第35話 1957年 『生産定価1000分の1税』
なんか、年表が役に立たなくなってるよ。
困ったもんだ。
まぁ 自然災害だけでも金になるし、せいぜい、利用させてもらうとしよう。
そうそう、生産定価1000分の1税は、企業の広告費として定着しそうだ。
ほとんどの工場は、生産数印字機械を購入しているし、
あまり関係ないと思っていた部品会社も納税している。
やり方は ×××/××× という感じで増えていく、
追加生産になると ×××/×××× という感じで、分母を増やした。
あと、生産数表記のない商品は、納税していないと不審がられて困るらしい、
闇市場は、今のところ、育っていない気がする。
というより、生産数表記は、信用係数でもあるし、既得権有利に働きやすい、
だって、数字を水増ししたら生産税で損失かぶるの生産者の方だし、
今のところ、生産は、拡大基調だし、生産税は、悪くないかもしれない、
官僚もGDP(国内総生産)が大きくなるほど、懐が温まるのなら生産を応援している、
しかし、企業にしたら需要が冷え込んだとき、
生産したものが売れず、かぶる生産税は大きくなるだろう。
まぁ 広告費と割り切れば、安いのかもしれないがね。
てなわけで、これを施行させたので、おれは、大蔵大臣をやめたよ。
いやぁ 長かったね (笑
1月
呉
4200t級海龍型潜水艦は、建前上、年間6隻建造体制に落ち着いている、
耐久年数は、18年なので、定数108隻体制になっているけど、
戦中に建造した潜水艦が現役なので200隻を優に超えている。
なので、モスボールにして、戦前の潜水艦から少しずつ売ってるよ。
アメリカ海軍の対日対欧侵攻を食い止めた潜水艦だから古くても大人気かな。
海龍型潜水艦は、葉巻型X舵で、外見は変わっていない、
しかし、中身の更新が続いてるので別物になっている。
スターリング外燃機関は、年々性能とトルクが増して、動力に対する比重が高くなってる、
ひょっとして、原子力潜水艦は、いらないのではないだろうか、
そんな気がするほどだ。
最も熱源をプルトニウムにしているので、原子力潜水艦に近いかもしれないけどね、
海軍は、予備潜水艦として、2隻の追加を望んでいるらしい。
将兵は配置しないけど、
壊れたとき、戦争で損傷したとき、あるいは、増強するとき、
すぐ、乗り換えられるシステムを構築したがってる、
でもなぁ 65人くらいの人件費と、潜水艦の維持費とか、安いものだし、
潜水艦は、建造費が一番高いよ。
主要な港湾で、敷地200万㎡。建物面積100万㎡。床面積500万㎡ほどの大型工場を建設している。
これまで高層工業テナントビルを建設してきたけど、
それは、専用工場でなく、広いフロアに工作機械を並べて、部品とか製品を作れるタイプね。
今度は、専用工場。
トランジスターを使った製造ロボットと、数値制御工作機械を並べてるからさ、
未来から召喚したモノと、そう変わらないよ。
楽×天で自動車工場のシステムやノウハウのことが書いてある本を召喚したからね。
大企業の寡頭化は、あまりいいと言えないし、
幾つもの工場を有機的に連結させて、一貫生産するものだけどさ、
簡単な契約で中小零細企業を呼び込んで、
ここら辺で、カウンタックもどきとか。ポルシェもどきとか。フェラーリもどきとか。
GMC的な。SUV的な。ピックアップトラック的な。モノを作って嫌がらせしてやろうかと思ってさ。
だけど、やっぱしというか、大企業が独占しようとする。
まぁ 契約外に他社に部品を売られたりすると困るとか、
勝手に自社自動車を作られて、それが馬鹿当たりして、市場が荒らされたら、
利益減で、社員数万を維持できなくなって、工場を維持できなくなるとか、
逆らわれたら困るから人事まで支配したいとかさ、
わかるんだけどね。
だけど、寄らば大木とか老害の元だし、恐竜は滅びるし、
そういうのは、冗長分を作って調整しないと、
2月
在米闇銀行 八咫烏 からの報告が政官財ネットで公開されている、
まぁ 闇銀行の収支活動報告のようなものだ。
正直言って、一般向けのネット網とは、別回線にしたほうがいい部類の報告も多い、
これを見ているのは、守秘義務にサインしている10000人で、政官財学の共犯者で、
幾つもの考察と情報が文章として流れ、記録に残されていく、
