第30話 1952年 『ミクロ原子炉と、核兵器より怖いハニトラ』
資本家は、未来情報がわかると事前に投資でき、
高確率で儲けられるので、意外に面白い、
まぁ アメリカみたく自作自演でやる方法もあるけどさ、
八咫烏とかには、未来情報を利用して、利益の上がりそうな興業に投資したりしてるよ。
国内は、新興企業の乱立で、予測不能になってる、
でもまぁ 一番、新入社員を雇える産業は強いよ。
1番は、ゼネコンかな。
2番目は、自動車。
3番目は、電算部門。
4番目は、販売部門。
5番目は、公務員。
1月
穂高、夷隅
艦橋に立つと、戦前の艦艇と異なる戦略に基づいて建造された巡洋艦と思えてくる、
艦首の52口径155mm砲塔2基は、砲門が一つずつしかなく、
砲撃戦が主任務でなくなったことを示しているね。
もちろん、核砲弾が着弾すれば、
標的は、1t爆弾が命中したより酷い有様になることから、火力で劣るものでないし、
10000t級という中型艦が戦前戦中の戦艦より安心感があるのは、
レーダーとソナーが最優先で更新され、対空と対潜で優れていたからで、
人工衛星を利用した送受信システムは、索敵の優位性を高め、
その気になれば、水平線の遥か彼方の敵艦隊に大損害を与えることも可能かな。
いまは、有人ヘリ舞風1機と、無人対潜ヘリ4機の比較実験をしている、
地上に巡洋艦に似た施設を建設して、運用実験を繰り返し、
海上でも旧式巡洋艦を改装しながら運用を確認したけどさ、
本番での確認は、必須だし、
特に重要なのは、現場で使ってる将兵の生の声で、全員に感想を書かせてる、
そして、次の建造に生かさなければ、政商とはいえ、生き残れないよね、
漢口 日独伊租界地の映像がテレビに映った。
租界地は、中国貿易の窓口だったけどさ、
最近は、アメリカとイギリスも入り込んで、爆撃機を撃ち落としたから根に持ってるのか、
反日勢力が増えてるみたいだ。
日本も親日反米英教育している学校には、いろいろ援助してるし、
アメリカとイギリスも親米英反日教育する学校は、支援してる、
おかげで、中国大陸で派閥抗争が起きてるらしい、
租界は、日本教育学校、公共設備、発電施設、上下水施設があって、
街全域に電力と水を供給することで、中国人を味方につけている
アメリカ側も発電施設と上下水施設を建設する動きを見せているみたいだ。
しかも額が大きい、
たぶん、アメリカ社会資本を根こそぎ中国投資させて、
アメリカの建設会社を通じて、懐に入れるつもりなのかもしれない、
あとは、配当を受ける撮る前に戦争にでもなればいいとか、そんな感じかな、
たぶん、中国資源を高騰させる目的もあるようだ。
まったく、嫌がらせばっかりしやがって、
マスメディアが国民の意識とベクトルと、国風を変えていく、
逆に言うなら利権が我田引水に流行らせたい方向に偏らせていくわけ、
例えば、共産系なら伝統を破壊し、国民が反政府となり自堕落な方向に向かうよう仕向けるし、
資本主義系なら消費を煽る、
保守系なら既得権益と保身を図ることに血道になり、下克上を好まない、
政府なら不正腐敗を追求されないよう、
ファンタジー、恋愛、芸能、スポーツに関心を向けさせる、
そのための工作資金は、費やすだろうし、
数万から数十万の水増しをするのがマスメディアの存在価値と言える。
だからマスメディアが流行ってるといえば流行ってると思い込むし、
マスメディアが流行っていないといえば、それは流行ってないことになる、
そして、大量配信で、国民の思考を思いのままに誘導するのがマスメディアで、
そういった思考コントロールのための技術が巧みになっていく、
おれってば、そういうの嫌いだったからね、
電波は、5年更新の入札制にしたし、
