月夜裏 野々香 小説の部屋

    

架空戦記 『大本営特攻』

 

 

 第18話 1958年 『富からの巣立ち』

 名目上の天孫降臨の儀に続き、

 天皇陛下の豪州日本巡幸、

 ほか、各種の式典祭典が61年の瑞穂暦元年まで続く。

 また、各種、名目上の移転手続きが続き、名実ともに日本は、豪州日本へと移転する。

 とはいえ、講和条約上、いまだに極東日本が日本の領土である事に変わりなく。

 日本の法律が運行されていた。

 既に年月の問題であり。面白くなさそうな白人も荒立てる者も少ない。

 豪州日本

 この時代、100km以上の高速で長時間走れる自動車を生産できたのはドイツ車だけだった。

 ポルシェ、フォルクスワーゲン、アウディ、ダイムラー、

 メルセデス・ベンツ、マイバッハ、BMW・・・

 それ以外の車は、途中でエンジンクラッシュしたり、エンジンが焼き切れたり。

 砂漠の多い大和大陸では死活問題だった。

 瑞穂、秋津、ニューギニア、八島はともかく。

 大和大陸はドイツ車ばかり走る。

 もはや小手先の技術開発で採算がとれず。

 マツダはNSUと組み、ロータリーエンジンに走り。

 トヨタ、日産、ホンダ、スバル、スズキ、ダイハツ、日野自動車・・・

 は、車体はともかく、機関部は独伊東欧規格でやるよりなく。

 あっさり独伊東欧規格系列会社にされてしまう。

 富士重工業、三菱は、航空機を作っている面子があるのか、自社規格で開発を進める。

 戦後、豪州日本は、国際政治力学の関係上、バランスを取らなくてはならず。

 航空機関連はアメリカ規格が強く、

 自動車関連はドイツ規格が強い捩じれが生まれてしまう。

 製鉄所

 政府の役人たちが大型乗用車BMW502 (1954〜1963)で乗り付けた。

 贅沢に思えても広大な大和大陸では死活問題であり、ドイツ製が安全だった。

 増築されている製鉄所を見上げる。

 「随分増築が進んだな」

 「開発がかかっている間は、どうしても生産量が増えるからね」

 「問題は、その後・・・」

 「需要が減った後、辛いぞ。ヨーク岬半島の工事を遅らせてバランスを取るか」

 「早く運河引いて欲しいという、要求も多い」

 「内陸に炭鉱、製鉄所、発電所か、海岸と違って、輸出入で不利な気もするな」

 「例え不利でも、加工貿易しなくてもやって行けるのが問題だよ」

 「9200万人分の市場で余剰生産物を外国に売ればいい経済なんだけどね」

 「その割には大きな製鉄所だな」

 「これじゃ 貿易会社じゃなくて、製鉄所で海外版図を見つけないとまずくなるよ」

 「むかしの癖なんじゃないの、インゴットでもいいから、余計に作って売る」

 「んん・・・公民市場で生活物資が回っているからな、作ってもダブつきそうだな」

 「田植機とか、稲刈り機とか開発できたら、何とかなりそうだけど」

 「そんなトン数小さい消費じゃ足りないよ」

 「船でも作らないと駄目かな」

 「軍艦は見込みなさそうだ」

 「アメリカが極東日本の資材の代価の一部でエセックス型空母12隻を売りたがってる」

 「ったくぅ 日本産業に弾みを付けさせないつもりだな」

 「あの国は、むかしからえげつないんだよ」

 「買うのか?」

 「基幹産業、農政、土木建設で一杯一杯だからな」

 「あれこれ、アメリカに頼りたいらしい。なにしろ公民市場が需要の足を引っ張っている」

 「ったくぅ〜 私生活はともかく、邪魔だな」

 「みんなそう思っているよ」

 「国内がそれだと、海外向けの版図を広げないと、やばい」

 「インドネシア市場は行けると思うよ」

 「インドネシア市場にも公民市場が作られていないか?」

 「そういえば、他の国から公民市場を見学に来てたな」

 「公民市場は、貨幣経済の敵だよ」

 「発電所は、公民市場に電力を供給している分を点数で工員に割り振り始めているし」

 「町の工場は、製品を公民市場に卸して、点数を工員に割り振ってるよ」

 「士農工商で、農工が組むことなんて、あまりなかったからね」

 「政府がもたもたしているからだ」

 「でも、私生活は・・・」

 「そうなんだよな」

 ため息・・・

 3階建の大型公民市場が作られていた。

 納品種は増え、規格の格差も大きくなり工業製品も増えていた。

 生産者は規格を上げるために精進し、生産量を増やしていく。

 候補者は選挙で勝つため公民市場の補助金を要求し、

 農民の要求に政府も押されていた。

 これに反発したのが一般市場、財閥系、企業農業系など大型産業関係者だった。

 表向き、口に出さない。

 しかし、農民から土地を奪って、労働・消費者人口を増やす方向で工作資金が動く。

 兼業農家、期間労働者は、表向き “社長の言う通りです” と言いながら別の候補者に投票する。