槍玉に挙げられているのは、ハニトラ愛人問題、
一応、イニシャルだけどさ、
息子と娘も見てるんだから、勘弁してくださいな感じです。
“はあ、1日に4人とか、普通じゃねえよ。歳を考えろ”
“わかりました。自重します (笑”
“うそうそ”
“うそうそ”
“うそうそ”
“じゃ1日3人ね”
“お前が腹上死で新聞を飾るのが楽しみだ”
“おれ、彼女に激しくしないから大丈夫”
“死ぬのは、お前だよ。歳を考えろ！”
“てへっ♪”
3月
現在、アメリカ、日本、ソビエト、ドイツが世界の4強となっている、
しかし、歴史的な趨勢と、国土と、人口と、資源の関係なんだけど、
将来、中国が伸びるであろうと、推測できた。
例えば、中国の鉄の生産が、アメリカと日本を足した生産より上回る可能性は高い、
科学技術は、量が増えるほど、質に転化しやすくなる、
アメリカにすれば、そうなる前に日中戦争で共倒れさせるか、
日中が弱ったところで、片方を叩きのめすか、
最終的には、中国を滅ぼすはず、
これは、もっとも単純な戦略で、
ちょっとでも地政学や外交戦略をかじるだけでも予測がつく、
一方、日本といえば、なるほど、公共投資の生産力と所得増加の消費力で急成長している、
しかし、日本を急成長させている原料が国内に少ない、
金融も軍事も外交も資源を得るために働かなければならず、常に国家的な恐慌状態にある。
日本が安心できるとしたら、国内資源で日本の成長を確保できるようになってからだろう。
そして、日本は、太平洋とインド洋に分かれていることがボトルネックになっているし、
国際外交戦略上のケレン味でもある。
もっとも、ケレン味と言えるようになるのは、
太平洋とインド洋の日本人の人口が拮抗する頃だろう。
少なくともそうなるように計画している。
もちろん、下克上にしなければならず、成り金が既得権の市場を削り取ってる、
それでも、成長は早いほうがいいし、
我慢すべきだと思うね。
そうそう、遼東半島、南朝鮮、舟山群島に余計に発電所を建設し
資源と交換で大陸に送電している。
いざとなったら送電をやめられるし、そのほうがいいや、
4月
台湾人自治区56283k㎡
生活水準と経済力が日本に近づいていた。
日本の真似をしているのだから基本的に成長していくのは自然な流れと言える。
教育も日本教育勅語だし、
標識も日本語、言葉も日本語で、犯罪件数も日本並みに減ってる、
あとは、統合を待つばかりになっている、
その前に、ハニトラとかの戸籍を作ってしまえと、おれとか、富裕層が躍起になっている。
まぁ 愛人の子供といっても自分の子供だしね。
やっぱし、可愛いわけよ。
おれくらいになると、名前覚えきれないけどな。
いや、頑張ったんだけどね。
忙しかったし、
浮気なんてするもんじゃないね。
マジな話で、
でもさぁ 未来から来たからさ、繋がりがなくて、寂しかったんだよ。
そのへんは、わかって欲しいよね、
5月
というわけで、来年から日台統合、
台湾円が日本円と交換されると、南朝鮮まで、日本民族で埋め尽くされてしまう。
富裕層は、インチキできなくなるので、
台湾人自治区の代わりを譲渡地と租界地を使ってやろうとしている。
なんにしても日本国内で外国籍の愛人を囲い込むのはハードルが高くなってるかな。
でも、台湾人が日本人と積極的に結ばれようとしてる節もあるし、
そのへんは、なんとかなるかも、
でもね、議会とか、中央官庁とか、数パーセントは、元台湾人系になるし、
特高、軍、警察にも一定数が入り込んでくる。
例のネットにも入り込んでくるよ。
まぁ 守秘義務でサインさせるし、なんとかなるでしょう。
ていうか、ほとんど、愛人の子だから、半分とか、4分の3は、日本人だけどね。
青い空の彼方に向かって、宇宙ロケットが昇っていく、
チタンとカーボンナノチューブで軽量化を図っていて、
人工衛星の重量を増やすことができる。
ドイツは宇宙ロケット発射用洋上プラットフォームを大西洋の赤道上に建設している、
来年は、ソビエトがスプートニックを打ち上げるはず、だけど、その兆候はなさそうだ。
V2ロケット技術がないので開発が遅れてるのだろう。
アメリカは、ドイツが先と思って、対抗してる節もあるが、
日本の打ち上げも疑っているようだ。