ケーブルテレビ網のチャンネル数を増やしてやった。
あと、双方向電話回線から、文字通信ができるようにしたよ。
おかげで利権のうまみがないのか、中小企業や団体さんまで、入札できる時間帯が生まれる、
テレビをつけると、沖縄の那覇市が映っていた。
まだ入札されていないチャンネルや時間帯は、風景が映る、
固定されたカメラで雑多な音声も入ってくる。
ただ、街の風景を見ているだけ、
そんな映像なのだが、固定カメラ番組は、意外に視聴率を伸ばした。
あと、滝が落ちてる様子をひたすら見てるだけの映像もあるし、
海峡を行き来する船の様子を見てるだけとか、
そうそう、入札した番組は、おれの作った未来アメリカパクリ映画とか流していて、人気あるよ。
特撮技術が向上してるからさ、
日本の特撮物とか底上げされるはず、
でもなぁ ちょっと、マスメディアが多種多様すぎてね、
日本文化がコントロールが不能で、ほかの方向に行きそうな予感が・・・・
2月
タングステンとか、チタンとか、スイスイ削れるって気分がいいよね。
やっぱし、未来の削り刃は、いいよね。
政商になると、結構、予算を組みやすいし、
工作機械だけじゃなくて、オイルとか、削り刃とか、現物を投入しやすくなるし、
モドキのはずの工作機械の精度も一気に上がる、
というより、強靭な金属を同じ精度で、たくさん、削れるといったほうがいいかな。
生産は、質と数だよね。
国家が侵略の意図を失うと、
兵器・武器弾薬は、数から質の向上に移行するのが自然で、
今の日本がそれだった。
まぁ 何かを生産すると、お金が転がり込んでくる身の上としては、少々心もとないかな、
それでも全部合わせると巨額の軍資金が懐に転がり込むよ、
お金は、なにかに投資するか、
楽×天で召喚し、モドキを生産するくらいだったけど、
新たなステージに挑戦していた。
だって、未来に戻すだけじゃ面白くないし、
おれの存在価値って、なんなのって、感じでしょ
なので核開発とガス油田で得たヘリウムで、外燃機関の開発に力を入れている、
ヘリウムの気圧を高めれば高めるほどトルクが増していくためで、
電力でなく、馬力で計算できるはず、
もちろん、気圧の大きさから大型シリンダーは、困難だったものの、
小型機関でも有用な使い道があった。
そして、カグツチグループだけでなく、
数十社が外燃機関技術を会得しようと凌ぎを削っている、
あと、風力発電ね。
高緯度は、偏西風のおかげで安定してエネルギーを得やすいわけ、
そして、スターリング機関地熱発電もやんなきゃね。
あと、あと、メタンハイドレートも頑張って開発しちゃう。
3月
十勝沖地震
敷島は、リアル異世界、
バオバブの木が奇妙な風景を作り出し、
日本風の城郭神社仏閣を中心に街が広がっていく、
バオバブの木は、日本にも移設され、
逆に日本の樹木が敷島に移設させられるなど、不思議ワールドが増していた。
日本から来た品評委員が点数をつけていく、
点数が多いほど、次の予算に反映されることから・・・
第02市 鶴の恩返し街
「随分と本格的な城が完成したな」
「各師団の建設大隊が予算枠内で本気で建設しましたから」
「多少趣味が入ってるようだが・・・」
その城は、日本風というより、敷島の風土に合わせた城と言えた。
「師団長の趣味と時代背景。あと、現場監督のセンスと技量の関係でしょう」
「まぁ 街ごとに個性がある方が発展しそうだからね」
非生産的な投資と言えなくもなかったけどさ、
百人一首町にも波及させていくつもり、
移民が加速しそうな城下町になっていきそう。
敷島で30000t級コンテナ船を建造している、
僅かな期間で港湾都市を建設させ、
コンテナ船を建造できるまで敷島の地力を上げてるよ。
