月夜裏 野々香 小説の部屋

    

タイムスリップ系架空戦記

『時空巡洋艦 露鳳』

 

 第41話 1981 『全力で抵抗するニダ!!!』

 ホルホルホルルルゥ〜〜〜〜

 ホルホルホルルルゥ〜〜〜〜

 ホルホルホルルルゥ〜〜〜〜

 お近付きになりたくない集団が繁華街を歩いていく、

 「組長。その頬の傷は、どうしたニダ」

 「箔付けで、昨日、カッターで切ったニダ。痛かったニダ」

 「凄いニダ。さすが組長ニダ」

 「で、でも、少し、二重になってるニダ」

 「ナイフでやればよかったニダ。怖かったニダ」

 「××組の若いのは、整形外科でやったって聞いたニダ」

 ばこっ!

 いたっ!

 「なんで、もっと早く言わないニダ!!」

 「す、すみません、組長」

 「まったくぅ」

 「すみません」

 「堅気をまずビビらせないとな。お前たちも整形してこい」

 「はいニダ」

 「どこだっけ?」

 「あの店ニダ」

 「今日は5軒くらい回れそうニダ」

 ・・・・・

 ちゃりんっ! がらがら・・・

 「ちわ〜 ニダ〜」

 「いらっしゃ・・・い」

 「一人前、4つニダ」

 「は、はい」

 ・・・・・・・・

 「美味いニダ。最高ニダ」

 「あ、ありがとうございます」

 「大将。地上げ屋のいうこと聞く気になったニダカ?」

 「そ、それは・・・」

 「お偉い先生のためにも、お国のためにも、事を荒立てたくないニダ」

 「し、しかし、江戸から続く老舗ですし」

 「このままだと、日本の小さな工場が、中華民国の大きな工場に負けるニダ」

 「ど、どうか、他の土地を・・・」

 「愛国心の無い日本人ニダ」

 「も、もう少し・・・」

 「店長は、お馬鹿さんニダカ?」

 「時間が経つほど、中国製品が流れ込んできて」

 「国内産業は回収資金を減らして不利になるニダ」

 「・・・・・」

 「お、お父さん・・・」 妻

 「おとうちゃん・・・」 娘

 「・・・・」

 『店長、怒るニダ』 心の声

 『時間をかけるほど金とポストが入ってくるニダ』

 『そこで根性見せるニダ。男になって暴れるニダ!』

 「・・・・」 じゎ〜

 『な、泣くな、頑張るニダ。鬼になるニダ!!!』 心の声

 「・・・・」 涙々

 「・・・日本人、抵抗は無意味ニダ」

 『全力で抵抗するニダ!!!!』 心の叫び

 「」

 「」

 

 

 取調室 01

 「おはん、ないごて街中で暴れた?」

 「お国のためニダ」 きっぱり

 『どこお国だよ』

 「・・誰に頼まれた?」

 「お国と先生のため、一存でやったニダ」

 「命令されたかろ」

 「阿吽の呼吸で察したニダ。それが日本の和の精神ニダ」

 「嘘ひぃごろ!」

 「本当ニダ!!」

 「頼もしい片腕だな。それは?」

 「先生のためなら、命はいらないニダ」

 「・・・・」

 「・・・・」

 「それとは別に、儒陀で内紛誘導を教わった」

 「なんで信じてくれないニダ!」

 「国は国。個人は個人ニダ」

 「先生にはお世話になったニダ」

 「儒陀人じゃなく、一個人として、先生の愛国心に惚れたニダ」

 「儒陀は関係ないニダ」

 「随分一生懸命だな」

 「儒陀人は世界一情が深い民族ニダ」

 「おはん、争っていた儒陀人とお友達だろう」

 「全然、赤の他人ニダ。あいつは国益の敵。天皇の敵ニダ」

 「・・・・・」 ため息

 「この曇りなき眼を見て信じるニダ」

 「「・・・・・」」 じーーーーー

 どよょょょ〜〜〜ん

 「・・・・・・」 脱力

 

