月夜裏 野々香 小説の部屋

    

天ぼた系 火葬戦記 『神火風』

 

 第05話 1949年 『悪魔教 VS 死神教』 

 

 サンフランシスコ港

 広島の天光正教と長崎の聖炎主教。二つの教団が港に降り立った。

 アメリカのマスコミの注目を浴びたのか、集まっていた。

 『戦後、間もないというのに日本宗教の布教活動がよく認められたな』

 『戦争末期に原因不明で150万以上が死んでるからね・・・』

 「あのぉ アメリカ布教の目的はなんでしょうか?」

 「我々は原爆エネルギーの半分を死神に代えて、アメリカに送り返しました」

 ざわざわ ざわざわ ざわざわ ざわざわ ざわざわ ざわざわ

 「戦争が終わったので、殺すことをやめてもらいましたが」

 「彼ら死神は目的もなく存在してるだけなのです」

 「我々は、彼らが悪いことをしないよう鎮伏しにきたのです」

 ざわざわ ざわざわ ざわざわ ざわざわ ざわざわ ざわざわ

 「原爆は莫大なエネルギーのはず」

 「果たしてそのようなことが普通の人間にできるものなのでしょうか」

 「我々は、結界に侵入した恨みや憎しみを返す、呪詛返しの技があります」

 「通常兵器に対し無力でした」

 「ですが次元にまで影響を与える原爆は違ったようです」

 「にわかには、信じられませんが・・・」

 「アメリカ国防省に聞いてみるべきでしょう」

 「原爆エネルギーの大きさの割に人的被害が小さいこと」

 「そして、日本の被爆者の回復の速さと。原因不明で亡くなったアメリカ軍人の急増」

 「アメリカとソビエトで300万人以上がなくなってるはず」

 「「「「・・・・・」」」」

 「ひょっとして、軍人の死因と放射能は関係あるのでは?」

 「「「「「・・・・・」」」」」

 「あと、敗北寸前の日本軍がアメリカ軍とソビエト軍を押し返し、占領地を広げたこと」

 「何か、疑うようなところがありますか?」

 「「「「「・・・・・」」」」」

 「我々にはキリスト教があるのですよ」

 「キリスト教を否定するものではありません」

 「放浪する高エネルギー体である死神を鎮伏しにきただけなのですから」

 「いま高エネルギーと言いましたが、なぜ、死神に人格的なものがあるのです?」

 「アメリカのキリスト教が日本に送った呪詛の正体はウリエルとサリエルのようです」

 「呪詛返しで名前を変えて送り返しました」

 「本当の名前は鎮伏で必要なので教えられませんが。公けには、ウランとプルトと呼んでます」

 「では、新たに出現した死神は、元々 キリスト教が呪詛で送ったもので」

 「呪詛返しした死神は、キリスト教を否定するものではないと」

 「「はい」」

 「二つの宗教は似てますが、どういう関係なのです?」

 「広島の賀茂家と長崎の安倍家は、元々宗教でなく、陰陽師の家系で、呪詛を生業にしてきた一族です」

 「ですがあまりにも災厄が大きく、不確定なエネルギーが大きいため宗教という形で鎮伏しにきたのです」

 「それはあなたがただけで行なえるものなのですか?」

 「彼らは消えません、ただ、いるだけなので、我々だけでは手に負えません」

 「アメリカ人に入信していただき、手伝っていただけると助かります」

 「「「「・・・・」」」」 

 

 

 

 

 天光正教サンフランシスコ教会

 閉鎖された教会が天光正教に買われ、

 水曜日に礼拝が行われる。

 教義の内容は死神に目をつけられない項目が並んでいた。

 反対派から死神教と呼ばれながらも、

 死神に殺されては困ると思った富裕層が天光正教と聖炎主教に入信し、

 他にも後ろめたい人間は入信する。

 陰陽師が壇上に立つと拙い英語で話し始める。

 マスコミが集まって放送し、

 協会に入り込んだCIAが用心深く、監視していた。

 陰陽師の司会者が親指と中指を合わせて

 “長寿と繁栄を”

 突き出すと、

 ““““長寿と繁栄を””””

