第21話 1941年 『心のハンを燃やすニダ!』
1月
宮大工・木工細工師は100万人と超えて日本最大最強の組織となっていた。
木工12ギルドは林業、宮大工・木工大工、宮大工学校、城郭神社仏閣、木工所のラインを強化していた。
神社仏閣で御籤で紙幣と幸幣が交換されていく、
紙幣と幸幣が交換されるほど補助貨幣の価値が高まり、
公定歩合の補填がなされ、貧困が薄れていく、
ユダヤ資本は、幸幣を減らそうと、カラクリ人形や木工玩具を高価大量に買い付けようとするが、
御籤効果は、木工12ギルド全体で知るところになり、幸幣は一定の生産量を保った。
通貨が多くなり貧困層が減ると実力のある者、能力の高い者による下克上が増大していく、
そして、日本経済は国際競争力を強め、
日本の木工細工は世界的な大恐慌下にあっても世界を席巻していた。
大連州(3462ku)から北欧道(6000ku)に向かう列車の貨客量は増え続けていた。
政府関係者たち
「やれやれ、僻地に赴任か。戦争に近づくのは嫌だな」
「北欧道付近は1年戦争が終わって、今は平和らしいけど」
「それは、ドイツ次第だね」
「ドイツとソビエトの戦争はありえるの?」
「さぁ どうだろう」
「おれは、中国国民党領を通過する方が怖い」
「だよね。まだ、ウラジオストック港から出発するほうがいいよね」
「まぁ 大連州と北欧道を繋ぎたいっていうのが、大連州の意図だし」
「現地を考えない頭のおかげで、こっちは命懸けの海外赴任か」
「ところで、蒋介石国民党と毛沢東共産党に資金提供してる外資があると聞いたけど」
「噂だろう。中国大陸に騒乱を起こしたがってる勢力」
「まぁ 好都合といえば好都合だけど」
米海軍が ミズーリ (戦艦)を起工
国民党軍が移動中の新四軍を包囲攻撃(反共攻勢)
独ソ不可侵条約更新
国民政府が新四軍に解散命令
中国共産党が新四軍を再編
日本租界地 ノルウェー・フィンマルク県(48618ku)
日本軍は1000人程が配備され国境線を守っていた。
ノルウェー人は日章旗の下、自治を行っており、
ドイツの傀儡ヴィドクン・クヴィスリングが統治する南と一線を隔していた。
ノルウェー自治軍は創設され、徐々に戦力を整えていた。
日本人たち
「旗だけでノルウェーの北端を守れたのは、面白いが。こんな寒い場所に島流しか・・・」
「旗だけというより、ドイツは取り敢えず中立なら見逃せると思ったのだろう」
「しかし、ノルウェー北端を落とせなければ、英ソの連絡は立てない」
「ドイツがソビエトと戦争しないならノルウェーの北端までいらないし」
「アメリカ、イギリス、フランスに取られるより、日本の旗の下なら見逃せると思っただけだろう」
「おれは、ドイツとソビエトが戦争すると思うけどな」
「それはやめて欲しい」
「これ以上、事を荒立てられたら海外地がどうなるかわからなくなるからな」
松岡外相がタイ・仏印紛争に関して調停を申入れ、両国受諾
野村駐米大使が出発(グルー駐日大使と東京駅で握手後、郵船鎌倉丸で横浜出港)
日本の調停によりタイ・仏印紛争が妥結し停戦協定を妥結
タイ王国バンコク
10個師団が編成されており、
フランス領インドシナに4個師団。イギリス領ビルマに3個師団。イギリス領マレーに3個師団が向けられていた。
戦車は10t級89式(1号)戦車と15t級95式(2号)戦車が主力で、22.7t級95式(3号)戦車は少数だったものの
タイ王国軍の士気は練度とともに高まり、
さらにもう2個師団を創設する動きさえ、見せていた。
日本人たち
「タイ王国に東南アジアを解放させるって誰の計画?」
「木工12ギルド」
「なんで、日本でやらないんだ」
「日本人を殺したくないそうだ。ついでに人殺しも気が進まないらしい」
「なんだよ。それ」
「幸幣と木工細工で一人当たりのGDPが増大している」
「日本人を死なせるより、同盟国で戦ってもらうほうがいいって、なった」
「鉄鋼業とゼネコンは?」
「日本人は知的水準は高いし。生産価値は大きくなっているし、賛成しているよ」
「小賢しい気がするが」
「なんにしても利権と交換に、タイ王国を近代化させるのは賛成だよ」
「朝鮮の二の舞は嫌だよ」
「タイ人はどうだろうね」
「印象はいいよ」
「取り敢えず38式小銃と44式騎兵銃を国産できるなら自衛できるだろう」
「99式自動小銃を開発したからって、タイに44式騎兵銃を作らせて大丈夫なのか」
「まだ、製鉄所は小さなものだし」
「独立国は、自国を守る権利があるよ」
「それにタイ王国がフランス領インドシナ、イギリス領ビルマ、マレーを開放するなら、楽だ」
2月
タイ・仏印紛争調停会議が東京で開催
警視庁
統制経済の複雑化に対応するため経済保安課を経済警察部に昇格
野村駐米大使がルーズベルト大統領と初会談
「中国に戦艦を売っても日本の海外地開発は加速するばかり。意外だな」
「朝鮮開発需要のおかげでしょうか」
「朝鮮開発は日本より進んでるはず。いずれ、日本にとって致命的な産業になるだろう」
「世界中のユダヤ人を朝鮮半島とパレスチナに移動させているようで、どちらが本命ですか?」
「今のところ、投資が進んでるのは、石油とくず鉄を売れば働く、日本人現場監督と」
「人海戦術で働ける漢民族労働者が使いやすい朝鮮半島だな」
「だが、海外地を捨てて撤収しなければ、日本を経済制裁するよりない」
「日本は中東石油はありますし、中国の鉄鉱石と石炭もある」
「高度な技術はドイツから買えますし」
「日本はアメリカと取引しなくてもやっていけますよ」
「うぬぬぬぬ・・・」
「し、資産凍結してやるぞ」
「じゃ 日本のアメリカ人の資産も凍結することになりますよ」
「朝鮮半島で作った裏金を日本の口座に隠してる人たちがいてですね」 にや〜
「「「「・・・・」」」」
「日本の場合、日本の場合、幸幣で公定歩合の補填をしてますけど。アメリカは、どうするんでしょう」
「奴隷を作るための公定歩合だ」
「銀行と大手は赤字を国に押し付けて踏み倒せる、赤字は国民に払わせればいい」
「なるほど、しかし、いまは、戦争する体力がないはず」
「「「「・・・・・」」」」
「それよりハワイに太平洋艦隊を移すなど、アメリカは挑発的ですよ。困ります」
「アメリカ合衆国の利権は東アジアに移動している。利権を守らなければならない」
「アメリカ資本がアメリカ国内から持ち出した札束が入った金庫。朝鮮共和国を守るために海軍艦隊をハワイですか」
「・・・・」
「そういえば、ユダヤ資本は少数民族の異邦人でしたね」
「少数民族の異邦人が共通する利益は、戦争で片方がボロボロに負けることでしたか」
「アメリカが負けても、ドイツが負けても、フランスが負けても、イタリアが負けても、ソビエトが負けても同じ」
「戦勝国に取り入って、負けた国の利権と支配権を会得して国家の屋台骨を破壊して、利権と資産を手に入れる」
「アメリカ合衆国さえ危険に晒してるとか。アメリカ国民が聞いたら目くじらを立てて怒るでしょうね」
