぞれ、国際連合の国連分担金。宗教国家連合の信者からの献金らしい。

 EC諸国での欧州通貨ですら、まとまっていないのに世界基軸通貨ができるわけもない、

 しかし、国際連合とサミット諸国は、ラサの宗教国家連合の動静が気になるのか、

 情報収集に余念がない、

 平均年齢層の37台のドイツ、イタリアと36台のイギリスは変革より安定を望み。

 平均年齢層の34台の日本、フランスと32台のカナダ、アメリカは安定より変革を望みやすい。

 しかし、事が大き過ぎて躊躇していた。

 後進国は望んでも叶えられず。求めているのは衣食住なので除外。

 この世界、反共で名乗りを上げて戦った宗教国家連合は意気も強く、献金額も多い。

 無論、国際連合も分担金が発言力になるため、余計に支払われている。

 ラサとニューヨークの両陣営とも思っていることは一つで 

 「「・・・あいつら。どうするつもりだろう・・・」」 ラサ&ニューヨーク

 だったりする。

 

 

 とはいえ、サミットなりに当面の課題もある。

 各国とも内政問題を抱え、我田引水を求める。

 各国首脳もシミュレーションの結果予測に目を通している。

 経済のグローバル化が進むと相互依存が増加。

 ブーメラン効果で自分の首を絞めてしまう。

 とはいえ、選挙対策もあるのか、当面の成果のため、打開策を他国に押し付けようとする。

 「・・・ドル安を止めたいんだけど」

 「いいけどさぁ 回復傾向にあるアメリカの国際競争力が落ちるよ」

 「・・・・・・・・・・」 むすぅ〜

 アメリカ国債が国際標準レベルに落ちているため、

 安易にドル安を止めてもうまみがなかった。

 結局、輸入業者と輸出業者の力関係だったりもする。

 ドル高で輸入コストが下がれば一時的に国民生活は楽になる。

 しかし、輸出品は売れなくなり工業力は低迷、失業者は増え、結果的に生活が苦しくなる。

 ドル安にすると、輸入コストが増大し、一時的に国民生活は厳しくなる。

 しかし、国内生産品の輸出し易くなり、産業が回復し、労働者を吸収し、失業者が減る、

 アメリカで好まれない薄利多売でも生活はできるようになった。

 