 信者たちが応えた。

 CIAとFBIたち

 『幹部は、日本の特高が入り込んでるよな』

 『まぁ 入り込んでるだろう』

 『日本で裏は、とってきたんだろうな』

 『生憎、旧友は口を閉ざしてるし、政治力はない』

 『ちっ』

 『まぁ 資料はあらかた集めてきたが、辻褄は合ってるような気がする』

 『日本人が本気でやると卒がないからな』

 『しかし、献金が収入の20分の1はリーズナブルだな』

 『それは、一つだからだろう。二つ合わせれば10分の1でキリスト教と同じになる』

 『兄弟宗教か。よく考えたもんだ』

 『しかも、サリエルとウリエルを呪詛返ししたとなっていては、キリスト教も無碍に否定しにくいか』

 『今のところ、教義内容に反米的なものはなさそうだ』

 『ウランとプルトの死神棚に毎日一回水をやるだけで。ほとんどが健康管理だろうが』

 『まぁ 死神教に入って早死したら格好がつかないってだけだろう』

 『例のやつは連れてきたか?』

 『病院から連れてきた。もうすぐ動くはずだ・・・』

 陰陽師の講話中、

 一人の白人が胸の黒ずんだ腫瘍を手で押さえ、苦しみ出した。 

 マスコミは注目し、信者たちは、遠巻きになっていく、

 講話中の陰陽師はため息混じりに、救急車を呼ぶように指示し、

 苦しむ信者に近づいて、腫瘍に手をかざす。

 腫瘍は少しずつ薄くなり小さくなっていく光景が全米のテレビに映されてしまう。

 「病気の原因の半分は健康管理を怠ったこと」

 「半分は呪詛によるもののようです」

 「完全に送り返すと、相手が死んでしまうので、この辺でいいでしょう」

 「た、頼む、治せるなら完全に直してくれ」

 「誰に頼まれたか教えてください。そうすれば直してあげられなくもない」

 「・・・・・・・」

 「では、救急車を呼びましたので、あとは病院で治すと良いでしょう」

 「CIAだ。CIAのキシリア刑事に頼まれた」

 ざわざわ ざわざわ ざわざわ ざわざわ ざわざわ ざわざわ

 「CIAに初日に騒ぎを起こして、我々の妨害をしろと?」

 「そうだ。CIAに金ももらった」

 男は、胸のポケットから札束をだした。

 「全部、寄付する」

 「献金は20分の1で結構ですよ」

 陰陽師の幹部を3人ほど呼ぶと手を腫瘍に近づけた。

 腫瘍が薄れ小さくなって、消えていく、

 「直りました」

 「「「「「「おぉおおおお〜!!!!」」」」」」

 全米に放送された映像はセンセーションを起こし、

 二つの死神教は一気に信者を増やした。

 

 

 CIA

 「何やってんだ。このバカ共が」

 「いや、まさか本当に治癒能力があるなんて思わないじゃないですか」

 「お前はクビだ」

 「命令したのは局長じゃないですか」

 「うるさい! 口の硬い人間を雇わなかったお前の人選ミスだ」

 「本物の病人なんですから、治癒なんてやられたら誰だって!」

 「とにかくお前はクビだ」

 「ひどい!」

 「出て行け!!」

 

 

 

 

 ロサンゼルス

 聖炎主教が閉鎖された教会を買うと、火曜日に礼拝を行う。

 身の安全を図りたいのか、関心を持ったのか、住民たちが集まってくる。

 礼拝が終わると住民たちが引き上げ、

 日本人たちはくつろいだ。

 テーブルの上には札束の山が作られていた。

 「やれやれ、宗教っていうのは意外に金になるんだな」

 「話してる内容は大したことしてないがな」

 「辻褄が合ってたら内容が乏しくても信じ易いだろう」

 「少しは還元しないと気が退ける」

 「そうだな。なんか、全員が得られるような公益性の高いものは・・・」

 「それより利権と組んだ方が得なのでは?」

 「そうだけど、利権と組むと最終的にハザール人が得するような気もするしな」

 「それは言える」

 アメリカの格差社会は大きかった。

 大金持ちの献金の一部の半分を信者に還元するだけで平均的な信者の献金の数倍に達した。

 入信すると得をすると思うとアメリカ人の入信は増え、

 還元率は下がったものの

 お金持ちが一人入るだけで、還元率が上がるといった現象が繰り返された。

 「なぜ日本人は献金の一部を還元するのです?」

 「もっと、アメリカの利権と組んだほうがいいのでは?」

 「一部を分配してるだけですし。信者の働きで死神を押さえてるようなものですから」

 「何もしなければ、死神は人を殺すかもしれないと」

 「人を殺す力を持つエネルギー体がブラブラとその辺にいるのですよ」

 「彼らと良好な関係を築く方がいいでしょう・・・・あなたがたもね」

 「「「「・・・・・」」」」 キョロキョロ キョロキョロ 

 

 

 

 

 

 中国

 日本は中国12軍閥を共闘し、12軍閥が中国人を支配していた。

 12軍閥の正体は、客家と呼ばれる人たちだった。

 上海

 日本・12客家会議(本ユダヤ会議)