「・・・・」
「日本は中国に進出しないのか?」
「火中の栗を拾うな。と先祖代々言われましてね。日本のことわざですがね」
「それだけのことで?」
「戦争嫌いの勢力もですよ」
「木工か・・・」
「あの人たちは、樹齢100年スパンで考える珍しい日本人でしてね」
堀切駐伊大使がムッソリーニ首相と初会談
「我が国は、エジプトをスエズ運河を押さえ、中東に進出するつもりである」
「中東諸国は、石油なら売りますよ」
「イタリアは、覇権国家なのだ」
「しかし、中東と戦争すれば石油は入手しにくいのでは?」
「あのような武器を国産できない国など・・・」
「日本が武器を輸出してますよ。骨董品になるまで相当かかるでしょうし」
「一度、防衛組織化された人々は、戦後もコミュニティを守るので攻めにくいはず」
「日本にとってもな」
「まぁ 武器を輸出してでも石油は買いますよ」
呉港
巡潜甲型潜水艦9号
全長113.7m×全幅9.55m×吃水5.36m
水上2434t 6400馬力 18kt 16000海里/16kt
水中4150t 8400馬力 14kt 500海里/10kt
83口径37mm砲4基
魚雷発射管 艦首6基/艦尾2基 533mm魚雷×26本
安全深度260m 80名
新型潜水艦は、ドイツ潜水艦の影響で、深々度静粛高速潜行艦型になっていた。
関係者たち
「いい潜水艦だな」
「1t当たり12000は高いけどね」
「潜水艦に金の使い過ぎじゃないの」
「金は使ってもいいけど、油は使うなって圧力が大きくてね」
「正直、不換紙幣なんて紙切れだし、幾ら刷ってもデノミすりゃ物価は安定させられる」
「インフレで下克上を許せるか。デフレで世襲と利権者の金融支配を強めたいかだ」
「そして、木工12ギルドは、どうせ財政投資するなら軍艦より、再生産しやすい社会基盤投資が好きだからな」
「木工産業のくせに」
「そう、悪くも言えないだろう。外貨を稼いでるのは木工産業だし」
「最近は、ゼネコンも朝鮮半島の設備投資で儲けてるじゃないか」
「アメリカが日本のゼネコンを強化させて、日本の権力構造を変えようとしてるのは見え見えだけどね」
「しかし、そうなると軍産業も相対的に落ち込むから笑えんらしい」
「やはり、アメリカは、日本を戦争させたがってるわけか」
「特に日中戦争だな」
「・・・・」
3月
野村駐米大使とハル国務長官が日米交渉開始
漠砂州 (旧イタリア領リビア・ブトナン県:8万3860ku)
太陽光熱で作った熱と電気で淡水化プラントが動く、
粘土を被せた地中を水を供給する銅管が走って大地を湿らせ、
地平線の向こうまで草木が育ちつつあった。
関係者たち
「漠砂州の名前を返上してもいいくらいの緑だな」
「神籬は木が好きだからな」
「しかし、まだまだ、砂漠に強い植物ばかり。作物は育たないし。奥地は、砂漠だよ」
「だが、草木が何度も朽ちれば土壌が肥える。土壌が肥えれば作物も育てやすくなるだろう」
「そして、自給自足が進めば人口が増えるし。ちょっとした国になるよ」
「それより、リビアのドイツ・イタリア軍と、エジプトのイギリス軍が気になるが」
「ドイツ・イタリア軍もイギリス軍も440kmは南下しないと、戦争できないよ」
「だけど、イタリア軍将校は、よく来るよね」
「金使って遊んでくれるのは助かるけど」
中立国船が戦争に巻き込まれることは少なくない、
しかし、戦争ほど実入りのいい商売はなく、
危険手当が上積みされていく、
そして、目的地へ中立国船を辿り着かせるのは、中立国の外交力と、
混乱した戦場を駆け抜ける船長の幸運とセンスによるところが大だった。
エジプト スエズ運河
臨検を終えた日本商船が運河を北上していく、
行き先は、漠砂州で、積荷は土木建設機械と河川土だった。
臨検といっても目録を調べ、船内を巡回するだけに過ぎず、
アラビア海を行き来するイギリスのタンカーの時間的なロスとそう変わらない、
ドイツとイタリアも日本領漠砂州が強靭である事の方が好都合だった。
互いに日英が生殺与奪権を握り合い、日独伊の利害が一致していることで、
交戦国同士の航路が切り開かれていく、
この状況は、ジブラルタル航路側も似ていた。
イギリス軍将校たち
「日本ばかりが得しているよで面白くないな」
「何隻か撃沈してやるか」
「アラビア海の石油がないと困るだろうが」
「アラビア海は元々イギリスの自治州だったんだ」
「それを日本人が武器を送り込んで独立戦争を起こさせたんだ」
4月
ソビエトとユーゴスラビアが不可侵条約を調印
ナチス・ドイツを始めとする枢軸国がユーゴスラビアとギリシャに侵攻
日ソ中立条約成立
ユーゴスラビアがドイツに降伏
ギリシャがドイツに降伏
朝鮮共和国 (21万6823ku)
同盟保障領は15パーセント。
比率は、アメリカ6パーセント、イギリス6パーセント、ソビエト3パーセント。2対2対1だった。
専有面積に換算するとアメリカ12800ku。イギリス12800ku。ソビエト6400kuの合計32000kuで、
朝鮮半島における主要都市の中心区画と基幹産業。主要幹線線路・道路を押さえていた。
朝鮮人は生きるだけでも搾取され、働くほど搾取され、移動するほど搾取され続けた。
そして、その社会基盤を建設していたのは日本の建設業者だった。
大恐慌のアメリカで吸い上げられた資本が数十倍に水増しされて、朝鮮半島の社会基盤を作っていく、
アメリカ風、イギリス風、ロシア風の城塞都市が建設され、
住んでいるのも戦争難民として逃れてきたユダヤ人や白人で、
朝鮮人は利権者を除くならインド人、フィリピン人、黒人ばかり、
朝鮮人の99パーセントは、労働者として租界の外に放置されていた。
朝鮮人は散発的な反政府独立運動を行っていたが、
6つの方言で意思疎通が困難だったことから、全国的な運動には成りにくかった。
日本の建設会社の重役たち
「300m級の高層ビルを建設するらしい」
「日本企業も手伝ってくれだそうだ」
「なんとも豪勢な話しだな」
「というより、資本家が国家の制約や規制から抜け出して、王様になりたい」
「アメリカじゃ国民が五月蝿くて金融支配がむつかしいから朝鮮でやろうという、単純な話しだよ」
「フィリピンでやればいいのに」
「フィリピンは暑すぎてお気に召さないらしい」
「もう一つ、朝鮮軍を資本家の私兵にして、中国大陸を支配するとかね」
「おいおい・・・」
「日本でやろうとしたら失敗した。だから朝鮮共和国と朝鮮人を使うってわけだ」
「だけど、朝鮮人は使えるかね」
「というより、ここでの生活を我々に見せて日本でも金融支配をやらないか。が目的のようだ」
「怖い話しだ」
「国民国家を捨てろ。同胞意識を捨てろってことだな」
「戦争で日本人を殺そうという勢力と。不戦で日本人を生かそうという勢力の戦いというわけですか」
「木工12ギルドは、それに気づいて恐れ。朝鮮を独立させ、朝鮮人を追い出しましたからね」
