タイムスリップ系架空戦記
『時空巡洋艦 露鳳』
第34話 1974 『儒陀皇帝漫遊記』
日本
オイルショックによる工費高騰にもかかわらず通信の優先順位は高く、
光ファイバー回線は徐々に全国に広がっていた。
工事現場
休憩のサイレンが鳴ると作業員たちは手を休め、適当な場所に座って食事を始める。
「疲れたニダ」
「もっと楽な仕事がしたいニダ」
「日本は戸籍主義ニダ」
「戸籍がないとまともな衣食住も仕事もないニダ」
「ずっと、日雇いの日蔭者ニダ」
「それでも、祖国で生活するより100倍いいニダ」
「延辺で生活するより10倍はいいニダ」
「でも真面目な在日儒陀もいるのに不公平ニダ」
「誰だって、インチキしても犯罪しても生きていきたいと思うニダ」
工事責任者が近付いてくる
「よぉ ご苦労さん」
「どうもニダ」
「頑張ってるな。差し入れだ」
缶コーヒーが渡される。
「「ありがとうニダ」」
「なぁに、真面目に頑張ってくれてる奴は、すぐわかるからな」
「「ありがとうニダ」」
「じゃ 頑張ってくれよ」
「「はいニダ」」
そして、工事監督と入れ替わりに怪しげな男が近付く、
『・・よぉ 御二人さん。在日儒陀ニダカ?』
「なにニダ?」
『もっと、楽で実入りのいい仕事をしないニダカ?』
「「・・・・・」」
「どんな仕事ニダ」
「ちょっと危ないんだが、反対する仕事全般ニダ」
「「・・・・・」」
「嫌ニダ」
「もう、祖国に騙されないニダ」
『こんな仕事、一生していくつもりニダカ?』
「わかってくれる日本人もいるニダ」
「そうニダ。わかってくれる日本人もいるニダ」
『どうだかね』
「「・・・・」」
『気が変わったら、ここに来るニダ』
名刺が渡される。
「「・・・・」」
路地裏
『あいつらをいたぶってくれニダ』
「いいのかい? 同胞だろう?」 ヤクザ & 同和
『いいニダ。仲間にするニダ』
「やれやれ・・・」
満州帝国
日本を除けば最大の日本語圏が作られていた。
和洋中が入り混ざった満州文化は、当初、歪で醜悪でさえあった。
しかし、徐々に洗練され、昇華していく、
紅杏城は姫路城に似せていた。
周囲に広がる紅葉と銀杏の
投資しても収益が上がらなければ廃墟が増えて無駄になるだけだった。
しかし、日本風の城閣は、日本人の郷愁が作らせたのであり、
城郭の周りは憩いの公園になっていた。
「寒い・・・」
「冬真っ盛りのブリザードだからね」
「凹凸が多くて夏仕様の城郭に、この冷たさと風は厳しいと思うな」
「見掛けは夏仕様でも中身が冬仕様で」
「城建設するのに凄いお金掛けたらしいけど」
「国防省は城より戦車作れって喚いていたな」
「まぁ 懐古主義な城より戦車200両が国防でいいのは確かだけどね」
「戦車だけっていうのも・・・」
「そういえば軍は74式戦車を開発したってよ」
「新型戦車か・・・」
「国防軍は人件費の割合が増えてるし」
「極東ソビエト軍は強大だし。中華民国の国力は膨れ上がってる」
「北の軍事力と南の経済力に挟まれてたら満州帝国でも苦しい」
「日本は経済的に強いのでは?」
「日本商品は強いけどね」
「でも新規開発やらなんやらの負担が増えてるってさ」
「市場も考えず開発してんじゃないのか」
「日本人は仕事ばかりで遊び心がないから娯楽施設作っても伸びにくいからねぇ」
「それはあるかな」
廃屋の屋上
「や、やめてくれ」
「お前は邪魔ニダ。死んでもらうニダ」
「お前たちが悪いことばかりするからじゃないか」
「俺たちにとって “悪こと” は、お前ニダ」
「た、頼む、助けてくれ」
「駄目ニダ」
ずる ずる ずる ずる
「うぅ・・・わ・・・や、やめっ・・・」
ぽいっ!
うぁああああああああ〜〜〜!!!!
ぼとっ!!!
事件現場
人の形のロープが置かれ、遺体が運び去られていく、
警察たち
「やれやれ、捜査費用も少ないことだし、どうしたものかな」
「自殺で処理できたら、お巡りさんは楽なんだけどねぇ」
「なんで捜査費用が少ないのかね」
「きっと、キックバックして欲しくて、国家予算を国外に出してる人たちがいるんだよ」
「国内でやればいいのに」
「国内でやると税務署にやられちゃうでしょう」
「・・・・・」 ため息
「しかし、証拠がないとな・・・」
「それに連中。“そいつ、俺たちとマージャンしてたニダ〜” とかって、口裏合わせて偽証するしな」
「組織犯罪か・・・」
「どうしたものかな」
「ここは、あの連中にやってもらいますか」
「だよねぇ」
深夜
きゃー!
