月夜裏 野々香 小説の部屋

 

召喚系火葬戦記 『とある価格と魔術の』

 

 

 第37話 1959年 『おれ、封建社会で助かった』

 総人口1億4000万超え、人口の増え方。累計が半端ない、

 ハコモノの高層ビルを建設しても足りなくなる。

 こういう時、省庁に対して細かい調整ができる総理大臣は、悪くない、

 敷島、譲渡地、カムチャッカ半島の土木建設が進めば、人口分布を上手く誘導できるし、

 地域過疎差分配率を利用し、民間活力を過疎地へ移動させていくこともできる、

 

 

 1月

 敷島(マダガスカル)59万3784ku。

 日本が寒かったから、敷島に来たけど赤道に近くて暑すぎた。

 そうそう、敷島も人口2000万人の大台に乗ったし、

 移民も加速がつくかもしれない、人口の自然増もあるし、

 古い地層は地盤が固いから箱モノ高層ビルを建設していくつもり、

 ハコモノって言っても文化モノは少ないから、生産力があるよ。

 でも水がネックかな。

 人間は、水がないと生きていけない、

 飲料水はともかく、淡水プラントを作らないと、農業用、工業用が圧倒的に足りない、

 

 

 そうそう、ヘリは便利だね。

 最高峰のマルムクトル山(2876m)は、北にあって赤道に近いけどさ、寒いよ。

 一応、レーダーサイトを建設するつもり、

 場所柄、仮想敵がないし、まだ必要はないと思ったけどさ、

 軍事力があると、国民が安心できるというのも移民条件だからね。

 回収とかいつになるんだろうって感じで、無理してるけどさ、

 あっちこっちに利権を作ってる。

 おかげで、要衝要衝に私生児がいるよ。

 利権やら株やら配当金があるし、

 株といっても、未来の株式市場とは全く違って、変動は違うし、

 実力相応な株価というか、安定成長している会社ほど、配当金が低い、

 それでいて、リスクがあるから定期預金より、金利がいいくらい、

 そして、金利は、物価より、ちょっと、いいくらい、

 一般人より収入で恵まれてるけどさ、

 あと、私生児たちの自助能力な。

 

 

 カッチ湿地

 港湾や中洲を浚渫し、砂州を造成し、整地し、

 太陽光熱発電所を建設し、

 上下水道と通信網と送電網と地下鉄網を整備して、

 基幹産業を起こして、高層ビルを建設しているよ。

 水上都市みたくするつもりだけど、いつになるやら、

 パキスタンとインドが仲が悪くて心配・・・・

 日傘をさして、開発状況を見てるとさ、

 港湾に97式戦車が降ろされている、

 国内向けは月産24両。

 戦争中に比べると、滅茶苦茶減ってる。

 まぁ 1個師団定数150両で、21個師団だと3150両だし、

 独立守備隊で使う分を合わせて4200両になるから16年周期で一巡って感じかな

 古い車両8000両を輸出しているから、もう二巡してる。

 見かけはほとんど変わっていないけど、中身が別物、

 新しくなるほど防弾が増してるし、

 レーダーとか、ICとか使ってるから火器管制が優れてるよ。

 キャタピラとか滅茶苦茶静か、ていうか、エンジンの音があまりしない、

 赤道域に近い場所に配備した戦車は、

 遮熱用ガラス繊維で覆われてるから、微妙に大きく見える、

 でもなぁ 日本って戦車戦になる可能性は低いし、ヘリの性能が向上するからさ、

 戦車定数を減らして、ヘリを増やそうかと思ってる、

 

 

 

 2月

 猪苗代遷都が進んでいる。

 地下鉄網、通信網、上下水道網、送電網は、最新でセンスのいいもの使ってるよ。

 総理官邸も、まぁまぁ かなりいい、

 来年は、遷都宣言だよ。

 それが終わると、おれも総理大臣を辞めちゃう。

 まぁ 順送りだからさ、長くやってると嫌われるわけ、

 おれも、やりたいことやっちゃったからね。

 歳相応に調整役だよ。

 因みに勇太(31)は、軍情報部ね。35歳になったらカグツチの役員になるよ。

 翔太(25)は、大学を卒業すると、下請け会社のアルバイトから軍に入隊している。

 慎治(21)は、大学に通いながら、下請け会社のアルバイトね。

 アルバイトなのに閨閥と政略結婚できるのが凄いよね。

 でも、この時代、学生結婚は、珍しくないよ。

 分配金とアルバイトを足すと貯金に足りなくても生活できる。

 というよりアルバイトしてると、卒業と同時に正社員になってくれって言われる、

 まぁ 財閥は大学を卒業すると、特高か、軍隊にいって人脈を繋ぎながら、家業を継ぐか、

 政治家や官僚になっていくルートらしい、

 アルバイトは、平均的な日本人がどういうものか実感させるためで、古い閨閥の知恵らしい、

 