 

 取調室 02

 「おんしゃ なして、街中で暴れた?」

 「町を守りたかったニダ」 きっぱり

 「店の女将さん、涙ぐんでたの・・・」

 「町の人の笑顔を守りたかったニダ」

 「・・・・」 ぶっすぅうう〜

 「・・・・」 にっ

 「それとは別に、儒陀で内紛誘導を教わった」

 「なんで信じてくれないニダ!」

 「国は国。個人は個人ニダ」

 「町の人たちにはとっても、お世話になったニダ」

 「儒陀人じゃなく。一個人として、人間として、町の温かさに惚れたニダ」

 「国は関係ないニダ!」

 「随分一生懸命だな」

 「儒陀人は世界一情が深い民族ニダ」

 「隣の取調室の儒陀人とお友達だろう」

 「全然、赤の他人ニダ。あいつは国家権力の犬、儒陀人の恥さらしニダ」

 「この曇りなき眼を見て信じるニダ」

 「「・・・・・」」 じーーーーー

 どよょょょ〜〜〜ん

 「・・・・・」 脱力

 

 

 警察署から儒陀人たちが出てくる。

 「上手くいったニダ」

 「馬鹿な日本人ニダ」

 「日本人は浪花節に脆いニダ」

 「もっと騒ぎを大きくして両方に恩を着せて、金額を釣り上げるニダ」

 「でも、いま一つ日本人は、覇気が足りないニダ」

 「一生懸命に建設反対運動を盛り上げてるのに日本人は諦めようとしてるニダ」

 「このままだとあっさり、建設が始まるニダ」

 「牙が欲しいニダ。ハングリー精神が欲しいニダ」

 「もっと政府に反発する気概が欲しいニダ」

 「それだと儒陀がいらなくなるニダ」

 「それに暴れ過ぎると、他の土地を先にやるから気をつけないと駄目ニダ」

 「「・・・・」」 ため息

 

 取調室 × 2

 げしっ! げしっ! げしっ!

 「「くそっ くそっ! くそっ くそっ!」」

 げしっ! げしっ! げしっ!

 「「使えねぇ パワーと能力だな! 巨艦巨砲か!!」」

 げしっ! げしっ! げしっ!

 

 

 満州帝国 日系学校の卒業式

 校歌斉唱、国歌斉唱、

 “天皇陛下万歳!! 天皇陛下万歳!! 天皇陛下万歳!!” 卒業生たち

 日本国民の義務として、小中高の卒業式と成人式で必ず行われる。

 というわけで、人生で最低4回は国歌と天皇陛下万歳と斉唱することになっていた。

 校長とOB

 「むかしは神社に集まって、よく天皇陛下万歳とやっていたものだ」

 「それにしても、随分と減らされたな」

 「日本人と非日本人の振り分けで適当だけど、たくさんやっても苦になるだけだ」

 「そういっても大学の卒業でやめたのは、気に入らないな」

 「留学生が増えてるからね」

 「国際化というやつか・・・」

 「国際化が非伝統民族化というわけじゃないがね」

 「ここは、満州帝国だし、本来なら満州帝国皇帝に万歳すべきと言われると困るだろう」

 「なるほど、正論だな」

 「ところで、国防省のお偉いさんが何をしに?」

 「気になる在校留学生がいてね」

 「それで、胡散くさそうな特高が周囲に集まってるのか」

 「気付いたのかね?」

 「特高が一般人から煙たがられてることぐらい知ってると思ったがね」

 「ふっ おれもあの連中は嫌いだがね」

 「あいつらも国益のために頑張ってるのに不憫なことだ」

 「一般人はな。人権を損なわせかねない連中を警戒するよ」

 「人権を一番、損ねてる勢力は、犯罪者だし。主義者だと思うね」

 「白血球は身を守るが、アレルギー反応を起こして身を傷つけることもある」

 「まぁ 一定限度以上の思想を規制したいと国が思っても仕方がないだろう」

 「その留学生は、スパイなのかね」

 「んん・・・なんといっていいのか・・・」

 「まぁ 在校生が教室にいない間にいろいろ調べたくてね」

 「休日にやればいいだろう」

 「出入りであまり警戒されたくない」

 「やれやれ」

 

