第12話 1956年 『東側。日側。西側。』
日本で高度成長が始まっていた。
焼け野原は区画整理されつつ整地され、
発電所、鉄道、道路、工場、港湾、飛行場が建設され、
投資と雇用が増え、街が再建されていく、
財政の人たち
「やっぱり、インフレで国民基礎所得の価値が落ちたか」
「景気がいいのは悪くないよ」
「だけど、インフレ成長を続けるのは虚しい気がするな」
「神火人は金を掛け過ぎる。大衆が中間層となったら経済が下剋上になる」
「広島と長崎の人たちは、根底に対原爆があるから地下鉄が好きなんだよ」
「あと早期警戒とかね」
「まぁ 俺たちの働いた結果の年金も素うどんじゃ笑えないしね」
「だから国民基礎所得なんだろう」
「問題は、いくらにするか、というか基準をどうするかだろうな」
「んん、国民基礎所得が多過ぎると勤労意欲が削がれる」
「かと言って少な過ぎるとインフレの目減りで老後が泣きたくなる」
「建設国債を一定比率で国民に分配するアイデアは?」
「まぁ 毎年、10年の建設国債を国民に配分すれば、10歳頃から毎年金が入ってくる」
「インフレが進めば、10年前の建設国債を建設国債で埋めていくこともできるかもしれない」
「当然、インフレに連動してるから素うどんより益しで紙幣の支払いを後回しにできるのがいい」
「企業も国民基礎所得を当てにして、賃金上昇を押さえることができるから、中国人の低賃金と戦える」
「そうなれば、インフレは押さえられるだろう」
「どうせ、建設国債と公定歩合分を回収できず、破綻する」
「だから財政支出で国民に借金を押し付けて、企業を助けることになる」
「前年度国民基礎年金にインフレ分を足した紙幣を国民にばら撒けって」
「二等兵の5倍の国民基礎所得を出してもインフレに追い付かず」
「すぐに100倍の国民基礎所得を出したからな」
「平均年齢が若い間はいいけどね」
「老後になると死ぬ」
「だから子供に頑張ってもらうんじゃないの」
「子供は信用できん」
「「「「「あはははは・・・」」」」」
「子供がいない家だってあるだろうが」
「「「「「んん・・・・・」」」」」
神火風という現象から宗教が起こることもあった。
その一つは、神国信仰、民族信仰と呼んでもいい神仁教で、
日本民族は、仁の魂を持っていることから天之御中主神に愛され、
原爆投下後、窮地にあった日本民族を救うため、
天之御中主神は、神軍を遣わしアメリカ軍とソビエト軍を撃退した。
そういった主旨の選民宗教だった。
人々は、高揚心を煽られたのか、信者も増えていく、
特高の人たちが某宗教団体を監視していた。
「民間から出てきたのはいいけど、民族宗教は海外展開しにくいよね」
「そうそう、対外的な拠点が欲しいのだから、外国人が疎外感を受けるようなのは、ちょっとね」
「大きくなりそう?」
「まぁ 勢いはあるよ。何より教祖が信じてるのがいい」
「つか、本当に天啓ってやつを受けたんかいな」
「さぁ 死神教の教祖たちは、元官僚でやる気ないし。利用できるのなら、どっちでもいいけどな」
「まだ残ってる朝鮮人が神仁教に入り込んでるって聞いたけど」
「片手で数えるほどだよ」
「まぁ 朝鮮人はヤクザ、右翼、宗教、組合を隠れ蓑に伸し上がる手口だからね」
「日本人と危機感が違うから真剣だし、勘違いして出世させてしまう」
「そして、朝鮮人を一旦上げると李朝末期。上に都合良く、下は地獄の社会になっていきそうだ」
「しかし、半島にいた朝鮮人は四川盆地に追い出した。これ以上、増えないだろう」
「それに白人との接触は警戒してるから。邪魔になったらなんとかすればいい」
「というより民間は勢いがあるからな」
「海外展開できるよう、もう少し排外的な教理をなんとかできないのかね」
「有識者を通じて、何回か、打診してるがね」
「選民的な扇動で信者を集めてる節がある」
「糾合するのはいいとしても、反体制になると困るんだがな」
「それは言える」
「しかし、選民の是非はともかく、原爆も他力本願も神火風に直球だ。困ったものだな」
「「「「・・・・」」」」 ため息
信者が聖堂へ入っていく、
スペイン
戦後、日本がアメリカ、ソビエトに属さないスペインに接近したのは、自然の成り行きだった。
そして、スペインがアメリカとソビエトを牽制するため、日本との関係を強化したのも自然の成り行きだった。
正式な外交ルートでなく、
民間宗教をオブラードに包み込み、影の外交窓口にして日本とスペインが接近していく、
それも米ソの干渉を逃れるためだった。
天光正教と聖炎主教は、神社と似た構造の建物を陰陽院と称していた。
兄弟宗教の違いは、広島賀茂衆天光正教がウリエルを死神ウランとして呪詛返しし、
長崎安倍衆聖炎主教がサリエルを死神プルトとして、呪詛返ししたことであり、
陰陽用具は共通点が多く、式神と結界式に少しばかりの違いがあるだけだった。