大型の宇宙向けレーダーを建設している。
いずれ、日本の人工衛星に気づくだろう。
第二次中東戦争は、イスラエルの辛勝みたい、
どうやら、イスラエル軍のM4スーパーシャーマンと、
エジプト軍の74式戦車＆4号戦車＆T55戦車の交戦があったらしいけど、
エジプト軍は、奇襲効果の損害が大きく、戦線を立て直せなかったらしい、
それでもエジプト軍はシナイ半島の半分を守りきって、
なんとか押し返したらしい、
6月
いま、高校教育を見学している、
いいよね。自虐史観がないとさ
というか、歴史観は、多様化してる感じかな。
多様な視点、左右対称な視野、総合的な価値観などなど、複雑怪奇、
教科書選定も大変だろうなって思うわ。
ていうか、図書館に置くから自分で勉強しろって感じだ。
実験セットは評判いいよ。
体育館並みの建物は必要になるけどさ、
そうそう、学校だけは、地租税が免除されてる。
校舎もコンクリートを使わせず木製ね。
まぁ 木工利権にしてるわ、
だから、かなり広いし、大木が何本も植えられ、生徒も校庭にバラけている。
でもまぁ 子供が増えてるからさ、
ゼネコンのゴリ押しだけど、高層ビル型の学校も検討されてるよ。
おれ反対したんだけどさ、
内壁を上質の板壁にするとか、外壁も木目調にするとか、
通路に観賞植物や並木を植えるとかで、実験的に建設されそう。
そこまでやるかね。
ていうか、子供の目線から見て、おれは、どんなふうに見られてるのかね。
なんか、好意的に見てる子供もいるけど、
ちょっと敵意を持って見てる子供もいる。
おれ、長いものに巻かれて事勿れすればよかったかな。
そうすれば、恨まれることもなかっただろうに、
でもさぁ おれがいなかったら、この学校も絨毯爆撃で、燃やされていたんだけどな。
いや、もう、どうでもいいや・・・・
特高の報告
フランス領インドシナと、オランダ領インドネシアで、
現地人にショ×カーの人脈を形成している。
一応、独立勢力側だが、フランス側とオランダ側にもショ×カーの人脈を作っている。
どちらが勝つにしても、戦前戦中戦後にかけて繋がる人脈は、どうしても強くなる。
それが、小さなものであったとしても、彼らにとっては、命綱に等しいからだ。
この手は、アメリカやイギリスの情報機関が得意らしい、
まぁ 海外ネットワークの強いユダヤ資本のやり口だけどね。
いい手なので、真似してます。
彼ら現地ショ×カーの資金源となって、
事業を成功させつつタコの足みたいに人脈を広げ、機会を見つつ、
戦前戦中戦後にかけて、政治中枢に突撃をかけるのですが、
ユダヤ資本も同じことをしてるので、植民地軍側でも独立軍側でも目立つし、
敵味方巻き込んで、内部抗争というか、前哨戦になってるんですよ。
どこかのホテルで、ユダヤ系の代理人とたまたま会って、
昼食をとることになったんですけどね。
それで、おれは、こいつらと会話するときは、基本録音することにしている。
こいつら、手の平サイズのレジタル録音機なんて知らないからな。
「アメリカは、冷戦をだしにした増税。生活必需品の高騰」
「輸入拡大で、製造業を弱体化させているようですが、大丈夫なのですか？」
「軍需を中心に伸びてるので大丈夫ですよ」
「インドシナとインドネシアの共産主義革命は、恐ろしいことです」
「あれは、独立運動と民主主義なのでは？」
「いやいや、ソビエトの軍事顧問団が浸透してるので共産化でしょう」
「それより、日本の国民一人一月分配による格差是正が心配です」
「別に心配するようなことは特にないですが」
「いや、格差を是正するとインフレとモラルハザードが起こるでしょう」
「ふっ 賃金格差を広げる方がインフレになりやすいですし」
「貧富の二極化が進んで、スタグフレーションになりやすいですし」
「なにより、日本人の貯蓄率は高い」
「格差を原因にした犯罪増加のモラルハザードが起きるのであってその逆はないですよ」
「しかし、経済的な下克上が起きてるではないですか」
「新興企業が小さな賃金で、天下りの強い大企業に価格競争を挑んでるだけですよ」
「それは、経済的な下克上であって。モラルハザードではない」
「・・・・・」 ため息
「ときに、日本は核実験が少ないようですが、何か不都合なことでも？」
「核実験は、放射性物質をばら蒔くので良くないですからね」
