月夜裏 野々香 小説の部屋

       

仮想戦記 『白亜の遺産』

 

 第25話 1956年 『アメリカと契約して×××になるニダ〜♪』

 アメリカ合衆国 白い家

 男たちが悪巧みを企てていた。

 「暴動を何とかしろ」

 「現状では難しい」

 「中産階級に “もっとお金を使わせろ” “もっと捨てさせろ” “無駄遣いさせろ”」

 「“季節を忘れさせろ” “贈り物をさせろ” “組み合わせで買わせろ”」

 「“切っ掛けを作れ” “新作を出して流行遅れにさせろ” “容易に買わせろ” “混乱させろ”」

 「そうすれば低級層に金が回る」

 「偽預言者作戦ですね」

 「既にやってるんですけど」

 「テレビと映画は?」

 「テレビも映画も腹を膨らませてくれないし、病気や怪我を直してくれないからな」

 「国民の暴動を押さえるためには戦争しかない」

 「労働運動を押さえるため、国外の商品を買ったのが仇になったか」

 「まぁ それもあるが予想外に、外国製の商品の出来が良くて安くてな」

 「こうなったら宇宙ロケットを上げようか。国民に夢を」

 「もう手遅れだろう」

 「カザークは所得紙幣の上限を決めたし。日本はベーシック・インカムを決めたし」

 「いや、日本の場合、最低限所得保障金でなく。利息還元保障金だそうだ」

 「どっちでも同じだ」

 「おかげで、アメリカ国民はカザークか、日本に学べという」

 「一部は、それが駄目なら共産化だと騒いでる」

 「じゃ アメリカも国民皆保険制度で妥協を・・・」

 「反対! 保険会社が潰れるだろうが」

 「じゃ ほかの国の国民皆保険制度を潰して、そこで保険会社やればいいだろう」

 「どこの国がやる」

 「だから国際協定結んで・・・」

 「そんな国があるのか」

 「だから中国とか」

 「もうやってる」

 「日本とドイツ」

 「戦争になるぞ」

 「なら南アメリカ諸国は? 飼い犬の在ブラジル朝鮮人に協力させればいい」

 「なるほど、我々の非正規軍隊を使うわけか」

 「あのバカども嗾けて、南アメリカ諸国の国民皆保険制度を潰して、保険参入・・・」

 「国際協定なら、俺たちも便乗できるし」

 「しかし、それが成功するまで反対!」

 「だけどなぁ 国内の暴動が激しくなってきてるからな・・・」

 「どこかの国がアメリカに宣戦布告してこないだろうか」

 「それはないと思いますが」

 「んん・・・・シンガポール海峡を封鎖して日本の石油を断つ」

 「遠回りすれば運び込めるだろう」

 「だが日本と扶桑は高千穂と違って油田がない」

 「カザークで石油が発見されたので難しいかと」

 「それに日本は地熱、風力、水力、潮汐、太陽光熱発電を増やして火力発電所の比率を減少してる」

 「また、電化も進めているので、ガソリン車は減少している」

 「じゃ 日本は着々と弱点を消してるわけか」

 「原子力発電所は?」

 「確実にあると思われるのは高千穂、扶桑、達磨、ポナペ島で20万kwほどと思われます」

 「出力が小さいようだな」

 「たぶん、プルトニウム生産用でしょう」

 「ほかに崩壊熱を利用した発電所を高千穂と扶桑に分散させてるようです」

 「あと日本のウィークポイントは、鉄だろうか」

 「では、鉄を止めれば・・・」

 「元華銀行が中国の資源を押さえてるよ」

 「だが日本は元華銀行の5パーセントの権利があるし」

 「経済力に任せて鉄を買っている」

 「それに日本は鉄の代用品を使ってる節がある」

 「本当に?」

 「日本の軍艦が大き過ぎるんだ」

 「大き過ぎる?」

 「つまりトン数の割に軽いから艦体そのものが一回り以上大きい」

 「まさか」

 「船体をアルミで作ってるのでは?」

 「かもしれない」

 「しかし、装甲なしでは戦えまい」

 「だが、積載量が大きければ戦いやすいはず」

 「どう思うね?」

 「ミサイル技術が向上してる」

 「水上艦艇の射程が伸びて、水平線の向こう側の敵艦が攻撃可能になっている」

 「つまり、通常艦艇の空母化で、空母の役割は、哨戒や艦隊防空だけでよいことになるだろう」

 「じゃ 艦艇に装甲は要らないと」

 「というより、装甲の重要性が低下している」

 「となると、日本の弱点は食糧?」

 「日本はサングリーン60なる農業ビルを建設している、たしか、敷地面積を40倍に水増しできる」

 「日本と扶桑の耕作地は1500万kuほどだが」

 「その気になれば7500棟分。40分の1の敷地面積37.5万kuで補える計算になるな」

 「まさか、そんな」

 「日本は機械化も自動化も進んでる」

 「そうなったら面積当たりの農業従事者は、アメリカと変わらなくなるだろうし」

 「建物の中だから、安定した食糧生産と出荷が可能になるだろう」

 「逆にサングリーン60を10000棟も建設すれば牧畜だって可能だろう」

 「たとえ作ったとしても75万ku分で済む計算になるし」

 「都心部に農耕ビルを建設すれば輸送費が少なくて済む」

