月夜裏 野々香 小説の部屋

    

神がかり系 仮想戦記 『神籬の木仙』

 

 第32話 1952年 『ニュー・バビロンと、南蛮万事屋』

 ハーバード大学ドル紙幣教会

 “唯一にして絶対なる神。FRBよ”

 “大天使ロスチャイルド、ロックフェラー、モルガンよ”

 “東洋の島国が愚かにも、唯一絶対の中央銀行を分割し”

 “紙幣の首輪に繋がれた忠実な狼と牧羊犬を弱らせ”

 “糧でしかない羊を囲いから解放しました”

 “日本は国家から独立した狼、犬、羊が野良と化して傍若無人に振舞っております”

 “FRBの神よ”

 “日本人から幸幣を奪い。もう一度、紙幣の首輪に繋ぎ、永遠の囲いの中に取り込みたまえ”

 “繋がれた首輪の紙幣に一喜一憂する飼われた家畜に戻したまえ”

 “生殺与奪を握られながらも、何もわからぬまま生きる家畜に戻したまえ”

 “紙幣の鎖に繋がれし奴隷の喜びと死を与えたまえ・・・・”

 

 

 列強に囲まれた小国は、列強に利権を奪われやすい状態にあった。

 そのため列強同士を戦わせ、

 勝った方に媚を売り、負けた方の利権に食い込む戦略を常習的に執った。

 そして、そのための思想的な誘導や分断工作。

 さらに個別攻撃など多種多彩な攻勢を仕掛け、日本の権力構造を破壊しようと目論む。

 東京の巷の噂

 『仙堂一族と角浦一族は、闇の眷属ニダ。きっと、日本を乗っ取ろうとしてるニダ』

 『閨閥入りを拒むのは、朝廷に逆らう逆賊だからニダ』

 『きっと、悪いことを考えてるニダ。自分たちが天皇になろうとしてる悪い人たちニダ』

 『祭事は朝廷の独占ニダ。あいつらは、悪い事をしようとしてるニダ』

 

 街宣中の扇動者たち

 「今がチャンスニダ!!!」

 「中国は、戦争で疲弊しきってるニダ。アメリカ、イギリス、ソビエトも疲労困憊ニダ」

 「日本は戦争すれば勝てるニダ!」

 「英霊が戦死した魂の祖国。朝鮮半島と満洲を奪い返すニダ!!!」

 「日本軍は、絶対に勝てるニダ」

 「世界一の親日民族、朝鮮人は、日本軍の上陸を待ってるニダ」

 「シコシコ木工やってる場合ではないニダ」

 「朝鮮半島を取り戻して、アジアの盟主になるニダ」

 「このまま100年が過ぎたら戦争から再建した中国にアジアの盟主の座を奪われるニダ」

 「タイ王国を中心とする東南アジア条約機構も危険な組織になっているニダ」

 「日本のオイルロードが危ないニダ」

 「有色人種の盟主の座を中国とタイ王国に奪われるニダ」

 「このままでは、日本が、英霊が、日清戦争、日露戦争が築き上げた盟主の座を失うニダ」

 「日本人なら銃を取って、立ち上がるニダ」

 「米英ソ中を撃退して朝鮮半島と大連州を連結するニダ」

 「絶対に勝てるニダ」

 「今が百年の禍根を絶つ、千載一遇のチャンスニダ」

 「日本人は、英霊のために戦うニダ!!!!!!」

 大都会の喧騒の中、

 日本人たちは、不安を抱えつつも忙しなく行き交っていた。

 

 

