第28話 1959年 『エデンの園の利権選民たち』
上海 元華銀行
国民党政府と外資資本家が集まっていた。
不正腐敗が大きくなるほど国民の離反、反発、反政府運動が強まり弾圧が強まる
国民党政府は紛れもなく私利私欲の国賊利権集団であり、
外資資本家は、国体を破壊しかねないほどの毒をもって侵食していた。
中国合衆国国民の暴動が散発的なのは、インフレ策による利権拡大が原因だった。
漢民族は利権に潜り込めば将来が安泰で、
インフレ効果による隙間産業は民間活力を刺激し、成金を急増させていた。
むろん、その裏は、外資の隠れ蓑であり、
利権拡大とともに内患外患は巨大化していく、
しかし、まともな中国人もおり、不正腐敗を正そうとする者は後を絶たず、
内患政府と外患外資は、巧みに情報操作を行い、
意図的に外敵の恐怖心を煽り、漢民族の不満を打消し馴らしていく、
内患外患たちの集い
「創世記の生命の木と善悪を知る木は、利権と生殺与奪の事である」
「我々は中国利権という金の生る木。つまり生命の木と、民衆に対する生殺与奪権を永遠に保つのだ」
「我々は、利権によって結ばれた選民である」
「決して、この生命の木と善悪を知る木を失ってはならない・・・・」
日本の株主たち
『どうやら、国民党政府とユダヤ資本は利権を拡大し』
『適当なところでデフォルトにして人口を削減して、権力構造を安泰させたいようだ』
『国民党は私腹を肥やせるだけ私腹を肥やして』
『ユダヤ資本は儲けるだけ儲けて、大多数の国民をポイ捨てか』
『何とも壮大な計画だな』
『日本がそうなってたらと思うとぞっとするね』
『アメリカと戦争して日本が負けてたら、そうなってたかも』
『それは嫌な未来です』
『しかし、中国は、その前に中国民衆が立ち上がるんじゃないか』
『インフレで雇用率が高まってるし』
『カザークとフランス領インドシナが南北から挟撃してるし』
『ユダヤ資本は、チベット族とウィグル族に肩入れしている』
『つまり、中国は南北西から軍事的脅威を受けているから、』
『中国国民は不正腐敗な国民党政府にも渋々従うわけだ』
『南北西の三包囲はともかく、東の日本を戦争の仲間に入れないで欲しいですよ』
『何にしても紙幣発行権を握られたら、経済的な生殺与奪権を奪われたも同じだな』
『インフレで利権拡大。デフレで利権強化。それを繰り返せば国民は腰砕けで、国家を思いのままか』
『ユダヤの金融支配っていうのは恐ろしいものだ』
『だけど、ユダヤ資本は日本経済に浸透しつつあるよ』
『いまのところ国産企業の外資保有株を5パーセント内に押さえてるが、いつまでもつやら・・・』
『アメリカの資本家は、ポケットから小国の国家予算並みの金を出せるから、まともに太刀打ちできないって』
『フードチケットで貧困層を家畜化させてるようじゃ アメリカ共産革命は近いと思うが』
『それは比率じゃないかな。国民の3分の1くらいまでなら大丈夫と、統計があるらしいが』
『どんな統計だよ』
『創世記から続くユダヤ史の統計なんだろう』
『ふっ それにしちゃ アメリカ国民の暴動止まずだけどな』
『戦争が足りなくて、中央集権が進んでいないからでしょう』
『ていうか、利権が生命の木なのはいいとしてもだ』
『善悪の実を食って追い出されたということは、だ』
『人類は蛇にそそのかされ、生殺与奪権を行使して、エデンの園から追い出されたことになるな』
『つまり、善悪の実を食べ、生殺与奪権を行使したら、エデンの園から追い出された』
『そして、生命の木。つまり利権の木も失って、刑罰として働くことになった』
『意味深だな』
『じゃ 蛇と、女というのは?』
『蛇は手足を使って働かない、二枚舌の口先だけの連中だろう』
『我々の事っすか』
『そうなるな』
『あと、女は馬鹿だから、昔からすぐ騙される』
『ふっ 中国経済の破局、失楽園は出来レースってことか』
『怖い怖い』
『日本は巻き込まれないようにするか。事が起こる前に力をつけておかないと・・・』
『ユダヤ人の口車に乗るとアメリカのインドにされてしまいそうですね』
『ふっ イギリスにとってのインドは大きかったからな』
『アメリカも日本をインドのようにしたがってるだろうな』
『アメリカというより、ユダヤ資本だと思いますが』
『今のところ、アメリカのインドは、中国がなりそうだが・・・』
『しかし、ユダヤ人は、どこまで聖書を解読してるのだろうな』
『さぁ 日本にも龍と獣と偽預言者がいそうだし・・・』
「・・・であるからして、政敵なる政治家、官僚、財界には傘下のマスコミを送り込み」
「褒めて有頂天にさせ油断したところで弱みを握り、騙して誘導し」
「あるいは資料や秘密を奪い、そして、隙あらば抹殺するのだ」
「我々は、利権で繋がる選民である」
「巨大なエデンの園に永遠に住み続けなければならない」
「紙幣という鎖で中国国民を呪縛し」
「永遠に中国利権を支配し、人民の生殺与奪権を握って繁栄し続けるのである!」
「もっとも危険なのは風土に住み着く農民である」
「また、金融支配を行うためには、競争させ格差を作らなければならない」
「ベーシックインカムやベーシックインカムに近い経済政策は労働価値と紙幣価値を喪失させる」
「金融支配どころか資本主義体制を崩壊させるものである。絶対に許してはならない」 ギロッ!