「水素爆弾は放射性物質が少なめなはずですが」
「惑星上で核兵器を使うと、宇宙人を呼び寄せてしまう可能性があるので面白くありませんな」
「そういえば、日本は、宇宙ロケットを打ち上げてると聞きましたけど？」
「宇宙空間までロケットを打ち上げられるのか。実験してるんですよ」
「成功してるのですか？」
「いやぁ なかなか・・・」
「今度、アメリカも人工衛星追跡用レーダーを建設するんですよ」
「なるほど、アメリカは宇宙ロケット打ち上げるのですか？」
「さぁ ドイツとか、日本とか、ソビエトがロケット打ち上げてる節があるので」
「まぁ 今のところ、実験がせいぜいでしょう」
「ところで、日本の中国、ブラジル、インドの鉱山開発の成功率が異常に高いのですが、どうしてなのでしょうか」
「運がいいのでしょう」
「運ねぇ・・・・」
「そうそう、先ほど、核兵器の実験の話しですが。核実験は、儲けられますよ」
「ほぉ・・・」
「核実験と原子炉で放射能をばら蒔けば、肺癌が増えるんですよ」
「身近に癌患者が増えるじゃないですか」
「そして、テレビで、今後、二人に一人が癌になるかもしれないみたいなことを言わせるんですよ」
「それ本当ですか？」
「本当か。嘘か。なんていうのは、どうでもいいんですよ」
「早いうちに保険株を買って。ガンの増大と、放射能パニックで儲けるんですよ」
「おおーーー それは凄い。ていうか、それは、モラルハザードでは？」
「いやいや、金権支配秩序こそがモラル。それを破壊するのがモラルハザードですよ」
「な、なるほど。ぶ、文化の違いですな」
「そうそう、文化の違いです」
「国民全部の生殺与奪権を握って支配できるし、生かすも殺すも自由自在」
「お金もガッポリというか、庶民にお金を当ててはいけません」
「あはははは・・・」
『経済学者って、もう、最悪な人種だな』
「閣下も、是非やりませんか」
「いやぁ わたしは、小心者なので。そこまで残酷になれませんな」
「そうですか・・・・」
もう、なんていうか、表面的に笑い合ってましたけど
お互いの脳内は
“この悪魔野郎。反日工作ばっかしやがって、いい加減にせいよ”
“このゴイム野郎。日中戦争で死ね。日ソ戦争で死ね”
みたいな。
そんな感じでした (笑
7月
アメリカで日本の特撮とアニメが大人気になってるらしい。
まぁ 実力差だよね。
特撮とアニメを作ると同時に英語とドイツ語と中国語で翻訳してる。
北京、上海とか。租界に伸ばしたケーブルテレビとか、電波局も視聴率が凄まじいよ。
“でぇ～ おれ、首められた！”
“ざまぁ～”
“あはははは、こいつ、ついにバチが当たったぜ”
“やった♪ 神がいるのがわかりました。ありがとう神様”
“お前ら、人の不幸を。信じらんねぇ”
“誰に絞めたの？ 奥さん (笑”
“ちげぇ～よ”
“愛人か。ちょーーーメシウマ”
“ざまぁーーー”
“あはははははははは”
“８８８８８８８８８８８８８８８８８８８８８”
“８８８８８８８８８８８８８８８８８８８８８”
“８８８８８８８８８８８８８８８８８８８８８”
“違うって言ってんだろ！”
“じゃ 母親の涙を見た子供だ”
“あはははははははは”
“８８８８８８８８８８８８８８８８８８８８８”
“お化けだよ”
“お化けか （笑”
“すげぇ”
“お化けか (笑”
“いや、むしろ、今まで無事だったことが、ありえんわ”
“うんだ。うんだ。よう～ いままで生きとった。さよならじいさん”
“おまえら、酷ス”
“あはははは、こいつ、お化けに首死ねられてやんの、マジざまぁ～！”
“おまえら、おれ、一応、お前らの領袖じゃん、つめてぇやつ”
“しょうがねぇな。××のところに行って来い”
“ま、まて！”
“なに、あのテレビの、インチキ坊主”
“あー 言っちまいやがった。もっと、苦しめてやればよかったのに”
“そうそう”
“そうそう”
“まぁ おれも、こいつには、恩義あるしな”
“インチキじゃねぇよ。おれも、祓ってもらったよ”
“そ、そうなのか、じゃ 行ってくる”
“もっと、楽しみたかったな”
“だよな。一番恨まれてるやつなのにな”
“あいつ、守護霊が強かったんじゃね”
“なるほど”
8月
お盆だね。
おれ、いま、お祓いしてもらってます。
なんで、かって、いうと・・・