 「日本は落ち着きを取り戻しつつあるようだ」

 「日本は負けそうだったのに、大躍進ある。羨ましいある」

 「例の死神騒ぎでハザール人たちは、大人しくなってるようだ」

 「死神の正体を知りたいある」

 「あれは怖いよ。本当に死ぬから」

 「原因は核兵器あるか?」

 「かもしれないが、本当は知らない」

 「広島と長崎は組織的に連携してるあるか」

 「広島と長崎は海軍が強かったですからな組織的な下地はあるし」

 「独自のネットワークを持ってるようですな」

 「“原爆を落とされた人々の世界平和を望む会” あるか」

 「それが総本部ではある」

 「ただの被災者のグループなのにあるか?」

 「そう思って手を出した連中は死んだな」

 「殺された?」

 「死神に証拠がない」

 「陰陽師が作った宗教はなにあるか?」

 「そもそも陰陽師自体が変ある。知らないある」

 「あれも広長閥のプロパガンダだからな」

 「広長閥は、新しい選民あるか」

 「かもしれないが、被災者で生き残った者の多くは本ユダヤの系譜でもある。主流ではないが」

 「たしかに新広島閥、新長崎閥は、見知った人間がいる」

 「だからややこしいし、爆心地から外に向かって、ある種、力を持つ者が広がってる」

 「じゃ 核兵器は、そういう副作用が存在するあるか」

 「だから、わからないと」

 「わからないのが一番、困るある」

 「だから我々も困ってる」

 「彼らの勢力は?」

 「広島閥10万。長崎閥10万ほどだ」

 「組織内の力関係は?」

 「上位者が子供の場合もあるし。我々が知ってる門閥やキャリアシステムとは違うようだ」

 「数千人が中心のようだが、死神の能力差かもしれない」

 「実態を掴みたいある」

 「下手に関わると死ぬかもしれない」

 「「「「・・・・・・」」」」

 

 

 爆撃の痕跡激しい造船所で復興と並んで、戦艦ニューメキシコの解体が行われていた。

 「いい戦艦なのに、惜しいな」

 「軍艦があっても維持費がかさむらしいから」

 「戦艦は、長門、ミズーリ、キングジョージ五世だけが記念艦になるらしい。残りは順番に解体」

 「戦艦がないと、なんか、不安だ」

 「アメリカ人とロシア人は、軍艦以上に日本の死神を恐れてる」

 「それに、あの連中も軍艦が無い方が頼りにされるから軍事費を押さえ気味らしい」

 「ムカつく連中だ」

 「そうはいっても日本人の大半は軍人気質を見限ってる」

 「軍人気質というより、国権と組織力を嵩にした気質と思うがな」

 「虎の威を借りた狐か」

 「広長閥は逆に狐の皮をかぶった虎だと思うね」

 「それに軍縮と再建需要は絡んでるし」

 「敗北寸前から巻き返した広長閥に恩義を感じてる日本人は多いし、民需政策も支持されてる」

 「今のところはだろう」

 「例の分配は10000円に落ち着いたのか」

 「まぁ 物価上昇が激しくてね」

 「まぁ それで、組合、左翼、部落、犯罪の大半を片付けてしまったことは大きいし、長く支持されそうだ」

 「しかし、軍艦解体業のあとは、商船を建造するくらいだから面白みがない」

 「どうせ、機材がボロボロだから建造は後回しになりそうだけど・・・」

 “小学校で、不発弾が見つかったぞ!”

 「「「「・・・・・」」」」

 「やれやれ」

 「作業中止。一旦、避難してくれ」

 

 

 ソビエト軍が千島を攻撃した時、悪夢のような死病で戦力を失い、

 日本軍が上陸する前に住民の9割が死病によって命を落としていた。

 もはや、戦闘らしい戦闘にもならず、カムチャッカ半島は日本軍に占領され、

 日ソ講和条約によって、日本の領有が決まると、残留ロシア人は本国へ帰還してしまう。

 日本人の移民は細々だったものの、

 資源を求めての開拓が行われ、そのための設備投資も進められていた。

 北凍(ペトロパブロフスクカムチャッキー)港

 「全身打撲で瀕死の人間が家を10倍に広げて、どうするの? って気もするが」

 「ふっ 本当は、即時入院療養しなければならんのだがな」

 「まぁ 長い目で見れば未開地は大きい方がいい」

 「しかし、凍港か、不便なものだ」

 「千島から線路を敷ければ大きいと思うな」

 「しかし、半島から外満州にかけて開発しなければならない」

 「その上、カムチャッカ半島やアラスカ州もとなると・・・」

 「なんにしても敗北寸前だった国がここまででかくなるとはね」

 「勢いで取っちまったって感じかな」

 「勢いか・・・ 一番やっちゃいけないことだとは思うが広長閥は、それだけの力はあったよ」

 「まだ余力があるのか?」

 「日本と半島に5千人。外満州に5千人。カムチャッカとアラスカに5千人。中国に5千人」

 「2万人でギリギリ押さえられるらしい」

 「少ないな」

 「上位者と、中位者は、本当に一騎当千だからね」

 

 