 基本的にアメリカ人は、自分の労働価値を高く売りつけ、

 他者の労働価値を低く見積もってしまう傾向が強い、

 これが日本の輸出攻勢と貿易赤字を招き。

 高利回りのアメリカ国債で財政赤字とドル高を招いてしまう悪循環といえる。

 結局、国内経済の再建が進むかどうかで対外的な優位性を発揮できる。

 アメリカが経済恐慌から回復するためには需要と期間が必要だった。

 1929年に始まった世界恐慌には、1939年の戦争特需の後、数年でアメリカ経済が回復したように。

 1973・1979年オイル・ショックによる。製造コスト増大、

 1981年、イラン・イラク平和ショックによる世界恐慌、

 1985年、アメリカが必要とする需要を得たのはドルを散財したプラザショックの後だった。

 世界中に散財したドルと資源の回収でアメリカ資本が動き出すまで数年を必要とし、

 いま、経済で余力がある日本が一番優位だった。

 とはいえ、日本は、大陸的な背景を持っておらず資源も少ない。

 砂上の楼閣。

 いや、飛鳥ガス油田があるので荒地の楼閣。

 国家基盤の脆弱さをバネに日本民族が働いて伸し上がった結果といえる。

 そして、資源をそのまま売るより資源を加工して売った方が利潤も良かった。

 しかし、世の中そんなに甘くない。

 売り手市場だった商品も生産量が増え、市場に行き渡ると状況も変わる。

 同業他社や新興参入企業との競争で売り上げが鈍り、

 広告料も自然と大きくなって買い手市場となり、利潤が低下していく。

 新規の商品を開発できなければ、いまの時代、買い手市場に近付きつつある。

 日本が、中国との国交回復に踏み切ったのは成果主義的な功績と出世欲も多分に含んでいる。

 しかし、冷え込みつつある需要に備えるためであり、

 会社を潰さないためでもあり、

 年末に支払うボーナスのため、ともいえる。

 ここで注目されるのが日本の農耕民族的な育てる経済だった。

 欧米諸国は、狩猟民族的な経済で現地を搾取してしまうところがある。

 日本は、農耕民族的な経済で現地を育てていく手法が好まれやすい。

 どちらも長短があった。

 南アフリカ公国連合、印パ連合、東南アジア諸国など成長著しく、

 今後、有力な消費地になり、将来的にライバルになる地域だった。

 日本の市民権を持った者が主役であり、留学も受け入れている。

 日本人町や秋葉原で安く買った製品を本国で上手く使えばいいのだから安上がり、

 日本の工業力が、後進国の産業を底上げさせ、近代化の種を蒔いた原因といえる。

 当然、サミットでも槍玉。

 「・・・中進国が成長しているけど。どうしよう」

 「んん・・・いまは、いいんだけどさぁ 将来的にはさぁ 日本が輸出攻勢を受けるよ。きっと」

 「でも、購買力が上がって、高額商品を買ってくれるよ」

 「特に日本製品だろう。日本は、円高が良いの? 円安が良いの?」

 「え・・・あ・・・どっちでも」

 「円高だと安く資源を買えて。円安だと製品が売れやすいか。どっちでも良いんだね」

 「いや、関税障壁が小さく、為替が適正であれば、どっちでも、と言う意味だから・・・・」

 「いいよな、小細工の必要ない国って」

 「・・・・・・・・」

 「ていうか、自分の労働価値を低くできる国民性だよ」

 「・・・・・・・・」

 「よくもまあ、少ない賃金で、四六時中働いていられるもんだ」

 「・・・・・・・・」

 「少しは、遊んで、お金を使えよ」

 「・・・・・・・・」

 「日本政府は、消費経済で、国民を豊かにさせる義務と責任があるよ」

 「・・・・・・・・」

 「そうそう、しこたま稼いだんだから、今度は、吐き出せよ。ケチ」

 「・・・・・・・・」

 「そうだよ。働いてばかりで、人生に喜びがないじゃないか」

 「・・・・・・・・」

 「「「「「「というわけで、外国製品を買えよ〜!!!」」」」」」

 『お前らも、薄利多売で働けよ!!』

 「・・・善処します・・・」

 この時期の舶来物は、一部の分野を除き、品質・価格とも色褪せていた。

 普通の庶民は、高くて質の悪いものを買わされるのは面白くない。

 しかし、国対国の関係では、そうもいかない。

 国際貢献というのらしい、

 世の中、苦労して孤高の高みで成長するより、

 周りに合わせてしまう方が良い場合もある。

 日本の黒字は、各国のロビー活動で誤魔化す。

 しかし、巨額の貿易黒字は、目立つらしい。

 理を通して角を立て孤立するより、

 大勢に流されるのは社会常識、国際常識で処世術の一つ。

 つまり、そういうことになる。

 ドル安の歯止め策など経済宣言が発表される。

 

 円高に合わせて、日本製品と同じレベルの外国製品が増え始めるのも、この頃から。

 おかげで、市場競争率が激化して日本の失業率が増えたりする。

 「・・・だって、しょうがないじゃん」 通産省 某高級官僚 談

  

 

 韓国、民正党の盧泰愚(ノ・テウ)を大統領選候補に選出する。

 以降、反政府デモが全国に拡大する。

 

 イギリスで総選挙。サッチャー首相が3選される。

 

 厚生省が、生活保護費の不正受給が10億円に上っていることを明らかにする。

 

 ソ連指導部が、スターリンを名指しで批判する。

 