 日本連邦議会は、公民党が第1党になり、第2党以下の自由民主党、社会党とぶつかる。

 「公民金庫は、低利子の金庫ですよ。反発される筋のモノではありませんよ」

 「むしろ、公定歩合を無視する低金利がどうかと思うよ」

 「公民金庫で借りて、一般銀行に貸して利益を上げるのではないか」

 「金庫ですよ。銀行で投資しますが、一般に貸し出しませんよ」

 「運用能力に自信がないのなら公民金庫など作る必要はなかろう」

 「公民市場も大きくなりましたから利便性ですよ」

 「利便性だと、だぶついた商品をサービスで分配する気だろう」

 「あれは、貨幣価値はありませんし。人気のない品物を市場においていても・・・」

 「だから、それが一般の商店と市場生活者を脅かしているのだろう」

 「売れ残りは捨てちまえ」 ヤジ

 「弱者を引き合いに出して、弱い者いじめしているような言い方は心外ですな」

 「事実だ」

 「それに、その公民金庫に金を預ければ生産者だけでなく。労働者や消費者にもポイントサービスが受けられるじゃないか」

 「低金利ですから・・・」

 「公定歩合通り、利子を取ればいいだろう。そんなサービスなど言語道断」

 「利子分の利益を上げるために無理な経済活動をさせる必要はないでしょう」

 「それが列強の国家の第1党の代表が言うことか!」 ヤジ

 「大量消費、大量生産の時代ですよ」

 「時代を逆行しているわけではなく、国民の利便性を追及しているだけですよ」

 「産業全体を考えろ!」 ヤジ

 「ですが数字に現れませんが物流は上々ですし、国民生活は、向上しているようですし・・・」

 「競争社会はどうした! 資本主義はどうした!」 ヤジ

 「そんな無理に競争しなくても。日本は、民主主義でもありますし」

 「」

 「」

 

 

 モスクワ

 動物園

 アメリカとドイツに挟撃されたソビエト共産主義が両国に勝つ方法があった。

 それも軍事力を一切用いることなく、たった一つの事実で成し遂げられる。

 そして、軍事的脅威に晒されたソビエトは、その研究に注目する。

 “猿を人間にすること”

 進化論が正しい事を証明して見せるだけでよかった。

 聖書から体系化されたキリスト教国家群は世界観と価値観が崩壊する。

 モスクワでは動物園の猿を人間にするため木がなく、平地で育てる。

 両手と道具を使わないと餌が食べられないようになっていた。

 サルたちは棒を使って器用に餌を取り、決まったボタンを押して水を飲む。

 きー きー きー きー

 「今日のヒットラーは調子が良さそうだ。バナナを向いたぞ」

 「やっぱり切れ目を入れたのが良かったな」

 「ムーズベルトの動きが悪いな。風邪をひかせてないだろうな」

 「ん・・・少し、ビタミンを摂らせよう」

 飼育員は、サルに知性を持たせるため、あらゆる努力を行っていた。

 きー きー きー きー

 「「「「・・・お〜!!」」」

 「チャーチルがりんごジュースのボタンの押し方を覚えたぞ、偉い偉い」

 「「「「・・・お〜!!」」」 ぱちぱち

 「ムッソリーニは寝るか、マリリンとヤルばかりだな、大丈夫か?」

 「大器晩成型じゃないか?」

 「トウジョウは、ほかのサルの成果を盗ってばかりだ」

 「もう、しょうがねぇな〜」 優しい目

 「でも、サルを人間に進化させても、あそこだけは効果ないからな」

 「ちっ キリスト教国家じゃねぇ」

 軍服を着たソビエト将校たちが猿の動きを見ては、一喜一憂していた。

 「次世代の若手は?」

 「イーデンが良さそうだ。アイゼンハワーは微妙だな」

 「交配が進んでもいま一つ、伸び悩みだな」

 「しかし・・・・この猿たちは、いつになったら、人間になるんだろうな」

 「んん・・・・・」 × 10

 

 

 

 秋津

 生態系を崩さないため、限定された区画に北キツネが移される。

 「戸惑っているみたいだ」

 「新天地で、ちょっとした総子別れの儀式だな」

 「そういえば、キツネでさえ、子別れできるのに、日本人はまだまだか」

 「キツネの方が自分の死に対して淡白なのだろうな」

 「そこまで考える知能があればだけどね」

 「大和大陸側の緑化を進めて、広い区画で自由に生きてもらいたいものだ」

 「大陸は、毒が多いから」

 「毒は薬にもなるよ。医療もそれなりに進んでいるらしい」

 「あれは、アメリカとドイツから学んだんだよ」

 「そんなに進んでいるのか?」

 「アメリカは、インディアンと黒人。ドイツはユダヤ人とスラブ人で人体実験したからね」

 「日本の731部隊のは?」

 「規模と年季が違うだろう。桁が3つぐらい違うから太刀打ちできないよ」

 「東洋医学で巻き返せよ」

 「中国から離れたからな。逆にアメリカ信託統治領で東洋医学が注目されつつあるようだ」

 「アジアから離れるのも、意外と寂しいな」

 