 宗教が禁止されたソビエトに天光正教と聖炎主教が解禁され、

 モスクワで日本の宗教が根付きつつあった。

 クレムリン カザコフ館

 「日本人がチタで提供した協会に入りました」

 「そうか」

 「本当によかったので?」

 「我々全員が死神を恐れている。君も死にたくなかろう」

 「まぁ そうですが」

 「教理以上に反ソ行動はしないと言ってるし」

 「アメリカで特異な能力を確認している。事実なら何らかの力になるだろう」

 「それに、これはある種の焦土作戦だ」

 「連中を引き込んで疲弊させれば何らかのものが得られるかもしれない」

 「我々が死ななければですな」

 「そうだな・・・」

 

 

 

 

 チタ

 真っ白な峯雲が転々と青い空に浮かんでいた。

 大自然が地平まで広がる大地に、人工建造物の小さな集落だった。

 ロシア人は他者に対し粗野な側面と、打ち解けると人懐っこい側面があった。

 兄弟宗教が教会経営を始めるとロシア人が恐る恐る集まり、

 礼拝堂の半分ほどが埋まった。

 KGBの人たち

 『教理の内容は、ほぼ、アメリカと同じですな』

 『なんか、つまらんというか、毒っぽいところがない』

 『やることは、一日に一度、ロウソクに火をつけて、死神に水を捧げるだけか』

 『内容のほとんどは健康管理のようですな』

 『なんで、健康にこだわってる』

 『死神教に入信して早死されたら洒落にならないだけなのだろう』

 『統計して長生きなら説得力があるという、それだけ』

 『しかし、酒が1日250ml以下ではな、ロシア人は誰も入らないのではないのか』

 『そうだな』

 『しかし、宗教がいつ反共組織に化けるかわからないし、警戒は怠れない』

 『というより共産圏で宗教やっても金にならんだろうがな』

 『破壊工作より、情報収集が目的なんじゃないのか』

 『かもしれない』

 『同志スターリンはよく認めたもんだ』

 『下手に侵入されるより、人質代わりに表にいて欲しいのでは?』

 『なるほど・・・』

 ロシア人はウォッカを飲まずに長生きするより、ウォッカを飲んで短く生きる方が好きだった。

 それでも日本本土から供給される穀物が教会で売られることからロシア人の信者が集まりやすかった。

 

 

 

 

