第19話 1941年 『おれ、不戦したいんだけど』
戦争反対〜〜!!!!!!!
声を大にしていいたい、
だって、日本は、好景気だもの (笑
しかし、世界は不況を続けている、
広がった格差の是正を許さない勢力が強く、
貧民層が増大するにつれ、反政府勢力も増大し、
戦争、弾圧、分離、革命と、選択肢が狭められていく、
弾圧、分離、革命となれば血で血を洗う内戦の可能性が高くなる、
戦争ともなれば国民の誰もが開戦に賛同しうる大義名分が必要になった。
とはいえ、戦争すれば、企業も国民も増刷した紙幣を得て一時的に潤う、
アメリカの政府と財界は、その気になっていて、口実があれば、開戦する気でいる。
日本は、挑発に乗らないことなのだが、
アメリカが自作自演で戦争吹っ掛けてくる可能性もあった。
おれが、今、日本で、やってるのは、主戦派狩りで、
コツコツ戦争準備はしてるのはいいけど、
戦争を煽る連中は、デッチ上げ裁判で絶賛陥れ中、
もっとも閨閥家族が主戦派本体の一つなのが頭が痛いところ。
アメリカでやってるのは、日本製緑色の紙幣のバラ撒きと親日と平和勢力の増長だった。
今年は
国民党軍が移動中の新四軍を包囲攻撃(第二次反共攻勢)
日ソ中立条約成立
ナチス・ドイツ軍がソビエト連邦に対して攻撃開始(バルバロッサ作戦)し、独ソ戦が始まる
フィンランドがソビエトに対して宣戦布告(継続戦争)
アメリカとイギリスが対日資産を凍結
アメリカが石油の対日輸出全面禁止を発表
真珠湾攻撃 太平洋戦争。
げぇ〜〜〜〜!
超まずい、おれ、正念場だよ。
なんとかしないと、
でもまぁ 日本は平和そうな感じなんだけどね、
アメリカが不況脱出で戦争したがってるから、どうしたものか、
ていうか、金を国民にばら蒔けよ。
それで、一件落着だろうが、
1月
アメリカ海軍が ミズーリ (戦艦)を起工
国民党軍が移動中の新四軍を包囲攻撃(第二次反共攻勢)
中国共産党が新四軍を再編
松岡外相がタイ・仏印紛争に関して調停を申入れ、両国受諾
中国共産党が皖南事変に抗議し国民政府に国共調整臨時弁法12条を要求
野村駐米大使が出発(グルー駐日大使と東京駅で握手後、郵船鎌倉丸で横浜出港)
日本海洋学会創立
日本の調停によりタイ・仏印紛争が妥結し停戦協定を妥結
ウラジオストックで沈めたフランス製戦艦3隻は、港湾に配備され、
慣熟訓練途上で、まともに運用できていなかったわけで、
日本の航空機は、洋上を自由に航海する戦艦を撃沈したわけではない、
なので、戦艦最強論者がいる、
当然、日本海軍や日本国民が中国海軍を警戒しているのは変わらない、
22189t級戦艦クールベ、ジャン・バール、パリ (45口径305mm連装砲6基 21kt)3隻が、
舟山群島沖を動き回っているらしい、
別にいいじゃん、国民にカッコいいところを見せたいだけだし、領海侵犯したわけでもないし、それくらい、
それでも日本に現存しない戦艦だから脅威に感じられるようだ。
それは、それとして、中国人に戦艦の運用に、3、4年が必要に思えた。
時々、マスメディアにフランス製中国戦艦3隻について聞かれるが、
「中国戦艦3隻の撃沈は、むつかしくないから心配いらない」
と言い続け、騒ぎの拡大を押さえている。
言葉一つで、国民の動揺を押さえられるとは、おれも偉くなったもんだ。
国家経済が大きくなり、税金が増え、
予算の一部が事業仕分けで島礁防衛予算に回され、
その一部が中国軍に備え、舟山諸島と尖閣諸島にお金が回る。
舟山諸島(1371ku) 島礁1339個
山を刳り貫いて総延長200kmの地下網を建設していた。
戦闘機や戦車を隠すこともでき、
いざという時は、数十万の人間を避難させることができる規模だ。
「へぇ あれが中国戦艦か」
「旧式戦艦でも、一般人が見ると脅威ですよ」
「まぁ そうだが・・・」
日本の指揮連絡機が中国戦艦を追い回しているように見えた。
「あれは、慣熟訓練なのだろう、あまり気にするほどのことはないと思うが」
「アメリカが、中国を支援している噂も聞いてます」
「おれが聞いたところだと、アメリカ居留民保護のため日中戦争を支援するという話しだ」
「本当ですか?」
「んなわけ無いだろう。アメリカは、日本が日中戦争で疲弊したら後ろから刺す気なんだよ」
「そうですか・・・」
「そういえば、アメリカは中国に航空機を輸出しています」
「対ソビエトの為では?」
「いえ、滅多に飛んでませんが300機は配備してますし、東シナ海配備が多いようです」
「それに中国で反日な動きが目立ってると聞きます」
「んん・・・挑発には乗らないでくれ、戦争するなら中国側に一発撃たせてからだ」
97式戦車は月産20両で、各師団への配備状況は45両に達していない、
師団定数150両なのだから充足率は30パーセント程だろうか、
まぁ 戦争になれば月産40両に押し上げることはできるが、
民間供給が減少し、敷島とマダガスカルの開発は落ち込む、
軍民生産の兼ね合いは、随分と新聞やラジオでやったので、軍も国民も理解しているはず、
一昔前は、軍と軍属の圧力で、生産比率が全く受け付けられなかったのだから利権恐るべしだ。
今では、軍部系の新聞がどれだけ騒ごうと、
洋上メタンガス発電や洋上人造石油精製プラントが重要と思っているほどだ。
国民の多くは、軍民の生産比率を自分で考えるようになり、
軍需利権がらみ昇給昇格がらみで煽ってる連中から離れ始めている。
というわけで、日本の大陸侵攻はハードルが高いはず、
それに対米では、対戦車HEATロケット弾が役に立ちそうな気がする。
実験は成功しており、秘密裏に配備していた。
そうそう、少しデフレ気味と思ったら、
おれが日銀理事を辞めた途端、日銀が紙幣量を減らそうとしていたので、圧力をかけて印刷させた。
どうも日銀は、アメリカと繋がりがあるのか、
日本の貧富格差と地域格差を広げ、日本を内戦、分離、革命か。戦争させたいらしい、
ふざけんな!
