月夜裏 野々香 小説の部屋

    

架空戦記 『大本営特攻』

 

 

 第10話 1950年 『人間牧場』

 第一次世界大戦で敗北したドイツだった。

 しかし、第二次世界大戦は辛うじて辛勝。

 ドイツ民族は失われた誇りを取り戻し、戦意は沈静化していく。

 国境の町リガでラトビアは東西に割かれ。

 エストニアと東ラトビアはソビエト連邦に組み込まれていた。

 その南は、ドニエプル川を国境に白ロシアとウクライナをソビエトと分け、

 ドイツ圏を形成していた。

 イタリアもスエズの権益を得て北アフリカで勢力を広げ、地中海の覇者となっていた。

 地中海

 ドイツ海軍 空母ロートブルグ (赤城)

 ロートブルグの大改装は、次期空母建造のための実験的な要素が強かった。

 格納庫一層、エンクローズド・バウとなり、バルバス・バウ(球状艦首)となっていた。

 作戦能力が向上していた。

 「機動部隊は悪くなさそうだ。世界初のジェット艦載機は大きな業績だよ」

 Me262に似たジェット戦闘機が飛行甲板に並んでいた。

 「しかし、ノルウェーを奪い返されたのは、痛かったな。相変わらず。イギリスが邪魔になる」

 「アメリカ機動部隊の強襲を受けたからね。しょうがないよ」

 「これならアメリカ機動部隊に対しても強気に出られるよ」

 「まだ、戦災から立ち直ってないよ」

 「極東にアメリカが張り付いたら、アメリカは敵にならないだろう。今度は味方だよ」

 「だと良いけどね」

 「取り敢えず。日本のおかげで機動部隊のノウハウは手に入れている。上手くいくだろう」

 「日本が豪州に行って、日本列島をアメリカに引き渡しただけでドイツの安全性が高まるとはね」

 「国際外交政治なんてそんなものだろう」

 「まぁ 日本と組んでソ連を包囲するより、アメリカと組んでソ連を包囲する方がいいさ」

 「それは言える。しかし、アメリカもイギリスも中東に武器弾薬を供給している心配だな」

 「とりあえず、ドイツ・イタリア軍でシナイ半島・パレスチナを防波堤にできれば良いだろう」

 「ところでハザール人(ユダヤ人)たちは、マダガスカルに取り付いたのか?」

 「マダガスカル計画は進んでますよ。ついでにポーランド人、ウクライナ人、ベラルーシ人も・・・」

 「ドイツ圏が広がるなら良いがね」

 「船舶がちょっと不足ですから、すぐというわけにいきませんが」

 「アメリカ、イギリスがマダガスカルのユダヤ人と組む心配があるよ」

 「東欧に居られるよりは、良いかと」

 「それは言える」

 「アメリカが極東信託統治領への移民を推奨しているみたいだけど」

 「けっ 我田引水しやがる」

 「まぁ 金次第じゃないかな」

 「ドイツ政府は、アメリカが運賃出すのならいくらでも、らしいから」

 「邪魔ものがいなくなれば、ドイツはさらに強国になる」

 

 

 

 北大西洋

 アメリカ空母の主力艦載機は、ベアキャット、スカイパイレートだった。

 そして、ジェット戦闘機が配備されつつある。

 ジェット戦闘機FJフュアリがアメリカ空母パールハーバーに着艦する。

  推力 自重 全長×全幅×全高 翼面積 最大速度 航続距離 武装  
FJフェアリ 1810 4011/7076 10.49×11.63×4.52 20.50 879.7 2400km 12.7×6 2000kg
Me262T 1800 3400/6400 10.58×12.5×3.83 23 870 1400km 30×4 R4M×24

 ドイツのMe262T艦載機型とほぼ同レベルの機体だった。

 艦橋

 「提督。マンスフィールドとハイマンが推進音を見失ったそうです」

 「輪形陣の内側に入られるとはな」

 「新型でしょうか、感度が小さかったそうです」

 「ちっ 日本に空母を預けてからロクな事がない」

 「空母を預けるくらいで国土が入るのですから、財界は乗り乗りだったですからね」

 「アホたれが」

 「ドイツ海軍が再建されると、事では?」

 「ドイツの技術は侮れないモノがあるようだ。そういえばロケットの開発も進んでいないらしい」

 「V2ロケットを模倣できないと?」

 「まぁ そんなところだろう」

 「3段ロケットだとアメリカ本土直撃だそうです」

 「らしいね」

 「ドイツを占領して根こそぎ奪っていく予定と聞いてましたよ」

 「計算通りいかなかったんだろう」

 「次は、軍人じゃなくて、数学者に戦争やらせては?」

 「ふ 原爆があれば、何とかなるだろう」

 「ドイツも原爆を開発できるのでは?」

 「我々の先祖の国だ。原爆くらい開発できるだろう」

 

 