 

 

 ソウルに来ると、日本、台湾が混ざったような感じで活気があった。

 むしろ、アレンジが進んでる日本より、古い日本みたいな感じ、

 朝鮮人の不法入国に業を煮やしたからだろう。

 ソビエト領との国境は、中立地帯と、長城が作られている、

 ソビエト領の朝鮮人は、収容所に入れられて、仕事を割り当てられているらしい、

 いつの間に、って思ったけど、何かの養成所というか生産所というか、訓練所らしい、

 アメリカに輸出されることもあるらしい、

 いったいどういうことになってるんだろうな。

 

 

 

 

 3月

 千島列島を白雪が覆っている。

 日本社会は、戦前の封建的なしがらみと、閨閥学閥を中心とした利権構造と、

 教育勅語を色濃く残したコミュニティを形成している、

 清濁混在で表裏一体な気もするが、醜悪な部分を薄れさせた気がする。

 アメリカ的な合理性、品質管理、工程管理は、必要で、

 そのへんは、邪魔連中を排斥して、矯正しなければならないと思う、

 早い話し、新卒者ほど、合理的な思想が馴染みやすく、

 未来の建設会社に近い建設力と、

 どこか、宮大工的な技巧も使われていた。

 土木建設機械が陸揚げすると、開発が始まる、

 水源があって、風力発電と地熱発電に見込みがあって、

 地盤がしっかりしているのなら、高層ビルを建設することもできた。

 コンピューター解析が進むほど建設工学が洗練され、

 軽量強靭な新素材が多用されるほど、建設規模が大きくなっていく、

 ノウハウが蓄積されるほどシステム化が進み、

 機械化が進むほど一人当たりの労力が低下し、仕事量が大きく、納期が縮まった。

 高層ビルの一角に陣取って見下ろすと、

 “あ、人がゴミのようだ” みたいな表現をしたくなるけどね、

 未来を知る情報。神懸かりなRTフィールド。打出の小槌的な競争力。

 その三つを利用し、いまの権威と、利権まで上り詰めたことを思い出す、

 歳をとると、蓄積された思い出が走馬灯のように思い出されるし、

 記憶の断片が、自分自身を形作ってる気になった。

 小さな島の開発予想模型が作られている。

 税収の財政投資と、金融分配の繰り返しで、

 公共投資と設備投資は、拡大する。

 利権の箱モノは、半分以上が国民に分配されるし、

 開発予定通り進めば、この島も100万都市が生まれる。

 もし、海外投資がうまいからといって、社会資本を国外に持ち出せば、それだけ、

 貧富の格差や地域の各差が広がるし、妬みや嫉妬や犯罪が強くなり、

 公共投資や社会資本の足を引っ張るだろう。

 もっとも、資源が対価なら仕方がないがね。

 「アメリカの代理人が到着しました」

 「そう、通してくれ・・・」 ため息

 アメリカが日本の構造改革がどうのこうの言ってくる。

 ええ・・と・・・投資の自由化だっけ、

 ユダヤ資本は、日本に投資して利権を奪い、

 日本資本にアメリカに投資させ、為替差損と自作自演の事故と事件で損をさせ奪う、

 日本がアメリカに輸出している自動車にも難癖をつけてるようだけど、

 日本車の性能がいいからであって、別にアメリカに売らなくても良くなってきている、

 ちなみに、日本企業のアメリカ進出もさせない、

 構造改革しなきゃならんのは、

 ユダヤマイノリティ支配の多民族国家アメリカであって、日本じゃなかろうと思うのだが、

 資本主義をやめて、民主主義に戻すと、

 ユダヤ謀略謀殺虐殺史が明るみなって困るのだろうか、

 アメリカ国内に引き籠ってりゃいいものを格差を広げすぎて民衆が怖いのか、

 強迫観念で避難地を欲してるのか、何かと日本に浸透しようとしていた。

 このまま、日本の国力が増していくのが面白くないのだろう。

 