 

 権威主義に毒されると、正道より、地位を望み始める。

 拝金主義に毒されると、公平より、利権を望み始める。

 盛者必衰で、負けること。老うこと、病と事故を恐れる、

 競争し、他者を追い落とし、排斥し淘汰していく。

 計画が大きくなれば、中間管理職は、増大し、庶民は重圧が圧し掛かる。

 権力者は、利権を奪われることを恐れ、攻撃的になり生存圏を拡大していく、

 上層部は、益が大きく、

 下層部は、労苦も収入も落とされ格差が大きくなる。

 動く資本が大きくなれば、不正腐敗もしたくなり・・・

 とはいえ、列強である事を望み、近代化が必要ならば、貧富の格差もやむえないのだった。

 生態系は、己のテリトリーを守ることが先決だった。

 食料が不足すれば、テリトリーを侵害し、肉食獣同士で淘汰し合い敗者を駆逐する。

 もっとも、弱肉強食だけではなく、同種の群れの共存も平穏でなかった。

 猿山のサルは、人間社会並みに離合集散と権謀術数を駆使した。

 しかし、少数派ながらも異種の共生もあった。

 

 ステップ地帯の家でTVアンテナが取り付けられていた。

 「農閑期のヨーク岬半島の期間工もようやく終わったよ」

 「二毛作の方が楽かも・・」

 「テレビ買えないじゃん」

 「そうだっけ」

 「・・・お〜い、映ったか?」

 「ああ、映ったよ」

 「どれどれ・・・」

 カメラが回り、カメラフラッシュが焚かれ、数人の男たちが捕らえられていく。

 戦功があり、功績があり常識を振りかざせる大人たちだった。

 「やれやれ、テレビが届いたと思ったら、これか・・・」

 「いい歳して、どうしようもないな」

 「そうか、良くある話しだよ」

 「もう、呆れたね」

 「政治家と官僚と財界とヤクザか・・・」

 「ヤクザって、分けたんじゃないの」

 「朝鮮系のヤクザは、半島に追い出したし。豪州に来たヤクザは、バラバラにしたんだけどね」

 「でもさ、力付くで仕切るやつって、必要じゃないの、談合とか、まとまらないし」

 「まぁ 大きくならないのなら、そうなんだけどね」

 「自浄能力があるのならいいよ」

 「ないのが問題」

 この日、積極財政の金に惹かれた政官財有力者を巻き込み、

 癒着した不正腐敗が暴かれていた。

 

 

 

DC6
自重/全備重 全長×全幅×全高 翼面積 hp 巡航速度 航続距離 乗客
25110/48500 32.18×35.81×8.66 135.9 2500×4 507km/h 4840km 54〜102

