月夜裏 野々香 小説の部屋

    

神がかり系 仮想戦記 『神籬の木仙』

 

 第38話 1958年 『信用創造は、奴隷創造』

 紙幣は、国家、企業、国民が銀行から借金することで印刷される。

 紙幣は、義務で印刷されることがあっても、権利で印刷されることはない、

 さらに紙幣が印刷されると利息がつくため、

 バランスシート上、マイナスとならざるを得ないシステムだった。

 そして、借金して紙幣を得ると、利息分を含めて稼ぐため、

 他者の借財で生まれた紙幣を回収しなければならなかった。

 紙幣が生み出されるつほど利息と搾取が大きくなり、

 銀行は、投資と回収が上手くいかなければ、潰れてしまう。

 銀行が潰れれば、無関係な国民の資産を巻き込んで消えてしまうため、

 国家が借金して、紙幣を増やし、銀行を助けなければならなかった。

 この信用創造で生み出された紙幣は、労働を対価に回収されることから、

 信用創造は、奴隷創造という裏の顔を持ってしまう。

 この誰得な金融システムは、ユダヤ貸金融から発展したもので、

 王族と国家が散財した金(ゴールド)を回収しやすいからと採用し、今日に至っていた。

 しかし、紙幣は、度重なる増刷により、金(ゴールド)を担保する兌換紙幣としての価値を失い、

 ただの紙切れ、不換金紙幣となっていたのである。

 信用創造は、需要と供給のバランスのために生み出されたものではあるが、

 同時に既得権保護のために考え出されたシステムといえたのだった。

 日本の幸幣は信用創造ではなく、

 幾つかの特定樹木を伐採する技工創造で作られた。

 当初、御籤の一つとして作られた幸幣は、瞬く間に日本全国で作られた。

 それが模倣が困難な工芸品で、代用通貨としての機能を持つと状況が変わる、

 生産者が増えるに従い、幸幣の価値は、利息を上回る社会資本を市中だけでなく、

 紙幣の巡りの悪い地方や過疎地でも作り出され、

 国際的に評価されると、資源などの貿易決済貨幣と化していった。

 印刷物の紙幣の発行量と、工芸品の幸幣の生産量があまりにも違うためか、

 木工細工師が増えても幸幣はインフレ現象を起こし、蓄財品としての価値を高めた。

 国内外の資本家が次々と紙幣や資源を手放して幸幣を手に入れるようになり、

 日本経済は急速に成長していく、

 日本が、なぜ、国家戦略で、戦争という手段を講じなくなったか、

 真っ先に歩兵として徴兵され死地に向かわせられそうな人々が、幸幣を生産していたからだった。

 そして、南満州鉄道と朝鮮半島を放棄し、海外地の展開を可能にしたのか、

 といった選択の分岐にもつながった。

 

 

 日本で総合商社が誕生していた。

 元々は、効率よく国外の資源を得るためで、紙幣を介在させずとも、

 資源と交換にビルを建設できる程度に融通が効いた。

 銀行も資源が倉庫に埋まると、資源を担保に紙幣を発行するため、

 海外受注の多いゼネコンは資源会得力も高く、資本力も莫大だった。

 もう一つ、海外地や国外の木工産業を支配する木工12ギルドと、

 化学と医療の業界に参入した神籬も強い競争力を持っていた。

 また、鉄鋼業界も公共投資、造船、自動車、家電、機械に引き摺られるかのように業績を伸ばした。

 また、中小国は、潜水艦、戦闘機、戦車など、独立に必要な兵器と武器弾薬が必要で、

 競うように資源を輸出して兵器を購入しており、日本製兵器の人気は高かった。

 