『『『『・・・・』』』』 ため息
「彼らを弱体化させ、生殺与奪権を握り、世界的な資本ネットワークを作るのだ!」
ぱちぱち ぱちぱち ぱちぱち ぱちぱち ぱちぱち ぱちぱち ぱちぱち ぱちぱち
『『『『やれやれ・・・』』』』
継手(つぎて)、仕口(しぐち)構造で巨大な機体が作られていく、
部品の多くは作られており、組み立てていくだけだった。
「いよいよ。空中要塞の建造か」
「白鳳型を就役させることができれば、空中管制哨戒は容易になるはずだ」
「とりあえず、白鳳型8隻を就役させられるなら空中監視は十分だろう」
白鳳、海鳳、翔鳳、龍鳳。瑞鳳、雷鳳、天鳳、朱鳳、
「ずっと飛ばし続けられるのか」
「マイクロ波を充電して、ハイブリットエンジンで飛べばね」
「壊れない限り飛び続けられるな」
全長120m×全幅120m×全高22m 翼面積7200u
自重800t/最大重量1600t
モーターターボプロップハイブリットエンジン15000kw(20000馬力)×20基
カーボンナノチューブの機体は、アルミニュームの半分の質量、鋼鉄の20倍の強度で、
この時代の二乗三乗の法則を超えていた。
それでも推力不足なことから、
この機体を地上から滑空させるため、リニアカタパルトで人工的に加速させ、
同時に滑走路から熱風を噴き上げさせた。
機体がゆっくりと上昇していくと、今度は、地上からマイクロ波を照射し、
モータを受電してプロペラを回し、
同時に機体下部の空気を熱膨張させなければならなかった。
多くの国は飛行船型航空機と考えていた。
しかし、実態は、空中要塞といってもいいスペックで最大速度900km/h、
必要最低限の燃料しか積んでなかったことから、
空中給油機がケーブルを垂らすと次から次へと燃料を入れ続け、
白鳳の燃料タンクを満タンにして航続距離40000km+αに達していた。
そして、最後の輸送機は、増槽を垂らし、食糧と水を空中要塞に空中収容させる。
早期警戒管制機 (AWACS) 白鳳
コクピット
「燃料を使わず飛んでいられるとはな」
「マイクロ波を受電して、モーターでモータープロペラを回すとそうなってしまうんですかね」
「日本の上空を飛んでる間は無補給でもいいが」
「マイクロ照射圏から離れるとターボプロップで飛ばないとならんが、とりあえず試してみないとな」
「そろそろプロペラからイオンを放出してみるか」
「はい」
「イオン電子放出」
2重反転で回転するプロペラの縁から青白いイオン流が流れると気圧が増し機体が加速する。
「白鳳の試験運行が上手くいけば、残り7機も建造開始ですかね」
「まぁ 予算次第かな」
管制(CIC)室
機外カメラで映された前後左右上下が映され、
夜になれば赤外線暗視カメラに切り替わった。
高度があがるにつれレーダー探知範囲が広がり、
高度10000mで半径350kmの水平線までと、
さらに広がる空域の艦船と航空機がディスプレイに映し出された。
むろん、電波が照射され、帰ってくることから、
レーダー端子密度が少なければ、遠くになるほど精度が粗くなる
「すげぇ 見え過ぎて困るくらい見える」
「半径距離にして東京から京都まで余裕で哨戒できるわけか」
「巡洋艦よりいいな。というより、巡洋艦いらない」
「いや、巡洋艦はミサイルを運んでくれるからないと困る」
「マイクロ波照射基を積んだ軍艦が欲しいな」
「それだと原子力機関じゃないと難しいのでは?」
「原子力機関は嫌がる乗員が多いからな」
「これなら音速爆撃機が低空で侵入してきても何とかなるか」
「マッハ2なら2450km/hですから350kmからだと8.75分くらいの時間ですかね」
「陽炎の上昇時間を考えるならスクランブル要員は機内待機してもらわないと」
「まぁ 日本と戦争したがってる国はなさそうだからそこまでしなくてもよさそうだけどな」
「でもアメリカは信用できませんね」
「確かにな」
「そのうち、離島にも大型マイクロ波照射機が作られるかもな」
「たくさん、発電所を作らないと」
「これなら宇宙艦は要らないかな」
「そんなこと言ってると干されますよ」
「バイエルンが月面着陸と帰還で、予算配分はピリピリしてますからね」
「ふっ 上は上で利権闘争か」
「国防でしょう」
「国防は口実になるな」
「「「「あはははは」」」」
早期警戒管制機の白鳳型8機と、
それより少し小型の朱雀8機が日本圏上空を飛ぶだけで、
防空圏だけでなく、沿海州、日本海、オホーツク海、太平洋岸、
ミクロネシア、東シナ海、南シナ海、
中国沿岸、カザーク、カムチャッカ半島の奥深くまでレーダー監視できた。
早期警戒管制機が充実して防空に対処しやすくなっても、もう一つの敵、
潜水艦に対抗する対潜哨戒機の重要性も増していた。
そして、早期警戒管制機が高々度を飛ぶ必要があり、
対潜哨戒機が低空を飛行しなければならないことからマイクロ波充電の飛行は考えられず、
朱雀か、朱雀を二回り小型にした対潜哨戒機を計画する。
もっともターボプロップエンジンの国内生産は4300馬力のプラット・アンド・ホイットニー R4360くらいしかなかった。
台湾支社のプラット・アンド・ホイットニーは推力4500kgのジェットエンジンJT3Cを生産する動きがあった。
しかし、それを使うくらいなら
陽炎で使用してる国産ターボファンエンジンを高バイパス比エンジンに改造した方がましで、
さらにいうなら数が少なくても、朱雀の対潜哨戒機型は装備を充実でき、長時間長距離の飛行が可能だった。
国防省 技術研究本部