  

 年1回は、防空演習みたいなことをする自治体が多い、

 というか、させている。

 防空サイレンを鳴らすと、軍隊と警察が市民を誘導し、

 シェルターや退避トンネルに誘導する。

 基本、公共施設は、シェルター付きが多い、

 高層ビルとかは、周辺に地下シェルターを作ってることが多いかな。

 だいたい、1時間くらいで解除されるけど、

 サボってる違反者は、罰金が取れるので、軍隊も警察も真剣に探すよ。

 そうそう、高層ビルに耐熱耐撃カプセルを置いてるところもあるよ。

 無線機とか救難信号とか発信できるし、水と食料とか、あって、何日か、生きていける。

 ていうか、高層ビルは、不燃性で、燃えないようにできてるけどね。

 

 

 4月

 台湾併合後、中国側の誘いが激しい、

 ていうか、日本教育してるんだからさ、普通なら近代化してるはずだろう。

 頭が悪くて仕事を作れないのならさ、

 国民に金をばら撒いて仕事させりゃいいじゃないか

 利権にしがみついてるんじゃねぇよ・・・

 “二宮総理。中国に投資するある”

 「気が進まない」

 “絶対に儲かるある”

 “愛人をたくさん用意したある”

 「もう、おれも年をとったから愛人いらないかな」

 “今度の娘は、凄いある。史上最強の萌え娘ある”

 「も、萌え・・・・」

 “萌え娘ある”

 「・・・いかん、いかん、いかん、やっぱし、駄目だ」

 “でも、まわりの日本政官財も結構、愛人欲しがってるある”

 「まぁ それは、私財の許す限りだね」

 “公金を使うある。別枠で生活保護ある”

 「それはダメだろう」

 “バレないようにやればいいある”

 「無理。無理」

 “残念ある”

 「それより、アメリカとイギリスの中国投資が増えてるって聞いたけど」

 “アメリカの資本家は、避難所を欲しがってるある。租界を欲しがってるある”

 「利権を守るために、市民を蔑ろにしていたら、殺すか殺されるかになってしまうだろうに」

 “それでも、利権を守るある。いざという時は、日本にも避難場所が欲しいある”

 「それが祟明島?」

 “そうある。祟明島はまだ日本領ある。暴動が押し寄せても日本領なら平気ある”

 「いや、もう知らんけど」

 “冷たいある!”

 「わかった、わかった。君たちが祟明島に非難するような事態になったら支援だけはするよ」

 “それでこそ、日中友好ある”

 「・・・・・」 ため息

 

 

 

 ウォータージェット推進の実験艇が就航していた。

 模型サイズで、もっとも成績の良かった数種が、人の乗るサイズで運用され、

 実用可能になったら艦船で使われる。

 この艇は船底に穴が開けれ、スクリューで水流を作って船尾から放出する。

 船尾の排水口は、可動式で、舵が必要なかった。

 港湾を見下ろす、食堂は、そこそこ広く、学生たちのアルバイトで回している、

 店を大きくしても従業員が雇えないことが多いようだ。

 「船体価格はともかく、ウォータージェット推進は悪くなさそうだ」

 「総理。仕事は、いいのですか」

 「硬いことを言うな」

 「海運国の船は国家の大事だ。小さな実験でも気になるよ」

 「元々は、総理のアイデアですからね」

 「育てるのは、おまえたちの代になるかもな」

 そう、一緒に食事をしているのは、家族だ。

 妻は、むくれてる。

 いくら出世しても浮気はいかんよ。浮気は・・・

 って反省してしまうね。

 「やれないことはないですが、既得権がうるさそうだ」

 「質の変化より、安楽に量の増大を望むのが利権保守だからね」

 「しかし、時代の流れに逆らっていたら他国に遅れを取る」

 「後進国に負けたら大恥と思っていい。特に中国は信用するな」

 「おや、総理。中国とは、とても親密だと思っていましたが」

 「資源が欲しいだけだ。あとまぁ 市場もあればいいが」

 「あと、見た目は、日本人と変わらないからな。人民浸透戦術に警戒しろ」

 「確かに・・本当に、警戒したいですね」

 「本当に・・・」

 「「「「・・・・・」」」」 しーーーーん

 ごほん!