 某歴史学者がタイプライターを打っていた。

 欧米諸国を主軸とする歴史観があった。

 白人世界は大航海以降、インド押さえて優勢であり。

 産業革命以降、中国を押さえ込み、世界史で主導的な役割を演じる。

 そのまま、白人世界が結束していれば地球は白人の世界となっていた。

 しかし、人は人種の優劣に関係なく愚かと言える。

 傲慢が敵意を育て、覇権が分裂と弱体化と空白を招いた。

 日本は、白人世界の闘争を利用して、うまみを吸い、

 成り上がりな悪趣味と不道徳でボロを出し孤立しつつ勢力を拡大、

 間隙を縫うように列強に食い込む。

 しかし、どこの国でもそうであるように急速な近代化は、社会的な不均等を軋轢を拡大させてしまう。

 これも自業自得ではあるが、資本主義の財欲と欲望に支配された過剰投資が行われ。

 富が資本家層に吸い上げられ、大多数の購買力低下は破局を起こした。

 いわゆる世界恐慌。

 広大な国土を持つ国、植民地を持つ国でさえ、経済的な窮地に追い詰められる。

 そして、踏み躙る事の出来ない植民地を持たない近代国家は、輸出入制限で死活問題となった。

 ドイツ、イタリアでは、独裁体制ファシズムが起こり。

 日本では、軍部の暴走と自画自賛で自暴自棄に陥る。

 第二次世界大戦、

 帝国主義のテリトリーから排斥された国家群。

 大恐慌の皺寄せに追い詰められた国家群の攻勢から始まる。

 閉塞され抑圧する世界に対する反発であり、生存圏の拡大ともいえる。

 戦争に至るシナリオでは、連合国側が国力で圧倒的だった、

 戦勝に至るまでのシナリオは完成されていたともいえる。

 しかし、枢軸国側の思いもよらぬ反撃によって、反攻の計算が狂わされてしまう。

 独伊東欧諸国は、辛勝し。

 日本は、国際的な孤立。産業の破綻。飢餓と倫理観の喪失による社会の崩壊。

 いくつもの諸問題を地政学的な戦略転換で打破してしまう。

 日本列島と豪州の交換は、日本の基礎的な戦略条件を根底から変革させてしまう。

 アメリカの思惑も意図も外れ、シナリオは予測し得なかった事象に移行していく。

 主敵アメリカは得られるであろう国益に溺れ、国民感情を厭戦機運から親日へと誘導していく。

 日本民族は、自らの民族を形成させた日本列島を置き去り。

 白人世界の覇業の及ばない南半球、豪州にすり抜けてしまう。

 そして、北半球に残された有色人種国家で白人世界に抗しうる国は存在しない、

 北半球は、白人世界が衝突するだけの世界といえる。

 今後、南半球の豪州日本の歴史が世界史にどう絡み、貢献を残すか、汚点を残すか。

 それは、彼ら日本民族の視点、視野、思考、意欲、能力次第と言える。

 白人諸国は、白人世界の分析と自浄のため豪州日本を注目すべきといえる。

 また、融和的であれ、排他的であれ、グローバルな形で対日協調を検討すべきと言える。

  

 

 

 

 富士(旧中島)工場で、航空機が量産されていく。

 戦前を越える高品位の工作機械と精度の良い規格部品。

 新たに開発された部品が盛り込まれ、改良されていた。

 経済効率は高まり、安全性と性能は向上していく。

 戦前戦中は軍用機。

 戦後は民間機が主流となった。

零式旅客機(DC3)
自重 馬力 全長×全幅×全高 翼面積 最大速度 航続距離 乗員 乗員
7840kg/13500kg 1500hp×2 19.70×28.9×7.4 91.7 423km/h 3670km 2 21人
28〜32人

 新東京 (シドニー)

 「新東京からだと瑞穂・秋津より、新沖縄(ダーウィン)、新福岡(パース)が遠いところが大陸だよな」

 「国内線なら金星エンジン装備の零式旅客機(DC3)で足りるんじゃないか」

 「新東京から新福岡まで3300km。大陸の沿岸を同士を結ぶと片道ギリギリか」

 「いや、巡航速度308kmで10時間弱は、軍人はともかく、民間人は辛いよ」

 「狭い機体だと飛行時間はせいぜい4時間。巡航速度308kmだと1200km圏だな」

 「じゃ 航続距離を減らして、その分、積載物を増やす方が得だよな」

 「それとも、座席を減らす」

 「座席を減らすと運賃が高騰する、社長、議員、高級官僚、資産家しか乗れない」

 「飛行時間を4時間とすると、理想は航続距離3800kmで巡航速度760kmくらいか」

 「ジェットプロップエンジンか、ジェット機になりそうだな」

 豪州内最良の旅客機は何となく求めることができた。

 しかし、現実的でない性能であることは、すぐわかる。

 「まだ無理だね」

 「うん」

 

 

