月夜裏 野々香 小説の部屋

       

仮想戦記 『白亜の遺産』

 

 第15話 1946年 『高千穂と扶桑は、市営崩壊熱発電で』

 アラビア海 達磨島 (50ku)

 「とりあえず、守備隊駐屯地とタンカー乗員の休憩所が必要だが・・・」

 「浅瀬が続いていて、堤防を伸ばさないと大型船が着岸できないじゃないか」

 「どこの馬鹿たれがこんな小島と赤城と加賀を交換したんだ」

 「戦闘機と爆撃機は配備できるだけの予算だけは確保できたよ」

 「また赤字国債を出したのか」

 「中東利権は大きいだろう。建設国債も相当なものだ」

 「まるで国民総土建国家だな」

 「政治家は、いったん膨れ上がった土建バブルをどうするかで頭を抱えているそうだ」

 「軍は縮小気味なのだが」

 「土建産業は軍部より、雇用が大きいし再生産で潰しが利くよ」

 「しかし、予算配分で利権構造が作られ国情が変わってしまうからな」

 「この島にも地下原子炉を配置するのか」

 「中東なら風力発電機と太陽光熱発電も効果的だ」

 「電力があれば大量の淡水化で緑化できるし、工業力はどうにでもなるからね」

 「じゃ 余剰水はアラブに売るか」

 「ふっ そうだな。水を石油と交換できる」

 「島の外周に港湾と滑走路を作るとして」

 「太陽光熱発電は島の中央域に鏡屋根でも作るか」

 「防衛上、問題ありじゃないの?」

 「この炎天下じゃ 屋根がないと生活が辛すぎる」

 「だよなぁ」

 「でも太陽光熱発電って、難しいんじゃないの」

 「いや、中央に高い塔を建てて太陽熱を鏡で一点に反射させ、缶に集めるだけだろう」

 

 

 

 南シナ海

 軽巡洋艦ナッシュビルは貨物船に向けて発光信号を打ち、

 威嚇で艦首付近に砲弾を撃ち込み、水柱を上げる。

 ナッシュビル 艦橋

 「艦長。貨物船ヒュウガナダ。停船しました」

 「臨検部隊を送れ」

 「日本はなかなか、挑発に乗りませんね」

 「戦艦を全部売ったらこうなることぐらいわかりそうなものだが」

 「臨検ぐらいでは、挑発に乗らないのでは?」

 「とはいえ、これ以上のことは難しい・・・」

 「艦長。航空レーダーに反応。北北東150km。高度4000。4つです」

 「こちらに向かってきてます」

 「方向からして、日本機のようだが・・・」

 「大型機です」

 「やれやれ、南シナ海の島に航空基地を作られると、いろいろ面倒になるな」

 「潜水艦と航空戦力だけは、相当な規模だそうです」

 「臨検部隊を戻せ、臨検は中止するとヒュウガナダに打電しろ」

 「フィリピンに帰還する」

 1式陸攻が上空を旋回すると

 ナッシュビルはヒュウガナダを開放して引き揚げていく、

 

 

 

 扶桑(朝鮮)半島

 原子力発電所は、発電さえできるなら資材と工員を準備し、

 海水から工業用水を作って工場を動かし、モノを生産することができ、

 生産力を国力に反映させ、金を生むことができた。

 中ソ戦争と英・独伊戦争は、莫大な特需となって日本経済を支え、

 生き残りを図ろうとするフランスとオランダは日本に資源を売り、

 不足分は国債や先物を発行し、日本に売却し、

 公共設備を大きくし、植民地の内地化を図っていく、

 もっとも建設費が莫大なことから中短期的な集金装置になりえず、

 大型艦艇と同じ扱いになっていた。

 

 地下で小型の黒鉛減速沸騰軽水圧力管型原子炉が動いていた。

 この原子炉は発電でなく、プルトニウムの生成を目的とする原子力発電所だった。

 労働者は、高千穂(ナイジェリア)の現地民と、数少なくい朝鮮民族が働かされている。

 原子力発電所は、貧困層や奴隷がいなければ存続し得ない産業であり、

 原発奴隷と呼ばれた人々が命を削りながら従事し、

 外部に情報が恐れる事を恐れた人々によって、死ぬまで働かされる。

 政府関係者たち

 「こんなに死んでいくのか」

 「核兵器は国防のためどうしても必要だよ」

 「俺たちは大丈夫だろうな」

 「さっき、ヨウ素剤を飲んだでしょう」

 「彼ら働いてる人も飲んでるのかね?」

 「「「「・・・・・・」」」」

 ごほん!