悪霊とか、生霊とか、ついてるとか (笑
あと、西洋の悪魔術みたいなのとかも、
もう、ヤバ過ぎます。
怖いよ。首絞められるとか、ビビりました。
まぁ しょうがないよね。
いっぱい殺したし、愛人も多過ぎ、
おれ、やり過ぎたかも
いや、眠ってる間に、愛人に絞められたんじゃないよ。
死後が怖いよ～～
お前たちも、人死と、愛人に関わるのは、ほどほどにな。
あまり理不尽や無慈悲なことすると、利権屋に祟られるし、天使だって、生霊になっちまうよ。
人生がややこしくなるし、呪い殺されそうになるし、
戦争したくないって、突っ張っした結果が地獄行きとはね。
とほほほ・・・・
カグツチに心霊研究所を作りました。
いや、怖かったからじゃないよ。
ほら、霊障とか、マジ嫌じゃん (笑
なんか、ユダヤ資本がアフリカ植民地を独立させようと画策中らしい、
それも、対立してるはずのイギリスとフランスが足並みを整えて、
いい加減おかしいと思うがね。
イギリスもフランスも、その方が金になるという流れを作ったようだ。
ていうか、金融危機と市場原理を利用して国際情勢や政策を誘導すんなよ。
紙幣を印刷して国民にばら撒けよ (笑
そこまでして格差を維持したいのかね。
敷島(マダガスカル)59万3784k㎡。
新卒社員が多いせいか、
55歳定年で、一線を退いた老人も貴重な生産経験戦力として
あるいは、消費者として重宝がられた。
土木建設が進み、大きな住処と、利便性の高い生活と、
まだ、仕事で後身に存在価値を証明できるとわかると、
余生を敷島で送ろうという者も現れる。
多くは水飲み百姓上がりだったが、次男や三男なら富裕層でも少なくなかった。
彼らの多くは、大きな住処の小さな一角に住み、
ほとんどをコミュニティに開放して人脈を構築する方を選択した。
とはいえ、アジアのガラパゴス日本から、アフリカのガラパゴス敷島に来たわけで、
経験してきたことの多くは、あまり役に立たず、
うっかりすれば、南半球の季節が逆になることさえ忘れる始末だった。
海岸
「釣れますか」
「ほれ、ここに」
大きなタライに魚が泳いでいた。
「おお、これはこれは、大物ばかり」
「釣りの腕も磨きましたから」
「しかし、これは、どうやって食べるんでしょうな」
「刺身が好きですが。怖くて焼いてばかり食ってますよ」
「確かに、妙な魚も混ざってますな」
「そうそう、刺身にできるものもありますよ。ひとつ・・・」
初老の男は、そう言うと、ナイフで魚を裁いて、刺身にしてみせた。
そして、持っていたであろう皿に乗せ、ワサビを置き、醤油とをかけた。
「一人ではあれなんで、どうぞ、どうぞ」
「おや、これはありがたい。頂きます」
「敷島は、暑いところですが、なかなか、過ごしやすくていいところだ」
「しかし、70過ぎたら日本が懐かしゅうなるかもしれん」
「そうでしょうな・・・」
「あ、ひょっとして、二宮伯爵では？」
「あはははは、息抜き中です」
「なるほど、政治は大変なようで」
「もう引退も考えてますよ」
「おや、総理大臣になられるとばかり」
「なったとしても、順送りで、さして、することもないでしょう」
「そういえば、随分と日本を改革していただきました」
「縁あって、好き勝手やらせていただきました」
「当たらず触らずで、生きていけたでしょうに、大変な思いをしなさったな」
「なんとのう日本が戦争しそうで、怖かったので」
「ええ、総理大臣や要人が何人も殺されてましたし、軍が強くなってたので、よかったですよ」
「追い詰められていた日本から、戦争を仕掛けずに・・・」
「石油の生産と備蓄が間に合ったからでしょう」
「今でも国情は変わらず、石油は、最優先ですがね」
「本当に、あなたがおられてよかった」
「そう言っていただけると、助かりますよ。嫌われていることも多いので」
「30代の頃は、あなたを嫌ってましたよ。40過ぎて変わりました」
「あはははは」
テレビを見ていた。
インド洋の赤道上、
ドイツ宇宙ロケット発射プラットフォームから宇宙ロケットが打ち上げられていく、
ドイツは、大西洋1ヶ所、インド洋1ヶ所、太平洋2ヶ所に衛星追跡用レーダーサイトを配置している、
当然、日本の宇宙ロケット打ち上げも追跡され、軌道も読まれるはず。
「ドイツもいよいよ本格的な宇宙開発か」