 漠砂州の高度成長が中東戦争でスエズ運河が不通になっても止まらなかったのは、

 そういった総合商社と、金融システムと、国際的な競争力を前提に、リビアの石油産出があった。

 また、ヴィシー・フランスが緑化絡みでアルジェリア支配を強め、アルジェリア戦争に発展していた。

 リビア油田が採掘されるようになると、石油を担保にタウン型高層ビルの建設ラッシュが始まっていた。

 割高なタウン型高層ビルが建設されたのは、日の出と日の入りの日照を塞ぎ、緑化の副産物があった。

 中東・北アフリカ諸国の権力層は、漠砂州の緑化の成功を知って国家建設のモデルにしていた。

 首都トリポリ

 カフェテラス

 日本人コックに怒られながらリビア人が日本料理を作っていた。

 それでも日本料理を学ぼうとするのは、需要があり、高い報酬が見込めたからだった。

 もっとも “清められた豚” を作る工程だけは、イスラムの手順を経なければならず、

 こればかりは、イスラム教徒の手順に従うよりなかった。

 なぜか、アラブ・イスラム諸国全域からの代表者が集まる場所にもなっていた。

 日本人たち

 「白人世界は、60年のアフリカの独立派と反独立派で揺れているようだ」

 「独立派は、武器を売って儲けられるし、取捨選択で利益だけを得られる」

 「反独立派は、植民地の面倒を見なきゃならないけど、緑化後の利益が莫大だ」

 「まぁ 国際情勢を揺り動かすほど国勢が浮沈するから簡単じゃないがね」

 「アルジェリア戦争はどうなってる」

 「ヴィシーフランスは、本気でアルジェリア人を滅ぼす気のようだ」

 「酷いな。本当に?」

 「そりゃそうだろう」

 「フランス領西アフリカを全て緑化できたらアメリカ合衆国並みの強国になる」

 「アメリカ、イギリス、ソビエトは、対独伊対策で、ヴィシーフランス側」

 「ドイツ、イタリアは、植民地独立側かな」

 「日本的には、どっちがいいって?」

 「木仁弥州が包囲されるのは面白くないなら独立側」

 「いちいち、国境を越えていくのが面倒ならヴィシーフランス側らしい」

 「まぁ 総合すると日和見だな」

 「相変わらず、戦略が定まってないな」

 「というより、他国の内政までどうにかするより、資源と交換に発注してくれだしな」

 「しかし、ほかの大国は、新興大国の出現を面白くないと考えてる」

 「まぁ アラブ・イスラム人や黒人を減らしたいという動きもあるがね」

 「どう転ぶかは、わからんよ」

 「漠砂州の生殺与奪が奪われるのは困るかな」

 「日本の海外地は、基幹産業で独立してるし」

 「第一次世界大戦中のドイツ植民地よりはるかに強大な地力があるよ」

 「それはそうと、チャドの原爆実験は成功したみたいだな」

 「ヴィシーフランスは、日本とドイツに貸しを作って、西アフリカ領の征服を承認してもらいたいのだろう」

 「日本も、片棒を担ぐのは面白くないが、地下核実験くらいしないとまずいからな」

 「しかし、ヴィシーフランスに緑化技術なんてあったっけ?」

 「日本にヴィシーフランスの西アフリカ領の緑化を全発注なんてしたら、俺らホクホク過ぎ」

 「日本民族総左団扇だな」

 「まぁ 真似をするだけでも相当に緑化が進むはずだよ」

 「とはいえ、日本に緑化事業を発注するか、現地民に任せる方が長い目で見れば成功するがね」

 「・・・ところでどうよ。日本食」

 「んん・・・まぁまぁ 普通の豆腐かな」

 「厚生省が日本料理の腕をランク付けするらしいけど」

 「海外の日本料理の保証までしなきゃならんのかね」

 「5年更新の印紙で金になるらしいよ。あと、日本料理の水準も保てる」

 「なくても日本料理くらい作れるだろう」

 「保証書があると、泊がついて客が増える」

 「それに中国人と朝鮮人が下手な日本料理を作って日本のイメージダウンさせてる」

 「それは困るな」

 「最悪でも中国人と朝鮮人には、保証書を出さないようにしないと」

 「裏でアメリカ資本が資金提供してる節がある」

 「もう、取引を停止したいが、非ユダヤ系資本と交易を拡大中だしな」

 「アメリカ林業が日本の味方にしてるの、本当だろうな」

 「そりゃ 木工12ギルドと組まなきゃ利益が上がらないのなら組むしかないだろう」

 

 

 

 

 

 

   全世界の人々が邪悪な紙幣に支配されようとしていた。

   その支配の闇に日本が覆われようとしているとき、敢然と立ち上がる者たちがいた。

   ホテル

   !?

   “なぜ、ポケットに封筒が”

   “いつの間に”

   “なんだろう”

   “ん? どうした? 顔色が悪いぞ”

   “な、なんでもないよ。ちょっと、トイレ行ってくる”

   “そ、そうか。お、俺もちょっと緊張したかな”

   “““““あははははは・・・”””””

   『『『『『げぇ〜 なんで、ポケットにこんな大金が!!!!』』』』』

 

   ロサンジェルス 日米非公式協議

   “お前は誰だ”

   “ジェミニのユダ。二枚舌のユダだ”

   『『『『『に、二枚舌って・・・どこまで本当のこと言ってるんだろう』』』』』

   “嘘をついてるんじゃないのか”

   “いや、嘘の嘘の嘘”

   “本当のことかも”

   “嘘つきが、自分のことを二枚舌なんて紹介するわけがないだろう”

   “おいおい、紹介から嘘をつくわけがないだろう”

   “そ、そうだったのか”

   “あぶねぇ 騙されるところだったぜ”

   “・・・・・”

   “お前たちは面白いな。いいこと教えてやるよ”

   “な、なに? 今度こそ、嘘だな”

   “そ、そうだ。嘘に決まってる”

   “朝鮮人が南米の麻薬を日本に密輸しようとしてるぞ”

   “たしか、サンフラワー丸だったような”

   “な、なに、すぐ調査だ”

   “あと、日本の与党も応援してるんだ”

   “ま、まさか、変だぞ。与党は反米だ”

   “嘘だな。応援なんかしてないはずだ”

   “応援してるよ。政官財と、経済学者と、マスメディア関係者に合計2億の金が流れてるぞ”

   “な、なんだと”

   “ち、調査だ。調査が必要だ”

   “そ、そんな大金を・・・”

   “大金って・・・・”

   “アメリカの基幹産業や主要産業を支えている金は、FRBであって、国民の社会資本じゃない”

   “マスコミも、政治も、政府機関もFRBで印刷した紙幣であって、アメリカ国民の金なんて対しことはない”

   “むしろ、どうにかして、社会資本を吸い上げようか画策しているだけだ”

   “な、それでは、全体主義じゃないか”

   “ふっ お前たちもやろうと思えばやれるはずだが”

   “““““・・・・・・・”””””

   “家畜に金を渡したっていいことないぜ”

   “・・・そ、そんなことしたら、まともに道を歩けなくなる”

   “我々は車で移動してるよ”

   “それに家畜の半分を殺して土地と家を再開発すればもっと住みやすくなるし”

   “ノーベル平和賞も貰えるだろう”

   “““““・・・・・・・”””””

   “次のラスベガス会場に行っていいぜ”

   “えっ 本当に?”

   “ああ・・・”

   “よっしゃ!!!!”