2月
大本営政府連絡会議で対独伊ソ交渉要領を決定(日ソ国交調整)
東京でタイ・仏印紛争調停会議が開催
警視庁が統制経済の複雑化に対応するため、経済保安課を経済警察部に昇格
野村駐米大使がルーズベルト大統領と初会談
堀切駐伊大使がムッソリーニ首相と初会談
大慶油田で反日暴動
情報局が各総合雑誌に執筆禁止者の名簿を内示
タイ・仏印紛争緊迫によりハノイの邦人引揚げを準備
新聞を見ると、
大慶油田で反日暴動が起きているらしい、
中国も仏印紛争で戦いながらよくやるもんだ。
誰かにお金でももらったのだろうか。
まぁ アメリカの新聞が日本資本の過酷な労働を原因とする記事を載せているから、
なんとなく、後ろで手を引いてるのが誰か見えてくるが、
日本でも中国撃つべしの声が上がっているし、
中国人留学生への乱暴も増えてると聞く、
蒋介石も95式戦車を突入させて暴動を抑えているが、効かなくなってる。
どうやら、日中戦争させたがってる人間がいるような気がする。
実のところ、石炭より大慶油田を精製した方が費用対効果がいいが、
人造石油は石炭でも不足なかった。
しかし、なんとか、国内の反中反日勢力を抑えないと、大陸侵攻は費用対効果が悪すぎる。
情報局が各総合雑誌に執筆禁止者の名簿を内示しやがったぜ、
おれ、頑張って、名簿リストの数を5分の1に減らしたよ。
フランス艦隊とドイツ艦隊が並んでドーバー海峡を北上したという報告を聞いた。
仏独は、犬猿の仲かと思いきや、反英で連携しつつあるらしい。
あと、おれのグループで作らせた国際秘密結社ショ×カーの国際支部が増えている、
まぁ なんていうの、イルミナティとか、フリーメイソンの真似事。
マジョリティのマイノリティ化ってやつ、
こういうの、企業とか、軍部がつくろうとしても上手くいかない、
組織形成が下手っぴ過ぎて、おママゴトみたいなもん (笑
秘密結社の形成が得意なのが宗教組織とか、マイノリティで、
利害の一致と同時に敵が組織を強固にするわけよ。
おれは、何人か引き抜いて指導層に付けたね。
ちなみに敵は、イルミナティとフリーメイソンね (笑
ゲーム感覚で、尾行とか情報収集とかやらせたんで、向こうも気付いて反撃してきたりで、
互いに敵愾心が形成されていくのが、なんとなく、面白かった。
因みに、イルミナティやフリーメイソンが、大恐慌を起こして、
貧富格差、地域格差、人種格差を作って、アメリカをバラバラにするか、
戦争を目論んでいると、設定すると、
愛国心の強いアメリカンボーイズは、本気で敵愾心を燃やしてくれて、
あとは、M資金を渡すだけなくらい、頑張ってくれました。
炭化タンタルの融点は3880度で、崩壊熱させた放射性物質を格納しても熔けることがなく、
その周りを耐熱セラミックで囲っている、
熱電対の発電は大掛かりなものでなく、小型の物を分散しているが、
アルファ線を発するプルトニウムは安全性が高く、軍艦に載せられるだろう。
ガンマー線をだす、ウランは、地下深くに埋めなければどうにもならないような気がする。
どちらにしてもゼーベック効果だけでなく、
縦ネルンスト効果、横ネルンスト効果、熱磁気横効果、熱磁気縦効果なども生じ、
電力に反映させている。
製造は、日本に残った朝鮮人や死刑囚にやってもらってるが、
開発が進むほど、白内障が増えていくし、皮膚癌と肺癌も増えていくようだ。
最近は、工場の規模が大きくなって人手が足りず、中国人を雇ったりもしている。
試しに乾電池程度の熱電対ユニットを軍靴に仕込み、
軍服全体に熱電対を張り巡らせて、温めさせたこともある。
どちらかというと、ラジウムやラドンが効果があるような気もする。
おれ、気分は、もう、アインシュタイン級のマッドサイエンティストだし、
倫理観が飛んじゃってるわ、
そうそう、プルトニウムを200tほど作ったら、
空母のスクリュー軸に仕込んで熱電対で回してやるつもり。
100000kwなら150000馬力くらいになるだろうし、
炭化タンタルの重量を差し引いても得な気がする。
だいたい、蒸気型原子炉って、せっかく崩壊熱で熱があるのに生かさないで、冷却するとか、
おれ、貧乏性だから真似できません、
3月
野村駐米大使とハル国務長官が日米交渉開始
日米交渉の様子が時々耳に入ってくるし、新聞でも確認できた。
日本の第一目標は、大陸資源が欲しいで、
第二目標は、市場もあれば嬉しいといった控えめなものだった。
一方、アメリカにとっての資源は、野生の犬を飼い慣らす餌付けに過ぎず、
国家産業の生殺与奪を奪うためだった。
当然、資源を持たない国が資源を自給するとか、
他国が勝ってに餌を自由にやられるのを嫌う。