 「当然、壁で防護されてるから、我々が計画してるバイオ作物の侵食も防がれてしまう」

 「「「「・・・・・」」」」

 「日本の弱点は?」

 「地震、津波・・・」

 「「「「・・・・」」」」

 「朝鮮人を日本に送り込んで対外的な恐怖を煽らせればいい」

 「朝鮮人に軍拡を助けさせ、日本人の軍人軍属を増長させ」

 「こっちが軍事的な圧迫を加えれば、日本はGDP限界まで軍事費を上げるはず」

 「社会資本は失われるだろう」

 「後は、馬鹿な軍人を煽って暴走させて、中国辺りと戦争させればいい」

 「へとへとになった頃、我々が叩き潰せばいい」

 「しかし、日本は核兵器を持ってる」

 「シンガポール海峡を封鎖してみたらどうだろう。日本が怒って宣戦布告してくるかも」

 「アメリカ西海岸とハワイが核攻撃されるだろうが」

 「核攻撃からアメリカを立て直す前に、マレーが日本主導で独立する」

 「マレーに白人を移民させればいいだろう」

 「フランス領インドシナ。オランダ領インドネシアとも人口比で負けてる」

 「その上、先住民は武装しているし。とてもマレーまで移民させられない」

 「なんで先住民が武装してるんだ?」

 「武器を売りつけるため、誘い水で武器を先住民に売っただろうが」

 「いまじゃ 武器輸出で反発されてるのは我々で、ソビエトが最大の武器輸出国ですよ」

 「ぬかった」

 「もう、どこかの国を挑発するしかないのでは?」

 「インドネシアとインドシナ内戦に参戦しては?」

 「そういう声はあるが、攻撃されてもいないのに侵略するのは難しい」

 「だいたい、アメリカ人の士気が上がらないだろう」

 「インドネシアに投資して、インドネシア人にアメリカ人を殺させればいい」

 「戦車に守らせてるのに? 小銃持った先綬民が勝てるものか」

 「じゃ インドネシア人とインドシナ人にもっと武器弾薬を供給すれば・・・」

 「「「「・・・・・」」」」 にやぁ

 

 

 日本で国民基金が執行されると公定歩合が引き下がっていく、

 例えば空母1隻建造で1兆円で全て国債で賄うなら新札が増刷され

 公定歩合5パーセントなら500億が人口で割られ国民基金で配られる。

 公定歩合1パーセントなら100億が人口で割られ国民基金で配られる。

 むろん、政府主導の財政投資で新札が印刷されることもあったが、

 民間需要でも増刷される。

 人々は、公定歩合が引き下がればお金を借りやすくなり、

 家や車をローンで買いやすくなっていた。

 また、銀行より利率の良い投資先があれば株投資、社債投資を増やし、

 銀行預金が不足すれば日銀は新札を刷するため増刷分の公定歩合が国民基金に配られていく、

 関係者たち

 「国は基幹産業で増刷。国民も投資で増刷か」

 「普通、民間活力がるとき、邪魔しないよう財政投資を止めるもんだが」

 「こういうのを異常事態というのかね」

 「残念だけど、公共設備が足りな過ぎてね。設備投資も足りない」

 「累進課税の所得税メインだからお金持ちには嫌われてるが」

 「鉄道も道路も橋も発電所も必要ってわけだ」

 「官民の相乗効果で増刷するしかないね」

 「毎月、振り込まれる国民基金を見ると笑えてくるが・・・」

 「物価は安定してるよ。今のところ」

 

 人口が気薄になれば土地収用が容易になった。

 扶桑移民と高千穂移民により、

 日本はドイツのアウトバーンを真似た高速道路建設が可能になっていた。

 補修がしやすい6車線が標準になり、マイクロ波線が埋設されていく、

 高速道路の強化コンクリートの厚みは100cmになり、

 勾配は可能な限り小さく作られ、大型航空機の離着陸も可能になっていた。

 緩やかにカーブした道路は、眠気を押さえ、

 とはいうものの新幹線が優先で、自動車道の建設は後回しになっていた。

 しかし、自動車の車間距離や速度をマイクロ波線を利用して制御できるようになると状況が変わる、

 ドイツ人の運転手はアクセルから足を離し、ハンドルから手を放していた。

 視線は注意深く周囲を見渡していたが速度は一定で、

 カーブに合わせてハンドルが動いていく、

 「こりゃ参った」

 「鉄道の方が速く大量輸送が可能なのですが」

 「自動車は利便性が高いですし自動車道路が主流になっていくでしょう」

 「つまらんがな」

 「確かに」

 「ドイツでも取り入れたいものだ」

 「その方が将来性があるでしょうね」

 「しかし、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンは、ドイツ発祥の伝統でもある」

 「日本のようには捨てられないし」

 「大手自動車産業は小さな町工場と電気自動車で競争したがらない」

 「日本でも反発がありましたが強行しましたよ」

 「そうだろうな」

 「しかし、ガソリン車やディーゼル車でも磁気誘導は可能かもしれないな」

 「ドイツ人は面白くないかもしれないが」

 

 

