月夜裏 野々香 小説の部屋

    

神がかり系 仮想戦記 『神籬の木仙』

 

 第40話 1960年 『手工芸造幣 財政破綻って何ですか?』

 南極大陸ドイツ基地ゲルマニア

 世界最大の南極基地が建設されようとしていた。

 南極大陸の専有は、国際連盟で反対されたものの

 ドイツは、領土化を宣言していないことから追求できず、

 各国とも予算の続く限り南極投資が続く、

 とはいえ、限りのある予算を投資続けられる国は少なく、

 各国の南極投資を合わせてもドイツの南極投資の半分以下しかなかった。

 主要国の代理人たちは、ゲルマニア基地に到着すると、

 ゲルマニア基地の視察を開始する、

 クレーン・ヘリが天候回復の隙間を利用し、物資を空輸していく様を見上げた。

 「ずいぶん、古い建築様式を採用したものだ」

 「モダン様式も悪くはないですが、ゴシック様式は、ドイツ人を和ませますよ」

 「南極大陸の氷は、南氷洋に押し寄せるはず、大丈夫なのですか」

 「この地は、地表が剥き出しですし。氷を東西に切るよう造成工事をしています」

 「古い建築様式は、熱の保存が悪いのでは?」

 「新素材を使ってますから」

 「ドイツ人は、もっと実用的な民族と思っていましたよ」

 「そうしたかったのですが、氷の世界に閉ざされると、祖国に帰りたくなるのですよ」

 「なるほど」

 「地下の方も?」

 「ええ、地上施設より地下が主要施設になるでしょうね」

 「大規模だ」

 「最終的に、どのくらいの大きさになるのでしょう」

 「資材の続く限り、労力の続く限り、金の続く限りでしょうか」

 金髪青眼のゲルマン将校は、そういった。

 

 

 ドイツ帝国の軍拡と覇権と、第一次世界大戦の敗北、

 戦後の意図的なスーパーインフレと、混乱から生じる民族主義の台頭、

 ヒットラー率いる選民民族主義と国威高揚に立ち上がるドイツ国民。

 再軍備と周辺国の併呑、

 そして、高まる戦雲と、第二次世界大戦の始まり、

 誰かが意図的に敷いたレールだとすれば、格差と利権を守るためと言える。

 日本の隔進論と、ドイツ軍の想定外の善戦がレールを曲げ、

 第三勢力の介入で、アジアの大国が思いもよらない形で参戦してしまう。

 米英ソ連合国は、先鋭的なドイツ軍と、人海戦術の中国軍の戦いに疲弊し、

 思いもよらない事態へ戦争が押し流されてしまう。

 戦争は、膠着状態を経て、フィンランドのオリンピックを利用した形で終息していく、

 戦後、ドイツは、戦災から再建していくと、

 ドイツ人は、毒気が抜けたように戦意が色褪せていく、

 ドイツ民族を戦争に駆り立てたのは、ワイマール体制の打破に過ぎず、

 半場、生存圏を確立した後、静まり返った。

 ソビエトでスターリンが暗殺され、独裁体制が崩壊するに及び、

 ヒットラー総統も体制を維持できなくなり、引退するよりなかった。

 カール・デーニッツ総統に就任すると、ドイツ人の、ドイツ人による、ドイツ人のための政治が始まり、

 段階的に民主化が進められ、ドイツの憂鬱と言うべき問題と直面していく、

 所謂、旧フランス州、旧オランダ、旧ベルギー、旧デンマーク、

 旧ポーランド州、旧スロバキア州、旧ユーゴ州、旧ギリシャ州のことで、

 完全に内政化するか、分離させるか、その中間の自治化させるかでもめていた。

 泥をかぶれそうなヒットラーは、戦後、中途半端な政策を続けて引退したため、

 恨みによる皺寄せは、ドイツ人が被り、

 ゲシュタポと民族独立派の戦線無き戦いは、戦後も続き、

 時に血みどろの報復合戦と、しばしの和解を繰り返した。

 これらの異分子を抱え込んだことが、

 戦後、ドイツが内政問題に集中する要因となった。

 飛行船哨戒が行われ、ヘリコプターの開発が進んだのも国内事情が前提にあった。

 日本人たちが哨戒飛行船からヘリコプター編隊の動きを見ていた。

 地上は、ユーゴの山岳地帯で、通常の航空機だと敵を見落としてしまう。

 空中に滞空出来る飛行船とヘリは、パルチザンにとって脅威だった。

 「なかなか、いい動きをしてます」

 「2000馬力ターボシャフトエンジンの二重反転プロペラですからね」

   フレットナーFI323

    自重6000kg/最大10000kg

    全長18m×回転翼直径17m

    BMW2000馬力2基  速度320km/h  航続距離1200km

    27mm機銃1丁

    乗員2人  5人 or  ハードポイント8基 積載3000kg

 「アメリカがフィリピン戦で使い始めたUH1イロコイヘリより性能がいいはずですよ」

 「なるほど・・・」

 「日本は、ヘリにロータリーエンジンを使う予定なのですか」

 「使えるはずです、採用するかはわかりませんが」

 「海外地防衛のためにも、なるべく日独共有ライセンス兵器体系で使用したほうがいいのでは?」

 「漠砂州と北欧道。あと、北斗市は、ドイツ製がいいでしょうね」

 「エストニアもそうではないですか」

 「エストニアはエストニアが決めることなので・・・」

 「時に、あのヘリは、中国にも輸出するので?」

 「あ、ああ・・・あれより旧式の簡易型ヘリを輸出するつもりです」

 「ライセンス生産は、もちろんしませんし。模倣されたとしても大したことはできないはずです」

 ドイツの軍事同盟は中国だった。

 しかし、日本の漠砂州、北欧道など海外地の工業基盤が強靭になるにつれ状況も変わる。

 ドイツにとっての日本と中国の天秤は、明らかに日本が重くなり、

 対中国貿易でも気を使うようになっていた。

 