「うひょ! ひょ! ひょ!・・・」
きゃー! やめてー!
「「「「待つニダ、待つニダ」」」」
「きゃー!!!!」
「そっちに行っても行き止まりニダ」
「「「「待つニダ、待つニダ」」」」
「きゃー!!!!」
「このビルは、俺たちが嫌がらせして潰してやったから、だーれも来ないニダ」
「覚悟するニダ。ケンチャナニダ」
きゃー!
「うひょ! ひょ! ひょ!・・・」
「きゃー たすけっ・・・・なんて・・・」
!?
長髪のカツラが手すりに掛けられる。
「「「「・・・・・」」」」
「なして、男って、気付かないぜよ」
「あっ 騙したニダ!」
「声低いぜよ。腰付きも女と違うから普通わかるぜよ」
「お前は誰ニダ」
「科学忍者戦隊ミカヅチぜよ・・・」
「変な名前ニダ」
「変なポーズニダ」
「煩いぜよ。最初にポーズを練習させられたぜよ」
銃口が男たちに向けられた。
「警察ニダ」
「逃げるニダ!」
「おっと。逃がさせんど」
「い、いつの間に・・・囲まれたニダ!」
「わかったニダ。こ、降参ニダ。お、おとなしく捕まるニダ」
「ほぉ どんな罪で?」
「婦女暴行未遂ニダ」
「重罪は口裏を合わせて逃れるずら、軽罪は弁護士を付けて捕まるずら」
「そ、そんなことないニダ」
「反省したニダ」
「ほんま、反日ばかりで、よういうやん」
「は、反日は儒陀人の個性ニダ!!」
「そうニダ。日本人は、個性を侵害してるニダ。人権侵害してるニダ」
「反日はキュートな愛嬌ニダ!」
「ほんなら、おまんら キュートに飛び降りるぜよ」
「そんな、ただの婦女暴行未遂なのに、酷いニダ!」
「ほかにも、一杯あるずら」
「し、証拠がないニダ」
「ちゃんと、法律を守って裁判するニダ」
「ふっ もう手遅れちゃ どうせ、冤罪をでっちあげるっちゃ」
「自殺は、罪がなくて綺麗なまま死ねるで」
「酷いニダ!!!」
「どっちがぜよ」
「儒陀人だって真っ当に生きたいニダ」
「「「「「・・・・」」」」」
「そうニダ。祖国は縁故主義で生殺与奪権を完全に奪われているニダ」
「いつも上の顔色を伺って生きていかないと生きてけないニダ」
「下の人間はいつも搾取されて、生き地獄ニダ」
「「「「「・・・・」」」」」
「泣き落としずら」
「だいたい、女装なんてずるいニダ。こういうときは女刑事を使うニダ」
「おれもそういったずら、だども係長が儒陀人なら女装でもケンチャナで襲うって・・・」 涙
「「「「・・・・」」」」 うんうん
「だいたいお前たち、日本語じゃないニダ」
「ちゃんと。日本語喋るニダ」
「うぜらし!!」
「「「「儒陀人は、沈黙できないニダ!!!!」」」」
「もう、おわりじゃけぇ」
「「「「・・・・・」」」」 ごっくん!
「とっ 突撃ニダ!!!!」
ぼこっ! ばこっ!
hkvfふyfd。yづxsts6、dんbつ。、dl7yltgbい
「な、なんで、お前たち、そんなに強いニダ・・・」
「もう、おわりずら」
ずる ずる ずる ずる
「「「「助けてニダ!!!」
ぽいっ ぽいっ ぽいっ ぽいっ
「「「「日本沈没ニダ〜〜〜!!!!!!」」」」
ばたっ! ばたっ! ばたっ! ばたっ!