そして、キリスト教と関連があることから、キリスト教信者でも抵抗が少なく、入信しやすかった。
聖炎主教 陰陽院
一般信者たち
“長寿と繁栄を”
“長寿と繁栄を”
「お前、死神教を信じるの?」
「教理は退屈だけど、反キリスト教ってわけじゃないし」
「日本人がいたら核を落とされなくていいかも」
「そうだよな。なんか、宗教ぽくないし、変だけど、とりあえず、原爆は落とされたくないからな」
「それもあるけど、献金が倍に戻ってくるのがいいよね」
「俺も」
「俺も」
スペイン人の信者は役人で、外交官も兼ねていた。
テーブルの上には、ガスパチョ、ハモン・セラーノ、ピンチョ・モルノ、
トルティージャ、パエリア、サングリアが並んでいる。
「日本はどの程度、支援をしてくださるのでしょう」
「民需貿易は特に規制しませんし。定価で輸出できますよ」
「国防という形では?」
「死神教がいることが国防につながるかもしれません」
「核に強いと考えてもいいのですから」
「本当に核に効果があるのか不安ですよ」
「そうですか」
「アメリカは、核実験で人体実験もしてるようです」
「本当に?」
「人体実験で失われているヒスパニックの血の半分は、我がスペインと繋がってるのですよ」
「なるほど」
「その原爆実験の際、死神教で買った式神と結界式も使ってるのです」
「そうですか。きっと、教理を守ってないのでしょうね」
「そうかもしれませんが、しかし・・・ いい大人がって気がする教理ですな」
「抑止になるでしょう」
「そういえば、日本は、他にも新興宗教が起きてるようですな」
「神火風は大きな天機ですからね。解釈を変えて利用する宗教が現れてもおかしくないでしょう」
「なるほど・・・」
「まぁ 各都市に聖炎主教の教会を置けば核攻撃を躊躇するかもしれませんよ」
「だといいのですが」
「アメリカとソビエトも置いてるのですよ」
「米ソは互いに狙い合ってるそうですし。日本は儲かりますな」
「いえいえ、半分は信者に返してるので?」
「できれば企業に投資してもらえるとありがたいのですが」
「まぁ そうですが、これも布教ですから」
「しかし・・・」
「利口な農家は作物を育てるより、土壌を育てるものです」
「作物にいくら注ぎ込んでも、土壌が育っていなければ天候が悪くなるだけで枯れてしまう」
「民に余裕があれば、人が育ちますし、産業も育ちますよ」
「はあ・・・ 生憎、農作物より、牧畜が得意なので・・・」
「「「「・・・・」」」」
「日本の軍艦、航空機は輸出していただけそうなのですか」
「ええ、もちろん」
「しかし、非同盟のリューベック、スウェーデン、フィンランド、トルコで兵装を共有化するのも戦略かもしれませんよ」
「なるほど、日本が仲介を支援してくださるのでしたら、そういった同盟も考えられます」
「・・・・・」
その後、欧州5カ国ポルトガル、スペイン、リューベック、スウェーデン、アイルランドの結束が強まり、
兵器体系の共有化が進み、日本製兵器の購入やライセンス生産が増大した。
スペインは、黄色系のヒターノと呼ばれる人たちがいた。
欧州ではロマ族と言われるが、日本での一般的な認知度はジプシーが高い。
彼ら少数民族のジプシーは、異端で、独自のネットワークを有し、排斥される傾向があった。
それはジプシーが国家、主流民族、宗教に忠誠心を持っておらず、
スポンサーと個々に契約を守ることで生存権を確立しており、
権力層と富裕層の情報工作員であると、庶民が薄々気付いていたからだった。
そして、死神教は、欧州に進出すると、彼らジプシーの情報工作力を利用しようと近づく、
街角でタロット占いを使う女性は、ヒターノの窓口で、数人のヒターノを雇用していた。
「それで、秘密結社と格差社社会は、多数民族の少数民族化というのかね」
「噂だよ」
「お金持ちたちは、私たちを雇うことはあっても完全に信用できないと思ったのだろうね」
「多数民族の中で秘密結社を作って相互互助会で少数民族並みの結束力を作ったあと」
「嫌な仕事をさせることができる貧乏人を作ったのさ」
「少なくとも国と民族の忠誠心は少しくらいあるし」
「何より多数派だから警戒されず、ヒターノが入れない場所に行ける」
「フリーメイソンみたいな」
「・・・・・」 コクン
「なるほど、富裕層側の目的もあるわけか」
「フリーメイソンはイルミネーション。ブラフだから本体じゃない」
「だけど、それが労働組合につながっていくのだから皮肉だよ」
「面白い見解だ」
「もし、死神教がスペインを動かしたかったら。なるべくたくさんのヒターノを雇っておくれよ」
「ロマをたくさん雇えた勢力が勝つからね」
「なるほど、検討しよう」
「しかし、流浪の民なら白人系のイェニシェ人もいるからな」
「イェニシェは、ロスチャイルドの息がかかってる者が多い、雇う時は注意が必要だね」
「信用できるイェニシェに心当たりはあるか?」