「このまま、朝鮮共和国を発展させると、真に受ける資本家が現れるのでは?」
「だが、日本がいま欲しいのは、資源だよ」
「もう一つの狙いは、中朝戦争でしょう」
「それでアメリカ経済は復活させられる」
「紙幣を発行して、事業を起こせば復活させられるのでは?」
「戦争なしでそれをすると。紙幣発行量と大恐慌の関係がバレてしまうだろう」
「ふっ」
5月
国民軍と共産軍の中原会戦(15日)。
国民軍の10t級89式(1号)戦車が共産軍を殲滅していく、
どんなに共産軍を殲滅しても、利権が作られれば利権から外れるものが現れ、
収入がなければ共産軍に入っていく、
このイタチゴッコは、ユダヤ資本が共産軍に武器と資金援助をやめない限り続く、
国民軍であれ、共産軍であれ、戦場敗者は、殺されるか。朝鮮半島に売られ、
一生、労働者として扱き使われる運命だった。
それは強制労働だったり、強制慰安婦というべき者たちだった。
代わりに、朝鮮半島経済は大きくなり、
ユダヤ資本の牙城は、強靭になっていく、
蒋介石は、そういった構造をよく知っていたものの、
自らの利権を中華最大にしなければならず、
不確定要素になる不満分子を淘汰しなければならなかった。
蒋介石と日本の代理人
「戦況はいいようですね」
「これなら、89式戦車はもういらないかもしれませんね」
「いや、89式戦車は数を配備できて治安維持で便利だ」
「なるほど」
「だが共産主義者はゴキブリのように現れる」
「それは、利権からはぐれた者たちに生きる道がないからでしょう」
「もう少し、金の循環を良くすべきでしょうね」
「金の巡りを良くし過ぎると、反政府勢力に行き渡る」
「連中が金を掻き集める者が主導権を取ると我々が排斥されてしまう」
「しかし、既得権のない者が真面目に働いても99パーセントが損するのが資本主義なのでは?」
「ふっ 共産党でない者は真面目に働いても99パーセントが損する者が共産主義と変わらないな」
「確かに」
「しかし、欧米の外圧を跳ね除け、勢力を拡大している日本が羨ましいものだ」
「中国は、日本と違って、大陸国家で人口も資源も土地もある」
「中央集権を整えて、軍政、学制、税制を安定させ」
「不正腐敗を殺していけば自然と近代化できるでしょう」
「中国では、それが一番むつかしいのだよ」
「むしろ、軍閥連邦制にすべきかもしれませんね」
「それなら、有史以前から延々と続いてる」
「そうでしたか」
東京条約が締結されタイ・フランス領インドシナ紛争が終結
越南独立同盟(ベトミン)成立
東京港が開港
ドイツ戦艦出撃
この報を聞いて、イギリス海軍は、たじろいだ。
そして、イギリスがワシントン条約を破棄したのが1938年9月。
35000t級キングジョージ型戦艦の建造が始まったのは1938年の10月からであり、
ドイツ新型戦艦を追撃できる戦艦は3隻しかなかった。
戦艦ビスマルク VS 巡洋戦艦フッド、レナウン、レパルス
重巡プリンツ・オイゲン VS 重巡洋艦ノーフォーク、ドーセットシャー
戦艦は1対3の海戦だった
ビスマルクは、日本の未成新型戦艦の設計の影響を受けていると言われ、
47口径381mm3連装3基と強靭な装甲は、圧倒的で、フッドを轟沈し、
レナウンは、喫水線下の大穴から浸水しズブズブと沈んでいく、
そして、381mm砲9門はレパルスに集中していた。
レパルス 艦橋
「も、持ち堪えろ、もうすぐ、もうすぐ、イラストリアスから攻撃部隊が出撃する」
ビスマルク 艦橋
「そろそろ、トドメを刺してやれ」
「はっ」
「右舷よりノーフォーク接近!」
「105mm砲で迎撃させ。魚雷に注意せよ」
「艦長。105mm砲では・・・」
ビスマルクは、副砲を対空火器で兼用できる105mmだけにしていた。
105mm砲は、対空砲で有用でも、破壊力が低く、通商破壊でも対巡洋艦でも使いにくかった。
「3番砲塔カエザルを巡洋艦に向けろ」
「日本人の言うことを真に受け過ぎだ」
「3番砲塔と副砲を3時方向へ。目標、重巡ノーフォーク」
「海面注視!・・・」
水柱に包まれていたレパルスから爆炎が立ち昇ると、歓声が起きた。
「プリンツ・オイゲンは?」
「中破してますが、航行に支障なしです」
ビスマルクとプリンツ・オイゲンは、巡洋戦艦フッド、レナウン、レパルスを撃沈し、
重巡ノーフォーク、ドーセットシャーを撃沈すると、早々とドイツ本国へ帰還していく、
65口径105mm対空砲が真価を発揮したのは
追撃してくる空母イラストリアスのソードフィッシュ13機を撃退した時だった。
ルーズベルト大統領が国家非常事態宣言を発令
6月
ソビエト当局によりリトアニア人16246名がシベリアへ強制追放
6月22日、
ドイツ軍は、ソビエト軍より劣勢だった。
ドイツ軍 航空機1830機。300万人。戦車3280両。火砲7184門。車両60万台。ウマ75万頭。
ソビエト軍 航空機6000機。301万人、戦車7000輌、火砲約35000門。
しかし、ドイツ首脳部は、そのことを知らなかった。
とはいえ、常勝ドイツ軍のソビエト侵攻(バルバロッサ作戦)は、
航空戦力と戦車が有機的に連動した電撃作戦で、
奇襲効果でソビエト軍を各個撃破していく、
ドイツ軍の大戦果の主要な原因は、スターリンの大粛清にあった。
ロシア人は、圧政と恐怖政治で愛国心が薄れ、ドイツ軍に解放して欲しいとさえ思っていた。
また、ソビエト軍も指揮系統が瓦解し、将兵の士気も低かった。
それでもソビエト軍は、崩壊しつつも随所でKV1重戦車とT34中戦車を遅延作戦を繰り返し、
時に最強の督戦隊を投入して戦線を死守させたのだった。
北欧道(6000ku)
日本・フィンランド・ドイツの間で激しい交渉が行われ、
北欧道とフィンランドが陰ながらドイツ軍を支援するという形でフィンランドの継続戦争は立ち消えとなった。
日本人たち
「危ない危ない、危なく戦争になるところだった」
「フィンランドが領土失っていたら戦争は止め用がなかったですね」
「しかし、ドイツは勝ちそうな勢いだな」
「そりゃまぁ 89式(1号)戦車なら勝てるでしょ」
「95式(2号)戦車も増えてるらしい」
「しかし、生産が意外にゆっくりだな」
「ドイツ陸軍は600万の大所帯だぞ」
「日本は、総兵力50万弱の日本陸軍とは規模が違うよ」
「そりゃ凄いわ」
フィンランド・ソビエトの1年戦争は1年に及び、
破損し放置されたソビエト軍兵器は、戦車4000両。火砲1500門。航空機は2000機を超えていた。
そして、それらの兵器の修理補修を北欧道の工場が引き受けていた。
ハンガリーがソビエトに対して宣戦布告
チトーがパルチザンを組織し、ドイツ軍に対するゲリラ戦を開始
ドイツが日本に対して対ソ参戦を申入れるも日本は拒否
7月
フランス領インドネシアにタイ王国と中国から武器弾薬が流れ込み、
ホーチミンを中心とした共産系の民衆が武装蜂起し、インドシナ独立戦争が始まる。