 首都機能がなくなると、江戸城が再建するだけでなく、

 機能的な経済中枢へと変貌していく、

 国有地を中心にタウン型ビルが建設されると、

 木工製品、生糸、木綿の輸出は、徐々に比率を下げ、

 電化製品、自動車、造船、航空機、工業製品の輸出は比率を増やしていた。

 アメリカ、ドイツ、中国、ソビエトは、日本と一定の距離を保とうと交易しなければならず、

 日本製は自国で生産するより安いことから利潤を増やすため購入が増加し、

 社会資本を回収しつつ切実な労働者を増やしていった。

 神籬系輸出企業

 相談役は、オブザーバーに近かく、

 これといった仕事がなく、賃金は少なかったものの、

 非常勤役員で部屋を与えられ、企業の報告書が全て集められていた。

 仙堂智樹(20)は、グループ全体の幾つかの企業で相談役を務めており、

 智樹は、最大株主の木工一族の代理人であるだけでなく、

 木工細工の大家で、独立した総合情報屋だった。

 「これは、これは、三森のお嬢さん」

 智樹は、秘書に案内されてきた15歳ほどの少女にそういった。

 来客は、聞いていたが、彼女の本気が服装からも伝わる。

 「父の用件で参りました」

 「どうぞどうぞ」

 「今日は、稚内の地所のことできましたの」

 「そういえば、未森さんのところと、共同購入になってましたね」

 「ええ、父は、閨閥入りを拒むのなら、経済的な連携を強めたいらしくて」

 「そ、そうですか」

 「こちらが6でよろしいでしょうか」

 「構いませんよ。それで、そちらが満足していただけるのでしたら」

 キョロキョロ

 「相談役ですのに、少し狭い部屋ですのね」

 「角浦や仙堂の兄弟が来て、報告書を確認するだけですので、特に権限があるわけじゃないのですよ」

 「賃金も平社員とそう変わらない」

 「じゃ 相談役の企業の数で賃金が増えますの?」

 「ええ、だから・・・自分は、8人分くらいでしょうかね」

 「まぁ 大きな仕事の割に控えめですこと」

 「本当言うと、木工細工を作ったほうが実入りがいいのですが会社が大きくなると家族総出で・・・」

 「私も角浦家のお手伝いがしたいですわ」

 「あはははは」

 「決まった人がいますの?」

 「ええ、まぁ 結婚の申し込みはしてますよ」

 「それはいつのことですの?」

 「1週間ほど前に」

 「では、相手は、閨閥でないのですね」

 「よくお分かりで」

 「閨閥なら大騒ぎで1日もかからず日本中に広まりましてよ」

 「なるほど」

 「お金持ちは嫌いですか」

 「大好きですが、残念ながら別の要素が強すぎまして」

 「そうですか。その別の要素が気になりますね」

 「こればっかりは、生まれ持ってのものですから。貧乏とか金持ちとか関係ないのですよ。残念ながら」

 「性格的なものでしょうか? それとも容姿的ななにか?」

 「そういうものとも違いますよ」

 「ごめんなさいね。父がどうしても聞いて来いと五月蝿くて」

 「あははは」

 「でも、こうして、父から仕事を与えられるので楽しいですわ」

 「残念ながら失敗したみたいですけど」

 「・・・・」 苦笑

 扉が叩かれると、

 “こ、困ります”

 “急いでるんだ”

 “ですけど・・”

 厳つい男たちが入ってきて、手帳を見せた。

 何人か見知った顔で、1人は人形を作ったこともあった。

 「特高さんですか。随分と急な・・・」

 「すみません。失礼かと思いましたが、急ぎのことなので」

 「実は、この件の取引を半分に減らしたそうですが、どういうことでしょうか?」

 特高の課長は、報告書を見せた。

 「なにか問題でも?」

 『向こうの社員に連絡係がいる』

 課長は、少女に聞こえないよう小声になった。

 「なるほど。サワーフォード社・・・」

 智樹は、報告書を探す。

 「サワーフォード社の件は、僕じゃないですね・・・聞いてみましょう」

 智樹は、受話器を手に取ると電話をかけた。

 「芳樹。いま、特高がきてるんだけど」

 「サワーフォード社との取引を減らしたの、誰か知ってる?」

 “ああ、あれか・・・お前の兄さんと、俺と冬樹で決めたけど?”

 「サワーフォードは、昨年の9月まで問題なかったと思ったけど?」

 “サワーフォードの報告書の最後に書いてるだろう”

 “年末にサワーフォード社の株を30パーセント買われたんだが”

 “買った企業が麻薬と関わりのある企業らしくてな”

 “それで、手下と麻薬を日本に入れようと画策してる可能性があるかもって取引量を減らした”

 「わかった」

 がちゃん

 「「「・・・・・」」」

 「麻薬に強い企業が年末にサワーフォード社の株を30パーセントを購入」

 「神籬経由で、手下と麻薬を日本に入れようと実験しているかもしれない。そうです」

 「そ、それは・・・こっちも困るのだ・・・」

 「問題が起きてからだと神籬の印象が悪くなる」

 「麻薬と関わりのある企業が株を持ったからって日本に麻薬を売るとは限らないだろう」

 「この業界で、清濁使い分けは珍しくない」

 「企業株が買われたと連絡員から教えられましたか?」

 「「「・・・・・」」」

 「人事が行われた報告は?」

 「「「・・・・・」」」

 「こちらが独自の情報収集力があることをお疑いで?」

 「「「・・・・・」」」

 「では、こういうことです。彼らは、ルートを作りたくて、神籬と取引中の企業株を買った」

 「すると、事を起こす前に、神籬から取引を減らされ、別の企業の取引が増えた」

 「これが続くと、アメリカ資本も大枚叩いて企業株を買う気力が萎えてしまうものです」

 「し、しかし・・・こっちも大金を注ぎ込み、連絡員を育てて雇ったのですぞ」

 「連絡員には別の仕事を探してやることですね」

 「「「・・・・・」」」 憮然

 「こちらの報告書によると、税関に連絡してるので、麻薬絡みの事件になるかもしれません」

 「あと、内々にサワーフォード社側に警告してるので、向こうで善処してくれるなら、取引量を元に戻せるでしょう」

 「この件は、税関じゃなく、特高で処理する」

 「御随に」

 「失礼した」

 「いえいえ」

 特高たちが帰って行く、

 「三森のお嬢さん、パフェでもどうです。近くに美味しいと評判の店があるそうですよ」

 「仕事は終わりですの」

 「相談役は、自由に休憩を取れるのですよ」

 「あ付き合いしますわ、最後のチャンスみたいですし」

 「・・・・・」 苦笑

 

 

 

 

 華厳ヶ関は、宮大工の造った木造公舎が城のように連なり、紅葉が舞い散り、

 人々は趣のある風景に寛いだ。

 “仙堂一族と角浦一族の謎” “神籬の野望”

 “木仙12ギルドの世界支配”

 野点傘の下で、白人たちが資料を集めていた。

 「どれもこれもはっきりしないものばかりだな」

 「この14歳頃、二人とも神社で雷に打たれたというのは?」

 「証人はいない。しかし、裂かれた御神木はそのまま残されてるし」

 「子供が生まれると、その神社に連れて行くらしい」

 「我々も行ってみるか」

 「いや、まだ、目立たない方がいい」

 「しかし・・・」

 ばさっ!