全長38m×全幅35m×全高12m 翼面積360u
推力5400kg×4基 離陸重量80t
巡航速度833km/h 航続距離12000km
対艦ミサイル、短魚雷、対潜爆弾など
それは、朱雀をさらに二回り小さくした機体だった。
「ちょっと、スペック過剰な気がするが」
「まぁ 朱雀を使うよりは、数を揃えられますからね」
「潜水艦狩りなら質より、数でしょう」
「まぁ そうではあるが、200機オーダーはさすがに大変な気もするが」
「列強が原子力潜水艦を続々建造させてる状況ですからね」
ペンシルベニア州 オハイオ川沿岸
シッピングポート原子力発電所
日本人たち川を挟んで原子力発電所を見ていた。
「これが加圧水型原子炉60MWか」
「日本の原子力発電所の3倍」
「いや、アメリカ製は地表だし、発電所規模は地下にある日本の原子力発電所の100分の1もない」
「電力が大きいんだ」
「河川水で無理やり冷却してるのだろう」
「日本の自然冷却とはえらい違いだな」
「日本は最初から陸上で地下だよ」
「アメリカは、たぶん軍艦用のモノを流用したのだろう」
「戦略的な標的になるし、危険性を看過できないはずだけど」
「日本と同じで稼ぎなら、核兵器の材料が欲しいのだろう」
「地上に作ってるのは余裕だろうな」
「それにアラブから石油を買うのも外交政策が歪められるから面白くないしな」
「それはそうと、ロックフェラーから、また難癖点けられたぜ」
「国民基金はまだ公定歩合の国民保障だけなのに、嫌われてんだな」
「フードチケットで誤魔化してるのに、暴動が起きてるから当然と言えば当然」
「そういや、中国のロスチャイルドもえらい剣幕だったっけ」
「これから金融支配で搾取しようって時だからなぁ」
「近くの日本でベーシックインカムみたいなことやられたら怒るだろう」
「紙幣価値を喪失すると思ってるんだろうか」
「あの蛇どもは、経済的な脅迫だけが力の根源だからな」
「でも毒も持ってるぜ」
「イスラエルで訓練されたユダヤ人が入ってきてるからちょっと怖いか」
「ひょっとして原子力発電所は国民の脅迫用かもしれんな」
「怖い怖い」
「しかし、アメリカ製の原子力発電所は日本の一部でも注目されてる」
「軍用ではね」
「いや、民用でも試したがってる重工業企業は少なくない」
「ゼネコンの予算の取り分が多いから怒るわな」
「国民も腐敗臭にうんざりしてるし」
「水力発電が地割れと地滑りを起こして周辺集落を破壊するから?」
「地盤をよく計測しなかったんだろうな」
「まぁ 周辺住民を移転させればいいが、居ついてる人間は簡単に移動したがらないからな」
「補強工事で計画の16倍も予算を喰われたら誰でも怒るさ」
「水深25mじゃなくて、最初から水深100mくらいの補強工事しとけばいいのに」
「まぁ さすがに予算超過は避けたいわな」
「しかし、人口は気薄だから立ち退き先はあるし、電力は欲しい」
「だけど、やり過ぎると土建屋の評判が悪くなるばかりだ」
「危なそうな原子力発電所よりましだと思うけど」
「水力、周辺住民が地獄」
「風力は、周辺住民が迷惑」
「火力は、石油購入の苦難苦行」
「原子力は、放射能が怖すぎる」
「こりゃ 地熱かな」
「地熱は地下地盤次第だから当たり外れがある」
「何にしても石油価格の安い間に再生可能エネルギーをやっておかないと」
「とりあえず、周辺住民の健康を確認して10年ごとに比較検証したい」
「構造はだいたいわかるけど地上に置くなんて・・・」
「原発反対派とは話しがついてるから、交渉はできるだろう」
1858年 ドイツのキュッティングは炭化水素(ボトリオコッセン:石油)を光合成で作り出せる藻類ボトリオコッカスを発見した。
1ha(10000u)あたり年間118tを生成することから最有力の石油生産種となっていた。
日本が建設するサングリーン60は敷地面積5000u。
延べ床面積は敷地面積の40倍で200000uが基本だった。
火力発電所に併設されるように建設されたボトリオコッカス専用の高層ビルは階層が4倍に増え
160倍の800000uとなり、
年間9440t=69818.24バレルの炭化水素(ボトリオコッセン:石油)を自動的に作り出した。
鹿児島と宮崎県の境にある湾の浅瀬に建設されたサングリーン60は、周囲を反射鏡ブイを並べ、
高層ビルの屋上の太陽光熱集光塔に太陽光熱を集め、石油生産と同時に発電することもできた。
「こんな田舎の湾で大発電しなくてもいいだろうに」
「白鳳を飛ばす為だろう」
「ガソリン自動車は減ってるが、火力発電所は増えてるし、製鉄所の生産も増大している」
「将来を考えると年間2億tは欲しいな」
「1棟の建設費1000億なら5兆円注ぎ込めば2万棟建つよ。それで2億t」
「いや、2万棟だと、土地面積は10万kuになるから、流石に日照権や景観で辛いだろう」
「そんなにいるのかね。マイクロ波道路は日本全域に広がってるし」
「自動車の電化は進んで5分の4が電気自動車」
「石油を採掘できる高千穂でもマイクロ波道路が伸びて電気自動車が3分の1を占めて、さらに増加中だ」
「つまり自動車の石油事情は減るし」
「廃鉱を潰して作った備蓄用石油タンクは膨大で300日分くらいある」
「まぁ 軍の司令部にしようって話しもあったがな」
「いやいや、いじめっ子のアラブ人から石油を買うのは何かと大変だし」
「オイルロードを守る軍事的負担も大き過ぎる」
「そうなのか、列強で組んであれこれ難癖付けて石油価格を押さえさせてると聞くが」
「いまのところはな。しかし現場は人身御供みたいな思いだし」