特別高等警察
警官は、法の番人として拳銃を所持する。
拳銃はアメリカ製、国産、ドイツ製、イタリア製と代替わりしつつ継承された結果、
様々な拳銃が混在してしまう。
大陸との取引が増えたことで、小型拳銃が密輸されやすくなり、
日本警察は銃の整備に力を入れる必要に迫られ、
戦後は、リボルバー式からオートマチック式が増えていた。
制服警官は、見せつける必要があることから大型拳銃を持つことが多く、
私服刑事は隠し持ちやすい中型・小型拳銃が主流が多かった。
射撃場
一際、威力のありそうな銃声が響いていた。
スーパーブラックホークの銃口から44マグナムが飛び出し、標的を撃ち抜いていく、
どの銃を使うか、支給品を見ていくうち、
なんとなく大きくてかっこいいと、手に取ったのがこの銃で、
どういう経路で入手されたモノやら・・・
それ以来、使い続けていた。
「加納君」
「なんぜよ。藤堂係長」
「酔いが残ってるのに随分命中率がいいな」
「持って生まれた天性ぜよ」
「そうか、ところで・・・」
「・・・・」
「済まないが要人警護を頼むよ」
「はい」
「相手は、儒陀皇帝だから」
「はい?」
「儒陀人は、上下関係が厳しいから、くれぐれも粗相がないように」
「・・・・」
「あっ 警護の時は標準語で頼むよ」
「はい・・・」
羽田国際空港 (全長3400×全幅60×5本 総面積20ku)
半島・月巳・満州への移民事業と某民族の暗躍により、
巨大空港が広がっていた。
4発のボーイング707、3発のボーイング727、2発のボーイング737が翼を連ね、
新型の4発のボーイング747も姿を見せ始めていた。
もっとも如何にも邪魔な片隅に、
帝国陸軍工兵部隊が怯え、
生き馬の目を抜く大手ゼネコンが逃げ出した大鳥居がひっそり立っていた。
入国歓迎式典が行われていた。
選挙で勝った儒陀皇族のみ着る事が出来る黄金色チマチョゴリを着た男がタラップを降りた。
「これが日本ニカ? 戦中の頃と全然違うニダ・・・」
「儒陀皇帝。彼が案内と護衛を務めます。加納刑事です」
「美人の女刑事じゃないニダカ?」
「残念ながら彼が一番優秀な刑事でして」
「美人の女刑事がいいニダ」
「安全のためですので・・・」
「・・・日本人は接待の気持ちがないニダ」 憮然
「「「「・・・・」」」」 ため息
送迎リムジンの中
「高いビルニダ。広い道路ニダ。車が一杯ニダ」
「いろんな服を着てるニダ。商品が山積みニダ」
「幸せそうニダ・・・」
「き、今日は、儒陀皇帝の歓迎式典で、お祭りニカ?」
「平日です」
「これで、平日ニカ」
「はい」
「日本はインド戦争で儲けたからこんなに発展したニダ」
「はい」
「く、悔しいニダ〜」
「儒陀が苦しんで戦争してたのに・・・」
「日本だけが、こんなに・・・こんなに・・・」
ぼこっ!
「痛っ! な、なんちゃあ! なにをするんですか?」
「日本人を見ると無性に殴りたくなるニダ」
「そんな、無茶苦茶な・・・」
ぼこっ!
「ちょ ちょっと、皇帝。勘弁してくださいよ」
「日本人が悪いニダ!」
「そ、そう言われても・・・」
「なんでこんなに発展してるニカ?」
「さ、さぁ・・・」
「なぜニダ。在日儒陀は、いったい、何をしていたニダ」
「延辺朝鮮族自治州の訪問は、3日後の予定です」
「日本は悪いことをして発展したニダ!」
「そ、そうでしょうね」
「儒陀人は、きっと、人が良過ぎかったから、全てを奪われたニダ」
「きっと、生まれ付いての善良さで貧乏ニダ」
「・・・・」 ため息
「なぜ、日本の女は、美人が多いニダ?」
「そうでしょうか。あそこの白人美人が綺麗ですよ」
「「・・・・」」 ごっくん! じーーー でれぇ〜
・・・・・
・・・
「はっ! 違うニダ!」
「世界一優秀な儒陀の男は、醜女を抱いてたニダ」
「許せないニダ!」
「日本の女は何かズルをしてるニダ」
「デパートに回るので、化粧品売り場にも寄れますが」
「整形もみたいニダ」
「整形ですか」
「日本人で整形は少数派なんですけどね」
「見たいニダ」
「調べてみますが、何日かかるかもしれません」
「日本女のいる慰安所にも行きたいニダ」
「い、いま、慰安所は違法になってまして」
「じゃ 強姦するニダ」
「それは犯罪です」
「インドでは、全然構わないニダ」
「で、ですが相手が嫌がるのでは」
「そそるニダ〜」
「いけません」
「・・・・・」 ぶっすぅうう〜
「・・・・・」 ため息
「アイゴ! 彼女! 乗らないニダカ?」
びくっ!
「・・・・・」
たっ たっ たっ たっ たっ
「なっ 何やってるんですか。皇帝!」
「目が皇帝に抱かれたがってたニダ」
「一顧だにしてませんでした。ただの通行人です!」
「心の声が聞こえたニダ!!!」
「勘違いぜよ!!」
霊峰富士の裾野が広がってた。
皇帝一行
「皇帝。ここから見る富士山が一番いいようです」
「眺めが凄くいいニダ・・・」
ぼこっ!
「痛っ! こ、皇帝・・・」
「この美しい自然と、日本人を見ると無性に殺したくなるニダ」
「そんな殺生な」
「日本の女を見ると無性に犯したくなるニダ」
「昨晩。準備したじゃないですか。それはやめてください」
「商売女なんか嫌いニダ」
「・・・・」 ため息
「儒陀人は日本に来ると皆、皇帝になるニダ!」
「・・・・」 ため息
「皇帝。記念植樹が終わったら満州に向かい・・」
ぽろっ ぽろっ ぽろっ ぽろっ ぽろっ
「ま・・す・・・」
シャッ! シャッ! シャッ! シャッ! シャッ!