 

 

 亜羅州 (4039ku)  

 日の出とともに高層ビルの影が数十本が西に伸びていく、

 太陽が昇るに連れて、影は短く薄くなっていくが、

 日照時間を減らし、緑地の樹木を育てやすかった。

 佳(けしま)島(1491ku)は、亜羅州最大の島で、中東最大の工業地帯だった。

 なぜ工業地帯となったかというと、

 中東諸国が石油を対価にした太陽光熱発電事業と、緑化事業を行ったからで、

 鉄鋼業やゼネコンが亜羅州に進出し、

 石油化学コンビナートが建設され、短期間に大連州に並ぶ工業地帯にしてしまう。

 もちろん、大規模な財政投資が行われたものの、

 幸幣生産が増えれば、どうにでもなるといった発想が強まり、

 負の資産である国債を生じさせる日本銀行の存在が疑われつつあった。

 とはいえ、海外地の金融も大きな存在になっていく、

 亜羅州銀行

 ドタドタ ドタドタ ドタドタ

 男たちが争いながら巨大トランクを運び込み、警備員から引き離されようとしていた。

 「何をするある。このトランクは私のものある」

 「なに言うあるか、私が稼いだものある。この人殺し」

 「人殺しは、そっちある、お前がくれた酒を金魚に入れたら金魚が死んだある」

 「何をいうあるか。こっちこそ、トイレから出ようとしたら、刺されそうになったある」

 「「この、裏切り者ある!!!」」

 「あの・・・」

 「「何あるか!!」」

 「ご、ご用件は・・・」

 「「このトランクを預けるある」」

 「何を言うあるか。これは、私か稼いだ金ある。私のものある」

 「何をいうあるか。私の地位と助力がなかったら手に入れられなかったある」

 「ふざけるなある。この毛沢東の側近だったくせに、その裏金で地位を得たある!」

 「お前なんか、野良犬だったある。俺が手を回せなかったら金庫を開けられなかったある」

 「五月蝿い、おまえ、国民党幹部に捕まって殺されそうだったから、金庫の中を盗ませて海外逃亡したある」

 「こ、これは、私が公共事情をやるからと言って、自分の口座に入れたお金ある」

 「正当な。私のお金ある!!!」

 「嘘言うなある。半分以上は、共同名義だったある」

 「これは、私のものある。私が9で、お前は1ある」

 「何をいうあるか。この人殺し、私が9で、おまえが1ある」

 「人殺しはお前ある!」

 「あ、あのぅ」

 「「何あるか!!」」

 「こちらの部屋で、話し合ってもらえませんか」

 「わかったある。おまえ、お金半分やるから、こいつを殺してくれある」

 「馬鹿いうなある。こっちもお金半分やるから、こいつを殺してくれある」

 「そ、そういった業務は、してませんので・・・」

 「大半の銀行は、暗殺業を兼務してるある。世界の常識ある」

 「い、いや、そういうのは、ないので・・・」

 「と、取り敢えず、こっちの部屋で・・・」

 男たちが個室へ入れられていく

 「随分声が大きいですね。フロア全体に筒抜けですよ」

 「中国人は、本国の暗殺部隊の手の届かないところまで来ると、羽目外すからな・・・」

 「亜羅州に住むんですかね」

 「あれだけの金があったら、世界中に別荘を持てるだろうし。死ぬまで高級ホテルを渡り歩けるだろうな」

 争いは、10時間に及び、

 最終的に折半で名義され、中国人たちは、銀行を出ると同時に左右に分かれていく、

 

 入れ替わりにアラブの王族たちが銀行に訪れ

 隠し金庫へ案内されていくと、幸箱や金塊が山積みにされていた。

 「随分と溜まったな」

 「日本の株でも買いたいな」

 「日本の外資枠は5パーセントほどです」

 「あと配当金は少ないので、面白みがないですよ」

 「そうなのか、アメリカは、面白いくらい資産が増えるがな」

 「あれは紙切れですから」

 「ユダヤ資本が本気でお金を使って社会資本で流れたら即ハイパーインフレですよ」

 「そ、そうだよな」

 「まぁ だから幸幣や金塊に変えて蓄財してるんだがな」

 「それより、新しい油田開発を日本に任せるのですか」

 「面白みはないが、一番、良心的みたいだし、金庫は、ドル紙幣より、幸箱積み上げたほうがいい」

 王族は、地位を脅かされているためか、

 資産の一部を各地に財宝を隠し、

 王族同士で持ち合いするだけでなく、国外にも退避させていた。

 そして、近くて安全な金庫は、日本の亜羅州にある銀行だった。

 

 

 

 貨幣価値を保ちたいと思う者は、統治者や富裕層だった。

 貨幣価値に権威と権力の源泉を頼っているからで、

 憎しみの対象となった状態で、貨幣が価値を失えば死活問題となった。

 そのため西欧では、造幣と並んで錬金術師を囲い込もうとし、

 偽造貨幣と並び、錬金術者を処刑してきた経緯があった。

 統治者とって重要なのは、儲けることでなく、不変の地位を保つことだった。

 それは、兌換紙幣から不換紙幣に移行したとしても同じだった。

 既得権は、国家基盤や国力より、利権支配に傾注するあまり、

 権力基盤を脅かす産業を踏み躙り、国力を衰弱させることがしばしばあった。

 もちろん、戦争することで国民の目を逸らすことも厭わない、

 時に最悪な経済現象は故意に引き起こされ、

 デフレーション、スーパーインフレ、スタグフレーションと呼ばれた。

 

 経済金融政策は、権力基盤と支持基盤をどこに置くかでが分かれる、

 社会構造上、ヒエラルキーで分けると、中央銀行、財政(税金)、

 基幹産業、大企業、中小企業、零細企業、小売店、労働者、非労働者が存在した。

 