 ビルマ独立後、

 石油、銀、鉛、亜鉛、銅、ニッケル、錫、タングステンが日本やドイツに輸出され、

 対価で、日本とドイツのビルマ社会基盤の受注合戦が始まる、

 ビルマがより早い近代化を望むなら、

 治外法権的な日独租界を承認するよりなかった。

 無論、ビルマ人の反発もあった。

 しかし、既に日本は、洋上風力発電で電力供給でビルマ経済に食い込み、

 独立運動でイギリスにもビルマにもつかず、中立であったことから信頼されていた。

 ビルマは多民族・多言語国家で、異民族に抵抗感が少なく、

 日本とドイツは互いに牽制し、削ぎ合うと計算されていた。

 ビルマ空軍基地

  双発戦闘機エフライム

   全長12.49m×全幅12.81m×全高3.43m  翼面積36u

   自重4220kg/最大離陸重量9350kg

   推力2400kg×2  最大速度1456km/h  航続距離1830km

   12.7mm機銃×6、搭載武装450kg×2発、ロケット弾10〜16発

 ドイツ人と日本人

 「なんで、エフライムなんだ」

 「捨て値の中古F80シューティングスターを合わせたようなもんだし」

 「たくさんあるから、国際後進国規格みたいになったんじゃないの」

 「性能も悪くないし」

 「そういう玉虫色で解決するのはどうかと思うね」

 「結局、国産でジェット機を作れなければ外国製を買うしかない」

 「それで性能がある程度満足できるものだと、これになるんじゃないの」

 「どうせならMe262でやってくれよ」

 「そういや、Me262は後退翼だから改造しやすいか」

 「おいおい、MeP.1110/IIは売れるぞ」

 「中古の寄せ集めのエフライムが安いからな」

 「日本は何でいきなり陽炎なんだ。性能が良すぎないか」

 「ああ・・・試験機は多かったけど、最初の量産機が陽炎だっただけ」

 「なんか裏がありそうな現象だな」

 「あはははは・・・」

 

 

   

 オランダ=インドネシア

 白人軍とオランダ独立軍が銃撃戦を繰り広げていた。

 華僑、ロシアマフィア、列強の武器商人が先住民に武器弾薬を密輸し、

 先住民はゲリラ戦で日本軍と戦い続けた。

 オランダは、資源を輸出して武器弾薬を購入し、先住民と戦い続けるしかなかった。

 こういった状況はフランス領インドシナと同じで、

 両地域の戦局は内戦といってもよく、白人軍の苦戦が続いていた。

 ジャカルタ

 オランダ国会にオランダ国旗が翻っていた。

 多数派を占めるはずのインドネシア人は議員に慣れず、

 オランダ人と東欧諸国人が議員になっていた。

 オランダ人と東欧人の議員たち

 「アメリカの参戦は?」

 「ロビー活動は続けてるよ」

 「あいつら、どういうつもりだ」

 「もっと利権が欲しいだけだろう」

 「これ以上、アメリカに利権を渡せるか」

 「日本は?」

 「民需限定なら協力できると」

 「オランダが力をつけると海峡封鎖が怖いのだろうな」

 「冗談じゃない。核兵器持ってる国を怒らせるものか」

 「核兵器を持ってるから列強の核兵器を恐れてるのだろう」

 「ユダヤ資本が先住民に武器弾薬を流してる節もある」

 「まさか、裏切る気か」

 「元々 味方じゃないだろう」

 「こと、取引でいうと日本やドイツが信用できるからな」

 「面白くない」

 

 

 石炭の価値は徐々に低下し、

 石油から電気の時代になっていた。

 夕張炭鉱

 百数十か所で3000mほどボーリングされ、爆弾が仕掛けられ、爆発した。

 大地が盛り上がり土砂を吹き飛ばした。

 土木建設機械が石炭と一緒に土砂を運び去っていく、

 「こりゃまた、派手なことを」

 「石油備蓄で必要になってね」

 「地盤は、扶桑半島が強いだろうに」

 「列島利権者が扶桑と高千穂優先を怒っててね」

 「側壁を厚くしても内地に備蓄基地を置きたがってる」

 「まぁ 廃鉱は増えていくだろうし。土砂はコンクリートで使うからいいけど」

 「夕張炭鉱も終わりか」

 「石油備蓄基地になれば石油精製所と化学工場を建設することになるし」

 「雇用は大丈夫でしょう」

 「長崎の軍艦島も石油備蓄基地になるだろうな」

 「石炭の時代も終わりか」

 「国内はね。海外は露天掘りで安いし、石炭は発電所で使うから」

 

 

 国防省技術研究本部

 マイクロ波線の上を4足歩行の機械が階段を下りていた。

 駆動部の機械制御と電力を外部に頼り、

 素材をカーボン、シリコン、ケブラ、チタンなど複合素材にしたことで、軽量化に成功していた。

 将校たち

 「こんなモノを作ってるから正面装備が疎かになるんだ」

 「アニメのおかげで、志望者が尽きないですからね」

 「人型ロボットの次は、巨大リモコンロボットで再燃か。罪作りな連中だな」

 「でもまぁ マイクロ波線の上だけならロボットの将来性は高いですよ」

 「そんなに電気を使いたいのか」

 「なんか、発電所建設が増えてるのに省エネが増えてますからね」

 「どうしてもマイクロ波網を増やさないと、電力事業者たちが困るようなので」

 「機械産業と電力事業者のための軍隊か」

 「機械産業だけの軍隊より健全かも」

 「ふっ こりゃ 次期戦車はディーゼル電気推進の戦車に本決まりだな」

 「じゃ また、発電所建設ですね」

 「もう、純粋な愛国者はいないのかね」

 「あはははは、魚心あれば水心・・・」

 ガタッ!