 豪州日本でDC6貨客機が採用される。

 客席を減らした大型機であれば10時間を超える飛行でも支障がないと考えられた。

 この機体であれば、豪州日本の端から端、ほとんどの地域へ降りることも出来た。

 「豪州日本国内航路だけなら問題なさそうだ」

 「極東日本との航路はジェット機が欲しいね」

 「ジェット機はドイツ製だけど、極東日本はアメリカに編入されるから、どうかな・・・」

 「なんで、DC6になったのかわかったよ」

 「最大の原因は、開発予算がないことだろう」

 「土建屋に予算を取られたわけか」

 「欧州行きの機体ならドルニエの大型旅客機を入れられるけど」

 「そっち向けの客。少ないから」

 「かえって南極の方が近いから行きやすいかな」

 「そういえば、国際連盟で、南極の領有化を禁止する動きが出てるよ」

 「ちっ 米英独ソがグルになりやがって、汚ねぇ」

 「バレニー諸島の領有だけでもしたいが、南緯60度以上で入りそうだ」

 「おいおい、60度から北は暴風圏で航空基地が造りにくいだろう」

 「わかってて、やっているんだろう。確信犯だな」

 「セクト主義で区分けだと豪州日本が大半を得てしまうから、気に入らないんだろう」

 「まぁ 領有がなくても建物に対する所有権は通せるし、有利である事に違いないよ」

 「ヨーク半島岬開発局は、凍結で喜んでいるらしいけどね」

 「あそこ・・・金を取られたくないんだよ」

 「ニューギニアの山脈を標高1500mあたりまで切り崩して天上都市を作りたいんだと」

 「ニューギニア島の南北を高原で繋いで過ごしやすくする意図もあるらしい」

 「なんか、あぶねぇ」

 「熱帯雨林は、1年から3年で木が伸びる、ゆっくり造成すれば崩落はないよ」

 「いつになるやら・・・」

 「それでトレス海峡側にまで運河用斜面を伸ばすらしいよ」

 「国家100年の計とか、1000年の計とか言ってたな」

 「国家100年なんて、堪え性のない日本人が一番苦手とするところじゃん」

 「一旦、予算が付けば回るんじゃないか」

 「ていうか、公民市場がGDPの足を引っ張っているだろう」

 「金に換算されない物流なんだろう。あれは、あれで、良いんじゃないか」

 「伯父貴は、金の亡者にならなくていい、と言ってたぞ」

 「もう少し日本人が戻ってくれば、産業の弾みがつくのに・・・」

 「アメリカ資本に引っ張られているんじゃないか。繁華街で飲めや歌えや」

 「豪州日本で生産者優遇政策が執られていることを知ったら剥れるかもな」

 「生産者より資本家が偉いという発想も考えものだからね」

 「土木建設関係者もそういうのが欲しい」

 「そんなこと言ってると、ボーナスの代わりに商品券が回って来るぞ」

 「そ、それは、なんか嫌だ」

 

 

 南極大陸

 春11月、夏12月〜1月、秋2月、冬3月〜10月。

 1年間の3分の2が冬季。

 冬季に入ると-30前後、風が吹けばさらに温度が低下する。

 40日ほど太陽が昇らず真っ暗、外に出ることもなく。燃料を燃やして、過ごすのみだった。

 昭和基地は、冬に向かおうとしていた。

 外は、突風吹き荒ぶでも、ドーム状格納庫の中は、ひんやりとしている。

 運び込んだ機械の組み立てくらいしか、することがないのだった。

 「来期は、大掛かりな土木建設になりそうだ」

 「これだけ運び込まれたら、行けると思いますが、ヨーク半島岬の予算とぶつかってますからね」

 「聡明で頭が良くても、予算の取りは国益や仁義がないからな」

 「あそこの予算を切り崩しておれん所に寄越せですか?」

 「どいつもこいつも業突く張りになりやがるから、昔の軍部と変わらん」

 「執権も兼ねた総理の権限が強くなっているのでは?」

 「アレは軍に対してだろう。基本的には変わらんよ」

 「門外漢が専門家モドキや賢人ぶった連中を集めたところで情報源は、官僚が押さえている」

 「よっぽどのミスをしない限りは大丈夫だからな」

 「となると、余程の可能性と利益がないと、国を動かせない。つまり南極は予算不足のまま」

 「まぁ 確かに大和大陸の緑化は、早い方が良いよ」

 

 ボーリングで氷の大地に穴をあけ、戦端は、底の土の大地に達していた。

 専門家は、得られる情報に驚き、

 門外漢は、前人未到の土に触って喜ぶ。

 「伝染病があるかもしれないから、あんまり、触るなよ」

 「脅かすなよ」

 「見せてくれよ」

 「ドイツ製の物凄く高い電子顕微鏡なんだからな、壊すなよ」

 「「うんうん」」

 二人が覗き込む

 「「・・・うぉおおおお〜!」」

 

 

 アメリカ合衆国 極東信託統治領(満州・朝鮮・台湾)