 「さ、最近、効用が確認されたので・・・」

 「原子力産業は人権上、かなりやばいんじゃないの?」

 「最終的には、半島と高千穂と離島に崩壊熱発電を5000基くらい埋めるらしいけど」

 「それで?」

 「それで、お仕舞。計算上、崩壊熱発電だけで5000万kwは見込める」

 「残りは水力、地熱、火力、風力、太陽熱発電で行くしかないな」

 「日本は?」

 「崩壊熱発電は、1万kw程度で蒸気タービンを回してる」

 「水を循環させてるだけだし」

 「放射線は10cm厚の鉛と大量の水があれば防げる」

 「あとは鉄筋コンクリートで橋梁を保てばいいだけだ」

 「安全といえば安全なんだけど、日本は地震が多いし」

 「列島は関東大震災と東南海地震を耐震基準にするって聞いてるし、様子見かな」

 「崩壊熱発電所は建設費でマイナスだって聞いてるぞ」

 「崩壊熱発電の寿命は長いから国家100年の計ってやつじゃないの」

 「これからインフレ傾向だから償還できるはずはずだよ」

 「というより自治体に置くことができれば自治体の収益になるし」

 「大手電力会社に生殺与奪を握らせないため、政治力を押さえさせるためだろう」

 「ふっ 今でさえ、小規模発電の建設を邪魔してるからな」

 「特定産業が強くなり過ぎると、権力と癒着して傲慢になるし」

 「中央集権が強まれば地方を犠牲にする」

 「地方に金を渡して発電所を建設させたら水力発電、火力発電、風力発電、地熱発電を開発する」

 「地震や津波のある地域で」

 「自分自身や地元住人を犠牲を強いる原子力発電などしないだろうからな」

 「中央集権と利権が強まると公正な競争を阻害して反発が強まるし」

 「地方で紙幣を発行しない限り、地方から活力が失われる」

 「結局、利権が中央に集まり過ぎれば地方が離反して日本を弱体化させる」

 「中央が資金力で欧米資本に太刀打ちできないのでは?」

 「科学技術で先行してるから大丈夫だろう」

 「それに環境さえ整備できれば重鈍な大企業より適度な中小企業の方が対処力がある」

 「環境って電気自動車か?」

 「それもあるが、保護すべきは保護しないと」

 「電気自動車は外国に売れんし」

 「ガソリン自動車やディーゼル車じゃないと既得権を作れないから大手企業はごねてるらしい」

 「作りが簡単だから下町の工場でも作れるから、企業は過当競争で四苦八苦だな」

 「基本的な規格だけは国で用意しないとな」

 「航空業界傘下の自動車会社がガソリン自動車やディーゼル自動車を生産するだろう」

 「それでもアメリカ自動車産業ほどのコンツェルンは作れそうにないが」

 「安く作れば中国とかカザークとか、後進国には売れるんじゃないか」

 「あと、仏領とか、オランダ領とか、アルゼンチンとか」

 「だといいけど、ユダヤ資本が食い込んでるぞ」

 「あいつら排他的権益で価格以上の力に高い物を買わせる」

 「だから軍事力がもっと必要なんだ」

 「いまでも負けないんじゃないの軍事力」

 「軍事力は見た目なんだよ・・・・」

 朝鮮人たちは撲殺した遺体を運び出していく、

 「逃亡者3人は、全員捕らえて片づけたニダ」

 「ご、ご苦労・・・」

 「あいつら、こういう、仕事は得意だな」

 「まったく・・・・」

 

 

 白亜地下工場

 機械式3軸NC加工工作機械と機械式5軸NC加工工作機械が増えていく、

 莫大な建設費を要するものの、

 一度、設定すれば工員がいなくても製品を製造することができた。

 関係者たち

 「高千穂にも分工場を建設することになったよ」

 「内地にもないのに?」

 「原発と同じだよ。内地は、地震がネックなっている」

 「せっかく作っても地震で歯車が歪んだら台無しだからな」

 「まぁ ある意味、内地に、ざまぁ見ろだが」

 「一式配置すれば戦闘機の補修くらい問題ないだろう」

 「しかし、歯車を合わせるのが至難の業なんだが」

 「それよりジェットエンジンは?」

 「設計図通りに歯車を合わせていくのは根気だけだ」

 「しかし、開発は、別の才能がいるからね」

 「構造はわかってるんだろう?」

 「軟な金属で作って何千と試作していけばまともなモノは作れるだろうけど」

 「いいところまでいってるが、まだ時間がかかってるようだ」

 「それより、電子計算機は進んでないの?」

 「ICは開発してる」

 「しかし、計算機くらいなら製造できても、コンピュータとなるとシステム全体の構築が進んでない」

 「相変わらず創造性の少ないことだ」

 「内地は、比較的地震に強いICに予算を集中させたがってるらしい」

 「なるほど、しかし、最初にICを作るのは扶桑だよな」

 「まぁ そうだろうが」

 

 

 