「スペインは、イェニシェ人が少ない。紹介料は一人10万ペセタで、報酬の天引きは1割だ」
「確かな人間だろうな」
「ふっ いくら私だって死神に殺されたくはないからね」
「じゃ 4人だ」
「わかった。別々がいいかい。それとも知り合い」
「2人と2人で頼む」
「わかった。1週間まちな」
「そうだ。あんたの身内を何人か日本に留学させてやろう」
「人質かい?」
「まさか。日本と欧州をつなぐパイプになってもらうためだよ」
「ふっ 欧米列強がよくやる手だよ」
「まぁ 身内が賢くなれて、日本の伝手があるのも悪くないねぇ」
和洋州 上海
中国京杭大運河建設と同時に地下鉄の建設も進んでいた。
地下鉄建設は、原爆に晒された記憶が強い広長閥のゴリ押しで、
土木建設機械の量産と、漢民族の人海戦術によって、地下鉄網が掘り進み、
地上でも人海戦術に備えた星型城塞都市が作られていった。
以前の星型城塞都市と違うのは、交通の便が確保され、流通でも支障がないことにあった。
中東の油田権益は、安価な石油でエネルギー過剰を約束し、
ブラジルの鉱山権益は、製造業を押し上げた。
日満州と和洋州では、ポイント通貨制度が整備され、
賃金格差10000分の1が生んだ労働力によって、土木建設事業は進んでいた。
装甲列車が地下鉄を進んで、待避線を上がっていく、
装甲列車を地下鉄に入れ、潜水艦のように使う運用は、世界になく、
現状、日本だけといえた。
国防省のシミュレーションは、有事の際、地対地ロケットの撃ち合いになることが推測されていた。
陸上配備の部隊は、生存性が危ぶまれており、
装甲列車の地下退避は、一定の効果があるとされていた。
貨車に載せた戦車を一定数地下に隠し、
地対地ロケットの打ち合い後、数百両分の装甲列車と戦車を展開させ、
弱体化した戦線を立て直していく計画だった。
司令車
「昔は敵陣地に突入した装甲列車が地下100mに隠れるようじゃ 世も末だ」
「地対地ミサイルの射程が伸びてますから、敵地に突撃する可能性が低くなりましたからね」
「先制攻撃で地対地ミサイルと航空機の攻撃に晒されるはずですから、隠れたくもなりますよ」
「しかし、海抜下だからな。地盤が破壊されると水攻めになる。泣きたくなるぞ」
「トンネルに凝固剤を追加して、隔壁閉鎖できるよう工事してるようです」
「次々世代の装甲列車は、潜水機能を持たせるそうですよ」
「どうせなら機甲師団でも作ればいいのにな」
「中国人労働者を有効に使いたいのでしょう」
「それに地下の温度は15度で安定してますから、装甲列車部隊は喜ばれてます」
「ふっ 日満州の軍も喜んでるだろう。冬は極寒なのに、地下に入れば、安穏としてられるのだからな」
「あと、鉱山と油田に直接乗り付けられますし。地下網を広げてテナントを作る計画さえありますよ」
「民間車両が増えると、また追い出されそうだけどな」
「地下まで100mで。地上の待避線駅が地下鉄網のハブ駅に繋がるそうですから、それはありますね」
「まったく・・・」
「でも原爆の第一撃に耐えられそうですし、兵士たちは安心ですから」
「地下と地表で待避線がもっと欲しいところですよ」
前方を映すモニターの光が強くなると、装甲列車は地上に現れる。
“夏風は第6待避線になります”
鉄道管理局のダイヤは厳格で、装甲列車も鉄道管理局の言いなりだった。
そして、有事でさえ待避線内の自由裁量しかなく、
ダイヤ管理で鉄道局と張り合えない指揮官は、口出しすら出来なかった。
「また蒸し暑くなりそうだな」
「ええ」
硫黄島
遺体が埋葬され大規模な法要が行われていた。
アメリカ軍でさえ、硫黄島の任地期間は短かく、
再占領した日本軍将兵も任地から逃れたいと思い込む島だった。
戦友と遺族は、身元を照合できるなら戦場跡の渡航を規制されておらず。
パスポートを見せるだけで、日本に入国できた。
生き残った戦友が懐かしむように硫黄島を歩き回り、
遺族は、思い思いに慰霊石やそれらしい地面に花束を置いて、父、兄弟、息子の死を弔った。
日本軍将校とアメリカ軍将校
「これで収まればいいのだが」
「この島よりたくさん死んでる島はあるというのに・・・」
「硫黄島は、激戦だったからね」
「死病だと幽霊は出てこないのかね」
「さぁ・・・」
「日本軍は硫黄島に基地を建設するのかい」
「怖過ぎて・・・ むしろ、別の島に基地を起きたい」
「日本軍は、死神やアメリカ軍に負けなくても幽霊は怖いか」
「死神は別物だろう」
「君は、死神を原爆が原因だと思ってる?」
「わからんね」
「日本に陰陽道があるなんて事前調査になかったがな」
「陰陽道があるのは知ってたよ」
「だけど、知ってる人間で陰陽道に関わっていた人間はいなかったからな・・・」
近くの白人女性が涙ぐみながらヨヨヨと崩れ、
13歳くらいの少女が 「パパ・・・」 と呟いた。
「「・・・・・」」 ごくん!