 アメリカ商務省が、アメリカの対外債務残高2635億6400万ドルと発表する。

 

 IMFの統計で4月末の日本の外貨準備高が686億2000万ドル。

 西ドイツを抜いて世界一となることが判明。

 

 韓国、盧泰愚民正党代表が「民主化宣言」で大統領直接選挙制を受入れる。

 

 5月の完全失業率が3.2%となり過去最高。

 某省

 「・・・52万人の技能者が不足しているのに失業者は260万弱で、3.2パーセントか」

 「労働人口7000万だから、失業者3.7パーセントは、再就職までの誤差の範囲だろう」

 「企業が潰れたかな」

 「終身雇用制度も、考えものだな。会社が倒産すると勤労意欲が低下する」

 「日本人って、立身出世より、安定保身が好きだから・・・」

 「結局、個人、企業、官僚、国は新陳代謝を先延ばしすると老廃物がたまりやすく、老化が始まるんだよ」

 「新陳代謝ね」

 「しかし、変革を求める側が正しいのか、安定を求める側が正しいのか。結果で判断するしかないかな」

 「いくら教育しても、駄目な人間は出てくるよ」

 「駄目人間とか、癌みたいな人間しか、出世できない国より、マシだけどね」

 「成長期はいいんだけど平均寿命が延びるとな」

 「醜悪な老人たちが若い芽を潰しながら国を傾けてしまうんだよな」

 「厚生年金と社会保険は?」

 「制度的には平均年齢と平均寿命の差だよね。これが高くなると潰れる」

 「・・・・シフトダウンすべきだよな」

 「だよな・・・子供作らなくなったし」

 「中国人に余計に働いてもらって養ってもらうかな。貯蓄があるから食い潰して何とかなるだろう」

 「団塊の世代が死に絶えれば若い世代が増えて平均年齢を下げるよ」

 「拝金主義に染まった。ジジイとババアが若い芽を潰さなければね」

 「あはは」

 「戦後はな。6畳一間の貸家でな。親子6人が・・・・」

 「今時、いないよ」

 「戦後の焼け野原は、どこに行ったんだろう」

 「って、お前、生まれてないだろう」

 「あはは・・・そうだった」

 「歴史博物館に行ったな」

 「ちょっとな」

 

 

 アメリカ上院が東芝製品輸入禁止条項を包括貿易法案に加えることを可決する。

 

 ソ連最高会議が企業の自主性拡大や独立採算制の採用を内容とする国営企業法を採択する。

 

 

 07/

 閣議が、87年生産米の生産者米価を5.95%引き下げることを決定する。

 

 クロアチアのザグレブで生まれた赤ちゃんが50億人目の人類として国連の祝福を受ける。

 

 海南国の蒋介石総統が38年2ヵ月ぶりに戒厳令を解除する。

 

 アメリカ軍がペルシャ湾でクウェートのタンカーの護衛作戦を開始する。

 

 チェルノブイリ原発事故で、ソ連最高裁特別法廷が前所長らに矯正労働の実刑判決が下される。

 

 

 スリランカのジャヤワルダナ大統領とインドのルル首相が、

 タミル人の地位の大幅改善を定めた和平協定に調印する

 

 

 聖地メッカでイラン人巡礼団が反米デモを行い、死傷者約1000人がでる。

 

 

 日本海軍の6000トン級やまぶき型・九頭竜型巡洋艦が

 全長150m以上を求められたのは波の関係だった。

 船首、船尾が上下する縦揺れ(ピッチング)対策といえる。

 左右への揺れ(ローリング)はフィン・スタビライザーである程度、抑えられる。

 少しくらい海が時化てもプラットフォームとして優秀なら作戦能力と戦力が安定する。

 