「しかし、日本と高千穂で逆にインド洋を塞げるし?」
「達磨島を保有してるなら、アラビア海を逆に押さえることができる」
「アメリカ、イギリスも日本のオイルロードを妨害するようなことはないと思うがな」
「アメリカとイギリスはやらんかもしれないが」
「中国、カザーク、フランス領インドシナ、オランダ領インドネシアが煽られるかもしれないだろう」
「火力発電所、製鉄所、化学コンビナートの傍に建てておきたいな」
「んん、ボトリオコッカスより効率のいい藻があれば何とかなるが・・・」
「まぁ 探してはいるがね」
「ところで、アメリカがボトリオコッカス生成用高層ビルに難癖つけてるようだけど?」
「アメリカは日本が石油で自立することが面白くないのさ」
「ほかにも言ってるぞ」
「国民基金をやられたら日本人を買収できなくなるからやめろとか」
「日本の土地を買えなくなるからやめろとか」
「高層ビルで食糧生産は反資本主義的だとか。日本の景観を壊してるとか」
「マイクロ波道路、電気自動車は、非関税障壁だとか難癖付けて来るし」
「風力発電、太陽熱発電、電化製品の輸出で儲けてんなら肉を買えとか」
「小麦を買えとか、オレンジ買えとか」
「うぜぇ〜」
「だけどアメリカの合理的で、ギブアンドテイクなところは洗練されてて好きだな」
「日本の曖昧で受身で、公私混同した権威で圧力をかけてくるよりいい」
「なにより上にいる人間が積極的に考えてるから洗練されている」
「だけどな。ユダヤ人は拝金主義だし」
「アングロサクソンは覇権主義だし」
「青い鳥を欲しくても捕らえてしまうと生かすことができず殺してしまうからな」
「確かに」
「しかし、田舎に発電所を作るのはいいとして、離島に作るのは電力の問題でさすがに無理がないか」
「だけど、戦争が起きると離島への輸送が途絶えるのに、消費が増えるからな」
「北の離島は風力発電が有利で、南の島は太陽光熱発電が有利」
「原子力船でマイクロ波を白鳳に当てるより、大型の発電所を建設したい気もする」
「高層ビルで石油生成して、必要な時に発電を増やしてマイクロ波照射した方がいいような気もするし」
「どっちが有利かって気もする」
「国防省は、シーレーン防衛の方が好きそうだが」
「そっちがたくさんの兵器がいるからね」
「国防省の言い分を真に受けるより、石油生成用高層ビルを建てる方が予算的にいいと思うね」
「国防軍の兵士だって、霞が関やの派閥争いや財界の利権争い」
「軍官僚の出世のために、南の海で海の藻屑とか、産油国で先住民と銃撃戦するより」
「日本の国土を守って戦いたいと思うよ」
「いくら勝てそうだからといってもね」
高層ビルという初期投資で高額なボトリオコッカス燃料生成であっても自前の燃料であることに変わりなく、
中東の依存をわずかにでも減らせれば余裕が生まれる、
日本政府は国債を発行してでもボトリオコッカス燃料生成用の高層ビルを建設し、
将来的な憂いを低減させようとしていた。
フランス領インドシナとオランダ領インドネシアの内戦で白人支配が強まるにつれ、
日本領南沙群礁の小さな島には、崩壊熱発電所が埋められ、
海岸が埋め立てられて拡張されていた。
ある島では、航空機が中継基地として着陸し、
別の小島ではオイルロード航行する船舶や客船が停泊していた。
太陽光熱発電を兼ねた高層ビル建設も進んでいく、
電力が確保されると、軍事基地を強化しやすくなり、
東南アジアに配置した太陽光熱発電の管理も行っていた。
そして、ホテルには観光客が集まる。
高層ビル “夏風”
下を見ると海に広がる鏡ブイの光線が屋上に向かって伸びていた。
曇って雨が降れば光は弱まるが、一面に広がる鏡のブイは景観を損なっている。
とはいえ、観光だけでは経済的に成り立ちにくいと考えられており、
一定の生産力も有する高層ビルになっていた。
フロアの一角は、スケート場が作られ、
外は真夏でありながら凍え、寒冷地の作物がテーブルの皿を飾り、
東南アジア諸国の有力者はいちばん近い日本であると、観光に訪れることも珍しくなかった。
「観光地としては失敗だろうな」
「軍事基地だから、観光はついで」
「軍事基地を観光地にしたらダメだろうが」
「軍事基地単体ではやっていけないからね」
「経済的に自立できる南沙群礁にしないと」
「しかし、オイルロードを守ろうと思うなら、東南アジア全域に圧力をかけられるだけの力がいる」
「別に軍艦を派遣しなくても南砂群礁の発電機が大きければ白鳳を滞空させられる」
「それが無理でもレーダーサイトとソナー網を配置し」
「対空対潜対艦対地ミサイルを山のように抱えてれば守れる」
「まぁ アラビア海の達磨島。大西洋の高千穂を繋ぐ位置になるからね」
「ここが弱いと高千穂や達磨島の押さえが利かなくなって、勝手やり始める」
「既にかなり勝手やってるだろう」
「抽選制衆議院制のせいだろう」
「勝手やらせない制度のはずが、逆に行くんだからどうしようもない」
「そのうち、高千穂の円紙幣量が日本と扶桑を上回るかも」
「まさか」
「わからんぜ、高千穂はえらく元気がいいからな」
「となると、南沙基地の重要性は強まるわけか」
「逆方向のチリとアルゼンチン側に利権を伸ばしたがってる勢力もあるらしい」
「あっちか・・・」
「ブラジルとアルゼンチンで代理戦争が起これば予算が流れるかもな」
「チリにも風力発電を建設してるらしいけど、本当に利益を上げてんのか疑わしい」
「資源を安く買ってるようだけど、難癖付けてこっちに回して欲しいな」
「まぁ それは言える」
仙台