   戦士たちは次の会場に向かう。

 

   “あいつら、本当に信じたのかね”

   “まぁ どうせ、贔屓の警官を出世させるための自作自演劇だから惜しくもないし」

   “与党に10億。野党に10億使って応援したんだけどな”

   “ついでにマスコミにも、教授にも10億ずつ出して情報操作してる”

   “ていうか、俺たちはアマチュアの釣り人で一本釣りしてるわけじゃない”

   “ベテランの漁師だ”

   “目星い全員に金ばら蒔いて、味方に引き込んでるけどな”

   “金に弱い奴を抱き込んで、金に強い奴を淘汰していけばいい”

   “そして、働くことがバカバカしくなるほど、金漬けにしてやる”

   “金に執着してる奴ほど、醜いくらいに腐っていく”

   “なにより、民主主義は金がかかるし、余剰資本に余裕のある人間が献金する”

   “当然、利権政治になって各差が開いていくと、利権と国民が憎み合うようになる”

   “政治家が金を集めすぎると国民から不信され、嫌われ、落選する”

   “官僚が金を集めすぎると、国民から攻撃される”

   “既得権が優遇で国民に機会が失われると、国民のモラルが低下していく”

   “例え、愛国心でお金を使っとしてもだ。金をもらったことを誤魔化すために必死になる”

   “不正が大きくなるほど地位を失って裁かれることを恐れ”

   “不正を重ねて地位を守ろうとする”

   “自分の不正を誤魔化すために金を使い。敵の不正を暴くために金を使う”

   “そして、金をもらった人間に媚びるようになる”

   “まともな方を引き摺り落として殺し、クズを盛り立てていけば日本は劣化し、互いに足を引っ張って自滅する”

   “ふっ 馬鹿すぎだな”

   “ていうか、もっと疑心暗鬼に落とし入れて、あいつらを仲間同士で同士討ちさせるつもりだっただろう”

   “あ・・・・そうだった。あんまり、バカ正直すぎて、拍子抜けして、忘れてたわ”

   “まぁ あいつらのコートに隠し入れた封筒だけでもいいか”

   “だな”

   がちゃ!

   扉が開いた。

   “ユダ様。あいつら全員。封筒を落し物でホテルに置いて行きました”

   “ちっ あの腰抜けどもが・・・”

 

 

 

 日本は、出鱈目な金融で国債発行し、国土を開発していた。

 富裕層は幸幣で蓄財することから、

 木工12ギルドは、幸幣と紙幣を交換することができ、

 紙幣と幸幣を合わせた流通貨幣は、利息の総額をはるかに超える代用紙幣で水増しできた。

 富裕層は、社会資本が潤沢なほど投資が大きくなり、

 生産量が国内の需要を超えると海外へ商品が供給されていく、

 木仁弥州の基幹産業が整備され、

 工業力が伸びたのは、国内外の需要が貪欲だったためで、

 各企業も利益率が大きく、株配当の要求が小さかったことから次期研究開発力も充実していた。

 木仁弥州 (28051ku)

 覆いのあるドックが建設されている。

 雨の多い国では、作業の邪魔になるため、仕方なしだったが、

 その気になれば巡洋艦を建造できるドックだった。

 新型10000t級商船が建造されると、

 日本の海外地の造船技術が、列強と比べても遜色がないことが証明されていく、

 港湾設備の規模は、まだ小さかったものの投資が繰り返され、

 赤道域で最大の工業地帯となる趨勢にあった。

 

 

 

 

 ジェット機、潜水艦、原子爆弾、誘導ミサイル、爆発貫通力の発達により、

 大鑑巨砲の価値が薄れてしまう。

 大型空母は、利用価値があると思われたが、

 費用対効果は、年々低下し、潜水艦の戦略的な価値が大きくなっていた。

 国防省技術研究本部で、非大気依存推進機関の研究が進められていた。

 最初、ドイツの技術供与で、ヴァルター機関が進んでいたが、有毒で取り扱いが難しく、

 スターリング機関の研究も進む、

 しかし、馬力/容積。馬力/重量で不利なことから補助機関以上の役割は、困難だった。

 アメリカとドイツは原子力機関を研究開発させており、

 日本でも原子力機関の研究開発を進めていたが、ヴァルター機関並みに危険な機関だった。

 赤レンガの住人たち

 「原子力潜水艦の予算は?」

 「次の予算でギリギリ足が出るか出ないかで、微妙」

 「漠砂がアルジェリア戦争と中東戦争に挟まれてるし」

 「フィリピン戦争で、日本と東南アジアの通商も不安だからな」

 「外務省も謀略費用を欲しがっていたから、どうなるか心配だよ」

 「番組枠の募金しだいだと思うね」

 「募金の比重を見ると、中産階級以下の愛国心が強い気がするのはなぜだろう」

 「ふっ 富裕層は回収ありきの投資で考えるから、見返りのない募金なんて、嫌なんだろう」

 「自分の金は自分のもの。他人の金も自分のもの。公金も自分のものだからな」

 「野心と執着の少ない中産階級以下に金を回す方が予算が増えるってわけね」

 「「「「あはははははは」」」」

 「だけど、外務省の要求額は、洒落にならん」

 「そんなに戦争に巻き込まれそうなのかね」

 「むしろ、イギリスとフランスがアフリカ植民地独立に傾きそうだからそれに備えてだろう」

 「独立国に足場を作るの?」

 「足場は、神籬とか。木工12ギルドがそのまま現地でやるんじゃないの」

 「木工たって、そんなに有望とは言えないと思うがな」

 「木工は、林業で人が必要になるし、女子供でも才能があれば伸びる」

 「そういう産業は、雇用が必要な民主主義で強いからね」

 「アメリカ人でさえ、木工ギルドに加入して生活の糧にしたがってるし」

 「木工ギルドの免許状があれば木工細工の泊が高くなって、高く売れやすい」

 「民主主義になるとは限らないだろう」

 「だから、独立後は、政情不安になるから一時的に引くらしいよ」

 「それで、外交工作予算の増額になるらしい」

 「それでも元宗主国が有利だろう」

 「林業と木工は、木工ギルドを頼るはずだからそうでもない」

 「じゃ 日本が有利ってことか」

 「どうだろう。資源帯の利権は押さえられてるし」

 「たぶん、内紛で内戦か、分離で戦争させられるはず」

 「そうなると対外的に潜水艦より、戦略攻撃機が有利か。マズイな」

 「潜水艦に対地ミサイルを装備すればいいだろう」

 「んん・・・・対地攻撃なら水上艦の方がたくさん載せられるし」

 「航空機の方が攻撃したあと逃亡しやすいからな」

 「それに大陸間弾道ミサイルだっていけるはず」

 「最大の問題は、軍は、侵略されない限りおとなしくしてろっていう発想だな」

 「日清・日露のうまみは、はるか、過去の話しか」

 「うまみは美味い汁を吸えた一部の人間だけで。庶民は、うまみがなかったよ」

 「不具損、殺され損が大きかったからね」

 