「・・硫黄島守備隊で、広島か、長崎の出身兵士っていたかい」
「あ、ああ、何人かいたかな・・・」
「今度、話しを聞いてみたいんだが」
「いいよ。会えるか、聞いておこう」
「よろしく頼むよ」
南硫黄島と北硫黄島でシールドトンネルが掘られていた。
北硫黄島 面積5.57ku。海岸線長8km。最高標高792m。
南硫黄島 面積3.54ku。海岸線長7.5ku。最高標高916m。
直径14.4mの全通トンネルで、両端の先端部にヘリポートが置かれ、
内部は、4つから6つの階層になっていた。
軍関係者
「あとは、標高900mにレーダーサイトを建設すれば周囲海域114kmを見通せます」
「ずいぶん、張り込んだじゃないか」
「トンネルだけならkmあたり1000万円なので、それほどでもないですよ」
「ずいぶん安いような気もするが」
「契約時の建造費ですし」
「インフレが加速してるので、そう感じるだけでしょう」
「きっと業者は泣いてるな」
「なので次の受注はもっと高いことになりますね」
「じゃ 今のうちに発注しておくと得なのか」
「ええ、総額は内装で変わりますが、軍艦を建造するより・・・・」
「それはちょっと嫌かもな」
「この際、離島は、全部、トンネルを作ってしまう予定です」
「利点は沈まないこと。爆撃されても平気なことでしょう」
「欠点は動けないことだ」
「連合艦隊は最強なんて言っても壊滅してしまいましたから。国民や広長閥には、通用しませんよ」
「信用失墜か。だろうな」
「戦功のない将校は、予備役か、更迭されたからな」
「天下りで仕事もせず、足を引っ張りながらのうのうと生きていくはずが実権喪失とインフレ老後で泣きたくなる境遇らしい」
「ざまぁ見ろだが、二十数年後には我が身か」
「ポストの数を考えると減っていきますからね」
「軍艦は少人数化されるそうですし。島流しでも部署がないよりマシでしょう」
「まぁ そうだな」
「手狭になったらもう一本掘るといいでしょう」
「んん・・・・」
「天下りできるかも」
「考えとこう」
アメリカ合衆国
重要な建築物、要人の家々は、対中性子線対策で水密隔壁が作られ、循環していた。
膨大な予算が投じられたものの、神火風の正体が放射線であると推測された結果だった。
そして、主要諸国もほぼ同様の結論に達し、
もっとも透過力の強い対中性子線防御が重視され、白い家も補強されている。
男たちが広島長崎の爆心地を中心にした写真、地図を囲んでいた。
地図にも写真にも赤い数字が書き込まれた旗のピンが立っていた。
政府関係者が口を滑らしたとか。民間人の会話から抜粋したもので、
確実に致死圏にいた48人が回復し、
通し番号の付いた書類には、個人情報の報告書が作られていた。
そう、地道な調査の末、広島長崎の被害を示した軍事機密の一部を手に入れていた。
「今のところ数十人規模ですが、調査が進めば数百人に増えるかもしれません」
「被爆者が回復した話しも信憑性が出てくるな」
「ええ」
「しかし、爆心地に近すぎる」
「この圏内は、建物の影でも生存してるはずがない。何かの間違いだろう」
「日常会話を聞き取って書き集めた情報で、尋問したわけじゃありませんからね」
「政府要人と地方行政公務員が多いな。死神教の幹部もいるし、企業の役人待遇もだ」
「被爆者は、致命的な弱者のはずが強者ですからね。日本は不可解ですよ」
「もっと情報を集めて欲しい」
「なにぶん、日本に残ってる朝鮮人が少ないですし」
「日本人は白人だと警戒して口が重くなりますからね」
「中国人を使ってもいいから聞き出せ、全貌を知りたい」
「この面積比率で比率で試算すると、数万ということもありますよ」
「日本軍が投下前に都市から避難させていた話しは、嘘になるのでは?」
「日本政府がそう言ってるだけですから、多分辻褄合わせの可能性もありますね」
「やはり、神火風の本体は “原爆を落とされた人々の世界平和を望む会” にあるのかもしれないな」
「死神教との関連は?」
「死神教の発祥地は、広島と長崎で同じですよ。人材も重複してるようですし。怪しいですね」
「本当に陰陽道は効果があるのか?」
「さぁ 何分、健康志向が強すぎて、原爆実験場に行くなんてとんでもないですからね」
「原爆実験で、陰陽師の結界は効かない。そうだな?」