 「ですが、鉄鋼の嫌がらせは、大きいようです」

 「製鉄と製炭は、国家の二大基幹産業になるよ」

 「世界最大の鉱山を押さえてる人の言葉とは思えませんね」

 「このまま、鉄鋼なら利益は、倍でしょうに」

 「おれは、世界最大のカーボンナノチューブ工場のオーナーでもある」

 「それ以前に、利益は、国力増大と自給自足に注ぎ込まないと、他国に負けると、すべてを失うぞ」

 「アメリカの友人は、いい人のようですが」

 「インドシナやインドネシアを状況を数字じゃなく、映像で見るといい」

 「おまえの友人が、あの謀略、謀殺、虐殺と無縁じゃないことぐらいわかるだろう」

 「ええ、まぁ」

 「連中はA社とB社を争ってるように見せかけ。B社を勝たせうように見せかけながら株を買わせ」

 「A社を勝たせるくらいのことはする」

 「あまりにも大規模にやるから、騙された方も気づかない」

 「言いくるまれてB社の株なんて買わされたら、殺されるぞ」

 「アメリカの友人より、アメリカで差別された日本人の話しを信用すべきだな」

 「彼らは、右手で握手して、左手にナイフを隠していると思ったほうがいい」

 「そうでしょうか?」

 「おまえ、親戚連中の命令で、下請けで働かされただろう」

 「命令したのは、お父さんですよ」

 「閨閥のしきたりらしい」

 「だが、下っ端でカモにされた気分は面白くあるまい」

 「ええ、確かに」

 「それを忘れなければいい」

 「ライバルを殺せば、利益は倍になる」

 「日本の工業を潰せば、利益を上げられるのは、ドイツとアメリカなのはわかるな」

 「国内で努力して積み重ねた地盤を大切にすればいい、裏切られても国内だ」

 「外国では、丸損にしかならない」

 「はい」

 「目先の利益を追ってばかりでは、大成せんよ」

 「国内のライバルを増やして多少割損しても、国の自立を大きくしたほうがいい」

 「特にカーボンナノチューブは、炭素で、ありふれた資源だ」

 「日本を自立させるなら、メタンハイドレートと並んで、基幹産業の二枚看板になるだろう」

 「わかりました」

 「次の実験は、いつだ」

 「次の試作は、3日後です」

 「水流を増やすため船底に溝を作ったタイプになります」

 「3日後か・・・」

 「お父様は、お忙しいようで」

 娘の目は冷ややかだ。

 「あはははは、一応、総理大臣だから・・・」

 「敵ばかり作って。忙しくなるだけでしょうに」

 「理想を追っているだけで、好きで敵を作ってるわけじゃないよ」

 「現実を壊して、理想を追うなんて」

 「事勿れも悪くはないが、そういうのは、日本の自給率を増やしてからにしたいだけだ」

 「それより、由紀。閨閥先で、嫌なことでもあったのか」

 「ええ・・・わたしの嫁ぎ先は、金融が強かったですもの」

 「まぁ お互い様だろう」

 「それに高血圧で脳卒中と、低血圧で壊疽を合併するような国は、国として終わっとる」

 「利権が国家の癌になることは、あるからな」

 「カグツチも、ですか」

 「カグツチもだ」

 「他国が類似品を開発したら、早々に情報公開して、自由競争に移行させる」

 「いつまでも独占していてもいいことはない」

 「カグツチが、日本の癌になったら、どうするおつもりで」

 「人事するか。解体するよりないな」

 「まぁ 大きくなり過ぎてるし、総合商社でまとめて、分割するよりないがね」

 「アメリカは銀行が中心にしてるようですが」

 「銀行を中心にすると、損得勘定ばかりで、長期プロジェクトができなくなる」

 「銀行を中心にしてはいかん」

 「はい」

 奇行激しく、最低な浮気オヤジでも、

 この時代の親父は、最低限の権威を保つことができた。

 戦前を色濃く残した封建的な日本社会に か ん し ゃ (笑

 

 

 