 大型装甲車

 重量50トン。全長20m×全幅5m×全高5m。マインバッハ650馬力×2。

 冷房、厨房の発電を兼ねる15馬力のディーゼルエンジン。時速70km

 アルミ製の砂漠仕様の大型戦闘車両は、軽量で作戦能力が高く。

 大和(オーストラリア)大陸でも有効だった。

 赤レンガの住人たちが巨大装甲車両を見上げる。

 「装甲車っても的は大きいし、弾片と小銃弾に耐えられる程度だからな。防弾が弱過ぎないか」

 「パンツァーファウストとパンツァーシュレックがあれば、何とかなる気もする」

 「こいつを10両編成だと将兵200人で機動中隊にして。あと戦車とか、対空車両、輸送車両・・・」

 「即応性はあると思うけどね。鉄道輸送が割安じゃないかな」

 「それに射撃指揮は、30人から50人規模の小隊単位だろう。2両から3両単位が良くないか」

 「そりゃ 散兵戦術が主流だけど、中隊以下の歩兵戦闘も足並みを揃えて同一行動がいいよ」

 「そりゃ 同一行動は押せ押せで良いけどね」

 「んん・・・陸上機動部隊って夢がないか?」

 「夢をかなえる金がない」

 「北アフリカと違って、反対勢力ないからな」

 「ドイツもこの手の大型装甲車を機甲師団で配備するらしいよ」

 「砂漠対策に近いんだけどな」

 

 

 瑞穂(北ニュージーランド) 新函館(ウェリントン)

 零式旅客機が着陸する。

 新東京(シドニー)から新函館まで2300kmで7時間半ほど。

 日本と似た山岳地帯でありながら気候は温暖。

 そして、郷愁なのか、日本人の移民は多く。

 日本の歴史的建造物の造成区画が準備されていく。

 日本史関係者も日本と豪州の新旧歴史の擦り合わせで戸惑う。

 「姫路城は瑞穂になるらしいよ」

 「よっし!」

 「でも、仁徳御陵は新京都に作るらしい」

 「ああ〜 皇紀2600年の伝統が・・・」

 「大和朝廷は2600年もないよ。皇紀自体、怪しいじゃないか」

 「そりゃそうだけどね」

 「神武天皇の年齢とか、あり得ないし。適当にこじつけて西暦と合わせりゃ 良かったのに」

 「まぁな」

 「取り敢えず、瑞穂に皇居の別荘も欲しいな」

 「歴史建造物が多いから、その方が良いかもね」

 「引っ越したら、心機一転。新皇紀元年かな」

 「日皇紀とか、南天紀とか、南皇紀も良くないか?」

 「なんか、計算がめんどくさいな。西暦1960年を元年にすると計算しやすい」

 「あはは・・・」

 「しかし、瑞穂も、微妙に違和感があるね」

 「秋津のクック山は、3754mらしいよ」

 「富士山は3776mだから勝った」

 「でも、クック山の方が日本になるんだろう」

 「はぁ 山の形がな」

 「どうなの?」

 「日本アルプスみたいかな」

 「富士山みたいなのはないのか」

 「もう諦めろ」

 「鮭は日本より小さいらしいよ」

 「慣れろよ」

 「慣れねぇ 新日本人は、こっちで生まれた2世以降だよ」

 「子孫のため慣れない土地で生きるのか、先祖の鏡だな」

 「普通は先祖のために恩着せがましく、子孫を利用するんだけどな」

 

 

 

