月夜裏 野々香 小説の部屋

    

神がかり系 仮想戦記 『神籬の木仙』

 

 第37話 1957年 『国家安全保障と、国民社会保障は、両輪』

 日露戦争から53年、第一次世界大戦から40年が過ぎ、

 日本軍に実戦経験を持つ人間がほとんどいなくなっていた。

 砲火に晒されたことのない国軍ほど頼りないものはなく、

 戦訓を有する各国軍を参考に国軍の練度を高めていた。

 とはいえ、近代戦を経験していないことから、

 兵器体系や兵站術、装備に間違いがないか、

 戦略が間違っていないか、戦術が間違っていないか、

 本当に正しい訓練なのか、疑わしかった。

 それでも、フィリピン戦争は日本本土の国防を意識させ、

 第二次中東戦争は、漠砂州と亜羅州を不安にさせており。

 実戦訓練が繰り返された。

 演習場

 キングタイガーV戦車が進軍し、砲撃する。

   58t

   全長10.28m(車体長7.38m)×全幅3.75m×全高3.09m

   1080馬力  航続距離250km  速度48km/h

   52口径105mmSK18砲    7.92mm MG34機関銃×3

   5人

 世界最強と言われている戦車だったが、

 対戦車ロケットなどが発達し、受難時代と言われていた。

 なにより、日本で配備され始めたのは舗装率が進んだ最近だった。

 師団司令部

 「なかなかいいよだ」

 「次期戦車も検討しないと」

 「次期戦車か・・・」

 「鉄鋼業界は新型合金を開発してるので防弾がよくなるそうですよ」

 「将来的には、鉄鋼業界はチタンとセラミックを検討してますし」

 「神籬は、カーボンか、シリコンを利用した複合素材を検討してるようです」

 「高そうだな」

 「そうですね。戦車の定数が10分の1になるかもしれません」

 「あははは・・・無理だな」

 「次々々世代からというところでしょう」

 「どちらにしても設備投資の補助金で、予算が削られそうだな」

 「ええ・・・」

 「戦争が始まってるというのに、どいつもこいつも金を欲しがりやがる」

 

 

 

 フィリピン沖

 マクドネルF2Hバンシーと、マクドネルF3Hデーモン

 A1スカイレイダー  ノースアメリカンAJ(A2)サヴェージがカタパルトから射出され飛び立っていく、

 記念艦だった戦艦 長門が引っ張り出され、

 マニラ沖から砲撃していた。

 

 アメリカ機動部隊

  45000t級スタバンゲル型空母 スタバンゲル  フランクリン・D・ルーズベルト  ティエレニア

  27000t級エセックス型空母   シャングリラ  キアサージ  アンティータム

 来襲したアメリカ機動部隊は、上陸作戦部隊を上陸させると、

 地下網に潜むフィリピン軍の爆撃を開始した。

 スタバンゲル 艦橋

 「フィリピン海軍は、潜水艦を6隻保有しているはずだが、まだ発見できてないのか?」

 「いや、焦らすつもりだろう。簡単には出てこないよ」

 「しかし、フィリピン軍は地下に潜って、どこから持ってきたのか、対戦車ロケットで、抵抗している」

 「RPGとパンツァーファウストだよ。運び込んだのは共産主義者と華僑だろう」

 「まるで、こうなることを予想していたかのような抵抗だな」

 「日本も支援してたんじゃないのか」

 「フィリピンの完全独立は、日本の利益になるだろうし、当然だな」

 「それに中国とソビエトは、アメリカに嫌がらせ出来るならフィリピンに味方するだろう」

 「もう、酷い嫌われようだな」

 「だけど、なんで、長門を引っ張り出してきたの? 記念艦だっただろう」

 「なんで記念艦なのかもわからんし」

 「しかも艦隊旗艦とか。どんだけ、アメリカ海軍の足をひっぱんてんの」

 「日本とフィリピンを離反させたいんじゃないのか。政略が戦略を上回ったんだろう」

 「まぁ マニラ・コネクションを完全に潰したいというのが本音かも」

 「フィリピン林業を捨ててまでやることかね」

 「確かに」

 

 

 

 エジプト シナイ半島の中央域が戦場になり、

 イスラエル戦車部隊が渡れると確信した戦車が塹壕を渡ると、先の断崖が崩れ、

 戦車ごと塹壕の中に落ちてしまう。

 2段塹壕に気付いた戦車部隊は停止し、

 次の瞬間、辺りのから対戦車ロケットが発射され、数両が破壊された

 戦車部隊は、敵陣地に側面を見せて蛇行しながら進撃するか、後退するしかなく、

 しばし、躊躇したあと、機銃掃射しながら後退していく、

 歩兵戦力で優っているエジプト軍は地の利を生かし、イスラエルの戦車部隊を防いでいた。

 イスラエル戦車部隊司令部

 「いかんな。対戦車塹壕が多すぎる」

 「隠していたのでしょう」

 「あと、これから掘ってる対戦車塹壕も多い」

 「地雷より、対戦車塹壕とは・・・・」

 「点より、線で守りたい気はわかるが、費用対効果が怪しいな」

 「日本、ドイツ、ソビエトから土木建設機械を購入していたと記憶してます」

 「なるほど、戦力に数えていないモノがあったというわけか」

 「少ない歩兵と戦車部隊で戦うのは危険かもしれません」

 「このまま、北アフリカや中東に緑化されたら、人口で負けてしまうだろうが」

 「確かに・・・」

 