「大型のプラットフォームの建設と合わせると、相当な投資をしているようです」
「ドイツ帝国の土地柄、閉塞感が強いから宇宙に出たくなる気持ちもわかるね」
9月
高層ビルが建つほど、安アパートが廃れ始める。
まぁ しょうがないよね。
でも、利便性の高い都市計画が進むからさ、
そうそう、最新の高層農業用テナントビルは、凄いよ。
LED(発光ダイオード)照明が天井にあってね。
コンピューターが自動的に判断して、稲が育ちやすい環境を作ってくれる、
植えるのも自動ね。ていうか、土がいらない、
土のあるユニットもあるけど、持ち主しだいね。
機械が自動的に稲刈りして、稲穂を刈って束にしてくれるから、
肥料はいるけど最小限かな。
害虫とか、自動的に駆除してくれるから殺虫剤はいらないよ。
未来のモンサントさよなら (笑
ぶっちゃけ、左団扇というか、農産物生産超過で外国に輸出できる。
家主たちは、区画ごと売ることに合意して、ビル株を得ることが増えていく、
そのほうが収益が確実だし、相続でも有利だしね。
テレビを見ていると “日本人は働き過ぎ” という、活字が目に入る。
外資が日本の輸出攻勢と、GDPの伸び率に脅威を感じて、印象操作してるのだろう。
もっと人生に “ゆとり” をとか騒いでる。
“ゆとり教育” とか言うのも増えてるらしい、
日本は、太平洋とインド洋に分断されているし、
太平洋側は、大国のソビエト、中国、アメリカに囲まれ、地政学的に強いわけでもないし、
資源を自給自足できていない、
恐慌に陥るほどではないが、決して、楽観できないはず、
それに日本は、国民一人一月分配制度があるし、人口密度差分配制があるから、
ドロップアウトしたければ、田舎に引っ込んで余生を生きれるんだけどね。
仕事が好きな奴が勝手に働いてるんだから、好きにさせたらいいじゃん、と思うのだけど、
どうやら、ライバル企業との競争に負けたくないらしい、
経済は、史実以上に伸びてるし、
まぁ 引き際になったら、辞めて、分配率のいい田舎に引っ込んでいくことが増えている、
日本は、地震が多いせいか、やや、等脚台形型の高層ビルが人気ある。
区画整理を強行できるためか、ビル株配当が分配されるためか、
建設敷地を広く取ることもできた。
張り出しのある階は、芝生が敷かれ、並木と草花がビルを囲い、憩いの場を作っていた。
開発を後回しにされていた東京でも少しずつ高層ビルが建っていく、
そうそう、東京タワー(700m)の建設が始まってるよ。
ケーブルテレビをメインにしてるから、電波塔は、後回しにしてたけど、
まぁ 観光の目玉になるから、元は取れそうだし、
ていうか、皇居を磐梯山に引越しさせて、江戸城を復活させたし、
関東全域で、250m級の高層ビルを乱立させるからね、
ちょっと高い鉄塔(333m)じゃダメでしょみたいな。
でもまぁ 東京タワー(700m)を建てることになりました。
史実と違うのは、300m級円錐(直径300m×幅100m)型高層アミューズメントビルで周りを囲むこと、
アメリカのディズニーに負けないぞ、みたいな。
高層ビルの屋上から支柱を作って、700mのカーボンナノチューブ塔を支える、
北西から北東の日陰域は、公園にしました。
10月
65000t級空母瑞鶴
改装で最新のスターリング外燃機関を載せ替えたよ。
空母は、有視界で大砲を撃ち合うように出来てないし、設計段階で改装しやすい構造にしてる。
まぁ おれってば、将来的なことを見通していたからね。
なので、航続距離が結構伸びてるよ。
54式戦闘機 火影
自重5000kg/6000kg/12000kg
全長15m×全幅10m×全高4.2m 翼面積24m
推力2800kg2基 2200km/h 航続距離2600km
25mm機関砲 ハードポイント10 増/ミ/爆 5000kg
54式戦闘機は、冷戦ごっこを加速させたくないので、繋ぎで製造しているけど、
意外に輸出で売れている。
余裕のある機体なので、次の推力4000kg級エンジンの搭載も可能かな。
国内仕様は、少しずつチタンとカーボンナノチューブに張り替えて性能が増している。
ICもいい感じで生産しているから、ミサイルの命中率が高いよ。
いま飛ばしてるのは、電子戦機用の火影で、攻撃用兵器は、装備していない、