 「あれ・・・倒れた」

 「「「「・・・・」」」」

 「もう駄目だろう」

 「軍人は保守的で困る。もうちょっと創造性や新規性を持ったらどうです」

 「白亜に壊れたメンテナンスロボットがなかったら、こんな予算は認めなかった」

 「集積回路をもっと小型化できたら、もっとすぐれた物を作って見せますよ」

 「とにかく、予算は、ほどほどにしてくれ」

 「マイクロ波線のあるところしか使えない陸上装備なんて、対外的に無能だ」

 「はいはい」

 「「「「・・・・・」」」」 ぶっすぅ〜

 

 

 

 宮古島(159.22ku)は、沖縄列島の台湾寄りの洋上に浮かんでいた。

 沖縄側の久米島との間は、220kmもの海原が広がり、

 外国船が行き来する海域の哨戒基地として価値が高かった。

 宮古島駐留基地の正規軍将校200人は、主兵装を操作する中核部隊だけで編成され、

 小銃10000丁分が基地地下に保管されていた。

 外国艦船の動き、あるいは大型輸送機が近づけば警戒レベルが上がり、

 必要なら島民に武器弾薬が配布する。

 中国船が領海に近づいたとレーダーサイトから報告を受けると、

 町内会青年団50人は予備軍の制服に着替え

 小銃を受け取ると10人単位で配置についた。

 海岸近くの高台

 上空を燃費の良さそうな指揮連絡機“微風”が滞空していた。

 戦場指揮の軍曹は、無線で司令部とやり取りし、

 警官は双眼鏡で沖を監視していた。

 予備軍兵士たち

 「ったくぅ 仕事中に限って漁船きやがる。嫌がらせか」

 「俺は頭いてぇ」

 「二日酔いかよ」

 「昨夜。泡盛飲みすぎた」

 「ふっ 最近、中国漁船が増えてるんだよな」

 「アメリカがエンジンを売ってるんだろう」

 「日本もエンジンを売ってるんじゃないの、資源欲しさで」

 「鉱物資源欲しさで、漁業資源を失ったら割損だろうが」

 「まぁ 日本が売らなくても、ほかの国が船舶用エンジンを売るらしいからね」

 「その辺は、通産省と農林水産省の確執なんだろうな・・・」

 「でも中国との取引でそんなに儲かるんかね」

 「台湾の西海岸線の沖合に洋上風力発電がずらって並んでるだろう」

 「中国大陸の沖合に5基作ると、日本に1基分作れるらしい」

 「電力を売るだけだけど、長い目で見るとそうなるらしいよ」

 「なんか、ぼろいな、それ」

 「だけど、中国の難民が押し寄せてきたら怖いな」

 「難民受け入れは白人と黒人だけに限定して」

 「黄色人種はエジプトに金を払って難民受け入れ所を作ろうって計画があったような」

 「そういえば、そんなことを新聞に・・・」

 軍曹と警察官が振り返る

 「よし、ご苦労。全隊。帰還する」

 「「「「・・・・」」」」 敬礼

 

  

 中国

 多国籍金融資本 元華銀行が中国経済を支配していた。 

 中国政府は元華銀行に借金して、元紙幣を発行し、国家運営をしていた。

 ユダヤ資本が印刷する紙幣は、複製困難で偽札の台頭を許さず、

 紙幣の発行量が知れると国際的な信用が高くなり、

 中国経済は安定した高い成長率を見せた。

 しかし、高度成長の光が強まれば影も濃くなっていく、

 外資と国民党利権を中心に富が肥大化し、不正腐敗が急速に広がり、

 民衆を押さえるため少数民族のウィグル族とチベット族を武装させ、漢民族を鎮圧させていた。

 中国人と日本人

 「ここに建てるある」

 「しかし、貧富の格差を考えると背伸びのし過ぎでは? 住む人がいない・・・」

 「大丈夫ある。みんな、中国国民党員の家族。保守利権族ある」

 「そりゃ 資源をいただけるのなら・・・・」

 「どんな災害にも耐える世界一の住居ビルを建てるある」

 「中国の建設会社は?」

 「中国の建設会社は中国人の家でも建ててればいいある」

 「はぁ・・・」

 日本と変わらない、

 というより資源を叩き売ることで日本で建設されてるモノより高価な住居ビルが建設されていく、

 中国国民党官僚と同等の住宅ビルに住んでいるのは、キュラソー島のユダヤ人たちだった。

 