 ハイエクの自由市場経済学派に従い中央銀行が蛇口を絞って、財政(税金)を手抜きすれば、小さな政府となる、

 紙幣総量が増えにくく、格差を維持しやすく、

 強い利権さえあれば、自動的に社会資本が吸い上げられ、格差が広がっていく、

 当然、国民の資本は失われて、デフレ傾向になっていく。

 国民の消費力は低下し、投資が先細って、金融独裁国家となっていく、

 この金融政策を成功させるには、強力な財政で財産税と所得税を強制して格差を是正し、

 全国民に紙幣を循環させる必要がある。

 

 ケインズ経済学派に従って金融を緩和し、国債発行で紙幣発行を増やし、

 財政投資で公共投資と設備投資を行うなら、基幹産業と大企業を優遇する中規模政府となり、

 企業資本国家となって天下りが増え、既得権の強い企業から賃金が増え格差が広がり、

 消費の中心が中間富裕層に集まり、インフレとなり、貧困層が飢えていく、

 

 中小企業、零細企業、小売店を優遇すれば大きな政府となり、

 新興企業が乱立する下克上戦国経済へ移行し、能力主義と実力主義による新陳代謝が促進され、

 天下りが困難となり、利権などの基盤が脅かされた。

 

 労働者と個人を優遇すれば所得と貯蓄が増えていく、乗数効果は低いものの、

 天下り利権基盤が破壊され、緩やかなインフレと、人材育成が育まれ、

 新陳代謝だけでなく、独立と婚期が早まり世代交代が促進され、

 税制投資は、予算内で行われやすくなり、

 表面的は、ハイエク型金融に近づく、

 どの経済政策を統治者と既得権が選択するかで国家経済のあり方が別れるのであるが、

 政官財の癒着が強いほど、ケインズに近づき、弱者が切り捨てられていく、

 さらにハイエクに近づくと、大企業ですら金融独裁の下僕と化していく、

 

 アメリカは、戦中の大規模な紙幣と軍需産業への資本投下で好景気は、続いていたが、

 戦後、需要が小さくなった航空機産業と、軍需産業が低迷していた。

 凋落したのがアメリカ軍産複合体のテコ入れのため、

 フィリピンで賄賂と挑発と扇動が行われ、クーデターから戦争に至る。

 アメリカの反ユダヤ資本勢力の中枢マニラ・コネクションは大打撃を受けたものの、

 反戦勢力は、アメリカ全土に広がりつつあった。

 むろん、軍拡と同時に黒人の動員と人権強化など、

 資本主義支配と国家の弱体化が密かに進められていた。

 

 ハーバード大学ドル紙幣教会

 “唯一絶対にして万能なるFRBの神よ”

 “大天使ロスチャイルド、ロックフェラー、モルガンよ”

 “全ての人間を牧童と狼と牧羊犬と羊に分けて奴隷と化す紙幣よ”

 “全世界を統治する根源よ”

 “宿敵、農業と水産を押さえ、食料を支配させたまえ”

 “上下水道と交通網と通信網を押さえ、

 “マスメディアと宗教と教育を押さえ、精神を支配させたまえ”

 “議会と、判事と、警察を押さえ、正義を支配させたまえ”

 “軍事力と産業を支配し、国民の生殺与奪と、他国を支配させたまえ”

 “神に逆らう小癪な日本、ドイツ、中国を踏み躙って滅ぼしたまえ”

 “神に逆らう家畜。ゴイムを根絶やしにしたまえ”

 “アーメン”

 ““““アーメンニダ””””

 “アーメン”

 ““““アーメンニダ””””

 “アーメン”

 ““““アーメンニダ””””

 

 

 

 

 中国は、東北部、華北部、上海部、広州部、重慶部を中心に経済が伸び、

 徐々に近代化の兆しを見せていた。

 近代化の牽引は、日本とドイツとの取引によって行われており、

 牽引させているのが、陽華族と騎華族だった。

 中華合衆国  東北満州域

 ドイツと日本が建設した建物は、中華合衆国政府要人が押さえ、

 中国人は、国産建築の建物に住んでいた。

 ドイツ系ホテルのラウンジ

 日本人たちが次に建設する建物設計図を囲みつつ、

 街道を行進するキングタイガーU戦車の群れを見ていた。

 一世代前のドイツ製戦車だったものの、

 数と質で極東ソビエト軍と、半島南部の米英ソ軍を圧倒する。

 そして、人口だけでなく、経済力でも極東ソビエトと朝鮮共和国を超えようとしていた。

 日本人たち

 「結局、ドイツ経由で中国にビルを建設することになるのか」

 「軍民とも日独相互経済補完協定を結んでるからしょうがないよ」

 「北欧州と漠砂州の近代化もドイツの機械に負うところが大きかったし」

 「日本は、木工に労働力を取られてる分が大きいからな」

 「まぁ だけど、幸幣を生産できる強みは大きいらしいよ」

 「富裕層だけでなく、一般でさえ、幸幣で備蓄したがるからね」

 「それより、アメリカが1000幸を生産できるようになったって聞いたけど」

 「まだ、1段だろう」

 「大したもんだ」

 「だけど、アメリカも独自で生産できるようになったら怖いな」

 「いやいや、逆だよ」

 「アメリカ人は1000幸を作ったとしても歩留まりが悪いし」

 「日本の1000幸以上の値段で売らない限り一般に流通できない」

 「つまり、同じ幸幣を作ったとしても競争力で劣る。というわけでだ」

 「それにアメリカ製1000幸の原価を上げると、日本の幸紙幣も倍以上に上がるから・・・」

 「ウケる〜」

 「それに御籤のようなシステムがない」

 「いや、免罪符の形で売るんじゃないの、原型を作れるなら彫るだけだし、幸幣にこだわらなくてもいい」

 「キリスト教は、それを狙ってるよ」

 「なるほど」

 「まぁ どちらにしろ、アメリカは木工細工師の人口が少なすぎて、数十年先だと思うね」

 「需要があったら増えるんじゃないのか」

 「だから、その需要を作ると、日本の1000幸が倍の値段に高騰するんだって」

 「あ、そうか」

 