 

 未来科学研究所 (Future science laboratory : F・S・L)

 調度品が設えられた部屋でポーランド人の青年が豪華な食事を食べていた。

 「美味いかね」

 「アルバイトので生計を立てるとね」

 「こういう食事は、なかなか、あり付けないからね」

 ポーランドの留学生はそういうと部屋の片隅にあるミラーを見つめ笑う。

 ごほん!

 「・・・君たちの生態系と味覚が近いのかな」

 「多少調整したからね。君らより、雑食の幅は広いよ」

 「そちらの世界の話しを教えて欲しいのだが」

 「来ればいいだろう。歓迎しないけど排斥しないよ」

 「それが君たちのルールかね」

 「あんたたちだって、有害な化学変化を恐れてるだろう」

 「ま、まぁ そうだ」

 「どこの世界でもそうだよ。冗長性のある世界らしいがね」

 「危険を冒しても君は来たな」

 「そういう志向の生態でね。君らには強要しない」

 「いや、たぶん、行くことになるかもしれない」

 「・・・・」

 「君らの世界と国交を樹立できるだろうか」

 「まぁ 幾つかの世界とは、大使館を置きあってるよ」

 「そのぉ 君たちの世界とも大使館を置きあうのは可能だろうか」

 「まず、来れなくちゃ 手を引っ張って連れて行ってあげたりしない」

 「そこまで甘えるつもりはない」

 「結構だね」

 「君らはいつ頃から、こちらの世界に来てるのかな」

 「自分が生まれる前だね。ここまで調整するのに100年かけたらしい」

 「体を改造してきたのかね?」

 「というより、ほとんどは、化学変化の中和処理だね」

 「困るのはこちらだけじゃなく、祖国まで被害が及ぶ」

 「君は、いまの生活をいつまで続ける気なのかね」

 「気が向くまで・・・刺激が満たされるまでといった方がいいかな」

 「もっと楽な環境を用意できるが」

 「そんなモノ求めていない」

 「なるほど」

 「もうすぐ、アルバイトの時間だけど」

 「あ、ああ、構わないよ」

 「じゃ・・・」

 ポーランド人の留学生は、部屋を出ていく、

 そして、スクーターに乗ると研究所から去っていく、

 