 日本人たち

 「元札の信用が増してるようだ」

 「元札の総量がわかれば、需要と供給から物価を計算しやすいからね」

 「ユダヤ資本は今後、インフレを加速させるから、資源の買い時かな」

 「だがユダヤ資本は、いずれ、インフレからデフレ誘導させるはず」

 「元紙幣最多発行最安値で元紙幣を買い込み。デフレになったら元札で資源や商品を買えば得する」

 「結局、体制派は、反体制派が紙幣を持つのを嫌がるが、それ以上に庶民に紙幣を渡すことを好まない」

 「外患は反体制派に資本を回すのが美味しい」

 「日本もウィグル族、チベット族に?」

 「んん・・・つか、漢民族よりウィグル族、チベット族が良心的だからな」

 「あはははは」

 「ウィグル族警察とチベット族警察は増えてるの?」

 「外資族議員を誘導して、予備警備隊という形で、中国警察の下請け仕事で組織させたらしい」

 「民族派議員は反発してるが、ユダヤ資本が莫大な資本を投じてるし、もっと増えるだろうな」

 「そのうち、チベットとウィグルにもビル建設の受注が来るかもな」

 「確かに民族資本を作ってるからな」

 「そういえば、チベットとウィグルに太陽光熱発電を建設したらいくらになるか聞かれたっけ」

 「なに? お金次第で作るの?」

 「チベットとウィグルは涼しいし綺麗なところだよ」

 「観光になると思うな」

 「観光か、対価は、資源?」

 「当然、資源」

 「チベットもウィグルも資源がありそうだな」

 「でも元華銀行次第かな」

 「アメリカは資源があるから、入札で競争力があるのは資源を欲しがってる日本だよ」

 「でも、中国製を日本に輸出させないと入札させないとか騒いでなかったか」

 「日本の低級品産業を潰したがってんじゃないかな」

 「繊維産業に投資して合理化させてしまえばいいんじゃない」

 「化学繊維産業が邪魔するから」

 「まぁ 競争相手だからね」

  

 

 高千穂

 黒字貿易を利用して公共投資と設備投資を繰り返していた。

 高千穂は日本・扶桑と違って、赤道に近く、熱帯だったことから、

 高層ビルよりは、太陽光熱発電を建設し、

 電力と同時に太陽光を集束させながら地下を掘り抜いていった。

 その底部は、数百メートルに達し、膨大な土砂は公共投資と設備投資の材料になり、

 高層ビルより遙かに巨大な床面積を誇った。

 とはいえ、高台から景観を楽しみたい感情も強く、

 高層ビルの建設も少なくなかった。

 「太陽光熱発電の邪魔になるとかで辺鄙な場所に追いやられてしまったな」

 「結局、太陽光熱集光塔と高層ビルを兼用してもほかの棟の影が邪魔になるし」

 「邪魔にならない様、離れた場所に追いやられるからな」

 「しかし、農業国で、農業プランとも兼用するのは、どうかと思うな」

 「毒蛇と毒虫を怖がる人が多いからね」

 「被害が大きいから退治してるけど、どこからか入り込んでくる」

 「まぁ 当面は、商業で使ってもいいと思うがね」

 「しかし、地下で作るというのは・・・」

 「地下は側壁に穴をあけて橋梁を差し込んで、重量を分散してるから安定してる」

 「そうなの?」

 「1階建が積み重なってる感じかな」

 「深層部に行くほど側壁の地盤が固くて動かない」

 「地上に近づくと凝固剤で補強するからやっぱり安全」

 「上が塞がったら」

 「地下鉄で別の地下に行けるからやっぱり安全」

 

 

 高校生弓道部並び、回転する的に向けて矢を放っていく、

 矢は英数字の一つに刺さり、

 見物人は、自分の遺伝子コードと英数字を見比べていく、

 運が良ければ衆議員が当たり、

 不正が発覚すると、稀に官僚、大企業の臨時監査官が当たることもあった。

 見物人たち

 「・・・外れか」

 「俺も」

 「いいいなぁ」

 「当たるとは思ってなかったけどね」

 「当たっても断わる人間もいるし、その時は、もう一度、抽選するから」

 「外れと思って家に帰ったら、衆議員当選状が届いたことがあるらしいけど」

 「いいなぁ」

 「なんで人口の倍も桁があるんだよ。紛らわしい」

 「だから遺伝子がそれだけ桁が大きいんじゃないの」

 「すげぇ 羨ましい」

 「そんなにいうなら日本でも抽選制衆議院やればいいだろう」

 「衆議員が世襲したがってるし。利権団体が世襲を支援してるから」

 「国民が選挙で落とすぞって脅すしかないかな」

 「じつのとこ、どうなの?」

 「いま、抽選制推進議員は3分の1だから、もうちょっとかな」

 「じゃ 高千穂で日本と扶桑に圧力をかければ・・・」

 「圧力をかけて3分の1かな。政界財の既得権は強い」

 「まぁ 衆議院の多数決で、官僚と役人がクビを切られるからね」

 「癒着してる利権集団も反発するだろうな」

 

 特別に改造された実験用の陽炎が飛び立っていく、

   空虚重量6620kg/最大離陸重量13000kg

   全長14.1m×全幅8.4m×全高4.5m 翼面積30u

   推力5400kg  速度2450km/h  航続距離 800km〜3000km

   25mm機銃 ハードポイント8基

 パイロットはうつ伏せに寝てるような体勢で顎を台座で支えていた。

 “調子は?”