ヴィシーフランス旗下のフランス軍は、各地で敗走し、
阮朝のバオ・ダイ(保大帝)がベトナム帝国独立を宣言、
カンボジアとラオスも独立を宣言した。
インドシナ独立戦争は、乱戦から混戦へと移行し、収拾のつかない状況へと陥っていく、
アイスランドの要請により日本軍1000人がアイスランドに上陸。
イギリス軍4000人は、アイスランドより撤収していく。
イギリス軍将校と日本軍将校
「アイスランドにおけるドイツ勢力の排除は、理解していただけるのでしょうな」
「アイスランドには1個師団相当の装備を引き渡します。いかなる軍が上陸しても彼ら自らで反撃しますよ」
日本はアイスランドと協定を結び、
北アイスランド西部の岬400kuの譲渡を受け、
1個師団分の装備の提供。戦闘機30機。1000t級警備船4隻の引渡しに応じた。
「日本は、譲渡された地をどう使うつもりで?」
「ほかの海外地と同じですよ。開発して何らかの利益を考えるでしょう」
「いつもと違って、要塞砲は、まだのようですな」
「実のところ、政府は、投資の回収が困難なのが明確なので、今回の取引は気乗りしないのですよ」
「日本は、信用あるものだな」
「信用は大切ですよ。そうじゃなきゃ 世界中の海外地が隣国に攻撃され、その全ての国と戦争状態になる」
日本領巨済島(399ku)
堡塁や掘り、トーチカーばかりが増え、地下網が作られていた。
要塞砲が朝鮮共和国を狙っており、朝鮮共和国側の要塞砲も巨済島を狙っていた。
戦争が始まれば、双方の砲弾数万発が海峡越しに飛び交う。
そこで日本軍で考え出されたのが有翼迫撃砲で、
溝のついた大型迫撃砲を地中に埋め、油和紙で蓋をする方法だった。
砲身の一部が地上に突き出ているものの
地中で固められているので砲身が痛むことが少なく、冷却しやすく、連続で撃つことも可能だった。
有翼迫撃砲弾は、無線で目標範囲を広げることもできようになり、
大型迫撃砲だった物は、地下から装弾する方式に変わる、
砲身が頑丈になって砲身長が伸びると、射程が徐々に伸び、
半径60000mを更地に変えることができるようになった。
巨済島ホテル
日米英 非公式事務レベル会議
「インドシナ独立戦争は、日本人の画策によるものだ」
「武器弾薬のルートは、中国とタイ王国の国境だ。日本国は関与していない」
「嘘だ! 日本資本が動いてることは明白だ」
「なんでも日本のせいにされても困る」
「植民地が独立したいと考えるのは自然なことだ」
「バカを言うな。劣等種族は、我々白人に支配されてこそ生きる価値を見いだせるのだ・・・」 等々
『こいつら、マジ、銃殺したいですな』
『白人至上主義か・・・』 ため息
『問題は、冗談で言ってないことでしょう』
『『『あはははは・・・』』』
「・・・あのような言葉も文字も知らない劣った種族が独立国家などとありえん・・・」 等々
『文字は、ともかく。言葉は、ありますよね』
『彼らには文字じゃなく、落書きに見えるし』
『彼らには言葉でなく きぃー きぃー きぃー と聞こえるらしい』
『『『あはははは・・・』』』
「というわけで。我々 優劣種族が劣った獣を導かねばならんのだ」
「「「「・・・・・」」」」 ため息
「とにかく、直ちに武器供与をやめなければ、日本を経済制裁する!」
「ちょっと待ってください」
「我が国は知らないと言ってるでしょう」
「アメリカ、イギリス、中国、オランダでABCD包囲網だ」
「中国とタイ王国から武器弾薬が流れ込んでるでしょうが」
「とにかく、植民地への武器供与は、我が国への敵対行為とみなす」
「しかし、日本は、我が国の植民地に手を出すな」
「「「「・・・・・」」」」 ため息
英ソ相互援助協定締結
長野地震
第2次近衛内閣総辞職
第3次近衛内閣成立
フィリピン 極東アメリカ軍を創設 (司令官ダグラス・マッカーサー中将)
東京
国際連盟本部が東京に移設すると、朝鮮共和国が連盟に加盟、
日朝国交断絶のまま、朝鮮人国連代表部が東京に居座ることになり、
なぜか、活動家が増えていく、
扇動家たち
“ハワイにアメリカ太平洋艦隊が配備されたニダ”
“朝鮮とフィリピンのアメリカ軍基地が増強されてるニダ”
“日本は国家存亡の危機ニダ”
“一刻の猶予もないニダ! 軍拡するニダ!”
“日本人よ。心のハンを燃やすニダ”
“朝鮮共和国と国交を回復し、理事国としての威信を回復するニダ”
“戦うニダ。欧州でイギリスが戦争している今がチャンスニダ”
“中国に攻め込むニダ”
“中国人に日本人がたくさん殺されたニダ”
“英霊が命懸けで手に入れ、奪われた失地を取り戻すニダ”
“アメリカ、ソビエト、イギリスから朝鮮半島を奪い返すニダ”
“公共工事なんかしてる暇はないニダ”
“戦争するニダ。絶対に勝てるニダ。信じるニダ”
“大切なことだから、もう一度言うニダ”
“戦争するニダ。絶対に勝てるニダ。信じるニダ”
「相変わらず街宣が凄いな」
「しかし、アメリカが中国に戦艦を売ったのは事実だし。今回は信じる奴が多そうだ」
「外国からリークされてる100パーセント情報だし。まぁ信じるのは勝手だがね」
「しかし、連中が正しいかどうかは別にして、彼らに利権や金を渡すのは感心しないね」
「利権は国家と国民を守るためのものであるし」
「金っていうのは、富裕層から低所得層に順番に流していけばいいだけだ」
「金の総量は生産力を超えればインフレになるし」
「生産力より小さければデフレになって、経済は縮小する」
「権力基盤を守る信用創造なら貧困層は、一定数いるだろう」
「富裕層が低所得層から金を巻き上げていけば、国は地獄になる」
「まして、外国に金を流して、回収できないなど言語道断だし」
「リベートを貰った海外投機で外患を誘致し」
「外国人に買収資金や要人暗殺資金を渡すなど、見下げ果てたクズとしか言えない」
「連中の言ってることが正しくても中間層が外国人にお金を渡せば、低所得層にお金が回らなくなる」
「金の循環が悪くなり、貧困層は犯罪に走るか、乞食になるか、自殺させられていく」
「外国人に金を渡すということは、そういうことだ」
「例え、外国人が正しかろうと、間違っていようとな」
「だいたい、後進国が後進国なのは、国際情勢が悪いか。他国の干渉があるのでなければ」
「権力を維持したいためと、国内に不和があるからであって」
「まともな学制、軍制、税制を敷いて、国民全体に紙幣を行き渡らせれば自動的に発展する」
「そんな国に援助したところで、不正腐敗な特権階級を守るだけでしかない」
「国境を越えて特権階級が相互補助するなどもってのほかだ」
「まぁ 資本主義のアメリカでさえ、国民が結束して金を出し合わされたら、既得権が倒されるからな」
「それを防ぐため、大恐慌で格差を作り身近な犯罪を恐れさせ、国民を戦争に追いやろうとしている・・・」
“中国人に日本人がたくさん殺されたニダ”
“中国に攻め込むニダ”
“心のハンを燃やすニダ!”