なんとなく未来の韓国を見てるような気もするけどさ、
住んでる人間は、日本人で、精神障害を持つ者は、ほとんどいない、
そうそう、軍艦の建造もできるよう法整備している、
あと、天皇陛下の敷島御所を建設してるよ。
4ヵ所くらい、
御所があると周辺に華族の屋敷が建設されるし、
二宮家の別邸も作ってる。
地租税は高いけど、まぁ 敷島は地租税が安いし、大きな家じゃなければ大丈夫、
4月
鳥取大火、鳥取市。焼損棟数6786棟
レユニオン島(2512ku)
ヘリで島の上空を飛ぶ、
フランスへの戦争協力で手に入れた島は、風光明媚というか絶景だった。
フランス人は、本国に帰還し、
現地民は、海外疎開地へと移送させている。
開発が進めば敷島より人気がでそう。
来月になったら新卒社員がきて、土木建設作業が始まる、
今の時代は、土木建設作業が一番、実入りがよく、
海外地開発は、大卒で国内で働くよりたくさんの賃金がもらえる、
その上、地域差分配金が入るなら、就職と同時に自立できそうだった。
信用創造で誰かに借金を押し付けて奴隷を生産し、労働力を維持しようとする資本主義のアメリカと、
紙幣を国民にバラマキ、下克上を容認して経済を回す、民主主義の日本が対立しないわけがなかった。
日本国民を保護する非関税障壁に因縁をつけるアメリカ合衆国なんだけど、
正規・不正規にかかわらず、工作を繰り返してくる、
国内需要は大きくなってるせいだけどさ、
アメリカとの貿易は、それほど、必要としなくなっている、
アメリカ国民は、民主主義を望んでおり、
アメリカ資本主義の最大の矢面に立っているのが、日本になってる感じ、
アメリカ大使員行きつけの店に盗聴器を仕掛け、対日工作を探っている、
どういう経路かわからないけどさ、
アメリカ国籍の朝鮮人が何十人も日本に入国している、
“日本人を個人主義と拝金主義者に変えて、企業人とし”
“親子、夫婦、兄弟、親族、地域の絆を破壊し、伝統を破壊させる”
“既得権と反既得権の戦いを増長させ国と国民を憎み合わせ”
“貧富と地域の格差を増長させ、保守と革新を戦わせよ”
“わかったニダ”
“あと、利権、SEX、趣味、スポーツ、芸能に関心を集めさせ”
“政治、経済、軍事、戦略に関心を持たせないよう世論を誘導しろ”
“男女同権を強めて、女を騙せ”
“メディアや宗教を使って、日本人の思考を自立させるな”
“心を奪い金を奪い。木偶の棒にさせてしまえ”
“了解したニダ”
“移民政策とグローバリズムを利用して、日本を混血社会にしてしまえ”
“そして、日ソ戦争と日中戦争で、日本と共倒れさせろ”
“嘘を付き続けろ、嘘を本当にするのだ”
“了解したニダ”
そうそう、もうひとつの悩みの種。というか、ストレスの種。中国大統領からの電話が・・・
“中国も日本みたいに工業化したいある”
「商品なら売れるよ」
“違うある。近代化したいある”
「アメリカとドイツが近代化支援してるでしょう」
“あいつら、生意気で傲慢で嫌いある”
「日本は、中国の近代化なんて、支援しないよ」
“悲しいある。日本に留学生を送りたいある”
「留学生ならアメリカとドイツに送ってるだろう」
「それに租界なら日本教育してるよ」
“租界を大きくすると国民の反発が大きくなって困るある”
「中国人は、租界の拡大で、圧政から脱出できて、喜んでるって聞くよ」
“喜ばない層もいるある”
“日本に留学生、もっと送りたいある”
「それは、難しいかな」
“日本に資源を、もっと、売るある”
「希少資源のことを言ってるなら。海底資源とか、ほかの国に当たりをつけてるし」
「値段だけなんだよね。それほど、中国にこだわってないかも」
“そんな、酷いある”
「あはははは」
“伯爵。中国美人30人は、どうあるか?”