遠浅の湾に洋上風力発電所が建てられていく、
海外の浮遊型風力発電と違い、日本の洋上発電は固定型が多く、
>字型土台の上に風力発電が何十と建てられ、
海岸に向かう波を何度も逸らし打ち消していた。
関係者たちが釣り糸を垂らしていた。
「これで津波を打ち消せるのかね」
「さぁ 1000年に一度の津波になったら危ないかもしれないけど」
「>字型土台は海抜20m」
「石油が高騰しないなら計画通り、海岸に着くまで4、5回は逸らすことになるし」
「勢いを分散できれば津波の被害も少なくなると思うけど」
「釣りをするには低周波が煩いけどね」
「それは我慢するしかないねぇ」
「しかし、沖は、風力発電ばかりになるな」
「遠浅ならいいけど、景観で評判が悪い」
「石油で苦労したから、その反動だろう」
元服を過ぎると凍結されていた遺伝子口座が開いて国民基金を引き出すことができた。
紙幣増刷分の公定歩合を人口で割った金額で、頭割りすると増刷分の100億分の1円ほどになる。
元服はとりあえず14歳とされ、
少年少女たちは、あまりの金額に驚き、慌てふためく、
親にお金を渡したりもするが、買い物をする者もいる、
一部は、利息の付かない国民基金口座から利息の付く銀行口座に入れなおした。
子供たちが口座の明細書を見ていた。
「なんじゃこりゃ いったいどんだけ、お金印刷してんだよ」
「公定歩合は1パーセントだっけ」
「単純計算で増刷分の100億分の1だよな。この金額って、冗談だろう」
「親父と母親は、無駄使いせず成人するまで貯金しときなさいってよ」
「厚生年金とか、保険分も入ってんだっけ?」
「どっちもまだじゃないか。厚生年金は厚生省が反発してたし」
「健康保険は、厚生省だけじゃなくて、保険屋さん、医師会、製薬会社が医療でアメリカとドイツに負けるって嫌がってるらしいけど」
「俺、風邪ひいたことないし、健康に自信があるから振り込んでもらってもいいけどな」
「テレビで騒いでたけど、健康保険廃止だと、盲腸は250万円になるって言ってたぞ」
「いま、いくらって?」
「保険があると30万円だっけ」
「健康保険廃止は、ヤバいじゃん」
「いや、毎年、10万くらい入ってくるんじゃないの、25歳で盲腸なら足りるじゃん」
「ほかの病気とかもあるだろう。風邪とか、歯医者とか」
「ぅぅぅ・・・そういや、ちょっと歯が・・・」
「歯、磨いとけよ。あの子にキスさせてもらえないぞ」
「はははは・・・」
「賛成派と反対派は何で騒いでるの?」
「泡銭が医療関係に回るか。健康な人間に残るかで大騒ぎじゃないかな」
「不幸なのは、病気がちな人か」
「癌になったら足が出るらしいよ」
「ヤバいじゃん」
「だから癌保険が任意らしいけど」
「14歳過ぎると保険屋さんが家に来るってよ」
「保険を自分で払えってか」
「親が払ってなかったら、そうなるんじゃね」
「まぁ 親が払ってたぶんと足すと戻りが大きいらしいけど」
「・・・・どっちがいいか悩むなぁ」
「交通事故とか、重病とか、癌になるか、なんて、わからんからな」
「国民健康保険は、医療関係が大儲け、健康だったら損で、不健康だったら得」
「国民基金に医療金振り込みなら、医療関係涙、健康なら得で。不健康なら損ていうか地獄って構図らしい」
「どっちだよ〜」
「決めんのは議員だろう。テレビじゃ 大揉めで割れてるみたいだけど」
「民主主義的に一律振込みなら国債なし」
「資本主義的にやると、不足分を国債で補わないといけないし、国民の借金になる」
「うぇ〜 中庸ってないの?」
「さぁ 中途半端に厚生省を残して搾取されるより、どっちかにしろって感じかな」
「なんか、めんどくさくなってくるな」
「まぁ 何にしても保険に入らず調子に乗って使ってると、癌一発で一生借金を抱え込む羽目になるかもね」
「ははは・・・」
「でも修学旅行で高千穂に行くから保険入った方がいいのかな」
「船校で修学旅行か。いいよな。早くいきたい」
「あと、義務教育費も国民基金に振り込もうって話しもあるらしい」
「じゃ 自分で教育費を払うの?」
「そうなんじゃない」
「じゃ 高校から親に払ってもらうのか」
「高校も義務教育にすればいいのに」
「俺勉強苦手だよ」
「おれも・・・」
「そういや、企業同士のケンカ番組は面白いよな。壊れる車が逆だし」
「そうなのか」
「親戚の人が飲みに来て、話してたけどさ。よくやるよって笑ってた」
「今度からよく見とこ」
日本の洋上発電所は船舶扱いであり、
風力の強い場所、太陽光が得られやすいところなど、世界中で建設されていた。
むろん、国内の発電所が増え、電力が足りるようになれば日本の発電所を追い出すことができ、
そのため、日本の発電所が後進国を中心に激増していた。
インド大陸西海岸は、遠浅が多く、
日本の洋上太陽光熱発電と洋上風力発電所が次々と作られていく、
堤防を渡っていけばインドに入国でき、逆に発電所側に渡れば出国できた。
日本人観光客だけでなく、インド人や外国人観光客も訪れ、いまでは出島のようになっていた。
発電以外の収益も上がり、一部をインドに還元することで親日インド人を増やしていた。
第B22洋上太陽光熱発電所
大型船で太陽光熱発電所と風力発電所の管理を全て行っていた。
室内に入ると耳障りな低周波は聞こえなくなり、耳栓を外せる。
監視室は、アッサム紅茶の仄かな香りが充満し、
職員はマンゴやパパイヤを切ったものをチャパティで丸めて頬張っていた。
交替で十数台のモニターで数百台分の監視カメラを切り替えながら見張り、
発電所が増えれば、建物を拡張しなければならなくなっていた。