 国内の人種問題を除けば、関心事は、極東アメリカ信託統治領と

 61年に編入されるApan州(極東日本)だった。

 この頃のアメリカ人と日本人は、同僚となり、互いが頼りになると認識する、

 暇になれば、人種を越えて車に乗り、新鮮な気分で半島を北上したりもする。

 街道を抜けると気分がウツになっていく、

 顔面紅潮させた朝鮮人の集団が、一進会自治隊に投石を繰り返していた。

 喚き、口から泡を吹き、嘔吐し、絶叫し、七転八倒し、悶絶していく、

 見かけがほとんど日本人なのだから目が痛くなり頭も痛くなる。

 「あれはどうにかならないものかね」

 「火病は、民族病ですからね」

 「なぜああいった症状になるのだろうか?」

 「自尊心の自己主張でしょう。喚き散らさないといられない衝動ですかね」

 「人間不信もあるね」

 「日本人の多くが、あれを見ていたら併合を思い止まったはずですがね」

 「日本人に朝鮮人を押し付けられたアメリカ人は、たまらんよ」

 「どうするので?」

 「彼らは、公平とか、平等とかといった概念はない。上か下かしかない」

 「つまり、我々のような、フレンドリーな関係はあり得ない。融和的な関係は無理だ」

 「一切の情けをかけず力付くで捻じ伏せて犬以下である事を性根に叩き込むだけだよ」

 「・・・満州側に追いやってインディアンと同じ運命かな。いまの総人口は1300万だそうだ」

 「随分と減りましたね。だから、ああやって暴れているんですよ」

 「識字率が高くて、始末に負えんよ。どこぞの国のおかげで迷惑だ」

 「済みませんね。識字率が高くなれば品性がついて人間らしくなると思ったのですが・・・」

 「キチガイ集団だな。もう少し、人間らしい暴れ方があるだろう」

 「キチガイの真似をすれば、恐れて侵略を諦めるだろうと思っているのでしょう」

 「んん・・・」

 「後ろ向きな習性と言えますね」

 「擬態かね。そうは思えなくもない・・・」 疑い

 「中国が世界最強だった時代もあるんですよ」

 「まぁ いくら世界最強のアメリカでも存在していなかった時代で張り合う気はないよ」

 「そりゃ現時点でアメリカは世界最強ですからね」

 「未来はどうかな?」

 「どうですかね。豪州日本は “水” の問題を解決しない限りは、どうにもなりませんからね」

 「公民市場は?」

 「あれは、近代化の足を引っ張ってますね。農村に寂れた兼業レストランしか作れない」

 「アメリカ資本家は、そう思っていない」

 「採算が合わないでしょう。農村に大型レストランを作れるほど近代化するとでも?」

 「いや・・・そういうわけでもないがね」

 「とりあえず、アメリカ極東信託統治領の未来図は、ぼんやりという感じですかね」

 「日本人が極東日本にいたままなら、朝鮮人を押し付けられたのに・・・」

 「あははは・・・」

 暴動を起こす朝鮮人と押さえる一進会朝鮮人の双方で火病が起こり、収拾がつかなくなっていた。

 『関わりたくねぇ』

 そして、遠巻きに見ていたアメリカ軍が介入し制圧していく。

 

 

 

 南フランスとイタリアは、北アフリカの植民地、砂漠地帯の国有化、併合を目指した、

 これらの地域は、強い火力は必要がなく、示威で現地独立勢力を押さえ込む。

 北アフリカの各部隊で多用されているのが大型ランドクルーザー装甲兵員輸送車。

 戦後、日本が金欲しさに作った砂漠移動用大型車両を祖としていた。

 他の戦場で役に立たないほど大きく、耐熱対砂だけの脆弱な車体だったにも関わらず。

 北アフリカ砂漠限定で有力であり、独立勢力を押さえ込む最良の装甲車両だった。

 いまでは、南フランス、イタリアともライセンス生産している。

 タイガーV戦車は、少数ながら配備されていた。

 アメリカ戦車、ソビエト戦車に比べ、耐久年数が長かった。

 理由は、重量トンに対し馬力が大きいため、エンジンや車体に無理がかからない。

 そして、ドイツ製だから、という点に尽きた。

 耐久年数が長いことの利点は、廃車までの年月が長いことであり、

 累積的に数を揃えられた、

 タイガーV戦車は、火力に不安があるものの重量/馬力比が軽戦車並みであり、

 機動力が良く、後進地域の独立勢力なら容易に処理できた。

 イタリア領リビア

 要衝にはイタリア軍駐留地が置かれ、沖合いにイタリア空母が遊弋していた。

 イタリア軍将兵の多くは、国家の威信で削られていく時間を惜しみ、

 本国に残してきた彼女の事を思い。

 楽しげに生活しているであろう同郷の仲間たちを羨んでいた。

 ワザと浪費して、本国に帰還させようと工作しても撤収は進まず。

 現地独立勢力に負けて、さっさと本国に帰りたいと望んでも攻撃は弱かった。

 「・・・キレナイカに油田がありそうだって?」

 「たぶんね」

 「それだと、交替が来るまで駐留が続くな」

 「西は南フランスの海、東はドイツの海に押さえられて窮屈だ。それくらいの特典がないとな」

 「油田の利権目当てに、コーサ・ノストラが入ってくるなら、リビアを平定したも同じだな」

 「って、コーサ・ノストラは、イタリア軍より上かよ」

 「あいつら、非合法でポケットに入れるからな」

 「金持ってるコーサ・ノストラが来れば、若い女も来るかも」

 「「「・・・・」」」 むふふふ

 

 