   6000t級黒龍型潜水艦

    全長120m×全幅12m×吃水8m

     水上6000馬力  10kt  40000海里

     水中9000馬力  26kt   500海里

     533mm魚雷発射管8基  48本

 新型潜水艦は、ヴァルター機関、スターリング機関、原子力機関を試行錯誤しながら

 研究、開発、実証、試験を繰り返しつつ採用していた。

 いずれも1000馬力(735kw)〜2000馬力(1470kw)の補助電源で、

 淡水プラント、空調、蓄電源などを中心に使われていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝鮮共和国 (21万6823ku)

   中朝協商保障領15都市    7パーセント 1万5177ku

   米英ソ朝同盟保障領10都市 8パーセント 1万6823ku

             米朝同盟保障領 3パーセント 6504ku

             英朝同盟保障領 3パーセント 6504ku

             ソ朝同盟保障領 2パーセント 4336ku

 主要25都市の中心にある中・米英ソ城塞租界市が朝鮮共和国を支配していた。

 全国国土の15パーセントに過ぎない保証量だったものの

 残りの85パーセントの土地・家屋など全ても外資に買われ、

 朝鮮人の生殺与奪権は外資に握られていた。

 日本人たちが租界都市に日用品を運ぶため電車に乗って移動していた。

 客家とユダヤ人は、日本製品を使い、

 朝鮮人は奴隷のように働かされ、ようやく、日用品を手に入れることができた。

 「家が増えてるし。朝鮮半島も少しずつ、発展してきたじゃないか」

 「持ち家から貸家に住んで、日雇いらしいよ」

 「それで、ようやく、まともに紙幣が国民に流れ始めたってことじゃないのか」

 「朝鮮共和国は、お金を刷っても海外に奪われていたからね」

 「朝鮮共和国は、利権を売って、外国に奪われた紙幣を手に入れる」

 「利権を守って貧乏で。利権を売って奴隷になって生活できるってわけか」

 「朝鮮は、中米英ソ朝経済連携協定を結んで、利権の全て外資に奪われてしまったらしい」

 「これが客家とユダヤ人の理想とする社会というわけか」

 「恐ろしい話しだ」

 「そういや、アメリカが利息のいい国債を買わないかとか日本政府に言ってたが、まさかね」

 「ふっ アメリカ国債を買わせて日本円を奪って、日銀十行に紙幣を刷らせず」

 「木工細工師に幸幣を作らせないようにすれば、日本の利権は、全て奪われるかもしれないな」

 「日本利権の支配まで、ハードルが高いだろう」

 「だが今のところ、アメリカは、日本の輸出攻勢で資源だけでなく、ドルも奪われ」

 「マニラ・コネクションなど、非ユダヤ資本にドルが流れている」

 「アメリカ金融資本にすれば、たまったものじゃないだろうね」

 「とにかく、アメリカ資本に株と土地を取られるな。紙幣を奪われるな。ってことだろう」

 「しかし、こういう光景を見ると、中国にも利権を取られたくはないな・・・」

 朝鮮人たちが日本の国旗を燃やして抗議集会をしていた。

 「なんで、国交断絶している日本の国旗燃やしてるの?」

 「日朝国交回復に反対してるんだよ」

 「回復しないだろう」

 「日本が朝鮮との国交を回復させて、朝鮮の資産を奪おうとしてると教育されているらしい」

 「「「「あはははははは・・・・」」」」

 「なんで? 国家資産を全部、外資に奪われてるのに? 日本の取り分なんて残ってないだろう」

 「なんか、同情するね」

 「同情して助けると殺されるよ」

 「そんなもんかね」

 「日本に朝鮮人対日第5列師団が浸透してるじゃないか」

 「国交回復してないのに?」

 「米英中ソの外国籍なら入国できるし」

 「それぞれの代表国のフィクサーがいて、政党に干渉しつつ離合集散しているようだ」

 「それと連盟のホスト国だし」

 「特高は何やってるんだろうな」

 「特高も外国籍があると、むつかしいからね」

 「政治経済軍事を分担しながら足を引っ張るだろうし。暗殺部隊もいるんだろう?」

 「日朝国交回復したら、訓練された朝鮮人が押し寄せて日本社会が滅茶苦茶にされそうだな」

 「「「「怖い怖い」」」」

 

 

 

 朝鮮共和国は、名ばかりの同盟で中国、アメリカ、イギリス、ソビエトに支配され搾取されていた。

 朝鮮人は、日本軍を利用して、アメリカ軍、ソビエト軍、イギリス軍、中国軍を半島から排除したいのか、

 意図的に極東戦争を引き起こそうと画策する。

 朝鮮空軍は、アメリカ、ソビエト、イギリスからレシプロを払い下げられると、

 レシプロ機を日本領空に侵入させ、しきりに日本を挑発する。

 むろん、日本領空を侵犯すれば問答無用で撃墜したが、

 アメリカ、ソビエト、イギリス、中国は、5ヵ国連合で、対日戦争も悪くないと、高みの見物を気取っていた。

 日本の権力層は、その手に乗りたくないのか、

 海外地の地力がつくまで、臥薪嘗胆を決め込んでおり、

 対抗して朝鮮領空を侵犯するのも気が引けていた。

 この時期、国際情勢の趨勢に従い日本もジェット機の時代だったが、レシプロ戦闘機も存在した。

 理由は、高等練習機でレシプロ機が必要だったこと、

 もう一つ、ジェット戦闘機をプロペラ機相手にスクランブルさせると減価償却と燃料代で割食うことで、

 海上保安省は、国防空軍の払い下げを利用し、

 レシプロ機の領空侵犯や商船や漁船を利用した海洋資源の略奪に対抗していた。

 しかし、旧式化が目立つようになると、

 対艦用双発攻撃機と、対空用単発戦闘機の研究と開発が始まる。

 両機とも警戒用レーダー、対艦ミサイル、対空ミサイルを装備した贅沢な機体で、

 当初、ターボプロップエンジンを採用する動きがあったが、

 なぜか、ロータリーエンジンが採用された。

 