 5月

 インドシナとインドネシアの独立軍の反撃が大きくなってる、

 聞いた話しだと、独立軍がフランス軍やオランダ軍の駐屯地を制圧して、

 97式戦車とか武器弾薬を奪ったりとかね。

 本当に奪ったのかな。

 本当は、奪わせたんじゃないかなって思ってる。

 どういうことかというと、武器を渡して “撃ってこい” “殺してやる” みたいな。

 こんな、面倒なことをするのはさ、

 軍隊でも、非武装の相手は殺しにくいのよ。

 逆に相手が武器を手にしていたら殺しやすいわけ、

 ドサクサに民間人も殺せるしね。

 だいたい、非武装な民間人を殺しまくった兵士が帰還してきたらモラルハザードで怖いからね、

 敵を強くしてしまうのは、仕方がないというか。当然といえば当然、みたいな、

 ていうか、日本で軍事教練した現地独立部隊も潜入させてるし、頑張ってるよ。

 そうしないと、どっちが勝っても日本の発言力がなくなる。

 そう考えると、軍民容赦なく殺戮できる朝鮮軍は、使い勝手のいい駒なんだろうな。

 

 

 “某国々の日本民族奴隷化さくせん”

 欧米・ソビエト・中国の対日謀略作戦を政治経済外交文化軍事など、

 多方面から考察したアニメを作ったよ。

 のらくろをリメイクして使わせてもらったけどね。

 こういうの作っておけばさ、

 少しは、国民も警戒心を持つだろう。

 

 

 

 6月

 警察は、法の番人で内患を担当してるだけどさ、

 法外な局が影のよう付き纏っていて、外患と対峙している。

 なんのことかというと、特高だよ。

 おれも結構、やんちゃしてるけどさ、

 今のところ、プラスとマイナスでプラスが大きいのか、許容範囲内らしい、

 つか、日本、敷島、譲渡地とか、特高の組織を拡大して装備を増やしてる。

 予算増やすと揉み手で近付いてくるし。

 予算を減らすと噛み付いてくるのが、官僚と利権族の特徴な。

 そんなんで、社会資本が目減りして、皺寄せで国民が貧乏になっちゃうとか、

 そういう関係を、わかってくれると、いいけどね、

 真面目な公務員もいるけどさ、マジでクズなやつもいるからさ、人材を入れ替えたいわ、

 総理大臣になると視点が変わるからさ、そういうのがよくわかるわけ、

 特高用にヘリを配備することになったよ。

 因みに特高が扱うのは、外国籍の人で、

 日本籍の人は、警察が担当する。

 この住み分けで、愛人たちの監視は、特高から警察に所管が移ったみたい、

 あと、特高が気に入って、時々様子を見に来るのが、人造犬ね。

 まだ、研究中だけど、

 

 

 

 はぁ はぁ はぁ はぁ はぁ はぁ

 はぁ はぁ はぁ はぁ はぁ はぁ

 あぅ〜〜〜〜〜

 年甲斐もなく頑張って果てました。

 毎日のことだけどさ (笑

 若い娘っていいよね。

 愛人たちは、目的の日本籍を得たので、最近、ちょっと冷たい、

 なんか。惰性、みたいな。

 もっと若い男と結婚して幸せになりたいって感じ、

 おれのハーレムも、ここまでなのかね、

 でも、神通力が残っていて、二宮の血統にいたい娘もいるよ。

 なんと言ってもさ、おれ、老いても勇者だから、

 勇者のご落胤が欲しい、みたいな。

 長男、次男、三男には、血統図を二宮閥の遺産のひとつとして残していくつもり、

 異母兄弟だけど仲良くな。みたいな (笑

 

 

 

 インド洋 ドイツ宇宙ロケット発射プラットフォーム

 今回はギャラリーが多かった。

 初の有人宇宙ロケットだったからだ。

 10000t級巡洋艦 浅間

 ドイツ人と会食

 「日本は、まだ、有人宇宙ロケットを打ち上げないのですか?」

 ドイツは、東欧の掃討戦と、

 宇宙ロケット発射用プラットフォーム建設に年月を取られて、

 日本に宇宙ロケット打ち上げで負けていたのが、悔しかったらしい、

 これから有人宇宙ロケット打ち上げるので、誇らしげに自慢している。

 「今のところ、有人でなくてもいいと考えられてまして。成功をお祈りしてますよ」

 「成功させてみせますよ。必ずね」

 日本海軍も巡洋艦を派遣して、打ち上げの様子を確認させていた。

 巨大な宇宙ロケットが打ち上げられると、エイムラー少佐の乗る有人ロケットは低周回軌道に乗り、

 3時間ほど飛行した後、突入カプセルは再突入し、インド洋に着水し、

 ドイツの大型飛行艇に救助された。

 