 パレスチナ

 ドイツ・イタリアの建築物が区画ごとに建設されていた。

 世界史上、もっとも重要な土地でありながら、本来の持ち主でない者たち。

 聖書で言うところの相続人でないドイツ人、イタリア人が居着いていた。

 とはいえ、キリスト教の聖地として、発展していることには違いなく、

 ドイツ風、イタリア風の大聖堂が建ち並び、

 キリスト・ユダヤの遺跡類は、観光目的で整備され、保護されていた。

 ドイツもイタリアも観光収入目的で共同統治で支配しているだけであり、

 巡礼者に意地悪したいわけではなかった。

 巡礼ルートを解放し、居心地の良い環境を作る。

 世界中から巡礼者を呼び込むため宣伝してたりもする。

 そして、日本人も混じっていた。

 「なんか、大理石が多くてギリシャみたいじゃないか」

 「建物はドイツ風とイタリア風だよ」

 「・・・子供の違いがモロに出るな」

 ドイツ人の子供はキチンとして、イタリア人の子供は自由奔放だった。

 「ドイツとイタリアの両方を楽しめるのなら悪くないよ」

 「ドイツは犬の躾までキチンとしてやがる」

 「子供の躾は、ドイツ人が良いな」

 「しかし、ドイツ人みたく根気よく説明するのは、難しいだろう」

 「ドイツ人、イタリア人で不和はないのかな?」

 「区画ごと学校を分けているのなら大丈夫だろう」

 「商売は、イタリア人の方が上手くないか」

 「というか、外食産業は、圧倒的にイタリアじゃないか」

 「ビアガーデンはドイツだ」

 「しかし、これだけ発展していたら、戦争したくないだろう」

 「アメリカとソ連は、中東のアラブ・イスラムをドイツ、イタリアにけしかけているみたいだ」

 「米独暗黙で対ソ同盟じゃないのか?」

 「アメリカ軍産複合体は小遣い稼ぎしたいのだろう」

 「シリアとヨルダンのM48戦車の数を見れば、戦争させたがってるのは分かるよ」

 「ドイツ人、イタリア人、南フランス人がスエズから西のアラブ・イスラムを根絶やしにしているって?」

 「まぁ それは、事実として。マダガスカルのイスラエルも一枚噛んでそうだな」

 「アメリカとソビエト兵器産業は、独伊とアラブ・イスラムを噛み合わせるだけで莫大な金が転がり込むわけか」

 「漁夫の利は、楽しそうだな」

 「日本も一枚噛みたい」

 「どうかな、土建屋は、軍需産業が大きくなることを嫌っているからね」

 「まぁ 予算を取られたくないのは、確かだな」

 「新型兵器を開発させるより、買わせたがるのもそれだろう」

 「あいつら・・・贈収賄で捕まっても全然懲りねぇな」

 「あと公民市場のせいで、物やサービスが動いているのに税金が入ってこないのも痛い」

 「まぁ 国民は土地持ちばかりだし、いまの農業組合は強いよ」

 「持家農民と公民市場の組み合わせは、貨幣経済を萎えさせるし、労働人口も得られない」

 「余剰生産品を交換したがっているやつばかりだからな」

 「やっぱり、大規模経営にしたがらないか」

 「政府が気前良く配分するからだ」

 「というか、配分する約束で、豪州日本に来れたんだし」

 「徴就制度でアパート経営が増えれば、もう少し、貨幣経済が伸びると思うけどね」

 「しかし、公民市場が強くなれば、拝金主義が減って、贈収賄も減るんじゃないか」

 「人間の欲望は果てがないからね。殺されても良いから賭けてみたいと思っちまうんだろ」

 

 

 

 ニューギニア

 3000m級の山脈山頂、

 巨大なショベルカーがトレス海峡側に向かって土砂を押し出していく。

 木々の半分ほどが埋まっていく、

 仕事量は、広く浅くであり、山頂を切り崩し、広大な高原地帯を造成しようとしていた。

 「取り敢えずここまでかな。あとは凝固剤か・・・」

 「いつ終わるやら」

 「山脈側の斜面は30度。1500m級の高原の幅は20kmくらいで一区切りだろう」

 「ニューギニアの北と南を繋ぐ天上都市か・・・」

 「北側を100mほど高くすれば、東西の山の河川と合わせて運河に水を集められる」

 「もっと広げないとトレス海峡まで足りないだろう」

 「こっちの仕事は、高原地帯に天上都市を作る方だからね」

 「地震が心配かな。噴火とか」

 「噴火はともかく、地震対策は、ゆっくりやることだろうね」

 

 

 瑞穂 (北島)

 涼しげな風が流れ、青い草原とフィヨルドが広がっていた。

 日本から持ってきた蜜柑の木が実を付けていた。

 羊は、牧草の根っこまで引き千切ってしまう習性があった。

 水田・小麦の農閑期であれば、問題はなかった。

 しかし、牧草地だけの経営であれば根っこを根こそぎ。

 草が育つまで休閑地が必要であり羊牧は不都合だった。

 根っこが残っていれば草木を再生させやすい。

 牧羊犬が羊の群れを追いかけた。

 「こいつら、動かさないと根っこまで食べ続けやがる」

 「田んぼは、やらないのか?」

 「そうだな、羊牧に集中したいからな」

 「まぁ 単調な仕事で量を増やす方が気が楽だからね」

 「それもあるけどね、機械が高いだろう。耕運機や田植えの機械とか考えると・・・」

 「農協は?」

 「ふ あいつら人を金のなる木みたいに考えてやがるからな。牧童主が羊に見えるじゃないか」

 「官僚なんて、みんなそう思ってるよ」

 「だから大和大陸で公民市場が強くなるんだ」

 「まぁ いい気味とはいえなくないけど、ムラ社会もアレで陰湿だからな」

 「ちっ 俺も真剣に勉強していたら官僚になったのにな」

 「後悔先に立たずだな」

 「アメリカなんか、官僚の地位が低いんだぞ」

 「大統領が官僚を選んで、クビを斬れるのなら官僚なんて大人しくなるよ」

 「まぁ あっちもゴタゴタしているだろうがね」

 「結局、どういう制度であれ、傲慢は人を苦しめ、謙虚は人を自由にさせるよ」

 「謙虚は見栄を張れないし、金にならないからね」

 「威張りたがりで、心が狭いだけだよ。頭の良し悪しは関係ない」

 「心の広さは、計れないけど、頭の良し悪しなら点数に出るよ」

 「頭良く生まれたかったね」

 「うん」

 羊飼いは、羊が根っこを引き千切る前に群れを追い立て移動させる。

 