そして、市場も敵国の生産力を破壊するために輸出するためもので、
当然、敵国が自ら工業力を発達させ、工業製品で自立するのを嫌う、
日米協議で、アメリカが高圧的になりやすく、
日本が腰砕けになりやすいのは、資源力と基礎工業力の差であり、
前提となる国家基盤の差だった。
1925年以降、日本の工業力が伸び、自立していくと、
アメリカが使える手札は、資源となり、
アメリカの日本に対するイライラが強まるのも、その頃になる。
アメリカの戦略目標は、日本の生殺与奪権を握って飼い犬にすることで、
日本の戦略目標は、資源を自給し独立することだった。
アメリカが遼東半島と舟山の中国返還を一方的に振って来るのだから、
政府と外務省が神経質になってる。
軍部は態度を硬化させ、アメリカと戦争する気になっている。
やれやれ、日本軍から撃たないでくれよ、マジで、
そうそう、フランスの反イギリスと、イギリスの反フランスも急速に強くなってるらしい、
どういう組み合わせで戦争する気なのかわからないが、
外資が流れ込んでマスメディアを買収し、
日本をいろんな形で戦争させようとしている。
こうなったら、反戦歌レコードと反戦映画フィルムの値段を下げよか。
そんな気がする。
アメリカ外交は、日本が大陸侵攻していないのに侵略国扱い、
フランスは植民地で殺戮しているのに日本より反発が少なく、人種差別的で面白くなかった。
「議員。電文によると、アメリカは、一段と、高圧的なようですが」
「アメリカは、そんなに戦争したいのかね」
「アメリカが日本に対し、理不尽な要求をしていると、世界各国のメディアに流さないと」
「メディアを押さえてるのは、アメリカですよ」
「全部を押さえてるわけじゃないよ」
「アメリカの口座は、凍結されているが、メキシコの口座にドル紙幣があるし」
「アメリカの秘密金庫にもドル紙幣がある」
「ゲリラ的にアメリカの対日強硬姿勢を世界やアメリカ国民に印象づけられると思うね」
新潟大工場で仕事をしていると、
あちらこちらから、報告書が届いてくる、
おれ、結構、利権持ち、
それはデザイン服や加工食品や工業機械や電子部品の特許関連にとどまらない、
どれくらい利権持ちかというと、
洋上プラットフォームや北樺太油田だけでなく、
池島炭鉱(1952年) 南大夕張炭鉱(1966年) 上北鉱山(1940年)
群馬鉄山(1944年) 遠ヶ根鉱山(1939年) 八戸鉱山(1970年)
茨戸油田(1955年) 勇払ガス田(1994年) 申川油田(1958年)
片貝ガス田(1960年) 阿賀沖油ガス田(1972年) 人形峠(1955年)
も開発している。
あと、敷島の鉱山も3ヶ所開発してる、
利権を増やすほど、原価が下がって面白くないのだが、
これくらいの利権がないと日本の国政に影響を与えるのはむつかしいし、
政争、利権抗争で負けるのは、もっと面白くないし、
戦争に負けるのは、さらに面白くない、
というわけで、資源から加工、流通、販売までルートを持ってる、
おれ、すげぇ〜
だから鉄骨鉄筋コンクリートで、工業テナントビルや農業テナントビルを増やしてる、
水飲み百姓が減っているのに、地租税を上げてるから当然の結果かもだけど、
新北方領土で穀物生産するなら建物で作るほうがよさそうだ。
害虫、雑草の侵入が少なく、労力の割に生産力が高い、
将来的に遺伝子組み換え作物の輸入を防げるかもしれない、
4月
国民学校令施行
賀川豊彦らキリスト教会代表が平和使節として渡米
ユーゴスラビアがソビエトと不可侵条約に調印
ナチス・ドイツを始めとする枢軸国がユーゴスラビアとギリシャに侵攻(ユーゴスラビア侵攻、ギリシャ・イタリア戦争)
日ソ中3国中立条約成立
ユーゴスラビアがドイツに降伏
ギリシャがドイツに降伏
囲ってる女と隠し子が何人かいる。
だって、一人は寂しいし、
彼女たちとは、子供に事業株を継がせる約束をしている。
もっとも株を手に入れても地位に繋がるかは、本人次第だ。
おれってば、企業再生なんちゃら役人で、利権がパラパラとあるんで、そういうの困らない、
男の甲斐性ってやつだ。
でも、最近、国民一人一ヶ月分配制のせいで、いい女が掴まりにくい、
抜かったぁ〜!
同じような立場の有力者に睨まれてるよ。おれ、
でもまぁ 共産党とか嫌だし。経済補償に変えられない気もするし、
格差のが多すぎると日本の権力構造を歪にしちゃうと思うんだ。
てな感じで、地方に行くと、影で、こそこそ、愛人との子供と遊んでたりする (笑
日ソ中3国中立条約成立
日本・中国・ソビエトの中立条約が成立、
蒋介石と仲良くしていたおかげで、なんとか、3国中立条約を軌道に乗せてやった。
信用できないのに?