「はい」
「では、なぜだ?」
「なぜ、致死圏内で日本人が生きて、しかも権力層についてる?」
「「「「・・・・・」」」」
「なぜ、神火風が起こった?」
「「「「・・・・・」」」」
日満州
油田は、石油精製所、発電所、製鉄所、鉄道、工場、道路を造らせる。
一等市民の日本人と、二等市民の漢民族の違いは、国民基礎所得があるかないか、
参政権、公職権があるかないか。といえた。
土木建設機械が動き回り、漢民族が安価な労力として働かされ、
漢民族は、日本が稼ぎやすくても安住の地になりえないと直感していた。
知識と技能を学んで収入を得て成功すると、死神を恐るようになり、
中国大陸に進出し、企業が軌道に乗ると、一族を連れて大陸へ逃げていく、
そのことから、漢民族は、低賃金低待遇が続いた。
日本人の家族が新築の別荘に入っていく、
この時代、大陸に別荘を持つことが少なくなかった。
というより、宝くじの商品だったり、退職金がわりにということも少なくなく、
高くなったら売れ、あるいは子供に譲渡するという発想だった。
広大な大地と広い地平を見渡せる世界で、少しずつ街が整備され、インフラも進んでいた。
とはいえ、短い夏と長い冬は人の気分を曇らせる。
「少し小さい家だな」
「庭は広いから増築できるんじゃない」
「というより、最初からそのつもりで建てるんだろうな」
「まぁ 大きくなったらどっちか、住め」
「「えぇええええ〜」」
「日本の庭より広いだろう、増築していけば悠々自適だし。農地も広いだろう」
「そうだけど、中国人が多いから怖いな」
「怖がってるのは中国人の方らしいぞ」
「そうかな」
「だといいけど」
扶桑(カムチャッカ)州
Mi4ヘリが物資を吊って飛び回り、
地上では土木建設機械が動き回っていた。
土木建設機械の大型化と性能が良くなるにつれ、
地下鉄建設工事も大規模になっていく、
開発は、採算性の問題で鉱山・炭鉱地帯が中心になって始まり、
中国人の建設作業者が3交替制24時間で作業したことから作業は急速に進んだ。
中国人たちは労働したポイントと、食堂の食券を交換して食べ、
市場で必要な日用品と交換し、社宅へ帰っていく、
単純に生活水準で考えるなら、中国より生活しやすかった。
退職時は、ポイントに応じて、商品券が渡され、
中国で商品と交換し、商品を売るだけで大きな富を得られた。
このポイント制は中国人がいる社会で定着させ、
徐々に日本人社会へも浸透させていく傾向にあった。
そして、中国での建設事業も増えると、
結婚した中国人を中心に中国大陸へと転勤していくことが増えていく、
日本人たち
「ずいぶん掘り進んでるじゃないか」
「シールド工法ってやつですよ」
「やっぱり、扶桑と大和を海底トンネルで繋ぐのか」
「そのほうが安全保障上、いいですからね」
「中央線を共有区画にした左右複線を扶桑州南端から大和州南端まで1本通せばいいでしょう」
「あとは、民間活力でなんとかやれるはず」
「民間活力でなんとかやるには人口が不足だと思うが」
「日本人人口5億ぐらいならなんとかなるかもしれませんね」
「豪気だな」
「総面積500万kuに足りないくらいですからね」
「国防省はなんと?」
「地上、地下の待避線を可能な限り作って欲しいと」
「あと、装甲列車100本もあれば守れると」
「中距離弾道ミサイルを小型化しできてないから、また鉄道車両に、搭載できないけどね」
新山手線は狭軌(1067mm)から標準軌(1435mm)に切り替えられ、
環状線は一回り外側に広がって、一周60kmとなり、駅そのものが外側に移動して楕円形になっていた。
それに伴い日本中の駅が標準軌に移行し、
高速化と大量輸送のため急勾配と急カーブが減っていた。
領土拡大で人口が気薄になっているのに大丈夫なのかといった状態だったものの、
生活と直結した再建需要は、利益誘導以上の活力があり、
インフレ誘導政策で赤字を埋めることも不可能ではなかった。
鉄道関係者たち
「代替地が多くて、土地収用がすんなりといってよかった」
「扶桑州や大和州に引っ越すと50倍の土地になるからね」
「一等地もあっただろうに」
「よくわからんけど、死んだんじゃないかな」
「「「「・・・・」」」」 ごっくん!