 週刊誌が放られた。

 「金払って調べさせたというのに。舐めてんのか」

 「というより、どこか遠慮がある」

 「やはり朝鮮人に調べさせたほうが良くないか」

 「日本人記者に金を渡して調べさせた方が百倍ましだ」

 「朝鮮生まれの日本人は、なかなかいいようだが」

 「それだって、教育が悪いと、どうしようもない」

 「日系アメリカ人は?」

 「アメリカの建国理念には従うがな」

 「「「「「・・・・」」」」」 ため息

 「華厳の地下網は、どうなってる?」

 「地下鉄、上下水道、通信網は、東京、茨城、長野、秋田、福島の5方向に伸びている」

 「それとは別に隠し通路が4方向に伸びてるらしい」

 「出入り口は公舎だろうからだいたい見当がつくが、神社仏閣も含むともっと増えるか」

 「あと中禅寺湖を南北に縦断するトンネルも建設されるそうだ」

 「流石に国防を主目的に遷都しただけはある。難攻不落に思える」

 「木造でも火災に強いと聞いたが」

 「そう聞いてるが燃えにくい薬品を使ってることと」

 「主要都市は、鉄骨鉄筋コンクリートと強化ガラス繊維で建物を建設しているから焼夷弾は通用しなくなってる」

 「じゃ 絨毯爆撃をするとしたらドイツと同じ、炸裂爆弾になるのか」

 「問題は、絨毯爆撃が政治的にしにくいことかな」

 「そのへんは、開戦のあり方しだいだと思うね」

 「ダーティな戦争を仕掛けられたなら仕返しの絨毯爆撃は、どうにかなる」

 「まぁ そうだが、華厳の関は燃やしたくないな」

 「それは言えるが、日独が共同で核開発をしてると聞く」

 「完成してるのか?」

 「日本は幾つかの地下施設で開発してると聞いたけど」

 「その調査結果は?」

 「まだ、どこで開発してるか、わからないよ」

 「大学教授とか、助教授とか、高級将校とか。政治家とか」

 「予算が動いてるとか、加速器とか。遠心分離機とか。資材とか、推測ぐらいできるだろう」

 「公共投資は、異常に多いよ」

 「ちっ 無節操に金を使いやがって」

 「紙幣発行を減らして、原爆開発を遅らせられないのか」

 「無理だよ。中央銀行を10行に解体されて、議会に取られたからなどこかを絞っても残り9行で発行する」

 「その気になれば幸幣だけでも開発費を絞り出せる」

 「税金は、紙幣のはずだ」

 「問題は流通貨幣量でね」

 「紙幣以外のものでも構わないし、税の対象じゃない幸幣は最高の隠し資産だ」

 「インフレは?」

 「幸幣が吸収して、それほどでもない」

 「しかし、日本のいろんな街を回ったが、華厳ヶ関が一番落ち着く」

 「中禅寺湖一帯は、剥き出しのコンクリート建築は禁止されてる」

 「だいたい3000万uで広さだけなら頤和園の10倍を超えるそうだ」

 「短期間に良く建設できたものだ」

 「宮大工・木工職人180万人は伊達じゃないのだろう」

 「ほかの大都市は、近代的なコンクリートのビルや北欧建築だったりするのに」

 「華厳だけ、ファンタジー小説に使えそうな風景だ」

 「いや、京都と奈良。あと平泉も木工建築が復活してるらしい」

 「相変わらず、羽振りがいいな」

 「ある水準以上の資本家は、印刷された紙幣の価値を信じていない」

 「だから資源を売った対価を幸幣で得ようとする」

 「紙幣で投資して儲けると、幸幣で蓄財する」

 「だから各国の証券取引所は、幸幣が山積みされて取引されてるし」

 「幸幣生産地の日本人は、掛け捨ての様に紙幣を還流させて幸幣を手に入れる」

 「この傾向は、幸幣の生産を家内制手工業、工場制手工業、問屋制手工業に頼っている間は変わらない」

 「何より、世界が中央銀行の独裁を嫌い始めている」

 「というより、マニアックな民族性の日本人以外に幸幣を大量生産できる国がないのが問題だろうね」

 「かくして、世界は、日本の幸幣によって統一されましたってか」

 「今のところ、世界中の金融紙幣を賄えるほどの生産力はない」

 「しかし、世界中の大資本家が蓄財で集めたがる量を生産している」

 「それで、過疎地に高層ビルを建設か。金持ちのやることはわからんな」

 「東京、大阪、名古屋に原子爆弾を落とされても回復させやすいよう危険分散させてるのだろう」

 「過疎地に建った高層ビルを破壊するため、原子爆弾を落としに行くなんてしない」

 「それに住民管理がしやすいメリットもある」

 

 

 タイ王国 東北部

 感慨設備など公共設備が建設されていくと、人口が増え、街が広がっていく、

 資源が日本へ輸出され、日本製品が流れ込んで商店街を賑わせていた。

 それら表のビジネスの裏で、働いてる者たちがいた。

 代表的なのが “よろず屋” “万事屋” と日本語の看板を掲げた店で、

 日本語のわかるタイ人が増えていた。

 あくまでも影の需要で、表の産業より大きくなることはなかったが、

 日本資本の国外展開の動機の一つになっていた。

 そして、看板のない非合法絡みの店は、値段が3割増し以上だった。

 日本料理店 “南蛮”