そうだけどさ、
お互い時間稼ぎ、みたいな (笑
かもしれないけど、日本国内のバカ軍人を押さえ込まないとまずいからね。
アメリカ情報だと、
ルーズベルトが ちくしょうめぇえええええええ〜!!! って、ブチ切れたらしい (笑
5月
東京条約が締結されタイ・フランス領インドシナ紛争が終結
越南独立同盟(ベトミン)成立
ルーズベルト大統領が国家非常事態宣言を発令
日本 (101万3154万ku) + 朝鮮台湾人自治区(5万6283ku)
カムチャッカ半島、千島、樺太、
北海道、本州、四国、九州、沖縄、台湾、南洋、
朝鮮日本人自治区、
敷島(マダガスカル)58万7040ku
日本の勢力圏は、160万kuを超える大国となっていた。
とはいえ、開発にかかる紙幣流通量は、4倍を超え、新卒就労者も引っ張りだこになっていた。
特に敷島は、産業で独立させるため、
日本をもう一つインド洋につくるかのような投資が続いて、軍拡を狙う軍部と対立していた。
64000t級空母瑞鶴
全長324m×全幅74m×吃水11m
20万馬力 32kt 航続距離20000海里/18kt
25mm機銃100丁
艦上機160機
用兵の反発を押し切って建造した空母だった。
ポスト配分で戦隊を作りたがってるのだが、
過渡期の空母開発に聞く耳を持ってもいいことない、
海軍将校たちは、現存する艦艇の中で最大の軍艦のあまりの強大さに驚いてた。
というより、居住環境の良さと、高品質の部品と、異質な設計思想に動揺している。
この1隻で、機動部隊相手に戦える。
大型空母と何がいいかというと、機体を重く大きくできることで、
機体を大きくできるなら、機体性能の制約が小さくすることができた。
例えば、改造した97式陸上攻撃機を離着艦させてやったときは、流石に驚いていた。
おかげで、双発爆撃機 “銀河” の艦上機型の開発も手伝わされている。
瑞鶴に弱点があるとすれば、燃料消費の大きさだろうか、
機関は、召喚したディーゼルエンジンの劣化物で
この時代の水準にしたら最高峰の省エネ型ディーゼル機関だ。
電気推進も比較的燃料を食わないはずなのだが、
離着艦速度を作らなければならない空母の燃料消費は、意外に大きい、
蒸気カタパルトを備え付けても、燃料タンクの軽油を減らしてくれる。
アメリカが原子力空母を建造する気分がわかる。
戦争になったら泣きたくなるような消耗戦になりそうだ。
それでも、2番艦の翔鶴の建造も本決まりになっていた。
大型空母より海龍型潜水艦を量産する方がいい気もするが・・・・
完成したばかりのトランジスタコンピューターが運び込まれていく、
厳密に言うと瑞鶴は、まだ完成しておらず、作り手のハードと運用のソフトの調整が続いていた。
そうそう、一式戦闘機 雷燕 のジェット戦闘機化は、試作が進んでいる。
艦上戦闘機としても運用できるだろう。
戦闘機は、大馬力と機体の軽量化による上昇力と、
機体の強靭化による急降下の限界速度の割り振りを抜きにして語れない、
機体を強靭化するほど急降下の限界速度が増すのに、重量が増して上昇力が低下するからだ。
黎明期のジェット戦闘機はマッハを突破できないが、それは水平方向の推力の限界であって、
急降下なら容易に音速を超えられる、
しかし、機体が音速の衝撃波に耐えられないため、急降下限界速度が、最高速度と変わらない、
雷燕の急降下限界速度は、960km/hほどで、
パワステみたいなもので無理やり引き起こせるようにしている、
これは、ムスタング、Bf109、飛燕の限界速度を60km/hほど超えてるが、
急降下で逃がさないためでもある、
その分、重くなって上昇力が弱くなるが、それは、戦闘機の性能を損なわせるというより、
急降下中のムスタングを撃墜するためといえる、
仮に雷燕をジェット機化したとしても急降下の限界速度以上の速度では飛行できないだろう。
しかし、それは、黎明期のジェット戦闘機なら当然の帰結だといえる、
多少、機体を補強すれば1000km/hくらい可能かもしれないが、
機体に重量を割り振るより、レーダーに重量を割り振るべきだろう、
とはいえ、ジェットエンジンは、耐久時間が少ないのが難点で、
生産ラインに載せるのは、まだ、気が進まない、
ていうか、戦争したくないって感じだ。
でもルーズベルトは、国家非常事態とか、なんなの、いったい (笑
もう、やる気だよね。
6月
16246名のリトアニア人がソビエト当局によりシベリアなどへ強制追放( - 6月18日)
ナチス・ドイツがソビエト連邦に対して攻撃開始(バルバロッサ作戦)し、独ソ戦が始まる
フィンランドがソビエトに対して宣戦布告(継続戦争)
ハンガリーがソビエトに対して宣戦布告
チトーがパルチザンを組織し、ドイツ軍に対するゲリラ戦を開始
ドイツが日本に対して対ソ参戦を申入れるも日本は拒否
げっ 突然、ドイツ軍がソビエトに侵攻するとか。
独ソ不可侵条約は、どうした?