 とはいえ、海洋保安庁は、自然に合わせて増減する諸問題が多く、

 数を必要とするので、そうもいかない。

 一隻の700トン級巡視船が港を離れていく。

 無人の実験船だった。

 海事法で問題になりそうで監視や警備は、ともかく救難活動は難しい。

 それでも陸上基地や大型巡視船から遠隔操作が可能。

 レーダーや赤外線に連動したCIWS 25mm機関砲が艦首側と艦尾側に1丁ずつ。

 ディーゼル機関と蓄電池。

 甲板上の一部に太陽光熱発電板が敷かれ蓄電池に充電できた。

 無人が優れているのは人間が必要とするものを消費しなくて済む事といえる。

 時化でも、高波でも、沈まない船体構造で、

 少なくとも同クラスの巡視船の3倍以上は洋上にいられる。

 給油さえ受けられれば、さらに期間を延ばせる。

 燃料を消費しても太陽光熱発電と蓄電池で帰還しやすい。

 いざというときは、ヘリで乗員を派遣するようになっている。

 一時的に救助できる資材、物資、食料が備蓄され、空間部屋があった。

 もっとも救助より、不法漁船に対する監視が目的の無人巡視船だった。

 モニターに映るのは無人船の暗視カメラから送られてきた何もない洋上。

 レーダーの影は、一つで僚船の大型巡視船。

 大型巡視船のCICルーム

 CICルームで無人巡視船の操船を行っていた。

 この船には、巡視船の船長と、無人巡視船の船長がいる。

 「・・・監視カメラは良さそうだな」

 「周囲360度、全天球ともカメラを向けられますよ。まるでゲームだ」

 ジョイスティックに反応し、洋上の映像が動く。

 「今夜は、韓国漁船が出てこなかったな・・・」

 「今のところ、船影は、本船だけです」

 「警告射撃ぐらい、したかったがな・・・」

 「自動帰還装置が機能するのかが先決でしょう」

 「そりゃそうだ。夜明けに合わせて、センターの電波を切ろう」

 「ええ」

 対ECM対策に備え、母港に帰還する装置が組み込まれていた。

 「・・・こいつが物になるかだな」

 「韓国側が無人巡視船をどう受け止めるか、ですよね」

 「人間の言うことを聞かないのだから。機械の言うことは、もっと聞かないだろう」

 「スピーカを通しますから、わかりませんよ。多分」

 「日本の巡視船がいるとわかれば韓国漁船も密漁をやめる。それで良いだろう」

 「むかしは、こっちが密漁していたんですがね」

 「最近は、韓国漁船のエンジンも良くなって・・・」

 「日本製だろう」

 「あははは・・・」

 「それに密猟は、国交を結ぶ前の話しだよ」

 「国交を結んだのだから、紳士的にやってもらわないと」

 「そういえば北朝鮮の船も見かけるようになりましたからね」

 「無人巡視船の性能は問題じゃないよ」

 「そこに日本巡視船が存在するのが最大の利点かな」

 「北朝鮮が怖いのは撃って来る可能性があることですかね」

 「無人船だから撃たれても痛くも痒くもないが修理費で予算が減るのはいやだな」

 「機関銃くらいなら何とかなりますがね。元々、ぶつけてもいいように造ってますから」

 「精密機械の塊だから、ぶつけたくないよ」

 「ジレンマですね」

 「部品の半分を秋葉原で買ったとしても惜しいよ」

 「ロケット砲でも撃たれない限りは大丈夫でしょう」

 「25mmで迎撃できたんじゃないか」

 「距離しだいですよ」

 「レーダーで方向と速度を計算し、推定した空間に銃弾を撃ち込むんですから」

 「でも、700トン級だと波の影響で当たりにくいですけどね」

 

 

 

 08/

 韓国民政党総裁代行の盧泰愚が総裁に選出される。

 

 エストニア、ラトビア、リトアニアでソ連からの独立を要求するデモが起こる。

 

 技術試験衛星V型「きく5号」が打ち上げられる。

 

 

 09/

 エチオピア皇国が立憲君主制に移行。

 