 「ベットがふかふかで、なんとなく寝てしまいそうな気分だ」

 “気を失うとヘルメットが感知して、気付け薬を撒くことになるぞ”

 「やめてくれよ」

 “電気ショックがいいか?”

 「どっちも御免こうむる」

 “胃がでんぐり反って、吐くことがないようにしてくれ、掃除が大変だからな”

 「気を付けるが、自信ない」

 “まぁ 自動着陸装置も試してみたいがな”

 「それは、後回しにしてくれ」

 “後ろは見えるか?”

 パイロットが画面を切り替えると後方が映し出された。

 「見える。何で見るのか不思議だが」

 “機外カメラで映したものを変換し”

 “映像を光ファイバーでコクピットまで引っ張り込んでもう一度、変換してる”

 「こんなモノむかしはなかった」

 “機密だ”

 「たくさん作ればいいのに」

 “研究室で作ったものだ。工場がないのにポンポン作れるか”

 「なんで作らないの?」

 “来年、兵舎を作り直すから後回しにされたんじゃないのか”

 「大正時代の兵舎だろうが、立て直して当然」

 “まぁ よくわからんがな”

 「ったくぅ 海軍が軍艦売られてから碌なことがない」

 “待遇は良くなったけどな”

 「それは言える」

 

 

 日本とドイツが南アメリカ大陸の足場としてアルゼンチンとチリに肩入れしていた。

 国民国家で大成するには、正道となる国家目標を定め、

 国民教育を成し、国軍を育て、税制を確立する必要があった。

 そして、不正腐敗の温床を崩し、世襲や利権階級を減らし、犯罪を検挙し、

 公平な競争を構築することだった。

 そうなれは民間活力により、豊かになっていく、

 アルゼンチンとチリで国民国家最大の障害は、地主制度であり、

 地主は利権を守るためアメリカ・ユダヤ資本と結託していた。

 むろん、アルゼンチン政府やチリ政府が国民一人一人から税を徴収するより、

 地主に徴収させた方が楽でもあった。

 フアン・ペロン大統領は離婚法を出すとカトリックの支持を失い、

 労働者層の支持も失いかけていた。

 しかし、日本が洋上風力発電を供給するようになると、

 発電所付近を中心に電力網と上下水道が作られ、人口が集まり、

 地主制に頼らない産業が形成され、大きくなっていく、

 洋上風力発電は海岸から20kmほど離れていた。

 電力会社は電力を作るだけでなく、

 海岸に向かう堤防を利用した海魚の養殖場も経営し、

 結構な利益を上げていた。

 日本人とドイツ人が集まってビールを飲み、刺身を食べていた。

 「どうも、ラテン系は、不真面目で困る」

 「ふっ まじめな国民は、ドイツ人と日本人くらいだろう」

 「ほかはいい加減な民族が多い」

 「しみじみそう思うわ」

 「フアン・ペロン大統領は辞任を決めたそうだ」

 「いいと思う。辞任なら次が駄目になったとき、戻しやすいし」

 「その時は恩を感じて、こちらの意に沿ってくれるかもしれない」

 「しかし、次の票が日本・ドイツ派に流れるか。アメリカ・ユダヤ派に流れるか不安かな」

 「まず、地主階級、カトリック地主をどうにかしないと国民が反体制、反国家になってしまう」

 「緩やかな方法なら、洋上風力発電を中心に資本を集約させ」

 「庶民を雇用していく方法もある」

 「しかし、金は地主に集まるからな」

 「その金を風力発電で集めて、街を作って、庶民側に回している」

 「時間を掛ければ、庶民と地主層の力関係は変わるだろう」

 「やり過ぎると我々がアルゼンチンやチリの敵と思われる」

 「まぁ 普通の国は、国民が国家を搾取するだけの敵だと見なしてる」

 「そういう国民は、警察も軍隊も敵を守る敵だと認識し始めるだろう」

 「隣国に逃げ出しても状況が同じならモラルが下がって、犯罪者が増えるだろうな」

 「しかし、アルゼンチンが近代化すると、それはそれとして怖いものがある」

 「ふっ 高千穂が近いからな」

 「しかし、対アメリカ対ユダヤ資本は強敵だし、単純な利害関係ではやっていけない」

 「それに、いまの人口なら問題ないだろう」

 「ドイツ人はアルゼンチンに入植しないので?」

 「いや、スペイン語はなぁ それに欧州人としての誇りを失うのは辛い」

 「ところで、ブラジルでブラジル人と朝鮮人が殺し合ってるみたいだが」

 「朝鮮人は外資の支援を受けて、ブラジルの権力層を結託している」

 「影では、左翼勢力を煽って、自作自演で戦わせてるようだが」

 「ブラジルの権力層も朝鮮人を利用して支配を強めてるし」

 「人の好いブラジル人は、朝鮮人と組んでるが、情報はダダ漏れ」

 「その調子で、朝鮮人は、南アメリカ諸国全域に広がってる」

 「アルゼンチンとチリへの侵入を食い止めさせてるが、難しいようだ」

 「んん・・・日本人に成り済まして入り込んで悪事をするのはやめて欲しいね」

 「ブラジルの反朝鮮を掲げるグループに武器を供給すればいいだろう」

 「アメリカ・ユダヤ資本も朝鮮人に武器を渡して、反アメリカ、反ユダヤを暗殺している」

 「でもなぁ アメリカ・ユダヤ利権は大きいし利益も大きいからな」

 「アメリカやユダヤ人と事を構えるのはまずい」

 「しかし、やらないとブラジルを押さえられて、次は、アルゼンチンとチリが戦場になるかもしれない」

 「それは、怖い怖い」

 「だいたい、政治的に中立しても、経済は規制なしの戦略戦争じゃないか」

 「まぁねぇ 取り分に遠慮があるか、抑制がないかだけだしな」

 