まぁ ソビエトもドイツが攻め込まなかったら暴動から反乱だっただろうし、
予定調和だから、全然、動じてないけど、
でもノルウェーとか、オランダとか、ベルギーとか、スルーだし。
フランスは、なぜか、ドイツ寄りだし、
イギリスは、そのまま、って、どういう国際情勢だよ (笑
おれ、ひょっとして、上手く足並みを狂わせた。
外務省
経済外交の役員の一人だからか、たまに外務省に呼ばれることがある。
生き馬の目をぬくような海千山千の国際社会にあって、
日本という国は内弁慶で、外に対しナイーブ過ぎた。
さらに悪いことに、門閥と閨閥絡みで、箱入り人事とか、年功序列人事とか・・・・
おれは、日本を自立させるための政策重視なのだが、利用できるものは利用するが、
しかし、どうも日本人の多くが何かに依存したがってる節がある、
おれは、ドラ×もん病と呼んでるが、意外に過去の時代かららしい。
そして、失敗すれば降格の査定にされてしまう減点方式、
これでは、ムラ社会の長いモノに巻かれ、事勿れに流され、何もしないことが正義だ。
しかしまぁ 積極的な人間もいれば、消極的な人間もいるわけで・・・
議員仲間たちとの会合
「フランスと経済連携協定は反対だ」
「なぜ?」
「日本は、フランスに戦艦を渡したのに。ソビエトと中国に戦艦を売った」
「戦艦とマダガスカルを交換しただけだし」
「フランスが旧式戦艦をどうしようと自由だろうが」
「ソビエトに売った戦艦3隻を沈めるのにどれだけの犠牲を出した」
「5機?」
「5機もだ」
「ドイツとイタリアもフランスとの経済協定に入るかもしれないらしいけど」
「それがどうした」
「フランスが、日本、ドイツ、イタリア寄りになってるってことだし」
「フランスは信用できない」
「信用するんじゃなくて、利用し合うんじゃないの?」
「と、とにかく、国民に示しがつかない」
「示しって・・・取り敢えず、戦艦と交換したマダガスカルは、開発できて、元は取れるよ」
「だが、脅威を受けてるじゃないか」
「大した脅威じゃないだろう」
「「「「・・・・・」」」」
「二宮議員は、どう思われます?」
『おれに振るのかよ』
「まぁ 日仏独伊が連携すると、反発する国も出てくるので」
「それを込みで大丈夫というのなら、やってもいいのでは?」
「アメリカとイギリスは、どうすると?」
「特に情報は・・・」
「日本資本の凍結や石油輸出の禁止ぐらいはしてくるかも」
「まさか。何か、心当たりがあるとか」
「アメリカが日本を邪魔に思ってるので、そこから帰結するでしょ」
「しかし・・・」
「アメリカの情報筋は、そういった動きはないと」
「情報先が騙されるかもしれませんし、逆に危険信号では?」
「大丈夫ということかもしれませんよ」
「でもまぁ アメリカは戦争したがってるから、下手なことはできないしな」
「議会勢力は?」
「フランスとの経済連携に賛成する議員が増えてるようです」
『なんか、嫌な予感、おれは慎重派しとこ・・・』
7月
英ソ相互援助協定締結
長野地震
第2次近衛内閣総辞職(松岡洋右外相更迭)
第3次近衛内閣成立(外相豊田貞次郎)
伊藤情報局総裁が「変転極まりなき国際関係に恃むは自力のみ」と土曜放送で強調
ルーズベルト米大統領、シェンノート指揮下の義勇空軍の中国配置を認可し、軍事援助を明らかにする。
日仏独伊経済連携協定
アメリカが対日・対仏・対独・対伊資産を凍結
イギリスが対日・対仏・対独・対伊資産を凍結
極東アメリカ軍をフィリピンに創設(司令官ダグラス・マッカーサー中将)
オランダが対日・対伊資産を凍結
なんで、米英蘭から資産凍結されるの?
どうして?
日ソ中3国中立条約を結んだから?
日本とソビエトと中国が極東アジアで戦争しないようにしようねって条約でしょ
ホワイ?
日仏経済協定結んだら?
フランス植民地の開発公共投資に日本・ドイツ・イタリア企業が入札するって、それだけじゃん。
フランスから資源を得やすくするための、協定なだけじゃん。
なんで?
なぜか、中国で、反日暴動が起きてるし、
日本でも世論が反中と反米が強くなってる。
どんだけ、お金が使われてるの?
ヤバいの? ヤバいの?
新聞記者が寄ってくる。
「二宮議員。アメリカの日本資産凍結をどう思われますか?」
「二宮議員。日本は、中国制裁すべきと思われますか?」
「中国制裁してもそれを理由に、アメリカの対日制裁が行われるだけだから」
「なぜ、日本が中国制裁すると、アメリカが対日制裁をするのですか?」
「悪いのは中国じゃないのですか?」
「アメリカに対し、どう、反撃されるのですか?」
「資産凍結を解除してもらうよう、アメリカを説得するつもりですよ」
「議員、なぜ、日仏経済協定を結ぶと、米英欄が日本資産を凍結するのです?」
「・・・・・」
「「「「・・・・・」」」」
「あの、二宮議員は、日仏独伊経済協定に賛成されたのでしょうか」
「別に反対も賛成もしなかったよ」
「なぜですか?」
「アメリカの日本の資産凍結は、対日制裁が目的なので」
「中国であろうと、フランスであろうと、口実なんてどうでもいいんですよ」
「では、日本の真の敵は、アメリカということですか?」
「まぁ だからといって、戦争になれば不利ですから」
「こっちから開戦の口実をアメリカに渡すべきじゃないでしょう」
「「「「・・・・・」」」」
どうやら、アメリカは、日本の口座から反ユダヤ系資本に紙幣が流れていることに我慢できなくなったらしい、
でも、そんなこと言えないよね (笑
おれ、対外資産を凍結されたけど、あまり気にしてない、
凍結された資産は、日本製の緑色の紙幣だし
凍結されたドル紙幣の300倍の緑の紙幣を刷って補填したし (笑
逆に凍結直前にほとんどの資産を反ユダヤ系口座に無利子で移動させたし、
困ってるの、アメリカの方かもね。
まぁ キレてアメリカに戦争仕掛けるより、
緑色の紙幣を作って、涼しい顔で、お茶を濁してた方がいいしね。
8月
アメリカが石油の対日輸出全面禁止を発表
大西洋憲章発表
豊田外相が日米首脳会談を要請
イギリス・ソビエト連邦がイラン進駐を開始
うげぇええええええええ!!!