 天皇の腸に異常があることが判明する。

 

 天皇が慢性すい炎による腸の通過障害のため宮内庁病院で手術。実際は、癌であった。

 

 カイロにアフリカ初の地下鉄が開通する。

 

 

 国土庁が、基準になる地価を公表。

 全国平均で対前年度上昇率は過去最高9.7%。東京都は、85.7%で突出。

 

 

 10/

 チベットのラサで、デモに参加した僧が逮捕される。群衆が警察署を襲撃し、死亡者がでる。

 

 ニューヨーク株式市場で、株価が高騰の兆しをみせる(ホワイト・マンデー)。

 

 

 11/

 ゴルバチョフ・ソヴィエト共産党書記長が革命70周年式典でスターリンを批判する。

 

 南極の巨大氷山が大陸を離れて漂流を始める。

 

 韓国、平民党(金大中総裁)が結成される。

 

 ルーマニアのブラショブで食糧不足から反政府デモが暴動化し、市庁舎などが襲われる。

 

 イタリアのゴリア首相が原発建設凍結を発表する。

 

 南アフリカ公国連合が、アンゴラの3派の武装解除を完了させる。

 

 李鵬副首相が中国首相代行に就任。

 

 

 赤レンガの住人たち

 新型バッチシステムの検証

 直接的に敵国民を攻撃すると反動が怖く、核戦争の引き金になったりする。

 そこで、敵が敵国民の反感を抑えながら、勝つという戦略を採用する場合もある。

 敵が二次被害による戦果を重視した作戦を取った場合・・・・・・・・

 「・・・悪くはないね」

 「原子力発電所の専属要撃は、4機でいいの?」

 「日本の原子力発電所は4基だけだから16機だね」

 「稼働率と予備機を入れると20機くらい・・・・」

 「火力発電所や風力発電と違って原子力発電所と水力発電所は、二次災害が怖いからね」

 「水力発電所は、大きいところが40ヵ所か・・・2機だと、80機。稼動機と予備機で100機か・・・」

 「フリーで戦略機動できる機体数は重要だよ」

 「上位20ヵ所で良いんじゃないか。そうすれば、60機くらいに減らせる」

 「結局、敵機が対空ミサイル網をどのくらい潜り抜けてくるか、だろう」

 「マイクロ水力発電を増やそうぜ。自然も破壊しなくて済む」

 「水力発電は、限度があるからね・・・もう一杯、一杯だろう」

 「原子力発電所は、有事のときは、停止させるんだろう」

 「間に合えばね」

 「飛鳥ガス油田の方が重要なんだよな」

 「あっちは幻凰が滞空しているから対空ミサイルの射程は正味使えるよ」

 「いや、対空ミサイル網を突破してきたやつの迎撃だから・・・・」

 「要衝の専属迎撃と、戦略的な戦力の集中の比率は問題ないの?」

 「んん・・・シミュレーションだと、これが最適値なんだけどね」

 「実際にやってみないことには・・・・・」

 「最近、航空戦の戦訓が少な過ぎない?」

 「まさか、どこかの国に航空戦の戦訓のために “戦争してよ” とか、言えないだろう」

 「最近は、F14によるリビア機の撃墜だっけ」

 「戦訓になんねぇ・・・」

 日本の航空戦は、ECM・ECCMで、敵レーダー・通信を妨害。

 味方のレーダー・通信のみ使用可能な状態を構築する向きが強かった。

 先進国と後進国の空中戦。

 後進国と後進国同士の空中戦は、戦訓として不足。

 先進国と先進国の戦闘は電子戦に左右されると仮定されていた。

 しかし、戦訓は存在せず。

 相手の力量をパラメータを変えながら、シミュレーションを繰り返すだけ。

 互いの通信やレーダーは、敵の妨害を避け、