 ミラーガラスの向こう側

 研究者たち

 「彼の本当の姿は、これか・・・」

 「哺乳類のようだ。しかし、猿から進化したものじゃないんだな」

 「DPP障壁は我々のモノより数倍は優れてそうですね」

 「彼ら生態系のオーラーは我々の1.5倍はある」

 「それで、100年で数倍のDPP障壁か・・・」

 「100年前の機関車は35km程度ですからね」

 「いまは、280kmなので、8倍・・・」

 「彼は、化学変化の中和処理技術が問題といってたぞ」

 「DPP障壁はあれくらいで頭打ちか、十分ということなんじゃないのか」

 「もっといろいろ聞き出したいですな」

 「食事の好みもだいたい、わかりましたし」

 「今度、夕食に招待すれば来るかもしれないな」

 「テストが近いそうですよ」

 「はぁ・・・」

 「学生寮に諜報員を送り込めないのか?」

 「そういえば、用務員を募集してたような」

 「あまり、警戒させて生活を乱すのもあれだが、都合付けてもらった方がいいな」

 「しかし、一般の生活を求めてか・・・」

 「満州帝国に来たのは、何か理由があるのかな」

 「ただ興味を持っただけでは?」

 「まぁ 勘ぐり過ぎても的外れになりそうだし」

 「彼なりに異世界を楽しんでいるのだろう」

 「ほかに仲間は?」

 「彼は、探せるものなら探してみろと」

 「時空遺電子探知機は自動車に載せて巡回できる」

 「しかし、精度が怪しいのと探知範囲が狭いのが問題だな」

 「とても予算内じゃカバーできないし、時空遺電子の隠蔽技術もあるかもしれない」

 「最重要施設のみ設置させておくか」

 「でもなぁ 興味なさそうなこと言ってたらしいよ」

 「だからって無視できないだろうが」

 「そうだけどね・・・ほかの研究予算を減らされるのは面白くないよね」

 「「「「・・・・・」」」」 こくん

 

 別フロア

 「アメリカ、ドイツ、ソビエトが電波兵器の実験をしてる節があるな」

 「波長領域からして、アメリカが進んでる」

 「例の無差別通り魔事件と関連があるんですかね」

 「いや、覚醒剤から来るものだからな」

 「ですが覚醒剤を使用すると影響を受けやすくなるのでは?」

 「んん・・・ある波長域は、人間に影響を与えるからな」

 「まぁ 相殺させる電波を発信させることはできそうですね」

 「しかし、アメリカ、ソビエト、ドイツも、なんて研究をしてるんだろう」

 「人を遠隔操作できるか、大衆操作できるか試してるじゃないか。戦争しなくても勝てるし」

 「いや、アメリカ国内でも無差別殺人が増えてるし、ソビエトはもっと酷い」

 「支配体制強化が目的の実験だと思う」

 「普通の人間は大して効果ないと思うけどな」

 「どうかな、通常波長域だし、人類に必要な波長域かもしれないだろう」

 「外界に対して不感症はよくないと思うな」

 「「「「んんーーーー」」」」

 「どうして、こう、面倒な予算を掛けさせるかな」

 「アメリカとドイツがやるなら、こっちもやるっていうのは?」

 「それだと、こっちが気付いてるの、アメリカとドイツに教えてるようなものだ」

 「それに電波による国民統制って、国家的な廃人というか、自殺だし」

 「電波干渉データーが欲しいだけで実験が終わったらやめるのでは?」

 「その可能性もあるね」

 「それとアメリカの資本家は余剰資本が多いから」

 「国のトップが知らない財界予算でやってる可能性もある」

 「どちらにせよ。非公式な日米独ソ相互確証精神干渉抑止は低予算で、且つ穏便に済ませられる」

 「まぁ 後は政治家の仕事だろう」

 「「「「・・・・」」」」 こくん

 

 ハルピンの紅杏城を挟んだ二つの公園で歓声が湧く、

 人権団体の声が聞こえていた。

 “日本は愛国心を大義名分に軍隊と結託した財界に振り回され”

 “世界大戦に陥ってしまったニダ”

 “もう、同じ失敗をしてはいけないニダ”

 “国家権力の圧政に対し断固抵抗するニダ”

 「「「「おーーーー!!!!」」」」

 “平和と人権を守り、真に自由で公平な社会を築くニダ!!!”

 「「「「おーーーー!!!!」」」」

 天幕

 「儒陀人は語気が強くて頼りになるねぇ」

 「「「「うんうん」」」」  人権団体の人たち

 

 

 別の公園で右翼団体が騒ぐ、

 “天皇万歳ニダ。いまこそ保守の伝統を取り戻すニダ”

 “大日本帝国は軍備を増強し”

 “来るべき世界戦争に備えなければ世界に滅ぼされるニダ”

 “平和ぼけした勢力に断固抵抗する時ニダ”

 「「「「おーーーー!!!!」」」」

 “いまこそ、日本軍を再軍拡させるニダ!!!”