 

 

 

 漠砂州 (8万3860ku)

 オリーブ畑が並んでいた。

 出荷が始まり、欧米に輸出されたオリーブ油は高い評価を受け、追加発注が相次いでいた。

 木仙一族は、樹木が最も望む環境を作ることができ、

 神籬も木工12ギルドも樹木育成管理マニュアルを体系化させており、

 国際的な林業ギルドになりつつあった。

 

 乱立するタウン型高層ビルの影に、サボテンに囲まれた屋根付きのカフェテラスがあった。

 新聞には中東戦争とフィリピン戦争の記事が書かれていたが、

 今のところ、漠砂州は、平和だった。

 今のところ、というのは、地中海全域でドイツ地中海艦隊、ヴィシーフランス艦隊、

 イタリア艦隊、スペイン艦隊、イギリス艦隊、アメリカ艦隊が展開し、

 昔のスペイン内戦封鎖に近い情勢になっていた。

 そして、日本艦隊もなにやら作戦行動を執っている節もあった。

 「なんか、きな臭くなってきたな」

 「漠砂州が戦争に巻き込まれなければいいけど」

 「富嶽が原子爆弾を積んで滞空してる。正気な国は、日本と日本の国に侵攻したりはしないよ」

 「正気じゃない国を嗾けさせられたら」

 「それは怖い」

 

 

 

 

 アメリカ合衆国

 白い家

 男たちがディナーの片手間で、テレビを苦々しげに見ていた。

 フィリピン戦争も、中東戦争もシミュレーションより良くない結果になっていた。

 「上手くいってない」

 「確かに」

 「何が原因だね」

 「戦車部隊でなく、ヘリを攻撃の中心にしたことでしょう」

 「ヘリへの投資は、必要だよ。将来的に・・・」

 「それより、こちらの攻勢が木仙一族に推測されていた形跡がある」

 「不思議な力か・・・」

 「かもしれんが、世界中に情報網があるよ」

 「林業は、管理を神籬や木工12ギルドに任せたほうが利潤がいいし」

 「我が国の生物学者は何をしてる。化学薬品メーカーは何をしてるんだ?」

 「枯葉剤なら・・・」

 「金にならん!」

 「「「「ははははは・・・・」」」」

 「それより国際連盟軍は各国1000人って全然いいことないじゃん」

 「だよね」

 「日本が言いだしっぺ?」

 「常任理事国は追加1000人が認められるよ」

 「足りないよ」

 「連盟軍は、GDPに比例させろよ」

 「まぁ そうなんだけど、なんとなく決まって行っちゃったからね」

 「「「「・・・・・」」」」 ため息

 日本の連盟本部 “平安宮” とその敷地の日本庭園に点在するコテージがテレビに映され、

 アナウンサーが加盟国の動きを追っていた。

 「どうも、いかんな」

 「何がです」

 「平安宮が木製で日本庭園が平和すぎる」

 「日本庭園は、内向きの予定調和ですからね」

 「だが、こうして、映像に映されると、戦争は避けたほうがいいような気になってしまうだろう」

 「まぁ 確かに」

 「フィリピンも中東戦争も長期化してしまいそうだな」

 「というより、戦争を長期化させて、紙幣を増やさないと味方を作れないし、石油を買いにくい」

 「中東諸国は、ドルを得ると金と換金しますし。幸幣を欲しがってますけど」

 「アラブ資本も信じてるのは、金と幸幣だけか・・・」

 映像が切り替わるとニューヨークの神社が映った。

 白人たちが行列を作って鳥居を潜り、参道を歩き、手水舎で水で清めると、

 拝殿で鈴を鳴らして、手を叩き、賽銭を入れ、巫女さんから御籤を買っていく、

 アナウンサーも感想を言いながら真似をして、絵馬を書いたあと、

 幸幣を購入して、ニッコリと笑う。

 「宗教なのに、説教はないのか」

 「神への行事と、願い事だけする場所に特化してるようです」

 「宗教で精神支配をしないとは勿体無いな」

 「それで、受け入れ易かったのかもしれませんね」

 「七五三というのは?」

 「子供が7歳、5歳、3歳になったらお払いに行くようですね」

 「ユニークだ」

 「原ユダヤ教に通じるところがあるとか」

 「北イスラエル10支族の出アッシリアとユーラシア横断と、日本民族との融合か」

 「記録が残っていたら壮大な叙事詩になりそうだが」

 「それを探しに日本に調査隊を送ってるようなものですけどね」

 「報告が届いてない」

 「当然でしょう。外国なのですから」

 「なんとしても日本の利権を手に入れろ」

 「ダーティイメージを広めるには、もっと足場が必要だ・・・」

 “あの・・いまのアメリカをどう思われますか?”

 アナウンサーは、東洋人の巫女さんに聞いた。

 “経済成長しても、紙幣発行が少ないとアメリカ国民が貧乏になってしまうある”

 “FRBは注意ある”

 「って、経済学者かよ!!!」

 ガシャ〜ン!