「・・・ふっ 日本も戦争に巻き込まれそうだな」
「あはははは」
仙堂と角浦は、街頭宣伝の脇をすり抜け、喫茶店に入っていく
いつものケーキセットを注文すると、新聞を確認する。
“アイスランドにも帝国領土(400ku)。日本は隔進論で生き残れるか”
「なんか、いよいよ。正念場って気がしてきたよ」
「そうかい?」
「朝鮮共和国に300m級高層ビルが10個以上建つらしい」
「豪勢な話しだな」
「米英ソの配分率は面積に対してだから、高層ビルを建てた方が得らしい」
「なるほどね」
「まぁ 日本もゼネコンが強くなって、高層ビルくらい建設できるらしいけど、日本は地震がね」
「むしろ、地震のない海外地で建設すべきだろうけど、耐震構造で100mくらいなら建設できるらしいよ」
「なんにしても海外地だけじゃなく、内地も開発しないとまずい気がしてきた」
「朝鮮共和国は、対日、対中で挑発的らしいけど、やっぱり、アメリカが戦争させたがってるってことか」
「アメリカが参戦しないと、イギリスが危ないからね」
「朝鮮半島を捨て駒にしてもいいくらいの気分なんじゃないか」
「イギリスは、対独戦向けにシベリア鉄道を使ってるから、相当に物資が動いてるよ」
「今どこまでいってるの?」
「特高に聞いたら、ドイツ軍はエストニアの租界地の目前」
「すげぇな」
「ドイツには、エストニアを独立させるよう働きかけてみるが、どうなるかわからんそうだ」
8月
大西洋憲章発表
北方ドイツ軍はレーニングラードを包囲しつつあった。
ソビエトが占領したバルト3国は、ドイツ軍によって逆占領されたが、
エストニア日本租界地イダ=ヴィル県(3364ku)は別だった。
ドイツ軍がエストニアを占領すると、
日本租界地イダ=ヴィル県(3364ku)で日独エ交渉が始まる。
「エストニアを解放して欲しい」
「なぜだ?」
「イダ=ヴィル県にエストニア軍1個師団があるからだ」
「「「「・・・・・」」」」
「本当に?」
「ええ、武器を渡せば」
「それは困る」
「エストニアを独立させ、武器弾薬の補修。負傷兵の治療など、協力してもらうほうがいいのでは?」
「・・・・」
「まぁ 総統次第だが、連絡してみよう」
北方ドイツ軍は、装甲部隊を中央集団へと転戦させなければならず、
ドイツ軍は、レーニングラードを包囲したまま、攻めあぐねていた。
ここで、背後のエストニア軍1個師団に妨害されると、致命的な戦況になる可能性を秘めていた。
9月
エストニア独立し、中立した。
租借地イダ=ヴィル県(3364ku)は、まだ日章旗が揚がったままだった。
むろん、ドイツが必ず勝つとは限らず、
日本人は1000人未満しかおらず、支配も放任に近かったことから独ソ戦の決着がつくまで様子見することになった。
日本人たち
「取り敢えず、中立で一安心か」
「ドイツが勝ったら怒るかも」
「死ぬのは一般市民だよ。仕返ししたい気持ちはわかるけどさ」
「復讐したいにしても参戦せずとも、ドイツ軍を応援するだけで事足りるよ」
10月
近衛首相、内閣を総辞職。
斎藤隆夫が内閣総理大臣となり、斎藤内閣を組閣。
関係者たち
「おいおい、よりによって、また斎藤が総理かよ」
「東條が総理になるんじゃなかったのか」
「鉄鋼さんが3個師団増設で斎藤に妥協したんだと」
「単純に防衛を水増しするだけならな、海外地は、要塞砲を中心とした守備隊を配置すればいいし」
「後備師団で予備役を動員して水増しする方が増減と解体が楽だ」
「しかし、師団は、戦車100両を配備して侵略にも使える」
「まぁ 早い話し、日本は侵略可能な師団を3つ増やしましただからな」
「このご時勢ならしょうがないと思うよ」
「だけど、この期に及んでも木工12ギルド強しか。やれやれな国だ」
「紙幣を刷らないと木工ギルドが強くなる」
「そして、紙幣を刷れば刷るほど、幸幣の価値が高まるから交換比も大きくなる」
「ほかの国が幸幣を模倣しようとしたんじゃなかったっけ」
「無理だったらしいよ」
「手先の器用な日本人が大量にいないとむつかしいし」
「特に最後の合わせの部分で、入らないし、曲げると折れる」
「まして、大量生産なんか、不可能に近いそうだ」
「「「「・・・・」」」」 ため息
「木工産業主導の日本か。嬉しいような悲しいようなだな」
「ところで、24個師団あれば国防できるのか?」
「外交戦略上で乗り切れない限り、24個師団あっても国防はむつかしい」
「しかし、外交戦略で乗り切れるなら21個師団どころか。17個師団でも足りる」
亜羅(あら)州 中東アラビア海 4039ku
武山(むさん)半島 ムサンダル半島 800ku 旧アラブ首長国連邦・オマーン
和蔵(わくら)湾 アル・ワクラ湾 800ku 旧サウジアラビア・カタール
武矢(ぶや)島 ブビヤン島 863ku 旧統合イラク・クェート
佳(けしま)島諸島 1576ku 旧イラン
佳(けしま)島 ゲシュム島 1491ku
良久(らく)島 ラーク島 49ku
辺賀(へんが)島 ヘンガム島 36.6ku
太陽が東から昇る。
巨大飛行船が物資を空輸して移動していた。
現地で土台を作って、日本で金枠を作り、
船内で移動しながら組み立て、
現地で飛行船を使って空輸していた。
東西に長い建物が多く、油圧式で東西に傾く反射鏡板を屋根の上に載せていた。
鏡の反射面は、東の地平線から昇って、西の地平線に沈んでいくまで油圧式で太陽を追いかけ、
集光塔に光と熱を集めて電気を起こし、海水を淡水化させた。
砂漠に強い植物の種子を仕込んだ粘土を大地に敷き、緑化を推し進めていた。
淡水化した水は、飲料水だけでなく、砂漠の緑化にも使われていた。
3万の日本人たちが亜羅(あら)州の社会基盤の建設のために働いていた。
日本人たちが色ガラスの建物を見上げる。
鉄を使わなくても砂漠ならガラスの材料はたくさんあった。
むろん、硬度は、それなりあっても、衝撃に脆く、
弾性と引張強さのあるガラスの研究が進められた。
水平線上にポツリポツリと黒点が大きくなっていく、
F4Fワイルドキャットのずんぐりとした機体が幾つもの編隊を作って機動していた。
そして、洋上に空母レキシントン。戦艦ペンシルベニア、アリゾナが現れた。
佳(けしま)島 (1491ku)
監視所
日本の96式戦闘機が飛び立っていく、
「わざわざアメリカ太平洋艦隊がアラビア海まで出張か」
「地球の裏側までくるってことは本気ってことじゃないの」
「今回は砲艦外交だけらしいよ」
「撃沈したら、さぞ気持ちがいいだろうな」