 日系タイ人のウェーターが個室に入ってくると、メニューを見せた。

 メニューは、料理メニューと、

 身辺調査、人探しの相場・・・・の万事屋メニュー表があった。

 日本人は、必要な項目を埋めて渡すと、ウェーターは去っていく、

 「レストランを兼ねた万事屋か・・・」

 「看板に堂々と万事屋と書かれた店は、基本的に犯罪未満だよ」

 「しかし、おかげで海外出張か。もう懲り懲りだ」

 「しょうがないさ。政官財に金を渡せば資本主義。国民に金を渡すと民主主義だ」

 「日本は、民主主義どころか、180万人の木工細工師が国際的な代用通貨を生産して」

 「金持ちの日本人が増えている」

 「さらに日本の学校で教育するとモラルが高くなるし、建前が強くなる」

 「経済基盤が大きくなるのはいいが、金の力。権力が弱体化して押しが効かなくなる」

 「だいたい、主従がモラルや矜持より弱い組織は国外で通用しにくいから」

 「金で言う事をきく、子飼いや悪党が必要になってくる」

 「だからこういった万事屋が国外に出来てしまう」

 「日本は、もっと、主従関係の強くなる軍人教育をすべきだと思うね」

 「善悪を考えない人間に武器を持たせるのは怖すぎるね」

 「騙されてクーデターを起こされたら事だ」

 「じゃ こっちで、大規模に・・・」

 「外国で日本軍人教育はまずかろう」

 「だけど、日本で訓練したじゃないか」

 「そりゃ タイ王国から派遣されてきたからで、日本企業の私兵を作るためじゃない」

 「基本的にタイ王国軍、ベトナム帝国軍、ラオス軍、カンボジア軍を退役した軍人だよ」

 「あと、元マレー軍人と元ビルマ軍人も増えてるようだが・・・」

 「しかし、形にしないと、ユダヤ資本の私兵部隊に対抗できない気がするね」

 「「「「んん・・・・」」」」

 「マニラ・コネクションは?」

 「「「「えぇ〜ーーー」」」」

 

 税務署の手の届かない、海外に資産を形成することはよくあることで、

 ユダヤ資本と華僑資本が得意だった。

 日本は、紙幣より設備、サービス、商品の方が価値があり、モラルや矜持など煩かったものの、

 海外は紙幣価値が高く、設備、サービス、商品より紙幣の方が価値があるのか、

 金のためなら犯罪も辞さない悪党が多かった。

 そして、そういった悪党を利用したがる政治家、官僚、資本家も少なくなく。

 海外地周辺にそういった需要と供給が形成されていた。

 国家や国民の目から非国民とか、裏切り行為に近いことだったが、

 予算折衝などの煩わしさがあるのか、

 正規に予算が出ないような項目で必要な資金があるのか、

 政府機関も企業を隠れ蓑に隠し資産を形成していく、

 

 南蛮万事屋たち

 「え〜 なになに・・・」

  “日本人成り済ましの強盗強姦ニダ野郎たちにアンコールワット宝探しの地図を渡してください”

  “罠をたくさん作って、いじめてやってください”

  “宝箱は天井に貼り付けて、蛇でも入れておいてください”

  “宝箱の蓋の裏に ばーか ばーか ばーか と書いてください”

 「なんとも、ふざけた。依頼だな」

 「珍しいある。日本人、本気で怒ったある」

 「最近、日本人に成り済まして、強姦事件を起こしてる朝鮮人がいますからね」

 「蛇は毒蛇でもいいんだよな」

 「書いてないある」

 「何匹か、サービスしとくか。俺も新聞読んで少々ムカついたし」

 

 

 

 

 深々と吃水の沈んだ輸送船が入江に入って接岸すると

 十数本のベルトコンベアを伸ばし、河川土を貨車の荷台に落としていく、

 貨車は、荷台が一杯になると走り出し、次の貨車と入れ替わる。

 貨車は、砂漠の奥地に向かって走りだし、

 ベルトコンベアで河川土をトラックの荷台に降ろすか、

 そのまま、周囲に落とし、ブルドーザーで河川土を押し広げていく、

 表面の表土は、太陽熱で蒸発して乾いていくが、

 太陽熱の届かない、地中は、植物を育てることができた。

 河川土は、砂漠に強い植物の種が混ぜられ、草花を咲かせた。

 北アフリカ・地中海  漠砂州 (8万3860ku)

 中東・アラビア海   亜羅州 (4039ku)

 二つの海外地は、中緯度亜熱帯砂漠に属し、一際標高の高い庭園のように緑化が進んでいた。

 欧米諸国からエリア・ボンサイとか、ニュー・バビロンとか、総称されて注目されていた。

 

 

 この年、漠砂州の西のイタリア領リビアは、

 キレナイカ、トリポリタニア、フェッザーンがリビア連合王国を構築して独立した。

 東のエジプト王国は、イギリスの影響かにあったものの22年の独立に独立し、

 ムハンマド・アリー朝の立憲君主制を敷き、近代化を推し進めていた。

 しかし、第一次中東戦争の敗北で、中央集権が弱体化し、

 クーデターが発生し、エジプト共和国へ移行していく、

 この政変劇でイギリスとドイツの勢力争いと暗躍があったと言われていたが、

 青年兵士のクーデターは成功し、

 ドイツ軍とイギリス軍は動くことなく静観し、

 漠砂州は、リビアとエジプトの狭間で、独立していなければならなかった。

 漠砂州 (8万3860ku)

