月夜裏 野々香 小説の部屋

   

仮想戦記 『青白き炎のままに』

   

 

第50話 1946/07 『腹黒だね♪』

 ベルリン 国防省。

 国家軍の長たるもの常に仮想戦を展開し、

 記録を後任に残す義務を負う。

 蓄積された戦訓が後世で、役に立つか、役に立たないか、

 戦機が訪れたとき、練熟されたシミュレーションを参考にできるか、いなか、

 戦力比、条件など、事前に作戦の可否がわかれば、あとは、プラスアルファ、

 図上演習で広げられていた地図はスエズ運河一帯だった。

 同盟と連合の焦点の一つ、

 想定は、エジプトがスエズ運河を国有化、連合と同盟が衝突する。

 コマが配置され、勝利ポイントを計算しながら駒が動かされていく、

 将校は渋い顔をしながら、憮然と結果を見つめる。

 「・・・やはり、反乱を起こすエジプト人の数が少な過ぎますね」

 「地の利は、米英連合の方が強い」

 「エジプト人の一部が米英軍に反旗を翻したところで・・・」

 「エジプト人の過半数が反米英で蜂起しない限り、作戦成功は見込みゼロだな」

 「イギリス支配は巧みだ」

 「そういった可能性以前に切り崩され、芽も摘み取られてしまう」

 「ギガントの数は、どうです」

 「ギガント投入は、エジプト人の蜂起を煽る。きっかけに過ぎないよ」

 「Ju322マンムートなら、いけそうですが」

 「あれか・・・ユンカース社も無茶なモノを・・・」

 「航空力学は、推進力と揚力で計算すれば、いいかもしれないが、もう少しなんだ・・・」

 「たとえ、世界の常識を作るのがドイツ人で」

 「ドイツ人の作った常識に諸国民は従うしかないとしてもだ」

 「もっと、かっこいい飛行機に乗りたいぞ」

 「検討するように伝えておきますよ」

 「ジェットエンジン装備は、いいような気もするが」

 「アジアの希少金属がなければジェットエンジンは使い物にならないところだったよ」

 「しかし、高推力ジェットエンジンでもマンムートの設計は微妙だな」

 「いま開発中の全翼爆撃機は領土が増えて飛行場を拡張している、それに合わせられるらしい」

 「何で全翼機にこだわるんだ」

 「航続力を稼げるとか」

 「北大西洋で睨みを利かせたいのでしょう」

 「海中と上空の両面の通商破壊でイギリス本土を包囲でしょうね」

 はぁ〜

 「・・・問題は、エジプト人にどの程度、武器弾薬を渡せるか、では?」

 「いや “反乱を起こせばドイツの緊急展開部隊の支援と」

 「武器の供給があるとエジプト人に思わせられること” だろう」

 「マンムートの作戦能力は、二の次で問われていない」

 「エジプトの反乱を誘発させるための飾りだよ」

 「しかし、緒戦で渡せるのは、MP43、MP40、パンツァーファウストだけ」

 「訓練も受けていないエジプト人で米英駐留軍と戦えるだろうか」

 「現地の情報だと時期尚早らしい」

 「しばらく、図上演習で、お茶を濁すことになるな」

 ホッとした空気が流れる。

 戦いの準備をしても宣戦布告できる執政者は少ない。

 全ての準備を揃えても、

 軍の戦意や国民の士気が低い段階で宣戦布告すれば不発。即。倒閣。

 戦争は人間の強い意思で行われるのであり、

 兵器、兵站があればできるものではない。

 戦争を持続させるモチベーションを保つのも至難の技といえた。

 流した血を忘れ民需に移行するか。

 流した血の復讐を求めて国民を鼓舞し続けるか。

 戦後の厭戦気運を消すにも時間が必要だった。

 戦争の悲惨さを想像できない年齢層が人口の一定以上を占める必要もある。

 まして、停戦後、一年も経たず戦争は連合や同盟の国民も納得しない。

 実質、宣戦布告は、宣戦布告されるより、

 宣戦布告する方が困難だった。

  

 