 「「「「おーーーー!!!!」」」」

 天幕

 「儒陀人は語気が強くて頼りになるねぇ」

 「「「「うんうん」」」」  右翼団体の人たち

 

 

 右翼と左翼の儒陀人たち

 「上手くいってるニダ」

 「しかし、日本人はノリが悪いニダ」

 「敵対する勢力を近くの公園でやってるのにケンカしないニダ」

 「もっと積極的に自作自演した方が良かったニダ」

 「浮きそうだからやめたニダ」

 「でも上の連中の覚えもいいし、片腕になったらほかの儒陀人を入れるニダ」

 「日本の有力者は、保身のため安上がりなおれたち儒陀を利用して地位とポストを渡すニダ」

 「在日儒陀が企業支配したら日本人男、漢民族男は使い捨て労働者ニダ」

 「日本女、漢民族女は肉便器にしてやるニダ」

 「日本と満州帝国は高い代償を支払わされるニダ」

 「日本の権力層は人間の屑で、日本人は、みんな馬鹿ニダ」

 「大規模人民浸透戦術とカッコウ戦術ニダ」

 「「「「ウェー ハッハッハ!」」」」

 「もう一度、日本とどこかを戦争させてコテンパンに負けさせて、もっと利権を手に入れるニダ」

 「街の中心部の土地を全部押さえるニダ」

 「日本人に成り済まして漢民族を虐めて、満州帝国で反日運動を起こさせるニダ」

 「「「「ウェー ハッハッハ!」」」」

 

 

 漢民族たち

 「日本人たちは、本当に儒陀人の意図に気付いてないあるか?」

 「有力者は使い捨てで使ってないあるか?」

 「本当ある、儒陀人みたいに、やってみたいある」

 「漢民族は相互不信が強いから無理ある。同胞より日本人を使うある」

 「どうするある?」

 「儒陀人狩りすれば、日本人に喜ばれるかもしれないある」

 「需要があるならやってみるある」

 「邪魔になった儒陀を日本人の代わりに淘汰して、そこに入り込むある」

 「それいいある♪」

 

 

 