「おかげで、地下鉄建設も進め易い」
「地下鉄建設を見ると、地上に鉄道がいらなくなるような気がするが」
「地上は、地下鉄網に入るハブ駅か、待避線みたいになりそうだ」
「というより、装甲列車の展開線が本当のところかな」
「だから軍駐屯地に待避線が入り込んでることが多いだろう」
「じゃ 戦争になったら地上に出て、対空防衛陣を作るわけか」
「あと、地対艦ミサイルとか」
「地下に隠れるって、軍隊として、どうなのかね」
「地下が本体で、地上はミサイル発射要地なんじゃないか」
「次の戦争を予感させるな」
国防省技術研究本部
鉄道輸送を前提にすると規制や規格が窮屈になり、自由な開発が制限される。
移動速度と展開の早さ、地下移動による生存性を加味するなら、性能を割り引いても総合でプラスになると思われた。
むろん、貨車の素材を強靭にできるなら搭載重量を増やすこともできた。
しかし、最大幅3.4mは変えることができない、
「戦車より、長距離対戦車ミサイルたくさん載せた貨車が役に立つかもな」
「それじゃ寂しいだろう」
「戦車なしは侵攻作戦で寂しい」
「侵攻作戦の予定ないから」
「これ以上、領土を増やしても混乱するだけだよ」
「戦車は盾になるし、防御で頼りになるだろう」
「歩兵部隊はそうだけどね」
「神火人は、戦車内にいると動きにくい」
「だから神火人が動きやすい地下が発達してるし」
「装甲列車、装甲兵員輸送車、歩兵装備の充実に繋がっている」
「とはいっても米ソの戦車は対放射線装甲が検討されてるって言うし」
「赤外線探知装置も装備されるって言うじゃないか」
「それに戦車砲の射程も8000mから18000mを超えるから、神火人ばかりに頼ってもいられない」
「神火人が無事近づけるような盾がいる」
「だからこうやって戦車開発予算を組んでるんじゃないか」
「後継戦車は、6式戦車とE50戦車改があるが・・・」
「E50改が優れてる」
「無碍なく言うな」
「企業も外国に売ってでも外貨を稼ぎたいらしい」
「「「やれやれ・・・」」」
「問題は鉄道輸送だから幅制限があることか」
「地の利を利用して防御に徹するなら幅制限くらいあってもなんとかなるよ」
「だけど、戦車を開発してもパンツァーシュレックに撃破されてしまうからな」
「戦車は装甲に確信が持てないと辛い」
「でも、上層部は戦車より鉄道網と通信網を優先したいらしいけどね」
「「「「・・・・」」」」
第二次中東戦争
ことの起こりは、スエズの国有化を絡みで、エジプトの東側諸国からの武器弾薬の購入と、
アメリカの制裁でアスワンハイダム建設費融資停止が呼び水になった。
エジプトのスエズ国有化に対し、
イギリスとフランスが軍を出撃させ、イスラエルがエジプトに対し参戦する。
イスラエルはシナイ半島を占領したところで、アメリカとソビエトが介入して、停戦を実現させていた。
エジプト カイロ
エジプト人と日本人たち
「日本にエジプトを支援していただきたいのですが」
「アメリカやソビエトと事を荒立てなくない」
「しかし、スエズ運河は日本にとっても重要ですから、支援ができなくもありません」
「本当に?」
「対価はスエズ運河の通行料を割り引いてもらえればいいですが、太陽光熱発電所でも建設しましょう」
「あと淡水化プラントも」
「国民は電力を得られて喜ぶはずですし、政府も税収を得られるはず」
「あ、ありがたい」
ロンドン
フランス人とイギリス人
「フランス国民はエリザベス女王を君主に戴くことに抵抗がない」
「えっ」
「仏英合併しようじゃないか」
「えっ」
「仏英合併ならアメリカとソビエトにも対抗できる」
「い、いや、し、しかし・・・・」
「」
「」
「」
フランス人は帰国していく、
「彼は、フランス国民が英国王を奉戴するのが難しいと理解できないようだ」
「「「「・・・・」」」」 苦笑い
南極圏
第01機動部隊
空母 白鳳(ランドルフ)、海鳳(ハンコック)、雷鳳(タイコンデロガ)
戦艦 薩摩(ミズーリ)、駿河(ウィスコンシン)、
重巡 穂高(セントポール)、
軽巡 八瀬(ダルース)、黒部(サンタフェ)、白萩(モービル)、河津(ビロクシー) 駆逐艦18、
国家財政が回復すると、機動部隊の運用も増えていた。
士官たち
「近代化工事でアングルド・デッキを装備するって?」
「国産空母を建造する前にやってみたいそうだ」
「もう、空母建造は諦めろって言われてたからほっとするね」
「例の太陽同盟構想のせいかな」
「太陽同盟は、軍事同盟というより、自由貿易協定って聞きましたよ」
「だから自由貿易協定を守るために航洋艦隊が必要なんじゃないか」
「しかし、大西洋は、支援を受けられにくいし。なにより空母6隻体制は無理だろう」
「潜水艦や航空部隊を派遣するのが適当だと思うが」
「ブラジル機動部隊次第だと思うね」
「ブラジルか・・・」
「ブラジル海軍将兵とあったことがあるが、アメリカ海軍と戦えると思えないのだが」
「それでも何かの足しになるのでは?」
「なればいいけど・・・」