 カザーク連合

 首都ハルピニスク

 バンドゥーラ(弦楽器)とシャシュカ(刀剣)をクロスさせた国旗がはためいていた。

 ゲオルギー・ジューコフ将軍は民衆の支持を得る必要があり、

 カザーク連合主席は、5年任期のサイン・ハン(大賢領)で妥協しなければならなかった。

 そして、開拓は、個人の実力と能力を最大限に発揮させなければならず、

 民間活力を生かすため国民の私有財産と法人成立を限定的に認め、

 銀行では新紙幣ルーシとルーブルを交換していた。

 そして、名は体をあらわしたのか、

 ロシア人が共産主義に嫌気がさしていたのか、

 自由なコサックの気風が生まれつつあった。

 カザーク大賢領ジューコフと日本人

 「日ソ中立条約はそのまま継承したい」

 「我が日本国も、その方が助かります。それで、交易の方は?」

 「困ったことに非ユダヤ資本で適当な国は日本しかなく」

 「使える港も日本に面しているので日本とは友好関係にならざるを得ない」

 「ロシア人は、ユダヤ資本がお嫌いで?」

 「欧米諸国民だけでなくロシア人の反ユダヤ的行為はユダヤ人に染み付いてましてな」

 「我々が忘れようとしても、彼らは忘れない」

 「貴国とは日露戦争の折のことくらいしかないが、恨み辛みというわけでもなかろう」

 「確かに武人とコサックの戦いであって、国民の信念にまで浸透していませんな」

 「むしろ、アメリカの対日挑発の方が対民を含み、憎しみとして強い」

 「我がカザークは、対中戦争の途上だ」

 「T34戦車と航空機の部品供給で日本の支援を期待している」

 「貴国が部品供給してくれるのなら助かるが」

 「無論、発注は自由ですよ。対価は必要ですが」

 「では・・・」

 「カザーク連合の共産主義色が少ないのでしたら日本はカザークとの友好関係を歓迎しますよ」

 「我が国は、人の欲望を平等という形で制限するつもりはない」

 「しかし、権力と財力を固定させ世襲させるつもりもない。聖域を作ると腐敗するからな」

 「まぁ いいでしょう。我が国は必要な資源が多いので・・・」

 「それで、国境はどのようになるのでしょうか」

 「カザークはソビエトと戦争する気はない」

 「アムール州、満州、レーニン(華北)州の3つがあればいい」

 「バイカル湖あたりまで行くと思ってました」

 「まさか、当面は、極東で身堅めで、シベリア域は、民意だよ」

 「下手をすると、二正面作戦になりますからね」

 「そういうことだ」

 

 ホテル

 日本の諜報部員たちはカザークの民衆の生活を調べていた。

 最先端の軍事や工業力は機密だったものの、

 国力と軍事力は、国民性が反映し、

 平均的な工業品は、社会全般で流通させてるため、

 公共機関と生活環境を調べるだけで、おおよその見当がついた。

 「カザークは国家として存続していけるのだろうか」

 「反乱という形でないからソビエトに対して国民の敵愾心が育っていない」

 「しかし、対中は、強い気概を持ってる」

 「国民は戦争なんて御免でも、戦争してるなら敵愾心が育って独立しやすいし、国家を統制し易い」

 「まぁ 国家間共通のお約束のようなものだが」

 「国民は侵略でもされない限り権力者や軍上層部の肥やしになるつもりはないだろう」

 「必要な国軍を維持できる程度には国威がありそうだ」

 「問題は、中ソ戦争がカザークの国民国家の成立を助けているということかな」

 「むしろ、カザークと中国のどちらが日本の脅威になるかだと思う」

 「それなら中ソ戦争継続は好ましいことではないのか」

 「そうとも言える」

 「それはそうと黄河戦線の戦況は?」

 「T34戦車はM4戦車に対し優性だが圧倒的ではない」

 「ソミュアS35騎兵戦車は、T26、T50軽戦車。BT5、BT7快速戦車と戦えると思う」

 「あとD520はソビエト軍戦闘機と互角以上に戦っている」

 「シュトゥルモヴィーク爆撃機は、99式襲撃機より優勢だ」

 「しかし、カザークの軍需産業は、脆弱だと思う」

 「軍需産業どころか、民需産業すら育っていないな」

 「スターリンがジューコフを警戒していたからな。産業を徹底的に破壊していた」

 「それに比べ、中国はユダヤ資本が食い込んで産業が育ちつつある」

 「つまり、日本が社会設備でカザークを支援しなければいずれ負ける」

 「まぁ 扶桑半島防衛は必要だが、どっちが守りやすいかだね」

 「というより、中ソ戦争継続が日本の国益だろう」

 「それは言える」

 「では需要があれば応えるということで」

 「どうも首つり用の縄を作ってるような気もするが」

 「日本の国力を上げることが優先だよ」

 

 

 ブラジル

 “日本は侵略国家であり、排他的な国家である”

 “朝鮮人から国土を奪い、ブラジルと仏領アフリカへと追い出してしまった”

 “彼らは朝鮮民族は、日本と日本民族の犠牲者である”

 “彼ら朝鮮民族は、戦う力が必要だ”

 “そして、アメリカは原子爆弾を保有しており”

 “世界の反人権、反自由、反民主と戦う力を有している”

 “世界の人権を守るため朝鮮民族は支援しなければならない民族である”

 アメリカ大統領がイタイプダムで働く、

 朝鮮人たちの代表を指して言うとカメラが回り、

 フラッシュが焚かれ写真が写され、新聞に書かれていた。

 