シャッ! シャッ! シャッ! シャッ! シャッ!
「てっ! な、何やってっ! んぜよ!!!」
「儒陀皇帝の聖水を植樹に掛けて、富士を儒陀の聖地にするニダ」
「儒陀皇帝の種で、日本列島を孕ませるニダ」
「や、やめてください。人が来たらどうするんですか!!」
「ケンチャナニダ。通行止めしたニダ」
「そ、そうですけど・・・」
「日本沈没ニダ!」
「「「「「日本沈没ニダ!!!」」」」」
「な、なんですか、それは?」
「儒陀国民は日本沈没を心から願い、誰より愛さなければならないニダ」
「そして、日本沈没を思いながら10回いかなければならないニダ」
「・・・・・」 呆然
「日本沈没ニダ!」
「「「「「日本沈没ニダ!!!」」」」」
「いくニダ!!」
「「「「「いくニダ!!!」」」」」
「日本沈没ニダ!」
「「「「「日本沈没ニダ!!!」」」」」
「・・・た、立たないニダ!」 しょぼん〜
「当たり前です!!」
「声を張り上げるニダ」
「日本沈没ニダ!」
「「「「「日本沈没ニダ!!!」」」」」
「いくニダ!!」
「「「「「いくニダ!!!」」」」」
「日本沈没ニダ!」
「「「「「日本沈没ニダ!!!」」」」」
シャッ! シャッ! シャッ! シャッ! シャッ!
シャッ! シャッ! シャッ! シャッ! シャッ!
「た、立ちそうニダ」
「日本沈没ニダ!」
「「「「「日本沈没ニダ!!!」」」」」
シャッ! シャッ! シャッ! シャッ! シャッ!
シャッ! シャッ! シャッ! シャッ! シャッ!
「いくニダ!!」
「「「「「いくニダ!!!」」」」」
シャッ! シャッ! シャッ! シャッ! シャッ!
シャッ! シャッ! シャッ! シャッ! シャッ!
「日本沈没ニダ!」
「「「「「日本沈没ニダ!!!」」」」」
シャッ! シャッ! シャッ! シャッ! シャッ!
シャッ! シャッ! シャッ! シャッ! シャッ!
「たっ 立った! 立ったニダ〜♪」
「「「「アイゴ〜!!!!!」」」」
「日本沈没ニダ!」
「「「「「日本沈没ニダ!!!」」」」」
「いくニダ!!」
「「「「「いくニダ!!!」」」」」
シャッ! シャッ! シャッ! シャッ! シャッ!
シャッ! シャッ! シャッ! シャッ! シャッ!
「日本沈没ニダ!」
「「「「「日本沈没ニダ!!!」」」」」
「ぅ・・あああ〜・・・」
「いくニダ!」
「おおおお〜 日本沈没・・・」
「・・い・・・く・・・に・・・だ・・・」
「い・・・く・・・に・・・だ・・・」
「アイゴ〜〜〜!」
どっぴゅ〜〜〜〜〜〜 どっぴゅ〜〜〜〜〜〜
「「「「アイゴ〜!!!!!」」」」
どっぴゅ〜〜〜〜〜〜 どっぴゅ〜〜〜〜〜〜
どっぴゅ〜〜〜〜〜〜 どっぴゅ〜〜〜〜〜〜
工場
素材が強靭になるほど、削り出す工作機械の精度と強靭さが求められる。
切断油が素材の塊に流し掛けられ、
複雑な曲線と角度がプログラム制御された工作機械の刃が当たると塊が削られていく、
削り出す方向は一方向であり、塊は軸によって何度も回転させられ、
幾何学的な芸術品に仕上がっていく、
「ほぉ タングステンやチタンが随分あっさりと・・・」
「例のDPP技術ですよ」
次元(Dimension) + 位相(Phase) + 粒子(Particle)
「量産が深夜に限られますが夜勤手当を払ってもお釣りがきます」
「マザーマシンが世界最強なら、作れる素材も世界最強というわけか」
「設計よし、品質良しか。これで戦略がまともで、予算があれば文句ないのだが」
「戦略は不安ですし。ないですよね。予算・・・」
74式戦車
48t級 全長9.270m 車体長7.55m×全幅3.4m×全高2.4m
1200馬力 54km/h 航続力350km
46口径120m砲 機銃(6mm×45)2丁
ハルピン司令部
日本陸軍将校たち
「ようやく、新型戦車か」
「ソビエトのT72が配備されてるというのに。こっちはこれからだからな」
「元々国内仕様は複合素材だし」
「砲塔換装を前提に設計されてるし」
「54式改、61式改でも対応できるよ」
「減価償却ってあるんだがな」
「対応年数は、減価償却を超えることがよくあるよ」
「つまり、資産価値ゼロでも機能する」
「というより、そうしないと困ることが一杯あるけどね」
「ところで、エンジンは大丈夫なの?」
「ドイツのエンジンをライセンスしてるけど、複合素材を使える分だけ有利だよ」
「国産でできないのかねぇ」
「友好関係を維持するためだよ」
「ジェットエンジンと違って、支障ないし」
「そういえば次のジェットエンジンは、国産になるんだよな」