 航空工学上、プロペラ推進の限界は知られていた。

 各国は、戦前からジェットエンジンを検討し、

 最先端を進んでいたのは、ドイツで、

 イギリス、アメリカ、ソビエト、フランスが続き、

 日本も空技廠がネ12の開発を進めていた。

 戦争末期、日本はBMW003エンジンの設計図を入手し、

 ネ20軸流式ターボジェットエンジン(推力475kg:耐久時間15時間)を製造することができた。

 その後、石川島がネ130(推力900kg)、

 中島・日立がネ230(推力885kg)。三菱がネ330(推力1330kg)と研究を進め、

 戦後、ジェットエンジン開発部門を統合し、

 流星:直径40cm。彗星:直径60cm。

 蒼星:直径80cm。紅星:直径100cmの4タイプを開発していた。

 もっとも、ブルドーザーが焼け野原を走って瓦礫を片付けていた時代で、

 国防予算も少なかったことから捕獲兵器の補修部品ばかりが製造され、

 ジェットエンジンの進捗は細々としたものだった。

 国防省技術研究本部

 関係者たちは時計とエンジンを見比べていた。

 801ジェットエンジンが炎を引き出して燃えだした。

 「・・・耐久時間は、ようやく600時間か」

 「次の空の主役だというのに、進まないな」

 「ソビエトは推力2700kg級のMiG15を飛ばし。アメリカは推力2490kf級のF84を飛ばしてるのにな」

 「日本は半分の推力1400kg級で足踏み・・・」

 「鋼鉄とアルミで作ってる間は無理なんじゃないか」

 「金がないのが痛い」

 「政府は、臨時で20000円を国民に配るみたいなこと言ってたらしいが」

 「企業に財政投資するより国民に配るから、企業は勝手に国民から儲けろの姿勢だからな」

 「戦前とはエライ違いだな」

 「だけど国民は働いて得る給料より、何もしなくても金が貰えるなんて、麻薬だよ」

 「当分は、中国人が働いてくれるだろうさ」

 「それに天文学的な国債と軍票を公平になんとかする分にはいいかも」

 「しかし、勤労意欲の低下は、麻薬のように日本人を蝕むかもな」

 「それに紙幣価値は一気に下がってしまう、というより貧富の格差が一気に縮まる」

 「だけど、輝夜半島、外満州、カムチャッカ半島、アラスカ州に別荘が作れていいじゃないか」

 「行く機会がねぇよ」

 「それより機体は?」

 「震電を改造するらしいが、もうしばらくかかりそうだ」

 「機首にP61ブラックウィドウのSCR720航空レーダーを装備するのか?」

 「機体が大きくなっても探知距離8kmは大きいからな」

 「一昔前なら、レーダーより性能だったがな」

 「上層部が広長閥に一新されて悪い意味でのしがらみはないよ」

 「主翼内の機関砲になるのか?」

 「プロペラがないから胴体に20mm2丁になるって言ってたぞ。それも本場の20mm×110mm」

 「そういや軍艦を拿捕したら一杯ついてたって言ってたな」

 「胴体が太くなりそうだ」

 「それは、レーダーもあるけど、エンジン次第でもある」

 「エンジンは一番進んでる蒼星801になるんじゃないか」

 「小型エンジンをたくさん並べたほうが計算上、効率がいいらしい」

 「燃料バカ食いになるだろう」

 「流星401課は、巡航4基、戦闘6基、緊急8基で考えてるらしいぞ」

 「なるほど、それで燃費の問題をどうにかしようってか」

 

 

 マーシァル諸島(181ku) マジュロ環礁(9.7ku)

 戦後、日本は戦前の領土を回復し、アメリカ軍は撤退させられ、日本軍が駐留していた。

 日本軍はアメリカ軍が建設した基地を接収し、装備を捕獲したことで強化していた。

 緑色に塗られたF6FヘルキャットとB17爆撃機が滑走路脇に並び、

 礁湖(ラグーン)にはガトー型潜水艦12隻が浮かんでいた。

 日本軍将兵たち

 「全長2400m、幅130mの飛行場か。よくもこんな物を建設したもんだ」

 「周辺の島の飛行場も拡張整備されている」

 「戦前にこれだけの飛行場があったら、アメリカ軍の中部太平洋の進攻はもっと困難だっただろうに」

 「燃料もないのに軍艦に拘ったからだろう」

 「軍艦はいいよ。かっこいいからな」

 「だからといって、平時は、島流しが嫌だから軍艦に拘り」

 「戦時は、下っ端からところてん式に不利な前線で艦隊を磨り潰されたら目も当てられない」

 「老害連中が気に食わない将校を部隊ごと葬ったのかもしれんがな」

 「まぁ 最果ての島に送られては、出世街道から外されるからな」

 「霞ヶ関の中にいたいって?」

 「広長閥が仕切ってる霞ヶ関から逃げ出したがってる者もいるがね」

 「やっぱり、特別なのか」

 「特別だろう。たいした武器も持たずアメリカ軍とソビエト軍を押し返し」

 「しがらみぶっ壊して、政治行政の中枢を占めたんだからな」

 「じゃ 死にたくなくて、いいなりになったんだ」

 「だって死ぬの怖いし」

 

 

 

 アメリカ合衆国

 悪魔教の教理は十戒を引っくり返すだけで簡単だった。

モーセ十戒 悪魔教十戒
01 主が唯一の神であること 利己主義であること
02 偶像を作ってはならないこと(偶像崇拝の禁止) 偶像崇拝
03 神の名を徒らに取り上げてはならないこと 神になること
04 安息日を守ること 奴隷を作ること
05 父母を敬うこと 父母を貶めさせること
06 殺人をしてはいけないこと(汝、殺す無かれ) 殺人をさせること
07 姦淫をしてはいけないこと 姦淫させること
08 盗んではいけないこと 盗ませること
09 偽証してはいけないこと(嘘を言ってはならない) 嘘をつかせること
10 隣人の家をむさぼってはいけないこと 隣人の家を貪らせること

 そして、悪魔教の本質は資本主義にあった。

 

 

 仮に死神教に1億ドルの献金が集まる。

 この時期のアメリカ所得を因数分解するなら、富裕層と貧困層の格差は30対1であり、

 10%の人間に満たない人間が9600万を献金し、90%の人間が400万ドルを献金する。

 教会が5000万ドルを保留し。5000万ドルを均等に再分配すると、400万ドルの10倍を超え、

 貧困層は払った献金の10倍の金が戻ってきた。

 イエスキリトが行なって以来のことが死神教で行われ、全米で話題になった。

 信者は急速に増大し、その度に再配分率が増減していく、

 死神教会

 礼拝堂に集まってきた信者に封筒が配られていく、

 “イエスキリストはタプハという場所で、5つのパンと2匹の魚を5000人が満腹するほどの食べ物を与え”

 “12のカゴを満杯にした”

 “これは奇跡ではない”

 “死神教会は、イエスキリストの真似をし、献金の20分の1の半分を信者に再分配しただけに過ぎない”

 “封筒には1日では食べきれないほどのドル紙幣が入ってると思うが”

 “格差が10倍以下の日本でやったとしても、これほど大きな再分配はできないであろう”

 “これがイエスの時代の仕組みと格差であり”

 “アメリカの仕組みと格差である”

 “いずれ、7つのパンと小さな魚を分け、4000人で再分配しても7つのカゴしか満杯に出来なくなるだろう”

 “これは信仰が失われ、アメリカ人がケチになり”