 

 高千穂(ナイジェリア)州

 瑞州(ニジェール・デルタ)で油田が次々に発見され、採掘がはじまり、

 石油精製所と化学工業が建設され、

 基幹産業が建設されていく、

 無数の中洲を繋ぐ橋と地下鉄道が建設され、

 自家用河川船が増え、世界最大規模の水上都市が作られていく、 

 河川敷で子供たちがボート教習を受けていた。

 艀業、舟輸送は、実入りのいい小遣い稼ぎになっていた。

 カフェテラス

 野点(のだて)傘が付いたテーブルで、

 日本人たちがフルーツジュースを飲みながら新聞を読んでいた。

 「アドレー・スティーブンソン大統領の対日批判が強まってるようだ」

 「ルーズベルトといい、トルーマンといい、スティーブンソンといい」

 「アメリカの外交政策は変わらずか・・・」

 「というより、ユダヤ資本の意思か、アングロサクソンの総意なのか、気になるところだ」

 「アメリカの対日外交は、戦争を前提にしてると思うがね」

 「アメリカの景気は右上がりになってるんじゃないの?」

 「企業は伸びて、国民の失業率も減ってるが経費回復まで至っていない」

 「アメリカは、そんなに日本と戦争したいのかね」

 「貧富の格差を戦争で誤魔化し、国家統制を強めたいのだろう」

 「本音はどこの国でもいいのだろう」

 「ただ、アメリカにとって、日本は一番目障りなじゃないかな」

 「ほかの国と戦争すりゃいいのに」

 「もっとも民主主義だからね」

 「大統領が日本をどんなに悪者にしようと、議会が承認しない限り戦争は無理だし」

 「国民に戦意がなければアメリカ軍将兵も戦意を維持できない」

 「だいたい、イタイプダム建設資本の8割はユダヤだし」

 「アメリカ製建設機械が8割を占めてるじゃないか」

 「日本は、労働力で朝鮮人を提供しただけだし。なんで日本だけ悪者なんだよ」

 「まぁ 日本人が現場監督やってるから」

 「朝鮮人を祖国から追い出して強制労働させてるように見えるんじゃないの」

 「冗談じゃない、工程管理はアメリカ人で、賃金会計はユダヤ人だろうが。ふざけんな」

 「あはははは」

 「笑えねぇ」

 「しかし、アメリカの原子爆弾開発はいただけない」

 「確かに原爆を投げ合うのは面白くないが」

 「日本も原子爆弾を保有してることを公表した方がいいかもしれない」

 「どうせなら、アメリカ艦隊の上空に落として公表したいね」

 「ふっ」

 

 高千穂州議会

 カメラが回り、書記が速記で記録を取っていた。

 原発関連議事録は、守秘義務がかかり、40年間の公開が凍結され、

 議員のみ議事録の閲覧が可能になっていた。

 そして、原発関連議事録の凍結は5年の自動更新が決まっていた。

 「開発と建設に金がかかるのは、仕方がないでしょう」

 「しかし、役人が公僕であることを忘れ財閥利権と癒着するのは如何ものか」

 「役人が庶民の感覚から逸脱している」

 「人事制度を見直すべきである」

 「しかし、国策というものが・・・」

 「財閥優遇が国策というのならそれは嘘としか思えない」

 「我々国民は、より良いものをより安く得たいのであって、財閥の奴隷になるつもりはない」

 「しかし、新開発は莫大な予算を投じなければならないわけで・・・」

 「開拓が始まったばかりの高千穂に新開発が本当に必要と思いか」

 「崩壊熱発電は市営でも可能であり、大企業、銀行だけでなく、市の財源とすべきである」

 「「「「・・・・」」」」

 「い、いや、研究費は分母を大きくして利益を上げないと捻出しがたく」

 「公私混同も甚だしい」

 「質の拡大は次世代投資であるが、量の拡大は利権の拡大に過ぎない」

 「研究費を捻出したいのであれば別途予算を議会で要求を通すべきである」

 「これ以上、財閥や大企業を優遇するというのなら、独占禁止法で分割するべきだ」

 「「「「・・・・」」」」

 「何より、減価償却、再建費分まで人件費に回すなど言語道断」

 「後の財政に負担を求めようとするが如くの官僚体質が無責任である」

 「「「「・・・・」」」」

 「し、しかし、地方分権で国体をバラバラにしてしまうような気風は・・・」

 「高千穂の統制分散は、日本本国の国策でもある」

 「「「「・・・・」」」」

 

 