やっぱし来たよ。
石油の対日輸出の全面禁止、
そんで、イギリスとソビエトがイランに進駐とか、
どんだけ、石油で日本を日干しにしたいんだよ。
でもまぁ 流れからして、次のアメリカの対日輸出全面禁止は、わかっていたことだし、
軍事費を削って削って、
新潟沖に洋上メタンガス発電プラットフォームと、
洋上人造石油精製プラットフォームを建設したのも伊達や酔狂じゃない、
あと北樺太の石油開発も増やしてるし、来年くらいからいい感じで伸ばせるだろう。
少なくとも必要とする燃料は、ソビエトや中国から購入できるし、
もっと建設すれば、十分、成長もできる。
しかし、敷島開発は、燃料不足で少しばかり落ち込むかもしれない、
まぁ あっちは、バイオ燃料が大きいが、
どちらにしても、日本から戦争仕掛けたら負けだぜ、
9月
日米首脳会談の要請を米国が拒否
御前会議にて「帝国国策遂行要領」を決定
最近、政府に呼ばれることが増えている。
資産凍結は痛いが、それは向こうの口座が使えなくなったことで取引できなくなったことね、
ドル紙幣は腐るほど印刷してやったから、まだ得してる。
というより偽札の出来が良すぎて、本物並みなのだから本物と言えるのだろうが、
問題は輸出先で、これも国民へのバラ撒きを増やせば、国内で買ってくれるはず、
しかし、資源は輸入しなければならないし、石油や鉱物資源が輸入が問題で、
反日暴動が増えている中国か、
共産主義化を画策してるソビエトから買うしかない、
そして、どちらも輸出規制をかけようかと動いている節がある。
ヤバい、ヤバい、
政府も国民も反米意識が強まっていて、戦争しようかって意識になってる。
でもまぁ 海洋調査中の海底鉱床の表を見せると、軍部を除き、少しばかり落ち着いたようだ。
開発に膨大な鉄を使うと軍部に回す鉄が減らされるからだ。
「こちらが座して、敷島開発している時、アメリカとイギリスに攻撃されたらどうするのだ?」
「いや、アメリカは民主主義国家。他国に宣戦布告するには手順を踏まなければならないはず」
「し、しかし、既に対日攻勢が行われているではないか」
「対米攻勢なら実弾を使ってないけど、日本もしてるでしょう」
「し、しかし・・・緑色の紙幣は、倫理的に日本に利することではない」
「正確には、軍に利することがない、ですな」
「「「「・・・・・」」」」
「世界中の鉱山は、ドル紙幣欲しさで資源を持ってきますし」
「他国がアメリカに追随するまで、時間がありますよ」
「なぜ、そんなにドル紙幣がある?」
「「「「・・・・」」」」 憮然
これを乗り切れたら偽札作りはやめよう。
10月
近衛首相、内閣を総辞職。
東條英機が内閣総理大臣となり、東條内閣を組閣。
「北樺太の石油採掘プラットフォーム8基に」
「天然ガス採掘プラットフォーム8基に」
「メタンガス火力発電プラットフォーム4基に」
「人造石油精製プラットフォーム4基に」
「海底採掘プラットフォーム4基」
「それと敷島と、北方新領土の開発費・・・」
東條は、海底資源開発予算の大きさに、ぶすくれていた。
まぁ おれもぶすくれてはいたが、
早い話し、民間の取り分が圧倒的に多い。
政府、官僚、財閥、国民は、不戦派と主戦派で二分している。
そして、戦争を煽るはずの朝鮮人は、ソビエト領内で奴隷生活を送っていて、
日本軍を暴走させる朝鮮人は、ひと握りしかいない、
逆に言うならカウンター情報操作で、大多数の日本人は、至って冷静な判断をしていた。
東條は我が理想より、権力の権化で調整がかりみたいなもの、
大多数の人間を味方につけるため、最大公約数的な中道にいる。
早い話し、中堅層の引き込みと、世論操作に左右される男だ。
まぁ 史実よりやや左と、歴史書に乗るかもな、
ていうか、人物評価を固定的に見るのやめないかな、
ぶっちゃけ、本人の思想信条より、支持基盤や周囲の圧力が大きいわけだし、
とはいえ、権力の支持母体が陸軍で、海軍にもいい顔しなければならないことから、
何がしかの取引材料を求めてないと、格好がつかないようだ。
「民間が取り過ぎてるぞ」
「民間の鉱物と燃料を削ったらな、軍を維持する鉱物も燃料も増やせないでしょうが」
「石油や金属は、軍でも使うじゃないですか」
「そうだとしてもだ」
「97式戦車の師団充足率は低いし」
「航空機の更新も進んでいないではないか」
「更新するには、工場を大きくしないと、あと、金属と燃料も必要ですし」
「それでも、民間分が多過ぎるのではないか」
もう、泣き言かよ。くだらねぇ男だな。おい、
「民間って・・・鉱物資源と燃料を作ってるのは民間ですよ」
「だから、国民の贅沢を禁止するとか」
「一番、贅沢してるのは、軍と、富裕層ですがね」
「ふ、富裕層はそうだが。軍は、そうでもなかろう」
「天下りさせた分の内部留保が必要なんですよ」