「おーーーー!」
“みんな美人ある。ロシア人の血が混ざってるある。他も選り取りみどりある”
「おーーーー!」
“30人抜きが先か。腹上死が先か。ある。どっちでもいいある”
「おーーーー!」
“有力客家の女子高生ある。租界の日本教育学校で日本語叩き込んだある。処女ある”
「おーーーー!」
“伯爵は日本の勇者ある。当然の資格ある。客家と二宮家は血縁ある兄弟ある”
「おーーーー!」
“同胞より、血縁ある”
「おーーーー!」
“生きてて良かった天国コースある”
「おーーーー!」
『このやろう・・・歳取って、モテなくなった頃を見計らったように・・・』
『そういや、白人も、この手でやられたんだよな』
『そういや、第二次世界大戦も、この手で日本は、やられたんだよな』
『恐るべし、孫子』
『やべぇぜ、中華国民軍総参謀部第二部』
『おれ、下半身が、正直すぎる』
『ちくしょうめぇえええええええええ!!!!!』
5月
そうそう、海外地の独立運動の噂が広がっている、
官僚たちは、事実確認で右往左往しているけど、
たぶん、敵の流してるでも情報で真に受ける方が損する、
ていうか、独立したかったら独立させればいいじゃん、みたいな気分になってる、
もっとも、一世代が人口の過半数を占めていたら無理だし、
海外地の方が実入りがいいのになぜ独立するのって気もする、
そんなわけで、強襲揚陸艦の建造が強まる、
楽×天で資料があるのは、28233t級ワスプ型強襲揚陸艦だけど、設計だけでもしておくか、
まぁ おれも、ガン×ム好きだし、ちょっとは建造したいかなって、思うわけよ。
名前は、当然、天馬とか、白馬だよな。
ニュ×タイプはよ (笑
ハリアはよ (笑
そうだ。ハリアじゃなくて、Yak141を開発しようかな。カッコいいし、
二宮いきまーす!
6月
白煙を棚引かせてロケットが上昇していく、
偵察衛星の数と探知精度は、制宙権で、
制宙権は、制空権、制海権に繋がる、
軍上層部は、真珠湾や洋上航行中のアメリカ艦隊の撮影に成功して、味を占めていた。
パラオ
偵察衛星で得た情報は、宇宙基地局に集められ、
海底電線を通じてネットワーク網で閲覧出来る。
関係者は、写真の倍増をあげて拡大しながら、ワイのワイのとやることになる。
早く国民全体で閲覧可能になればいいけど、
当分は、面白くもない連中とだけの会話だな。
あー ヤダヤダ
戦後、日本の国防費は5パーセントほどにまで低下していた。
師団数21個は変わらないものの兵器数と人員の削減が続いている、
もっとも独立守備隊は増え、建設大隊は別会計で健在だった。
陸海軍航空部隊は、統廃合と飛行場の民間引渡しで200ヶ所に削減され、
基地建設費の比重が増えている、
海軍は、潜水艦が主力で、戦前戦中の艦艇は退役し、
新造巡洋艦の建造は、これからだった。
力を入れていたのが基地建設で、
直径10m×1kmほどのトンネルで山をくり抜き、内装を作って軍に引き渡している、
次の戦争が核ミサイル戦になりかねないからで、
軍の基地は、生存性から地下へ移動していく、
航空基地用は、主翼桁を稼ぐためトンネルを二つ並べて建設することもあったし、
潜水艦基地も断崖を刳り貫いて建設することが増えていた。
というより、民間に港を貸し出し、戦争になったら徴用することもあった。
日本領ウラジオストック半島は、ソビエトと北朝鮮区画を分断する楔として発展しているけど、
そういったトンネルの多い半島でも知られているよ。
日ソ政府間交易は、戦後も急増していて、
ソビエトの資源と、日本の自動車とか加工品を大量に交換してる、
石油と天然ガスのパイプラインも伸びていて、日本にとってもソビエトは重要な国になっているよ、