 

 

 7月 

  58式 空中巡洋艦 富嶽

   自重3万6000kg / 最大20万0000kg

   全長46m×全幅48m×全高10m  翼面積400u

   推力6000kg6基  時速1100km/h  航続力20000km

 58式空中巡洋艦 富嶽 が飛び立っていく、

 まだ、テスト飛行中で、実戦配備じゃないけどね。

 この機体が、戦後の新日本海軍、空中巡洋艦隊の中核になるよ。

 でかいけど、カーボンナノチューブだから値段が凄い高い、

 でも作れば作るほど工場の建設費を回収するからカーボンナノチューブの値段も安くなる。

 たぶん、製鉄所の建設は頭打ち、

 これからは、秘密の製炭所の地下工場建設が増えていくよ。

 でも外国人観光客が増えてるからさ、特に朝鮮人系の新聞記者。

 いつまで隠し通せるかな。

 

 

 パラオ

 宇宙ロケットが白煙を曳きながら昇っていく

 観客は多いが、守秘義務はサインさせられてるし、箝口令も敷かれてる。

 記録は、取られてるが公開されていない、

 毎年、静止軌道やら低周回軌道に偵察衛星を1基打ち上げ、

 地表の様子を監視している。

 パラオには、軍部と特高と警察が支局を作って、撮った写真を睨んでいる。

 その後、資源帯を探すための財閥系の会合に写真が回される。

 まぁ 話し合って、どこが買って開発するとか、検討しているけど、

 資源メジャーで、モノを作っても強いのカグツチだけだから、調整役が多い、

 そうそう、インド洋だとセーシャルに宇宙ロケット基地を建設している。

 インド洋のイギリス領はすべて放棄させて、日本が統治しているよ。

 

 

 

 8月  

 マッドサイエンティストは白衣がよく似合う。

 いま、浦賀水道に海底トンネルを掘ってるよ。

 10kmくらいだからたいしたことないよ。

 東京湾環状線(170km)を作りたかっただけ、

 あと、豊予海峡トンネル、

 明石海峡トンネル。鳴門海峡トンネル。友ヶ島水道トンネル。

 伊良湖水道トンネルも建設するよ。

 建設費は大きいけどさ、

 国債消したばっかりだから大丈夫。

 

 

 新聞を読むとたまに戦時中のことを書いる記事を見つける、

 事実に基づいていて、いい記事なのだろう。

 しかし、記事の下に痔の薬とか。ペットフードとか。の広告があって、

 妙なサブリミナル効果を狙った配置がある。

 ほとんどの日本人は、気にしないみたいだけど、

 おれは、未来から来てるから、その手のサブリミナル効果とか知ってるし、

 その対象が子供とか頭の悪い相手なのも知っている。

 まぁ 日本人に愛国心を軽んじさせたりとか、あるのだろう。

 数十年も積み重ねたら一世代だし、

 精神的に腐らせることができるのかもしれない、

 特高は、左翼系が国権を貶める工作に敏感に反応するけど、

 この種のサブリミナル工作は、無害と思って、お目溢しすることが多いようだ。

 試しに調べさせたら、

 朝鮮人記者で、アメリカの記事を持ってきたついでに編集を手伝ったらしい、

 あと、議員とかにも接触して、交流してる節もあるようだ。

 別に犯罪に関わってはいないけど、

 日本の化学コンビナートを調べてる節があるようだ。

 電子部品とか、新素材とか、なにか感づいたのかね。

 心当たりが多過ぎて、わからん、

 「こいつ、どうします?」

 「軍機に近づいたら、適当な冤罪をでっち上げて、国外に退去させてやれ」

 「はい」

 

 