 

 秋津

 森林と湖水に浮かぶ美しい島にエヴァ・ブラウン城が築かれていた。

 8月に降る雪は、違和感を感じさせる。

 それを除けば欧州の湖畔にも思えた。

 銀行家に転職したヒットラーに銀行家としての資質はない。

 銀行家としてヒットラーを支えていたのは、フランツ・ティッセンであり、ジョン・ワイツであり、

 彼がエヴァ・ブラウン銀行を仕切っていた。

 第二次世界の終結は、ドイツ第3帝国にとって、満足できなくても不満でない終わり方だった。

 そして、ヒットラーの転向に共鳴するナチスがおり、

 ナチスに共鳴できなくても国際金融に共鳴した各国のドイツ系が参画する。

 錬金術の才覚でユダヤ資本に劣っているモノの、非ユダヤ系国際金融銀行は、羽振りが良かった。

 結局、ユダヤ資本に頼り切るのは危険と、非ユダヤ系銀行に預けるのも頷ける。

 ヒットラー元総統は、小さな決済をフランツ・ティッセン、ジョン・ワイツに任せていた。

 ヒットラーもエヴァ・ブラウンも、毎日のほとんどを、エヴァ・ブラウン城で過ごし、

 塔からアルプスに似た景色を眺めている事が多かった。

 「日本がスウェーデン製のサーブ32ランセン戦闘機に興味を持っている?」

 「2線級戦闘機だな」

 「アメリカと比べたら1.5線級だよ」

 「豪州日本は、それでいいのか?」

 「米英ソで天秤を賭けるより、中進国製の戦闘機で済ませられるならと思っているのでは?」

 「次期主力戦闘機がアメリカ製でないなら嬉しいがね」

 「条約批准後を考えると、選択肢として、ありでしょう」

 「ドイツ製戦闘機を売り込みたかったがな」

 「豪州日本は、侵攻部隊の2分の1戦力で十分と考えているようです」

 「そりゃ楽な国防だな」

 「守りに徹する気であれば、それで、十分ではありますね」

 「国土で開発に余力があるとそんなものだ」

 

 

 スウェーデン ストックホルム

 戦後復活した国際連盟の本部は、ここにあった。

 くじ引きで事務総長他、役員が決められていく。

 戦前の連盟より権限がなく、事務レベル協議の役人しかいなかった。

 貿易、通信、為替、交通などの協議が行われ、本国決済待ちで署名が行われる。

 現在、戦後再建で各国とも一息ついていた、

 豪州日本、極東日本(Apan州)も条約批准に向かい戦後、体制が固まっていく。

 科学技術は向上し、

 人類最後のフロンティア、南極の領有問題が大きくなっていた。

 時折、国家代表が集まって、南極領有問題で折衝を開始する。

 もし、日本の外交政策上の仮想敵国を上げるならイギリスといえた。

 豪州域をそっくり日本に奪われた恨みは大きいと言える。

 イギリス本国は遠く離れた北大西洋の島国だったが、手の届く範囲にイギリス領もあった。

 原子力潜水艦搭載の水中発射核ミサイルが開発されれば国防上、考える必要があった。

 なので、何かと妨害したりする。

 「日本としては、バレニー諸島の領有だけは認めてもらいたいのですよ」

 「だが、それは不公平になるだろう。60度以南というのが公平だよ」

 列強は、豪州日本が大半を領有してしまうのが面白くなく、

 また、一つでも特例を認めれば南極半島などで戦争にもなりかねなかった。

 結局、各国とも領有権凍結に向かい、日本は取り残されたりする。

 もっとも、南極大陸領有の凍結を支持する日本の土建屋、農政勢力も多く。

 列強各国も我田引水で他省への支出を潰したがり、

 大規模な予算削減は困るというのが、どこの国でも同じだったりする。

 

 