 豪州日本

 戦後軍縮で予算がないと、安い外国製を買ったりする。

 大量に余ったドイツ・アメリカ製兵器を揃えたがる日本軍将兵は少なくなかった。

 何しろ、国産で製造するよりも安く購入できる。

 特にアメリカ製陸上兵器は、問題ありと言われながらも、安いの一言で購入が決まったりもする。

 駐屯地

 M1カービンの銃声が響いていた。

 貧乏な軍隊でも、たまには実弾演習があり、標的に向けて射撃が行われる。

 弱兵と強兵は、戦術の優劣、指揮系統、兵站、知識、経験、戦意などで決まる。

 戦闘経験が高まれば作戦の成否が著しく違ってくる。

 ベテランの射撃と素人の射撃は、雲泥の差であり、

 結局、訓練で使える弾薬量で将兵の質も決まってくる。

 この時期、戦中の実戦経験者が多く。初弾から標的の手前に着弾する。

 頭上を越えていく機銃掃射は、歩腹前進で迫ることも遮蔽物に逃げ込むことも出来た。

 しかし、手前に着弾する機銃掃射は、すぐにその場に伏せるしかなく。

 生きた心地がせず、跳弾が怖くて身動きがとれない。

 平地で、こういう射手に狙われたら、確実にあの世行きだった。

 ちょっとした違いでも心理的な圧迫は大きく、戦況全体に与える影響も大きくなる。

 そして、射撃の弾道を見るだけで将官たちに安心感を与える。

 「練度が良い者が残っているじゃないか」

 「そりゃもう。しかし、実戦経験者が減るにつれて期待できませんね」

 「今後は、訓練で使える弾薬は、節約されるので、練度低下は否めないでしょう」

 「緒戦は引き籠って、兵力を温存しつつ練度を引き上げ、それから反撃かな」

 「大陸の戦い方というやつですか」

 「それにも慣れないとね」

 「それより次期主力歩兵銃は6mm実包(6mm×50)にするって?」

 「6mmで自動小銃を開発するらしいよ」

 「護身用で開き直ったな」

 「まぁ 対車両は擲弾筒、パンツァーファウスト、パンツァーシュレック、迫撃砲で行けるよ」

 「それに工作機械の精度が上がったからね。装弾薬の品質も向上している」

 「実績だとMP43(7.92mm×33)が良かったらしいけど」

 「んん・・・いつもの・・・あれだ」

 「あれか・・・しょうがねぇな」

 「まぁ 小型軽量化、高初速、低進弾道、低反動を望めるならいいか、性能は向上するのか?」

 「銃身長を短くできて。あと、フルオートだから発射速度が速くなる」

 「口径が小さいと、強装でも威力が小さくなる」

 「いいよ、満州じゃあるまいし、着膨れした将兵は来ないよ」

    全長 銃身長 重量 初速 装弾 発射速度 射程(狙撃銃)
ガーランド 7.62mm×63 1108 610 4300g 848m/s 8   1500
カービン 7.62×33 904 458 2490g 600m/s 20・30 850発/分  
38式 6.5mm×50 1276 797 3730g 762m/s 5   2500m
開発中 6mm×50 980 680 4000g以下 900m/s 20・30 800発/分 同等以上

 「長射程で士官を狙うのが効率が良いけどね」

 「分隊支援の機関銃は?」

 「取り敢えず6mmで造るらしいけど、駄目ならMG42(7.92mm×57)かな」

 「なんか、開発、失敗させてぇ」

 「当面は、外国製の安い武器で繋いで、引っ越しが終わったら本格的な国産かな」

 「その頃には、国家財政も軌道に乗ってたら良いけどね」

 「小作人と富農は早かったけどね。中途半端な農家がね」

 「そんなもんだよ」

 「まだ、半分が残っている」

 

 