 “格差が広がって、大半のアメリカ人が貧しくなる資本主義時代を迎えた時か”

 “逆に信仰が保たれてアメリカ人が豊かになり、格差が縮まり大半のアメリカ人が豊かになる民主主義時代を迎えた時である”

 “死神教会は、漂っている死神に対処する協会で、格差を否定するものではないし、そのことを言及するつもりはない”

 “しかし、アメリカ国民は封筒の中身で、アメリカがどこに向かっているのか知るべきである・・・”

 CIAたちが封筒を覗いていた。

 『ほぉ どうやら、ドケチのユダヤ人が少しは献金したのかね』

 『少しは、だろう。真っ当に計算して払ったらこの3倍になってる』

 『『『『あははは』』』』

 『なんにせよ。死神に殺されたくなかったんじゃないか』

 『戦争をやめたのも、どうせ、死神に殺されたくなかったからだろうが』

 『1929年の世界恐慌でユダヤ人がアメリカ主要経済を牛耳っても、少数派なことに変わりないし』

 『日本人の出方次第ではアングロサクソン人の再起もあるかも』

 『だけど、金を握ってる人間は強いからな』

 『だが日本人が本気になったら巻き返せるかもしれないだろう』

 『日本人の本気がアメリカに進出してきた死神教ってことならアングロサクソンにもチャンスがある』

 『どうかねぇ 単に様子見できただけって気がする・・・』

 『意図はともかく、アメリカ本土に足場を作っているじゃないか』

 『じゃ アメリカの反ユダヤ資本は、死神教を介して結びつくかもね』

 『悪魔教対死神教か・・・』

 “では、みなさん、長寿と繁栄を”

 “““““““長寿と繁栄を!!!!”””””””

 

 

 

 

 日本 原子力研究所

 X線写真が何枚も貼り付けてあった。

 神火人のフィルムは、常人のX線写真とは明らかにちがって見えた。

 「身体に変調は?」

 「すこぶる調子が良い」

 「医者いらずか。なんか、医者に恨みでもあるのかね」

 「ふっ 金が欲しくなっても病人を作ろうなんてしないでくれよ」

 「そこまで落ちぶれちゃいない」

 「致死量の放射線を放出する神火人が自分の放射線で死なないのはなぜ?」

 「神火核が放射線を制御して、一点集中させてるからでしょう」

 「放射線の通り道の細胞は確実に死んでる」

 「しかし、細い線なので回復しやすく、適度な放射線を放出して細胞を活性化させてる」

 「一方、放出後の放射線は少しずつ広がって、小さな面になっていく」

 「神火人は、それを動かすわけだから相手は死ぬ」

 「神火核は、どういう力があるものなの」

 「第一は、遺伝子を神火核に取り込んで、それを維持させている」

 「原子爆弾で被災した神火人の回復が早かったのはそれでしょう」

 「むしろ、原爆が神火人を誕生させたと言えるが」

 「あれは原爆と言えませんね。爆発直後、中身を別物にすり替えられたとしか」

 「それが神火核」

 「と思いますね」

 「第二は、放射線で体内を活性化させてるので寒冷地が強いはずです」

 「第三は、X線や赤外線を使うこともできるので、透視や夜目が効く」

 「回復と致死量の放射線の違いは?」

 「アルファ線、ベーター線、ガンマ線、赤外線、X線、中性子などが制御されて使われてること」

 「そして、量でしょう」

 「放射線を増やしたり減らしたりできるのか」

 「人体に無害な放射線に変換してる可能性もある」

 「それを神火核で? 大変な制御だな」

 「神火核の量だと思うが」

 「放出力の小さい下位の神火人は大量の神火核が自律神経と結びついてるようだ」

 「放出力の大きな中位の神火人は、大量の神火核が脳神経と結びつきが強いように思う」

 「上位者の予知というか、テレパシーのような能力は?」

 「神火核から光速を超える粒子を放出してるのでなければありえない」

 「もし、放射線を素粒子に変換し大量放出してるなら人体に無害なのだが素粒子は計測不能だからわからない」

 「“ようだ” “思う” “わからない” の多い研究者だな」

 「予算をもっと増やしてくれたら推測の域を脱せるのだが」

 「どいつもこいつも同じことを言いやがる」

 「しかし・・・・」

 「・・・・・」

 「心臓で作る熱エネルギーより、神火核から放出してる熱エネルギーが圧倒的に大きい」

 「それに広島長崎で外から放射性物質を取り込んでる節もあるし」

 「ひょっとしたら、放射性物質生命体に変換してしまうかもしれないな」

 「人間じゃなくなる」

 「というより、大昔はメタンを食って生きていた菌もいた」

 「それが酸素を食って生きる生物が主流になった」

 「次は放射能物質になるかも」

 「生物革命かよ」

 「ふっ 神火人は、世界を相手に戦争して敗戦寸前だった日本を勝たせたんだから」

 「旧人類の勝てる相手じゃないだろうな」

 