 

 中華合衆国 中南海

 国民党員の血縁者で租界暮らしの陽華人と騎華人が増えていた。

 彼らの代になれば日本の味方、ドイツの味方になるかと言うと、そう単純なものではなかった。

 日本も幕末以前からの古中国系、古朝鮮系が存在し、

 明治維新以後の旧中国系、旧朝鮮系が存在し、

 日朝国交断絶後、日本に潜入した新中国系、新朝鮮系が存在していた。

 6者は、言語基盤、文化基盤、経済基盤、支持基盤の違いから多様化しており、

 連携しつつ反目する関係だった。

 日本国と日本人が健康で強靭である間、これら異分子の反日は、潜在化しにくいものの、

 一旦、健康を損ない、衰弱すると、反日活動が顕現化して増加していく傾向にあった。

 

 日系陽華人、ドイツ系騎華人と、中国の関係も、この構造と似ていた。

 血縁で親日・親独教育されていたとしても資産の基盤は中国で、生活環境で考えも多様化していく、

 中国と漢民族が健全で強靭となれば、生活の基盤はますます中国よりとなり、

 日本やドイツと利害が反すれば容易に中国側に付き、反日、反独に転校する。

 とはいえ、統治者が避難地として租界を欲しがり、

 中国国民が中国政府の圧政の逃亡先として租界を欲している限り、

 陽華人と騎華人は、日中と日独の貿易を通じて、自己資本と権力基盤を増大させ、

 国家内国家の陽華族資本、騎華族資本として独立していく趨勢にあった。

 中国人たち

 「もっと、避難所の租界を増やしたいある」

 「圧政するあるか? 国民は租界に逃げたがるある」

 「租界の名前を経済特区に変えるといいある」

 「満州経済特区、華北経済特区、上海経済特区、広州経済特区、武漢特別特区、重慶経済特区ある」

 「あいやー なんか、得したような響きある」

 「でも日本は尻込みある。資源と交換じゃないと動かないある」

 「日本は、ソビエトにだって、資源と交換に高層ビルを建設してるある」

 「北樺太や沿海州には建設しないくせに、イルクーツクには平気で建設してるある」

 「日本はそういう国ある。そういう民族ある」

 「違うある。こっちの意図が読まれてるある」

 「こちらの意図を漏らしてるのは、誰ある?」

 「わからないある」

 「木仙一族に身代わり人形を発注してるからある!」

 「それは、おまえある」

 「おまえも、身代わり人形を買ってるある」

 「買わないと政敵に殺されるある。個人の安全保障は、国家の安全保障より上位ある!」

 「「「「・・・・」」」」

 「避難地を特別区に変えてもまだ不安ある。もっと、避難地を増やすある」

 「ヴィシー・フランス領が現地人の鎮圧部隊を募集しているある」

 「アルジェリアを取ったら、そこを中国人の避難地にするある」

 「それいけるある」

 「アルジェリアを緑化して、中国人のものにするある」

 「緑化の技術がないある」

 「ゴビ砂漠の緑地化を日本にやらせてみるある。真似すればいいある」

 「また、日本に資源を取られるある」

 「インドやソビエトから西を守る基地ある」

 「それに私腹を肥やせるある」

 「あと、ゴビ砂漠なら民衆に攻められても安全ある」

 「「「「・・・・・」」」」 にまぁ〜

 「ところで、フィリピンへの補給は、上手くいってるあるか?」

 「ああ、赤十字の護衛で国際連盟軍の基地も置けるし」

 「フィリピン軍の地下網があるから武器は供給できるある」

 「しかし、思ったより善戦してるからアメリカは怒るある」

 「いや、アメリカは戦争で軍産複合体を大きくしたいある」

 「そして、マニラコネクションを完全に破壊して、もう一度、フィリピンを完全支配したいある」

 「予定調和の戦争ある」

 「予定調和を超える武器弾薬を供給できるあるか?」

 「大丈夫ある」

 「日本も、ソビエトも、ドイツも、アメリカに怒ってるある」

 「それに中国軍人も訓練が必要ある。ベテランの将兵を護衛に付けるある」

 

 

 

 