 ポーランド人留学生は運動家たちの様子を面白がっていた。

 「イチゴチョコクレープ、二つください」

 「はい、いらっしゃい」

 「はい、毎度。イチゴチョコクレープ、二つ」

 「日本語うまいのね」

 「留学生ですから」

 「雲南省?」

 「ええ、東欧から追い出されて、中国大陸に居着いてしまいました」

 「わたしたちも、満州に居着いてしまったわね」

 「日本と満州どっちがいいですか」

 「そうねぇ 満州は危ないけど広くて刺激があるわね」

 「雲南省も涼しくて刺激的ですよ」

 「東欧中の民族衣装がごちゃごちゃして」

 「テレビで見たことある。世界一の民族衣装祭」

 「直に見ると華やかですよ。前回は、日本人も参加してましたよ」

 「見た見た」

 「あのぉ あれに参加するの楽しいですか?」

 ポーランド人は、集会場を覗き込む。

 「全然。付き合いなのよ。だから嫌々。顔だけ見せたから、こっそり帰るの」

 「いいんですか?」

 「ほとんどそうよ」

 「打ち上げまで残ってるのって、関係者だけね」

 「うんうん」

 「なるほど、付き合いも大変だ」

 「じゃね。学生さん」

 「ありがとうございました・・・」

 「よぉ 商売繁盛やな」

 「いらっしゃい、何にします?」

 「チョコバナナクレープを」

 「お客さん、なかなか通ですね」

 「ほっとけや」

 「ふっ」

 「どうや、満州帝国社会は?」

 「いろんな思惑が混ざって、興味深い社会だ」

 「思惑な。そちらの世界もそうなんやろう?」

 「・・・今日は異世界人の監視で?」

 「まぁ それもある」

 「しかし、厄介な連中が満州社会に浸透してんねん」

 「おや、気付いてらっしゃる」

 「異世界人も気付くんか」

 「人間と感覚器官が少し違って事前回避が多いからね」

 「羨ましい話しやな」

 「対処しないので?」

 「法はね。役職に不公平でも、人権に公平でね」

 「人種差別は表向きしないことになってる」

 「治安維持法がやれてた頃が懐かしいわ・・・じゃな」

 「ありがとうござました」

 「おい、白人。おれたちは日本人ニダ」

 「キムチクレープを頼むニダ」

 「はいどうぞ」

 「おう」

 ・・・・・

 ・・・

 「はっ! ち、違うニダ。たかろうとしたニダ」

 「おい、学生。これは、キムチクレープじゃないニダ」

 「あ、はい、こちらですね」

 「おう」

 ・・・・・

 ・・・

 はっ!

 「ち、違うニダ。たかろうとしたニダ」

 「な、なんで二つも買ってしまうニダ!」

 「おい、学生。これは、キムチクレープじゃないニダ」

 「あ、はい、こちらですね」

 「おう」

 ・・・・・

 ・・・

 はっ!

 「ち、違うニダ。たかろうとしたニダ」

 「な、なんで3つも買ってしまうニダ!」

 「・・・・」 ニコッ!

 「・・・・もう・・・いいニダ・・・」

 儒陀人たちは去っていく、

 ポーランド人は、隠されていた小さな黒い盗聴器を拾うと

 「やぁ 関西弁。人を攪乱させるくらいの事は、できるんですよ」

 と伝える。

 

 

 日本領ハワイ州

 真珠湾に巨大な紅い鳥居が浮かんでいた。

 真珠湾攻撃の戦没者慰霊碑は、当初、十字架のモニュメントが考えられた。

 しかし、構造上、不安定なことから、

 陸上に小さな十字架が置かれ、

 モニュメントは、紅い巨大な鳥居となってしまう。

 12月8日

 真珠湾の艦船から汽笛が鳴り響き、

 ゼロ戦、99艦爆、97艦攻の3機編隊が献花を投下して飛び去り、

 アメリカ人と日本人による慰霊祭が始まる、

 10600t級カリフォルニア級原子力ミサイル巡洋艦

 艦橋

 「もう40年か」

 「戦艦カリフォルニアが沈んだ場所を空けてくれてるなんて」

 「まぁ 今日は、日本人の後ろめたい日になるだろうよ」

 「アリゾナが沈んだあたりにあるのが世界最大の鳥居ですね」

 「君は初めてだったな」

 「ガントリークレーンみたいですね。日本の美意識でしょうか」

 「満州帝国も鳥居を立ててるというし、日本支配を印象付けたいのだろう」

 「中華文明発祥じゃないので?」

 「日本神道は、民族宗教だから独自色が強い」

 「大陸にオリジナルを辿れるようなモノをわざわざ置いたりしないよ」

 「日本軍は少なさそうですね」

 「ハワイの日本主力軍はカホオラウェ島だよ」

 「むかしは荒野だったらしいが」

 「いまじゃ サボテンの森になって、地下は要塞になってるらしい」

 「もう、日本の島って感じですか」

 「しかし、日本自由資本主義派の温床でもある」

 