「工場を増設しないとな」
「なに手狭なの?」
「できればオイルショックの前にやりたかったけどねぇ」
「そういや、他の省庁もぼやいてたっけ」
「そりゃもう、公共設備の下位は軒並み延期と中止だよ」
「省エネ対策はやってたんだろう」
「現実にならないと実感できないからね」
延辺朝鮮族自治州
儒陀皇帝一行
暗室
「なぜ、日本はこんなに発展してるニダ?」
「「「「・・・・・」」」」
「もっと頑張って、日本人を虐めるニダ」
「公共工事の時、頑張って日本人を虐めて追いたてたニダ」
「馬鹿ものニダ!!!」
「道理で飛行場や発電所が大きいと思ったニダ」
「「「「・・・・・」」」」
「もっと反対派で頑張るニダ」
「反日精神が足りないニダ!!」
「日本を滅ぼす気合いが足りないニダ!!!」
「「「「・・・・・」」」」
「もっと徹底的にやるニダ」
「日本人は平和ボケしてるニダ」
「日本人は真の敵を知らず、戦う覚悟も結束する力もないブタの群ニダ」
「右翼と左翼と組んで中道勢力を倒すニダ」
「いっぱい投書して邪魔な論者と作者をいられなくしてやるニダ」
「軒下を借りて母屋を奪って言論を支配するニダ」
「儒陀人は、日本で特権を手にして日本の両班にならなければならないニダ」
「宗教と結託して日本に革命を起こすニダ」
「女は犯すニダ。男は殺すニダ」
「日本文化財産を破壊するニダ」
「儒陀海軍を世界最強の艦隊に作り上げ」
「オイルロードを断ち、日本経済を締め上げるニダ」
「日本経済の生殺与奪権を握って生皮で首を絞め切るニダ」
「世界から日本を孤立させ、世界中と日本を戦争させ日本を蹂躙するニダ!!!!!」
「地上から完全に日本を消すニダ!!!!」
「儒陀まんせー!!!」
「「「「儒陀まんせー!!!」」」」
「儒陀まんせー!!!」
「「「「儒陀まんせー!!!」」」」
「儒陀まんせー!!!」
「「「「儒陀まんせー!!!」」」」
歓迎会場
「いま世界は一つになろうとしてるニダ」
「儒日友好は世界にとって、重要ニダ」
「しかし、日本は、戦争で酷いことをしたので、世界から孤立してるニダ」
「だから、儒陀が助けてあげるニダ」
「しかし、日本は、インド戦争で一杯儲けたニダ」
「儒陀はインド藩王諸国からオイルロードを守り、日本の発展のための肥やしになったニダ」
「日本は、儒陀を支援する義務があるニダ」
「「「「「・・・・・」」」」」
「儒陀皇帝は、物乞いじゃないニダ!! 乞食じゃないニダ!!!」
「「「「「・・・・・」」」」」
「」
「」
『キックバックするニダ。きっと次の選挙も勝てるニダ』 ひそひそ
『『『『『・・・・・』』』』』 ふらふら〜
『キックバックするニダ。公共工事を受注させて上げるニダ』 ひそひそ
『『『『『・・・・・』』』』』 ふらふら〜
『キックバックするニダ。官僚の老後も安泰ニダ』 ひそひそ
『『『『『・・・・・』』』』』 ふらふら〜
「儒陀皇帝に貢ぐと、きっといいことがあるニダ」
「「「「「・・・・」」」」」
最初は少しの支援で少しのキックバックだった。
しかし、徐々に利害一致が増え、数字は大きくなり、麻痺していく・・・・
利権構造同士の確執と派閥抗争は激しく、
少しでも有利になるならと外患を受け入れ、
権力者からモラルが失われ、特権層が固定化し、
拝金主義が蔓延していくほど、庶民は荒んでいく、
特権層が特権外国勢力によって守られ、
父親と母親は失望と虚無感に苛まれ、
子供に国益を伝えるより、地位名誉財産を得ることに重きを置いていく、
愛国心は、派閥原理で解釈され、
嘘で塗り固められた保身と、我田引水な利己主義で薄汚れ、
得体のしれない空虚なモノにすり替えられていく、
「ああ〜 与党でも野党でも貰うやつは貰うからね」
「もう、なにやってんぜよ。馬鹿どもが・・・」
「きっさね・・・」
「どね〜かならんかいの」
「あいやぁ〜っ なじょすたらよかっぺやぁ〜!」
「もう、よういわんわ」
月巳(ツクミ)諸島
弥生(ニューブリテン)島、飛鳥(ニューアイルランド)島、端花(ブーゲンビル)島
熱帯雨林と活火山の島々は、天の利、地の利がなくとも人の利があった。
初期の区画整理が合理的で
過去のしがらみがなかったことから治安が良く、
同じ街に多様な方言が混在し、本土と違う気風が作られていた。
本土に比べ、社会基盤、公共設備は脆弱だったものの、
ほとんどが日本人ばかりであり、
原住民は、同化教育され、反日意識はなかった。
そして、地熱発電、水力発電は大きく、オイルショックの余波も小さかった。