 日本 紅葉の華厳ヶ関

 中禅寺湖を中心に日本の木工建築の粋が集結し、世界最大の木工建築が並んでいた。

 道路は石畳で信号機も木製という徹底ぶりで、

 木工建築で並びうるのは、古都の京都、奈良、鎌倉だったが、

 近代建築に混ざって、まばらに点在しているだけだった。

 国際連盟の平安宮とコテージ群も大きかったが、

 されでさえ、周辺は、近代的な空間に囲まれていた。

 おかげで、日本全域で着用されるカジュアルやスーツの類は少数派で、

 和服が過半数を占めてしまい、異国情緒の強い風景を作っていた。

 東京、大阪、新潟、長野、福島へ向かう地下鉄網が整備されていた。

 地下鉄構内も板壁か石壁が使われ、落ち着いた風景を作っていた。

 日本政府は、各大学に知の探求の目標を与えて、事業仕分けをしていた。

 林業、農業、工業、医療、軍事、政治、経済、宇宙、海底、化学、原子力、

 ロボット、機械、エネルギー等々、大学側が希望する事業仕分けと、

 政府方針をクジで決める事業仕分けの二つがあった。

 大学の研究結果は、政府機関に報告され、追加の予算折衝が行われることもあった。

 そして、完成に近づくと企業参入が行われ、

 政府と議会で採決されるなら財政投資も行われた。

 どの予算をどの分野に投資するかは、政府と議員と官僚と企業群が決めることになっており、

 新規事業の際は、半官半民の企業になりやすく、幾分かの天下りが行われる。

 関係者たち

 「なんか、今回は、事業仕分けが少ないな」

 「アスワンハイダムのせいじゃないのか」

 「古代遺跡の移設なんか引き受けるからだ」

 「まぁ しょうがないよ。世界有数の古代遺跡ばかりで、国際的なお付き合いだし」

 「うまみはあるんだろうね」

 「まぁ 中東戦争が終わって本格的な緑化事業が再開されるからね」

 「アラブ・イスラムは、一気に国力を増大できるし。ユダヤ・イスラエルは焦燥感に追い詰められるかも」

 「焦ったイスラエルがなにかしでかさなきゃいいけど」

 「アラブが動くにしても、ユダヤが動くにしても、スエズが運行禁止になるのが困るよ」

 「そりゃそうだが」

 「まぁ アラブは緑化事業を選択するだろうね。そっちが確実に勝てる」

 「それはそうと、事業仕分けは、どうしたものか」

 「ロータリーエンジンは、いい結果だったのでは?」

 「あれは、神籬系のゴリ押しじゃないか。税金で研究開発させて、参入するなんて、ヤクザだな」

 「いや、それ言ったら、大企業はみんなやってる」

 「それより核ミサイルの開発を進めるべきだ」

 「しかし、核ミサイルは、使いにくい兵器だ」

 「誰だって使いたいわけじゃない。国を守りたいだけだ」

 「核兵器は、数が大きすぎると思わないのか」

 「アメリカもドイツもソビエトも核兵器を開発し生産している」

 「日本だけ核兵器開発で失速させる訳にもいかないだろう」

 「まぁ そうだけどね」

 「しかし、別の分野に金を使いたい気もするよ。未来のためにね」

 「今回、化学分野が多すぎる気がする」

 「時代の流れでしょう」

 「神籬の我田引水に決まってる」

 「参入は、公平にしてるだろうが」

 「資金力のある神籬が有利だ」

 「だいたい、神籬と組みたがる研究開発者が多すぎる」

 「神籬は、平和好きだから」

 「攻撃が最大の防御なんだよ」

 「暴走して、アメリカ、ソビエト、中国に核ミサイルを打ち込むなよ」

 「わかってるわい!」

 「んなこといってるから、開発者は、神籬と契約したがるんだ」

 「「「・・・・」」」 ぶっすぅ〜

 「もっと、紙幣量を増やすべきではないのか」

 「財産税で大資本家の資産をお取り潰しした方が紙幣量をコントロールしやすいのだが」

 「それは気分的に面白くない」

 「幸幣と紙幣の交換率が広がりすぎてるだろう」

 「むしろ、幸幣の資産価値を認めて課税するべきだ」

 「そんなことしたら、神社仏閣の存在価値を根本から変えてしまう」

 「だよね。元々 神社仏閣で配った御籤の一つが由来だろうが」

 「そうは言ってもね。いまじゃ 神社仏閣は11番目の銀行で、日本十銀行以上の存在だよ」

 「しかし、幸幣に課税していないから、少ない紙幣を循環させやすいメリットもある」

 「ていうか、起業が多すぎるし、中小企業の追い上げが強すぎて大企業が苦しいんだが」

 「天下りを減らして、賃金昇給率を中小企業に合わせろよ」

 「そんなことしたら、ますます、いい人材が取れないだろうが」

 「人材は育てりゃいいだろう」

 「「「・・・・・」」」 むっすぅ〜

 「原子力発電所はどうするね」

 「原子力発電所はいらないだろう」

 「石油依存は困るし。原子力発電所も、あれば、あるで役に立つ気がするが」

 「原子力発電所の放射性物質は、核ミサイルの放射性物質の量をはるかに超える」

 「通常ミサイル攻撃で日本を滅ぼさせてしまうような地雷を国内におけるか」

 「しかし、アメリカやイギリス。ソビエトも原子力発電所を建設してるようだが」

 「いらん!」

 「じゃ アメリカ、ソビエト、イギリスは、何のために建設してるんだ」

 「あの国は、国民を人質にとって。利権を守って金儲けしたがる連中がいるからね」

 「「「「あはははは・・・」」」」

 「となると、代替エネルギーをもっと増やさないと」

 「砂漠や赤道近くは、太陽光熱発電がデタラメに大きいし、油田に近いから問題ない」

 「というより、そっちで粗鋼や素材を作って、日本で加工すると安上がりといえば安上がりだな」

 「肝心なのは本国の日本なんだが」

 「フィリピンがアメリカの言いようにされたら、本当に日本の生殺与奪権が奪われる」

 「んん、任那州に核ミサイル配備してるし、核搭載の富嶽も配備している」

 「アメリカも本気で、日本と戦争する気はないだろう」

 「アメリカは、昔から漁夫の利思考だよ」

 「日中戦争、日ソ戦争、日・東南アジア条約機構戦争を画策してるどころか。世界中で反日組織を形成している」

 「日本が対外戦争や内戦で疲弊したら、後ろから刺すつもりだろうね」

 「ほかの国だって、そんなことはわかってるだろう」

 「だから、中南米諸国は日本と組むし、反日より、反米が強い」

 「しかし、テロが増えて親日政治勢力が脅かされてるが」

 「まぁ 林業は、大きな利権だし、そうそう、アメリカ資本の軍門には落ないよ」

 「木工12ギルドと神籬は、世界中の林業を押さえにかかってるんだな」

 「だって、山の利権を渡したら幸幣を貰えるんだよ」

 「雇用も増えて、革命の心配が減るし」

 「幸幣があれば、どこの国に行っても贅沢三昧だ」

 「だけど、あんまり、林業に人材を取られてもなぁ 日本の工業の足を引っ張るなよ」

 「いや、幸幣はセーフティだから」

 「嘘を付け! 250万人を超えてるだろうが!」

 「あははははは・・・」

 