「つまり、総理の先輩の分」
「し、しかし、もう少しなんとかなろう」
「アメリカの対日制裁が始まってるのですよ。なんともなりませんな」
日本海
若狭湾を見渡すと、ガス燃料関連施設が増えている、
−161.5度のLNG液化メタンタンク。−45度のLPGブタン・プロパンタンクも作られていた。
沖では、メタンハイドレート燃料機関の漁船が漁をしている。
燃料のメタンハイドレート氷は、砕氷されパチンコ玉大の大きさに加工されている、
メタンは、価格が押さえられていて、日本近海の作業船なら都合がよかった。
ガス燃料機関は、幾つもの形式が研究され開発されていたが、カグツチ製が三歩くらいリードしている。
太平洋でも試掘が進んでいて、
数年後、太平洋にもメタンガス発電プラットフォームが建設が予定されているが、
台風の頻度からプラットフォームは、4倍から6倍ほどの規模になりそうで、慎重派の声が強かった。
11月
第77臨時議会召集
シンガポール沖 9700t級重巡洋艦ホーキンスが15000t級日本商船 二子山 を臨検
日本海軍
日本艦隊
64000t級空母瑞鶴 37000t級空母赤城 21000t級空母蒼龍
12000t級巡洋艦 妙高 那智 足柄 羽黒 高雄 愛宕 摩耶 鳥海
5500t級巡洋艦 球磨 多摩 北上 大井 木曾
5700t級巡洋艦 川内 神通 那珂
1680t級吹雪型駆逐艦
吹雪 白雪 初雪 深雪 叢雲 東雲 薄雲 白雲 磯波
浦波 綾波 敷波 朝霧 天霧 狭霧 夕霧
1270t級神風型駆逐艦
神風 朝風 春風 松風 旗風 追風 疾風 朝凪 夕凪
1768t級伊号第121潜水艦 第122潜水艦 伊号第123潜水艦 第124潜水艦
2300t級第61潜水艦 第162潜水艦 第164潜水艦
第156潜水艦 第157潜水艦 第159潜水艦 第60潜水艦 第63潜水艦
第153潜水艦 第154潜水艦 第155潜水艦 第158潜水艦
2330t級第165潜水艦 第166潜水艦 第67潜水艦
2440t級伊第168潜水艦 第169潜水艦 第70潜水艦 第171潜水艦 伊号第172潜水艦 第73潜水艦
2791t級伊1型潜水艦 伊1 伊2 伊3 伊4
4200t級海龍(伊9〜伊38)型潜水艦
海龍(かいりゅう) 雷龍(らいりゅう) 青龍(せいりゅう) 祥龍(しょうりゅう) 慶龍(けいりゅう)
神龍(しんりゅう) 迅龍(じんりゅう) 玄龍(げんりゅう) 大龍(たいりゅう) 白龍(はくりゅう)
剛龍(こうりゅう) 彩龍(さいりゅう) 金龍(きんりゅう) 銀龍(ぎんりゅう) 碧龍(へきりゅう)
鳳龍(ほうりゅう) 翠龍(すいりゅう) 仙龍(せんりゅう) 鋼龍(こうりゅう) 雲龍(うんりゅう)
敷島艦隊
39000t級空母加賀 9600t級空母龍驤
9000t級巡洋艦 古鷹 加古 青葉 衣笠
10000t級巡洋艦 最上 三隈 鈴谷 熊野
3230t級巡洋艦 天龍 龍田
5600t級巡洋艦 長良 五十鈴 名取 由良 鬼怒 阿武隈
2900t級巡洋艦 夕張
1680t級吹雪型駆逐艦
朧 曙 漣 潮 暁 響 雷 電
1325t級駆逐艦
睦月 如月 弥生 皐月 卯月 水無月 文月 長月 菊月 三日月 望月 夕月
1215t級駆逐艦
峯風 澤風 沖風 島風 灘風 矢風 羽風 汐風 秋風 夕風 太刀風 帆風 野風 波風 沼風
3000t級伊5型潜水艦 伊5 伊6 伊7 伊8
4200t級海龍(伊9〜伊38)型潜水艦
剣龍(けんりゅう) 刀龍(とうりゅう) 奮龍(ふんりゅう) 沃龍(ようりゅう) 嵐龍(らんりゅう)
陰龍(いんりゅう) 赤龍(せきりゅう) 黒龍(こくりゅう) 闇龍(やみりゅう) 瑞龍(ずいりゅう)
日本陸軍
日本17個師団 38t級97式戦車400両
敷島4個師団 38t級97式戦車100両 17個建設大隊
陸海航空部隊(日本/敷島)
97式戦略攻撃機連山600機(400機/200機) 96式攻撃機2000機(1600機/400機)
零戦1500機(1100機/400機) 雷燕100機(70機/30機) 96式戦闘機4000機(3000機/1000機)
97式攻撃機 1000機(600機/400機) 99式艦爆2000機(1400機/600機)
指揮連絡機1000機(600機/400機)
97式飛行艇400機(300機/100機)
旧式機、練習機、輸送機、7600機(5600機/2000機)
日本陸海軍は、戦力が日本と敷島に二分されている。
膨大な公共投資、設備投資を繰り返し、年率30パーセントの成長率を保ちつつも、
その多くは軍事でなく、経済で発揮され、敷島の開発と近代化は進んでいる。
最低限の戦力を運用できる程度の基幹産業の独立も進んでいたが、戦争を支えるほどではない、
敷島は、もっとも産業価値が高く、もっとも防衛が脆弱な頃でもあった。