  58式 対空用警戒戦闘機 “つるぎ”

   自重2600kg/運用4000kg/最大重量6000kg

   全長10m×全幅12m×全高3.4m  翼面積24u

   ロータリーエンジン350馬力8連装2800馬力  速度750km/h  航続距離2000km

   25mm機関砲×1   増曹/ミ/爆1500kg

 

  58式 対艦用双発哨戒攻撃機 “やはぎ”

   自重6000kg/運用10000kg/最大重量16000kg

   全長18m×全幅22m×全高5.6m 翼面積65m  

   ロータリーエンジン350馬力8連装2800馬力2基  速度750km/h  航続距離4000km

   25mm機関砲×1   増曹/ミ/爆4000kg

 

 海上保安省の人たちは空を見上げていた。

 1機は単発でプロペラを機体後方に配置したエンテ・カナード型機で、

 もう1機は、主翼両翼後方でプロペラを回す双発機だった。

 「どっちもいい機体だ。双発機も戦闘機のような機動力がある」

 「空軍最後のレシプロ機設計図を流用しただけはある」

 「重要なのは、レーダの方だけど」

 「エンジンが意外に細い」

 「シャフトを軸にローターを8つ、互い違いに連結させてるだけで。補助部品の一部も機内に入れやすい」

 「あと、燃費が意外に悪いから、排気も推進ジェットで再利用している」

 「8つ連結って。冷却は大丈夫なのか」

 「水冷だが、シンプルな構造だから冷やしやすいといえば冷やしやすい」

 「これまで、採用されなかったな」

 「構造体の精度の問題でな」

 「しかし、後ろに、でかいプロペラが回ってると思うと、流石に怖い」

 「一応、座席ごとロケット射出できるよ」

 「しかし、ジェット機にはかなわない」

 「対朝鮮用だよ。払い下げの朝鮮空軍機にいちいち、主力戦闘機なんて出したくない」

 「それは言える」

 

 

  

 

 台湾南部

 木仙一族が熱帯森園と呼べるような山を作って、世界中から観光客を集めていた。

 小さなトロッコ列車は人気があり、いつも満杯だった。

 キャンプ地は幾つもの巨木の上に小さな小屋が作られていた。

 もう一つ、絞め殺しの木が宿り木を殺すと、木の内側に空洞を作るため、案内所が作られていた。

 森園の掃除は、小まめに行われ、あまりの過ごしやすさに白人たちが羨望する。

 この森園を模倣したものは、中南米にも作られており、

 樹木が成長するほど、人気を集めることが予想された。

 ログハウス風喫茶店

 生産調整のために作られた果実酒と、熱帯果実が山盛りで出された。

 ご飯と味噌汁抜きの食事も慣れ、なんとなく、日本人離れした感覚に近づく、

 仙堂春和(52)と角浦秋和(52)