 呉

 海外から得られた資源で産業が広がり、いろんなモノが作られていく、

 そして、30000t級の輸送船、給油艦が建造されつつあった。

 海軍で軍用で建造し、民間で使われ、有事に徴用される。

 そういう仕組みだった。

 しかし、完全に軍用の輸送艦も建造されていた。

 見た目、船体は同じでも特務艦は平甲板で、

 中身が違うそれは特務輸送艦、特務給油艦と呼ばれていた。

 船体の内壁と外壁の間に螺旋状パイプを配置していた。

 最下層の原子炉で熱した蒸気を最上階まで上げ、

 蒸気は船体の内壁パイプを降りながら冷却し、

 もう一度、原子炉の燃料棒を冷却させる。

 軟で重量を食う鉛と鋼をサンドイッチ状に挟んだ内隔壁と外隔壁を使い、

 さらに塩害に強い複合素材を多用していた。

 建造コストは大きいものの、構造そのものは単純だった。

 関係者たち

 「大きいな」

 「蒸気を冷やす必要があるから船体を大きくするか」

 「燃料棒そのものを小さくするかだよ」

 「しかし、船殻を使って蒸気を冷却とは露骨なつくりだな」

 「地中用と同じ、機械が少ない方が寿命も長いし、シンプルイズベストだろう」

 「船の隔壁に鉛とはね・・・」

 「浮力で余裕のある大型船じゃないと無理だな」

 「潜水艦でもやるのか」

 「潜水艦や軍艦は、間接的に冷却しないと流石に無理だろう」

 「なんか、外壁が破られたときが怖い」

 「燃料棒自体は少ないからそれほど害にならないし」

 「海水が流れ込めば完全に冷やされてしまうよ」

 「大西洋の高千穂を得ようとするからこんなモノを作る羽目になるんだ」

 「イギリスの罠に嵌まった政府が馬鹿なんだよ」

 「おかげで社会資本が増えて、いうことを聞かないお金持ちが、わんさか現れた」

 「お金の刷り過ぎなんだよ」

 「お金刷らないと建造できないから」

 「しかし、船を廃棄するときが問題かな」

 「輸送艦は、戦闘艦と違って、性能の劣化が直接戦力に反映しない」

 「だから船体は金をかけても錆びに強い素材を使ってる」

 「当然、性能劣化の激しい潜水艦、巡洋艦、空母より長寿艦になるだろうし」

 「パイプの内側は薄いカーボンとケブラーだから」

 「破れない限り、汚染物質そのものは、コンパクトになると思うよ」

 「やれやれ、戦闘艦艇の船体より、補助艦艇の船体に金を掛けるなんて世も末だ」

 「平甲板だから艦上機も運営できるのだろう」

 「ヘリは運用できるだろうが輸送が主任務だし」

 「今のところ、高千穂と達磨島への輸送が重要だよ」

 「ところで、端のドックで作ってる、あれは?」

 「浮体式洋上風力発電ですよ」

 「役に立つのかね」

 「水深30m以下の浅瀬でなく、深い水深でも発電できるもので津波に強いらしいです」

 「台風が怖いだろう」

 「風が強くなると自動的にプロペラが固定されるので」

 「あと、灯台やヘリのプラットホームとしても運用できるそうです」

 「というより、灯台の機能がなかったら怖すぎる」

 「高千穂は遠浅なので固定式の風力発電の人気がるようで・・・」

 「なんでそんなに高千穂に人気が詰まる」

 「抽選制衆議院制が好まれたようです」

 「やれやれ・・・」

 

  

 北アフリカ戦線

 ドイツ・イタリア軍が押さえたベンガジ港の東にアフダル山脈が広がっていた。

 標高600m級、東西250km、南北30〜50kmの山間はキレナイカ唯一の穀倉地帯で

 イタリア軍が灌漑をおこない、食糧を増産し、戦線の食糧を支えていた。

 現地の食糧自給率が大きければ、輸送は軽減されやすく、

 前線の独伊軍戦力は、その分だけ増強される。

 

 前線

 砲弾と爆弾の爆炎と爆音が戦場を包み込み、

 上空をイギリスとドイツの戦闘機と爆撃機が乱舞し、

 地上では互いの砲撃と機銃掃射が塹壕を越えて交差し

 センチュリオン戦車とタイガー戦車が撃ち合っていた。

 スペック上、火力はタイガー戦車が勝り、防御力と機動力は対等だった。

 地の利があり、

 数量もタイガー戦車が勝っていた。

 エーリッヒ・フォン・マンシュタイン将軍は、高台に立ち、

 イギリス軍陣地のセンチュリオン戦車群を見下ろしていた。

 「ダルナ川防衛線は守れそうだな」

 「はい、渇水期ですがイギリス軍とインド軍の進軍は防げそうです・・・」

 タイガー戦車の砲弾がセンチュリオン戦車の上部装甲を貫いて破壊した。

 「あの戦車は、日本製なのか?」

 「日本はセンチュリオン戦車をライセンス生産していると聞いてます」

 「しかし、ソビエトが分裂したというのに、どうにも攻勢ができないな」

 「カザーク分離独立で南方資源が高くついてるとか」

 「まぁ 対ソ戦の可能性が減るのなら天秤は変わらんよ」

 「ロンメル将軍は、俺ならカイロにハーケンクロイツの旗を翻せたと気撒いてますよ」

 「ふっ あの男だと、兵士を磨り潰して、カイロで息切れしそうだな・・・」

 ユ・ゲイタ! (食事だぞ!) ユ・ゲイタ! ユ・ゲイタ!