 皿が当たってモニターが割れる。

 

 

 

 大連州(3462ku)

 小さな半島だったが、近代的な街と工場地帯が作られていた。

 単純労働で儲けるなら大連州で、中卒でも結婚資金を貯められ、

 定年前に家を買い、余生を過ごすことができそうだった。

 中国とは鉄道で結ばれていたが、行き来は、物資だけで、人の出入りは制限されていた。

 それでも、独ソ租界と大連州を結ぶ路線と専用車両があって、好きな人間は行き来する。

 中国は、ソビエト、中国、イギリスと冷戦状態にあって、

 日本、ドイツとは友好的な関係を築こうとしていた。

 とはいえ、中国人の友好は、権力者同士の有効であって、

 被支配層は、奴隷か、家畜のようなもので、一般的な日本人は、カモに過ぎない、

 要は、既得権を守って自分だけが金持ちでいたいであり、

 金持ちになると、ほかの人間は、貧乏でいてもらいたい、

 そういった思想が根底にあるため、政府間交易がほとんどで、民間交流は制限されていた。

 それでも行きたいという人間だけが、日独租界地へと足を運ぶ、

 租界地は、中国権力層の資産隠しの銀行であり、

 中国の圧政から逃れたい資産家や住民たちが日本人とドイツ人の住む街に避難しているだけで、

 需要があるのか、経済特区という名を借りた新租界地が広がりを見せていた。

 そして、経済特区は、日中混血の陽華人や独中混血の騎華人が増え、

 教育を受け、知的水準が高いのか、支配層を占めていく趨勢にあった。

 戦争が終わって10年になるが人口の偏りは大きく、

 男が行くとたいていはモテた。

 特にドイツ人と日本人は、人気があって、愛人アパートが乱立していく、

 子供が生まれると、教育が行われ、街が作られていく、

 大連州で働いてる労働者が、

 租界のアパートに愛人を囲って、子供までいるという現象も起きていた。

 それだけの賃金格差があるのだが、

 租界の日本学校で陽華人教育を受け、

 生産区画がなければ、愛人と隠し子供を人質に取られ、恐ろしいことになっていた。

 列車

 経験者と未経験者

 「本当に彼女ができるの?」

 「おうよ」

 「マスコミとか、議員とか、社長とか、行ってるし」

 「おぉおおおお〜」

 「声かけたら、すぐオッケ?」

 「おうよ」

 「断られない?」

 「ほとんど断られない」

 「美人でも?」

 「美人でも」

 「おぉおおおお〜」

 「言葉は?」

 「少しわかってるみたいだ。中国人も必死に勉強してるからな」

 「えへへへへへへ」

 

 

 

   全世界の人々が邪悪な紙幣に支配されようとしていた。

   その支配の闇に日本が覆われようとしているとき、敢然と立ち上がる者たちがいた。

   ハワイ 日米非公式協議

   ぐはっ! × 5

   ドサッ!  ドサッ!  ドサッ!  ドサッ!  ドサッ! 

   “な、なんというパワーだ”

   “ウァハハハハハ!”

   “我こそ、アルデバランのシメオン”

   “ゴールドマンの中で最も力のある軍産複合体のCEOだ”

   “お前たちの国の軍事力は、大したことがないな”

   “こ、国力以上の軍事力はありえない”

   “国が滅ぼされてもか?”

   “国力以上の軍事力を持とうとすれば、国民は捨て鉢になり、国家体制を滅ぼそうとするだろう”

   “馬鹿め。安全保障が第一で、社会保障などくだらないものだ”

   “ち、違うぞ”

   “なんだと”

   “国民あっての国家であって、軍産複合体が国家なのではない”

   “国民が石垣。国民が一人一人が国家を作っているのだ”

   “国民一人一人が成熟できるよう衣食住を万全にすべきだ”

   “ふっ 小賢しい貧乏人が、国民が豊かになったらお前の能力以上に後輩が現れるぞ”

   ぐはっ! × 5

   ドサッ!  ドサッ!  ドサッ!  ドサッ!  ドサッ! 

   “お前の地位も弱体化して、天下りのポストもなくなるな”

   ぐはっ! × 5

   ドサッ!  ドサッ!  ドサッ!  ドサッ!  ドサッ! 

   “な、なんという攻撃だ”

   “ま、負けるものか、我々には、八紘一宇がある”

   “嘘つけ、自分の地位を脅かすものが現れたら潰してしまうだろう”

   “天下りを邪魔をする企業を排斥し、天下りを入れる企業だけを持ち上げるだろう”

   “そして、しでかした事が表沙汰にならないよう。一族の息の根を止めるのが官僚だ”

   ぐはっ! × 5

   ドサッ!  ドサッ!  ドサッ!  ドサッ!  ドサッ! 

   “戦争になったら無理な突撃を強要し、成功すれば己の戦功に、失敗すれば部下を無能扱い”

   “敗残兵の復讐を恐れ、見殺しにするのが官僚だ”

   ぐはっ! × 5

   ドサッ!  ドサッ!  ドサッ!  ドサッ!  ドサッ! 

   “100の予算を均等に国民にばら撒くより。政官財で分け合うほうがいいだろう”

   “国民の需要応えて供給するより、政官財の癒着と天下りの方が美味しいよな”

   ぐはっ! × 5

   ドサッ!  ドサッ!  ドサッ!  ドサッ!  ドサッ! 

   “そ、それでも日本や日本人が好きなんだ!”

   “好きなのは日本や日本人じゃなくて利権だろう”

   ぐはっ! × 5

   ドサッ!  ドサッ!  ドサッ!  ドサッ!  ドサッ! 