   全世界の人々が邪悪な紙幣に支配されようとしていた。

   その支配の闇に日本が覆われようとしているとき、敢然と立ち上がる者たちがいた。

   アメリカ 経済番組

   “最近、好景気の続いてる日本造船関係の御用官僚をお迎えしています”

   “はじめまして、よろしくお願いします”

   “早速ですが、日本の経済成長の秘密はなんでしょう”

   “そうですね”

   “同じ釜の飯を食べるというか、良好な労使関係にあるかと思いますね”

   “同じ釜の飯・・・”

   “企業の利益が労働者の利益につながるような考え方でしょうか”

   “もちろん、設備投資や研究開発も必要なので、必ずしも賃金に繁栄されませんが”

   “賃金格差が小さいので、不満が少ないようです”

   “なるほど、経済が低迷しているアメリカは、どうしたらいいでしょうか”

   “そうですね。戦争なんてやめて、国民に投資すれ・・・”

   “わぁああああああああああああああああああああ!!!!”

   ““・・・・””

   “フードクーポンの代わりに紙幣をばら蒔いて社会資本を増やして、誰でも成功しやすく・・・”

   “わぁああああああああああああああああああああ!!!!”

   ““・・・・””

   “経済的に自衛できる利権や既得権を守らず、新興企業に助成金を・・・・”

   “わぁああああああああああああああああああああ!!!!”

   ““・・・・””

   “金融緩和と、広く浅く国民へ資本の貸し出し・・・”

   “わぁああああああああああああああああああああ!!!!”

   ““・・・・””

   “国民健康保険で国民の医療負担を軽・・・”

   “わぁああああああああああああああああああああ!!!!”

   ““・・・・””

   “だいたい、個人が国家予算並みの利権や紙幣を持って、なにがした・・・”

   “わぁああああああああああああああああああああ!!!!”

   ““・・・・””

   “生産力以上の紙幣を資本家がもって金庫に腐らせているというのは・・・”

   “わぁああああああああああああああああああああ!!!!”

   ““・・・・””

   “お金持ちの産業利権を守るために戦争して、20万人が犠牲になるより・・・”

   “わぁああああああああああああああああああああ!!!!”

   ““・・・・””

   “お金持ちが本気で投資競争したらドル紙幣が一瞬でスーパーインフレに・・・”

   “わぁああああああああああああああああああああ!!!!”

   ““・・・・””

   “最小限の犠牲で経済再建するなら、お金持ちを順番に殺して再分配・・・”

   “わぁああああああああああああああああああああ!!!!”

   ““・・・・””

   ““ ””

   ““ ””

   ““ ””

   ““ ””

 

 

 

 任那州 蝦夷市 (400ku)  旧チリ領

 新幹線がサンチアゴに伸び、さらにチリ全土4500kmを縦断する勢いがあった。

 むろん、人口と資本力で赤字になるはずだったが、

 運営の対価は、資源、林業、海産物など多様多岐に渡っていた。

 幸幣の原材も多く、幾つかの山の木材を蝦夷市に持ち込み、組み合わせると幸幣が出来上がる。

 新幹線の運営管理は、日本鉄道局の利権だったものの、副産物でチリ人の雇用を創出していた。

 特に林業利権は大きく、木仙一族が来ると王族並みに歓迎される。

 この時期、地主中心の経済から国民中心の経済に移行を求める勢力が育ち、

 共産系のサルバドール・アジェンデが支持を伸ばしていた。

 日本は資源さえ手に入るなら、資本主義であろうと共産主義であろうと取引するが、

 資本主義のアメリカは黙っていなかった。

 蝦夷市庁は、土台が石垣の城郭で、

 上部構造が寝殿造りと神社仏閣を混在したような建築様式だった。

 街並みも日本建築が多く、日本以上に日本風の風景が広がっている。

 市長室にアメリカの代理人が来ていた。

 市長は選挙で選出されるが、副市長は外務官僚が出向していた。

 非公式協議

 「チリの共産化は宜しくない」

 「なんで、朝鮮半島は、アメリカよソビエトが一緒にいるだろう」

 「区で分かれてるんだよ。区のこっちは資本主義。区の向こうは共産主義」

 「だけど、行き来自由だし、なぜか、どっちもヘブライ語喋ってると聞いたが」

 「・・・銅山をチリに取られたら日本だって困るだろう」

 「別に」

 「銅山の国有化で銅が高騰するぞ」

 「選挙で決まったらしょうがないんじゃない」

 「チリ人が共産主義に騙されてるんだよ」

 「それは、チリの地主が強すぎるから」

 「日本の鉄道も奪われるぞ」

 「たぶん、チリ人だと、100km/hくらいに速度を落とさないと、運行できないんじゃなかな」

 「あと、対価が現物でいいのは日本くらいで。消耗部品とか維持費を考えると、最悪動かなくなるかも」

 「うぬぬぬぬ・・・」

 「・・・・」

 「と、とにかく、チリの共産化はいかん」

 「アジェンデは、共産化じゃなくて、国有化と、最大公約数的民主化と言ってたけど」

 「違う! 断じて違う! 日本人はアジェンデに騙されてるんだ」

 「総人口の大半が幸福を得たいと思ってるんだから、地主も少し妥協したほうが・・・」

 「と、とにかく、地主階級と資本主義を守るべきだ」

 「チリ政府より、チリ国民に恨まれたくないんで、日和見ということで」

 「「「「・・・・・」」」」 ぶっすぅ〜

 

 

 

 朝鮮共和国 (21万6823ku)