「ウラジオストックは、久しぶりに来たけど、街が大きくなってる」
「一番、大規模なのは、トンネル建設の方ですよ」
「戦争になれば、住人は、地下に潜って、抗戦するはずですから」
「今のところ、戦争になる可能性は少ないよ」
「まぁ こっちにその気がなくても、ソビエトしだいだけど」
「貿易が増えてるのが心配です」
「いや、互いに必要とするものが貿易で手に入ってる間は、戦争にならないと思うね」
「なるほど」
「不思議なのは、東南アジアに向かうソビエト船が増えていることでしょうか」
「ああ、あの国は、共産主義を輸出するからね」
「なるほど、危険な国だ」
「日本は、経済格差はあるが深刻なほどには広がっていないよ」
「だといいのですが・・・」
おれ、ハニトラが心配になったから、租界の日本語学校を調べたよ。
教育水準が高いから金持ち層や有力層が多い、
ガス抜きのため一般層の推薦枠もある。
古くは満州の1921年頃から、
大陸の租界全域で増えたのは、1936年頃からで、
戦中も日本教育が続いて、親子揃って、日本教育を受けてる中国人もいる、
戦後、租界の日本学校は、拡大の一途を辿り、
中国側も租界を広げるときは、必ず日本教育学校を要求し、中国側も予算を投入している、
教育の内容は、日本の学校と同じで日本教育勅語が基準になってる、
いまでは、生徒数15万を超え、租界全体が日本語圏と言ってもいいくらいで、
中国語より日本語の方が得意な生徒も多く、性格も日本人に近い、
ていうか、母子家庭も多く、日本人は昔から同じようなことを・・・って感じだけど・・・
15万って、いつの間に、でかくなった。
道理で、中国の資源と市場が大きくなってると思ったぜ、
7月
コンピューターで、戦場シミュレーションを作っていた。
分隊、小隊、中隊、大隊、連隊、旅団、師団の指揮官になって、仮想敵と戦うのだが、
日本陸軍のデーターでは、
心的外傷後ストレス障害(post traumatic stress disorder:PTSD)が上手く加味されていない、
兵士が戦場に適応するまで約10日、
兵士の戦意が高揚し、戦闘能力が最大になる期間が約20〜30日、
兵士のストレスが過剰になり戦闘能力低下する期間が約10日、
戦闘疲労が極限に達し、戦闘意欲を喪失するのが約10日、
逆算するなら、兵士が連続して戦場にいられるのが30日〜40日間で、
その後、後方の部隊と交代させ休息させる必要があった。
とはいえ、時代は移り変わり、航空機の航続距離は、伸びて攻撃圏が広がり、
火砲の射程と命中率と破壊力が向上し、戦場の縦深も広がっている、
兵士の受けるストレスは、後方でも軽減させにくいと推測できた。
「ん・・・ひょっとしたら、戦場にいられる日数は、半分以下になるかも」
「そこまで酷くないのでは?」
「兵士は、スーパーマンじゃない」
「スーパーマンであって欲しいとは、願うがね」
「被害半径で計算すると3倍から5倍で見ていいと思うます」
「最初の10日間は、ホームタウンで迎え撃って、戦いなれた後、攻守を考えるのが堅実かもしれない」
「政治家がそれを許せば、ですけどね」
「おれなら許すよ。無駄死にさせて手駒を失うのは、馬鹿げてる」」
「手駒ですか・・・」
「ふっ」
8月
軽装甲機動車 白虎
重量2340kg
全長4.84m×全幅2.16m×全高1.87m
乗員数4〜6名 or 1t
6.2L水冷V型8気筒ディーゼルエンジン 190馬力
速度125km/h(路上) 行動距離443km
ハンヴィーに似た軍用車を開発した。
初期ジープの4倍、後期ジープの2倍の重量だけど、
ハイパワーな戦闘能力を持つ車両で、