 9月   

 在米闇金の八咫烏報告、

 相変わらす、FRBは金融を絞って、対外投資で資本を国外に持ち出し

 日独製品を購入してますね。

 これやると、貧富の格差が広がるんですけど、

 まだ、戦争でばら撒いた賃金とか、

 日本が風船爆弾でばら撒いた紙幣で潤ってるみたい、

 ユダヤ資本は、対外政策より、国内支配に忙しいのかも、

 単純な話し、金融支配を考えなければ、幾らでも公共投資ができるし、

 幾らでも貧富の格差を縮められる、

 新陳代謝の激しい下克上経済なら、幾らでも人材を発掘できた。

 しかし、同族経営で金融利権を守ろうとすると、

 次第に支配権を拡大していかなければ気が済まなくなるらしい、

 

 

 いま、高級料亭で利害関係者と食事中だよ。

 いいよね。高級料亭。美味しいし、

 萌え喫茶の次に好きだね。

 ていうか、萌え喫茶開店の野望は、まだ達成してないよ。

 こいつら利権保守との調整が進めば改革は、軌道に乗るよ。

 おれは、反対派族議員の領袖に写真を見せた。

 みるみるうちに真っ青になっていく、

 Hな写真?

 違いますって、そんな、暴露合戦になるような、野暮なことはしません (笑

 「まさか・・・」

 「八咫烏が、アメリカで手に入れたものでね」

 「整形手術した朝鮮の女性のようですね」

 「処女膜だって、手術で戻せるそうですよ」

 「こ、こんな・・・」

 「子供は、整形前の母親に似ますよ。きっと・・・」

 「・・・・・」 がっくり

 『ちゃ〜〜んす』 

 おれ、一気に畳み掛けました (笑

 こいつの愛人ってさ、

 美人過ぎて性格が強そうな女だったから、おかしいと思ったんだよね。

 

 

 10月   

 瑞鶴型空母の代艦というか、

 10万t級大型空母の建造だけど、単胴、双胴、三胴で荒れてるよ、

 カーボンナノチューブが多いと三胴有利で、

 鉄鋼が多いと単胴有利になる。

 双胴はあまり人気ないみたいだ。

 それとは別にウォータージェット推進型の船体も検討課題になってる。

 実証試験は進んでるし、先延ばしするほうが得な気がしてるよ。

 もっと、国内の基盤整備したいし、

 空母は、あまり必要無さそうな気もするけどさ、

 でも軍部が欲しがるからしょうがないよね。

 まぁ その前にカーボンナノチューブの工場を増やすべきだろう。

 みたいな交渉事になってる。

 カーボンナノチューブとかだと軽量だから吃水を上げられるし、

 吃水が上がると転覆が怖いから横幅を広くできるから、飛行甲板を大きくできるし、

 入港できる港が増やせるわけ、

 あと、嵩張るけどさ、モジュール機構だと、改装が用意になるよ。

 

 

 11月   

 議会を押さえたので、来年の遷都と同時に、政治機構を変えていくよ。

 貴族院  427人/総面積170万9192ku  (1人/4000ku)

 衆議院  561人/総人口1億4031万    (1人/25万人)

 貴族院  皇族議員、華族議員、勅任議員、多額納税者議員とか、既得利権と繋がりの強い保守勢力ね。

 衆議院  4年任期で、25万人から25歳〜60歳を1人抽選するよ。90パーセントの確率で一般人。

 そうそう、インド洋・敷島の敷島自治議会も同じ方法で選出するから、

 実質(2人/4000ku)(2人/25万人)になるよ。

 衆議院は人口が増えるほど、議席が増えていくけど、議場の限界は1500人くらいかな。

 単純計算すると3億7500万人だけど、

 いまの人口増加率で逆算すると、遠からずだよ。

 たぶん、1人/30万人に移行することになるだろうね。

 民主主義は薄まるけど、議場の制限はリアルだし、

 こればっかりは、しょうがないよね。

 

 

 12月  

   54式戦闘機 火影

    乗員 1人 / 2人

    自重5000kg/6000kg/12000kg

    全長15m×全幅10m×全高4.2m  翼面積24m

    推力2800kg  2200km/h  航続距離2600km

    25mm機関砲  ハードポイント10  増/ミ/爆 5000kg

 

  F4ファントムU

   乗員2名

   空虚重量13757kg / 運用時重量18825kg / 最大着陸重量16706kg

   全長19.20m×翼幅11.71m×全高5.02m  翼面積49.2u

   ターボジェットエンジン    ドライ 5253kg× 2基   /  アフターバーナー 7962kg2基  

   最大速度2370km/h  航続距離2600km 

   固定兵装20mm ガトリング砲 ×1 (弾数639発)