  “ワッハハハハハ ワッハハハハハ ワッハハハハハハハハハハハハ”

  “ワッハハハハハ ワッハハハハハ ワッハハハハハハハハハハハハ”

  “ワッハハハハハ ワッハハハハハ ワッハハハハハハハハハハハハ”

  “ま、負けない・・・”

  “・・・・・・”

  “負けるものか・・・・”

  “おいおい、お前ら、頑張るなよ。冗談だから”

  “俺たちは、美しい国を守る”

  “お、おい、やめろって”

  “俺たちは、優しい日本民族を守るんだ”

  “ごほん! あ・・・・まぁ いいか、次に逝ってよし!”

  “へっ”

  “いいよ。ロサンゼルス逝って”

  “な、なぜだ”

  “まぁ 見所ありそうだし、いっかなぁ〜 て・・・・”

  日本の代表たちは、次の会場に向かって歩いていく、

  行け、正義の戦士たち

 

  グアム会談場

  “よう、アリエスのルベン”

  “アルデバランのシメオンか、こんなところに、珍しいじゃないか”

  “いやぁ まいったまいった。一生懸命な連中で笑っちゃったよ”

  “なに?。どうしたの?”

  “どうして、ロサンゼルスに行かしちゃったの? 馬鹿なの? 死ぬの?”

  “あはははは・・・あいつら、目覚めそうだったし、ヤバイかなって”

  “なに、まさか”

  ““地位も” “名誉も” “財産も” いらないとか言われたら、まずいじゃん”

  “究極のコスモ 7 7 7 か・・・”

  “ああ・・・ 俺たちのコスモ 6 6 6 を超えて 7 7 7 に達すると、俺たちでさえ、手が出せなくなる” 

  ““・・・・・・・・・・””

  ““まさかね・・・””

  ““ワッハハハハハ ワッハハハハハ ワッハハハハハハハハハハハハ””

  ““ワッハハハハハ ワッハハハハハ ワッハハハハハハハハハハハハ””

  ““ワッハハハハハ ワッハハハハハ ワッハハハハハハハハハハハハ””

 

 

 

 

 南樺太道

 東北、北海道、南樺太、千島列島の街並みは、北欧の町並みをモデルとしており、

 西日本と異質な風景を見せていた。

 南樺太御所は、小高い山に建設され、木造建築だった。

 なぜ、御所が建設されたかというと、

 26年以降、何をしでかすかわからない当て馬の朝鮮共和国の軍事力が強まっていたからで、

 中禅寺湖遷都以降、西日本側の資本が雪崩れをうって、

 東北、北海道、南樺太に避難地を求めた結果だった。

 その後、北海道や東北にも御所が建設され、経済が活性化し、

 日本の南北経済格差は、急速に狭まっていく、

 

 扇動者たち

 “フィリピンと戦争して利権を手に入れるニダ”

 “アメリカは、日本にフィリピン林業を任せるといったニダ”

 “中東戦争にも参戦するニダ”

 “アラブ・イスラムをやっつけて、石油を全部奪うニダ”

 “大丈夫ニダ。大局的な視野に立って攻めに出るニダ”

 “日本は強いニダ。信じるニダ。絶対に勝てるニダ”

 通行人は不安げに行き交っていた。

 戦争になれば苦しむのは庶民であり、殺されるとしたら身内や親類だった。

 

 資本家たち

 「ずいぶん、北欧化したな」

 「やっぱり、寒くて引き籠もりがちだし、木工細工と幸幣の補完産業が大きいんだろう」

 「資本力があると、投資も進みやすい」

 「一応、北欧風にしてるけど、タウン型高層ビルだけは、異端に見える」

 「むかしは、イタリアの南北格差と、日本の南北格差が真逆で、地域差別みたいなところがあったからな」

 「昔は昔。今は今だよ」

 「まぁ 朝鮮合併は、日本国民が嫌がっていたし」

 「朝鮮を合併したまま、続いてたより、北方に投資してた方が良かったと思うね」

 

 

 

 日本にとって中国はアジアの盟主を争う潜在的な敵性国家だった。

 しかし、ドイツにとって中国は、対ソ対米戦略上、戦力を分散させる重要な同盟国であり、

 貴重な資源産出国だった。

 戦後、日独は、相互ライセンス生産支援協定を結んでおり、

 ドイツが日本の工場に発注し、それを中国に輸出できることになっていた。

 その逆も然りで、日本の海外地は、ドイツからライセンス製品を購入しやすく、

 燃料や納期などの面で、有利だったのである。

 そのため、本来、中国へ輸出しないような利敵行為な製品ても、

 ドイツの発注で代行生産することがあり、

 その代替生産品の中国輸出は、急速に増えていた。

 それもそのはずで、日本の平野部の開発を中国が真似し、

 中国大陸の東北平原35万ku、華北平原31万ku、長江中下流平原16万ku、

 珠江デルタ40万u、四川盆地16万kuなどで

 ドイツ風建築をドイツ建設会社に大量発注した波及効果だった。

 そして、ドイツ権力中枢と日本権力中枢が、

 中国の権力中枢と結びついて誕生した陽華民族と騎華民族の棲家も必要としたのだ。

 珠江デルタ

 日本人たちがドイツ風の街並みを驚嘆していた。

 「独中蜜月だな」

 「えらくいい街になりそうだ」

 「浚渫してやったからだろう」

 「河川土が欲しかった」

 「上下水道や通信網まで・・・」

 「資源も欲しかった」

 「おかげで、ヴィルヘルムスハーフェンか、ハンブルグみたいになろうとしてるぞ」

 「それも足して10倍するような街になりかねない」

 「それは、中国人の人海戦術と、ドイツ建設会社のせい」

 「日本の企業連合も陽華街と騎華街を作りたかったのかも」

 「ちっ 隠し子や隠し孫にほだされやがって」

 「日本もドイツも資源は必要だよ」

 「日本が戦争に巻き込まれて負けていたら、朝日混血で同じ手をやられてたかもな」

 「事大主義と両班貴族主義で国民は、地獄を見そうだし」

 「ファビョりの我田引水民族に劣化して政治も産業も文化もボロボロにされそうだな」

 「戦争しなくてよかった」

 