 漠砂州で見慣れた光景だったが、てっとり早い緑地化だった。

 入植から14年が経過し、

 ビルが増え、日陰が増えると、淡水プラントの総量に比例して、木々と鳥が増えていく、

 むろん、工業用水と農業用水の分を差し引いてだが、

 入江などに排水され、塩生植物やマングローブが育ち始めていた。

 州の4分の1。20000kuが緑地化し、この広さは、ナイルデルタに匹敵し、

 タウン型ビルは、1000人ビルと呼ばれるほど巨大で、1棟で一つの村を形成し、

 10棟で町を形成し、100棟で100万人の街を形成していく計画だった。

 単身赴任型フロアは、徐々に減少し、

 1軒6人が居住できるフロアと、菜園区画が作られ半自給が可能な棟が増えていく、

 これは、袋小路にある海外地に特有の贅沢さで、

 自己犠牲な者や酔狂人たちは別にして、

 自己完結型の住居でなければ、入植者が得られにくかったのも事実だった。

 家族入植が増えるに従い、軍隊型開発組織は、共産組織へ移行し、

 民主組織へと変貌していく過程にあって、幾つもの価値観が混在していた。

 ビルの地下へ行くと、射撃場があるのも海外地の特徴で、

 国防陸軍第10師団に隷属する予備役が編成されていた。

 といっても国際情勢は、まだ緩やかで、1週間で、2万5000人の戦時定数に達し、

 3週間で、10万人を追加徴兵することができ、

 1ヶ月で、20万人になる予定だった。

 図上演習

 将校たち

 「ビル単位で徴兵して軍を編成できても平地は戦車が強い。歩兵だけ集めても不利だ」

 「だいたい、仮想敵がドイツってだけで詰んでる気がするが」

 「エジプトとリビアならシミュレーションする必要がないだろう」

 「エジプトもリビアも中古戦車を買いまくってるじゃないか」

 「防衛なら武器弾薬を揃えて民兵でもいいが、侵略は兵站がないとな」

 「第一次中東戦争でアラブイスラム連合が敗退したのも兵站だよ」

 「そして、兵站は算数ができないと無理だ」

 「しかし、元々基幹師団は1個。最大徴兵20万になると、どう水増しして指揮統制が大混乱だな」

 「チームワークを作りながらやっていくか。外国に攻めて来て欲しくない」

 「棟歩兵って感じですかね」

 「民兵は日本向きじゃないんだが」

 「中国軍の打たれ強さの戦訓でいうと、民兵の嫌らしさは “と金” だよ」

 「大枚かけて訓練した将兵が、武器を渡されただけの民兵に殺されたら、軍事的に泣きたくなる」

 「戦後の治安で不安になるが、外国軍に占領されそうな最悪の国防なら、国民に武器を渡すことだ」

 「漠砂州は、そういう可能性があるからな」

 「海外地に来る連中の動機の一つは、射撃場があることだからな」

 「3個師団に増やせないのかな」

 「人口が増えてからだろう。独立守備隊を増やすか。師団を創設するかで分かれるんじゃないかな」

 「守備隊だろう。師団は暴走されると困るし」

 「信用されてないな」

 

 

 中東・アラビア海

 亜羅州(4039ku)は、欧米諸国がニュー・バビロンと呼ぶ地域で、

 入植から12年、森林らしきものが作られつつあった。

 武矢(ぶや)島(863ku)

 ボーリングが行われ、高層ビルの建設が始まっていた。

 「地盤は大丈夫なんだろうな」

 「この辺は構造盆地だからね。日本の造山帯と分けが違うよ」

 「それは大丈夫ってこと?」

 「浅い場所に石炭層、石油層、地下水層がなければね」

 「それは逆の意味で悲しいが」

 「なんにしても崩れにくい地質なのは変わりない」

 「もっと強いのが漠砂州で大陸地殻の上にあるから、もっと建てやすい」

 「できればもっと標高を高くしたいけど」

 「まぁ その辺も計算して作るよ」

 

 

 

 中央銀行が銀行、政府、企業、国民に借金を追わせることで支配し、働かせる形態が資本主義で、

 この支配方式を執る場合、必要以上の資本が国民の手に入ると成り金が際限なく現れ、

 大企業は、賃金の少ない中小企業との市場競争に明け暮れ、

 中小企業は、さらに賃金の少ない新興企業との市場競争に追われることになった。

 大企業は、天下りを受け入れる余裕がなくなり、権力基盤が脅かされていく、

 そして、支配を強めるほど金融統制が強まって中央集権に近づき、地方から衰退していく、

 血の巡りが失われた国家基盤は貧血気味となり成長も鈍っていく、

 一方、金融支配を諦めてる国、

 あるいは、国家目標のため下克上も辞さない国家は、

 所得税の税率が高く、資本を還流させることができた。

 権力基盤は弱体化するものの、成り金が雨後の筍のごとく現れ、

 社会基盤が大きくなり、国民生活の水準が向上していく、

 戦後、アメリカは、権力基盤を守るため金融を引き締めたことから公共投資が減少し、

 日本、ドイツ、ソビエトよりはるかに大きなポテンシャルを持ちながらも軍事力を発揮できなかった。

 とはいえ、原子爆弾の開発後、原子爆弾を投下できる爆撃機は、戦艦や空母以上の脅威となり、

 各国とも次期主力戦力で、大陸間ロケットと爆撃機の開発が進められていた。

 そして、アメリカ合衆国の空軍基地で、巨大な機体が滑走路に誘導されていく、

  B52ストラトフォートレス

   全長48.5m×全幅56.4m×全高12.4m  翼面積371.6m2

   約7711kg×8基

   空虚重量83.25t/最大離陸重量219.6t

   約1000km/h(マッハ0.86)