 エジプト

 スエズ運河のほとり、行き来する船舶は、連合の商船ばかり、

 日独伊同盟にとってユーラシア大陸鉄道が価値ある希望なら、

 米英連合にとってスエズ運河は、パナマ運河と並び価値ある既得権だった。

 日独伊同盟は喜望峰を通るしかない、

 経済的な利益率は、当然、連合に軍配が上がる。

 同盟の企業も中立国経由で連合の船に積荷を載せなければならず、

 船賃は採算性を悪化させ、同盟の収益を目減りさせていく。

 無論、同盟も採算に見合う通商ルートと海路を模索し、

 ディーゼル機関電気推進の研究を進める。

 なので、同盟は、国内産業の採算性を確保するため、

 スエズ運河の利権を狙う。

 それが、できなければエジプト国有化で中立化を模索する。

 「エジプトも駄目かな」

 「信用できる人間がいないか・・・・」

 世界中、どこの国も内紛は存在する。

 特に後進国は重傷で、似たような悩みを抱える。

 種族、民族、言語、宗教、文化、貧富など、混沌としており、

 異質な存在は、無理解から相互不信と差別を生む。

 圧政、抑圧、搾取、暴力、反乱、裏切りなど、

 内紛の火種は、深刻で自力で解決出来ない。

 人災は先進国の数倍を抱え、武力で他国に牛耳られる。

 骨肉の争いも、他国を引き入れ、

 民族や国を他国に売り渡すほど悪化する。

 簡単に言うと同族を売り渡してもいいほどの内紛状態が続き、

 同族を呪うグループが存在するなら、他国は喜んで金と力に任せて介入する。

 各国とも諜報機関は、既にある憎しみの感情を利用して近付くのであり、

 予算不足で、憎しみの原因を作ることはしない、

 諜報機関ほど人間研究が進んでいる部署はなく、

 殺人事件の85〜90パーセントは家族、身内、顔見知りであり、

 無差別殺人、通り魔殺人は15〜10と、少数派。

 当然、人が殺意を抱くときの基本形は愛憎、

 愛というプラスが大きいほど、裏切られた反動のマイナスの憎しみも大きくなる。

 最初から存在していない信頼が裏切られたとしても、

 愛情が介入していない憎しみは殺意に足りない、

 また、利害関係から殺人が起こるのであって

 利害関係がないのに殺人というリスクを犯す人間も少数派だった。

 愛国心が国に裏切られたとき、反動で売国者とか非国民になりやすく、

 国に裏切られても、プラスが愛国心の小さければ、

 国に対する反動の憎しみも弱くなる。

 後進国に派遣された諜報員が困るのが、

 この後進国の人間性で協力者が見つからない、

 黄色人種たちは、見張られているようで気になるのか、

 自意識過剰なのか、挙動不審で返って注目されたりもする。

 ドイツのスパイは、あまりにも見え見えのためか、

 黄色人種たちと接触せず、巻き込まれまいと通り過ぎて行く。

 日本人たち

 「鉄の組織を構築できないのが後進国なんだろうな」

 「派閥はあるよ。だけど、イスラム教が邪魔をしている」

 「イスラム教が、アラブ人を結束させているけど、近代化も阻害している」

 「近代化させるためには、宗教より、商業と科学を重視すべきなんだが・・・」

 「ああぁ〜 箸にも、棒にも、かからねぇ〜!」

 「スエズを落とせば、連合は大打撃なんだけどな」

 「パレスチナは?」

 「んん・・・ユダヤ人が入植しつつあるけど、どうかな〜」

 「あそこがアラブ・イスラエルと、ユダヤの争いになるな」

 「白人世界と衝突になれば付け込めるかもしれないが・・・」

 「紛争が起こればスエズ運河の維持費が増して輸送コストでも負けないだろう」

 「どうかな、国民から軍事力を吸い上げて、それで、輸送コストを維持するんじゃないか」

 「連合は、北アフリカのダカールから中東。中東からソ連まで鉄道を引っ張る計画もある」

 「成功されたら事だぞ」

 「それフェイクじゃないか。アメリカとソビエトなんて水と油だろう」

 「それでもノルウェー北端のドイツ軍が怖いだろう」

 「そして、北アフリカの利権は大きい。ヌーヴェル・フランスとも連結で、おいしい」

 「んん・・・思想の対立より、経済か・・・」

 「共産主義のソビエトより」

 「全体主義のドイツ・日本・イタリアの方が、自由民主主義のアメリカ、イギリスに近いだろう」

 「・・・」

 「しかし、戦った相手は、共産主義ソ連じゃなく、近い方の全体主義」

 「組んだ相手は、近い方の全体主義でなく、遠い共産主義ソ連」

 「もろ、国益で遠交近攻だな」

 「次は、勝って世界の秩序をひっくり返してやる」

 「ふ 日本も、それぐらいの気概があれば、いいんだがな」

 「日本は駄目だよ」

 「柳に風。保身、不決断、事勿れ、受身で甲斐性なし」

 「追い込められて、ようやく狂犬みたいに噛み付くんだぞ」

 「追い込まれないように外交しろよ」

 「あはは」

 「戦略とか言っているヤツもエゴが強いか、兵器ばかり詳しくて」

 「シードから戦わないで底から勝ち抜き戦をやりたがる」

 「それで数個師団を磨り潰しだとギャグだよ」

 「国民軍と共産軍を戦わせればいいのに。日中戦争は、もっと逝っているぞ」

 「小ずるく、立ち回り始めたのは、ミッドウェー海戦の後からだろうな」

 「どうだか陸海軍の力関係が変わっただけ、とも聞くし」

 「まぁ 三軍の確執は、どこでもあるけどね」

 

 

 