別のフロアでは送電を見ていた。
後進国の多くは、電気料金でランク分けされ、
電力が不足すると、ランクの低い方から自動的に停電させていく、
日本では、そういうことがあってはならないのだが、
ほとんどの後進国は、余裕があるときだけでも送電して欲しいと、
最初からそういう契約なので気にしていないようだ。
むろん、発電所の数が増えるほど相乗効果で電力を補完し合えることから、
送電線が伸び、恩恵を受ける公共施設、企業、住宅は増えて行く、
電気需要がますにつれ、さらに発電所発注が舞い込み、
錬金術のように発電所が増えていた。
青い点滅が黄色になり、赤くなっていく、
「第230区も停電かな」
「陽が沈み始めると風力がメインになるからしょうがないよ」
「もう一風、吹けばいいのに」
「そういえばムンバイでマイクロ波道路を作ろうかって、話しもあるよ」
「じゃ また発電所の発注が増えるかも」
「アメリカが何か、滅茶苦茶怒ってるらしいけど」
「ふっ 高千穂のガソリン自動車会社も剥れてたっけ」
「もう、電気自動車にすればいいのに」
「国内じゃ売れなくなってるのに国外でも電気自動車じゃ泣きたくなるよね」
「日本政府も機械産業を捨てたくないみたいだし、どっか、優柔不断なんだよな」
「インド需要は増えるなら、中国の需要を超えそうだな」
「中国は南北西を包囲されてても、投資を警戒する日本人が多いからね」
「インドの方が投資がスムーズかな」
「あれだろう、インドからチベットに行く便を増やしてるんじゃないかな」
「中国はそんなに脅威かね」
「怖いからチベットとウィグルルートでインドを利用してるんじゃないかな」
「工業的な投資の多い、仏領インドシナとか、オランダ領インドネシアの方が怖い」
「あそも日本がやってんじゃなかったっけ」
「いや、外資系から受注したんだろう」
「企業は金には弱いか」
「受注するとボーナスが増えるからな」
「まぁ国民基金はあるけど、増刷分の公定歩合を人口割りだからインフレが終わったら一気に減りそうだな」
「金はいいけど、風土病とか貰いたくないかな」
「でもまぁ きちんと検査すればいいと思うけどな」
「いや、発症の原因が、あればかりとは限らないだろう」
「だけどインドの発電関係者だけで結構いるからな」
「管理船を建造してるというし、このままだとインドの電力の大半を日本の発電所でやるかも」
「いい加減、自分の国で発電所を作るだろう」
「作ってるけど需要に供給が追い付いてないらしい」
「それに停電が少ないのは日本だから、日本の発電所の方が信頼されてる」
「それより、インドの官僚が、発電所が電気代をもっと高くして欲しいって言ってるらしい」
「なんで?」
「日本の電気が安いと、みんな日本の発電所から電気を買うから困るんだと」
「それは、こっちの責任じゃないだろう」
「まぁ そうかもしれないけど、こういうのは後出しだと初期投資が大き過ぎて元が取りにくいんだと」
「特に日本の発電所の電気が安いとそうなる」
「もう、電気に関税かけちゃえよ」
「インド人の暴動が怖いんだと」
「ふっ」
「あと、緑の革命の参考にしたいからって、農業ビルを建てて欲しいとか言ってたらしいが」
「農業国に農業ビルは要らんだろう」
「だから農地経営の参考にしたいんじゃないの」
「日本の農業ビルを食料自給率の低い国が注目して、ますます、アメリカを怒らせるらしいが」
「それにインド農民を敵に回すのはまずいような気もする」
「そんときは寒冷地作物にしていいんじゃないの」
「残念ながらインドは、寒冷地から熱帯まである」
「だけど満足に道がないから大丈夫なんじゃない」
「道がなければだけど開発は早いからな、いつまで持つやら」
「というより、ムンバイも都市化が進んで東京や大阪と似たような悩みを抱え込んでるらしい」
「どの道、職員が増えすぎたから、職員用農業船って話しもあったけどな」
「いつ追い出されるかわからないのに」
「電気が足りないのに発電所を追い出したら、それこそ、暴動だろう」
「まぁ アフリカ大陸が独立しそうだから引っ越し先なら増えて行くだろう」
「独立後、内戦にならなければいいのですがね」
「ドイツ領ノルウェーにも作るとか言ってたぞ」
「そっちの方が安全ですよ。涼しそうだし」
「でもドイツだからこっちの技術を盗まれるかも」
「それは嫌かな。ていうか、盗まれそうな技術ってあったか」
「いや、構造は大したことないけど、素材がね・・・」
尖閣諸島 久場島(1.55ku)
直径1kmにも満たない歪な円形の島だった。
標高110mにレーダーサイトが配置され、
海底に伸びたソナーと一緒にCICでディスプレーに映され統括されていた。
滑走路には連絡機とヘリが配備され、
サイロには地対空、地対地、地対艦、対潜ミサイルが格納されていた。
その一つから地対艦ミサイルが打ち上げられ、
水平線の彼方へと伸びて消え、小さな爆発音が聞こえた。
CIC
「司令。領海侵犯船は消えました。撃沈です」
「半民半兵の密漁船か。中国も少しは懲りればいいのに」
「やはり、無線だけじゃなく、無人機を上げて警告しないと領海を超えて来るんですかね」
「今回は試験的に上げなかったからな」
「無線だけでは説得力がないですし」
「せめて無人艦でも領海線に周回させるべきでは?」
「だなぁ なんだかんだで民間に人材を喰われてるからな、もっと機械化しないと駄目なのかもしれん」
「中国は日本に野心を持ってるのでしょうか」
「いや、アメリカの強要じゃないかな」
「中国も軍人が何人死んでもいいって態度だし」