 オアフ島は日本語と英語が混在していた。

 ハワイ銀行は、日本投資と中華投資の両方を管理しており、

 日本最大の外資銀行となっていた。

 アメリカ系銀行家たちは厚みのある巨大なテーブルを囲む、

 配られた資料で東アジア世界の投資状況を見ていた。

 「・・・アルゼンチン情勢だが、内政の悪化を外征で誤魔化す、動きが強まっている」

 「たぶん、ハワイ銀行の投資先とは直接的に影響は出ないと思う」

 「それと・・・」

 「レーガン大統領は、これ以上の海外投資は国内産業を空洞化させるから望まないそうだ」

 「といってもなぁ 日本企業と中国に進出した外資企業は利益率がいい」

 「金のなる木といってもいいのに、誰が投資するなと言える」

 「それに、雲南省の白人基盤は盤石になってきてるし」

 「中華民国の外資シンジケート支配も強まってる」

 「これなら、我々のポケットも膨らみ続けるし、アメリカ国内の労働運動も牽制できるだろう」

 「一旦、利権構造が作られるとそっちに引っ張られるからな」

 「アメリカ投機資本、ドイツ移民政策、英仏植民地政策、日本の大陸分断政策」

 「漢民族の同胞不信と中華民国の対外移民政策」

 「幾つもの思惑が重なって雲南省の白人世界を作ったわけだ」

 「だが、あまりやり過ぎると、国内産業が傾くよ」

 「貧富の格差を縮めるのを面白くない層がいるからね」

 「まぁ 我々のことだが・・・」

 「「「「「・・・・・」」」」」 くすっ

 「それと、漢民族のアフリカ大陸支配が強まるほど、我々の権益も膨らむ」

 「投資は止められなわけか」

 「それはそうと、日本の権力層で安上がりな儒陀人に地位とポストを与えて」

 「地位を守ろうとしてる権力層が増えてるらしい」

 「まぁ 利権団体は議員に要求しかしないからな」

 「それなら安上がりで使いやすい儒陀人をたくさん抱え込む方が勝ちか」

 「そのうち、日本の権力層と日本の大衆の間に儒陀人が居座り始めるのでは?」

 「日本人が気付かなければそうなるかもしれないな」

 「日本の権力層は外人部隊で身を守ってシンジケート化させるのか?」

 「さぁ まだ、そういう動きが起きてるだけで、勢力的には小さいな」

 「そのうち、反発するかもしれないが」

 「ところで、優良株のインド藩王諸国にも足場を作りたいのだが」

 「儒陀を見限るのか?」

 「いまさら儒陀を見限っても、インド藩王諸国でのアメリカの立場は弱い」

 「儒陀との同盟は失敗だったかな」

 「世界地図を見て同盟を決めただけな気がする」

 「あと、X艦の情報収集でね」

 「X艦の情報は集まってるの?」

 「そこそこな。あまり信用されてないようだが」

 「どんな?」

 「日本にもモスマンが出たとか」

 「「「「あははははは」」」」

 「そんな下らんことに予算を掛けてるのか。国家反逆罪で銃殺してしまえ」

 「そういえば異世界人がいるとか騒いでいた儒陀人を始末したらしいよ」

 「まったくぅ」 

 「「「「・・・・・」」」」 ため息

 

 

 

 アメリカ合衆国

 日本人ニダ!!!

 な、なにをする!

 ウェー ハッハッハ!

 

 日本人ニダ!!!

 きゃー!

 ウェー ハッハッハ!

 

 日本人ニダ!!!

 やめろ!

 ウェー ハッハッハ!

 

 アメリカの警察署

 儒陀人が手錠をかけられ入ってくる。

 「日本人に成り済ました儒陀人一行か・・・」

 「日本人の犯罪件数は少なくて、被害者が多いな」

 「それに日本人を盾代わりに使うし」

 「アメリカは、なんで儒陀と同盟なんて結んだんですかねぇ」

 「インド権益とインド洋で睨みを利かしたかった。それだけだろう」

 「しかしまぁ なんていう犯罪比率なんだ」

 「この前、間引きしたって聞きましたよ」

 「犯罪者自体一部だし」

 「間引きって言ったってな」

 「刑務所内の不審死で処理されてるだけで白色テロって公表できないだろう」

 「まぁ 気付かないのも多いからな」

 「日本もやってるんでしょうか」

 「どこでもやってるだろう」

 「しかし、やり過ぎると人権団体が騒ぎ出すし」

 「まぁ 確かに嫌ですよね」

 「むしろ犯罪やめろといいたいね」

 「というか、犯せ、奪え、支配するで交戦状態なんじゃないか」

 「大規模人民浸透戦術に思えてきた」

 「ふっ まさか・・・」

 