 戦略資源、特に希少金属は特性があった。

 装甲、砲弾の材料として一般的に使われる。

 炭素鋼(スチール)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、

 モリブデン(Mo)、タングステン(W)、アルミ(AI)、

 チタンは耐熱に優れ粘度に劣る。

 高張力鋼の質量比45パーセントでほぼ同等の強度を持ち、

 アルミニウムとの質量比160パーセント増しで約2倍の強度を持つ、

 それぞれ特性があって技術力、費用対効果など複雑に絡んだ。

 日本がドイツと組んで得られるのは技術的な可能性で採算性ではない。

 そして、ドイツが日本と組んで得られたのは資源的な可能性で合理性ではない。

 多少問題点があっても組まないよりマシ。

 満州の某工場

 ドイツ人技師がイライラと指示を出していく、

 同じ原料、同じ配分、同じ工作機械、同じ製造工程、

 違うのは、完成品の品質、材質・・・・

 あまりにも低いレベル。

 それも一部の分野でなく社会全般全て。

 まず鉄が “ない” で笑うしかない。

 アメリカと戦争するなど愚か者の極み、正気の沙汰を失っている。

 引き分けに持ち込めたのが奇跡で、

 戦前からの工作機械は全て限界を越え、

 ドイツから持ってきた工作機械で何とか基幹産業を持ち直している始末だった。

 それでも、まだ救いがあるのが識字率の高さで、

 少なくとも翻訳している文書が理解できること。

 あと、勤勉、勤労、従順。

 元軍人は、気質に難があった。

 この日本で作られているのは電気自動車で、せっかくの技能も生かせない、

 理由は、満州油田の油質、

 インドネシアの油質はマシだが、それでも精油で値が張る。

 しかし、発電の燃料で困らないらしい、

 当然、発電所が建設され、満州、半島、列島の順に電気自動車が優位になっていく。

 満州油田の煤煙は、かなり問題で、

 ドイツの最高水準の技術がふんだんに使われる。

 もちろん、ただではなく、採掘される燃料の一部がドイツの利権になった。

 それだけで伊豆ドイツ領の造成工事は、いけそうだった。

 どちらかというと伊豆ドイツ領より大陸利権が大きい、

 体制側の利権者は単純計算で人口の5パーセント、

 アジアはドイツ人の半分を食べさせられるほどの利権が転がっている。

 もちろん、資本主義のルールで資本は集約し、貧富の格差が拡大する。

 資本と工業も、今のドイツ人の総人口で支えられないほど高水準で広範囲に及ぶ。

 漢民族も醜悪な漢民族の権威に搾取されるより、

 公正であれば法に支配される外資企業を選択する。

 比較論で言うと、ドイツ人も、日本人も、イタリア人も程度の差こそあれ、

 権威より法律を尊重する。

 不正腐敗の少ない国民性で、

 その分だけが漢民族から支持されていた。

 しかし、健全な行政は、漢民族の教育水準と生産活動を引き揚げてしまう。

 中国資本が力を付ければ、中国のGDPが一気に伸びる可能性があった。

 日独伊同盟の軍事力が大陸利権を押さえているのではない、

 朝鮮民族と少数民族だけでも足りない、

 漢民族の中華思想、利己主義、不和が漢民族を困窮させ、

 漢民族の反政府勢力が

 日独伊同盟の点と線の支配を維持させていることを知る。

 当然、日独伊同盟のプロパガンダ映画は、

 日独伊中の関係を安定させるものになりやすかった。

 

 

 アメリカ

 二人の黄色人が砂浜に座って、目の前に広がる海を、ぼんやり見つめる。

 「お腹がすいたニダ」

 「満腹なのにお腹がすいたは、変ある」

 「そっちこそ、順華なのに上手くいかないのは変ニダ」

 「何を言うある。上手くいったある。アメリカ東海岸ある♪」

 「じゃ 折檻して、ぶん殴る。アメリカ大統領は、どこにいるニダ」

 「・・・た、たぶん、北ある・・・」

 がちゃ! がちゃ! がちゃ! がちゃ! がちゃ! がちゃ!

 背後の物音に順華と満腹が振り返る。

 アメリカ軍がカービン銃を構えていた。

 ・・・・・

 ・・・・・

 「・・・もう、駄目ある」

 「楽しかったのに目的地に着いたら気が抜けたニダ」

 ・・・・

 ・・・・

 順華と満腹は、不敵に微笑み。持っている武器を捨てる。

 ・・・・

 ・・・・

 そして、捕らえられた。

 サウスカロライナ

 ノースマートルビーチと南のマートルビーチの間、

 ロング湾に面し、寂れた僻地の砂浜は、後に有名なJyunka・Manpuku海岸になってしまう。

 アメリカ人は証明された成功を闇から闇に葬るより認める傾向が強い、

 今回、それが作用してしまう。

 これがアメリカ大陸西部か、中部であれば問答無用で射殺で、なかったことにされる。

 東部でも手違いで射殺、

 東海岸にいたことが、その場で射殺を逃れる唯一の可能性だった。

 “生き残りたいのなら東へ行け” という指示は見当違いではない、

 もっともメキシコ側に逃げ延びた華寇もいて、こちらの方が生存率が高い。

 捕らえられた華寇二人は、マスコミに撮影されながら軍刑務所へと送られる。

 

 

 ワシントン

 “最後の華寇がアメリカ東海岸で捕らえられる”