 「またナポリタンか・・・」

 「イタリア料理は美味しいですよ・・・しかも・・・アルデンテ・・・」

 「無駄に水を使いやがって、砂漠戦に出られんではないか」

 「ふっ」

 「戦場で太ってどうする」

 「「「「あはははは」」」」

 「将兵たちに交替で食事をとらせろ」

 「はい」

 

 

 ヴィシー・フランス領インドシナ

 フランス人が増加するにつれ、

 インドシナ支配とインフラ拡大と反独が強まっていく、

 そして、その影響圏は広西省、広州省、海南島に及び、

 ユダヤ資本によって経済支配は、さらに強まっていた。

 フランス人たちはハノイをパリに見立て、

 ソンコイ川をセーヌ川に見立て都市建設が始まっていた。

 日本製の自動車が道路を、河川船がソンコイ川を行き来し、

 公共整備の発注に応えていたのは日本とアメリカだった。

 ソンコイ川上流

 日本人工事関係者がファン・シ・バン山(3143m)を見上げる

 「いよいよ。水力ダム建設か」

 「ダムが完成したらヴィシーフランスも本気でインドシナ支配かな」

 「中国側の水系が終わったら、ラオス川水系側でも建設するから工業国家になるだろう」

 「しかし、インドシナ人の反発も強まってる」

 「フランス人の残虐さも際立ってきてるけどな・・・」

 土木建設機械で山が削られ、

 インドネシア人、メオ族とザオ族が狩り出され、重労働を強いられていた。

 「フランス人とインドネシア人の紛争に巻き込まれるのは嫌だけどな」

 「というより、自分の首を絞めてる気がするのだが」

 「分かっちゃいるけど、今は資源と金が欲しい」

 「フランスとオランダは、民族存亡を賭けてるから利益率がいいし」

 「D520とソミュアS35でもお得意さんだしな」

 「郷愁で余計に買ってくれるのがいい」

 「どうせならトラックやブルドーザーでも買えばいいのに」

 「広西省と広州省の完全支配を狙ってるんじゃないのか」

 「おいおい、流石にまずいだろう」

 「別にいいんじゃないの」

 「フランス軍がお腹にインドシナ人を抱え込んで中国軍と戦争できるか、見物」

 「蒋介石も北と南から攻められたら弱るだろう」

 「どうでもいいよ。金になるなら利益を国に還元できる」

 

 

 南シナ海

 アメリカ太平洋艦隊

 ノースカロライナ、ワシントン

 サウスダコタ、インディアナ、マサチューセッツ、アラバマ、

 アイオワ、ニュージャージー、ミズーリ、ウィスコンシン、イリノイ、ケンタッキー

 モンタナ、オハイオ、メイン、ニューハンプシャー、ルイジアナ、

 

 レキシントン、サラトガ、

 ホーネット、エンタープライズ、ヨークタウン、

 ワスプ、

 エセックス、イントレピッド、フランクリン、バンカー・ヒル、

 ベニントン、ボノム・リシャール、オリスカニー

 戦艦17隻、空母13隻、重巡16隻、軽巡16隻、駆逐艦194隻

 エセックス 艦橋

 「提督。全機発艦しました・・・」

 機動部隊上空は、大編隊が飛んでいた。

 「空母艦上機だけで1000機超え」

 「世界最強の戦艦部隊に、世界最強の空母部隊か」

 「全ての艦種艦数、質量ともに世界最強でしょう」

 「しかし、日本は太平洋に新型艦隊を集めてシーレーンを挑発しても動じてないようだ」

 「戦争になると思ってないのでは?」

 「ふっ」

 「それより日本潜水艦はまだ見つけられないのか、もうすぐ、時間だぞ」

 「いえ、全力で捜索してるのですが」

 「必ずいるはずだ。時間まで探せ」

 「はっ」

 「日本海軍に動きは?」

 「南沙群礁近海で軽巡、大淀1隻。駆逐艦、吹雪、白雪、初雪、叢雲の4隻が遊弋してるそうです」

 「ふっ 赤城と加賀をイギリスに売った代償がどうつくか楽しみだ」

 「ええ、後悔することになるでしょう。もっとも全艦隊が揃っていたところで敵ではありませんが」

 「そろそろ、時間だな」

 「はい」

 十数分後、

 戦艦ニュージャージー、ミズーリ、

 空母エンタープライズ、ヨークタウン、

 重巡ピッツバーグ、コロンバスに1本ずつ魚雷が命中した。

 エセックス 艦橋

 「日本潜水艦が近くにいるはずだ。何としても発見して仕留めろ」

 「日本と開戦だ」

 アメリカ全機動部隊が戦闘態勢に入って、対潜水艦作戦を開始、

 機動部隊は南シナ海全域で対潜哨戒を展開していく、

 “重巡ピッツバーグより、全艦隊へ。不発魚雷はアメリカ製Mk14である”