 

 

 国際連盟軍が編成されていた。

  内訳

   北アメリカ大陸軍

     アメリカ軍1000。カナダ軍1000。

   南アメリカ大陸軍

     メキシコ軍1000。ブラジル軍1000。アルゼンチン軍1000。

     イスニック不戦協定国軍14000。

   アジア大陸軍

     日本軍1000。ソビエト軍1000。中国軍1000。

     東南アジア条約機構軍7000。

     インド軍1000。

     中東アラブ・イスラム軍12000。

   欧州大陸軍

     ドイツ軍1000。イタリア軍1000。イギリス軍1000。

     スペイン軍1000。ポルトガル軍1000。ヴィシーフランス軍1000。

     スウェーデン軍1000。フィンランド軍1000。ノルウェー軍1000。

     エストニア軍1000。ハンガリー軍1000。

     ルーマニア軍1000。ブルガリア軍。クロアチア軍1000。

   南洋オセアニア軍

     オーストラリア軍1000。ニュージーランド軍1000。

   アフリカ大陸軍

     南アフリカ軍1000。

 常備軍は各国とも最大1000人の大隊規模の治安維持軍だった。

 ただし、常任理事国12カ国

  日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、中国、ソビエト、イタリア。

  ブラジル、アルゼンチン、インド、イラク、イランだけは、戦時追加軍1000人が認められていた。

 連盟本部 平安宮

 日本人たち

 「装備バラバラで、兵站もバラバラで、言葉もバラバラだからどうしたものか」

 「最強は、アラブ語圏のイスラム軍か。ヒスパニック語軍だな」

 「英語軍も強いよ。たぶん、精鋭中の精鋭になるね」

 「東南アジア条約機構軍はどうなんだろう?」

 「一応、タイ語でまとめるらしいけど」

 「タイ王国。やるねぇ」

 「最強を目指してるんじゃないかな」

 「だけど、インドネシアがアラブ語側に行くかもしれない」

 「そういや、イスラム教が強かったっけ」

 「あと、植民地独立後は、フランス語軍も強くなるかも」

 「しかし、この編成だと、一国相手にも勝てそうにない」

 「中東戦争とフィリピン戦争に使えればいいのだけど」

 「取り敢えず、利害に関係なく使えそうなのは、ヒスパニック軍だな」

 「あと、赤十字の護衛部隊で、使えるかもしれない」

 「アラブ・イスラムはイスラエル制裁で五月蝿いけど」

 「一応、イスラエルは経済制裁してるけど。対アメリカは調整中」

 「軍事制裁になると、イスラエルも、アメリカも、いろいろあるらしい」

 「なに? 金なの。金なの?」

 「まぁ いろいろ・・・」

 「じゃ 戦争が終わったら治安維持軍ということで」

 「いまは、取り敢えず無難に赤十字の護衛部隊ということで、調整してみるか」

 「だな」

 

 

 