「ようやく、晴れ出したようです」
「じゃ 観測機を発進させろ」
機動部隊は南極大陸を一周し、揚陸しやすそうな海岸を捜索した。
適度な深さの湾があれば大型船で氷海を押し割って荷揚げできた。
越冬隊は神火人ばかりで、扶桑北岸で訓練していた経験者ばかりだった。
国防省技術研究本部
太平洋戦争の経験から航続力の優先が反省され、
機械的な信頼性とレーダー。上昇力、速度が優先されていく、
何より次の主戦場は、和洋州、日満州、扶桑州、大和州と、国境線が近いことから
短距離離陸と再装備の速さが求められ、
その仕様は、スウェーデン空軍のサーブ35ドラケンと似ていた。
違いは、スウェーデンのより、製造コストと燃料消費を惜しまなかったことにあった。
エンテカナード型で垂直尾翼が二つが立ち、
垂直尾翼直下に小型のエンジン2基。4つのエンジンが並んでいた。
蒼雷
自重6000kg/運用12000kg/最大20000kg
全長16m×全幅10m×3.8m 翼面積48u
直径40cm級流星406型(2000kg)×4基(8000kg)
巡航速度2基1000km/h 航続距離2000km
最大速度4基2450km/h 航続距離800km
25mm機関砲 1丁 ハードポイント10基 増/ミ/爆6000kg
離陸滑走距離600m
関係者たち
「どうよ」
「どうよって、まぁ いいんじゃないだろうか」
「強いぞ」
「巡航速度で飛ぶとき、使ってないエンジン2基の吸気口は閉じるの?」
「エンジンを冷却しておきたいから完全には閉じない」
「しかし、そのことによる空気抵抗は、それほど大きくない」
「点火のタイミングは?」
「給気口を開くと自動的にエンジンが始動して点火する」
「小型エンジンが有利なのかね」
「小型エンジンは小さいし短いからね」
「全長は、それほど長くなくてもいいが、その分、レーダーを強くする方法もある」
「アフターバーナーは?」
「流石にエンジン4基でアフターバーナーはしたくないな」
「確かに」
「3発飛行は可能なの?」
「可能ではあるが、まっすぐ飛ばしにくくなる」
「まぁ そうだろうな」
「まぁ コンピューター制御の問題なんだろうが・・・・」
「1基でも飛べる?」
「飛べないこともない。まぁ 大戦中のプロペラ機並みになるが」
「最悪、帰還できればいいさ」
「つかさ、問題は機体数だよね。機体数」
「和洋州、日満州、輝夜州に300機。日本に200機。扶桑州、大和州に100機。その他に100機」
「合計700機だな」
「少なくないか」
「機体価格が高いからな」
「4発機にするからだろう」
「少しでも兵力を減らしたいそうだ」
「そういや、陸軍将兵も削減らしいな」
「陸軍は、装甲列車が中心になっていくんじゃないかな」
「戦車は?」
「核兵器が怖いから通常は地下に隠しておきたいんだと」
「なんか、ゼネコンばかりが強くなるな」
「というより、中国人労働者が使えるからだろう。おかげでインフレを止められない」
「どうやって追い出すんだ?」
「だから工事を終わらせたら、中国の建設事業を受注して、大陸に返す」
「高く付きそうだな」
「そのへんは我慢するしかないね」
「それに中国側は日本の建設事業に関わった人材を捨てないだろうし」
「海外の建設事業も引き受けてるからね」
「中国にとっても外貨会得につながるから戻ってこいなのさ」
「漢民族が日本に残りたがったら?」
「減らしていけるよ」
「だといいけど3K仕事を中国人に頼りすぎると手放せなくなるぜ」
「その前に機械化するよ」
「だといいけど」
帝国議会
国民基礎所得は、建設国債の5分の1が決まり、
インフレ対策で、国民基礎所得を加算することも決まる。
「成長率10パーセントか」
「建設国債を返す頃には貨幣価値が10分の1だから」
「定年後10年で働いて溜め込んだお金の価値も10分の1以下に近付く」
「死ぬな」
「老後を考えると成長率を5パーセントに落とすべきだろうか」
「だよねぇ そうだよねぇ」
「国民基礎所得の臨時加算で補うか」
「やりすぎると勤労意欲が落ちて、さらにインフレを加速させる」
「それとも信用創造で貨幣価値を誤魔化すか」
「そのへんは大丈夫だろう」
「円の98パーセントは日本人がもってる」
「漢民族は2パーセント以下だ」
「今のところだろう」
「今後、ブラジル。サウジアラビア、イラン、イラク。インド。インドネシアの建設事業で」
「漢民族を動かすから円が国外に流れる」
「いつまでも無理な格差を続けられない」
「例のポイント通貨制は?」
「うまくいってるよ。むしろ、上手く行き過ぎて怖いくらいだ」
「日本でそういう状況が作られると、インフレがますます進む気がするが」
「ポイント通貨制で紙幣が動かなくなると、増刷が減るし」
「インフレでも老後が辛くないかもしれない」
「だといいがね」
「時にアメリカが何か言ってきてるようだけど」
「アメリカというより、経済関係者だと思うけどね」
「日本の金融システムに難癖をつけている」