 “繰り返す、重巡ピッツバーグより、全艦隊へ。不発魚雷はアメリカ製Mk14である”

 “もう一度、繰り返す、重巡ピッツバーグより、全艦隊へ。不発魚雷はアメリカ製Mk14である”

 「て、提督・・・いまの・・・」

 「む、無線・・・聞かれてしまってるよな」

 「ええ、もし、日本海軍が無線をレコードに録音していたら・・・」

 「「「「・・・・」」」」 ため息

 

  

 南沙群礁

 航空基地 管制塔

 日本軍将校

 「アメリカ機動部隊が攻撃された」

 「どうやら、味方の潜水艦に雷撃されてしまったようです」

 「はぁ どんな演習をしてるんだ」

 「ひょっとして、開戦の口実にしようとしてたのでは?」

 「そんなことしたら、核爆弾を降らせることになるが」

 「アメリカは日本が原子爆弾を保有していることを知らないのでしょう」

 「成形炸薬弾頭の砲弾と爆弾を保有してることも・・・」

 「やれやれ、運がいいのか悪いのか・・・・」

 

  

 シェトランド諸島

 山を刳り貫いたトンネルの中に50口径173mmK18砲が格納されていく、

 射線は狭められたが空襲や艦砲射撃による破壊を免れることができた。

 そして、射程29600mは、戦艦の射程に及ばなくても戦艦の接近を阻ませることができた。

 さらに強力な76.1口径283mmクルップK5列車砲もトンネルに配備され、

 その射程は61000mに及び、戦艦の射程をはるかに超えていた。

 ドイツ軍司令部

 「今日も霧か・・・」

 「レーダー頼りです」

 「まぁ この砲があれば、ポケット戦艦を配置しても何とか戦えるだろう」

 「水上艦艇での通商破壊作戦は諦めたので?」

 「グラーフ・ツェッペリンと艦隊を組んで遊撃機動部隊として運用されるが」

 「作戦海域はシェトランド諸島近海になる」

 「いざとなったら砲戦に投入されることもあるだろう・・・」

 ドイツ軍のレーダーが反応し、

 霧の海に向かって砲撃と機銃掃射が始まる。

 不意に海岸に現れた舟艇から何かが回転しながら浜を上がっていく、

 数十個が登り切って十数秒後、爆発していく。

 静寂の浜辺

 大車輪にロケット筒のようなものが取り付けられたものが転がって、破壊されていく、

 「・・・また、妙な物で攻撃してきやがる」

 「地雷の有無を確認してるのでしょうか」

 「それにしては轍が細すぎる」

 「将兵の神経を苛立たせる作戦なのでは?」

 「それなら、数百年前からイギリスは成功してるよ。逆撫でばかりしやがって」

 「被害は?」

 「鉄条網が4か所乗り越えられ、ジープが1台破壊されました」

 「炸裂弾による負傷兵4人。軽傷です」

 

 

 破壊と創造は表裏一体、

 イギリスとドイツ・イタリアが戦い、カザークと中国が戦っている間、

 日本とアメリカは、海外発注の利益で潤っていた。

 日本は、社会基盤が元々乏しかったことから即効性が高く、

 日本国全土で産業が大きくなっていく、

 低賃金で質の良い商品を大量に作り、

 何を作っても売れるのであれば、幾らでも投資がなされていく、

 アングロサクソン資本とユダヤ資本も利益率の良い日本企業株を購入し、

 日本製品を中国で転売して利益を上げた。

 東京

 政府関係者が皇居を見ていた。

 「江戸城を再建することに意味があるのか」

 「日本の首都だけ城郭がないのは寂しい」

 「ワシントンにはない」

 「あんな新参の国と一緒にすんな。日本には歴史があるんだよ」

 「こういう金のかかるときに城を建設していいものかね」

 「ほら、心の故郷ってあるだろう。江戸城で日本を思い出すって・・・」

 「おまえ、日本からの人口流出が増えて、心配になってるんだろう」

 「だって、高千穂の連中、銀行券くれなかったら」

 「石油売却と農産物で稼いだドルとポンドで銀行決済するって言うんだぜ」

 「高千穂州の暴走を抑えるはずの抽選制衆議院に暴走されちゃ駄目だろう」

 「1年任期議員と思って舐めてたら、OB会派作って入れ知恵しやがるし、とんでもないことになった」

 

 

 

 空母赤城、加賀からD520戦闘機、99艦爆が飛び立っていく、

 そして、イラストリアス、フォーミダブル、ヴィクトリアス、インドミタブル、

 インプラカブル、インディファティガブルからも艦上機が出撃していく、

 機動艦隊は、戦艦4隻、空母8隻、巡洋艦8隻、駆逐艦24隻に達し、

 夜陰に乗じフォークランド(マルビナス)に接近し、

 夜明け前に艦上機を発艦させた。

 大編隊の移動は、対空レーダーでドイツ軍の知るところとなり、

 迎撃機が滑走路を離陸していく、

 マルビナス(フォークランド)諸島上空で、D520戦闘機と

 バルケンクロイツのマークを付けた捕獲機は空中戦を展開し、

 イギリス航空部隊の数と質の優性がフォークランド航空戦の勝敗を決した。

 