 捕らえられても出自が分からなければ責任転嫁でき、

 国外であれば、犯罪を誤魔化し切れる。かもしれない、

 彼らは、古来から知られていた。

 朝鮮出兵の捕虜が多かったと聞く、

 彼らは奴隷のように扱き使われ、

 その名のとおり、最下層の労働者 “サイカ” と呼ばれ延命した。

 そして、使い勝手がいいのか、細々と、組織と、日本語が継承され、

 宗氏を経由して、江戸時代全期、暗殺などに使われていた。

 幕末から明治維新にかけ、

 彼らの暗躍は、一部の層で確認され、多くが闇に葬られてしまう。

 そう、彼らは、日本民族の深い血脈に食い込み、絶えず使われる存在だった。

 関東大震災と朝鮮独立後、朝鮮とのパイプは著しく減少したものの、

 日本人同士の間で、政敵を消したい者がいる限り、

 あるいは、対立と憎しみが消えない限り、

 そして、犯罪を闇に葬れるといった誘惑が続く限り彼らとの縁が続く。

 むろん、悪が悪のままいられるはずもなく、

 時に国家権力の味方をして権力側の味方をし、

 同時に国民の味方をしながら民衆側に立って自作自演を繰り返した。

 東京

 「仕事はないよ」

 「大丈夫ニダ。なんでもするニダ。ご主人様の手足ニダ」

 「地上げ、立ち退きは、ないニカ?」

 「まぁ タウン型高層ビルは一軒が広いからね」

 「金はいるけど。たいていは、抵抗が少ないんだ」

 「もっと、部屋を小さくしてもいいニダ」

 「まぁ どうせ補助金で作るし。ビルは、いろいろ兼ねられるようになってるからな」

 「なんでもいいニダ」

 「すべての罪は自分がかぶって半島に持ち逃げするニダ」

 「んん・・・とはいっても、今のところないからな」

 「不正選挙の手伝いもするニダ」

 「日銀が分割されてから権力構造が分割されちゃったからな」

 「やってもうまみがない」

 「か、必ず、殺したいやつが現れるニダ。その時は連絡して欲しいニダ」

 「そうだな・・・」

 スタ スタ スタ

 景気が良い時代、彼らの出番は少なくなる。

 景気が悪い時代こそ、彼らが最も稼ぎやすく、勢力を拡大できた。

 「仕事がないニダ」

 「大丈夫ニダ。味方の振りして近づいて秘密を手に入れたら、寝返って後ろから刺すニダ」

 「そして、全部、奪い取ってやるニダ」

 「その時までの辛抱ニダ」

 

 

 

 タウン型高層ビルは、1棟で村、10棟で町、100棟で市に匹敵した。

 大半の国民をタウン型高層ビルに押し込み、

 平地に賃貸コテージを作って流動化させる生活様式は、日本文化を変貌させてしまうものの、

 人口問題を軽減させ、林業を守ることができ、

 海外地や過疎地への異動と集中を容易にさせる。

 北欧道

 角浦の次男冬樹(22)は、賃貸コテージでなく、木工仲間の神社に泊めてもらうことが多く、

 次の仕事先の山を確認していた。

 神籬や木工12ギルドの管理を受けると、良質の樹木の成長が早く育ち、

 反り曲げ率をコントロールできた。

 ロシア人の目の前で神籬が管理した木と、原木の反りと曲げ率を比較してみせ、

 価格差を教えると目の色を変え、神籬の植樹、管理、伐採のノウハウを受け入れ、

 取引を日本に集中させ、利益をあげようとした。

 この時点で共産主義であるとか、資本主義であるとかは、そのへんのあぜ道に捨て去られ、

 軍管区の御墨付きで利権団体が形成されていく、

 神籬や木工12ギルドが林業で最大の利益を上げていたのは、日本でなく、

 ブラジル、ソビエト、カナダ、インドネシアで、

 それらの国民の林業という付加価値の高い雇用を約束し、

 雇用者とその家族を養ったのは、神籬や木工12ギルドだった。

 そして、管理人のトップは一人残らず、身代わり人形を欲した。

 そういった国に行くと王様のような扱いを受け、

 林業利権を命懸けで守る私兵のような連中さえ派生した。

 彼らを林業マフィアと呼ぶ人間もいたが、

 樹木を育てるという性質上、他産業のマフィアより真っ当に見られた。

 「ソビエト林業は、どうでした?」

 「問題は、林道と植樹と管理と伐採かな」

 「日本のように一本一本貼り付けるようなのは無理だから区画ごとにやってるが、人間が少ない」

 「品質が今ひとつだ」

 「あと電化製品や日用品を持っていくと、共産党が搾取して国外に転売して私腹を肥やしている」

 「意図的にロシア人を飢餓状態にしているようだ」

 「豊かにすると、国民の声が大きくなって、支配しづらいのでしょう」

 「それと、今回、仕事を任せた彼らは、信用できるのでしょうか。ロシア人の間で摩擦が生じてますよ」

 「まぁ あれだ。樹霊を持つ人間たちでね」

 「彼らに代理人をさせたほうが、林業が上手くいくよ」

 「なるほど。それで20ヶ所に御神木と神社を?」

 「日本語が分かるなら日本人に帰化させて、子供の嫁にしたいような子もいる」

 「まぁ ロシアが安定しやすくなって、利敵行為になるが、味方を作れるのがいい」

 「広葉樹も増えそうですしね」

 「ソビエトの雇用と生産力の担保で。パイプラインを日本と北欧道に引っ張れるのなら悪くないよ」

 「日本国内の反共主義者が騒いでますがね」

 「ロシア人は、いい生活をしたい。自由でいたい、貯金したいと思ってるだけで、共産主義は共産主義者だけだ」

 「だいたい、石油は、共産主義じゃないよ」

 「鉄鋼産業は対抗して、東シナ海で海底油田の掘削を検討してるみたいですけど」

 「ふっ 中東石油は価格を下げて産業を全体を押し上げる役割はするが」

 「安全保障上は、日本の領海で探したいのが本音か」

 「あと、エストニアと、フィンランド、スウェーデン、ノルウェーの林業も回って欲しいとか」

 「やれやれ」

 「一日でも余計に滞在して、山を見てもらうために各地に専用コテージを建設してるそうですよ」

 「あははははは・・・」

 

 

 

 呉

 “そういや、原子力潜水艦を建造していたっけ”

 街の住民がそう思うほど、基幹産業の存在価値は意識から薄れ、

 軍需産業利権の裾野は狭まっていた。

 国内の産業は気の抜けない競争になっていく、

 早い話し、庶民所得が増えるほど、堅実な生活者が増えて賭け事が減り、

 天下りのコネが通用しにくく、世襲は力を失い、邪魔な存在と化してしまう。

 富裕層に幸幣を紙幣と交換させ、

 流通貨幣を水増しさせて社会資本として流通させる、というのは、そういうことだった。

 自動車販売所

 日本メーカーは7社ほどが大きく、

 電気自動車になると16社ほどに増えていた。

 国民の所得が大きくなるほど、起業が増え、需要を奪う戦いが繰り返されていく、

 学生たちが自動車を品定めしていた。

 値札には幸幣と紙幣の数字が描かれていた。

 幸高の続く幸幣で支払われると店員に喜ばれ、

 円安の続く紙幣で支払われると失望した表情になった。

 もっとも幸幣はかさばるためか、幸幣ローンが作られ、

 ローンで契約すると幸幣が自動車販売所の幸幣金庫に積まれる方式も一般化していた。

 「今でしたら、新型原子力潜水艦の木工製品がついてます」

 「そういや、原子力潜水艦を建造していたっけ」

 「ここを カパッ! っとすると艦内が見える」

 「「「おおぉぉぉ!」」」 

 「やっぱし、木はいいよな。プラスチックにない風格があるよ」

 