その代わり、ポッド型のECMとECCMで、敵のレーダーを妨害したり、
敵の妨害電波を掻い潜って、敵を索敵できたりする。
艦橋
「火影は、どうかね」
「伯爵。軽戦闘爆撃機ですが、1機で、哨戒、迎撃、攻撃、偵察のほとんどのことができます」
「素晴らしいですよ」
「あと、ヘリの舞風も素晴らしい」
「そう。大蔵大臣もやめたことだし、少しは、戦闘機開発にも時間をとってみよう」
「伯爵は、次の総理大臣になるのでは？」
「んん・・・そういう話しもあるがね」
「仮に総理になったとしても、たぶん、順送りみたいなものだし」
「もう、特にすることないと思うな」
「伯爵がしてこられたことは、昭和維新と言われてますよ」
「ふっ だといいが、後世の歴史家は、いなくても日本は、変わらなかったと思うかもしれない」
「あたしも、同じ時代を生きてきましたからね」
「伯爵が、なにか重たい空気を一掃してくださったと思いますよ」
「そうか・・・」
「ただ、インドシナとインドネシアの独立戦争に不介入なのが、賛否で割れてるようです」
「日独仏伊派と、アジア派か・・・」
「アメリカにすれば、独立戦争でどっちが勝っても美味しいし」
「日本がどっちについても片方と亀裂が入るから、美味しいだろうな」
「ええ」
「それに下手に動いて、白人世界すべてを敵に回すのは危険すぎるし。見守るしかないね」
「なるほど・・・」
11月
マッドサイエンティストは、白衣がよく似合う。
人造犬の研究を進めている
人間と違って、犬は、研究しやすい、
まぁ 非犬道的なことをしてるよ。
でもまぁ これをやらないとね。
自然と人造を繋ぐ部分で上手くいかないわけ、
成功すれば、人間にも応用できるけど、
DNT的には、チンパンジーの方が近いかな。
まぁ 4本足の方がバランスをとりやすい、
巨大なスパーコンピューターに繋げられた人造犬は、
ヨタヨタとぎこちなく、障害物を避けて歩いていた。
もっともICの16ビット級スーパーコンピュータより、
おれの持ってる64ビット級パソコンのスペックが上だけどね、
つうか、おれ、未来のこと知ってるのに、伸びねぇなぁ
でもまぁ 軍機だけど、カグツチ社が電子関係のスタンダードになってるよ。
そして、他財閥が連合して、別タイプのコンピューターを作ろうとしている。
まぁ おれ、排他的なの嫌いだから他財閥の技研に情報公開してるし、
互換性だけは、合わせてもらってるけどさ、
新しく建設した県立体育館で、愛人たちが組手している。
租界では、日本教育の体育と、部活で中国拳法をやることがあるらしい、
小学校から高校までやってるとしても、結構な時間になるのか、意外に強くてビックリ、
そうそう、租界経由で日本でも中国拳法が伝わってる。
租界で日中拳法大会とかも行われてるよ。
あと、中国拳法に触発されたのか、中国拳法の道場が増えて、
幾つかの新流派が育ってるらしい。
12月
アメリカの非利権系企業団が日本に来ている。
まぁ 闇銀行八咫烏が世話してる親日企業なんだけどね。
彼らは、FRBが紙幣を印刷せず、海外投資を促進させてることに危機感を覚えている。
戦争景気による社会資本と、日本が風船爆弾で、ばら撒いた紙幣で、
アメリカの好景気は、しばらく持ち堪えられるかもしれない、
しかし、紙幣を印刷しなければ自動的に紙幣が吸い上げられ、紙幣が降りてくることはなく、
フードクーポンをで食い繋ぐ国民が続出するし、
大多数の企業もジリ貧であることに違いない、
アメリカが紙幣を作るとしたら、日本、ドイツ、ソビエトの経済成長が続き、
利権を強化するより、金をばら撒き、アメリカの国力を強化しなければならないと思うしかない、
それか、非ユダヤ系がFRBを乗っ取るかだ。
さて、資本主義経済は、誰かが借金をしないと紙幣が作られない、
それは、海に半分沈んだプラミッドに似ている、
分水量より上で安楽な生活を送れる少数の利権者と
分水量より下で負債生活を強いられる大多数の国民の関係だ。
日本は、国民一人一月分配制で、無償で国民に均一に紙幣をばら蒔き、
人口密度差別分配制で、平均密度より低い地域は、10段階で紙幣をばら蒔いていた。
日本のピラミッドは、海抜ゼロの上に立ち、
よほどの失態をしない限り、飢えることはない、
ユダヤ金融システムは過去のものになっていた。