 日本人は、新聞を脇に挟むと沸き返るアメリカ人を他所にいくつかの手続きを済ませる。

 日本人と白人が大理石の階段を降りる。

 「・・・まったく、何人目の最後だ」

 「まさか華寇が東海岸まで来るとはね」

 「大変な騒ぎだ」

 「手続きは?」

 「一応、大統領に申請して許可待ちだ」

 「戦後一周年記念に捕まれば感動的で良かったのに」

 「確かにその方が生き残りやすいな」

 「ふっ」

 「・・・実質、裁判は、どうなる?」

 「さぁ わからん。国民も割れている」

 「やれやれ、漢民族と朝鮮民族は、話題を提供してくれる」

 「まったくだ。少なくとも半世紀は使い古されるな」

 「なに喜んでいるんだ?」

 「アメリカ人は、そういう決死の冒険とか、苦労した後の成功に甘くてな」

 「敵でも心が躍るんだよ」

 ちょっと、涙ぐみ

 「あ、そう」

 成功報酬は二人の名義で銀行に預けられる。

 上海でも南京でも、北京でも、揚子江でも好きな場所で一等地が準備される。

 二人が、それを受け取れるか、アメリカ合衆国任せ、

 しかし、日本政府と南京政府は本人たちに感謝の意を示し労をねぎらい、

 勲章と目録を手渡す義務があった。

 もっとも文盲の可能性があって通訳も連れてだった。

 もちろん、彼らが名義変更を求めれば、その者に委譲される。

 裁判は、二人が停戦を認識していたか。

 停戦後の犯罪をただの犯罪と扱うか、戦争行為と扱うか。

 正当防衛と扱うか、過剰防衛と扱うか。

 降伏(停戦後は、降伏といわない)しても殺害されなかったか。

 正当防衛の自衛戦争であったか。

 彼らのルート上で起きた殺人事件は多い、

 しかし、彼らが直接関与している犯罪は、少数で、

 それが明るみになると、困る者もいる。

 女を殺していない点で絞り込めてしまうので、

 それは、それで憎々しくても評価されたりする。

 

 アメリカ合衆国は、諸悪の根源を他国に押し付け、

 卑しめ、謗らなければ国が成り立たない体制と根底から違う。

 しかし、アメリカ民主主義は、アメリカ国民が大統領を選出する。

 そのアメリカ国民が白人至上主義、人種差別で精神を歪に捻じ曲げると、

 国際外交戦略を偏らせてしまう。

 アメリカ合衆国は経済的に大損失となり、白人世界だけで孤立してしまう。

 アメリカは華寇を人として認め、

 評価してアジアと正常な貿易を行う必要性に迫られていた。

 もっとも白人世界が “黄色人種の人権を認める” は

 自らの人種差別を罪として認めることだった。

 黄色人に恩を着せつつ、

 自らの人種差別をなかったことにしつつ・・・・

 切っ掛けとタイミングを図る。

 本来のシナリオだと帝国主義は全て日本のせい。

 諸悪の根源も日本に押し付けるはずだった。

 アメリカは侵略者の日本からアジアを解放した正義の味方で、

 アジア世界に現れるはずだった。

 しかし、引き分けの停戦で不可、

 

 

 白い家

 アメリカは、この機会を生かし、

 中国との関係修復を目指さなければならない高度な政治的判断が求められていた。

 しかし、アメリカ国民感情は、アメリカ西部とアメリカ東部で華寇に対する温度差が違って板ばさみ。

 執政者は、ギリギリの選択を迫られる、

 そのバランスも裁判の結果で左右されてしまう。

 「二人の華寇を中国に帰還させ、中国との交易を容易にし」

 「今後の国際政治バランスを変えて行きたいが・・・」

 「大統領、西部州は、こぞって死刑判決を要求しています」

 「下手をすれば大統領不信任で西部離反も、ありえるかと」

 「司法が独立していて良かったな」

 「司法決断がどうあれ遺憾の意で済ませられる」

 「三権分立の利点は、それですが、そんな戯言、誰が信じます?」

 「人が疑っても法律が信じるよ」

 「たとえ、わたしが裁判長に電話して頼んだところで記録は残らんさ」

 「それに状況から有罪、無罪は割れている」

 「陪審員しだいですかね」

 「アメリカ合衆国は、種族も、民族も違う寄せ集めだ」

 「それを結束させているのはアメリカ憲法に他ならない」

 「自由を愛する者は、自由を勝ち取ろうとする者を愛するよ」

 「しばらく、様子見ですか?」

 「そうだな。裁判はショーだ」

 「しばらく、楽しむのも良かろう」

 「いざというときは執政側の手順で司法取引もある」

 「司法取引ですか?」

 「彼らが正直に話せば、彼らが殺していない犯罪者を炙り出せるだろう」

 「華寇の情報でもいい」

 「彼らが受け取る成功報酬の数倍を用意できるし」

 「同盟を悪く言わせることもできる」

 「なるほど」

 この世界、国際情勢など裁判より比重が大きいことは山とある。

 しかし、裁判は善悪の指標を決めてしまう意思決定機関、

 人々は善悪の判断基準を決める裁判に注目しやすかった。

 日本人がプロパガンダのパフォーマンスで劣っているのは明らかだった。

 軍刑務所の白壁の一室で、そっけなく、

 順華と満腹に勲章と目録を渡して労をねぎらってしまう。

 証拠のためのカメラこそ回っていたものの、質素なものだった。

 ここでアメリカ合衆国が華寇の二人の敵地アメリカ大陸横断を偉業とし、

 大々的に称えたら中国人と朝鮮人の意識も大きく変わる。

 杓子定規な日本人は、アメリカ人のダイナミックな政治外交パフォーマンスを想像できない。

 仮に想像できても真似できず。

 民族性から真似をしようとする者を叩き潰してしまう。

 もっとも、それが可能になるか裁判しだい、

 民主主義の手続きは、面倒でアメリカ人の国民感情しだいだった。

  