   最大搭載量7258kg

 

 アメリカがF4戦闘機を飛ばすようになって、何となく、緊張状態が増してくる。

 火影は、チタン、カーボンナノチューブ、光ファイバーの比重が大きく、

 IC電子装置を組み込んだ火器管制が可能で、

 CCV技術、フライ・バイ・ワイヤ、推力偏向ノズルなど、初期技術が組み込まれている、

 そして、半島の向こう側は、ソビエトがMiG21を配備していた。

  MiG21バラライカ

   全長13.46m×翼幅7.15m×全高4.71m  翼面積23u

   空虚重量4819kg  通常離陸重量6850kg

   ターボジェット推力5740kg  最高速度2125km/h  航続距離1580km

   武装 30 mm機関砲×2基  K13空対空ミサイル2基

 やや旧式に見えても、基地が近く、一番、油断できない

 中国は、日本製雷燕が主力だったけど、

 いまは、アメリカ製、ソビエト製、ドイツ製を節操なく買っている。

 

 

 

 

 “風が、吹きはじめたようだ”

 なんちゃって、

 おれ、オタク&中二病だから、何となく呟いて見たかったけ、

 来年は、二宮総理大臣の最大の山場、猪苗代遷都 (笑

 

 

 

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 二宮勇太(31)  国光(10)  修司(8)  瞳(5)

 二宮由紀(28)  和真(11)  花夏(9)  瞬(5)

 二宮翔太(25)   直美(4)  総彦(1)

 二宮慎治(21)  義矢(1)

 

 

 日本石炭産出5000万t

 日本ガス油田1200万t

 日本の石油生産量1700万t + 人造石油100基1000万t / 石油消費12000万t / 石油備蓄量8000万t

 日本の発電生産量8220万kw

   = 水力2100万kw + 火力発電3500万kw +  地熱発電860万kw

      +  洋上メタンガス発電プラットフォーム 120基1200万kw  +  風力発電560万kw

 

 

 敷島(マダガスカル)発電  1867万kw

   = 水力567万kw + 火力発電1300万kw 

 

 譲渡地 (28035ku) 830万kw

   = 水力30万kw + 火力600万kw + 太陽光熱200万kw

 

  

  史実 日本人総人口9264万

  戦記 日本の総人口1億4031万  (インド洋・敷島2200万人)

 

 

 

 

 日本55万5015ku。関東州3462ku。

 舟山群礁1371ku。南洋諸島2475ku。

 祟明島(1225ku)。

 敷島(マダガスカル)59万3784ku。

 新北方領土51万2610ku

    (カムチャッカ半島472300ku、北樺太40310ku、ウラジオストック500ku)

 フィリピン利権 (譲渡地1497ku 租借地1万4970ku)

   譲渡地 ディナガット島(802.12ku) シアルガオ島(437ku) その他の島々(258ku)

   租借地 サマール島(13080ku) レイテ島の一部(1890ku) - 360ku

 ビルマ利権 (譲渡地3384ku 租借地3万3829ku)、

   譲渡地 ラムリー島1350ku チェドバ島523ku タニンダーリ群島1511ku

   租借地エーヤワディ管区3万3829ku - 800ku

 マレーシア利権 (譲渡地1649ku 租借地1万6492ku)、

   譲渡地シンガポール(707ku+942ku)

   租借地ブルネイ近郊(1万6492ku) - 780ku

 インド利権(譲渡地2万1505ku 租借地21万5057ku)、

   譲渡地 アンダマン・ニコバル諸島8293kuとインドとパキスタン国境の1万3212ku。

   租借地インドとパキスタン国境の21万5057ku - 3500ku

 キプロス軍管区(9250ku)

 マルタ軍管区(316ku)

 総面積170万9192ku

 

  10000t級穂高型巡洋艦

   穂高、夷隅、吾妻、黒姫。八雲、浅間、姫神、蔵王。

   入笠、

 

 

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第36話 1958年 『おれ、総理大臣になった』
第37話 1959年 『おれ、封建社会で助かった』
第38話 1960年 『おれ、猪苗代遷都した』