 

 

 

 演習場

 人体から放射される光が強くなると視覚に捉えられず、見えなくなっていく、

 技術者と神火人

 「遠距離ならともかく、近距離だと眩しすぎる」

 「だよね」

 「カメレオンみたいに周囲の色に変えられないの?」

 「そういう、細かい芸当は難しい」

 「やっぱり、神火核の個数?」

 「まぁ 神火核が多いとそれだけ操作能力が増えるだろうけど。脳処理の問題じゃないの」

 「人間の脳処理はカメレオンに劣ってるのか?」

 「まだ進化途上なのかも」

 「やはりX線で透視したり、赤外線で戦い易い夜戦が有利だね」

 「赤外線スコープは実戦配備されるじゃないかな」

 「というか、最初は雑音と思ってたけど、無線もレーダーも得意よ」

 「コツさえつかめば無線、ラジオ、TVとか、聞こえるし、見えるし」

 「仲間内なら双方向通信できる」

 「早期警戒管制人間かよ」

 「あはははは」

 「妨害電波に対応できそう?」

 「その辺は容量決まってるし、シャットアウトできる」

 「もう、便利すぎて、滅茶苦茶羨ましいわ」

 「あはははは」

 

 

 

 

 銃声が響いた。

 「なかなか、当たらないな」

 「こんなものに頼って戦争する方が不便だと思う」

 「重いし」

 「軍艦や戦車を無手で無力化する人間は、君ら神火人くらいのもので、普通の人間は銃を使って戦争するんだ」

 「だけど、技術は進歩してるし、いつまでも神火人が無敵ってわけじゃないと思うけど」

 「だからこうやって、新型小銃を開発してるんだろうが」

 「まぁ 赤外線やX線の放出がせいぜいの神火人もいるし、無用ってわけじゃないよね」

 「6mm×50の方が当て易い気がするが」

 「長距離を安定して飛ばすなら6.5mm×50だと」

 「ふーん、まぁ いいんじゃない。これでも」

   試作小銃  6.5mm×50 装弾25発

   3800g  430mm/960mm

   初速720m/s  射程600m

 「安易だな」

 「6.5mm弾は、38式小銃と同じか」

 「というより、44式騎銃の発展型に近い」

 「もっと威力があって性能のいい銃もあるのだが」

 「誰でも使える持ち運びしやすい銃がいい銃だよ」

 「不足分は擲弾筒で補えばいいじゃないか」

 「当面は捕獲した銃器で繋ぐとしても20年もすれば新型銃が必要になるから研究しておくべきだろうね」

 「それより、神火人の能力を増強するような武器ってあるの?」

 「隔壁越しに相手を絶命させるガンマー線や中性子線を照射する以上の武器なんてないと思うが」

 「射程を考えるならレーザーだろうけど、遮蔽物を透過して相手を殺せるわけじゃない」

 「神火人は日本最強の兵器なんだから、むしろ防弾に気を使ったほうがいいかもしれないね」

 「防弾か・・・」

 「エネルギー源が大きいのなら、機械を動かせるのだけど」

 「寒冷地で体温を保てたり、人を殺せる程度のガンマ線や中性子線を放出できるからって。神火人を発電機かなんかと間違えてないか」

 「無理か」

 「放射線を直接、電化できるなら可能かもしれんが」

 「まぁ 研究はしてみるがね」

 

 

 

 

 

 B24爆撃機     プラット・アンド・ホイットニーR1830  1350馬力

 B17爆撃機     ライトR1820  1300馬力

 F6F、P47、F4U  プラット・アンド・ホイットニーR2800  2000馬力

 捕獲したエンジンが外され、輸送機の開発が進められていた。

 「最大はB29のライトR3350なのだが」

 「R3350はエンジンの完成度が低過ぎてダメだろう」

 「だがB29は日本を焼け野原にしたぞ」

 「不時着が多くてな。アメリカだからできたんじゃないか」

 「じゃR2800が一番、将来性があるのか、たくさん、捕獲してるし」

 「日本の誉エンジンは?」

 「危なくて乗れない」

 「広長閥になってから急に安全第一になってきたな」

 「連中は、自分自身が最大の戦力だから、安全に乗れるだけで十分なんだろう」

 

 旅客機 “飛鳥”

  全長30m×全幅36m×全高8.6m 翼面積120u

  18000kg/34000kg

  R2800×4基  2000馬力

  航続距離5000km  速度640km/h

  座席34〜100

 

 

 自由都市リューベック (3000ku)