  

 日本で製品を作る、売れなくても中国に持っていけば、売れしまう。

 商品が早期に残らず売れ市場が存在する利益は計り知れない。

 設備投資が容易に行われ、発電さえ得られればよかった。

 あとは、トップと中間管理職の器の大きさと、

 人心掌握能力、人事能力、管理能力に比例する。

 力があれば人員が増員、2交代制から3交代制へ移行。変則4交代制も検討される。

 熟練工好みの万能工作機械より、

 素人が簡単に扱える単能工作機械で大量生産し、

 日本列島がアメリカ合衆国の東部に当たるなら、中部、西部は、中国大陸に当たる。

 日本産業は、日本のGDPの2.5倍もある中国市場に依存し、

 さらにインド市場、インドネシア市場も頼っていた。

 中国政府は、新元札の価値を高め、且つ、懐を温めるため、

 新元札を介する取引に移行させようとし、

 日本資本は、円建て資源買付をしたがって、綱引きを始める。

 この時期は、まだ円が強く、

 また華僑資本も円によるドイツと日本との取引を望み、

 円、マルクは、中国大陸に深く入り込んでいた。

 

 

 重慶租界は戦前と少しばかり違って北のチアリン川と南の揚子江が合流する。

 東西5km、南北1kmの半島。

 亜熱帯性気候で霧が多く年平均120日平均気温は7月27℃、1月6.3℃。

 夏の気温が最高40℃なることもある。

 標高160〜355mの丘陵地帯で起伏が激しく、守りやすい。

 周囲は防御壁で囲まれ、特に陸地に面した防壁は厚い、

 当然、点と線の利益確保のため、租界は城塞都市化しやすくなり、

 外周域は、朝鮮人と少数民族と台湾人も増えていく、

 そして、味方する漢民族が集まってナショナリズムな漢民族と衝突する。

 租界の外は基本的に中国警察が取り締まる。

 租界に近いと漢民族・朝鮮民族・少数民族系の自警団と弁護士がしゃしゃり出て大騒ぎとなる。

 結局、遠巻きに睨み合う日本軍と中国軍は、対決を避け、法律通り片付けていく、

 少しくらい冤罪が混ざっていても法律通りの量刑ならマシだった。

 租界から離れると冤罪どころか、まともな裁判すらない、

 儒教で好まれているのが徳治政治、

 悪く言えば、権力者の無法地帯で贈収賄が当たり前の世界で、

 不正腐敗がモラルを下げて行く。

 後は、権威に頼って誹謗中傷で引き摺り落とし、

 まじめな勤労意欲を削ぎ落としていく、

 権力者に逆らう者は残酷物語で公開処刑が行われ、

 当然、強い者、いや、悪党が勝つ無法世界。

 犯罪多発で弱肉強食、

 いや、死んだ後は、本当に人肉に・・・・後、書けない・・・

  

 重慶租界は、2つの鉄橋と鉄道で、河川商船と航空機で、世界と繋がっていた。

 ここで不正腐敗も少なく、比較的、公正な商取引が行われ、

 中国経済は急速に発展していく。

 日本製品も中国の資源・産物も、ここに集まって地方に配送されていく、

 この重慶租界で発電を起こし、

 上下水道など公共整備を整備し、周辺に送電と飲み水も供給している。

 租界のおかげで人気のある日本製品が集まる。

 大陸で採掘された石炭、鉄などの物資、動物・農産物が集まる。

 物資が揚子江から大陸全域、日本へ送られ、

 周辺経済が成り立つ基点になっていた。

 問題があるとすれば、まだ、売掛、買掛など信用経済が成り立たない、

 不渡りナシは堅実でも、現物を交換しなければならなかった。

  