佳(けしま)島の356mm連装砲台4基が主砲を動かし、アメリカ機動部隊を牽制していた。
空母レキシントン 艦橋
「おいおい、日本人は砂漠に草木を植えて都市を作ってるじゃないか」
「相変わらず、開発が速いですね」
「朝鮮共和国の建設発注で、こっちの建設を遅らせられるんじゃなかったのか」
「日本の生産力に余裕があったのでしょう」
「タイ王国の土を運んで砂漠に30cm厚で伸ばして、帰りは石油を日本まで運んでるとか」
「力技だな」
「基本的に中東は雨が降りませんから、表面は乾燥しても地中の栄養は変わりません」
「砂漠に強い植物を植えれば育ちますね」
「亜羅州の防衛力は?」
「第15師団が中心ですが後備工作師団8個が働いてるとのことです」
「8個だと356mm連装砲台が32基か。どんだけ製造してるんだ」
「アラビア海を押さえて、中東諸国を独立させてしまえば、石油はどうにかなるという発想でしょう」
「まぁ その通りだな」
「日本との開戦は?」
「今のところ、これといった方法はないな」
「日本に経済制裁するはずだったのでは?」
「現状の戦力比では、ソビエトに朝鮮・中国利権が奪われる」
「朝鮮共和国に手を出したのが運の尽きでしたね」
「日本が朝鮮を独立させるとは思わなかったし。隔進論なんて、飛び地戦略を取るとは思わなかった」
「我々の様な大国は警戒されて隔進論でも無理ですからね」
「それに便利な本国から離れて、僻地に行きたがる者などいない」
「日本人は、我慢強い民族で、十数倍の効率で開発ができるが、我が国なら財政破綻だ」
「もう一つ、文化的なアイデンティティの強さでしょうか」
「主権、領土、国民、軍事力があれば、自動的に日本民族の特殊性を維持しながら近代化しそうだな」
アメリカ合衆国
国防省
オレンジプラン計画で、日米戦争の図上演習が行われていた。
朝鮮と日本の間は不戦協定が結ばれ、直接の戦闘は行われていない。
日本の拠点から潜水艦が出撃し、アメリカの船団を沈めていく。
水上艦艇同士の海戦は時折行われるが、決定的な要素になり得なかった。
日本軍がグアムとフィリピンに上陸すると、制圧されていく、
アメリカ軍将校たち
「朝鮮半島を戦場にしないと、勝てないな」
「朝鮮半島を戦場にするには、日本が朝鮮半島を攻撃するしかない」
「そして、日本が朝鮮半島を攻撃したとき、初めて、4カ国同盟条約が発動する」
「拠点は?」
「任那州と瑞森市もそうだが、ほとんど、要塞化されている」
「航空機は100機以上、要塞砲は、戦艦1隻から8隻分だ」
「まともな神経の将校なら攻略は考えたくないだろう」
「「「「・・・・・」」」」
「もう一つ、パナマ運河も破壊されかねないし」
「情報戦略部の予想は中年米諸国の対米参戦と対日参戦はヒフティ ヒフティらしい」
「アメリカが有利だと思ってましたが」
「日本の中南米・南アメリカの拠点は、反アメリカの象徴なのさ」
「中南米が永遠にアメリカの下僕国家でいるか。対等な関係でいれるかの瀬戸際だからな」
「「「「・・・・・」」」」
「日本が負けて拠点を失うと。中南米と南アメリカはアメリカ合衆国に支配される」
「よほどの共産主義者や資本主義者でなければ、誰でも気付くことだろう」
「中南米・南アメリカ諸国の反日離反工作は?」
「成功してませんな」
アメリカ大統領が “フランス領インドシナが共産主義に侵食されている” と警戒を発表。
白い家
「この程度のことしかできないのか」
「戦争しないと言って大統領になったのですから、これくらいのことしかできませんよ」
「なんとか開戦できないものか?」
「このままだとアメリカ合衆国が共産化してしまうぞ」
「ドイツでも、日本でも、タイ王国でも、インドシナでも、どこでもいいアメリカとの戦争に追い込め」
「自作自演でもいいぞ」
「「「「・・・・・」」」」
扉が開くと士官が報告書の束をテーブルに置いていく、
「最新の結果です」
アメリカ合衆国
白い家
大統領がテーブルに着くと、カラーコード戦争計画の報告書が乗せられている。
ホワイト(対内乱戦)、グレイ(対西インド諸島諸国戦)、オレンジ(対日本戦)
パープル計画(対中央アメリカ諸国およびロシア戦)、レッド(対イギリス・カナダ戦)
グリーン(対メキシコ戦)、ゴールド(対フランスおよびカリブ海のフランス領戦)、
ブラック(対ドイツ戦)、インディゴ(対アイスランド戦)、ブラウン(対フィリピン戦)、
イエロー(対中国戦)、バイオレット(対中国内乱戦)、
オリーブ(対スペイン戦)、シルバー(対イタリア戦)、エメラルド(対アイルランド戦)、
タン(対キューバ戦)、シトロン(対ブラジル戦)、レモン(対ポルトガル戦)、
ルビー(対インド戦)、スカーレット(対オーストラリア戦)、ガーネット(対ニュージーランド戦)
サファイア(対タイ王国戦)、アメジスト(対インドシナ戦)、
キノット(対日本海外地戦)、
「報告書が増えたな」
「焦点になる地域が増えてるようです」
「「「「・・・・・・」」」」 ため息
図上演習の結果を見ながら政策が決定されていく、
「状況が悪化してるじゃないか」
「日本が中東利権を手に入れたことで、基礎体力が上がったこと」
「そして、中東の亜羅州は、イギリスの根底を揺るがしかねませんし」
「日本の拠点の要塞化が強まっていますから」
「朝鮮の城塞都市より、上だな」
「日本は、国家でやってますし」
「アメリカ議会は植民地に投資などありえないですから」
「富裕層からの出資か・・・」
11月
第77臨時議会召集
“国軍の兵器弾薬まで国外に緊急移送するのは、国防意識のない愚か者と言える”
“今後、こういったことは、やめるべきである”
“隔進論は日本の生命線であります”
“そのための兵器・武器弾薬の確保は最優先であり、日本の生命線なのであります”
“国軍の兵器・武器弾薬は後回しでも、外交戦略を優先すべきなのであります”
“その金は、どこから出てくるのか”
“我々は、石油という形で回収する前に破産してしまう”
“紙切れなら作ればいいだろう”
“インフレになったらどうする”
“準金貨に匹敵する幸幣は市場に流れにくい”
“目先の効くものは、紙幣を幸幣と交換し、木工ギルドの金庫に入る”
“馬鹿な。国家財政をなんと心得る”
“国家財政は、世襲や子飼いの利権を贔屓するものであってはならない”
“実力主義、能力主義の末広がりの構造を維持するもので、機会均等を旨とすべきである”
“それでは、権力基盤に混乱が生じるではないか”