 味方同士で同調した状態で波長を絶えず変えながら戦う。

 この戦いで負けると、メクラ状態で奇襲を受けてしまう。

 当然、波長のサイクルも、変調のプログラムも、最高機密。

 それでも、電子装備が優れていれば敵の周波数を自動的に追いかけて妨害する。

 無論、このシミュレーションの相手もソビエト空軍ではなく、アメリカ空軍だったりする。

 電子戦で対空ミサイル網がどの程度の効力が発揮できるのか、

 敵も味方もグレーゾーンばかり。

 先進国同士の航空戦は、第二次世界大戦に近い有視界航空戦が展開されると予測されていた。

 「・・・ステルスだと、攻撃に集中できるから楽なことは楽なんだよね」

 「んん・・・エンジンに金かけているから。ステルスの開発予算でそうにないよ」

 「衛星とかに発見されるんじゃないか。上から見ると、丸見え」

 「衛星は、静止軌道だと間に合わないし、低周軌道だと時間が制約される」

 「んん・・・・ソーラープレーンとかは? 高高度飛行船とか?」

 「民間が開発しないかな。ステルスと違って民間でも需要があるだろう」

 「民間も、こっちが予算を出すのを狙っているんだよ」

 「くそぉ あいつら姑息な・・・・・・」

 「嫌がらせだよ。人の予算で開発させ、利潤を上げようと思っているんだ。失敗しないのがいいからね」

 「国防をないがしろにしやがって、あいつら、絶対に腐っているよ」

 

 

 東京ディズニーランドの入園者が5000万人を突破する。

 

 

 12/

 大韓航空機の爆破に関連して、偽造旅券所有の男女2人がバーレーンで警察に拘束される。

 日本人、蜂谷真一、蜂谷真由美と名乗るが実は北朝鮮の工作員と判明。

 蜂谷真一は服毒自殺、蜂谷真由美は韓国に送られ、本名は金賢姫(キム・ヒョンヒ)と判明。

 

 ソ連革命70周年記念式典でゴルバチョフ書記長が本格的なスターリン批判演説を行う。

 

 東京駅に世界初のエアカーテン式喫煙所が設置される。

 

 レーガンとゴルバチョフが、中距離核戦略(INF)全廃条約調印。

 

 大韓航空機爆破事件の服毒自殺の男の遺体と蜂谷真由美こと金賢姫の身柄が韓国に到着する。

 

 16年ぶりの韓国大統領選挙が行われる。与党民主正義党の盧泰愚(ノ・テウ)総裁が当選する。

  

 アメリカで、公共事業から日本企業を排除する法案が成立する。

  

 フィリピン マリンドゥケ島沖

 マニラに向かっていた内航フェリー“ドニャパス”とタンカー“ビクトル”が衝突。

 タンカーの石油が海上に広がり両船とも炎上沈没。

 フェリー“ドニャパス”は、クリスマス休暇で定員3倍の乗客を巻き込み、

 海難史上最大死者4317人を出した。

 

 

 東京外国為替市場

 一時1ドル121円台で、最高値を更新する。

 「・・・酷いねぇ」

 「ドルを持っていたやつは悲惨だね」

 「死にたくなると思うよ」

 「そろそろドルを買うか」

 「どうだろうね。陛下の具合も悪そうだし・・・・・情報がまだ不透明だが買っとくかな」

 「そうだな・・・底値といえば底値にも思える・・・・」

 1ドル121円で買って、1ドル140円ぐらいになって、売れば19円の得。

 権威主義的なおべっかが後退し、拝金主義が進むと、世の中荒んでくる。

 単純に底値に対する情報戦略と感性が研ぎ澄まされ、不敬罪もなんのその。

 主人の権威に付く犬が良いか。家に付く猫が良いか、の違いでもある。

  

   

   