 重慶租界は、要塞砲や対人榴散弾砲が周囲を見据え、

 いかにも城塞都市となっていた。

 停泊地が整備され、河川砲艦が居座り、空港も拡張されている。

 孤立していない事が最大の自衛だった。

 もっとも中国が恐れるのは要塞砲でも日本航空部隊でも日本要塞兵団でもない。

 租界の奥深く弾薬庫に眠る武器弾薬だった。

 それが、朝鮮民族や少数民族の手に渡ることが最大の恐怖であり、

 この城塞都市が無駄でないのは、大和と違い、

 経済収支でプラスになっていることにつきる。

 どのくらいプラスかというと表の部分、

 都市経済とか物流の経済収支だけではなく、決算できない裏もあった。

 南京政府の有力者とナショナリズムな漢民族は、現物で私財を隠し持つ、

 そして、蜂起や反乱を恐れ、

 いざという時のため、租界の銀行に私財の一部を預ける、

 これが日中関係を複雑にしてしまう。

 中国GDPは日本の2.5倍、

 その国の中国官僚が不正腐敗で荒稼ぎする私腹蓄財は、天文学的だった。

 それも、紙切れになるような元札でなく。

 貴金属、円、マルクに変えている。

 どのくらいすごいかというと法律通り杓子定規な収入の日本官僚が魔がさして、

 一生懸命、不正蓄財を集めたとしても足元に及ばない。

 せいぜい、爪先の垢くらい。

 その不正蓄財の一部が城塞化した租界の銀行に集まる。

 後先考えなければ機動部隊を丸ごと建造できた。

 イギリスのインド支配の利益と喪失の大きさが見当付けやすく、

 アメリカとソビエトが日本の中国支配を妨害するのも理不尽ではなく道理といえる。

 “そんなの当たり前だろう〜!!!” だった。

 不正腐敗した社会で中国官僚が私腹蓄財を掻き集め、

 信用と正道を求め、不正腐敗の少ない社会の銀行に私腹蓄財が集まる。

 日本の租界は、日本官僚の生真面目な仕事で得られる正道な収入と、

 租界の外、中国腐敗官僚の預貯金の二重構造で越え太る。

 というわけで日本政府と中国政府は、表向き衝突しても、

 実は、持ちつ持たれつの癒着構造だった。

 租界の内の正道と租界の外の腐敗は予定調和であり、

 日本の執政者は、漢民族の性癖がどうあれ簡単に切れず、

 庶民感覚だと呆れる。

 しかし、巡り巡って日本の公共設備に振り分けられ、

 日本の庶民にとっても中国腐敗官僚は親孝行な子供みたいなものといえた。

 どちらにしろ重慶租界の収益で重慶租界を守り、

 重慶租界の財力で周辺域から日本本土の経済再建も助けていた。

 そして、更なる投資が内地から集まってしまう。

 朝鮮人と少数民族は租界の外に広範囲に住み、

 間接的に租界を守っていた。

  

  

 重慶租界に日本風の城郭を作るため、

 人海戦術で土台が造成されていた。

 租界のドイツ人とイタリア人が中央アジア側に拠点を構築し、

 ソビエトの内腹に食い込もうとしていた。

 しかし、暑さと湿度の高さに根を上げやすく、

 「あっちぃいいいい〜!!」

 そして、日本兵も装甲車から飛び出す。

 「装甲車にエアコン付けようぜ。死ぬよ」

 「ふ 蒸し焼きだな。中華まんになった気がしたよ」

 「これじゃ 敵が外で待ち構えていたら、やられるよ」

 このことが原因になっていくのか、

 日本・ドイツ・イタリアは、比較的涼しい山岳の峰を購入、

 台地を整地し、

 飛行船、軽飛行機、ヘリによるコミューター網を構築し、天上人化していく。

 条件は、朝鮮人と少数民族が周囲に住み。

 河川沿いで水が得やすいこと。

 コミューター網で孤立しないこと。などなど・・・

 装甲車で争点の現場に急行するより、

 朝鮮人・少数民族の自警団に任せて台地の監視所から大砲で睨み、

 河川砲艦か、ヘリで、空挺部隊を急行させた方が費用対効果で楽らしい。

  

 父親に連れられた若い日本人が重慶まで来ていた。

 それだけ、租界の安全性が増したといえる。

 「やっぱり、日本軍は中国を侵略したんだね・・・」

 子供ながらにショックを受けたりする。

 「こうしないと権益を失うんだ」

 「たとえ、こうしても権益を守れるか怪しいがね」

 「そこまでして権益を守る必要があるの」

 「実のところ、日本人、朝鮮民族、ドイツ人、イタリア人」

 「そして、漢民族の一部は、治安の良い租界を望んでいる」

 「じゃ 問題ない?」

 「面従腹背で反発している漢民族は、中国行政が健全になると日本人を追い出しにかかるだろう」

 「それは、問題だよ」

 「その可能性が、かなり低いことも問題でね。だから、ここにいる」

 「び、微妙だね」

 「そう、力関係と人間性のバランスで大陸の租界が成り立っている」

 「でも、日本の城なんて侵略を証明しているようなものだよ」

 「租界は領土じゃない」

 「しかし、漢民族は権力、権威、暴力で支配されている状態が血を流さなくて済む」

 「一番、楽な方法だよ」

 「他の方法はないの?」

 「漢民族に任せてしまうと不正腐敗ばかり、安定供給が不可能になる」

 「大半の漢民族が困り、戦後債権を抱える日本も困ることになる」

 「そうなんだ・・・・」

 「そして、ここで手を引いたら、租界の治安を信じて集まった一部の漢民族を裏切ってしまう」

 「彼らは虐殺を免れるため日本人と朝鮮人を虐殺するしかない」

 「・・・・」

 「日本人に味方する漢民族が一番、不安なのは日本人が良心的なことだそうだ」

 「うそ・・・」

 「大陸というのは、そういう世界らしい・・・」

 「・・・・」

 「なあに、出て行くときは、朝鮮人や少数民族に武器を売れば、彼らが勝手にやってくれるさ」

 「でも困るんじゃないの、日本人が、いなくなると?」

 「さぁ しかし、日本人に、それぐらいの気構えがないと朝鮮人は、かさにくるからね」

 「いろいろ、難しいんだ」

 「ふ〜ん・・・・あれ、なに?」

 貨車に乗せられた動物を指差す。

 「パンダ。だそうだ」

 「へぇ〜♪」

 子供は目を輝かせる。

 大陸の権益は大きい。

 そして、租界は大陸を支配してきた歴代王朝と同じ選択を迫られる。

 興れば、取り巻きによって利権集団が構築されて称えられ、

 滅亡すれば殲滅され、死体も暴かれ晒されるの二者選択。

 日独伊同盟は、中国権益で国力を再建し、

 中国は、日独伊同盟の租界行政で国力削ぐことなく増大させてしまう。

 不可分な相乗効果で、どうしようもない結末が迫っているのに

 利益があって、やめられない。

 