 

 

 原亜州(3200ku)  パラグアイ流域

 入植が始まって9年

 低地で湿地帯のパンタナールは大雨が降ると洪水になることがあって、

 川沿いに石垣が作られ土が盛られていく、

 河川沿いから公共投資が進み、基幹産業が建設され、人口が増え、

 工業生産力は、ボリビアとパラグアイと、ブラジル・マットグロッソ州を抜いていた。

 原亜州は、任那州に組み込まれていたものの、

 取引量は、木仁弥州や漠砂州が圧倒的に多かった。

 原亜州の開発青写真が州庁の壁紙に描かれていた。

 デフォルメされていたものの、希望があり、支持されていた。

 ホテル船

 釣り竿を垂らしながら日長一日を過ごし、

 釣れた魚は塩焼きされて出てくる。

 泥臭い味がするが悪くなく

 シュラスコ肉はインド牛が主流で硬かったが、

 日本人が食べやすいよう薄切りになっていた。

 果実は、マンゴー、パパイヤ、パイナップル、バナナなどが山になっていた。

 「刺身が食いたい」

 「虫がいるよ」

 「海魚が食いたい」

 「それは言えるな。寿司が好きだし」

 「釣り堀に海水入れて、養殖するか」

 「そうだな」

 「しかし、随分と石垣を高くするんだな」

 「俺たちが手に入れたところは、海抜85m程度で、周りは海抜100mを超えてる」

 「だから、武器弾薬と交換したとも言える」

 「まぁ 湿地中の湿地だからこのくらいやらないと」

 「川船持ちが多いのと、タウン型高層ビルが多いのもそれか」

 「ピラニアが怖いかな」

 「怪我してるか、溺れてるような暴れ方してなきゃ大丈夫だと思うけどね」

 

 

 

 

 

 東京 国際連盟

 「日本は国際連盟の本部理事国ニダ」

 「・・・・・」

 「国際連盟の本部理事国が、隣国の朝鮮共和国と国交断絶なんておかしいニダ」

 「・・・・・」

 「日朝国交を回復するニダ」

 「・・・・・」

 「なぜ、目を背けるニダ」

 「・・・・・」

 「なぜ、明後日の方向を向くニダ」

 「・・・・・」 ため息

 「まっすぐ前を見て、現実を直視するニダ!」

 「・・・・・」 ため息 

 「朝鮮共和国は、独立国ニダ!」

 「連盟本部常任理事国は加盟国と国交を回復する義務があるニダ」

 「・・・・・」 ため息

 「日本人は朝鮮人を差別してるニダ!!!」

 「・・・・・」 ため息

 「なぜ、大きなため息をつくニダ!!!!」

 「・・・・・」 ため息

 「もし、日本が朝日国交樹立しないなら、韓国は国際連盟を脱退して国際連合に行くニダ」

 「本当に?」

 「本当ニダ」

 「是非、脱退してください」

 「・・・・・」

 「是非、連盟を脱退して、国際連合に行ってください」

 「あ、あ、いや、そういう意味ではないニダ」

 「では、脱退ですね」

 「い、いや、今のは違うニダ」

 「朝日国交樹立して欲しいという意味でいったニダ」

 「いや、朝日国交樹立しないから、脱退していいですよ」

 「違うニダ。違うニダ。朝日友好は、大事といっただけニダ」

 「国際連盟は脱退しないニダ」

 「・・・・・」 ちっ

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 月夜裏 野々香です。

 また、聖闘士星矢パロやっちゃまいました (笑

 

 そういや、漫画・アニメだけでなく、プラモデル産業もヤバいかもしれない。

 

 

   仙堂春和(51) × 山城美奈(47)

      仙堂一樹(29) × 仙堂(日吉)明美(25歳)  秋穂(6)  祐樹(3)  杏実(1)

      仙堂智樹(25)  × 仙堂(佐藤)七海(20)  慶人(2)

   烏丸彰人(27) × 烏丸(仙堂)加賀美(22)  佑都(2)

   角浦秋和(51) × 日向奈美(45歳)

      角浦芳樹(25)  × 角浦(伊達)早苗(21)  和樹(4)   拓海(1)

      角浦冬樹(22)   × 角浦(鈴木)和美(18)  亮太(1)  亮治(1)

   椎葉豊彦(33) × 椎葉(角浦)青葉(29)  和哉(6)  桂治(3)  結衣(1)

  

 

 

 近衛師団

 第01師団(東京)    第02師団(仙台)    第03師団(名古屋)    第04師団(大阪)  

 第05師団(広島)    第06師団(熊本)    第07師団(北海道)    第08師団(弘前)