 呉

 オーストラリア人、ニュージーランド人、アメリカ人が増えていた。

 いくつもの地所が彼らの手に渡り、日本人と混在している。

 標識も日本語と英語が混在してどこの国とも分からず。

 引っ越しを急がせるためには、日本側も売却を急がせる必要があった。

 11年後にアメリカ合衆国の国内に組み込まれ、城郭・神社仏閣・遺跡を除けば権利が失われる。

 アメリカ資本にさっさと売って、豪州に向かう方が良かった。

 寂しくもあった。

 しかし、ビザの発行は認められており。

 海外旅行で祖国を訪ねる事も出来た。

 2567トン級島風型駆逐艦 島風 

 まだ改装されていない最強の艦隊型駆逐艦。

 最大速度39ノットで強襲し零式5連装発射管3基で雷撃する。

 93式魚雷 射程36ノット40000m。48ノット20000m × 15本。

 長射程酸素魚雷は、戦艦の主砲の射程にも匹敵する。

 砲弾が1点を目指すなら魚雷は1線を射抜く。

 速度は低かったが脅威の度合いははるかに大きかった。

 数を揃えて戦艦部隊に突入すれば戦艦をも撃沈しかねない駆逐艦だった。

 大和の建造費が1億4000万。

 島風の建造費を約2000万で6隻建造すると魚雷本数は90本。

 大和を建造するより費用対効果で割安観があった。

 しかし、戦艦の脅威は、あくまでも魚雷であり。

 運搬方法は駆逐艦に拘らない。

 駆逐艦だけでなく、潜水艦と航空機も性能が向上し、戦艦の価値を引き下げていた。

 絶対不可侵の戦艦を魚雷が値崩れさせていた。

 航空機と潜水艦によって水雷屋の夢が潰されたともいえる。

 もっとも、アメリカは戦艦数で勝ち、重巡洋艦は魚雷を不要とされ、戦艦の護衛艦に徹する。

 駆逐艦も対戦艦より、対水雷戦隊戦に意識を向けられていた。

 まともに巡洋艦同士で撃ち合って日本の巡洋艦に勝ち目はなく。

 日本水雷戦隊は魚雷の長射程化と夜襲に傾倒していく。

 しかし、それもレーダー射撃によって封じ込められてしまう。

 対抗手段は練度の差であり、将兵の戦闘能力の差だった。

 そして、日本海軍の練度を支える精神注入棒は、艦内のどこにでも置いてある。

 元々は、イギリス海軍の伝統。

 大航海時代、イギリスを大英帝国に成さしめた影の立役者だった。

 何に使うかと言うと、上官が気合い入れのため部下の尻にフルスイングする。

 海軍は妥協、惰性、慣れ合い、誤魔化しが許されない場合があり。

 使わないと性根が腐り、統制が乱れ、指揮系統が破壊されてしまう。

 なので、この精神注入棒で尻を叩き(バッタ)、統制と練度を保った。

 これをやられると仰向けに眠れない。

 とはいえ、志願制が取り入れられると簡単に使えない。

 使って辞められれば訓練した費用分もフイにされ、新兵を最初から鍛え直し。

 当然、戦力ダウン。

 豪州移転で経済的に将兵の逃げ道が作られると、精神注入棒は飾りに近付いていく。

 部下に辞められる上官は、会計上、問題視され、バッタどころか、ビンタすら慎重を要する。

 もっとも用兵側は、辞められるより舐められる方が怖いという。

 風紀が乱れれば作戦能力が失われ下手をすると自爆自沈。

 戦時下であれば、艦隊を巻き込んで壊滅も起こりえた。

 戦後の日本海軍は、団体責任だけでなく、より高度な教育術を要求されていく。

 「貴様ら3人も辞めさせやがったな」

 「ほら、だって、最初が肝心だから、昔に比べたら天国だよ」

 「そうだよ。ストレス発散なんて、ついでだし」

 「そうそう、仕事を押し付けるのも仕事を覚えてもらいたいからだし、嫌がらせじゃないよ」

 「バカが、お前ら自分で弾薬費を調達しやがれ!!」

 「はぁ・・・」

 ため息をつく、士官、下士官は増えていく。

 

 島風 艦橋

 「射撃用レーダーがあれば戦果が見込めるのに」

 「正確には射撃用レーダーと音響酸素魚雷かな。ソナーを付ければ対潜魚雷としても使える」

 「割安に済ませようと思えば有線魚雷でも良い。ソナーで探しながら潜水艦をいたぶってやれる」

 「でも公団住宅に予算を取られた」

 「くっそぉおおお〜 元艦長も裏切りやがったし、許せねぇ」

 「あいつら、部署が変わったとたん、掌を返すように軍縮派になるからな」

 「ふ 我が身かわいさで、義理人情も廃れたな」

 「マダガスカルに白人国家が建設されそうだというのに・・・」

 「寄せ集めで混乱しているらしいよ」

 「黙っとけば、軍事的脅威で予算増加なんだから」

 「それは将来が楽しみだ」

 

 

 アメリカ信託統治領 朝鮮半島

 アメリカで売れない商品が店に並び、借金は、信託統治領に押し付けられる。

 代価で石炭、鉄鉱石が極東Jpan州に送られ、信託統治領には借金だけが残される。

 アメリカ合衆国は、邪魔な現地民がいるのに信託統治領を併合する様な事はない。

 ボロ雑巾のように使い潰して捨てるだけ。

 日本人を準白人と認めても、ほかの有色人を人間扱いする事はない。

 もし、人間扱いすれば、人権を認めなければならず、人権を認めれば、大幅に利権を失う。

 利権を維持したい。ただそれだけの理由で踏み躙られていく。

 アメリカは、朝鮮半島で、意図的に食料自給率を悪化させる、

 そして、押さえた食糧物資の価格を南から北へ、ゆっくり高騰させていく。

 満州に雇用を作り、食糧の価格を引き下げる。

 それだけで朝鮮人は、満州側へと移動していく。

 囲い込みで水路と道路を断ち、朝鮮人の土地を殺し、買い叩いて行く。

 これは日本人も行っていたことだったが併合したことで抑制される、

 アメリカ人は、信託統治領にした事で抑制されず・・・

 人種的な成り済ましも不可能だった。

 反乱をおこす朝鮮人は遠慮なく殺される。

 朝鮮総督

 窓からみると戦車を並べたアメリカ軍が駐屯し、

 暴徒だった朝鮮人は、大人しくなりを潜めていた。

 「居留地の選定は?」

 「取り敢えず。こんなところでしょうか」

 アメリカ人に雇われた元日本人総督府職員が地図を見せる。

 居留地は、年度ごとに狭められ、減らされていく。

 そして、満州域に移転居留地が描かれていた。

 「・・・ん、悪くないな」

 インディアンと同じ運命を辿りそうなアジアの同胞たち。

 余りのえげつなさに苦笑いするしかない。

 「日本は、北半球で邪魔な楔だったからね。南半球に行ってくれて清々したよ」

 「そりゃ どうも・・・期待に応えられて良かったというべきでしょうか」

 「いやいや、新しい北半球に戸惑うばかりだ。日本人は最初から計算していたのかね」

 「まさか、外圧で仕方なく押し出されただけでしょう」

 「・・・本当に?」

 「ええ」

 「事の是非はともかくだ。アメリカが国際外交戦略で日本に主導権を奪われたのは初めてのことだ」

 「嬉しい評価ですね」

 「あははは・・・日本への外圧は、慎重を要すと、ホワイトハウスに伝えておくよ」

 アメリカの予測を完全に上回った日本外交戦略は、民意の是非が残されていた。

 そして、アメリカの必殺の攻勢を切先三寸で危地を擦り抜けた日本は高く評価される。

 

 

 ニューカレドニア (ドゴール北フランス領)