 

 

 儒陀藩皇国

 子供たちがテレビの前に集まる。

 “ホルホルホルルルゥ〜〜〜〜”

 “ホルホルホルルルゥ〜〜〜〜”

 “走れ、ケンチャマン”

 「自分、ケンチャマンニダ」

 「儒陀人ニダ」

 「あと、マンティコア人って失礼なことインド人に言われてるニダ」

 「あと、いわれないパクリ疑惑を世界中から掛けられてるニダ」

 「この紹介の仕方も日本のアニメからパクッたって思われてるニダ」

 「あんなアニメなんて知らないニダ。見たこともないニダ」

 「本当ニダ」

 「ちょっとアレンジしただけニダ」

 「完全なオリジナルニダ」

 「なぜなら世界文明は、儒陀人によってもたらされたニダ」

 「そう、天孫儒陀民族は神と契約し」

 「未開の荒野を巡って世界各地に文明を興し世界史が始まったニダ」

 「儒陀創世記ニダ」

 「儒陀創世記は、旧約聖書の原本でユダヤ人にパクられてしまったニダ」

 「本当に酷い話しニダ」

 「でも・・・・」

 「ケンチャナ!!!」

 「ケンチャナは、世界最強の単語ニダ」

 「ケンチャナ無限パワーは、大地と魂を砕く力を秘めてるニダ」

 「人類発祥と共に儒陀人と亜人類を導いてきたケンチャナ神の加護があるニダ」

 「ケンチャナ!!!」

 「日本人は、愛国心が強くなってるニダ。許せないニダ。絶対に駄目ニダ」

 「儒陀の愛国心は世界最強ニダ。素晴らしい愛国心ニダ」

 “矛盾してるぞ”

 「ケンチャナ!!!!」

 「理不尽の強制は、ケンチャナの正しい使い方ニダ〜♪」

 「グジョ!!」

 

 

 新・儒陀皇帝府

 ぱたっ! ぱたっ! ぱたっ! ぱたっ!

 ぱたっ! ぱたっ! ぱたっ! ぱたっ!

 ぱたっ! ぱたっ! ぱたっ! ぱたっ!

 「暑いニダ〜」

 「人民大規模浸透戦術を成功させるニダ」

 「日本人から金と地位を奪うニダ」

 「速く、日本と世界を戦争させるニダ」

 「速く、日本を滅ぼすニダ」

 「そして、儒陀皇帝が人類文明を築いた皇帝として全世界に君臨するニダ」

 「それが儒陀黙示録の最終章ニダ」

 「アイゴー 世界中の核弾頭が日本に落ちていくさまが目に見えるニダ〜」

 ばたん! と扉が開く、

 「皇帝。大変ニダ」

 「ん?」

 「日本が価格的に無理だから新幹線施設は受注できないというニダ」

 「なぜニダ!!」

 「世界文明発祥の儒陀に奉仕するのが、罪人民族の使命ニダ」

 「本来ならただで奉公させてくれと泣きついてこなければならないニダ」

 「それを金が足りないニダ?」

 「白丁のくせに! 白丁のくせに!! 白丁のくせに〜!!!」

 「日本に謝罪と賠償を請求するニダ!!!!」

 

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 月夜裏 野々香です

 もう、方言が駄目です (笑

 ネットを回ってもよくわからない、

 土佐弁、鹿児島弁、山口弁、

 東北弁(混ざっていいので面白いの使います)、大阪弁、

 使い方が間違ってたら教えてください。

 

 

 

誤字脱字・感想があれば掲示板へ

第40話 1980 『愛国は矛、人権は盾』

第41話 1981 『全力で抵抗するニダ!!!』
第42話 1982 『蜘蛛の糸と猫じゃらし』