 第09師団(金沢)    第10師団(漠砂州)  第11師団(瑞森市)   第12師団(北欧道)  

 第13師団(姫路)   第14師団(蝦夷市)   第15師団(亜羅州)   第16師団(熊襲市)  

 第17師団(久留米)  第18師団(宇都宮)   第19師団(大連州)   第20師団(任那州)

 第21師団(善通寺)   第22師団(木仁弥・赤道ギニア州)    第23師団(雲州・ビオコ島)

 第24師団(小倉)    第25師団(高田/仙台)

 第26師団(苅武市)  第27師団(大洋市)  第28師団(原亜州)

 

 

 

 1926年 巨済島(400ku) 済州島(1845ku) 鬱陵島(72.82ku)

 1926年 大連州(3462ku)

 1930年 任那州 フォンセカ湾 ニカラグア領地コシグイナ(400ku)

 1932年 任那州 フォンセカ湾(1200ku) 4カ国不戦条約により拡大

             ニカラグア(400ku)+ホンジュラス(400ku)+エルサルバドル(400ku)

 1932年 北欧道 カレリア地峡+フィンランド湾諸島 (6000ku)

             スールサーリ島(21ku)、ラヴァンサーリ、大・小チュテルサーリ島他

 1934年 任那州 中米7カ国不戦協定調印 (2400ku)

                任那。ニカラグア、ホンジュラス、エルサルバドル。

                     コスタリカ、グアテマラ、パナマ、

             フォンセカ湾(1200ku)  旧ニカラグア・ホンジュラス・エルサルバドル領

             旧コスタリカ領 ココ(瓜生)島 (46.6ku)

             ブリカ(中ノ鳥)半島 (753.6ku)  旧コスタリカ領(353.4ku)+旧パナマ領(400ku)

             旧グアテマラ(沖ノ浜)領(400ku)

 1935年 熊襲市 (400ku)  旧タイ王国領対マレー国境

 1936年 蝦夷市 (400ku)  旧チリ領

 1938年 漠砂州 (8万3860ku) 旧イタリア領リビア・ブトナン県

 1939年 租界地 エストニア・イダ=ヴィル県(3364ku)50年

 1939年 瑞森市 (400ku) 旧ブラジル・オランジュ域

 1940年 亜羅州 (4039ku)   中東アラビア海

        武山(むさん)半島  ムサンダル半島  800ku    旧アラブ首長国連邦・オマーン

        和蔵(わくら)湾    アル・ワクラ湾   800ku    旧サウジアラビア・カタール

        武矢(ぶや)島     ブビヤン島    863ku    旧統合イラク・クェート

        佳(けしま)島諸島              1576ku   旧イラン

            佳(けしま)島      ゲシュム島   1491ku

            良久(らく)島      ラーク島     49ku

            辺賀(へんが)島    ヘンガム島   36.6ku

 1940年 租界地 ノルウェー・フィンマルク県(48618ku)

 1941年 北斗市 北アイスランド西部の岬(400ku)

 1942年 任那州 中米8カ国不戦協定調印 (2800ku)

                任那。ニカラグア、ホンジュラス、エルサルバドル。

                コスタリカ、グアテマラ、パナマ、メキシコ

             フォンセカ湾(1200ku)  旧ニカラグア・ホンジュラス・エルサルバドル領

             旧コスタリカ領 ココ(瓜生)島 (46.6ku)

             ブリカ(中ノ鳥)半島 (753.4ku)  旧コスタリカ領(353.4ku)+旧パナマ領(400ku)

             旧グアテマラ・メキシコ(沖ノ浜)領(800ku)

 1943年 府穀市(800ku)  タイ湾フコク島(561ku)+(対岸231ku) 旧ベトナム帝国・カンボジア王国

 1945年 木仁弥(赤道ギニア)州(26034ku)+雲州(ビオコ)島(2017ku)  旧スペイン領

 1948年 グアヒラ半島   苅武市800ku      旧コロンビア領+旧ベネズエラ領の国境  第26師団

 1948年 グアヤキル湾  任那州 大洋市800ku 旧エクアドル領+旧ペルー領の国境  第27師団

 1948年 パラグアイ流域 原亜州3200ku      旧パラグアイ領+旧ボリビア領の国境  第28師団

 1952年 任那州 (8400ku)

        任那(1200ku)    フォンセカ湾  旧ニカラグア・ホンジュラス・エルサルバドル領 第20師団

        瓜生島(46.6ku)   旧コスタリカ領 ココ島

        中ノ鳥市(753.4ku) ブリカ半島   旧コスタリカ領(353.4ku)+旧パナマ領(400ku)

        沖ノ浜市(800ku)  旧グアテマラ・メキシコ

        蝦夷市 (400ku)  旧チリ領                                第14師団

        瑞森市(400ku)   旧ブラジル・オランジュ域                      第11師団

        苅武市(800ku)   グアヒラ半島   旧コロンビア領+旧ベネズエラ領の国境  第26師団

        大洋市(800ku)   グアヤキル湾   旧エクアドル領+旧ペルー領の国境    第27師団

        原亜州(3200ku)  パラグアイ流域  旧パラグアイ領+旧ボリビア領の国境    第28師団

 

 

 

誤字脱字・感想があれば掲示板へ

第36話 1956年 『指の先に群がる蟻』
第37話 1957年 『国家安全保障と、国民社会保障は、両輪』
第38話 1958年 『信用創造は、奴隷創造』