   航続距離 約16000km

   最大ペイロード31.5t

   乗員5名

 空軍関係者たちは、飛び立つ戦略爆撃機を見上げ、勝ったと確信する。

 主敵は、ドイツ、中国、日本、ソビエトの4ヵ国で、

 国力が増大中の東南アジア条約機構、中南米不戦条約機構、中東諸国、南米諸国も恫喝の対象だった。

 それら、どの国であっても原子爆弾を投下できた。

 「この機体があれば、どこの国が相手でも勝てる」

 「しかし、高いな」

 「数を作ればいいさ」

 「そうなると、金を散蒔かなければならなくなる」

 「やりすぎると政敵に札束が渡り、我々の権力が脅かされ、殺される」

 「だからフードクーポンを使って、敵を作らないようしてるんだろうが」

 「マニラ・コネクションが反ユダヤ資本に移行しつつある」

 「連中はフィリピンの林業を押さえて、資金源を構築しつつあるぞ」

 「彼らを直ぐに戻すわけにはいかないな。アメリカで反戦が強くなり過ぎるとまずい」

 「ところで、ヘリウムは?」

 「もう、輸出を解禁してもいいだろう」

 「B52爆撃機が量産の暁には、飛行船など、どうでもいい存在だよ」

 

 

  

 アルゼンチンは、戦前戦中戦後とも日本から武器を購入しても土地を売らず済ませた大国だった。

 これは、アルゼンチンの国力と、アメリカとの距離で計算した結果で、

 国力が大きくてもアメリカに近かいブラジルの政策が誤りとは言えない、

 ブエノスアイレス港

 ドイツの輸送船が接岸すると、キングタイガーV戦車を陸揚げしていく。

 各国の情報関係者がドイツとアルゼンチンの接近を注視していた。

 ホテルの日本人たちが戦車が移動していく光景を見ていた。

 「キングタイガーVが32両か」

 「世界最強の戦車を国外に売る時代とはね・・・」

 「ドイツは、戦災からの再建もあるし、パンツァーシュレックのせいで戦車の価値が低下してる」

 「それにアルゼンチンが軍事的に独立してたほうが、ドイツにとって好都合だからだろう」

 「日本もアメリカが相対的に弱くなるのなら好都合だし」

 「日本だけだと、日本だけが恨まれるから。かち合うにしてもドイツの武器輸出は賛成だよ」

 「しかし、これからは、爆撃機に備えないとな」

 「じゃ これからはレーダーと迎撃機が必要になるわけか」

 「売れば当分、資源に困らないね」

 「それより、連絡員と接触できるはずだけど?」

 「ドイツのジーンリッチ技術を持ってくるって話しか」

 「ああ・・・」

 「一度、原亜州に持って行って、そこで研究するはずだ」

 「ドイツにばれると厄介だぞ」

 「原亜州は、面白生態系のパンタナール域だからね」

 「生物研究所があっても変と思われないんだよ」

 「だけど、超人って、どこまで本当なのかね」

 「わからんが、日本の権力層には、木仙一族がいるからね」

 「そういった不可思議人種の可能性は信じられてるんだよ」

 

 

 

 南米大陸に点在する任那州(2800ku)、瑞森市(400ku)、蝦夷市(400ku)、

 大洋市(800ku)、苅武(800ku)、原亜州(3200ku)は統合され、

  任那州 (8400ku)

    任那(1200ku)    フォンセカ湾  旧ニカラグア・ホンジュラス・エルサルバドル領  第20師団

    瓜生島(46.6ku)   旧コスタリカ領 ココ島

    中ノ鳥市(753.4ku) ブリカ半島   旧コスタリカ領(353.4ku)+旧パナマ領(400ku)