 05月 ドイツ連邦共和国(西ドイツ:355021ku)、

 10月 ドイツ民主共和国(東ドイツ:107333ku)が建国され、

 ナチスドイツは3分割されてしまう。

 リューベック市

 日本商船が接岸すると生活物資、工業物資、軍需物資が降ろされていく、

 「焼け野原の国が、瓦礫の国に援助とはね」

 「欧州で唯一の足場だから割損でもしょうがないよ」

 「それに西ドイツと東ドイツのドイツ人が日本で働いて、リューベック市を支援している」

 「彼らの作る工業製品は優れてるから悪くないよ」

 「ドイツが統一したら日本にいるドイツ人は、ドイツに帰るだろうよ」

 「だといいがね」

 「どちらにしろ、日本の国土は、大き過ぎるからね」

 

 

 

 中国

 中国は統一政府を持たず、10大軍閥が地域を支配していた。

 日本軍が保有していた軽戦車、武器弾薬は、客家など、少数民族に引き渡され、

 少数民族が中国軍閥行政の中枢を占めていた。

 朝鮮人が列車に詰め込まれると機関車が走りだした。

 「朝鮮人を四川盆地に送るあるか?」

 「頼むよ」

 「奴隷として扱き使っていいあるか」

 「どうぞ、どうぞ。もう、日本に近づかないよう四川盆地に閉じ込めてくれ」

 「わかったある」 にゃあ〜

 

 

 

 地域格差の大きな広大な帝国を中央集権で統一することは困難になっていた。

 移民事業が進むにつれ、州制へと移行し、

 政体は、首相公選へと移行し、

 天皇は貴族院から副首相を選出した。

 利権閥政治を嫌った広長閥の画策によって、国民に一律の復興資金がばらまかれ、

 衆議院は中選挙区制で40人が抽選され、

 40人の選挙で10人が選出され

 上位4人が国会衆議員、下位6人が州議員となった。

 神火人たち

 「衆議院は素人ばかりになってしまいそうだな」

 「そんなに有能な衆議員なら貴族院に引っ張られるだろう」

 「それに世襲の負の遺産は国家に悪い影響を与えるからね」

 「俺たちはどうなるって?」

 「勅任で貴族院に滑り込めるよ」

 「数で負けるだろう」

 「まぁ 一度軌道に乗せてしまってるから、惰性で続くだろう」

 「正直、中央を押さえたからって、あまり目立つわけにもいかないし」

 「だよね」

 

 

 

 

 

 

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 月夜裏 野々香です。

 この世界の日本は赤字国債、軍票の回収のため国民に金をばらまきます。

 金融の主人公が金融機関から、国民になってしまいそうです。

 財政投資が企業に対して行われるか。国民に対し行われるかの違いで

 国民への財政投資は、国債発行がいらないですし、利息がつかなくなります。

 消費は最大の市場原理なので、国民から稼げない銀行と企業は潰れろ

 

 神火風 = 原爆投下以降起きた現象

 神火人 = 神火風を起こした張本人たち

 神火核 = カーボン・シリコンのフラーレン構造に包まれたナノ重金属構造体

         YAP因子を鍵にDNAを取り込み、

         中枢神経系や末梢神経系の働きに呼応して、放射線を操作する機能を持つ。

 

 “原爆を落とされた人々の世界平和を望む会” 

 広島  賀茂忠行  天光正教  ウリエル  死神ウラン

 長崎  安倍晴明  聖炎主教  サリエル  死神プルト

 

 日本・輝夜 (72万ku) 日本・半島

 和洋州 (25万ku) 中国京杭大運河東部域 

 日満州 (100万ku) 外満州 

 扶桑(カムチャッカ・チュクチ)州 (121万ku)

 大和(アラスカ)州 (171万7854ku)

 南洋 (ビスマルク・ソロモン諸島) (78150ku)

  フィリピン バターン・コレヒドール島 日本自治 “桃太郎” 区 (1000ku)

  マレーシア ブルネイ 日本自治 “金太郎” 区 (1000ku)

  インドシナ ダナン 日本自治 “舌切雀” 区 (1000ku)

  インドネシア パレンバン 日本自治 “浦島太郎” 区 (1000ku)

  ビルマ ヤンゴン 日本自治 “因幡の白兎” 区 (1000ku)

  シンガポール 日本人自治 “鶴の恩返し” 区 (1000ku)

 

 2410t級ガトー型潜水艦46隻

 2424t級バラオ型潜水艦26隻

 2424t級テンチ型潜水艦8隻

 

 1360t級エヴァーツ型護衛駆逐艦(21)  1740t級バックレイ型護衛駆逐艦(44)

 1240t級キャノン型護衛駆逐艦(23)  1250t級エドサル級護衛駆逐艦(24)

 1450t級ラッデロウ型護衛駆逐艦(4)  1350t級ジョン・C・バトラー型護衛駆逐艦(24)

 

 

 

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第04話 1948年 『不正腐敗と貧富の格差は比例する』

第05話 1949年 『悪魔教 VS 死神教』
第06話 1950年 『長寿と繁栄を・・・ それとも・・・』