 

 マルビナス(フォークランド)諸島

 F4FとP40戦闘機が滑走路で燃えていた。

 制空権はイギリス機動部隊から発艦したD520戦闘機と99艦爆が支配し、

 飛行場は爆撃され、

 脱出し損ねた武装商船3隻とUボート5隻が湾に沈み、

 埋め立てられた戦艦も爆撃で破壊されていく、

 パウル・ハウサー将軍は、防空壕から戦況を見守っていた。

 「将軍。最後の戦闘機が撃墜されました」

 「上陸作戦が始まるか。それともこれで終わりか・・・」

 「まだ、潜水艦基地としての機能は残っています」

 「占領されない限り島は戦えるはずです」

 「赤城と加賀のイギリス売却は聞いていたが航空戦力で、これほど差が生まれるとはな」

 「いくらイギリスが海軍国でも赤城と加賀の就役が早過ぎます」

 「日本人将兵が操艦してるのでは?」

 「まぁ それは拿捕でもしない限り、わからんだろうな」

 「どちらにせよ。艦砲射撃の洗礼を受けるだろうが」

 将軍の言葉は現実になった。

 戦艦4隻の艦砲射撃がマルビナスの大地に降り注ぎ、

 基地設備を破壊していく、

 「将軍。リバダビアとモレノの射程外から撃ち込まれてます」

 「30cm砲じゃ勝てんか」

 「あれは、戦艦を接近させないためですし」

 「遠距離砲撃で命中率を落とす戦術は成功しています」

 「期待できるのは出撃の間に合ったUボート15隻と付近にいるUボート5隻です」

 「それとシュペーと仮装巡洋艦7隻・・・」

 「機動部隊が遊弋している以上、水上艦艇は期待できそうにない」

 「コロッサス型と護衛空母が輸送船団に配備されるようになってから」

 「ポケット戦艦の損失は増え、戦果が著しく減っている」

 「無事にドイツ本国に帰還してくれるなら幸運だろうな」

 「それと脱出したUボート8隻は、魚雷、燃料、生鮮食料、水が不足しているはず」

 「急いでたからな・・・」

 戦艦の大口径砲弾が防空壕の近くに落ち、

 激震と爆音に襲われ、防空壕の中が噴煙に包まれる。

 

 空母 赤城

 機動部隊とフォークランド諸島の距離は100kmに満たなかった。

 D520戦闘機と99艦爆は、編隊を組む間もなく、

 五月雨式に着艦と燃料補給と爆装と離艦を繰り返した。

 「提督。艦隊後方のUボート2隻を撃沈したそうです」

 「そうか・・・日本の大型艦艇を購入するたびに戦況の転機が訪れるな」

 「癪に障りますね」

 「長門を外しただけでも良しとするか」

 「この赤城と加賀もですが、長門も長距離航行向きではありませんね」

 「だが空母は大型がいいということはわかったよ」

 「確かに・・・」

 「日本は、65000t級空母を建造してるそうです」

 「ふっ そうでなければ大型空母を売ったりすまい」

 

 

 

 

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 月夜裏 野々香です。

 日米開戦は不発魚雷で回避されたようです。

 重巡ピッツバーグ艦長と、不発魚雷の改良をしてないアメリカ海軍に感謝しましょう (笑

 

 

 ユダヤ海軍

 戦艦8隻、小型空母1隻、強襲揚陸艦6隻、軽巡17隻、駆逐艦36隻、

 ルベン(金剛)、シメオン(比叡)、イッサカル(榛名)、ゼブルン(霧島)、

 ダン(伊勢)、ナフタリ(日向)、ガド(扶桑)、アシェル(山城)、

 ガリラヤ(鳳翔)

 メギド(神州丸)、アララト、シナイ、オリーブ、モリヤ、ゲリジム、

 アフェク(天龍) カナ(龍田)

 ツロ(球磨) アコ(多摩) ハモン(北上) ハロシェテ(大井) ケデシュ(木曾)

 シロ(長良) キネレテ(五十鈴) ハマテ(名取) ラマ(由良) ラマ(鬼怒) リモン(阿武隈)

 ヨクネアム(川内) ガテ・ヘフェル(神通) シムロン(那珂)

 サリテ(夕張)

 峯風、澤風、沖風、島風、灘風、矢風、羽風、汐風、

 秋風、夕風、太刀風、帆風、野風、波風、沼風

 神風、朝風、春風、松風、旗風、追風、疾風、朝凪、夕凪

 睦月、如月、弥生、卯月、皐月、水無月、

 文月、長月、菊月、三日月、望月、夕月

 

 

 

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第14話 1945年 『銃声とカザーク再燃』
第15話 1946年 『高千穂と扶桑は、市営崩壊熱発電で』
第16話 1947年 『権力者にしてやるニダ♪』