屋根に機関銃座や対戦車ロケットランチャ、対空ミサイルランチャーなど搭載できるし、
分隊の装備品を相当数載せられるからね、軍は喜んで採用したよ。
というより人員不足で、機動力が必要みたいでね、
一人当たりの武器と装備が増えていく傾向かな。
最近、議員同士の通信もネットワークが増えた。
衆議院は、抽選だから特高の秘匿情報管理がたいへんらしく、ぶつぶつ言ってる、
そうそう、ネットワーク網も構造化プログラミングが使われていて、
個別識別とパスワードで、入れる場所と、入れない場所がある、
おれってば、利権が絡んでて、入れる場所が一番多いかな。
さすがおれ、
ていうか、おれがそういう風に作らせたんだけどね。
ICからLSIの時代に移行させないとだから、体育館くらいの床いっぱいに図面を作ってる、
まぁ 古典的な方法だけど、増幅器、演算器の配線とか、いろいろわかってくる、
新卒で入社してきた社員が絶句しながら見てるけどさ、
基本的な回路を組み合わせてるだけなので、原理さえ知っていれば、後を追っていける、
しかし、社員を育てるのは、なかなか、大変だよ。
それまで蓄積した膨大なノウハウを効率よく伝えなければいけないからね、
しかも、軍機なので、事前に習得させられるのは、電気関係の原理だけになる、
社内教育は、年々長くなるし、実戦投入までの年月は長くなっていくばかり、
ぶっちゃけ、マイスター方式で特化教育しないとまずいかも、
研究位中の人造人間と、電子装置の延長線上におれの夢があるからな・・・
「伯爵」
「少将ですか」
兵器に命を預けている、軍官僚が、たまにお出ましになる。
「随分と、大掛かりになってるじゃないですか」
「この回路図は、二重三重になりますし、将来的には、もっと広くなるはずですよ」
「二宮伯爵。いったい、何を作る気ですかな」
「人造人間とか・・・ロボットとか?」
「あはははは・・・」
「最下級兵士が、ロボット兵4人に護衛されながら戦えるなら楽だと思いますよ」
「それは、いつ頃になるので?」
「200年くらい先には・・・」
「我々が生きていないことを除けば、楽しみです」
「しかし、オヤジがあなたを撃たなくてよかったシミジミと言ってましたよ」
「あはははは、怖い怖い」
「ですが、本当に国防費を3パーセントまで引き下げる気なので?」
「ええ、戦後ですし」
「・・・・・」 ため息
『邪魔すんなよな・・・』
『おれは、はやく “綾波×イ” と “長×有希” を作って中二病ゴッコしたいんだからな』 (笑
9月
マッドサイエンティストは、白衣がよく似合う、
カーボンナノチューブは、建設素材、電子装置、原子炉など、使い道が幅広い、
電子装置では、板状のIC記憶装置を製造できた。
このタイプ記憶装置の何がいいかというと、内壁とか橋梁の一部に利用できた。
カーボンナノチューブを用いたミクロ原子炉を計画中、
極細のプルトニウムを何重にも巻いたカーボンナノチューブの中に包み込む、
4つの力のうち、安定した炭素原子の電磁力(原子核・電子)と強い力(陽子・中性子)で、
不安定なプルトニウム原子の弱い力(中性子)やガンマー線を閉じ込めようとしてるけど、
中性子が他の原子核と衝突するまでの距離は長く、
空気中220m。軽水0.17cm。重水1.54cm。ウラン0.035cmもの厚みを必要とするし、
ガンマー線は鉛10cm以上を必要とする、
整然と並んだカーボンナノチューブの網の中であったとしても、
今のところ中性子線やガンマー線の封じ込めに成功していない、
成功すれば安全な崩壊熱だけを得られ、
それを動力や電力に転換できそう。
10月
いま不純異性交遊中、歳をとってもやめられないことはあるよ。