 「ドイツが広州に森園を作って欲しいそうだ」

 「ドイツの中国投資は増えてる。広州市は、巨大水上都市になって、観光客を取られるかもしれない」

 「だけど、幾つかの中州は、陽華族と騎華族のモノになるから。いろんなところから圧力が来てる」

 「あの連中の不始末の皺寄せが、こっちに来てるわけだ」

 「まぁ 頑張った結果じゃないのか」

 「ふっ」

 「教育の結果は、どうなんだろう」

 「やはり、言語が民族性に影響するようだ」

 「日本語を覚えると日本人ぽくなるし、ドイツ語を覚えるとドイツ人ぽくなる」

 「しかし、遺伝も強いからな」

 「それだって、混血なら相殺されるから教育しだいじゃないかな」

 「何人か雇ってるが、悪くないようだ」

 「中国の権力層は、最悪でも子供だけは、国外に避難させたがってる」

 「ユダヤ資本もね」

 「しかし、日本で、こんだけの総資産が欲しいとか、冗談抜きに馬鹿げてるレベルなんだが」

 「捨てたくない生活水準なんじゃないのか」

 「いや、もう神様みたいな生活ができるぞ」

 「アメリカも大した工業品を作れなくなってるのに、何を考えてるんだか」

 「国民に金をばら撒いて新陳代謝させないと、脳が腐るだろう」

 「主商従工じゃなく、主工従商にして欲しいものだ」

 「基本的にユダヤ人だから」

 「まだ、客家人の方が話しがわかる気がするがね」

 「まぁ 中国は資源が多いし、資源しだいでやってもいいけど」

 「誰を行かせたものか」

 「俺が行ってもいいけど」

 「仙堂。中国人の若い彼女でも出来たか?」

 「あははは」

 「あと、客家とユダヤ資本が、半島にも森園を作って欲しいらしい」

 「それと、アメリカ国内の砂漠の緑化も」

 「自分でやれよって、気がするのは俺だけか」

 「たぶん、緑化より、樹木管理ノウハウを欲しがってるんじゃないか」

 「だから、国民にお金をばら蒔いて、緑化させりゃいいんだ」

 「日本人に金を払っても、すぐ資源と交換して、金が戻ってくる」

 「しかし、自国民に金をばら蒔けば、権力基盤を脅かす競争相手。敵になりかねない」

 「やれやれ」

 「特に個人農家は、資本主義の敵だから滅ぼす気でいると思うよ」

 「本気でやろうとしてるから、怖いというか、なんというか」

 「んん、支配欲旺盛は、仕方がないとしても、国家と国民にとっては迷惑な話しだ」

 「でも、そっちからも許嫁の打診が多いんだが、どうしたものか」

 「樹霊を帯びた年頃の子供がいないと、どうにもならないがな」

 「椎葉と烏丸が魅力的な条件の誘いを受け迷ってるらしいが」

 「一応、結婚する前に、子供結婚は、子供の意思で。と言い含めてるはず」

 「こればっかりは、木仙じゃないとわからないことだし」

 「金や容姿に目が眩んで、血統で才能を失うのは、面白くない」

 「それでもいいっていう外資や閨閥もいるがね」

 「血縁関係だけでも相乗効果が大きいのだろう」

 「まぁ それは言えるがね」

 「木仙の才能を受け継いでない子供や孫は、盲や聾唖も同じ、不憫すぎる」

 「確かに・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 中国合衆国

 中国は、極東戦争以降、東北州外縁の極東ソビエト軍と、南朝鮮の米英ソ駐留軍と睨み合っていた。

 当然、日本、ドイツ、イタリア、東南アジア条約機構は、最大の味方であり、

 日中は、フィリピン戦争で協調を強める必要があった。

 しかし、中国は、それ以上に国力を充実させなければ、国家防衛すら危うい状況にあった。

 大連から460kmの北京

 紫禁城の西に北海湖・中海湖・南海湖が南北に並んでいる。

 中海湖と南海湖の周辺に政府要人が集まっているせいか、

 中国の意思決定機関を中南海と呼んでいた。

 その中南海から西5kmに釣魚台国賓館が存在していた。

 中国の酒池肉林外交は、世界最高だった。

 満漢全席

 「日本は、もっと中国投資して欲しいある」

 「資源と等価で中国投資を続けるでしょう」

 「日本政府の援助金を中国に投資して、日本ゼネコンが援助金を独り占めするといいある」

 「天下りウハウハある」

 「援助金を出すなら中国に渡すより。国民に散蒔くほうが、消費が増えて小売店が潰れずに済むし」

 「帝国議会は、ゼネコンの独り占めを許さないでしょう」

 「いけないある。国民にばら蒔くと、日本国民が強くなって日本財閥が新興企業に負けるある」

 「日本の権力基盤が転覆させられるある。やめた方がいいある」

 「日本は、もっと、官営中心天下り中心の基幹利権産業体制を作るべきある」

 「アメリカは、国民から資産を収奪して、対外投資ばかりしてるある」

 「日本も真似して国民を飢えさせて支配して、権力基盤を守るある」

 「日本の帝国議会は、木工ギルドの代理人が大勢を占めてるから無理だ」

 「それに癒着は不正腐敗だし。世襲はバカを作るからな」

 「投資しないと、租界を廃止するある」

 「いいよ。日本資本は引き上げるから」

 「「「「・・・・・」」」」

 「大連州を海上封鎖ある」

 「封鎖したら中国に核ミサイルを撃ち込むしかない」

 「「「「・・・・・」」」」

 「・・・冗談ある」

 「日中友好は、アメリカ帝国主義から東アジアを守る要ある」

 『まったく・・・油断も好きもないというか・・・』

 『とはいえ、何人子供が生まれるやら・・・』

 中国の権力層にとって、日独租界は、手近な避難所で、資産隠しの一つで、

 日独中に強い血脈パイプを持つ陽華族、騎華族と呼ばれる層が形成され、

 租界利権を守るガーディアンの役割を果たした。

 

 

 

 

 アメリカ合衆国

 日本の国勢調査報告書が山積みになっていた。

 日本最大の政党基盤は、木工、農業、ゼネコン、鉄鋼の集団だった。

 その中で最強は、幸幣を製造している木工団体で、地方の活性化の中核になり、

 特に木工細工は、土地によらない生産力で、人口を増大させることができ、

 議会勢力の4分の1を占めていた。

 「大統領。日本の親書は、なんと?」

 「・・・子供たちのパンを取って小犬にやってはいけない」

 「貧富の格差を広げて国民を疲弊させ、他国に資産を隠したり、他国の資産に手を出すより」

 「国民に紙幣をばら蒔いて国内の紙幣を循環させなさい」

 「国境を越えてイナゴみたいなことはしないで、フィリピンから手を引きなさい。だそうだ」

 「むかつく」

 「日本の支持基盤の切り崩しは、上手くいかないのか」

 「幸幣の日本独占を切り崩さない限り、むつかしいでしょう」

 「まだ、作れないのか?」

 「1段の1000幸なら模造できましたよ」

 「しかし、2段の5000幸、3段の10000幸、4段の50000幸、5段の100000幸は無理ですな」

 「では、模造1000幸を大量生産して、幸幣を値崩れさせてやろう」

 「大量生産は、むつかしいですな」

 「なぜだ?」

 「植樹、管理、伐採などの行程が複雑で、民族的な気質が大きいようです」

 「アメリカ人はむつかしいと思いますよ」

 「工作機械の問題ではないのか」

 「工作機械は発達してますがね。素材の反りと曲げ率の問題ですよ」

 「あと、漢字・平仮名・片仮名文化で。手先な器用な人間が流れ作業で加工しないと」

 「じゃ 日本の独占をやめさせるには、中国人に作らせるしかないのか」

 「あと、地縁祭ですか。あれで幸幣の加工が容易になってるかもしれないという。噂もあります」

 「祭りは、ただの気休めじゃないのか?」

 「思い込みの力は大きいですよ。それが錯覚でも人生を賭け、成功率を高めてしまう」

 「日本への軍事的圧力を高めよう」

 「社会資本を軍事費に吸い上げさせ。財政を偏らせれば、離反する国民が増える」

 「利権を失いたくない日本軍部を暴走させ、中国と戦争させれば、こっちのものだ」

 「工作は?」

 「もっと朝鮮人を送り込まないとな」

 「日朝国交回復は?」

 「今のところ、無理だな」

 「じゃ 中国は?」

 「中国は、日本のマスメディアを篭絡させようとしたがね」

 「日本政府は、マスメディアに中国政府の好むプロパガンダを流すぐらいなら、日本に都合のいいフィクションニュースを流してくれだそうだ」

 「ふっ」

 

 

 

 