「ふっ アメリカ資本主義にケンカ売ってるのだから当然だろう」
「思想的な混乱を起こさせて、その間に、力を付けられたらいいけど」
「日本製品排斥運動になると困るんじゃないか」
「実のところ、資源と交換で中国人が買ってくれそうな勢いはある」
「今はまずいだろう」
「そうだけど、金を払ってくれることには違いない」
山間の中、さらに山間を分けいっていく、
日本は、画一的な単一民族に見えて、そうではない一面もあった。
サンカと呼ばれる人々がいた。
漢字に変えると “山窩” “山家” “三家” “散家” と書き散らされる。
定住していないことから住所がなく、人別帳さえ作られていないこともあった。
そして、主流の日本社会から排斥され、非日本人的な側面を持っていたことから、
イギリス、アメリカ、中国の工作員と接触してる節もあった。
しかし、戦後は完全に切れているはず・・・
「真高。なんか、ものすごい山の中だぞ」
「内地の人口が半分以下に減ってるからこんな山に入って迷ったら発見されず死ぬな・・・」
真高と城木は何度も地図とコンパスで方位を、
そして、地図の等高線と山の稜線で現在位置を確認した。
「城木・・・」
「ん?」
「居たぞ」
彼らの集落を見つけると
二人は、大吟醸を持って、お近づきになっていく、
「神火風をどう思う」
「ぜかびんし。凄いね」
『ぜかびんし・・・』
『この人たちは単語をひっくり返すことがあるんだよ』
『面白いな』
『しかし、ぜかびんし。し。語尾が “死” になるじゃないか。幸先がいいぞ』
『だな』
「僕らは “ぜかびんし” と、サンカの関わりがあるかを研究してるのだけど」
「それは、あんたたち、大和人がやったものだろう “うょきみがにし” がやったって」
『“うょきみがにし” ?』
『きっと、死神教だよ』
『ますます、好都合じゃないか。語尾が “死” だ』
『うんうん』
「いやいや、わからないから神火風と呼んでるだけで、何もわかってない」
「わしらは、関係ないよ」
「そのへんの関わりがあるかもしれないので風習を教えてくれないかな」
「なんで?」
「アメリカ、イギリス、中国、ソビエトが神火風の原因を探って、君らサンカとの接触を考えてるからさ」
「もし、関わりがあるのなら、日本が先に突き止めたい」
「そう言われてもね」
「頼むよ」
大吟醸をもう一本取り出すと、サンカの男は微笑んだ。
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月夜裏 野々香です。
白い星のアメリカ西陣営、赤い星のソビエト東陣営に続き、
赤い太陽の日本の太陽陣営が・・・
日本・輝夜 (72万ku) 日本・半島
和洋州 (25万ku) 中国京杭大運河東部域
日満州 (100万ku) 外満州
扶桑(カムチャッカ・チュクチ)州 (121万ku)
大和(アラスカ)州 (171万7854ku)
南洋 (ビスマルク・ソロモン諸島) (78150ku)
フィリピン バターン・コレヒドール島 日本自治 “桃太郎” 区 (1000ku)
マレーシア ブルネイ 日本自治 “金太郎” 区 (1000ku)
インドシナ ダナン 日本自治 “舌切雀” 区 (1000ku)
インドネシア パレンバン 日本自治 “浦島太郎” 区 (1000ku)
ビルマ ヤンゴン 日本自治 “因幡の白兎” 区 (1000ku)
シンガポール 日本人自治 “鶴の恩返し” 区 (1000ku)
日本海軍
第01機動部隊
空母 白鳳(ランドルフ)、海鳳(ハンコック)、雷鳳(タイコンデロガ)
戦艦 薩摩(ミズーリ)、駿河(ウィスコンシン)、
重巡 穂高(セントポール)、
軽巡 八瀬(ダルース)、黒部(サンタフェ)、白萩(モービル)、河津(ビロクシー) 駆逐艦18、
第02機動部隊
空母 蒼鳳(アンティータム)、幻鳳(シャングリラ)、慶鳳(ボノム・リシャール)、
戦艦 因幡(アイオワ)、播磨(ニュージャージー)、
重巡 蔵王(ボストン)、
軽巡 天白(オクラホマシティ)、三原(アムステルダム)、日高(マイアミ)、天神(パサデナ) 駆逐艦18
2410t級ガトー型潜水艦46隻
2424t級バラオ型潜水艦26隻
2424t級テンチ型潜水艦8隻
1360t級エヴァーツ型護衛駆逐艦(21) 1740t級バックレイ型護衛駆逐艦(44)
1240t級キャノン型護衛駆逐艦(23) 1250t級エドサル級護衛駆逐艦(24)
1450t級ラッデロウ型護衛駆逐艦(4) 1350t級ジョン・C・バトラー型護衛駆逐艦(24)
ジェットエンジン
直径40cm級流星エンジン 直径60cm級彗星エンジン
直径80cm級蒼星エンジン 直径100cm級紅星エンジン
“原爆を落とされた人々の世界平和を望む会”
広島 賀茂忠行 天光正教 ウリエル 死神ウラン
長崎 安倍晴明 聖炎主教 サリエル 死神プルト
第12話 1956年 『東側。日側。西側。』 |
第13話 1957年 『インフレーショントリック』 |