 アメリカ軍の駐留基地が建設され、B29爆撃機、ムスタングが配備されていた。

 潜水艦基地も存在した。

 アメリカにとっては、豪州日本に対する楔と言えた。

 もっとも、ドゴールも強かだった。

 基地は小さく、30機。

 ニューカレドニアの自衛用としか思えない程度。

 つまり、攻勢で不足でも防衛は十分。

 割安にアメリカに防衛させていただけと言える。

 もっとも、アメリカも対日作戦より、情報収集基地として駐屯地を見ていた。

 そして、日本に空母と潜水艦を物質(ものじち)にとられているため、手が出せない。

 滑走路にフライングパンケーキ5機が並んでいた。

 「フライングパンケーキは気に入ったな、何で廃棄しようとしたんだ」

 「ジェット機が良いと思ったんじゃないか」

 「・・・そう言えなくもない」

 「だけど、何でアメリカ軍が日本にライセンス料を払わないといけないんだ」

 「日本がライセンス権を買わなければ日の目を見なかった機体だからな」

 「やれやれ」

 「しかし、最近、ニューカレドニアの住人が冷たいな」

 「オリンピックがヘルシンキに決まったからじゃないか」

 「ヘルシンキ?」

 「フィンランドだ。反共と対ソビエトでアメリカとドイツが協調したそうだ」

 「それでドゴールが剥れているのか」

 「アメリカは極東でソビエトとぶつかっているからドイツと組みたがるからね」

 「それに南フランスと妥協して、ドイツのマダガスカル計画を応援したから」

 「北フランスはアメリカ側だったからね・・・」

 「やはり、北フランスの利権より、極東の利権の方が大きいか」

 「そりゃ 金になるのはアジアだよ。豪州日本も良い顧客だしね」

 「それに北フランスと南フランスの不和も絡んでいる」

 「ドゴールとペタンのケンカだろう。いい加減、統合すりゃ良いものを」

 「南フランスは、アルジェリアを本気で併合しようとしているからな」

 「北フランスも地中海以外の領土を確保しようとしているだろう」

 「やっぱり、ドイツを完全に打倒できなかったから、北と南に割れてしまったんだろうな」

 「ドイツは精強過ぎるよ。ジェット戦闘機に狙われた時は、死ぬかと思ったからね」

 「日本軍に梃子摺らされたから。ドイツに戦力を集中できなかったと思うよ」

 「いや逆だろう。ドイツに梃子摺らされたから日本に戦力を集中できなかった」

 「それより、豪州日本の状況は?」

 「戦力としては小さい。ラジオを聞く限りでは、引っ越しで混乱しているようだ」

 「問題は掛け捨て戦争保険の軍事力じゃない」

 「そんなものは、国力から絞り出される上澄み。気になるのは基礎の国力全般だよ」

 「まぁ 人口は多いし、海外勢力に対する歴史的な動機付けもある」

 「豪州日本の産業は、勢いがつけばアメリカ合衆国の国力を上回る可能性がある」

 「問題は、豪州日本に分裂の兆しがあるか、ないか」

 「国力増強で足を引っ張る要素があるのか、ないのかだ」

 「いまのところ陸海軍の分裂はない」

 「国土建設省、農林水産省、通信・運輸省に予算が集まっている」

 「日本人は未知の土地で想像力を生かせるだろうか」

 「日本人の能力はともかく、少なくとも予算割は間違っていないように思うね」

 「極東日本でアメリカ資本系のマネージメントを習得した日本人が豪州日本に合流する、それからだろう」

 「日本民族が外国に学ぶ事を愚かと思ってくれれば良いがね」

 「日本を近代化させた謙虚や道徳は怖いからな」

 「適当に褒めてやれば、良い気になって民族主義が台頭しないか」

 「それで硬直化したり、自滅したりすれば安いものだけどね」

 「ほとんどの日本人は12歳レベルの思考で、すぐに引っ掛かるらしい、試す価値はあるだろう」

 

 

 九州

 浮浪者たちが隠れ潜む。

 「お腹空いて死にそうニダ〜」

 「ジュウゴエン、ゴジュッセン ジュウゴエン、ゴジュッセン ジュウゴエン、ゴジュッセン・・・」

 15円50銭は、朝鮮人を見分ける単語として良く使われる。

 「お腹空いて死にそうニダ〜」

 「ジュウゴエン、ゴジュッセン ジュウゴエン、ゴジュッセン ジュウゴエン、ゴジュッセン・・・」

 「アイゴ〜 濁点なんて、野蛮ニダ」

 「そうニダ。日本人は野蛮ニダ」

 「文明人は、濁点なんて使わないニダ」

 「朝鮮語の方が明瞭簡潔ニダ。本当の文明国家の言葉ニダ」

 白人女性が颯爽と歩いて行く。

 「「「「「「・・・ごっくん!!・・・」」」」」」

 「「「「「「・・・アイゴ〜!!・・・」」」」」」

 「・・・みんなで、日本人になり済まして、白人女を襲うニダ」

 「「「「「アイゴ〜!!!!!」」」」」

 「日本人になり済まして、白人女を襲うニダ」

 「「「「「アイゴ〜!!!!!」」」」」

 「日本人になり済まして、白人女を襲うニダ」

 「「「「「アイゴ〜!!!!!」」」」」

 「突撃ニダ〜!!!」

 「「「「「アイゴ〜!!!!!」」」」」 

 「キャー!!!」

 バシッ! バキッ! どかっ! バシッ! バキッ! どかっ!