 

 

 瑞樹州(ニューギニア)

 大陸と違って、この地域は人災が少なく小さい、

 いるとすれば、人食い人種で人口も多くなく、殲滅中・・・

 それ以外の種族は、疎遠な伝道所の白人たち任せ、

 名乗り出れば帰国も自由にさせる関係を保っていた。

 この瑞樹州は、予算不足で大規模な開発予定がない、

 予定を変えるためには有力な資源を発掘する。

 自給自足体制をさらに進め、農業国で作物を輸出し、

 全周させる鉄道を完成させ、自主的に産業を興し活路を見出す。

 瑞樹州は経緯から軍部が主導権を握って、

 規律正しい世界が構築されていた。

 ・・・軍政・・・・

 だから、どうだというのだろう。

 人間は怠惰にできている。

 大乗仏教で言うなら大きな船と有能な船頭で

 目的地に一緒に行けば良いじゃないか、となる。

 どうせ、一生懸命生きる者は1割。

 怠惰に死に絶えていく者も1割。

 惰性で流れに任せて生きる者は8割。

 日本人は、保守的で非想像的で、バイタリティな行動は控える。

 精神的に安定しやすいのは、親方日の丸で押し切っていくことだった。

 軍隊生活者が急速に増え、

 軍国主義化したのも意志薄弱な日本人の気質にあった。

 上意下達で整然と下されていく命令で山野が整地され、

 自給自足体制が進み広がっていく、

 これを見れば、軍政は消極的な日本人好みの制度といえる。

 ここに派遣される兵は、どこぞの不逞の輩、四男以下で

 家督相続から外れた予備以下、

 勝手に生きてくれな連中、

 持ち前の技能を発揮できれば、それを生かし、

 なければ土木や農業が振り分けられた。

 日本軍の基本は半農半兵で自給自足で活路を見出していく、

 後は、学んだものを生かしながら行政めいた事もしていく、

 ここにくる内地の官僚は戸惑いながら、しばし様子を見ると去っていく、

 思ったより、がんばっているが予算がない、という言い回し、

 どうせ “中国大陸の底なし沼にはまって国力を散在させている” と、思いたくなる。

 国際政治で利権や金欲しさに目が眩み、

 自由な選択を手放すのは危険なことだった。

 そして、安易に利権に溺れれば、

 学ぶこと働くことの尊さを忘れて日本社会は堕落する。

 日本人は勤勉に学び、勤勉に働くことで近代化してきた。

 それを忘れるなら日本人の魂は失われ、

 日本人としての誇りも消えてしまう。

 もっとも、大陸に派遣されていたら、

 人間の性で正反対のことを考えるかもしれないが・・・

 

 綺麗事を言っても世の中動かない。

 権威主義が酷くなると受身の指示待ち族で、

 横柄な節穴で、かなり駄目官僚。

 拝金主義は、利益に従って動くためか、少しマシで可能性がある。

 とはいえ、一旦、ハングリー精神を失い、

 安楽椅子に座ると権威主義と同じ、

 下っ端は、がめつく予算を分捕ると勝ちだったりする。

 人事も、予算も、明らかで、瑞樹州に価値がないと思われている。

 「・・・なぁ 少尉。どっか、鉄鉱石とか、石炭とか、油田とか、希少金属が出ないかな」

 「まぁ 探しては、いますがね」

 「連合に対する外交圧力ならオーストラリアを占領できるよ。というのが普通だろう?」

 「ここにいると、そう思うんですけどね」

 「ったく、世界地図を見ろよ」

 「やっぱり、地道な勤勉勤労がいいのでは?」

 「そうなんだけどね・・・」

 

 