 アメリカ合衆国ジョージア州 とある島。

 「日本は、農民に土地を配ったおかげで、統制が弱り、民主主義が進んでいるようだ」

 「土地を奪って、労働者と消費者にしないのか?」

 「土地持ちが多過ぎて、無理そうだ。制度的にも公民市場が成り立っている」

 「資本主義じゃなく、公民民主主義か・・・」

 「それは、まずいだろう、我々に対する挑戦だ」

 「社会主義的だな」

 「土地の私有を認めている。どちらかというと封建的な気もするね」

 「あんな闇経済で近代国家が成り立つわけがない」

 「イスラエルは、区画の一つで試みるらしいよ」

 「それは困るよ。アメリカ合衆国に波及したら事だ」

 「近代社会は、労働者と消費者の財欲で成り立っているからね」

 「貨幣経済を無視されてしまうのは困るよ」

 「高利回りで日本円を集めては? 日本で流通する貨幣が減れば・・・」

 「逆に公民市場が強くなるのでは?」

 「それはまずい。新規開発には大規模な資本投資が必要なのだ」

 「それに積極的な労働者。過剰消費が必要だ」

 「とにかく、アメリカ合衆国に公民市場が作られると大変だぞ」

 「作らせんよ。アメリカの富と権力、全ての情報と資財は我々が押さえている」

 「そういえば、ドイツも公民市場に注目しているらしいが」

 「んん・・・地方分権が進んでいるようだが、あそこも、公共性とか好きだからな」

 「まずい・・・」

 

 

 日本船団がひしめき、バレニー諸島の造成工事や建築が続く。

 昔の戦艦 “陸奥” 建造と同じで条約ギリギリまで、既得権益拡大を狙っただけと言える。

 領有権がなくても施設の所有権は、日本にあった。

 僅かな晴れ間を狙って、零式輸送機が飛び立って行く。

 「随分な、やっつけ工事じゃないか」

 「領有問題で、ゴタゴタしているからな」

 「どこもかしこも予算がつかないんじゃないの?」

 「アメリカは、極東日本、信託統治領、人種問題で荒れているし」

 「イギリスは、植民地経済から脱却できず、戦後再建が遅れている」

 「ドイツは、拡大した領土開発と、気薄になった人口問題で国内向け工業生産力が低下している」

 「イタリアは、政府とマフィアと共産主義の三つ巴」

 「ソ連は米独に挟撃されて、引き籠りだ」

 「日本は?」

 「どうなんだろうな。拡散し過ぎて、破綻気味だしな」

 「水の問題が良くなれば、上手く行きそうだぞ」

 「公民市場のせいで金回りが悪いそうだ」

 「徴就制度がなければ、俺だって自分の農地にいるよ」

 

 

 

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 月夜裏 野々香です。

 大本営 “特行” 引っ越しまであと3年です。

 なんとなく、豪州日本に住み始めての話しになります。

 戦後、軍事ばっかりだった予算が多省にながれ、心機一転しました。

 しかし、居着いてしまうと、気持ちも弛み、傲慢になる頃、政官財の癒着も増えます、

 不正腐敗は、目白押しになると思います。

 積極財政で国債を発行、特権・利権を作り、国民に押し付ける負債も溜まってしまうでしょう。

 政府は、インフレを強制的に起こして、払ってしまうつもりです。

 貧乏農民たちは、公民市場で生活物資を流通させ、金を動かさず闇経済。

 貨幣経済の嵐のなか、公民市場は “巣立つ” ことができるでしょうか。

 

 

 朝鮮人の特性は相変わらずです。

 絶望の度合いが大きくなるにつれて、暴れ出します。

 信託統治領なので、わからないように・・・好き勝手やっているようです。

 まともなアメリカ国民にしないようです。

 

 火病

 ちょっと検索したところによると、発生の80パーセントは女性らしい。

 女性は感情的だから・・・の日本人女性の癇癪とは違う症状。

 韓国の信憑性のなさそうな文献だと41歳から65歳まで女性2807人の内、

 火病有病率は4.95パーセントだそうです。

 全部じゃないのか?

 

 

 オーストラリア大陸

 西オーストラリア州 鉄鉱石鉱山 マウントトムプライス、パラバード、マウントニューマン

 西オーストラリア州 金鉱 スーパーピット山 

 西オーストラリア州 金・ニッケル鉱山 カンバルダ

 クイーンズランド州 炭鉱 グーニエラ・リバーサイドー、モーラ、

 ニューサウスウェールズ州 炭鉱 マウントソーレーイー

 ノーザンテリトリー(北部準州) ウラン鉱山 ジャビル

 クイーンズランド州 ボーキサイト鉱山 ウイパ

 

 

 

 

日本連邦
オーストラリア (大和) 北ニュージーランド (瑞穂)
ブリズベン 広島 オークランド 旭川
シドニー 東京 ハミルトン 札幌
    ウェリントン 函館
キャンベラ 京都    
メルボルン 大阪 南ニュージーランド (秋津)
アデレード 仙台 クライストチャーチ 高松
    ダニーディン 高知
パース 福岡    
    信託統治領
ダーウィン 沖縄 ポートモレスビー ポートモレスビー
    ラバウル ラバウル
タスマニア (八島)    
ホバート 豊原    
       

  

 

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第17話 1957年 『天孫降臨の儀』

第18話 1958年 『富からの巣立ち』

第19話 1959年 『まったり、ゆったり』