「国家間の思惑の犠牲じゃ 浮かばれませんね」
「司令。日本政府が中国政府に対し、領空侵犯を正式に抗議しました」
「これで少しは、予算が増えるかな」
「外務省は中国船を撃沈したら、上海にアメリカ軍の駐留部隊が配置されるかもしれないって言ってたみたいですけど」
「ふっ 領海を侵犯してきた機体を撃ち落としたのに。中国が怒れるわけがないだろう」
「まぁ アメリカ軍が上海に展開しても中国人とは上手くやれないだろう」
扶桑半島
センチュリオン戦車の後方を無人型センチュリオン戦車が忠実に後を追っていく、
双方向通信は、赤外線と無線で行われ、
先頭車両が砲塔を回すと後方の戦車も同じように砲塔が回る。
天幕の参謀たち
「主砲弾を40発を自動装填します」
「砲弾が少ないような気がするな」
「無人なので・・・」
「交通事故は大丈夫かね」
「前後左右にレーダーと赤外線探知機があって、普通は止まります」
「戦争中は?」
「・・・一応、止まることになってます」
「地上戦は、空と違って不確定要素が多すぎて、無人戦車は難しいような気がする」
「後方指令車両で車外カメラをみならが操縦する方が楽だと思うけど」
「でも、基本的に先導車両についていく、でいいんじゃないの」
「援護プログラムとか、まだできないの」
「戦訓がありませんので・・・」
「机上計算だから信頼性は疑わしいか」
「イスラエルならありそうだけど」
「イスラエルと仲良くすると、アラブの石油が入ってこなくなるって渋られる」
「先導の戦車が狙いをつけて、後方の無人戦車が撃つ」
「先導戦車は、その気になれば砲弾を消費しないまま戦える」
「無人戦車を囮のダミー戦車って開き直るくらいの気構えがあればいいんじゃないかな」
「味方を撃たないだろうな」
「それは計算済みです」
「せめて前を走らせるとか」
「後追いならともかく、先導は敵味方識別や戦術があるのでプログラムが数百倍は複雑になります」
「戦車も先制発見先制攻撃だからもう少し迷彩とか、どうにかならないかな」
「鏡でも張り付けるか、周囲の風景を反射できる」
「んん・・・いいような。微妙なような・・・太陽の光を反射したら不味いような・・・」
「たくさんの小さな鏡板を45度の角度で下を向ければ太陽光を反射せず、地面を反射させられるのでは?」
「んん・・・鏡なんて安いから試してみてもいいような気はするが出入りが大変かもな」
「恰好は悪そうですが。そのくらいの強度は持たせられるでしょう」
「ただ整備や掃除は・・・」
「試しに一つ、頼んでみるか」
ドイツ帝国
日独共同管理区キービッツ(100ku)は、出入りの際、パスポートの提示が求められた。
写真とパスポートのコピーが撮られると
そこは小さな町だったが、自治が認められ、
日本とドイツの学生が歩き、店が連なり、
ベルリンの政府官僚たちが歩き回っていた。
「意外に静かな町だな」
「ドイツ人も日本人も基本的に静かだよ。治安は外よりいいくらいだし」
「日本人と上手くやっていけるかの指標だから、礼儀正しくしているだけなのでは?」
「日本人は内では権威を押し付けるが、外はへりくだるようなところがあるね」
「ふっ 弱者に皺寄せが行きやすい社会か、上に行くほど馬鹿殿になるし、家の中は大変だな」
「日本女性は特に静かですがね」
「法律は?」
「自治州ですよ。双方の代表が多数決で決めてるようです」
「本当にうまくいってるのか」
「少なくともほかの白人より気が合うかもしれませんね」
「日本の鹿沼区もほとんど問題がないと聞く・・・」
「時に・・・日本の国民基金の様子は?」
「いまは、公定歩合の保障だけのようです」
「しかし、順次、厚生年金。教育費が年齢単位で支払われていく予定のようです」
「いったん、国民総背番号と口座を作ってしまえばできるわけか」
「よく反対がないな」
「省庁が縮小されるので厚生省と文部省の関係者は、激しい抵抗を見せてますね」
「特権だからな。いったん官僚になると国民に金を恵んでやるくらいの気持ちになってしまう」
「国民健康保険は?」
「計算が複雑ですし、特に国民健康保険は抵抗が強いようです」
「泡銭がなければ医療の向上はない」
「日本政府筋の話しだと、医療は、基本給与を貰ったら残りは、仕事量になるとか」
「半軍隊方式になっていく?」
「民間医者はなくなるのか?」
「重症で、多くの医療器具や薬剤を必要とするなら官医で、軽度の医療なら民医でしょうか」
「じゃ 予算があるのなら、医療向上もあるわけか」
「どちらにせよ。段階的に取り入れていくので保険もって可能性が高いですね」
「強い官僚は地位と利権を失う位なら民を殺し国を滅ぼすというが、1933年以降の日本は異様だな」
「そうですね。いま思うと軍縮だけじゃなく、戦艦、空母の全てと旧式艦艇のほとんどを売却ですからね」
「事情はつかめてるのかね」
「いえ、しかし、何かを見つけたのかもしれません」
「軍官僚組織以上のモノを?」
「少なくとも現状では、土建、発電機、電化製品で伸びてるようですが」
「どちらにしろ、ベーシックインカム的なモノが日本で定着して成功するとドイツに波及してくるはず」
「煩くなるかもしれないな」
「元々 民主主義的に国民に一律分配すれば片付くことまで、権力機構でやってますからね」
「その不合理で借財を作って、国債という形で国民に皺寄せしているのですから」
「とにかく日本で成功すると、ドイツ国民にも波及してくる」
「どうしたものですかね」
「アメリカの財界は、日本の国民基金で、戦争しかねない勢いで怒ってるようですが」