 「白人女強いニダ〜」

 「「「「「アイゴ〜」」」」」 

 バシッ! バキッ! どかっ! バシッ! バキッ! どかっ!

 「お腹が空いていたニダ、忘れていたニダ〜」

 「「「「「アイゴ〜」」」」」 

 バシッ! バキッ! どかっ! バシッ! バキッ! どかっ! 

 「玄界灘を渡って、疲れていたのも忘れていたニダ〜」

 「「「「「アイゴ〜」」」」」 

 バシッ! バキッ! どかっ! バシッ! バキッ! どかっ! 

 「負けたニダ〜」

 「「「「「アイゴ〜」」」」」 

 バシッ! バキッ! どかっ! バシッ! バキッ! どかっ! 

 朝鮮人の日本人成り済まし作戦は、考える前に衝動で事を起こして失敗したり。

 「ジュウゴエン、ゴジュッセン! 日本人ニダ!!!」

 「What is it?」

 ちょっとだけ成功したり・・・

 まあ いろいろ。

 

 

 

 アメリカの信託統治領、満州・朝鮮・台湾は、区画分けされ鉄条網で仕切られていた。

 アメリカ資本が支配する世界は、牧場と同じだった。

 飼われているのは人間。

 監視体制は、厳しかったが仕事があり衣食住もあった。

 アメリカ製巨大土木建設機械が大地を削り、漢民族・朝鮮人が人海戦術で造成していく。

 国境沿いは、防衛のため強力な防衛線が構築されていた。

 ソ連の戦車が登れない堡塁と飛び越えられない対戦車塹壕が延々と伸びていく。

 そして、中国大陸からあぶれた中国人の侵入も防いだ。

 また満州鉄道が満州を区分けするように路線が造成され、馬賊・匪賊の移動を制限する、

 漢民族と朝鮮人の交通は遮断され、M4戦車、M26戦車が要衝を抑えていた。

 ソビエトと中国の国境沿いは、地形的に防衛力が高められていく。

 アメリカ資本は満州鉄道など満州の基幹産業を支配し、

 さらに大慶油田を発見し巨大な石油精製所を建設していく。

 各地にキリスト教会が建設され、羊(キリスト教徒)と山羊(共産主義者)に分けていく。

 キリスト教会

 説教が終わると三々五々、漢民族と朝鮮民族が教会を出ていく。

 白人の牧師たちが残る。

 「どうやって根絶やしにしていこうかな」

 「インディアンと同じ方法で良くないか」

 「んん・・・民族自決とか、舌の根も乾かないうちにじゃ 拙いと思うよ」

 「時代的にもね」

 「とにかく、漢民族と朝鮮族が下僕になるのならヨシ。なれなければ独立させて放り出すか」

 「そうだねぇ 臓器の移植手術用で医療施設は充実させた方が良くないか」

 「まぁ 医者が病人を作って儲けるというのもありがちだからね」

 「日本じゃ難しいけど、こういう地域なら適当な病名付けて借金を背負わせることもできるし」

 「うんうん」

 「まぁ 中国大陸の混迷が、アメリカ極東信託統治領を正当化させているんだけどね」

 「ずっと、混迷でいてもらいましょ」

 

 

 アデレード

 大型海軍工廠が建設されていた。

 全長400m、全幅40mの最新の施設であり、大和型の修理改装も容易だった。

 もっとも、全長300m級、200m級、100mの造船所も建設され、豪州日本の海運を支える。

 「客船兼移民大型船は悪くないよ。移民が終わっても需要がありそうだ」

 「里帰り産業か、女々しくないか」

 「まぁ 収入になればいいと思うよ。アメリカ資本もそのつもりで準備している」

 「やれやれ、わざわざ、アメリカの観光業を助けるとはね」

 「とりあえず、戦後生き残った船舶は500万トンを越えている、すぐに造船所を建造する必要はない」

 「しかし、修復改装用ドックだけでも建設しないとな」

 「ドイツがマダガスカル計画で船舶を欲している。売れるのなら造船は必要だよ」

 「マダガスカルか、ユダヤ人と東欧諸国民を集めるんだろう。不安だな」

 「マダガスカルが強くなれば、大日本海軍国復活じゃないの」

 「まぁ そりゃ血税狙いは美味しいし、金になるけどね」

 

 50歳近い男がキャリア官僚と警備の者たちに囲まれ、工廠を見学していた。

 「国民に無理や苦労をさせていないか?」

 「しばしの我慢は強いられると思います」

 「そうか」

 「造船所が完成すれば極東日本を超える造船大国になるでしょう」

 「必要な食料、資源が豪州にあるのに船が必要になるのかの」

 「あ、あのぅ〜 それは・・・」 シドロモドロ、シドロモドロ。

 渇望が人を動かす原動力だったり、必要が成功の燃料だったりする。

 とはいえ、豪州の資源開発は、これからであり。

 穀物生産もこれからであり、引っ越しの船舶の需要はそれなりにあった。

 何より戦時並みの人口需要が引っ越し移民事業で起きて、供給力が不足気味だったのである。

 