    沖ノ浜市(800ku)  旧グアテマラ・メキシコ

    蝦夷市(400ku)   旧チリ領                                  第14師団

    瑞森市(400ku)   旧ブラジル・オランジュ域                        第11師団

    苅武市(800ku)   グアヒラ半島   旧コロンビア領+旧ベネズエラ領の国境    第26師団

    大洋市(800ku)   グアヤキル湾  旧エクアドル領+旧ペルー領の国境       第27師団

    原亜州(3200ku)  パラグアイ流域  旧パラグアイ領+旧ボリビア領の国境     第28師団

 と、なっていく、

 これにより、任那州は2州5市1島となり、総面積は北欧道の6000kuを超え、

 6個師団を有する強力な海外州となった。

 任那州庁

 窓から見下ろすと角浦冬樹(17)が出て行くのが見えた。

 「あの歳で南米林業のまとめ役で植林ルール作りの一人か・・・」

 「今回の件で木仙一族は、南米林業を統括でき、さらに力を付けるな」

 「木仙一族は、ほかの海外地の林業もほぼ独占だ」

 「それだけじゃない、木の実を利用した酒や薬草まで握る気でいる」

 「日本の林業の名人でも、南米の樹木は、ほぼ、素人ですからね」

 「それなのに角浦家と仙堂家の一族だけが、現地人以上に林業を成功させている」

 「木の言葉が聞こえるというのも、あながち、出鱈目じゃないってことでしょう」

 「冬樹君が、閨閥入りするか、気になるところですね」

 「そういえば冬樹君と、仙堂家の末娘は同年代で同級生だったはず」

 「角浦家と仙堂家は縁組しないのかな」

 「どうなんでしょう。仲は良いと聞いてましたが」

 「角浦家も仙堂家も別の候補者を何人も囲い込んでる噂もありますし」

 「彼ら一族の結婚観は、閨閥を問題にしてないというか、別のルールがあるらしい」

 「親の影響でしょう。たしか、お見合いまであったのに、二人とも閨閥を外してますからね」

 「貧困な家庭とその親類の方が恩義に感じやすく、忠実な味方が得られやすいとも聞きますし」

 「しがらみに縛られるのが嫌だっていう金持ちもいます。閨閥こだわる事もないでしょう」

 「確かに、閨閥は負の部分があるし、そう言えなくもないな」

 「取り敢えず、任那州は、地図上、小さな点に過ぎないが、少し身の丈が大きくなった気がするな」

 「一応、情報を統括するだけで、現地主義は変わらないのですがね」

 「今のところ、先行投資してる任那は発展してるが、面積の大きな原亜州が経済の中心になるかも」

 「ブラジル、パラグアイ、ボリビアと友好なら安全保障が高いですし」

 「原亜州は、まとまって大きく、水が豊富ですから」

 「それはそうと、神籬が南米に私兵部隊を作っている噂がありますよ」

 「貧しい国だし、治安の悪い地域だからね」

 「小中高一貫教育で味方を作って、利権を守りたいのだろう」

 「日系学閥部隊ですか」

 「まぁ そんなところだろうな」

 「そういや、朝鮮人が在日鮮系学閥部隊を作って、日本を誘導しようと画策していた形成器がありましたよ」

 「ふっ そういや、馬鹿が自分の手足を作るつもりで日本に引き込もうとしてたっけ」

 「日本と日本人を殺されかけたけどね」

 

 

 

 ニューヨーク港

 戦艦長門が記念艦として置かれていた。

 対中対独戦で対地艦砲射撃を繰り返した元日本戦艦で、

 戦果を誇るほど反日印象が強まるような写真と映像が配置されていた。

 「酷いニダ。日本人は、武器商人国家だったニダ」

 「日本人がドイツ人に悪いことしたニダ。反省するニダ」

 「日本人が中国人に悪いことしたニダ。反省するニダ」

 「酷いニダ。日本人は、武器商人国家だったニダ」

 「日本人がドイツ人に悪いことしたニダ。反省するニダ」

 「日本人が中国人に悪いことしたニダ。反省するニダ」

 「本当に日本人はいけないことしたニダ。もう生きていられないニダ」

 「人生で反省するニダ。反省するニダ。反省するニダ」

 「魂で反省するニダ。反省するニダ。反省するニダ」

 「全力で反省するニダ。反省するニダ。反省するニダ」

 なぜかニューヨーク港の記念戦艦長門で

 “泣(哭)き男” “泣(哭)き女” の文化が飛び火していた。

 

 

 

 東京 国際連盟

 「日本は国際連盟の本部理事国ニダ」

 「・・・・・」

 「国際連盟の本部理事国が、隣国の朝鮮共和国と国交断絶なんておかしいニダ」

 「・・・・・」

 「日朝国交を回復するニダ」

 「・・・・・」

 「なぜ、目を背けるニダ」

 「・・・・・」

 「なぜ、明後日の方向を向くニダ」

 「・・・・・」 ため息

 「まっすぐ前を見て、現実を直視するニダ!」

 「・・・・・」 ため息 

 「朝鮮共和国は、独立国ニダ!」

 「連盟本部常任理事国は加盟国と国交を回復する義務があるニダ」

 「・・・・・」 ため息

 「日本人は朝鮮人を差別してるニダ!!!」

 「・・・・・」 ため息

 「なぜ、大きなため息をつくニダ!!!!」

 「・・・・・」 ため息

 「もし、日本が朝日国交樹立しないなら、韓国は国際連盟を脱退して国際連合に行くニダ」

 「本当に?」

 「本当ニダ」

 「是非、脱退してください」

 「・・・・・」

 「是非、連盟を脱退して、国際連合に行ってください」

 「あ、あ、いや、そういう意味ではないニダ」

 「では、脱退ですね」

 「い、いや、今のは違うニダ」

 「朝日国交樹立して欲しいという意味でいったニダ」

 「いや、朝日国交樹立しないから、脱退していいですよ」

 「違うニダ。違うニダ。朝日友好は、大事といっただけニダ」

 「国際連盟は脱退しないニダ」

 「・・・・・」 ちっ

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 月夜裏 野々香です。

 

   仙堂春和(46歳) × 山城美奈(42歳)  智樹(20)  加賀美(17)

      仙堂一樹(24歳) × 仙堂(日吉)明美(20歳)  秋穂(1)

   角浦秋和(46歳) × 日向奈美(40歳)  冬樹(17)

      角浦芳樹(20)  × 角浦(伊達)早苗(16)  

   椎葉豊彦(28歳) × 椎葉(角浦)青葉(24歳)  和哉(1)

  

 

 

 近衛師団

 第01師団(東京)    第02師団(仙台)    第03師団(名古屋)    第04師団(大阪)  

 第05師団(広島)    第06師団(熊本)    第07師団(北海道)    第08師団(弘前)