 漠砂州 (8万3860ku)

 海路を掘り進むほど淡水化プラントが増加し、

 蒸発することで湿った空気を作った。

 淡水の生産量が工業、農業、林業、商業、タウン型高層ビルの数量に比例する、

 むろん、輸入河水量も大きかったが、主に緑化で使用された。

 農業用高層ビルは、太陽光を偏光させて天井から光を照射させ、

 必要最小限の水で作物を育てることができた。

 そして、温度を調整させることで、熱帯作物だけでなく、寒冷地作物、温帯地作物も生産していた。

 農業用高層ビルは、内陸に向かって次々と建設されていた。

 ドイツ軍将校たちが砂漠で作られたワインを片手に見学していた。

 「我々も同じようなものを建設すべきだろうか」

 「ドイツは、街の景観や日照がうるさいからむつかしいと思う」

 「日本は、北辺があると遠慮なく建ててるらしいが」

 「ドイツは、南樺太より北にあるんだが」

 「北欧道は遠慮なく、高層ビルを建ててるぞ」

 「そりゃ 景観を考えないのなら、高層ビルくらい建てられるさ」

 「ほとんどは湖畔の南側だよ。影が差しても湖だからね」

 「だからフィンランド国境側の方が高層ビルが多い。そして、生産物も多い」

 「なぁ」

 「ん?」

 「漠砂州の方が、イタリアより国力があるんじゃないか」

 「あはははは・・・まさかね・・・」

 「だが、富嶽は、核ミサイルが装備されてる」

 「まぁ そうだろうが漠砂州の環境は人工的なものだ」

 「戦争なんてしたら、すべてが台無しになって、砂漠に戻るよ」

 

 

  

 

 中東戦争は、イスラエルがシナイ半島から撤収すると、

 エジプト軍が失地を全て回復し、国境線でイスラエル軍と睨み合い、

 互いに散発的に砲撃し、銃撃し合いながら時間が過ぎていく、

 ここに至って、国際連盟が仲介を働きかけ、エジプトとイスラエルは了承。

 国連軍を派遣させ、国境監視に成功する。

 エジプト=イスラエル国境

 利害の少ない中南米の連盟治安維持軍が配備され、鉄条網を建設していた。

 日本治安部隊

 「ようやく、国際連盟軍の活躍か」

 「連盟の形も暗中模索だからな」

 「日本は合議制が好きだから上手くいかないよ」

 「欧米みたいに積極的に戦争して引っ張るくらいじゃないと」

 「俺は、イスラエルがいなかったほうが上手くいくと思うんだがね」

 「一応、ユダヤ教だから権利があるんじゃないの、白人だけど」

 「あるのかな・・・アラブ・イスラムにしたら怒って当たり前だと思うけど」

 「戦後のドサクサにって感じだったからな」

 

 

 

 フィリピン戦争が長引いたのは、フィリピン軍の善戦でなく、アメリカの国内事情だった。

 一つは、コンスタントに軍事費を増やすことができ、

 新兵器の試作運用と実験場が可能で、軍産複合体への増資が可能になった。

 もう一つは、フィリピンと、反ユダヤ資本系市民の徴兵と弱体化にあった。

 また、黒人の地位向上で、ユダヤ資本の都合のいい国内状況を作り出せた。

 どちらにせよ。

 アメリカ軍は、兵站上の手抜きで戦わされ、

 フィリピンは、華僑を通じて武器弾薬が供給され続けたのだった。

 ジャンク船にディーゼルエンジンとスクリューを取り付けただけの船が

 フィリピンと広州を無検挙で往復できたのは、表向き、森林伐採業が目的で、

 朝鮮半島の客家とユダヤ資本の取引があったからで、

 その船にドイツ製やソビエト製の武器弾薬が満載していたのも

 戦争を継続させアメリカの軍事費を増やし私腹を肥やすためだった。

 

 

 

 東京 国際連盟

 「日本は国際連盟の本部理事国ニダ」

 「・・・・・」

 「国際連盟の本部理事国が、隣国の朝鮮共和国と国交断絶なんておかしいニダ」

 「・・・・・」

 「日朝国交を回復するニダ」

 「・・・・・」

 「なぜ、目を背けるニダ」

 「・・・・・」

 「なぜ、明後日の方向を向くニダ」

 「・・・・・」 ため息

 「まっすぐ前を見て、現実を直視するニダ!」

 「・・・・・」 ため息 

 「朝鮮共和国は、独立国ニダ!」

 「連盟本部常任理事国は加盟国と国交を回復する義務があるニダ」

 「・・・・・」 ため息

 「日本人は朝鮮人を差別してるニダ!!!」

 「・・・・・」 ため息

 「なぜ、大きなため息をつくニダ!!!!」

 「・・・・・」 ため息

 「もし、日本が朝日国交樹立しないなら、韓国は国際連盟を脱退して国際連合に行くニダ」

 「本当に?」

 「本当ニダ」

 「是非、脱退してください」

 「・・・・・」

 「是非、連盟を脱退して、国際連合に行ってください」

 「あ、あ、いや、そういう意味ではないニダ」

 「では、脱退ですね」

 「い、いや、今のは違うニダ」

 「朝日国交樹立して欲しいという意味でいったニダ」

 「いや、朝日国交樹立しないから、脱退していいですよ」

 「違うニダ。違うニダ。朝日友好は、大事といっただけニダ」

 「国際連盟は脱退しないニダ」

 「・・・・・」 ちっ

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 月夜裏 野々香です。

 

 

 

   仙堂春和(52) × 山城美奈(48)

      仙堂一樹(30) × 仙堂(日吉)明美(26歳)  秋穂(7)  祐樹(4)  杏実(2)

      仙堂智樹(26)  × 仙堂(佐藤)七海(21)  慶人(3)  一颯(♂)

   烏丸彰人(28) × 烏丸(仙堂)加賀美(23)  佑都(3)  杏美(♀)

   角浦秋和(52) × 日向奈美(46歳)