「んん・・・アメリカも労働運動が激しくなってるからな」
「アメリカ人に国民基金なんて暴動されたら、アメリカ金融支配は万事休すだろうな」
「まぁ それはそれで悪くないが」
「こちらの官僚組織も痛手が大きいはず」
「官僚は聖域ですからね」
「まぁ 官僚の強い日本で国民基金が強まるとは思いませんでしたが」
「日本もインフレで格差が強まってたからね」
「公定歩合分を国民に分配して補填する考え方はありだと思うよ」
「それが切っ掛けなるとは思いませんでしたが」
「しかし、年齢単位で教育費、厚生年金と拡大では・・・」
「対アメリカでは、肉を切って骨を断つような痛手を与えてしまいますね」
「共産主義以上だろうな」
「問題は労働意欲でしょうか」
「ふっ 国民は待遇のいい仕事ならするよ。娯楽したいからね」
「問題は、やりたくない仕事だろうね」
「それは、賃金を上げるか。外国人労働者にやらせればいい」
「日本の場合、高千穂の先住民がいる」
「先住民には払ってないの?」
「自治を認めて、不介入にしてるから、いまのところね」
「国民総背番号は作ってるようだが国民基金がなければ、そういった仕事でもしなければならないわけか」
「日本の原子力発電所は?」
「核兵器の配備量から隠れて2〜4基保有してるようですが、残りは崩壊熱発電でしょう」
「発電所としてはあまり使いたくないというわけか」
「そのようです」
「まぁ 一度火をつけると燃え続けるからな。気が進まないのはわかるが・・・」
「日本の教育はどうなってるのかな」
「自由に見学できますよ」
「そうか、行ってみよう」
ブラジル サンパウロ
征倭協会 (朝鮮族)
南アメリカ大陸
朝鮮民族シラギ戦線(ブラジル)
アフリカ大陸
ピョンヤン戦線(ペナン) テジョン戦線(ニジェール)
プサン戦線(チャド) ソウル戦線(カメルーン)
サンパウロテレビ
「なんか、ブラジル人に嫌われてるニダ」
「おかしいニダ。世界一優秀な朝鮮人が嫌われるなんておかしいニダ」
「アメリカでもなぜか、嫌われてるニダ」
「なぜニダ。あんなに協力したのに。あり得ないニダ。悔しいニダ」
「もう、アメリカもファビョンウィルスで滅ぼすニダ」
「まだ、完成してないニダ」
「早く作るニダ。ブラジルは人種のるつぼだから実験台に事欠かないニダ」
「いま、CIAに協力させてるニダ。喜んで実体実験に協力してくれたニダ」
「火病以外を殺そうとしてるのに、アメリカ人は馬鹿ニダ〜♪」
ウェーハハハハ!!!! ウェーハハハハ!!!! ウェーハハハハ!!!!
ウェーハハハハ!!!! ウェーハハハハ!!!! ウェーハハハハ!!!!
「それより、同胞が殺されてるから、避難地を探すニダ」
「難しいニダ」
「日本人に成り済まして、外国人を襲って、日本人の評判を落とすニダ」
「そして、韓国人が危ないところを助けて、いいことして、韓国人の評判を上げるニダ」
「それ面白いニダ。すぐやるニダ」
「そうニダ。外国に来た日本人の子供を騙して、教育して送り込むニダ」
「馬鹿な政治家と官僚と財界の子供が狙い目ニダ」
「羽目を外させて、麻薬漬けにしてやるニダ」
「それがいいニダ。日本人は馬鹿みたいに騙せるから面白いニダ」
「それで政治家、官僚、財界から誑し込むニダ」
「どうせ、日本は組織利権と出世優先で、法律は建前ニダ」
「この前、日本ヤクザが出世させたい警官がいるから銃と麻薬を持ち込んで、手柄を上げさせて欲しいって言ってたニダ」
ウェーハハハハ!!!! ウェーハハハハ!!!! ウェーハハハハ!!!!
ウェーハハハハ!!!! ウェーハハハハ!!!! ウェーハハハハ!!!!
「もう、自分と組織の事しか考えてないし、自作自演の馴れ合いニダ」
「そのうち、日本人の子供誘拐の手伝いをさせて、教育して送り返してやるニダ」
「国境を廃止させて、朝鮮人に遺伝子口座を使わせるニダ」
「愛国心も愛民心もない人間は必ず国民を奴隷にして、国を滅ぼすニダ」
「日本人を憎ませて、親と親戚を殺させるニダ〜♪」
「あとは日本を憎ませて、国を滅ぼさせるニダ〜♪」
ウェーハハハハ!!!! ウェーハハハハ!!!! ウェーハハハハ!!!!
ウェーハハハハ!!!! ウェーハハハハ!!!! ウェーハハハハ!!!!
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月夜裏 野々香です。
戦後、国防の主役は早期警戒管制機かな。
石油戦略は、ボトリオコッカスからオーランチオキトリウム(2007年)に移行するかも、
オーランチオキトリウムは、面積1ha(10000u)あたり年間1万t
ボトリオコッカスは、面積1ha(10000u)あたり年間118t
なんと84倍 (笑
そうなったら日本は、いきなり産油国で架空戦記終了〜〜 (笑
なんていうか、戦争しなくても架空戦記を書けるけど、
強過ぎたら無理。ハングリーじゃないと
国民基金はどうしようかな・・・
公定歩合の保障だけでなく、国民年金、国民健康保険、教育費まで含めようかな。
資本主義は弱肉強食で貸し借りだから財源や利息がいるけど。
民主主義は一人一票、公平な権利と義務だから財源も利息もいらない。
やっぱり史実と違う社会制度を書いた方が面白そうかな
あと、面白そうな動画見つけた。
09.10.1 1/16リチャード・コシミズ「北朝鮮右翼」
第27話 1958年 『火病という名の呪い』 |
第28話 1959年 『エデンの園の利権選民』 |
第29話 1960年 『インフレは利権拡大。デフレは利権強化』 |