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 月夜裏 野々香です。

 史実の原子力発電所は、この時期、14基稼動。

 『ミッドウェー海戦のあと』、戦中、燃料で苦しんだ日本は、水力発電や風力発電などに傾倒。

 その後、高度経済成長で、電力需要が増加して、火力発電が主流になります。

 燃料は、独立条約で得た東南アジア諸国からの原油と国内石炭。

 その後は、飛鳥ガス油田と安価な中国の石炭が主力になっていきそうです。

 おかげで、原子力発電所は、少数派、現在、4基稼動です。

 

 この頃の日本の平均年齢は史実だと37歳です。

 戦記では、領土が多く、人口も増加傾向にあるので32歳ということにしています。

 

 『ミッドウェー海戦のあと』では、史実と違って天皇は、右翼左翼で極端に分かれず。

 天皇制も含め適度に支持されているようです。

   

 ジェットファンエンジンは、ターボジェットより燃費が良いのか、

 推力が向上しても燃費が良いため航続力に変更がないようです。

 索敵レーダーなどほかに依存しているため。

 万能戦闘機で攻守とも最強という戦闘機ではありませんがシステム全体。

 また、数で勝負という感じの戦闘機です。

 因みに購入したF4ファントムもF99エンジンに換装できるため、機動性が向上しています。

 

瑞風(ずいふう)

瑞風(ずいふう)2型

F15Cイーグル Su27フランカー
全長×全幅×全高 m 16 × 10 × 4.6 16 × 10 × 4.6 19.43×13.05×5.63 21.94×14.70×5.93
翼面積 u 40 40 56.5 62
機体重量(自重/全備) kg 9000 / 16000 9400 / 18000 12973 / 30845 16300 / 30000
巡航 / 全速 M1.2 / M2.4 M1.23 / M2.5 M1.23 / M2.5 M1.1 / M2.35
航続距離 1000km / 2400km 1000km / 2400km / 5745km 1500km / 4000km
推力 kg 8200×2 9800×2 10637×2 12500×2
機関砲 25mm×1 25mm×1 20mm×1 30mm×1
空対空ミサイル 4 4 4+4 6〜8 + 2
搭載重量 kg 3000 3000 10705  
乗員 1/2 1/2 1/2  
  80年 86年 72年 77年
         

   

 

雷燕2型

雷燕3型 F16ファルコン F18ホーネット
全長×全幅×全高 m 13.00×10.00×3.60 13.00×10.00×3.60 15.03×10×5.05 17.07×11.43×4.66
翼面積 u 24 24 27.90 37.20
機体重量(自重/全備) kg 5000 / 8500 5200 / 9000 8627 / 19187 10455 / 23541
巡航 / 全速 / M1.8 M2 / M2 / M1.8
航続距離 3000 2800 / 3890 / 4070
推力 kg 8200 9800 13154 7330×2
機関砲 25mm×1 25mm×1 20mm×1 20mm×1
空対空ミサイル 2 2 2 × 2 × 2 2
搭載重量 kg 2000 2000 5443 7710
乗員 1/2 1/2 1/2  1/2
  64年 86年 74年 74年
         

  

 

 

 1987年

 この年は、やはり・・・・・3×3EYES・・・・AKIRA・・・

 ジョジョの奇妙な冒険・・・オネアミスの翼・・・・ミスター味っ子・・・・

 アニメ全盛でしょうか、多方面・多岐にわたって、百花繚乱という感じです。

 国外でセル画塗りを発注したからでしょうか。

 画質の良いアニメを見たいばかりに戦記で、

 日中国交回復させたような気も・・・・あ、石は投げないで・・・・します。

  

 因みにマルサの女を見て、「税率加重票方式」+「宝くじ選出方式」を考えました。

 払わぬなら、払わせてみせようホホトギスという感じです。

  

        

        

 

 

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よろしくです。 

1987年 昭和62年 誕生酒 (楽天)

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第96話 1986年 『うんじゃだめよ』
第97話 1987年 『国際貢献に流されて』
第98話 1988年 『秋津オリンピック』