若い白人っていいよね (笑
特にアニメの、あの娘とか、あの娘とか、に似てたら最高、
おれってば、外国にも信者がいるらしい、
本当は、木馬型スパイかもしれないけどさ、男ってそういう生き物なのよ。
租借地は、国の国民の管理がいい加減で、
富豪たちがこそこそと集まって、その手の建築物を建設してるので、
意外に近代的なビルが建ち、若い娘がビルフロアのオーナーになって、混血児がいたりする。
あと、なぜか、豪華ホテルに白人の娘が住み続けていたり、
まぁ よくあることでしょ
レーザー照準を標的に固定させると、台座が移動して揺れても砲身は安定している。
あれだ。戦車が動いてるのに、気持ち悪いぐらいに砲身が動いてないやつ、
この種の火器管制機構があるのとないのでは、戦場が違う、
艦艇、車体、航空機が動いても、砲口が目標から外れないよう調整していく、
というか、兵士が一々標的を見つけて、砲塔を動かす作業が減る、
それには、照準装置と計算処理と機械の精度を結実させなければならないのだが、
原型は、戦艦の主砲発射装置の形で存在している、
光学からレーザー、赤外線、ソナーに変わり、
演算処理が真空管と歯車からコンピューターに変わり、
機械の精度が向上し、自動化と高速化が進んだだけなのだが、
時代を先取りしたような機構に軍官僚は、驚嘆というより、呆れていた。
「いつ頃、こうなるので?」
「艦艇なら、いまのICを100倍くらいにしないと」
「戦車クラスなら1000倍くらい」
「だから、工場を建てろってか」
「そうなるね」
「投資の割に戦力向上が小さいような気がするのだが」
「塵も積もれば山となる。ですよ」
千島 択捉島
洋上風力発電が回っている、
電力があると工場を動かせるので、街を作りやすい、
というより、土地が広いし、保温で有利なので、高層ビルを建設させている、
過疎地の高層ビルは、補助金がないとやってられないけど、
高層ビルを建設するほど、守備隊の生活を支える街になるし、国防に繋がる、
まぁ シミュレーションゲームのやり方ね。
戦前戦中戦後の政官財とか、格差維持とか、保身とか、我田引水が過ぎて、
オタクがやるようなシミュレーションより劣る気がする、
そういや、未来歴史だと、開戦前に創設した総力戦研究所がオタクの巣だったらしい、
まったく、狭心な利権屋は、国を滅ぼすね。
そうそう、アメリカがB52爆撃機を開発したらしい、
アメリカ本土から、日本本土爆撃できるよね。
まぁ 量産は、何年か先になりそうだけどさ、
また軍属がうるさくなりそう。
11月
カムチャツカ半島付近で、マグニチュード8.25の地震
省庁、財閥、大学は、光ファイバーで繋がれ、
個別識別とパスワードの確認後、入室できる学界サイトがあって、
学術論文用フォーマットや業務報告が存在し、掲示板もあった。
この業務報告や掲示板も記録として残され、
裁判などで先見が求められた場合は、使われるが、
基本的に学術論文が優先されるようだ。
実のところ、欧米の学術論文より進んでるのに公開されもせず、
学者仲間の間で自然と序列が作られていく原因にもなった。
掲示板の方に回ると、
電子顕微鏡は、LSI開発だけでなく、ヒトゲノム研究にも深く関わっている、
ヒトゲノム研究を進めると、個別にガンを抑制する手法も変わってくるらしい、
中央と僻地間の情報共有と、アイデアと、異説、新説が乱れ飛び、
幾つかは、実証が確認されて収束していく、
面白半分に書き込むと、
また、こいつ出やがったよ、みたいな。
なんか無視されてしまう。
自慢じゃないが、何回か、特高の人に注意されたことがある、
“と とっ とっ とっ とっ 特高なんか、全然、怖くないんだからね!”