“庶民が金持ちになることを恐るるは、人心から離れた利権世襲政治を行ってるからである”
“公平な競争と新陳代謝のない権力構造は悪である”
第21師団(善通寺)、第22師団(小倉)、第23師団(高田/仙台)の創設。
ドイツ帝国
ベルリン
独ソ戦が始まり日独連絡が危ぶまれた後も漠砂州経由の航路は保たれたのか、
日独共同研究所は健在だった。
Fw190A フォッケウルフ
全長8.8m×全幅10.5m×全高3.95m 翼面積17.7u
自重2900kg / 最大重量3980kg
BMW801DG 空冷14気筒 1800馬力
速度610km/h 航続距離864km
20mm×2 武装7.92mm×2
1式戦闘機 “鍾馗”
全長8.92m×全幅11m×全高3.248m 翼面積22u
自重2150kg / 全備重2800kg
ハ109空冷14気筒 1500馬力
最高速度600km/h 航続距離1600km
MG131 13mm機銃6丁
似た機体が飛び上がって空中戦を繰り広げた。
1式戦闘機 “鍾馗” は1938年12月に初飛行し、1939年の開戦前に試作機がベルリンに送られていた。
少なからずFw190の開発に影響を与えたものの、
逆に “鍾馗” も主脚の強化などで影響を受けていた。
そして、Fw190は “鍾馗” より一回り大型で、ロール機動に強く、よりトリッキーな機動だった。
「やはり、Fw190が優勢か」
「あとから作ってるし、大型だからね」
「ロール性能に強い機体も悪くないな」
「基本的に主翼舵で機体を旋回させるからね」
「1秒でも早く旋回面に機体を傾けたほうが初期機動が早くなる」
「そして、翼面荷重の小さな “鍾馗” に内側に回り込まれ、追いつかれる」
「そのへんはセンスの違いだろう」
「敵機に追いかけられてもロールを効かせて、小刻みにロールを繰り返すと銃弾が当たりにくい」
「フィンランド空軍は “鍾馗” がいいってよ」
「フィンランドは、狭い森林の滑走路に隠す方が有利だから小型の機体が好きなんだよ」
「ところで、ドイツは、イギリスとソビエト相手に勝てると思う」
「開発を協力し合ってるし、勝って欲しいね」
「ドイツでも一時は鍾馗のライセンス生産ってあったぞ」
「航続距離がフォッケウルフの倍あるからね。増槽をつければ3倍」
「バトルオブブリテン以前なら鍾馗でもいいと思いかねないよ」
「なるほど」
12月
イギリスがハンガリー王国とルーマニア王国に宣戦布告
3式戦闘機 飛燕
自重2400kg / 全備重3500kg
全長8.74m×全幅12m×全高3.7m 翼面積20u
水冷1350馬力 速度650km/h 航続距離1500km/h
MG151 15mm機銃5丁
飛燕の水冷エンジンは、Bf109FのDB601Eをライセンス生産したものだった。
ドイツ製工作機械で製造したもので、開発と同時に高性能を見せつけ、
主力戦闘機を担うと期待された。
もっともドイツ製工作機械で、水冷エンジンの品質を保てても量産になると話しは別だった。
大戦が始まると、戦闘で役に立ちにくい木工細工は低迷し、幸幣が増えていた。
次々と印刷され資産価値を落とす紙幣に比べ、
国際市場で流通させられる幸幣が安定した資産として好まれ、資源と交換され、
軍資金の水増しにも使われた。
また、軍需物質で需要のある木綿と生糸も価値を上げてしまう。
特に日本の木綿と生糸は世界屈指の丈夫さで、
富裕層や将校以上の制服で使われており、両陣営へと売られていた。
どちらにせよ。木工12ギルドは、海外需要が増え、そこそこに儲かっていたのだった。
台湾南部
日本で熱帯樹林を育てることができる数少ない地域で希少樹が育つ地域で
この地域を除くなら、マレー半島の熊襲市と、ブラジル北部の瑞森市だけだった。
日本の木工産業の未来を支えるべき宝の山だったものの、
仙堂と角浦は、世界中から集めた熱帯雨林のジャングル園を見て歩く、
子供たちは、密林がお気に入りなのか、面白がって歩き回る。
「おい、百歩蛇に気をつけろよ。噛まれると死ぬぞ」
「怖い怖い」
「怖い怖い」
子供たちは怖面白がり、長めの棒を持って、歩く先を叩いて様子を見ながら歩き回る。
「蛇は、粗方退治したんだろう」
「粗方な。しかし、漢方薬で好まれてるし。全くいないわけじゃない」
「しかし、観光地で最高だが蛇に噛まれるとか嫌だぞ」
「今のところ、そういう被害はないよ」
「まぁ 間引いてるから頭数自体少ないし。血清もある」
「蛇注意の立札をおいて、長い棒を持っていればよほどのことがない限り噛まれないだろう」
「だけど、ツゲの消費が大きすぎるな」
「戦争が終わるまでだと思う」
「それまでガラス繊維細工を使うか」
「軍事機密じゃないのか」
「軍事機密ではあるが、次の戦争まで機密にしていられないだろう」
「それより、売って利益にして工場を大きくした方がいいと思うね」
「そうだな・・・」
「蛇!」
「蛇!」
子供たちが蛇を見つけると棒で叩き始めた。
蛇は密林の中へ全力で逃げていった。
「やれやれ、こっそり近づいて。一発で殺さないと・・・」
「まぁ いいじゃないか。百歩蛇じゃなさそうだったし」
第78臨時議会召集
台湾全島で地震。嘉義市で死傷223名、倒壊1000戸
第79議会召集
レーニングラード陥落は、北欧道の国境に達すれば日本の参戦があるかもしれないという
ドイツ軍将兵の希望的観測によって突き動かされたものだった。
北方ドイツ軍は装甲部隊を中央集団に奪われため、レーニングラードを包囲するよりなくなっていた。
しかし、エストニアとフィンランドから冬服が供給され、
バルト3国で唯一無傷で工場を残したエストニア・イダ=ヴィル県(3364ku)が修復したBT7、BT5、T26戦車300両が北方ドイツ軍に引き渡されてしまう。
これはドイツ本国には知られておらず、存在していない戦車部隊だった。
そして、レーニンランド包囲攻勢は、雑多な捕獲戦車部隊で強行され、制圧してしまう。
皮肉なことに装甲部隊を移動させた中央戦線と南方戦線の方が吹雪の中、野営で苦戦しており、
ドイツ占領下のレーニングラードは、ドイツ将兵が暖かい暖房の効いた部屋で、ウィンナーとビールを楽しんでいたのだった。
降り積もる雪の中、日本人たちが外套を着込んで歩いていた。
レーニングラードのロシア人口は60万人で、治安さえ維持するなら脱出も居残りも自由だった。
「綺麗な街だな」
「北のヴェネツィアと呼ばれている・・・」
ドイツの輸送船がレーニングラード港湾に物資を運び込む。