 

 ユダヤ人は3つの顔があった。

 一つは、各国で金融利権の一角を占め、国家間通商ネットワークを牛耳る多国籍企業主、

 もう一つは、本国が聖書のユダヤ人を標榜し、内戦で苦しんでいるユダヤ人、

 もう一つは、カリブ海の島に住むユダヤ人だった。

 キュラソー島(448ku)は莫大な富が蓄えられ、急速に近代化していた。

 ユダヤ人と日本人

 グラスが手渡された。

 ユダヤ人は、目を細めながらキュラソー酒の縁の動きに注視している。

 「島を一回りしてきたかね」

 「まるで地上の楽園ですね。天上人のような生活で羨ましいですよ」

 「一部の人間だけだがな」

 「・・・いい酒です」

 「オレンジのリキュールで島の特産だよ」

 「島への投資が多いようですが、これからも投資されるのですか」

 「西暦70年以来、ようやく手に入れたユダヤ人の、ユダヤ人による、ユダヤ人のための国土国家ですから」

 「イスラエル本国があの状態ですし」

 「ユダヤ人が安心して生きていける島々なので、できる限りのことはしますよ」

 「ユダヤ資本は、ベネズエラにも投資してるようで」

 「日本も恩恵にあずかってるだろう」

 「まぁ・・・」

 「時に例の広告を日本で頼むよ」

 「え・・・公共の電波でキスは、ちょっと・・・」

 「軽い、挨拶だよ、挨拶・・・」

 「い、いやぁ あれは駄目かも・・・」

 「まぁまぁ 飲みたまえ」

 「き、恐縮です」

 「しかし、イスラエルも、ようやく、5000t級巡洋艦を建造できそうだ」

 「おめでとうございます」

 「日本は50年以上も前に5000t級巡洋艦を建造している」

 「国力に占める人口の大きさを実感させられたよ」

 「イスラエルは建国して間もないのですから大変な偉業です」

 「我々ユダヤ人は商人で、養分を吸い上げる寄生虫のようなものだ」

 「人口は少なく。国防や製造はそもそも得意としていない」

 「しかし、独立した以上、必要最低限の戦力は保持しなければならない」

 「そうなると敷地面積を有効に使うのに小さな島は制約が大きい」

 「「「「・・・・・」」」」

 「達磨島と同じような建物を作って欲しい」

 「塔は集光塔を兼ねた巨大ビルで、ここと、ここと・・・・」

 ユダヤ人は、地図に印をつけていく、

 「・・・アルバ島3か所、ボネール島3か所、キュラソー島5か所、セント・マーチン島1か所の12棟だ」

 「資源やお金を戴けるのなら建設は構いませんが、お高いですよ」

 「支払うよ。我々は金払いがいいからね」

 「しかし、太陽光熱発電の構造は単純なモノですし。アメリカ資本でなくてもいいので?」

 「我々ユダヤ人は、アングロサクソン・キリスト教徒の中で異分子であるし」

 「イスラエルが独立してからは、互いの警戒感が増している」

 「戦争になれば紙幣の増刷が増え、我々ユダヤ資本のアメリカの支配権は強まる」

 「が、まだ時ではない」

 「CIAは間抜けでのろまだが力任せで押し切るときがあるし」

 「アメリカは物理的行使で優位だが、我々は実体のない情報と金融だけが武器だ」

 「なるほど、機を見てるわけですね」

 「その通り、時に、例の広告を頼むよ。日本でもっと売りたいんだ」

 「そ、そういわれても、公共の電波でキ、キスなんて・・・」

 「あ、いい娘がいるんだが紹介しよう」

 「え、いやぁ 仕事中ですので、それは・・・」

 「日本人は、遊び心がないぞ」

 「ほら、写真を持ってきたぞ “お み あ い” だ」

 アルバムが開かれ、日本人の目が輝く、

 「よく、お見合いなんて、よく、ご存じで・・・」

 「我々は “オ ト モ ダ チ” だろう」

 「あはははは・・・・」

 「なんなら、君のところの社長にも紹介してやるが」

 「いっ やぁ 社長は高齢ですし」

 「歳を取ってもな。添い寝だけでも楽しいぞ」

 「あははっは・・・・」

 「君の評価も上がって、出世に繋がる」

 「あはははは」

 「まぁまぁ もう一杯」

 「き、恐縮です」

 「と、ところで、朝鮮人に資金援助してる組織があるようなんですが心当たりありませんか?」

 『んん・・・しぶといな、こいつは・・・』

 「んん・・・スイス銀行を経由して幾つもマネーローダリングしてるようだ」

 「南アメリカ大陸で野心を持ってる組織だと思う」

 「組織・・・」

 「列強の金融業を一回りも二回りもされたらお手上げだよ」

 「香港ならともかく、インド、中華、アラブを経由されたら追跡不能になるな」

 『嘘くさいな』 ぼんやり

 「・・・・」

 「まぁまぁ もう一杯」

 「き、恐縮です。なんか、誑し込まれてるようです」

 「「・・・・」」

 「「あははははは」」

 

 

 南アメリカ大陸

 アマゾン川の車窓から

 !?