   中朝協商保障領15都市    7パーセント 1万5177ku

   米英ソ朝同盟保障領10都市 8パーセント 1万6823ku

             米朝同盟保障領 3パーセント 6504ku

             英朝同盟保障領 3パーセント 6504ku

             ソ朝同盟保障領 2パーセント 4336ku

 アメリカ企業は、製造畑上がりの経営者が消え、

 販売部門者が経営のCEOに就くことが増えていた。

 中には、銀行の抵当に入る企業も増え、金融業者が直接経営する企業も増えていく、

 株主のための企業が増え、労使関係は悪化していた。

 アメリカの民需勢力を押さえるため、日本やドイツから製品を購入し、

 増大する軍需産業と、縮小する民需産業の形が作られ、民需の開発力と競争力が低下し、

 日本、ドイツ、イタリア、ヴィシーフランスの経済が上向き傾向となっていた。

 

 アメリカ資本は、日本、ドイツ、イタリア、ヴィシー・フランスの企業に徒労感を与え、製品を貶めるため、

 朝鮮共和国で、日本、ドイツ、イタリア、ヴィシー・フランスのパクリものを生産させ、

 海外に輸出する作戦を展開していた。

 利益を上げれば利潤が大きく、

 利潤が小さくとも日独企業に打撃を与えることができそうだった。

 白人たち

 「どうだ? ベビースターのパクリ菓子は?」

 「んん・・・今ひとつ味が安定してない気がする」

 「こんな菓子すらまともに作れないのか」

 「それより、日本の言論は、どうなってる?」

 「フィリピンからのアメリカ軍撤退を連盟で採決したがってますよ」

 「たぶん、主要国は全て同調するでしょう」

 「我々は同胞が襲撃されて殺されたのだ」

 「しかし、戦場の映像が世界中に流れてますからね」

 「マニラのサナトリウムがフィリピン軍とフィリピン人に襲撃された時の映像もある」

 「それに2割以上の国が反対すればいい、独立国家は、金が欲しいはずだから買収しろ」

 「わかりました」

 「それより、もっと、朝鮮軍を派遣させたほうがいい」

 「朝鮮人は、暴行事件が多くて、アメリカ軍の評判が悪いのですが」

 「それでもアメリカ軍の犠牲を減らせるし」

 「アメリカ軍に対する憎しみを朝鮮軍への憎しみにすり替えられるならいい」

 「なるほど」

 「日本の反日第5列部隊に、我々に友好的な記事を書いた日本の新聞と雑誌を買い支えさせろ」

 「アメリカに都合のいい言論の売り上げを伸ばし、日本人の意識をそちらに向けさせるんだ」

 「しかし、こちらの代理人は少ないので、一人で、数千部、数万部を買うことになりますが」

 「構わん、どうせはした金だ。とにかく、日本にいる朝鮮人に動員をかけさせろ」

 「親米新聞の売り上げを反米新聞の倍に増やせ」

 「少しでも日本人がバカになるような記事を買い続けろ」

 「わかりました」

 

 

 

 東京 国際連盟

 「日本は国際連盟の本部理事国ニダ」

 「・・・・・」

 「国際連盟の本部理事国が、隣国の朝鮮共和国と国交断絶なんておかしいニダ」

 「・・・・・」

 「日朝国交を回復するニダ」

 「・・・・・」

 「なぜ、目を背けるニダ」

 「・・・・・」

 「なぜ、明後日の方向を向くニダ」

 「・・・・・」 ため息

 「まっすぐ前を見て、現実を直視するニダ!」

 「・・・・・」 ため息 

 「朝鮮共和国は、独立国ニダ!」

 「連盟本部常任理事国は加盟国と国交を回復する義務があるニダ」

 「・・・・・」 ため息

 「日本人は朝鮮人を差別してるニダ!!!」

 「・・・・・」 ため息

 「なぜ、大きなため息をつくニダ!!!!」

 「・・・・・」 ため息

 「もし、日本が朝日国交樹立しないなら、韓国は国際連盟を脱退して国際連合に行くニダ」

 「本当に?」

 「本当ニダ」

 「是非、脱退してください」

 「・・・・・」

 「是非、連盟を脱退して、国際連合に行ってください」

 「あ、あ、いや、そういう意味ではないニダ」

 「では、脱退ですね」

 「い、いや、今のは違うニダ」

 「朝日国交樹立して欲しいという意味でいったニダ」

 「いや、朝日国交樹立しないから、脱退していいですよ」

 「違うニダ。違うニダ。朝日友好は、大事といっただけニダ」

 「国際連盟は脱退しないニダ」

 「・・・・・」 ちっ

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 月夜裏 野々香です。

 木仙一族と、神籬社と、木工12ギルドを中心とする産業利権を中心に書いてます、

 政治勢力の話しです (笑

 政治勢力は、資金源となる産業利権と、とっても結びやすく、我田引水が行われます、

 例えば、利権団体を3、右翼団体を1、一般会員を6

 という組み合わせで、政治勢力を作った場合、

 一般会員は、時期によって変動するので勢力が変わりますが、資金源の趣が強いでしょう。

 中核は、初期の3対1対6なので、

 一般国民と、アレレな温度差と差異が出てくるわけです。

 付き合えるときは付き合って、ダメな時は離れるくらいが疲れないかも

 

 

   仙堂春和(54) × 山城美奈(50)

      仙堂一樹(32) × 仙堂(日吉)明美(28歳)  秋穂(9)  祐樹(6)  杏実(4)  

      仙堂智樹(28) × 仙堂(佐藤)七海(24)  慶人(5)  一颯(2)

   烏丸彰人(30) × 烏丸(仙堂)加賀美(25)  佑都(5)  杏美(2)

   角浦秋和(54) × 日向奈美(48歳)

      角浦芳樹(28)  × 角浦(伊達)早苗(24)  和樹(7)   拓海(4)  和美(1)

      角浦冬樹(25)   × 角浦(鈴木)和美(21)  亮太(4)  亮治(4)  由実(1)