加工貿易を中心に東アジア、豪州、大東亜共栄圏、南アメリカ、北アメリカとの貿易は増え、
人々の結束力とモラルは高く、
最低限の工業力が機能し、経済成長率も高かった。
そして、中央の干渉を嫌い、
「独立してもやっていけそうだね」
と、のたまう者も少なくなかった。
スコールの後、大きな虹がアーチを作り、
愛国青年たちが雨宿りしていたバス停から空軍飛行場を見つめる。
「おっ 出てきた」
「瑞燕か・・・かっこいいよな」
「うんうん」
「新型の瑞鶴も配備されないかな」
「だよねぇ」
「来ないかな。新型機」
「遠いからな」
「707を改造した空中空輸機使えば瑞鶴どころか、瑞燕でも往復できるだろう」
「空中空輸機は、滞空用だろう」
「燃料最小で装備満載で離陸した後、空中給油で飛行するらしいよ」
「自動操縦でスペック上はできても」
「狭い機内で身じろぎ一つできず海の上を延々と飛ぶのってあまりしたくないだろうな」
「・・・まぁ たしかに、嫌だな」
羽田国際空港
特高の人たちのお見送り
「やっと、帰ったか」
「藤堂係長・・・・」
「なんだ。泣いてるのか?」
「やっと酒飲めるのと、いなくなったので、嬉し泣きぜよ」
「もう、二度と来なきゃいいのに」
「インド戦争は終わったし」
「祖国から逃げ出したがってる儒陀人は多い」
「しかも日本語を覚えてる儒陀人は相当いるし」
「中立法規はきかないから、そうもいかないだろうな」
「・・・・」 ため息
「お・つ・か・れ」
「・・・・」 ため息
「驕るよ」
「行くぜよ♪」
10月頃のアリューシャン列島
時化と濃霧の中を巨大な空母が走っていた。
空母エンタープライズの甲板からCH53シースタリオンが飛び立っていく、
汎用ヘリCH53シースタリオン
備重10740kg/全備重33369kg 3925hp×2基
全長26.97m×幅4.7m×全高7.6m 回転翼22.01m
速度240.76km/h 航続距離1000km 30mm×1 乗員2人(兵員37人)
64年に初飛行、66年に運用が開始され、
経験と安全性を確認しつつ
装備は毎年のように更新されていた。
機体の規模は、日本のワイバーン(海燕:カモフKa31)の倍以上を誇り、
42年頃に出現したと思われるワイバーンの性能に勝っていると思われていた。
ワイバーン(海燕:カモフKa31)
備重5520kg/全備重12200kg 1638hp×2基
全長11.60m×幅3.80m×全高5.50m 回転翼15.90mm
速度255km/h 航続距離680km 30mm×1 ハードポイント×4基4000〜5000kg
それでも日本側の立場でアリューシャン海戦をやってみなければ、安心できず。
似たような天候を待って、演習を繰り返す。
時化と濃霧の組み合わせは条件的に少なく、
記録映像を見ても局所的な範囲でしかなく、
28年前の戦場を覚えている将兵は減り、記憶も曖昧になっていた。
エンタープライズ艦橋
荒れる時化と濃霧の向こう側から爆音が伝わり、
無線で演習の状況が伝わる。
「戦争が終わったら、極寒のベーリング海で演習か・・・」
「燃料を気にしなくていいといいように使われますね」
「まったくだ・・・どうだね。副長」
「離艦はいいようですが、対地攻撃、対艦攻撃で劣ってるようです」
「着艦はかなり怖いとのこと」
「つまり、当時の日本海軍は、いまの我々以上の電子線装備を保有していたわけだな」
「NASAと8ビットマイクロプロセッサーを取り合ってきたというのにこれじゃ・・・」
「ふっ 怒ってたな」
「宇宙ロケットはドイツと競争してますし、強奪に近かったですからね」
「こっちは、軍艦ごと沈められる覚悟で任務に付いてるのだから勘弁してもらうよ」
「もっと高性能なコンピューターが必要なのは確かですね」
「組織、練度とも優良にもかかわらず・・・大統領には、そう伝えるしかないな」
未来科学研究所 (Future science laboratory : F・S・L)
消費電力の少ない深夜の実験が増えていた。
内地と月巳諸島の間を小さな小包が何度も往復し、
次元探査機が時空潮流を行き交う。
散在に集められたデーターは分析され、包括的な観点から洗い直され、
有効な情報となっていく、
そして、次元位相粒子技術は、研究から実験。
実験から実用試験へと移行しつつあり、
その幾つかは、試験的に運用されつつあった。
研究者たち
「所長。次元探査機に未確認飛行物体が近付いてます」
「どうする気かな」