 第09師団(金沢)    第10師団(漠砂州)  第11師団(瑞森市)   第12師団(北欧道)  

 第13師団(姫路)   第14師団(蝦夷市)   第15師団(亜羅州)   第16師団(熊襲市)  

 第17師団(久留米)  第18師団(宇都宮)   第19師団(大連州)   第20師団(任那州)

 第21師団(善通寺)   第22師団(木仁弥・赤道ギニア州)    第23師団(雲州・ビオコ島)

 第24師団(小倉)    第25師団(高田/仙台)

 第26師団(苅武市)  第27師団(大洋市)  第28師団(原亜州)

 

 

 

 1926年 巨済島(400ku) 済州島(1845ku) 鬱陵島(72.82ku)

 1926年 大連州(3462ku)

 1930年 任那州 フォンセカ湾 ニカラグア領地コシグイナ(400ku)

 1932年 任那州 フォンセカ湾(1200ku) 4カ国不戦条約により拡大

             ニカラグア(400ku)+ホンジュラス(400ku)+エルサルバドル(400ku)

 1932年 北欧道 カレリア地峡+フィンランド湾諸島 (6000ku)

             スールサーリ島(21ku)、ラヴァンサーリ、大・小チュテルサーリ島他

 1934年 任那州 中米7カ国不戦協定調印 (2400ku)

                任那。ニカラグア、ホンジュラス、エルサルバドル。

                     コスタリカ、グアテマラ、パナマ、

             フォンセカ湾(1200ku)  旧ニカラグア・ホンジュラス・エルサルバドル領

             旧コスタリカ領 ココ(瓜生)島 (46.6ku)

             ブリカ(中ノ鳥)半島 (753.6ku)  旧コスタリカ領(353.4ku)+旧パナマ領(400ku)

             旧グアテマラ(沖ノ浜)領(400ku)

 1935年 熊襲市 (400ku)  旧タイ王国領対マレー国境

 1936年 蝦夷市 (400ku)  旧チリ領

 1938年 漠砂州 (8万3860ku) 旧イタリア領リビア・ブトナン県

 1939年 租界地 エストニア・イダ=ヴィル県(3364ku)50年

 1939年 瑞森市 (400ku) 旧ブラジル・オランジュ域

 1940年 亜羅州 (4039ku)   中東アラビア海

        武山(むさん)半島  ムサンダル半島  800ku    旧アラブ首長国連邦・オマーン

        和蔵(わくら)湾    アル・ワクラ湾   800ku    旧サウジアラビア・カタール

        武矢(ぶや)島     ブビヤン島    863ku    旧統合イラク・クェート

        佳(けしま)島諸島              1576ku   旧イラン

            佳(けしま)島      ゲシュム島   1491ku

            良久(らく)島      ラーク島     49ku

            辺賀(へんが)島    ヘンガム島   36.6ku

 1940年 租界地 ノルウェー・フィンマルク県(48618ku)

 1941年 北斗市 北アイスランド西部の岬(400ku)

 1942年 任那州 中米8カ国不戦協定調印 (2800ku)

                任那。ニカラグア、ホンジュラス、エルサルバドル。

                コスタリカ、グアテマラ、パナマ、メキシコ

             フォンセカ湾(1200ku)  旧ニカラグア・ホンジュラス・エルサルバドル領

             旧コスタリカ領 ココ(瓜生)島 (46.6ku)

             ブリカ(中ノ鳥)半島 (753.4ku)  旧コスタリカ領(353.4ku)+旧パナマ領(400ku)

             旧グアテマラ・メキシコ(沖ノ浜)領(800ku)

 1943年 府穀市(800ku)  タイ湾フコク島(561ku)+(対岸231ku) 旧ベトナム帝国・カンボジア王国

 1945年 木仁弥(赤道ギニア)州(26034ku)+雲州(ビオコ)島(2017ku)  旧スペイン領

 1948年 グアヒラ半島   苅武市800ku      旧コロンビア領+旧ベネズエラ領の国境  第26師団

 1948年 グアヤキル湾  任那州 大洋市800ku 旧エクアドル領+旧ペルー領の国境    第27師団

 1948年 パラグアイ流域 原亜州3200ku      旧パラグアイ領+旧ボリビア領の国境   第28師団

 1952年 任那州 (8400ku)

        任那(1200ku)    フォンセカ湾  旧ニカラグア・ホンジュラス・エルサルバドル領 第20師団

        瓜生島(46.6ku)   旧コスタリカ領 ココ島

        中ノ鳥市(753.4ku) ブリカ半島   旧コスタリカ領(353.4ku)+旧パナマ領(400ku)

        沖ノ浜市(800ku)  旧グアテマラ・メキシコ

        蝦夷市 (400ku)  旧チリ領                                第14師団

        瑞森市(400ku)   旧ブラジル・オランジュ域                      第11師団

        苅武市(800ku)   グアヒラ半島   旧コロンビア領+旧ベネズエラ領の国境  第26師団

        大洋市(800ku)   グアヤキル湾   旧エクアドル領+旧ペルー領の国境    第27師団

        原亜州(3200ku)  パラグアイ流域  旧パラグアイ領+旧ボリビア領の国境    第28師団

 

 

 

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第31話 1951年 『戦うか。隷属の選択しか与えない』
第32話 1952年 『ニュー・バビロンと、南蛮万事屋』
第33話 1953年 『愛国利権連合体か。国民国家共同体か。』