 はっ!

 ぐさっ!

 「だ、誰だ! 血が出たぞ!」

 「アメリカと国際協定を結ぶニダ!」

 「や、やめろ!」

 ぼっちゃん!

 うぅあああああああああああああああああ〜!!!!!!

 「ピラニアに食われる! 助けて」

 「ふっ ざまぁニダ!」

 !?

 はっ!

 ぐさっ!

 「だ、誰ニダ! 血が出たニダ!」

 「誰がアメリカと国際協定なんか結ぶか!」

 「や、やめるニダ!」

 ぼっちゃん!

 あいごーーーーーーーーーーー〜!!!!!!

 「ピラニアに食われるニダ! 助けてニダ」

 「ざまぁみろ」

 !?

 はっ!

 ぐさっ!

 「だ、誰だ! 血が出たぞ!」

 「アメリカと国際協定を結ぶニダ!」

 「や、やめろ!」

 ぼっちゃん!

 うぅあああああああああああああああああ〜!!!!!!

 「ピラニアに食われる! 助けて」

 「ふっ ざまぁニダ!」

 !?

 はっ!

 ぐさっ!

 「だ、誰ニダ! 血が出たニダ!」

 「誰がアメリカと国際協定なんか結ぶか!」

 「や、やめるニダ!」

 ぼっちゃん!

 あいごーーーーーーーーーーー〜!!!!!!

 「ピラニアに食われるニダ! 助けてニダ」

 「ざまぁみろ」

 !?

 アメリカ資本の手下の朝鮮人と、南アメリカ人の戦いが繰り広げられていた。

 

 

 征倭協会 (朝鮮族)

   南アメリカ大陸

        朝鮮民族シラギ戦線(ブラジル) 

   アフリカ大陸

        ピョンヤン戦線(ペナン)   テジョン戦線(ニジェール) 

        プサン戦線(チャド)      ソウル戦線(カメルーン) 

 外資によって南アメリカ大陸全域にラジオ放送局が作られていた。

 なぜか、朝鮮人たちが雇用されていた。

 標語

  “ブラジル人に金を使わせろ” “ブラジル人に捨てさせろ” “ブラジル人に無駄遣いさせろ”

  “ブラジル人に贈り物をさせろ” “ブラジル人に組み合わせで買わせろ”

  “購買の切っ掛けを作れ” “新作を出して流行遅れにさせろ” “容易に買わせろ”

  “ブラジル人を混乱させろ”

 

 対日戦略

 男たちが仮想戦記を書いていた。

 “日本は中国大陸を占領すると残虐に中国人を殺したニダ” カキカキ

 “日本は真珠湾を空襲して、第二次世界大戦に参戦したニダ” カキカキ

 “そして、アメリカ太平洋艦隊を全滅させて、ハワイを占領したニダ” カキカキ

 “日本軍は、アメリカ西海岸に上陸し・・・”

 “アメリカ人を残虐に虐殺しながらアメリカ合衆国東海岸ホワイトハウスを目指したニダ” カキカキ

 “日本の首相は言ったニダ”

 “日本は世界を征服すると、人類を全滅させると、世界を日本人のモノにすると”

 “日本、万歳! 万歳! 万歳!” カキカキ

 「やったニダ。大作ができたニダ」

 「これをアメリカ合衆国ホワイトハウスと議員、官僚、財界に郵送するニダ」

 「日本人は残忍な狂犬ニダ。世界征服の野心がるニダ」

 「アメリカ権力層の反日感情が強まって、日本を攻撃するニダ」

 「アメリカ軍は、日本に原爆の雨を降らせるニダ」

 「日独戦争も書くニダ。日本カザーク戦争も書くニダ。日本イギリス戦争も書くニダ」

 「日本と世界中を戦争させて、日本を滅ぼすニダ」

 「そして、今度は、朝鮮人が日本を逆占領ニダ」

 「日本人はアフリカ大陸と南米に奴隷として輸出してやるニダ」

 ウェーハハハ! ウェーハハハ! ウェーハハハ! ウェーハハハ! 

 ウェーハハハ! ウェーハハハ! ウェーハハハ! ウェーハハハ! 

 ウェーハハハ! ウェーハハハ! ウェーハハハ! ウェーハハハ! 

 

 

 

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 月夜裏 野々香です。

 サングリーン60は、とりあえず商業用兼で建設、

 ヤバくなったらフロアごと農民を囲い込んで農業ビルに、

 対バイオ食品防衛でも建設費は償還しないと駄目だし、

 割高食糧になってもしょうがないのかな。

 ユダヤ資本には勝てんわ

 

 

 

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第24話 1955年 『資本主義 VS 民主主義』
第25話 1956年 『アメリカと契約して×××になるニダ〜♪』
第26話 1957年 『戦艦長門の憂鬱』