「これまでの経験だと、行き先と調査してる内容を調べてるようですがなにもしませんでした」
「向こうは接触や交流を持つ気がないようだが。不気味だな」
「そうですねぇ なにを考えてるのでしょ」
「少なくとも知的生命体のいない世界より、知的生命体のいる世界の方が刺激があるがね」
「そうですねぇ」
「幾つかのUFOは、バックフラッシュ反応があります」
「たぶん、隣の生態系分岐世界の情報を交換し合ってる節があるようですが」
「なるほど、近い時空潮流に行けない」
「遠い時空潮流の知的生命体と相互に情報と物資を交換し合うわけか」
「バックフラッシュする物質とは、反発し合う」
「露鳳と同じで、上手く使えば産業の役に立つかもしれないな」
「わたしたちも、そういうレベルになりたいものです」
「そうだな」
「しかし、世事の産業に研究が左右されたり削がれると進展が不安ですね」
「まぁ 研究もタダじゃでいないし」
「利益になる方向に流されやすいのはしょうがないよ」
「我田引水ですね」
「ふっ」
日本領シンガポール港を経由する船舶は多く、
莫大な利益を生みだしていた。
インド戦争は、シンガポール経済を押し上げ、
日本依存を脱しさせ、東南アジア貿易の中心に伸し上がってしまう。
非一国主義と契約履行主義がシンガポール繁栄の元になっていた。
この日、日本第4艦隊の信濃、因幡と
フィリピン、インドネシア、インドシナ、カンボジア、ビルマ、マレーシアの艦隊が集結し、
密輸と海賊の対策協議が行われていた。
9000t級相模(さがみ)型巡洋艦 信濃 (しなの)
艦橋
「日本製、ドイツ製、アメリカ製か・・・」
「まだ国産に至らないのでしょう」
「国を守るより、国、部族、隣人から自分の生活を守らなけりゃならない国が多いからね」
「日本もそうですけど」
「日本の場合、まだ余力があるよ」
「治安がいいうえに公益性も残ってるし」
「公園のトイレは汚いですけどね」
「ふっ 後進国の公共トイレに行ったことがないようだな」
「酷いんですか?」
「もう、外で済ませる方が100倍ましだよ」
「繕った外交より、公共トイレを見てくる方が相手の国と国民性がわかるよ」
「最近は近代化してるようですけどねぇ」
「日本への留学が増えてるし、日本租界が刺激になってるのだろう」
「真似するだけでも相当良くなる」
「自分たちが起源といわないだけ、東南アジアの諸民族は上等な民族なのでしょうね」
「そうだな」
直上の太陽が照りつける空は、どこまでも澄み渡っていた。
カフェレストランは、ヤシの木の木漏れ日が影を落とすテーブルが幾つも置かれ、
日本人たちがくつろいでいた。
「内地と違ってシンガポールは自由だねぇ」
「日本同士は、馴れ合うし」
「長いモノに巻かれて事勿れるからね」
「異文化交流は、刺激があって悪くないよ」
「日本に波及させないでくれ」
「まぁ 日本はドメ派が頑張ってるからね」
「外国人が何を考えてるのかよくわからない部分もあるよ」
「異文化とまともに向き合ってるのは、満州くらいか」
「しかし、儒陀人みたいに悪意の塊みたいな連中もいるからね」
「中国人は利己主義の延長で反日する時があるけど」
「儒陀人は、反日の延長で利己主義するからな」
「日本に蔓延ってるみたいだけど」
「右翼と左翼をスポンサーにして汚い仕事をしてるみたいだけどね」
「延辺朝鮮族の連中が散らばって、そこに儒陀が入り込み始めてる」
「さらに同和を巻きんで、宗教と一枚岩になりかけてる」
「政府は、在日、同和、右翼、左翼を分断しようとしてるらしいけど」
「人権擁護と絡んでくるから難しいよ」
「あと、特別な部隊を作って対処してるらしいがね」
「相手は万単位の中の数千人だから焼け石に水、数で押し切られるよ」
「むかしは、戦時下の狂気で、半島の朝鮮人をインドに一掃できたのに・・・」
「延辺朝鮮族を忘れてたのが痛かったねぇ」
「優秀なのもいるらしいですけど」
「優秀か、優秀でないかは関係ないよ」
「彼らは、日本人の自尊心を煽って暴走させるか」
「良心に付け込んで古傷を貶して自滅させるか自作自演の反日工作だから」
「ふっ」
「ところで、儒陀海軍は?」
「ギアリング(忠北)型駆逐艦2隻。アレン・M・サムナー型大邱級駆逐艦2隻」
「フレッチャー(忠武)型駆逐艦3隻。ラッデロウ(全南)型護衛駆逐艦3隻が主力で」
「近代化させて編成してるようです」
「まだ当分は大丈夫そうだな」
「というより、大東亜諸国海軍の方がはるかに強いですよ」
「向こうは、平時に浸透してくるからね」
「いくら軍事力があっても関係ないし」