陸上輸送よりはるかに効率が良く安全に戦略物資を運び込むことができた。
目の前に大破した25466t戦艦ガングートが浮かんでいた。
ドイツ軍将兵は日本人と気づくと道を開ける。
日本人がレーニングラード占領のため、戦車を動かしたことを知っており、
戦艦も機密らしいものもないのか、ほぼ、素通りで戦艦ガングートの調査が始まる。
「戦艦ガングートは1936年就航だったな」
「ああ」
「一応、艦中央に主砲塔4基を並べているが、あまり感心しないな」
一通り終わると寸評が始まる。
「予想通りというか、長門が1920年で金剛1913年」
「摂津が1912年だから、ソビエトの造艦技術は23年から24年は遅れてると思うね」
「しかし、ソビエトの戦車と火砲は、10年くらい進んでるな・・・」
捕獲したT34戦車とKV1戦車。48.4口径76mm砲、21.9口径121.92mm砲が並んでいた。
「97式戦車より強力とか、流石に悪夢だわ」
「日本が戦場になるのは大連州か南樺太。内地は、無事だろう」
「爆撃されなければね」
「Yak1は航続距離が短いよ」
「ソビエト空軍機は、どうだったんだっけ」
「方向性は違うが、機械力は、日本といい勝負たと思う」
「となると、差し迫った日本の脅威は、朝鮮の駐留軍じゃないかな」
「朝鮮半島の空軍と潜水艦部隊と思う」
「まぁ 確かにね」
レーニングラード ボリシェヴィキ工場、KhPZ工場、プティロフ工場
ドイツ軍将兵たち
「もぬけの殻じゃないか」
「しかし、ここで4号戦車か、パンターを製造しようかって話しもある」
「パンターねぇ」
「フィンランド、北欧道、エストニアに工作機械を渡すと代金代わりに部品くらいなら供給してくれる」
「というより、工作機械とソビエト捕獲車両を交換して欲しいそうだ」
「まぁ なんにせよ。工員が地に足をつけて生産してくれる方が品質が安定するし助かるが・・・」
東京
国際連盟本部 連盟の議場
「日本は国際連盟の理事国ニダ」
「・・・・・」
「国際連盟の本部理事国が、隣国の朝鮮共和国と国交断絶なんておかしいニダ」
「・・・・・」
「日朝国交を回復するニダ」
「・・・・・」
「なぜ、目を背けるニダ」
「・・・・・」
「なぜ、明後日の方向を向くニダ」
「・・・・・」 ため息
「まっすぐ前を見て、現実を直視するニダ!」
「・・・・・」 ため息
「朝鮮共和国は、独立国ニダ!」
「連盟本部常任理事国は加盟国と国交を回復する義務があるニダ」
「・・・・・」 ため息
「日本人は朝鮮人を差別してるニダ!!!」
「・・・・・」 ため息
「なぜ、大きなため息をつくニダ!!!!」
「・・・・・」 ため息
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
月夜裏 野々香です。
木仙一族
仙堂春和(35歳) × 山城美奈(31歳) 一樹(13) 智樹(9) 加賀美(6)
角浦秋和(35歳) × 日向奈美(30歳) 青葉(13) 芳樹(9) 冬樹(6)
独ソ開戦がバルバロッサ作戦で始まりました。
戦車は頑丈なほど損傷も少なく、修復しやすいので、
対ノルウェー戦と対フランス戦の戦車消耗率は20パーセントほどでしょうか。
史実より回復していると思います。
ドイツ軍はレーニングラードを制圧してしまいました。
北アフリカ戦線はイタリア軍8万とイギリス軍3万が漠砂州を挟んで睨み合ったまま始まってません。
なので、ドイツ・イタリアの余剰戦力がロシア戦線に集まりそう。
ほんのドイツ兵82860+イタリア兵750000 合計832860人ほどです (笑
近衛師団
第01師団(東京) 第02師団(仙台) 第03師団(名古屋) 第04師団(大阪)
第05師団(広島) 第06師団(熊本) 第07師団(北海道) 第08師団(弘前)
第09師団(金沢) 第10師団(漠砂州) 第11師団(瑞森市) 第12師団(北欧道)
第13師団(姫路) 第14師団(蝦夷市) 第15師団(亜羅州) 第16師団(熊襲市)
第17師団(久留米) 第18師団(宇都宮) 第19師団(大連州) 第20師団(任那州)
第21師団(善通寺) 第22師団(小倉) 第23師団(高田/仙台)
1926年 巨済島(400ku) 済州島(1845ku) 鬱陵島(72.82ku)
1926年 大連州(3462ku)
1930年 任那州 フォンセカ湾 ニカラグア領地コシグイナ(400ku)
1932年 任那州 フォンセカ湾(1200ku) 4カ国不戦条約により拡大
ニカラグア(400ku)+ホンジュラス(400ku)+エルサルバドル(400ku)
1932年 北欧道 カレリア地峡+フィンランド湾諸島 (6000ku)
スールサーリ島(21ku)、ラヴァンサーリ、大・小チュテルサーリ島他
1934年 任那州 中米7カ国不戦協定調印 (2400ku)
フォンセカ湾(1200ku) 旧ニカラグア・ホンジュラス・エルサルバドル領
旧コスタリカ領 ココ(瓜生)島 (46.6ku)
ブリカ(中ノ鳥)半島 (753.6ku) 旧コスタリカ領(353.4ku)+旧パナマ領(400ku)
旧グアテマラ(沖ノ浜)領(400ku)
任那。ニカラグア、ホンジュラス、エルサルバドル。コスタリカ、グアテマラ、パナマ、
1935年 熊襲市 (400ku) 旧タイ王国領対マレー国境
1936年 蝦夷市 (400ku) 旧チリ領
1938年 漠砂州 (8万3860ku) 旧イタリア領リビア・ブトナン県
1939年 租界地 エストニア・イダ=ヴィル県(3364ku)
1939年 瑞森市 (400ku) 旧ブラジル・オランジュ域
1940年 亜羅州 (4039ku) 中東アラビア海
武山(むさん)半島 ムサンダル半島 800ku 旧アラブ首長国連邦・オマーン
和蔵(わくら)湾 アル・ワクラ湾 800ku 旧サウジアラビア・カタール
武矢(ぶや)島 ブビヤン島 863ku 旧統合イラク・クェート
佳(けしま)島諸島 1576ku 旧イラン
佳(けしま)島 ゲシュム島 1491ku
良久(らく)島 ラーク島 49ku
辺賀(へんが)島 ヘンガム島 36.6ku
1940年 租界地 ノルウェー・フィンマルク県(48618ku)
1941年 北斗市(400ku) 北アイスランド西部の岬
第20話 1940年 『国際連盟本部東京と東京オリンピック』 |
第21話 1941年 『心のハンを燃やすニダ!』 |
第22話 1942年 『戦争は、問答無用の公共事業だから』 |