“なにいってんですか。あなたわ”
“萌え” がわからないとか、この時代の日本学界は病んでるよな。
けしからん、
12月
霧のロンドンは、何故か物悲しいと聞く、
なんちゃって、大気汚染で4000人が死亡
ロンドンスモッグ事件は、最終的に12000人が死ぬ。
人が死ぬようなことがあると、高額でも金が動くから儲けることができる、
大気汚染で、人が死ぬと知っていたら、
ロンドンの小売店に高品質のフェイスマスクを店に並べておく、
今年から徐々に売れ行きを伸ばし、最悪の年は、さらに売れた。
公害って嫌だよね。
おれってば、水銀、ダイオキシン、PCBとか、
公害対策予算に大枚かけて行政執行させてたから、
日本の公害病被害者は、少ないはず、たぶん、
でもなぁ 利権とか言われて、あまり感謝されていない、ちょっと、損な気分、
そうそう、ソビエト空軍がTu95を飛ばした。
領空侵犯とか、スクランブルとか、ストレスが溜まりそう、
まぁ 国防軍にとっちゃ国防費増額の追い風だけどね。
やれやれ、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
二宮勇太(24) 国光(3) 修司(1)
二宮由紀(21) 和真(4) 花夏(2)
二宮翔太(18)
二宮慎治(14)
日本石炭産出10000万t
日本ガス油田300万t
日本の石油生産量700万t + 人造石油36基360万t / 石油消費2000万t / 石油備蓄量1800万t
日本の発電生産量4760万kw
= 水力2100万kw + 火力発電1800万kw + 地熱発電300万kw
+ 洋上メタンガス発電プラットフォーム 46基460万kw + 風力発電100万kw
マダガスカル発電 1207万kw
= 水力567万kw + 火力発電640万kw
譲渡地 (28035ku) 200万kw
= 水力30万kw + 火力50万kw + 太陽光熱120万kw
史実 日本人総人口8580万
戦記 日本の総人口1億908万 (敷島1100万人)
日本49万8732ku。台湾自治区56283ku。関東州3462ku。
舟山群礁1371ku。南洋諸島2475ku。
祟明島(1225ku)。
敷島(マダガスカル)59万3784ku。
新北方領土51万2610ku
(カムチャッカ半島472300ku、北樺太40310ku、ウラジオストック500ku)
フィリピン利権 (譲渡地1497ku 租借地1万4970ku)
譲渡地 ディナガット島(802.12ku) シアルガオ島(437ku) その他の島々(258ku)
租借地 サマール島(13080ku) レイテ島の一部(1890ku) - 80ku
ビルマ利権 (譲渡地3384ku 租借地3万3829ku)、
譲渡地 ラムリー島1350ku チェドバ島523ku タニンダーリ群島1511ku
租借地エーヤワディ管区3万3829ku - 125ku
マレーシア利権 (譲渡地1649ku 租借地1万6492ku)、
譲渡地シンガポール(707ku+942ku)
租借地ブルネイ近郊(1万6492ku) - 130ku
インド利権(譲渡地2万1505ku 租借地21万5057ku)、
譲渡地 アンダマン・ニコバル諸島8293kuとインドとパキスタン国境の1万3212ku。
租借地インドとパキスタン国境の21万5057ku - 1000ku
キプロス軍管区(9250ku)
マルタ軍管区(316ku)
総面積170万9192ku
第29話 1951年 『おれ、殺されるかも・・・』 |
第30話 1952年 『ミクロ原子炉と、核兵器より怖いハニトラ』 |
第31話 1953年 『おれ、未来から来て30年か・・・』 |