「アメリカを後ろ盾にするからな」
「アメリカと戦争は嫌ですよね」
「まぁな」
インド大陸
インド戦争終結後、列強各国は、それぞれの思惑に従って行動する。
アメリカは引き続き、儒陀藩皇国、パキスタン、ハイデラバードの支援を行い、
ドイツ、日本、ソビエトは、インド藩王諸国の支援を行うことで、
インド大陸とインド洋の政治経済軍事バランスを取ろうとした。
ニューデリー
日本人たち
「戦争も終わったし、ようやくまともな取引ができそうだな」
「インドに利権が得られましたし、戦争特需もおいしかったですけどね」
「インド人に騙されるなよ。嘘は儒陀人以上だって言うぜ」
「ふっ 少なくとも儒陀藩皇国、パキスタン、ハイデラバードの脅威がある」
「日本を騙したって得しないだろう」
「だけど兵器市場は、日本、ドイツ、ソビエトの競合になるよ」
「競争は激しいけど。民間受注の方が嬉しいかな」
「そういえば、儒陀からも受注してたんじゃなかったか」
「まぁ 戦争で酷い有様らしいから、土木建設くらいはね」
「金額的には、リップクリームみたいなものだよ」
「だといいけど。あいつらすぐつけ上がるから」
「そんときは、インド藩王諸国をけしかける」
「「「「あははは・・・」」」」
儒陀藩皇国 日本語学校
“1939年9月1日 ドイツは、ポーランドに侵攻し”
“9月3日 イギリスとフランスは、ドイツに宣戦布告し、ドイツと交戦状態になりました”
“9月17日 ソビエトもポーランドに侵攻しましたが、イギリスとフランスは、沈黙しました”
“10月6日 ポーランドは降伏しましたが、ドイツとイギリス、フランスとの戦争が継続します”
“1940年4月 ドイツは、デンマークとノルウェーに侵攻し、占領”
“1940年5月 ドイツは、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクのベネルクス3国に侵攻し”
“防衛線が作られていない北辺からフランスを攻撃しました”
“フランスのマジノ線は破られ”
“6月22日 フランスは降伏しました”
“そして、アジアでは、日本とアメリカが中国の市場を巡って対立し”
“アメリカは、日本にハルノートを付きつけてきました”
“1941年12月8日 日本はアメリカの真珠湾を空襲し、太平洋戦争が始まりました・・・”
「もういいニダ」
「儒陀の工作員は良くやったニダ」
「皆も同じように日本を世界から孤立させ、日本を世界に対して暴走させるニダ」
「日本から大東亜共栄圏を離反させるニダ」
「日本と中華民国を戦争させるニダ」
「日本とソビエトを戦争させるニダ」
「日本とアメリカを戦争させるニダ」
「きっと、やれるニダ」
「午後は、反日精神高揚のため校庭で “日本沈没” するニダ」
「「「「・・・・」」」」
儒陀皇帝府
ぱたっ! ぱたっ! ぱたっ! ぱたっ!
ぱたっ! ぱたっ! ぱたっ! ぱたっ!
ぱたっ! ぱたっ! ぱたっ! ぱたっ!
「暑いニダ〜」
「皇帝。日本はどうだったニダ?」
「日本の女が色目を使って、いい寄ってきて大変だったニダ」
「夜、寝ていたら、若い娘が忍び込んできて全裸でベットの中に入ろうとしたニダ」
「「「「アイゴ〜!」」」」
「日本の女は淫乱で、儒陀の男に飢えてるニダ」
「「「「アイゴ〜!」」」」
「こういうことはいけないことだからと、ぽろぽろ泣いてる娘を諭して追い返してやったニダ」
「「「「アイゴ〜!」」」」
「きっと、若い娘は儒陀の血が欲しかったニダ」
「しかし、便所みたいな日本の女に儒陀の男の大切な一物を汚されてはいけないニダ」
「「「「アイゴ〜!」」」」
「さすが、儒陀皇帝ニダ」
「そうニダ〜♪」
扉が開く、
「こ、皇帝。大変ニダ」
「どうしたニダ」
「日本がインド藩王諸国と経済協定を結んだニダ」
がたっ!!
「日本が裏切ったニダ!」
「日本人が儒陀皇帝の気持ちを裏切ったニダ!」
「中国と同じニダ! 日本も儒陀を裏切ったニダ!」
「ゆ、許せないニダ!」
「儒陀皇帝の気持ちを裏切った日本に謝罪と賠償を要求するニダ!」
「儒陀に損害を与えるインド藩王諸国に謝罪と賠償を要求するニダ!!」
「インド人を躾けなかったイギリスにも謝罪と賠償を要求するニダ!!!」
「未来永劫、日本に粘着してやるニダ!!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
月夜裏 野々香です
まぁ 外交は大切ですね (笑
第34話 1974 『儒陀皇帝漫遊記』 |
第35話 1975 『愚行の果て・・・』 |