マル5計画で、64000t級瑞鶴空母 翔鶴 と、4200t級海龍型潜水艦20隻の建造が決まる。
議会
友人の議員たちとお茶していた。
「二宮。イギリス海軍は、なぜ、日本商船を臨検するんだ?」
「イギリスは、中東利権を守りたいと見せかけて。日本軍と日本人を怒らせたいんじゃないかな」
「あと、アメリカと足並みを揃えさせられてる気がする」
「そんな事して、イギリスに何の得がある」
「米英の予想外に日本が力をつけているから日本人を怒らせて、軍事費を増やさせ疲弊させたいが、真相でしょう」
「どうしたら?」
「相手が怒らせたいのなら、怒らないことでしょう」
「日本を滅ぼそうとしているのは目に見えてるし。軍とマスメディアと国民の一部は怒ってますよ」
「アメリカとイギリスが痺れを切らすまで待ちましょう」
「民主主義国家が戦争するには、それらしい口実と手続きがないと無理ですから」
来月には戦争になるのだろうか、
いや、日本の石油自給率は34パーセントを超えてるし、備蓄もまだなんとかなる、
しかし、当面の石油購入先が乏しい・・・
12月
外務省は日米関係の悪化により情報収集の必要性から、情報部内に「ラヂオ室」を設置
第78臨時議会召集
フィリピン沖 9000t級アメリカ巡洋艦 ペンサコーラが、27000t級日本商船 “夏風丸” を臨検
大慶油田で暴動
台湾全島で地震。嘉義市では死傷223名、倒壊1000戸
第79議会召集
日本石炭産出5000万t + 輸入1000万t
日本の石油生産量160万t + 人造石油7基70万t / 石油消費800万t / 石油備蓄量1300万t
日本の発電生産量2490万kw
= 水力1860万kw + 火力発電460万kw + 地熱発電60万kw
+ 洋上メタンガス発電プラットフォーム 11基110万kw
マダガスカル発電 430万kw
= 水力277万kw + 火力発電153万kw
どうやら、戦争は回避できたのだろうか、
いや、日本商船の臨検や中国で暴動が起きている。
主戦派は、対中制裁と対米強硬派が台頭しているし、
不戦派は、経済自立と敷島開発を続けたがっている。
そういえば、台湾人自治区の経済が伸びている、
日本からの下請け受注を丁寧に受け、工業を育ててるようだ。
言語も日本語が多いし、反日的な動きもなく、日本の真似をしているようだ。
12月8日を過ぎた。
陸軍にしろ海軍にしろ、アメリカと戦争しようという声は、あるが大きくない、
メタンガス発電プラットフォームと、人造石油精製プラットフォームと、
国民の最低所得引き上げが功を奏しているか。
まだ我慢できる。
そういう世相を作らせていた。
軍上層部も慌てて、大国アメリカと事を構えても仕方ない、そういった気風もある。
参謀本部
独ソ戦の様子が報告書に書かれていた。
ドイツ軍の進撃は、思ったより早くない、
バルト三国、ベラルーシ、ウクライナを落としたあと、停滞している、
たぶん、フランスを信用できず、4割ほどの戦力を国内に置いてるためだろう。
ソビエト軍も精彩を欠いてるというより、朝鮮自治区の支配で極東ソビエト軍の移動が遅れているようだ。
というわけで参謀本部では、独ソ戦が膠着化するというのが大方の見方になってるらしい、
朝鮮自治区のソビエト陸海軍の増強ぶりが克明に書かれており、
次の予算折衝を有利にしよう。といった姑息なトリックが随所に盛られていた。
「なぁ 中佐。仮にアメリカとイギリスが日本に戦争を仕掛けるとしたら、いつごろになると思う?」
おれ、暇潰しにエリートしてる中佐に聞いてみた。
「そうですね・・・・」
「奇襲するなら11月から2月・・・」
「侵攻するなら、4月から・・・5月、6月・・・かな」
「な、なんで?」
「天候不良は奇襲しやすいし。暖かいと上陸作戦がしやすいでしょ」
「・・・・・」 ごくん!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
二宮勇太(13)
二宮由紀(10)
二宮翔太(7)
二宮慎治(3)
洋上メタンガス発電プラットフォーム 11基
洋上人造石油精製プラットフォーム 7基
史実 日本人総人口7221万
戦記 日本の総人口8382万 (敷島272万人)
日本49万8177ku。台湾自治区56283ku。関東州3462ku。
舟山群礁1371ku。南洋諸島2475ku。
祟明島(1225ku)。
敷島(マダガスカル)58万7040ku。
新北方領土51万2610ku
(カムチャッカ半島472300ku、北樺太40310ku、ウラジオストック500ku)
第18話 1940年 『おれ、生涯の夢は・・・』 |
第19話 1941年 『おれ、不戦したいんだけど』 |
第20話 1942年 『3・11パナマ運河爆破テロと・・・』 |