 

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 月夜裏 野々香です。

 大本営 “特行” 引っ越しまであと11年です。

 アメリカとソビエトはドイツの技術を移入できず性能低下。

 しかし、新規開発は面倒。

 この戦記では、開発が五年遅れとします。

 ドイツ軍兵装はどうしよう。

 

 次期自動小銃(突撃銃)は6mm×50にしました。

 機構は違うかもですがM16(5.56×45)の大きいモノのか、

 機関銃の6mm×50も将来的には、ちょっと大きなMINIMI(5.56×45)でしょうか。

 

 

 皇紀

 掲示板で話題になったので補足です。

 単純に西暦2000年は、神武天皇即位紀元(皇紀)2660年です。

 神武天皇の紀元前660年の根拠となったのは『古事記』、『日本書紀』で年齢で遡ったと思われます。

 因みに中国の文書で確認され、信憑性のありそうなのは、西暦の紀元後です。

 西暦57年、建武中元二年『後漢書』で、倭奴国が金印を授与が確認。

 西暦238年、景初二年『魏書帝紀』『三国志』 - 卑弥呼、親魏倭王の仮の金印と銅鏡100枚を与えられるを確認。

 大和王朝は、西暦201年から300年に掛けて何度か王統が断絶しながら成立でしょうか。

 大和朝廷元年を西暦に当てはめると西暦2000年は皇紀1700年、あるいは1800年になるわけです。

 なので西暦1940年だと皇紀1640年。あるいは、皇紀1740年。

 侮辱と受けとめられる方もいるかもしれませんが(笑)

 大和朝廷の威信なら西暦2000年で、皇紀1700年、あるいは、皇紀1800年でも十分ですし。

 

 とらえず現存する長い王朝は

 デンマークのオルデンブルグ朝(1448年〜1863年)の支流でグリュックスブルク3家。

   デンマークの国王(1863〜現存)

   ノルウェーの国王(1905年〜現存)

   ギリシャの国王(1863年〜現存)

 

 むかし長かった王朝ハプスブルク家

 古代ラテン人のユリウス一門(カエサル家)以来の名門らしい。

 1273年 神聖ローマ帝国の君主にハプスブルク伯ルドルフが付いて始まる。

 1918年 中欧に650年間君臨したハプスブルク家の最後の皇帝カール1世は亡命して幕を閉じる。

 因みに退位後も名門名家として繋がっています。

 とうわけで天皇家は、無理して虚勢を張らなくても世界屈指のなが〜い皇朝です。

 

 皇紀制定時でも3派に分かれたような気がします。

 これは想像と言うか経験上・・・

  1) 『古事記』『日本書記』だと2600年だ派。ファンタジー主義。

  2) 西暦元年に合わせよう派。倭奴国(西暦57年)があるから踏襲していることにして御都合主義。

  3) 皇紀1700年、あるいは、1800年で良いじゃん派。現実主義。

 常時ハッタリをかましている人間より、必要な時にハッタリをかませる方が有利なわけです。

 ハッタリを守るために貴重な労力を消費するなんて無駄な気がします。

 皇紀が廃れてほとんど使われない。

 これは、ファンタジーなので信憑性がないからでしょう。

 ファンタジーは創作物。ハッタリはオプション。プラス・アルファで使うべきでしょうか。

 いまさら、1)、2)には変えられないでしょうし、国が使っちゃいけません。

 

 

 オーストラリア大陸

 西オーストラリア州 鉄鉱石鉱山 マウントトムプライス、パラバード、マウントニューマン

 西オーストラリア州 金鉱 スーパーピット山 

 西オーストラリア州 金・ニッケル鉱山 カンバルダ

 クイーンズランド州 炭鉱 グーニエラ・リバーサイドー、モーラ、

 ニューサウスウェールズ州 炭鉱 マウントソーレーイー

 ノーザンテリトリー(北部準州) ウラン鉱山 ジャビル

 クイーンズランド州 ボーキサイト鉱山 ウイパ

 

 

 

 

日本連邦
オーストラリア (大和) 北ニュージーランド (瑞穂)
ブリズベン 広島 オークランド 旭川
シドニー 東京 ハミルトン 札幌
    ウェリントン 函館
キャンベラ 京都    
メルボルン 大阪 南ニュージーランド (秋津)
アデレード 仙台 クライストチャーチ 高松
    ダニーディン 高知
パース 福岡    
    信託統治領
ダーウィン 沖縄 ポートモレスビー ポートモレスビー
    ラバウル ラバウル
タスマニア (八島)    
ホバート 豊原    
       

  

 

NEWVEL 投票  HONなび 投票

誤字脱字・感想があれば掲示板へ

 

第09話 1949年 『日本人なら温泉』

第10話 1950年 『人間牧場』

第11話 1951年 『不毛の大地』