しかし、寄らば政官財天下り利権の人たちは少なくなく、
格差を広げようと画策している。
自分を殺して祖国と同胞を守ろうとした特攻隊もいれば、
同胞と国益を売ってまで、保身利権を守ろうとする利権屋がいる。
戦前も戦中も戦後も、器になる組織を変えながら存続している。
おれってば、数兆円の紙幣を隠し持ってるとか言われてるけどさ、
一応、格差を是正する目的だよ。
いや、紙幣は、楽×天で、消したんだけどね、
まぁ 言わないし、
言っても、信じてくれる人は少ないけどさ。
しかし、アメリカの方は、かなり重症なようだ。
ユダヤ資本は、アメリカ国民に儲け話しで詐欺金融商品を掴ませ、潰す気でいる、
これは常套手段で、大船に乗った気でいると、殺される。
生き残るのは、沈む船から、そそくさと金を持ち逃げしたユダヤ資本だけ、
実のところ、この手で、欧米の非ユダヤ系民族資本はほとんどが潰されている。
未来の世襲馬鹿資本家もコテンパンに騙されてたっけ、
マジ笑っちまうわ、
まぁ ユダヤ人の儲け話しには、乗るな。
それが鉄則と言えるだろう。
てなわけで、代表たちと話していると “偽札” の話しになるのだけど、
いや、もう経済制裁とか、戦争にならない限り、印刷できないようになってるから (笑
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二宮勇太（29） 国光(8) 修司(6) 瞳(3)
二宮由紀（26） 和真(9) 花夏（7) 瞬(3)
二宮翔太(23) 直美(2)
二宮慎治（19）
日本石炭産出6000万t
日本ガス油田800万t
日本の石油生産量1300万t ＋ 人造石油70基700万t / 石油消費8000万t / 石油備蓄量6000万t
日本の発電生産量6900万kw
＝ 水力2100万kw ＋ 火力発電2800万kw ＋ 地熱発電700万kw
＋ 洋上メタンガス発電プラットフォーム 90基900万kw ＋ 風力発電400万kw
敷島(マダガスカル)発電 1667万kw
＝ 水力567万kw ＋ 火力発電1100万kw
譲渡地 (28035k㎡） 630万kw
＝ 水力30万kw ＋ 火力400万kw ＋ 太陽光熱200万kw
史実 日本人総人口9092万
戦記 日本の総人口1億2644万 (インド洋・敷島1900万人）
日本49万8732k㎡。台湾自治区56283k㎡。関東州3462k㎡。
舟山群礁1371k㎡。南洋諸島2475k㎡。
祟明島(1225k㎡)。
敷島(マダガスカル)59万3784k㎡。
新北方領土51万2610k㎡
(カムチャッカ半島472300k㎡、北樺太40310k㎡、ウラジオストック500k㎡)
フィリピン利権 （譲渡地1497k㎡ 租借地1万4970k㎡）
譲渡地 ディナガット島(802.12k㎡) シアルガオ島(437k㎡) その他の島々(258k㎡)
租借地 サマール島(13080k㎡) レイテ島の一部(1890k㎡) - 300k㎡
ビルマ利権 (譲渡地3384k㎡ 租借地3万3829k㎡)、
譲渡地 ラムリー島1350k㎡ チェドバ島523k㎡ タニンダーリ群島1511k㎡
租借地エーヤワディ管区3万3829k㎡ - 700k㎡
マレーシア利権 （譲渡地1649k㎡ 租借地1万6492k㎡）、
譲渡地シンガポール(707k㎡＋942k㎡)
租借地ブルネイ近郊(1万6492k㎡) - 680k㎡
インド利権(譲渡地2万1505k㎡ 租借地21万5057k㎡)、
譲渡地 アンダマン・ニコバル諸島8293k㎡とインドとパキスタン国境の1万3212k㎡。
租借地インドとパキスタン国境の21万5057k㎡ - 3000k㎡
キプロス軍管区(9250k㎡)
マルタ軍管区(316k㎡)
総面積170万9192k㎡
10000t級穂高型巡洋艦
穂高、夷隅、吾妻、黒姫。八雲、浅間、姫神、
| 第34話 1956年 『マスメディア洗脳時代と、ネットの黎明』 |
| 第35話 1957年 『生産定価1000分の1税』 |
| 第36話 1958年 『おれ、総理大臣になった』 |
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