   椎葉豊彦(36) × 椎葉(角浦)青葉(32)  和哉(9)  桂治(6)  結衣(4)

  

 

 

 

 近衛師団

 第01師団(東京)    第02師団(仙台)    第03師団(名古屋)    第04師団(大阪)  

 第05師団(広島)    第06師団(熊本)    第07師団(北海道)    第08師団(弘前)

 第09師団(金沢)    第10師団(漠砂州)    

 第13師団(姫路)   第15師団(亜羅州)

 第17師団(久留米)  第18師団(宇都宮)   

 第21師団(善通寺)   第22師団(木仁弥・赤道ギニア州)    第23師団(雲州・ビオコ島)

 第24師団(小倉)    第25師団(高田/仙台)  第28師団(原亜州)

 

 守備隊化

 第11師団(瑞森市)   第12師団(北欧道)

 第14師団(蝦夷市)   第16師団(熊襲市)

 第19師団(大連州)   第20師団(任那州)   第26師団(苅武市)  第27師団(大洋市)  

 

 

 

 1926年 巨済島(400ku) 済州島(1845ku) 鬱陵島(72.82ku)

 1926年 大連州(3462ku)

 1930年 任那州 フォンセカ湾 ニカラグア領地コシグイナ(400ku)

 1932年 任那州 フォンセカ湾(1200ku) 4カ国不戦条約により拡大

             ニカラグア(400ku)+ホンジュラス(400ku)+エルサルバドル(400ku)

 1932年 北欧道 カレリア地峡+フィンランド湾諸島 (6000ku)

             スールサーリ島(21ku)、ラヴァンサーリ、大・小チュテルサーリ島他

 1934年 任那州 中米7カ国不戦協定調印 (2400ku)

                任那。ニカラグア、ホンジュラス、エルサルバドル。

                     コスタリカ、グアテマラ、パナマ、

             フォンセカ湾(1200ku)  旧ニカラグア・ホンジュラス・エルサルバドル領

             旧コスタリカ領 ココ(瓜生)島 (46.6ku)

             ブリカ(中ノ鳥)半島 (753.6ku)  旧コスタリカ領(353.4ku)+旧パナマ領(400ku)

             旧グアテマラ(沖ノ浜)領(400ku)

 1935年 熊襲市 (400ku)  旧タイ王国領対マレー国境

 1936年 蝦夷市 (400ku)  旧チリ領

 1938年 漠砂州 (8万3860ku) 旧イタリア領リビア・ブトナン県

 1939年 租界地 エストニア・イダ=ヴィル県(3364ku)50年

 1939年 瑞森市 (400ku) 旧ブラジル・オランジュ域

 1940年 亜羅州 (4039ku)   中東アラビア海

        武山(むさん)半島  ムサンダル半島  800ku    旧アラブ首長国連邦・オマーン

        和蔵(わくら)湾    アル・ワクラ湾   800ku    旧サウジアラビア・カタール

        武矢(ぶや)島     ブビヤン島    863ku    旧統合イラク・クェート

        佳(けしま)島諸島              1576ku   旧イラン

            佳(けしま)島      ゲシュム島   1491ku

            良久(らく)島      ラーク島     49ku

            辺賀(へんが)島    ヘンガム島   36.6ku

 1940年 租界地 ノルウェー・フィンマルク県(48618ku)

 1941年 北斗市 北アイスランド西部の岬(400ku)

 1942年 任那州 中米8カ国不戦協定調印 (2800ku)

                任那。ニカラグア、ホンジュラス、エルサルバドル。

                コスタリカ、グアテマラ、パナマ、メキシコ

             フォンセカ湾(1200ku)  旧ニカラグア・ホンジュラス・エルサルバドル領

             旧コスタリカ領 ココ(瓜生)島 (46.6ku)

             ブリカ(中ノ鳥)半島 (753.4ku)  旧コスタリカ領(353.4ku)+旧パナマ領(400ku)

             旧グアテマラ・メキシコ(沖ノ浜)領(800ku)

 1943年 府穀市(800ku)  タイ湾フコク島(561ku)+(対岸231ku) 旧ベトナム帝国・カンボジア王国

 1945年 木仁弥(赤道ギニア)州(26034ku)+雲州(ビオコ)島(2017ku)  旧スペイン領

 1948年 グアヒラ半島   苅武市800ku      旧コロンビア領+旧ベネズエラ領の国境  第26師団

 1948年 グアヤキル湾  任那州 大洋市800ku 旧エクアドル領+旧ペルー領の国境  第27師団

 1948年 パラグアイ流域 原亜州3200ku      旧パラグアイ領+旧ボリビア領の国境  第28師団

 1952年 任那州 (8400ku)

        任那(1200ku)    フォンセカ湾  旧ニカラグア・ホンジュラス・エルサルバドル領 第20師団

        瓜生島(46.6ku)   旧コスタリカ領 ココ島

        中ノ鳥市(753.4ku) ブリカ半島   旧コスタリカ領(353.4ku)+旧パナマ領(400ku)

        沖ノ浜市(800ku)  旧グアテマラ・メキシコ

        蝦夷市 (400ku)  旧チリ領                                第14師団

        瑞森市(400ku)   旧ブラジル・オランジュ域                      第11師団

        苅武市(800ku)   グアヒラ半島   旧コロンビア領+旧ベネズエラ領の国境  第26師団

        大洋市(800ku)   グアヤキル湾   旧エクアドル領+旧ペルー領の国境    第27師団

        原亜州(3200ku)  パラグアイ流域  旧パラグアイ領+旧ボリビア領の国境    第28師団

 

 

 

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第39話 1959年 『日本民族 SEX衰滅作戦』
第40話 1960年 『手工芸造幣 財政破綻って何ですか?』
第41話 1961年 『人の国の金庫に手ぇ突っ込んでんじゃねえ!』