 ベルリン

 日本の空母で運用を学ぶドイツも、

 そのまま移入では日本に負けたようで癪に障る。

 陸軍機主体のドイツ空軍は翼面荷重の制約、

 離着艦など煩わしい空力計算で面白くない、

 その上、予算不足。

 そして、ついに切れる。

 「ドイツ技術は、世界一ぃいいいいいい〜!!!!!」

 「ただの箱を浮かべて世界一といっても・・・」

 「何を言う。全長6km、全幅1kmの建造物を海に浮かべる。こんな国は存在しない〜!」

 「いや、しかし・・・」

 「ドイツ工学は、世界一ぃいいいいいい〜!!!!!」

 「動かないと標的にされるだけでは?」

 「何を言う。同盟と連合は、停戦中だぞ」

 「威力存在こそ。価値基準。そこに、それが存在する。それこそ、いのぉお〜ち!!」

 「しかし・・・」

 「ドイツ戦略は、世界一ぃいいいいいい〜!!!!!」

 「問題は動けないことでは?」

 「何を言う、動かざること山の如し、静かなること林の如く」

 「争点で不動。強大な戦力を誇示すれば連合など恐るるに足ら〜ん!」

 「疾きこと風の如くと。侵略すること火の如く、が欠け・・・」

 「ドイツ海洋要塞は、世界一ぃいいいいいい〜!!!!!」

 「でも・・・」

 「日独中継基地なら潜水艦も巡洋艦も配備して陸軍機も運用できる! 問題なあ〜い!!」

 「よ、予算が・・・」

 「・・あぁ・・・・」 へたへた〜

 世界最強のドイツ軍を容易に屈服させる敵、

 予算不足は世界最強の抑止力だった。

 ドイツのメガフロート海洋要塞は、予算が確保されるまで凍結されてしまう。

 

 

 

 厚木飛行場

 日本の主力戦闘機は、海燕と隼V型だった。

 格納庫の一角、

 ホルテンは操縦に難があっても速度、高々度、航続距離、武装、爆装で優れていた。

 一機種で戦闘機と爆撃機を兼ねる戦闘爆撃機として、

 また、偵察機として戦後の停戦期、場繋ぎで期待されていた。

 そのホルテンHo229の主翼翼端に小翼(ウィングレット)が取り付けられていた。

 もともとゼロ戦21型の翼端が、そういう構造で曲げられたので小賢しく応用できた。

 現実には予算不足でホルテンも正式配備になっていない、

 場繋ぎでも、一度、生産に入ると簡単に改修は進まないため、

 可能な限り理想型に近づけたいところ。

 「ドイツ本国は小翼について、なんと?」

 「垂直尾翼は、いやだそうだ」

 苦笑いが、広がる。

 日本の開発力は小賢しいほど低い、

 主要な研究開発はドイツに依存している。

 小異で数十倍する利益を失うわけにも行かない。

 「主翼の先端を折り曲げているだけだから尾翼と言えないだろう」

 「ドイツ人は、変に固執するからな」

 「いっそ、逆ガル・・・」

 「んん・・・・」

 「まぁ 数を揃えて空対空ロケットか」

 「機銃掃射の一撃離脱に徹すれば、このままでも勝てるけどね」

 R4Mロケット (5.5cm。弾薬500g)

 W.Gr21ロケット (21cm。弾薬40kg)

 「空対空ロケットは弾薬を減らしても、もう少し命中率が欲しいよ」

 「対爆撃機用だろう。アメリカがB29以上の大型爆撃機を開発しているから微妙だな」

 「弾幕の外側から撃ち込めるのがいいな。弱ったところを機銃で止めを刺す」

 「アメリカの爆撃機は、ミッドウェーから飛んでこれるのか?」

 「B36爆撃機は往復できるそうだ」

 「連合に、あまり、強力な爆撃機を開発されると・・・」

 「ドイツも、ラムジェットとか、言い出すからな」

 「あの発想の飛躍は神だな」

 「モノになればいいけど後進国は、ついていけないよ」

 この時期、ドイツは全翼戦略爆撃機を計画していた。

 なぜ全翼かというと貧乏な国が目的とする数値を得やすいため。

 それ以上の効果を狙ってというより、

 実情は、資材、予算、人材、などなど、しょうがなく、というところ・・・

 問題となるのは、全幅80mの全翼機が離着陸する滑走路の確保だったりする。

  自重/ 全長×全幅 全高 翼面積 エンジン 最大速度 航続距離 武装 爆弾 乗員
B36爆撃機 77580 49.40×70.10 14.25   3800hp×6 2300kg×4 685km/h 11000km 機銃×16 39000kg 15
YB49 40116 16.20×52.40 6.2 371.6 1700kg×8 793km/h 2599km 機銃×4 14500kg 7
ドイツ計画機 46000 35.65×80.00 6   2000kg×6 700km/h 4000km 機銃×6 10000kg 8

 

 

 


 月夜裏 野々香です。

 Jyunka・Manpuku海岸。中国語と韓国語の発音がわからないので日本語表記です。

 

 租界を書くと治世の良し悪しでなく、日本の侵略モノ。

 城塞化した半島部(東西約5km×南北約1km、面積約513.2ku)の重慶租界、

 日独領土交換地(300ku)より大きく。

 姫路城が東西1564m×南北1709m、面積約(233.7ku)。

   

 大陸が不幸で悲しいのは、日本租界がある方が大陸が発展してしまうことでしょうか。

 

 ちなみに人肉のソースは “中国 人肉” で、検索すると一発です。

 子供は見ない方が良いでしょう。

 恐るべし中国。

 可能な限り売買のみの関係に制限したい。

 そういえば、知り合いの韓国人は中華料理が嫌いニダと、言ってました。

 朝貢したのは妓生だけではなかったのかも・・・・

 人食い VS 犬食いなら人食いに軍配が上がりそう。

 日本だと共食いは、生理的に問題ありな気がするのか、大飢饉限定で、さらに少数派。

 常習状態の中国と違うかもです。

 

 死んだら火葬が絶対にいいとは、言いませんが、

 食べられるより、無難な気がします。

  

 

 

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