      角浦芳樹(26)  × 角浦(伊達)早苗(22)  和樹(5)   拓海(2)

      角浦冬樹(23)   × 角浦(鈴木)和美(19)  亮太(2)  亮治(2)

   椎葉豊彦(34) × 椎葉(角浦)青葉(30)  和哉(7)  桂治(4)  結衣(2)

  

 

 

 近衛師団

 第01師団(東京)    第02師団(仙台)    第03師団(名古屋)    第04師団(大阪)  

 第05師団(広島)    第06師団(熊本)    第07師団(北海道)    第08師団(弘前)

 第09師団(金沢)    第10師団(漠砂州)  第11師団(瑞森市)   第12師団(北欧道)  

 第13師団(姫路)   第14師団(蝦夷市)   第15師団(亜羅州)   第16師団(熊襲市)  

 第17師団(久留米)  第18師団(宇都宮)   第19師団(大連州)   第20師団(任那州)

 第21師団(善通寺)   第22師団(木仁弥・赤道ギニア州)    第23師団(雲州・ビオコ島)

 第24師団(小倉)    第25師団(高田/仙台)

 第26師団(苅武市)  第27師団(大洋市)  第28師団(原亜州)

 

 

 

 1926年 巨済島(400ku) 済州島(1845ku) 鬱陵島(72.82ku)

 1926年 大連州(3462ku)

 1930年 任那州 フォンセカ湾 ニカラグア領地コシグイナ(400ku)

 1932年 任那州 フォンセカ湾(1200ku) 4カ国不戦条約により拡大

             ニカラグア(400ku)+ホンジュラス(400ku)+エルサルバドル(400ku)

 1932年 北欧道 カレリア地峡+フィンランド湾諸島 (6000ku)

             スールサーリ島(21ku)、ラヴァンサーリ、大・小チュテルサーリ島他

 1934年 任那州 中米7カ国不戦協定調印 (2400ku)

                任那。ニカラグア、ホンジュラス、エルサルバドル。

                     コスタリカ、グアテマラ、パナマ、

             フォンセカ湾(1200ku)  旧ニカラグア・ホンジュラス・エルサルバドル領

             旧コスタリカ領 ココ(瓜生)島 (46.6ku)

             ブリカ(中ノ鳥)半島 (753.6ku)  旧コスタリカ領(353.4ku)+旧パナマ領(400ku)

             旧グアテマラ(沖ノ浜)領(400ku)

 1935年 熊襲市 (400ku)  旧タイ王国領対マレー国境

 1936年 蝦夷市 (400ku)  旧チリ領

 1938年 漠砂州 (8万3860ku) 旧イタリア領リビア・ブトナン県

 1939年 租界地 エストニア・イダ=ヴィル県(3364ku)50年

 1939年 瑞森市 (400ku) 旧ブラジル・オランジュ域

 1940年 亜羅州 (4039ku)   中東アラビア海

        武山(むさん)半島  ムサンダル半島  800ku    旧アラブ首長国連邦・オマーン

        和蔵(わくら)湾    アル・ワクラ湾   800ku    旧サウジアラビア・カタール

        武矢(ぶや)島     ブビヤン島    863ku    旧統合イラク・クェート

        佳(けしま)島諸島              1576ku   旧イラン

            佳(けしま)島      ゲシュム島   1491ku

            良久(らく)島      ラーク島     49ku

            辺賀(へんが)島    ヘンガム島   36.6ku

 1940年 租界地 ノルウェー・フィンマルク県(48618ku)

 1941年 北斗市 北アイスランド西部の岬(400ku)

 1942年 任那州 中米8カ国不戦協定調印 (2800ku)

                任那。ニカラグア、ホンジュラス、エルサルバドル。

                コスタリカ、グアテマラ、パナマ、メキシコ

             フォンセカ湾(1200ku)  旧ニカラグア・ホンジュラス・エルサルバドル領

             旧コスタリカ領 ココ(瓜生)島 (46.6ku)

             ブリカ(中ノ鳥)半島 (753.4ku)  旧コスタリカ領(353.4ku)+旧パナマ領(400ku)

             旧グアテマラ・メキシコ(沖ノ浜)領(800ku)

 1943年 府穀市(800ku)  タイ湾フコク島(561ku)+(対岸231ku) 旧ベトナム帝国・カンボジア王国

 1945年 木仁弥(赤道ギニア)州(26034ku)+雲州(ビオコ)島(2017ku)  旧スペイン領

 1948年 グアヒラ半島   苅武市800ku      旧コロンビア領+旧ベネズエラ領の国境  第26師団

 1948年 グアヤキル湾  任那州 大洋市800ku 旧エクアドル領+旧ペルー領の国境  第27師団

 1948年 パラグアイ流域 原亜州3200ku      旧パラグアイ領+旧ボリビア領の国境  第28師団

 1952年 任那州 (8400ku)

        任那(1200ku)    フォンセカ湾  旧ニカラグア・ホンジュラス・エルサルバドル領 第20師団

        瓜生島(46.6ku)   旧コスタリカ領 ココ島

        中ノ鳥市(753.4ku) ブリカ半島   旧コスタリカ領(353.4ku)+旧パナマ領(400ku)

        沖ノ浜市(800ku)  旧グアテマラ・メキシコ

        蝦夷市 (400ku)  旧チリ領                                第14師団

        瑞森市(400ku)   旧ブラジル・オランジュ域                      第11師団

        苅武市(800ku)   グアヒラ半島   旧コロンビア領+旧ベネズエラ領の国境  第26師団

        大洋市(800ku)   グアヤキル湾   旧エクアドル領+旧ペルー領の国境    第27師団

        原亜州(3200ku)  パラグアイ流域  旧パラグアイ領+旧ボリビア領の国境    第28師団

 

 

 

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第37話 1957年 『国家安全保障と、国民社会保障は、両輪』
第38話 1958年 『信用創造は、奴隷創造』
第39話 1959年 『日本民族 SEX衰滅作戦』